Steam Deck (スチームデック/スチームデッキ) について、実際に使って分かったメリット・デメリットをまとめて紹介しています。
日本でもついに発売された話題のポータブルゲーム機の「Steam Deck」。
見た目はニンテンドースイッチをひと回り大きくした感じで、いつでもどこでもSteamのゲームができるのが最大の魅力です。
ただ、価格は最も安価なグレードでも59,800円と高額なため、このように悩んでいる方も多いと思います。
・メリットとデメリットはどんな感じかな?
このようなお悩みをお持ちの方向けに、Steam Deckの魅力をまとめて紹介しています。
- Steam Deckのスペックが分かる
- Steam Deck を実際に使ったメリット・デメリットが分かる
それでは解説していきます。
Steam Deck レビュー|結論
買ってよかった!
結論的には「買って良かった!」と素直に喜べる製品でした。
- 時間・場所問わずいつでもどこでもSteamで遊べる
- リビングで家族と一緒の時間でもSteamで遊べる
- Switchのようにドック置きすればテレビ出力でも楽しめる
- 意外と重さが気にならない
筆者のように、そこまでのスペックを求めないライトユーザーであれば、全く問題無く快適にプレイすることが可能。
一方、フレームレートやCPUスペックを求める層にはあまり向きませんが、外出時のみ使用すると割り切れば全然アリでしょう。
Steam Deck レビュー|スペック紹介
まずはSteam Deckのスペックを見ていきましょう。
基本スペック (モデル共通内容)
Steam Deckには3種類のラインナップ(後述)がありますが、下記の項目は全ラインナップ共通内容です。
基本的なスペックはミドルクラスのゲーミングPCと同等となっていますが、Steam Deckならではの特記内容として、OSがLinuxベースの独自「Steam OS」を採用している点です。
CPU性能 | Zen 2 4c/8t、2.4~3.5GHz (最大448 GFlops FP32) |
GPU性能 | 8 RDNA 2 CU, 1.0~1.6GHz (最大1.6 TFlops FP32) |
APU power | 4~15ワット |
メモリ容量 | 16 GB LPDDR5オンボードRAM (5500 MT/s クアッド 32ビットチャンネル) |
OS | SteamOS 3.0(Archベース) |
ディスプレイ | 7.0インチ IPS液晶ディスプレイ タッチ対応 |
映像出力性能 | 1280 x 800px 60fps ※アスペクト比16:10 |
通信規格 | 2.4GHz/5GHz IEEE 802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth規格 | Bluetooth 5.0 |
なお、後から自分でWindowsをインストールすることも可能です。
3種類のモデルラインナップ別スペック
Steam Deckには3つのモデルのラインナップがあります。
SSD容量 | 64GB | 256GB | 512GB |
SSD規格 | eMMC | NVMe SSD | 高速NVMe SSD |
ディスプレイ処理 | プレミアム防眩エッチングガラス | ||
付属ケース | なし | キャリングケース | 限定キャリングケース |
その他特典 | なし | 限定Steamコミュニティプロフィールバンドル | 限定Steamコミュニティプロフィールバンドル 限定仮想キーボードテーマ |
価格 | 59,800円 | 79,800円 | 99,800円 |
最も高額なモデルでも約10万円と、低スペック〜ミドルスペックのゲーミングPCくらいの価格帯となっています。
SSDストレージ容量は3種類
ストレージはSSDを採用しています。
安価なグレードほどストレージ容量が少なく、高価なグレードになるにつれてストレージ容量が大きくなっているのが特徴となっています。
高速規格のSSDを搭載
SSDの伝送規格はeMMCを採用しており、512GBモデルは更に高速の「高速NVMe SSD」を採用しています。
ただ、64GBで採用している「eMMC」でも十分な伝送速度を確保しているため、このスペックは特に気にする必要は無いと言えるでしょう。
最高グレードにはディスプレイに特別な処理
最も高価なグレードのディスプレイには「プレミアム防眩エッチングガラス」を採用しており、液晶画面への映り込みを防止してくれます。
「安価なモデルが欲しいけど写り込みは気になるな」という方は、反射・写り込み防止の画面保護フィルムを貼れば問題にならないでしょう。
最新の話題作も快適にプレイ可能!
Steam DeckはAMDと提携開発したカスタムAPUを搭載しており、パワフルで快適な動作を実現しています。
2023年最大の注目作「ホグワーツレガシー」や、2022年に話題となった「エルデンリング」も、もちろんSteam Deckでプレイすることが可能です。
ただし、最高設定ではさすがにカクつくため、動作が気になる際はフレームレートを落とす等の設定変更を行いましょう。
microSDカードはUHS-Ⅰに対応
Steam DeckはMicro SDカードでストレージ容量の拡張が可能です。
公式アナウンスによると、読み込み規格は「UHS-I」に対応しているので、購入の際はこの規格品を購入するようにしましょう。
なお「UHSーⅡ」を購入した場合でも使用することは可能ですが、伝送速度は「UHS-I」相当にダウンしてしまうとのことです。(実使用は可能)
PlayStation 4に相当するグラフィックス性能
Steam Deckのグラフィック性能は、PS4と同等かそれ以上だけど、PS5には及ばない、といったレベルです。
手元でいつでも遊べるという点を考慮すれば、十分な性能と言えるでしょう。
Steam Deck レビュー|メリット一覧
Steam Deck メリット一覧
- Steam公式製品のため安心感がある
- いつでもどこでもSteamのゲームが遊べる
- 対応しているゲームが多い
- MicroSDカードでストレージの拡張が可能
- サードパーティのアクセサリが豊富
それぞれ詳しく解説していきます。
Steam公式製品のため安心感がある
Steamが遊べるポータブルゲーム機は今やいくつもありますが、Steam Deckは公式製品ということもあるので、「Steamに最適化されている」というのが1番の強みと言えるでしょう。
Steam Deckに対応しているソフトも、Steamの商品説明欄にしっかり記載があるので、見落としによる購入間違いを防ぐこともできます。
いつでもどこでもSteamのゲームが遊べる
Steam Deckはポータブルゲーム機のサイズなので、新幹線やバスの中でも快適にプレイすることが可能です。
このサイズ感でSteamのゲームがいつでもどこでも遊べるのが大きな魅力です。
対応しているゲームが多い
Steam Deckは公式製品のため、対応しているゲームが多いのも大きな魅力です。
なお、すべてのゲームが Steam Deckに対応しているわけでは無いので、商品説明画面には「Steam Deckとの互換性」の説明があるので、購入前にこちらのマークを確認しましょう。
各ゲームはSteam Deckとの互換性に4つのカテゴリーがあり、緑色のチェックマークが付いているものは快適にプレイできることが公式に認められています。
なお、最新の話題作もSteam Deckに対応しているので、「話題作がプレイできないか不安」といった方も安心して購入することができます。
microSDカードで容量の拡張が可能
Steam Deckは安価なモデルだとストレージ容量が64GBしかないため、「エルデンリング」等の100GBオーバーのゲームはインストールすら不可能です。
しかし、外部ストレージに対応しており、microSDを使用すれば
画面解像度が美しい
グラフィック性能はPS4と同等のため、小さい本体サイズながらも綺麗な映像でゲームを楽しめるのが魅力です。
この点についても購入前はそんなに気にしていませんでしたが、良い意味で期待を裏切られて満足しています。
意外とサクサク動く
購入前はあまり期待していませんでしたが、グランドセフトオートV等の処理が重いソフトもデフォルト設定でサクサク動きます。
そのため、極端に重くなる設定にしなければ快適にゲームをプレイすることが可能です。
サードパーティのアクセサリーが豊富
Amazon等で、Steam Deck用のサードパーティ製のドック等が充実しているのも大きな魅力です。
純正品とサードパーティ品で性能はほぼ変わらないものの、純正品は非常に高額なため、サードパーティ製が充実している点は非常に大きなメリットといえます。
Steam Deck レビュー|デメリット一覧
Steam Deck デメリット一覧
Steam Deckにはメリットがたくさんある一方、デメリットもそれなりにあります。
- 高スペックが求められるゲームだと本体が発熱し性能が落ちる
- バッテリーの持ちが悪い
- 本体サイズが大きい
- ゲームの起動スピードが遅い
- 昔のゲームだとSteam Deckに対応していない場合が多い
- ボタン配置はXboxと同じ(決定とキャンセルが従来と逆)
- 公式ストアでしか購入できない
- 純正アクセサリーが高額
詳しく解説していきます。
高スペックが求められるゲームだと本体が発熱し性能が落ちる
Steam Deckはその性能上、高スペックを求められるゲームは動作負荷が大きくなってしまい、ゲームをしている途中で発熱し、性能が落ちてしまうことがあります。
その場合は、フレームレート設定等を一段落として様子を見ましょう。
バッテリー持ちが悪い
公称スペックでは、バッテリーはおよそ1時間半程度しか持たないのも大きなデメリットです。
外で使用する際はモバイルバッテリーの持ち歩きが必須となります。
本体サイズが大きい
Steam Deckは本体サイズが大きいのがデメリットとしてよく上がりますが、筆者個人の感想としては、画面が小さいとゲームがし辛いので、このサイズは許容範囲でしょう。
なお、手の小さい女性や子供には Steam Deckのサイズを日常的に手にするのは厳しいかもしれません。
この点については賛否が分かれると思います。
ゲームの起動スピードが遅い
この点も実際にプレイして分かりましたが、ゲームを選択してから立ち上がるまでの起動スピードがやたら遅いです。
起動後は普通にプレイできるので、そういう仕様かと受け止めています。
昔のゲームだと Steam Deckに対応していない作品が多い
この点も実際に購入してから分かったことですが、昔に購入したゲームソフトが Steam Deckに対応していないものが多くありました。
具体的にはグランドセフトオート3、バイスシティ、サンアンドレアス、等の2000年代のゲームソフトで非対応のものが多い印象です。
ボタン配置はXboxと同じ(決定とキャンセルが従来と逆)
Steam Deckの決定ボタン・キャンセルボタンの配置は、ニンテンドースイッチやPS4とは逆で、PS5やXboxと同じ仕様になっています。
そのため、この配置に慣れていないプレイヤーの方は最初は誤操作を連発することになるでしょう。
Steamストアからしか購入できない
現状、Steam Deckは公式ストアでしか購入ができないため、家電量販店やAmazon等でポイントを貯めることができません。
純正アクセサリが超高額
公式から販売されている純正アクセサリが超高額で、手が出しにくいというのも大きなデメリットです。
ただし、同等性能のアクセサリがサードパーティで購入可能です。
Steam Deck レビュー|どこで買えるの?
日本でのSteam Deckは、正規販売代理店である株式会社KOMODOのサイトから購入できます。
https://steamdeck.komodo.jp/product/steam-deck/
Steam Deck レビュー|まとめ
Steam DeckはいつでもどこでもSteamのゲームができる魔法のアイテムで、今年購入した製品で最も満足しているものの一つです。
購入に迷っている方はぜひ参考にしていただけたらと思います。