編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は2026年5月発売の「FORZA HORIZON 6」の車の挙動が気になっていると思います。 特に、実車や他のレースゲームと比べて操作感がどう変わったのかは、購入を検討する上で重要なポイントになります。
この記事を読み終える頃には実車や他レースゲームとの挙動の違いに関する疑問が解決しているはずです。
- 前作より車体の重さを感じる本格的な挙動
- ブレーキング難化とトラクション緩和のバランス
- 実車に迫る荷重移動とスリップアングルの表現
- オープンワールドに最適なリアルとカジュアルの融合
それでは解説していきます。
FORZA HORIZON 6の挙動評価 : 本格的な進化
前作との違い : 重さと荷重移動の重要性
前作のFORZA HORIZON 5と比較して、車の重量感が明確に増しています。 特にコーナーへの進入時において、その違いが顕著に表れる調整となっています。
単にステアリングを切るだけでは、フロントタイヤに十分な荷重が乗らずにアンダーステアが発生します。 そのため、適切なブレーキングによって意図的に前荷重を作り出す技術が求められます。
前作までは多少ラフな操作でも車が曲がってくれる寛容さがありました。 しかし、本作では実車に近い荷重移動の概念が、より強く物理演算に組み込まれています。
これにより、車を操っているという実感が大幅に向上しています。 コーナーを綺麗にクリアした際の達成感は、過去作を凌駕する仕上がりです。
| 項目 | HORIZON 4 | HORIZON 5 | HORIZON 6 |
|---|---|---|---|
| 車の重量感 | 軽い | 標準的 | 重い(本格的) |
| 荷重移動の必要性 | 低い | 中程度 | 高い |
| ブレーキング難易度 | 容易 | 標準的 | やや難しい |
オンロードの挙動 : ブレーキングの難化
オンロードにおける最大の変更点は、ブレーキングの難易度が上昇した点です。 速度を落とすだけの単調な操作ではなく、ブレーキを残しながらコーナーに進入する技術が必要です。
いわゆるトレイルブレーキングを意識しないと、スムーズなターンインが難しくなっています。 コーナーの頂点(クリッピングポイント)に向けて、徐々にブレーキペダルを戻していく感覚が重要です。
一方で、コーナー脱出時のトラクション(アクセルオン)に関しては、比較的寛容な設定です。 アクセルを踏みすぎても、即座にスピンモードに陥ることは少なく、車体が粘り強く路面を捉えます。
ブレーキは難しく、アクセルは踏みやすいというバランスが本作の特徴です。 これにより、コーナーの進入で緊張感を持ちつつ、立ち上がりでは爽快な加速を楽しむことができます。
オフロードの挙動 : スリップアングルの活用
未舗装路を走るオフロードの挙動も、前作からブラッシュアップされています。 全体的に横方向のグリップが弱く設定されており、車体が滑りやすい状況が続きます。
そのため、意図的にスリップアングル(滑り角)をつけて、縦のグリップで車を前に進める技術が求められます。 コーナー進入時からリアを振り出し、アクセルコントロールで姿勢を維持する走法が有効です。
これは本格的なラリーシミュレーターに近い操作感覚と言えます。 グリップ走行だけでオフロードを速く走ることは難しくなっています。
ダート路面でのスナップオーバーステア(おつり)もリアルに再現されています。 カウンターステアを正確に当てないと、反対方向に車が弾き飛ばされるため注意が必要です。
アシスト機能 : 初心者から上級者までの対応
本作のアシスト機能は非常に細かく設定可能で、幅広いプレイヤー層に対応しています。 アシストを全てオンにすれば、初心者でもコースアウトすることなく快適にドライブできます。
自動ブレーキや自動ステアリング機能を活用すれば、コントローラーの操作に慣れていない方でも安心です。 一方で、アシストを段階的にオフにしていくことで、車の挙動は徐々に本格的になります。
トラクションコントロールやABSをオフにすると、繊細なペダルワークが要求されます。 自身のスキル向上に合わせてアシストを外していく過程も、本作の楽しみ方の一つです。
アシスト機能の有無によるタイム差は適切に調整されています。 どの設定を選んでも、レースゲームとしての根本的な面白さが損なわれることはありません。
AIの強さ : やや高めの難易度設定
シングルプレイにおける対戦相手(ドライバター)のAIは、全体的に手強い設定になっています。 特に難易度「プロ」や「アルティメット」では、一切のミスが許されないシビアなレースが展開されます。
AI車両のコーナーへの突っ込み速度は非常に速く、プレイヤーを圧倒する場面も多々あります。 また、ストレートの伸びも良いため、スリップストリームを活用しないと追い抜くことが困難です。
ただし、車種やコースによってAIの強さに若干のバラつきが見受けられます。 特定のレースでは極端に難易度が上がることもありますが、今後のアップデートで調整される可能性が高いです。
勝てない場合は、車のチューニングを見直すか、一時的に難易度を下げることを推奨します。 無理に高難易度に固執せず、自分のペースで楽しむことがオープンワールドの醍醐味です。
操作性 : ゲームパッドの感度設定追加
本作から、ゲームパッド向けのステアリング感度設定(リニアリティ)が新たに追加されました。 これにより、アナログスティックの入力に対するタイヤの切れ角を細かく調整可能になりました。
初期設定のままでは、ステアリングのセンター付近の反応がやや鈍く感じられる場合があります。 これまでのシリーズと同じ感覚で操作したい場合は、数値を少し高めに設定すると良いでしょう。
この設定を活用することで、高速走行時の直進安定性と、タイトコーナーでの俊敏性を両立できます。 自分のプレイスタイルや使用する車種に合わせて、最適な数値を模索するのも攻略のポイントです。
ハンコン(ハンドルコントローラー)を使用しなくても、パッドだけで十分に繊細な操作が可能です。 開発陣がゲームパッドでのプレイ体験を重視していることが、この機能から窺えます。
実車との違い : シミュレーターとの境界線
摩擦円とグリップ : カジュアルな調整
実車の挙動を語る上で欠かせないのが「タイヤの摩擦円」という概念です。 タイヤが発揮できるグリップ力の限界は、縦方向(加減速)と横方向(旋回)の合計で決まります。
完全なシミュレーターゲームでは、この摩擦円の限界を少しでも超えると即座にコントロールを失います。 しかし、本作ではこの摩擦円の限界値が、ゲーム的に少しだけ拡張されています。
特に横方向のグリップ限界を超えた際の挙動が、マイルドに調整されています。 実車であれば完全にスピンしてしまうような状況でも、プレイヤーの操作次第で立て直しが可能です。
このカジュアルな調整があるからこそ、オープンワールドでの長距離ドライブが苦になりません。 常に限界ギリギリの操作を要求されないため、疲労感なく長時間プレイし続けることができます。
荷重移動の表現 : リアルな挙動の再現
摩擦円はカジュアルに調整されていますが、荷重移動の表現は非常にリアルです。 加速すればリアが沈み込み、ブレーキを踏めばフロントがダイブする動きが精密に計算されています。
実車と同様に、サスペンションのストローク量やスプリングレートが挙動に直接影響を与えます。 柔らかい足回りの車はロールが大きく、姿勢変化を予測した早めのステアリング操作が必要です。
逆に、硬い足回りのスーパーカーは、ダイレクトな操作感で路面の凹凸を拾いやすくなります。 車重とサスペンションのバランスが、各車両の個性を明確に決定づけています。
チューニング画面でダンパーの減衰力を変更すれば、この荷重移動のスピードを調整できます。 実車のセッティング理論がそのままゲーム内で通用する点は、本作の大きな魅力です。
トラクションコントロール : 遊びやすさの追求
実車の大排気量後輪駆動車(FR)は、アクセルを少しラフに踏んだだけでテールが流れてしまいます。 しかし、本作ではアシストをオフにした状態でも、トラクションが抜けにくいように設計されています。
タイヤが空転し始める限界点がわかりやすく、アクセル開度でスライド量をコントロールしやすいです。 実車のような恐怖感を伴うピーキーさは意図的に排除されています。
これは、知らないコースや路面状況が変化するオープンワールドを走るための配慮です。 もし実車と全く同じシビアなトラクションであれば、街中を気持ちよく流すことは不可能です。
リアルの物理法則をベースにしつつも、遊びやすさを最優先した調整が施されています。 この「リアルだけど運転しやすい」という感覚が、FORZA HORIZONシリーズの真骨頂です。
スリップアングル : コントロールの楽しさ
車が旋回する際、進行方向に対してタイヤが向いている角度のズレをスリップアングルと呼びます。 本作は、このスリップアングルがついた状態でのコントロール性が非常に高く設定されています。
実車では、最適なスリップアングルを維持してコーナリングするのはプロドライバーの領域です。 しかし本作では、誰でも簡単に美しいドリフト状態を維持し、コーナーを駆け抜けることができます。
タイヤが滑り始めてからのフィードバックが豊かで、車が今どのような状態にあるのかが直感的に伝わります。 コントローラーの振動機能とも連動しており、路面を掴む感覚が手のひらを通して理解できます。
リアルな挙動をベースに、車を操る「楽しさ」の部分だけを抽出して強調している印象です。 実車以上の爽快感を得られる独自の物理エンジンが搭載されています。
環境要因 : オープンワールド特有の調整
クローズドサーキットを走る実車と異なり、本作の舞台は一般道や未舗装路が混在するオープンワールドです。 そのため、道路の起伏やギャップ、ジャンプスポットなど、過酷な環境要因が存在します。
実車であればフレームが歪んでしまうような大ジャンプでも、本作の車は無事に着地して走行を続けられます。 サスペンションの底付きや、着地時の姿勢制御など、ゲームならではの補正が強く働いています。
また、ガードレールや石壁に軽い接触をした際の減速ペナルティも、実車に比べると軽微です。 これらの要素は、オープンワールドでの探索や移動のストレスを軽減するために不可欠な調整です。
リアルさを追求しすぎてゲームプレイが妨げられることがないよう、明確な線引きが行われています。 環境に対する車の耐久性は、完全なアーケードゲーム寄りに設定されています。
車両ごとの個性 : 駆動方式による違い
実車と同様に、駆動方式(FF、FR、4WD、MR)による挙動の違いが鮮明に表現されています。 FF(前輪駆動)はアンダーステア傾向が強く、コーナー出口でアクセルを踏むと外側に膨らんでいきます。
FR(後輪駆動)は素直なハンドリングが特徴ですが、パワーのある車はオーバーステアに注意が必要です。 4WD(四輪駆動)は圧倒的なトラクションを誇り、悪天候やオフロードで無類の強さを発揮します。
MR(ミッドシップ)は回頭性が高くコーナリングスピードが速い反面、限界を超えた際のスピン挙動が唐突です。 これらの特性は実車の物理法則に忠実に基づいて設計されています。
プレイヤーは車両ごとの特性を理解し、それに合わせたドライビングスタイルを構築する必要があります。 ガレージに並ぶ数百台の車が、それぞれ異なる乗り味を提供してくれます。
| 駆動方式 | 旋回特性 | トラクション | 扱いやすさ |
|---|---|---|---|
| FF | アンダーステア | 普通 | 高い |
| FR | ニュートラル〜オーバー | やや低い | 普通 |
| 4WD | 弱アンダーステア | 非常に高い | 非常に高い |
| MR | シャープ | 高い | 低い(ピーキー) |
ダメージ表現 : ゲームとしての割り切り
実車との大きな違いとして、車体のダメージ表現が挙げられます。 激しいクラッシュを起こしても、車の走行性能に致命的な影響を与えることはありません(設定で変更可能)。
外装のパーツがへこんだり、ガラスにヒビが入ったりする視覚的なダメージ表現は存在します。 しかし、エンジンが破損して走行不能になったり、タイヤがパンクして脱落したりすることはありません。
これは、広大なマップを自由に探索するというゲームのコンセプトを守るための割り切りです。 もしリアルなダメージシステムを採用していれば、プレイヤーは常に修理工場に戻る作業を強いられます。
シミュレーターとしての厳密さよりも、エンターテイメントとしての快適性が優先されています。 この仕様により、プレイヤーはリスクを恐れずに大胆なドライビングに挑戦できます。
他レースゲームとの違い : 立ち位置の明確化
グランツーリスモとの比較 : 競技性と自由度
シミュレーション寄りのGT
ソニーの「グランツーリスモ(GT)」シリーズは、クローズドサーキットでのタイムアタックや競技レースに重きを置いています。 車の挙動はよりシミュレーターに近く、タイヤの摩耗や燃料消費など、レースの戦略的な要素が緻密に計算されています。
コースは完全に記憶することが前提となっており、1/100秒を削るためのストイックな走り込みが要求されます。 アシスト機能も存在しますが、基本的にはモータースポーツの厳格なルールに従ってプレイするゲームです。
オープンワールドのFH6
一方のFORZA HORIZON 6は、オープンワールドの自由な探索とカーライフの体験を重視しています。 挙動はGTよりもカジュアル寄りで、初見のコースでも臨機応変に走れるような懐の深さを持っています。
道路以外の場所を自由に走破したり、一般車を避けながら公道レースを行ったりと、遊びの幅が圧倒的に広いです。 競技性よりも、仲間と一緒にドライブを楽しむような、お祭り感のある雰囲気が特徴です。
アセットコルサとの比較 : ガチシムとカジュアル
圧倒的リアルのアセコル
「アセットコルサ(Assetto Corsa)」は、世界で最もリアルな挙動を持つとされるレーシングシミュレーターの一つです。 実車のデータやレーザーでスキャンされたコースデータを使用し、プロのレーサーが練習に使うほどの精度を誇ります。
初心者がアシストなしでプレイすると、まともに真っ直ぐ走ることすら困難なほどシビアな物理演算が行われています。 ハンドルコントローラーの使用がほぼ必須であり、ゲームというよりも訓練機材に近い性質を持っています。
遊びやすさ重視のFH6
対するFH6は、シミュレーターの要素を取り入れつつも、ゲームパッドで快適に遊べるように徹底的にチューニングされています。 アセコルのような過酷なリアリズムは求めず、誰でもすぐにスーパーカーを操る快感を味わえます。
アセコルが「実車の運転技術をシミュレートする」ものだとすれば、FH6は「車を運転する楽しさをシミュレートする」ものです。 両者は同じレースゲームというジャンルでありながら、目指しているベクトルが全く異なります。
ザ・クルーとの比較 : マップ規模と挙動の質
ユービーアイソフトの「ザ・クルー(The Crew)」シリーズは、アメリカ全土やハワイなど、広大なマップが特徴のオープンワールドレースゲームです。 マップの広さという点ではFH6を凌駕しており、長距離のツーリングを楽しむのに適しています。
しかし、車の挙動に関しては、ザ・クルーはかなりアーケード寄りの大味な調整となっています。 車の重量感やタイヤの接地感が希薄で、どの車に乗っても似たような操作感になりがちです。
FH6は、マップの規模はザ・クルーに譲るものの、挙動の質と緻密さにおいて圧倒的に勝っています。 一つ一つの車の個性が際立っており、ドライブ中の「車を操っている感覚」が非常に濃厚です。
ニード・フォー・スピードとの比較 : アーケード感の差異
エレクトロニック・アーツの「ニード・フォー・スピード(NFS)」シリーズは、ストリートレースと警察とのチェイスを主軸としたゲームです。 車の挙動は完全なアーケードスタイルで、ブレーキを軽く踏むだけで簡単に派手なドリフトが発動します。
物理法則を無視したような超高速コーナリングや、ニトロによる爆発的な加速など、アクション映画のような演出が魅力です。 リアルさよりも、爽快感とスピード感を最優先したゲームデザインです。
FH6にもストリートレースの要素はありますが、NFSほど極端なアーケード挙動ではありません。 ドリフトをするには適切な荷重移動とアクセルワークが必要であり、よりテクニカルな操作が求められます。
F1シリーズとの比較 : フォーミュラと市販車
コードマスターズが開発する「F1」シリーズは、フォーミュラカーに特化したレースゲームです。 ダウンフォース(空気抵抗を利用して車体を路面に押し付ける力)という概念が挙動の根幹にあります。
速度が上がるほどグリップ力が増すという、市販車とは全く異なる物理法則の世界です。 コース上の決められたラインを数センチの狂いもなくトレースする精密な操作が要求されます。
FH6に登場するのは主に市販のスポーツカーやスーパーカーであり、メカニカルグリップ(タイヤ自体の摩擦力)に依存した挙動です。 F1のような超高速域での神経質な操作よりも、中低速域での車のスライドをコントロールする楽しさに重点が置かれています。
WRCシリーズとの比較 : ダート挙動の専門性
ラリーを題材とした「WRC」シリーズや「EA SPORTS WRC」は、オフロード走行の専門的なシミュレーターです。 路面のミュー(摩擦係数)の変化が非常に細かく、雪、氷、泥、砂利など、状況に合わせた繊細なドライビングが必須です。
ペースノート(コースの指示書)を聞きながら、先の見えないブラインドコーナーに突入するスリルが味わえます。 少しでも操作を誤れば、即座に崖下に転落するようなシビアなバランスです。
FH6のダート挙動も本格的ですが、WRCシリーズほどの過酷さはありません。 ある程度のミスは許容される設計になっており、ペースノートがなくても視覚的な情報だけでコースに対応できるように道幅も広く作られています。
| ゲームタイトル | 挙動の方向性 | 舞台設定 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| FORZA HORIZON 6 | シムケード(リアルとカジュアルの融合) | オープンワールド | 調整可能(幅広い) |
| グランツーリスモ | シミュレーター | クローズドサーキット | 高め |
| アセットコルサ | ガチシミュレーター | クローズドサーキット | 非常に高い |
| ザ・クルー | アーケード | オープンワールド | 低め |
| ニード・フォー・スピード | アーケード | オープンワールド(市街地中心) | 普通 |
日本マップと挙動の親和性 : 左側通行の恩恵
峠道の再現 : ワインディングの走り込み
本作の舞台が日本であることは、車の挙動を楽しむ上で最高の環境を提供してくれます。 日本の特徴である複雑に入り組んだ山道の峠が、高低差を含めて緻密に再現されています。
連続するヘアピンコーナーやS字カーブは、本作の荷重移動の挙動を活かすのに最適なコース設計です。 ブレーキングで前荷重を作り、ステアリングを切り込み、クリッピングポイントからアクセルを開けていく一連の動作が堪能できます。
特に軽量なスポーツカー(マツダ・ロードスターやトヨタ・86など)でのヒルクライムやダウンヒルは格別です。 実在する日本の峠道を彷彿とさせるワインディングロードの数々は、プレイヤーを飽きさせません。
高速道路 : 超高速域での安定性
マップ内には、日本の首都高速道路や地方の高速道路をモチーフにした広大なハイウェイが張り巡らされています。 これらの道路では、ハイパーカーやチューニングカーでの時速300kmを超える超高速クルージングが可能です。
本作の挙動エンジンは、超高速域での空気抵抗や車体の安定性もしっかりと計算しています。 速度が上がるにつれてステアリングの反応が重くなり、直進を維持するだけでも独特の緊張感が生まれます。
また、高速道路の緩やかなカーブでは、タイヤのグリップ限界を探りながらの繊細なスロットル操作が求められます。 一般車両(トラフィックカー)の間を縫うように走るスリルは、日本の道路環境ならではの体験です。
市街地 : タイトコーナーとブレーキング
渋谷などの都心部や、地方の商店街のような入り組んだ市街地エリアも多数用意されています。 市街地は道幅が狭く、直角に曲がる交差点やブラインドコーナーが連続します。
ここでは、本作で難化されたブレーキング技術が最も試される場所となります。 少しでもブレーキのタイミングが遅れれば、建物の壁に激突してしまうため、正確な制動距離の把握が必要です。
また、左側通行の環境は、日本のプレイヤーにとって実生活と同じ感覚でライン取りを行えるという大きなメリットがあります。 対向車線にはみ出さないようにアウト・イン・アウトのラインを組み立てる作業が、直感的に行えます。
未舗装路 : 日本の自然とオフロード
日本の豊かな自然を表現したエリアには、林道や河川敷などのダートコースが豊富に存在します。 日本の未舗装路は、海外の広大な砂漠地帯とは異なり、木々や岩が迫るテクニカルなレイアウトが特徴です。
本作の本格的なオフロード挙動は、こうした狭い林道で真価を発揮します。 スリップアングルを維持しながら、障害物をギリギリで避けていくラリードライビングは非常にスリリングです。
泥だらけになりながら山道を駆け上がる体験は、四輪駆動車やラリーカーの魅力を最大限に引き出してくれます。 日本の風景とオフロード挙動の組み合わせは、シリーズ最高の没入感を生み出しています。
四季の変化 : 路面状況への影響(推測・期待)
FORZA HORIZONシリーズの特徴である季節の変化システムが、日本の舞台でどのように機能するかも注目ポイントです。 日本の四季は世界的にも明確で、路面状況に多大な影響を与えると推測されます。
春の桜吹雪が舞う路面、夏の強い日差しで熱されたアスファルト、秋の落ち葉が積もる滑りやすい峠道。 そして冬の降雪によるアイスバーンは、タイヤのグリップ力を著しく低下させ、シビアなアクセルコントロールを要求するはずです。
季節ごとに車のセッティングやタイヤの選択を変更する戦略性が、挙動の奥深さをさらに広げてくれるでしょう。 日本の四季と高度な物理演算の融合は、プレイヤーに常に新鮮なドライビング体験を提供します。
天候の変化 : ウェット路面のシビアさ
ダイナミックな天候変化システムも健在で、晴天から突然のゲリラ豪雨へと状況が変化することがあります。 雨で濡れたウェット路面では、タイヤの摩擦係数が大幅に低下します。
ブレーキの制動距離は伸び、コーナーではアンダーステアが出やすくなります。 また、水たまりを通過した際のハイドロプレーニング現象(タイヤが水に浮く現象)もシミュレートされているため、ステアリングを取られないよう注意が必要です。
ドライ路面では簡単に曲がれたコーナーも、ウェット路面では緻密な荷重コントロールが必要になります。 天候による路面変化を的確に読み取り、ドライビングスタイルを適応させる能力が求められます。
プレイヤー別おすすめ設定 : 快適なドライブのために
レースゲーム初心者 : アシスト全開で楽しむ
レースゲームを初めてプレイする方や、車を運転する感覚に慣れていない方は、迷わずアシスト機能を活用してください。 設定メニューから「オートステアリング」と「オートブレーキ」をオンに設定します。
これにより、車は自動的に減速し、コーナーに合わせてステアリングを補助してくれます。 プレイヤーはアクセルを踏むことと、大まかな方向指示を行うだけで、簡単にレースを完走できます。
まずはマップの美しい景色を楽しみながら、ゲームの雰囲気に慣れることが最優先です。 アシストを入れることは決して恥ずかしいことではなく、誰もが通るべき上達のための最初のステップです。
中級者 : ブレーキングの練習
車を壁にぶつけずに走れるようになってきたら、徐々にアシストを外して中級者へのステップアップを目指します。 まずは「オートブレーキ」をオフにし、ABS(アンチロックブレーキシステム)のみをオンにした状態にします。
この設定で、コーナー手前での適切な減速タイミングを自分自身で計る練習を行います。 画面に表示されるドライビングライン(推奨ルートとブレーキポイントを示す線)を参考にすると良いでしょう。
ラインが赤色になっている場所ではブレーキを踏み、黄色や青色になったらアクセルを踏むという基本動作を体に覚え込ませます。 ブレーキングでの荷重移動が意識できるようになれば、コーナリングスピードは飛躍的に向上します。
上級者 : アシスト全オフで限界に挑む
さらに本格的な挙動を求める上級者は、ABSやトラクションコントロールを含む全てのアシスト機能をオフにします。 さらに、ステアリング設定を「シミュレーション」に変更することで、よりダイレクトでシビアな操作感を得られます。
この状態では、ブレーキペダルを強く踏みすぎるとタイヤがロックし、アクセルを荒く開けるとスピンします。 タイヤのグリップ限界を指先の感覚だけで察知し、ミリ単位のペダルワークで車をコントロールする技術が要求されます。
実車さながらの緊張感と、それをねじ伏せた時の圧倒的な達成感は、アシスト全オフ設定でしか味わえません。 自分のドライビングスキルを極限まで高めたいプレイヤーに向けた、究極のセッティングです。
パッド派 : 新機能のリニアリティ調整
標準のゲームパッド(コントローラー)でプレイする方は、本作から追加されたステアリングの「リニアリティ設定」を必ず調整してください。 初期設定では直進安定性を重視して、スティック入力の初期反応が鈍く設定されている傾向があります。
操作に遅れを感じたり、もっとクイックに車を曲げたい場合は、このリニアリティの数値を少しずつ上げてみてください。 自分の親指の動きと、画面内の車の挙動が完全にシンクロするポイントが見つかるはずです。
車種(スーパーカーかオフロードカーか)によっても最適な数値は変わるため、車を乗り換えるたびに微調整を行うのも有効な手段です。 パッドのポテンシャルを最大限に引き出すための重要な設定項目です。
ハンコン派 : フィードバックの没入感(推測)
ハンドルコントローラー(ハンコン)を使用するプレイヤーにとって、本作の本格化した物理エンジンは多大な恩恵をもたらします。 フォースフィードバック(ステアリングからの反力)がより詳細に計算され、路面のアンジュレーション(起伏)やタイヤのスリップ状況がダイレクトに伝わってくると推測されます。
特にブレーキング時の荷重移動や、スリップアングルがついた際のステアリングの重さの変化は、ハンコンでプレイしてこそ真価を発揮します。 クラッチペダルとHパターンのシフターを組み合わせれば、実車と遜色のない操作感で旧車を操ることも可能です。
ハンコンの設定項目も多岐にわたるため、ステアリングの切れ角(ロック・トゥ・ロック)やフィードバックの強さを自分好みにカスタマイズする楽しさがあります。 オープンワールドをハンコンで優雅にクルージングする体験は、レースゲームファンにとって至高の時間となるでしょう。
ドリフト好き : 専用セッティングの構築
ドリフト走行をメインに楽しみたいプレイヤーは、車のチューニング画面でドリフトに特化したセッティングを行う必要があります。 タイヤをグリップ力の低いドリフト専用タイヤに換装し、サスペンションの車高を下げてキャンバー角(タイヤの傾き)をマイナスに設定します。
さらに、デファレンシャルギアのロック率を高めることで、両輪に均等にパワーを伝え、意図的なパワースライドを維持しやすくなります。 本作の優れたスリップアングル挙動とこれらのセッティングを組み合わせることで、日本の峠道を舞台にした映画のようなドリフト走行が可能になります。
アシスト機能のトラクションコントロールとスタビリティコントロールは必ずオフにしておくことを忘れないでください。 ドリフトゾーンでのハイスコア更新は、セッティングの煮詰めと操作技術の研鑽にかかっています。
まとめ
今回は「FORZA HORIZON 6」の車の挙動について、実車や他レースゲームとの違いを交えながら詳細に評価・解説しました。
前作から進化した物理エンジンにより、重量感や荷重移動の表現がより本格的になりました。 それでいて、オープンワールドとしての遊びやすさを損なわない「シムケード」としての絶妙なバランスは健在です。
舞台となる日本の多様な地形と左側通行の恩恵もあり、ドライブの楽しさはシリーズ最高峰の仕上がりと言えるでしょう。 アシスト機能も充実しているため、初心者から上級者まで、自分のスキルに合わせた最高のカーライフを満喫できるはずです。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。
























