ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年9月18日にリリースされた「セブンナイツ Re:BIRTH」について、SNSなどで見かける「面白くない」「つまらない」といった評価の具体的な理由が気になっているのだと思います。 期待して始めたゲームにネガティブな意見があると、続けるべきか不安になりますよね。

この記事を読み終える頃には、なぜそのような評価がされるのか、そしてこのゲームがあなたにとって本当に「つまらない」のか、その疑問が解決しているはずです。
- 育成システムの複雑さと深刻なリソース問題
- 単調になりがちな日々のゲームサイクル
- アリーナ環境の固定化と超越システムの壁
- 前作経験者と新規ユーザー間で生まれる評価の乖離
それでは解説していきます。

セブンナイツ Re:BIRTHが面白くない・つまらないと言われる8つの理由
早速ですが、なぜ「セブンナイツ Re:BIRTH(以下、セナリバ)」が一部のユーザーから「面白くない」と言われてしまうのか、その理由を徹底的に掘り下げていきましょう。 私自身もリリース初日からプレイしていますが、確かに手放しで絶賛できるゲームではないと感じる点がいくつか存在します。

①育成が複雑で常にリソースが枯渇する
セナリバをプレイしていて、まず間違いなく全プレイヤーが直面するのが深刻な「リソース不足」です。 特に以下の3つは、常に枯渇していると言っても過言ではありません。
- ゴールド
- キャラ(餌)
- スタミナ(鍵)
このゲームは、キャラクターのレベルアップから装備強化、限界突破に至るまで、あらゆる場面でゴールドを要求されます。 特にプレイヤーの戦力に直結する「陣形強化」は、レベルが上がるにつれて要求されるゴールドが天文学的な数値になり、多くのプレイヤーを悩ませています。
さらに、装備の強化も大きなゴールド消費源です。 特に星6装備の強化レベルを+12から+15にする過程は、成功確率が低い上に1回の試行にかかるゴールドも非常に高額です。 確率の壁に阻まれ、数十万、数百万ゴールドが一瞬で溶けていくことも珍しくありません。
キャラクターを育成するための「餌」も常に不足します。 ルビー周回(後述)で低ランクのキャラは手に入りますが、星6キャラの究極強化(スロット解放)には、餌として別の星6キャラが必要です。 この餌用星6キャラを作るために、また大量のゴールドと餌キャラ、そして時間が必要になるという、まさに無限ループのような構造になっています。
スタミナも同様で、周回を基本とするゲーム性のため、いくらあっても足りません。 毎日無料で貰える分やルビーで購入できる分を全て使っても、やり込みたいプレイヤーにとっては物足りなさを感じるでしょう。
このように、常に何かが足りない状況が続くため、「強くなるための準備」に追われる感覚が強く、爽快感を得にくい点が「つまらない」と感じさせる一因になっています。
②ゲームプレイが単調な「周回ゲー」になりがち
セナリバの育成において最も重要と言われるのが「ルビー周回」です。 これは、特定のステージを自動で周回設定し、キャラクターのレベルを最大(Lv30)にすることで得られるミッション報酬のルビーを集める行為を指します。

このルビー周回は、ゲームをプレイしていない時間(仕事中や就寝中など)に裏で実行できるため、効率的にリソースを稼げるというメリットがあります。 しかし、その一方でゲームプレイの大部分が「放置周回」になってしまうという側面も持ち合わせています。
朝起きたら周回をセットし、仕事の休憩中にまたセットし、夜寝る前にセットする…というサイクルは、果たして「ゲームをプレイしている」と言えるのでしょうか。 もちろん、手動で攻略するコンテンツも多数ありますが、育成の根幹が放置周回にあるため、単調さを感じてしまうプレイヤーは少なくないでしょう。
また、後述する装備厳選のためには「レイド」をひたすら周回する必要があり、これも単調さに拍車をかけています。 コツコツとキャラクターが育っていく過程を楽しめるプレイヤーには向いていますが、派手なアクションや次々と新しい体験を求めるプレイヤーにとっては、この単調なゲームサイクルが苦痛に感じられる可能性があります。
③アリーナが「超越ゲー」で勝てないと面白くない
多くのスマホRPGと同様に、セナリバにもプレイヤー同士が対戦する「アリーナ」というコンテンツがあります。 しかし、このアリーナ環境が「面白くない」と言われる大きな理由の一つになっています。 結論から言うと、現状のアリーナは「超越ゲー」です。

「超越」とは、同じキャラクターを重ねることで行える限界突破のことで、ステータスが大幅に上昇します。 セナリバのアリーナでは、この超越段階の差が勝敗に絶対的な影響を与えます。 例えば、無凸(超越なし)のキャラクターでは、たとえ有利な相性であっても、6凸(完凸)のキャラクターには手も足も出ずに一撃で倒されてしまうことが日常茶飯事です。
プレイヤースキルや戦略が介入する余地が非常に少なく、純粋な戦力(特に超越段階)の差で勝負が決まってしまうため、課金額やプレイ期間で劣るプレイヤーは、上位を目指すことが極めて困難です。 勝てない勝負を延々と繰り返すことになるため、アリーナに面白さを見出せず、モチベーションが低下してしまうプレイヤーが多く見受けられます。
④特定の強キャラが環境を支配している(テオゲー問題)
「超越ゲー」と並行して問題視されているのが、一部のキャラクターによる環境の支配、いわゆる「テオゲー」問題です。 現在、ピックアップされている「テオ」というキャラクターは、アリーナにおいて頭一つ抜けた性能を誇ります。
特に強力なのが、2凸することで解放されるパッシブスキルです。 これによりテオは、一度倒されても「不屈」状態で復活し、さらに全てのスキルのクールタイムがリセットされます。 つまり、強力なスキルを撃った後に一度倒されても、復活して即座に同じスキルをもう一度撃つことができるのです。 この性能が非常に強力で、アリーナの上位層はテオを編成しているプレイヤーがほとんど、という状況になっています。
もちろん、「リン」のようなバフ解除スキルを持つキャラクターで対策することは可能です。 しかし、テオを持っているか、そして2凸以上しているかどうかが、アリーナでの勝率に大きく関わってくるため、編成の多様性が失われ、「また同じ相手か」というマンネリ感に繋がっています。 これもまた、アリーナをつまらなくしている要因の一つと言えるでしょう。
⑤ガチャの排出率が厳しく、凸前提のシステム
リセマラが非常に簡単なため、ゲーム開始時に強力なキャラクターを手に入れるハードルは低いです。 しかし、問題はその先にあります。
セナリバのガチャは、最高レアリティ(星4伝説)の中でもさらに排出率が低いキャラクターが存在します。 お目当てのキャラクターを1体手に入れるだけでも一苦労ですが、前述の通り、このゲームは「超越(凸)」が前提のバランスになっています。
つまり、強力なキャラクターを1体引いただけでは不十分で、アリーナや高難易度コンテンツで活躍させるためには、同じキャラクターを何体も引いて超越を進めなければならないのです。 これは、無課金・微課金プレイヤーにとっては非常に高い壁となります。
ガチャで新しいキャラクターを手に入れても、超越が進んでいないために既存の完凸キャラクターの足元にも及ばない、という状況が頻繁に発生します。 これにより、ガチャを引く楽しみや、新しいキャラクターを手に入れた時の喜びが薄れてしまい、結果としてゲーム全体の面白さを損なっています。
⑥前作「セブンナイツ」と代わり映えしないという意見
セナリバは、人気を博した前作「セブンナイツ」の正統な後継作と位置づけられています。 そのため、キャラクターや世界観、基本的なゲームシステムは前作を踏襲しています。
これは前作ファンにとっては嬉しい要素である一方、グラフィックの進化が乏しく、ゲームシステムもほぼ同じであるため、「新鮮味がない」「焼き直しだ」と感じてしまうユーザーも少なくありません。 特に、前作をやり込んだプレイヤーほど、既視感を強く感じてしまう傾向があります。
新しいゲーム体験を期待していたプレイヤーにとっては、この「代わり映えのなさ」が「つまらない」という評価に直結してしまうようです。
⑦UIが複雑で新規プレイヤーには分かりにくい
セナリバは、やることが非常に多いゲームです。
- 物語(メインストーリー)
- 強化ダンジョン
- レイド
- アリーナ
- イニシエの塔
- キャラクター育成(強化、進化、合成、超越、究極強化)
- 装備育成(強化、厳選)
- 陣形強化
これだけのコンテンツがありながら、新規プレイヤーに対して「次に何をすれば効率的に強くなれるのか」という導線が分かりにくい、という指摘があります。 結果として、何から手をつければいいか分からず、育成の優先順位を間違えてリソースを無駄にしてしまい、ゲーム進行が停滞してしまうケースが見られます。
システムの複雑さが、新規プレイヤーの参入障壁を高めてしまっている点は、今後の改善が期待されるポイントです。
⑧装備厳選の終わりが見えない
キャラクター育成の終着点の一つに「装備厳選」があります。 レイドバトルで手に入る装備には、様々なオプションが付与されており、理想の装備を求めて何度もレイドを周回することになります。
この厳選要素は非常に奥深く、やり込み要素となっている一方で、その道のりはあまりにも過酷です。
- セット効果を揃える
- メインオプションを厳選する(攻撃力%など)
- サブオプションを厳選する(特にアリーナで重要な敏捷性など)
これら全ての条件を満たす理想の装備がドロップする確率は、天文学的に低いと言わざるを得ません。 何百回とレイドを周回しても、望む装備が一つも手に入らないこともあります。 この終わりが見えない作業感が、プレイヤーのモチベーションを削ぎ、「つまらない」と感じさせる要因となっています。
評価される点と今後の展望|セブンナイツ Re:BIRTHは本当にクソゲーなのか?
ここまでネガティブな点を中心に解説してきましたが、もちろんセナリバには評価できる点も多く存在します。 「面白くない」という声だけで判断するのは時期尚早です。

①戦略性の高いバトルシステム
セナリバのバトルは、単に攻撃ボタンを押すだけではありません。 5体のキャラクター配置(陣形)、スキルの使用順、敵の行動パターンに合わせたデバフや状態異常の活用など、戦略的な思考が求められます。
特に、高難易度のレイドボスやイニシエの塔の攻略では、最適なパーティ編成を考え、試行錯誤する楽しさがあります。 育成が厳しい分、適切な戦略で格上の相手を倒せた時の達成感は格別です。
②魅力的なキャラクターと重厚なストーリー
前作から引き継がれた最大の魅力は、個性豊かで魅力的なキャラクターたちでしょう。 美麗なイラストやキャラクターボイス、そして壮大な世界観で描かれるストーリーは、多くのプレイヤーを引きつけています。
性能だけでなく、単純に「このキャラクターが好きだから育てる」というモチベーションでプレイを続けられるのは、セナリバの大きな強みです。
③リセマラが簡単で序盤は進めやすい
ゲーム開始時のハードルが低い点は、新規プレイヤーにとって大きなメリットです。 アカウント連携をしなければ、アプリの再インストールなしでリセマラが可能なため、納得がいくまで何度でもやり直せます。
最初の10連ガチャでは排出対象が絞られており、特定の強キャラクターを狙いやすいなど、序盤をスムーズに進めるための配慮がなされています。
④配布キャラが優秀で無課金でも攻略の道筋がある
「面白くない理由」としてリソース不足やガチャの厳しさを挙げましたが、運営側が無課金・微課金プレイヤーを見捨てているわけではありません。 むしろ、明確な攻略の道筋を用意してくれています。
その最たる例が「ドラゴンレイド」です。 このレイドを攻略するための適正キャラクターである「エヴァン」「ユイ」「レイチェル」「ジーク」「セイン」は、そのほとんどがストーリー進行やログインボーナスで入手可能です。
キャラクター | 主な入手方法 |
---|---|
エヴァン | ストーリー進行 |
ユイ | レイド討伐報酬など |
レイチェル | 事前登録報酬(全員配布) |
ジーク | ログインボーナス10日目 |
セイン | ログインボーナス20日目 |
このように、課金せずとも最強クラスのレイドであるドラゴンを攻略できるパーティが揃うように設計されています。 これは、「まずはドラゴンレイドを周回して装備の基礎を固めてください」という運営からのメッセージとも受け取れます。 育成リソースをこのドラゴンレイド攻略パーティに集中させることが、無課金・微課金プレイヤーが強くなるための最短ルートと言えるでしょう。
⑤「超越ゲー」は今後の環境変化に期待
現状のアリーナが「超越ゲー」「テオゲー」であることは事実です。 しかし、これはあくまでリリース初期の環境です。 今後、新たな強力なキャラクターが実装されたり、既存キャラクターのバランス調整が行われたりすることで、環境は大きく変化していく可能性があります。
特に、前作で絶大な人気を誇った「旧セブンナイツ」のキャラクターなども控えており、彼らが実装されれば、現在のテオ一強環境が覆ることも十分に考えられます。
⑥今後のアップデート(攻城戦など)への期待感
セナリバには、まだ実装されていないコンテンツが多くあります。 その中でも特に期待されているのが、ギルドメンバーと協力してボスに挑む「攻城戦」です。 こうした新たなコンテンツが追加されることで、ゲームの遊び方の幅が広がり、新たな目標や楽しみ方が生まれるでしょう。 今の評価だけで判断せず、長期的な視点で見守る価値はあります。
⑦このゲームはどう楽しむべきか?プレイスタイル別の提案
セナリバがあなたにとって「面白い」ゲームになるかどうかは、プレイスタイルに大きく依存します。
ガチで上位を目指したいプレイヤー
- 一点突破の育成: リソースをドラゴンレイド攻略パーティやテオに集中させる。
- 効率の追求: ルビー周回とレイド周回を24時間体制で回し、装備厳選に全てを捧げる。
- 課金も視野に: 超越を進めるためには、ある程度の課金は避けられないと覚悟する。
このようなストイックなプレイスタイルを楽しめるのであれば、セナリバは非常にやりごたえのあるゲームに感じられるでしょう。
マイペースに楽しみたいプレイヤー
- 競争からの脱却: アリーナでの勝利を最優先目標にしない。
- 推しキャラの育成: 性能は二の次で、好きなキャラクターをとことん愛でる。
- ストーリーと世界観に浸る: キャラクターたちの物語をじっくりと楽しむ。
- ギルドでの交流: ギルドメンバーとのチャットや協力を楽しむ。
競争の側面から距離を置くことで、リソース不足のストレスやアリーナでの敗北感を軽減し、セナリバの持つキャラクターやストーリーの魅力を純粋に楽しむことができます。
まとめ
今回は、「セブンナイツ Re:BIRTH」が面白くない・つまらないと言われる理由について、徹底的に解説しました。
改めてまとめると、ネガティブな評価の主な原因は、
- 厳しすぎる育成・リソース管理
- 単調な周回プレイ
- 超越前提のアリーナ環境 に集約されます。
これらの要素は、プレイヤーに絶え間ない努力と効率の追求を強いるため、気軽に楽しみたい層にとっては大きなストレスとなり、「つまらない」という評価に繋がりやすいのです。
しかしその一方で、
- 考え抜かれた戦略性の高いバトル
- 魅力的なキャラクターとストーリー
- 無課金でも強くなれる明確な育成ルート といった、評価できる点も多く存在します。
最終的に、「セブンナイツ Re:BIRTH」は、**「一つの目標に向かってリソースを集中させ、コツコツと周回を重ねる盆栽のような育成を楽しめるプレイヤー」**のためのゲームだと言えるでしょう。 もしあなたが、短期的な爽快感よりも、長期的な視点でキャラクターを育て上げることに喜びを感じるタイプであれば、本作はきっと「面白い」ゲームになるはずです。
このレビューが、あなたの今後のプレイの参考になれば幸いです。