編集デスク・ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ランクマッチシーズン3で解禁されたジガルデの運用方法、特に「どのフォルムで使うべきか」という点で迷っていることと思います。
この記事を読み終える頃には、10%フォルム(犬型)の可能性と、現環境におけるジガルデの最適な運用論の疑問が解決しているはずです。
- ジガルデ10%フォルムは圧倒的な移動速度で撹乱が可能
- 専用技「サウザンウェーブ」による交代ロックが強力
- メガシンカ運用における耐久力の課題とリスク
- 相性補完に優れたハッサム・サーナイトとの構築理論
それでは解説していきます。
ポケモンレジェンズZ-A シーズン3におけるジガルデの立ち位置
『ポケモンレジェンズ Z-A』のランクマッチもシーズン3を迎え、ついに伝説のポケモンであるジガルデが解禁されました。カロス地方の生態系を監視するこのポケモンは、本作のバトル環境において非常に重要な役割を担うと予想されていました。
これまでのシーズンでは見られなかった「パーフェクトフォルム」への変身ギミックや、専用技の特殊な仕様など、多くのプレイヤーがそのポテンシャルを模索している段階です。特に本作は、従来のターン制バトルとは異なり、フィールドを縦横無尽に駆け回るアクション要素が強いため、ポケモンの「移動速度」や「技の当てやすさ」が勝敗に直結します。
その中で議論の的となっているのが、「50%フォルム(蛇型)」と「10%フォルム(犬型)」のどちらをベースにするのが強いのか、という問題です。種族値の合計で見れば明らかに50%フォルムが優れていますが、本作特有のシステムとかみ合わせた場合、必ずしも数値が高い方が強いとは限らないのが面白いところです。
10%フォルム(犬型)と50%フォルム(蛇型)の決定的な違い
まず、ベースとなる2つのフォルムの違いについて深く掘り下げていきましょう。ランクマッチで勝ち抜くためには、単なる種族値の比較だけでなく、操作感や戦術の幅を考慮する必要があります。
50%フォルムは、HPと防御・特防のバランスが良く、どっしりと構えて戦うスタイルに適しています。従来のポケモンバトルに近い感覚で扱えるため、初心者から上級者まで安定した強さを発揮します。しかし、本作『ZA』において重要なステータスである「移動速度」に関しては、やや鈍重な印象が否めません。相手の遠距離攻撃を回避したり、素早く間合いを詰めたりする動作において、一瞬の遅れが命取りになる場面も少なくありません。
対して10%フォルムは、耐久力こそ低いものの、その移動速度は全ポケモン中でもトップクラスです。ドーベルマンのような姿でフィールドを疾走するその姿は、操作していて非常に爽快感があります。この「足の速さ」は、単に攻撃を避けるだけでなく、特定の技とのコンボを決める上で非常に重要な要素となります。
本作における「移動速度」と「技の命中精度」の関係性
『ポケモンレジェンズ Z-A』のバトルシステムにおいて、移動速度は攻撃性能と密接に関わっています。足が速いということは、相手の死角に回り込みやすいということであり、本来なら当てにくい大技を確実にヒットさせるチャンスを作り出せることを意味します。
特にジガルデが持つ専用技の中には、強力な効果を持ちながらも、発動までのタメが長かったり、弾速が遅かったりと、当てるのに工夫が必要なものが存在します。50%フォルムでは相手に逃げられてしまうような場面でも、10%フォルムなら強引に射程圏内に捉え続けることが可能です。
また、本作のランクマッチでは、相手との距離管理(スペーシング)が重要です。10%フォルムの機動力があれば、相手の攻撃範囲外から一方的に攻撃を仕掛けたり、不利な状況から即座に離脱して体勢を立て直したりといった、ゲリラ戦術が可能になります。これは数値上のステータスには表れない、実戦における大きなアドバンテージと言えるでしょう。
シーズン3環境で見られる伝説ポケモンの傾向
シーズン3では、ゼルネアスやイベルタルといった他の禁止級伝説ポケモンも環境に多く存在しています。ゼルネアスは「ジオコントロール」による積み技からの全抜き性能、イベルタルは高火力の「デスウイング」による回復と攻撃の両立が脅威です。
これらのポケモンに対抗するためには、正面からの殴り合いだけでなく、搦め手を使った戦術が必要不可欠です。ジガルデは地面・ドラゴンタイプという優秀な耐性を持ちつつ、相手の行動を制限する技を豊富に覚えます。特に10%フォルムを採用する場合、そのスピードを活かして相手の強力なセットアップ(積み技など)が決まる前に妨害工作を行うことが求められます。
環境に多いガブリアスやメタグロスといった一般枠の強豪に対しても、ジガルデはタイプ相性や技構成次第で有利に立ち回ることができます。しかし、氷タイプ(グレイシアやマニューラなど)やフェアリータイプ(サーナイトやミミロップなど)も一定数存在するため、決して無敵というわけではありません。環境読みと適切なカスタマイズが、ジガルデ使いの腕の見せ所となります。
「10%メガジガルデ」という実験的ビルドの可能性
今回、私が注目し検証を行ったのが「10%フォルムをベースにしたメガシンカ(パーフェクトフォルム化)構築」です。一般的に耐久に不安のある10%フォルムはきあいのタスキを持たせたサポート運用が主流になりつつありますが、あえてメガシンカ(スワームチェンジによる変身)を目指すエース運用に挑戦してみました。
このビルドのコンセプトは、「10%フォルムの機動力で場を整え、相手を逃げられない状態にしてから、圧倒的なパワーを持つパーフェクトフォルムで制圧する」というものです。理論上は最強に見えるこの戦術ですが、実戦ではどのような挙動を見せるのか、詳細に解説していきます。
コンセプト:高速移動からの「サウザンウェーブ」拘束戦術
この構築の核となるのが、ジガルデの専用技の一つ「サウザンウェーブ」です。この技は、ダメージを与えつつ相手を「逃げられない状態(交代禁止)」にする効果を持っています。
『ポケモンレジェンズ Z-A』のランクマッチにおいて、ポケモンの交代は非常に重要な戦術的要素です。不利な対面になったら即座に有利なポケモンに引く、というのは定石中の定石。しかし、サウザンウェーブはこの定石を根本から破壊します。
通常の50%フォルムでサウザンウェーブを当てようとしても、技の発生や弾速の関係で避けられやすいのが難点です。しかし、10%フォルムの圧倒的なスピードがあれば、相手に肉薄して確実にこの技を当てることができます。一度当ててしまえばこっちのもの。相手は不利な対面でも居座らざるを得なくなり、こちらは有利なポケモンに交代して一方的に攻撃するか、そのままジガルデで起点にして倒し切るかを選択できます。
「まとわりつく」などのバインド技が評価されている本作において、タイプ一致でそれなりの火力を出しながら拘束できるこの技は、戦況をひっくり返すポテンシャルを秘めています。
技構成の意図と採用理由
今回の検証で使用した技構成は以下の通りです。
| 技名 | タイプ | 分類 | 採用理由 |
|---|---|---|---|
| 無に帰す光(コアパニッシャー) | ドラゴン | 特殊 | メガシンカ後の主力技。ゼルネアス・イベルタルへの打点。 |
| 大地の力 | 地面 | 特殊 | 安定した一致技。メタグロス等の鋼タイプへの打点。 |
| サウザンウェーブ | 地面 | 物理 | 本構築の要。相手の交代を封じる起点作成技。 |
| 守る | ノーマル | 変化 | 相手の大技を防ぐ、メガシンカのタイミング調整、様子見。 |
特筆すべきは、物理と特殊の両刀構成になっている点です。本来であればどちらかに特化させた方が火力は出ますが、今回は役割遂行を重視しました。
「無に帰す光(コアパニッシャー)」は、メガシンカ後に使用可能になる(あるいは真価を発揮する)超高火力技です。エフェクトとしては巨大なビームを照射するもので、ゼルネアスやイベルタルといった環境トップの伝説ポケモンを一撃で葬り去るパワーを持っています。
「大地の力」は、サウザンウェーブが物理技であるのに対し、特殊方面での打点を確保するために採用。特に物理防御が高いメタグロスなどを相手にする際、特殊技である大地の力は刺さります。
「守る」は本作のアクション要素において非常に重要です。相手の必殺技を無効化するだけでなく、メガシンカのゲージが溜まるまでの時間稼ぎや、相手の動きを観察して次の行動を決めるための「間」を作る役割も果たします。
努力値調整と耐久ラインの考え方
10%フォルムを実質アイテムなし(メガストーン等の変身用リソースを割くため)で運用する場合、最大の課題はその「紙耐久」です。種族値を見てもHPと防御・特防が非常に低く、等倍の攻撃でも致命傷になりかねません。
そこで今回の調整案では、HPには振らず、防御(B)と特防(D)に振り分ける形を取りました。
- 特攻(C): 「無に帰す光」でH振りゼルネアス・イベルタルを確定で倒せるラインまで確保。
- 物理耐久: 10%フォルム時にドリュウズの「地震」を耐える調整。
- 特殊耐久: 10%フォルム時にゼルネアスの「ムーンフォース」を耐える調整。
HPに振ると変身後のHP総量は増えますが、変身する前に倒されてしまっては元も子もありません。そのため、まずは「10%フォルムで一発耐えて、変身条件を満たす」ことを最優先にした耐久調整となっています。これは非常にシビアな調整であり、乱数次第では落ちてしまう可能性もありますが、10%フォルムで戦う上での必要経費と割り切っています。
実戦データから見る10%ジガルデの運用実績
実際にシーズン3のランクマッチ(Aランク帯を含む)で数十戦運用した結果見えてきた、具体的な対面ごとの有利不利や、戦術の成功率について詳細にレポートします。
対ガブリアス・ドリュウズ(地面枠)とのマッチアップ
ガブリアスやドリュウズといった地面タイプの強豪との対面は、非常にスリリングですが、10%ジガルデの強みが活きる場面でもありました。
初手で対面した場合、相手はジガルデの「こおりのキバ」などを警戒して交代するか、あるいは強気に攻めてきます。ここで10%フォルムの足の速さが活きます。相手の攻撃をステップでかわしつつ接近し、サウザンウェーブをヒットさせます。
ドリュウズ対面では、サウザンウェーブが決まれば相手は交代できません。その間にこちらは有利なポジションを取り続け、削りを入れることができました。ガブリアス相手でも、キャッチ(拘束)に成功すれば、裏のサーナイト(フェアリータイプ)に安全に交代して処理するという黄金パターンが決まります。
ただし、サウザンウェーブ自体が地面タイプの技であり、「地震」のようなエフェクトで地面を這う攻撃であるため、空中にいる相手や、高速で動き回る相手には当てにくいという欠点も露呈しました。
対ゼルネアス・イベルタル(伝説枠)への回答
環境トップであるゼルネアスとの対面は、基本的に不利です。特に10%フォルムの耐久では、ジオコントロールを積まれていなくてもムーンフォースで致命傷を負います。
しかし、こちらの作戦が見事にハマったケースもありました。サウザンウェーブでキャッチした後、即座にメガシンカを発動し、相手が動けない隙に「無に帰す光」を直撃させるパターンです。このビームは照射中に無防備になるリスクがありますが、当たればワンパンです。
イベルタルに対しても同様で、デスウイングの回復量を上回る火力で押し切る必要があります。ただし、イベルタルは空中を飛んで攻撃を避ける傾向があるため、地面技であるサウザンウェーブや大地の力が当たりにくく、エイム(照準合わせ)の技術が高度に要求されました。
メガシンカ(パーフェクトフォルム)発動のタイミングとリスク
この構築最大の問題点は、メガシンカ(スワームチェンジによる変身)の仕様と10%フォルムの耐久のアンバランスさにありました。
ジガルデがパーフェクトフォルムになる条件は「HPが半分以下になること(および特定のゲージ蓄積)」ですが、10%フォルムは耐久が低すぎるため、HP半分以下で耐えるという調整が非常に難しいのです。「耐えて変身」を狙ったつもりが、そのまま倒されてしまうケースが多発しました。
また、無事にパーフェクトフォルムに変身できたとしても、今度は「足が遅くなる」というデメリットが発生します。巨大な体躯は攻撃の的になりやすく、相手の遠距離攻撃の格好の餌食になります。
さらに、主力技である「無に帰す光」は、発射までのタメ時間が長く、発射中も動けないという大きな隙を晒します。決定力は凄まじいものの、外した時のリスクが大きすぎて、ハイリスク・ハイリターンなギャンブル技になってしまっているのが現状です。
「無に帰す光」の挙動と命中難易度
専用技「無に帰す光」の使用感についてさらに詳しく解説します。この技は胸部から極太のビームを照射し、「Z」の字を描くように薙ぎ払う演出が入ります。見た目は派手で威力も絶大ですが、対人戦においては以下の欠点が目立ちました。
- クールタイムの長さ: 一度撃つと次の発射までかなりの時間を要する。
- 硬直: 発射モーションに入るとキャンセルができず、方向転換も遅い。
- 視認性: 派手なエフェクトで画面が見えづらくなり、相手の反撃を見落とすことがある。
実戦では、相手の交代際や、相手が技を空振った後の硬直に合わせて撃つなどの工夫が必要でした。しかし、サウザンウェーブで足を止めている相手に対しては比較的当てやすく、このコンボが決まった時の爽快感は他のポケモンでは味わえないものでした。
構築を支えるパートナー考察
ジガルデ単体では対応しきれないポケモンをカバーするため、取り巻きのポケモン選定は非常に重要です。今回の検証で使用した、相性補完に優れたパートナーを紹介します。
ハッサム:対フェアリー・氷の鉄壁
ジガルデが最も苦手とするフェアリータイプ(ゼルネアスなど)や氷タイプ(グレイシア、マニューラなど)に対して、圧倒的な強さを誇るのがハッサムです。
- タイプ相性: 鋼・虫タイプにより、氷とフェアリーを半減以下に抑え込みます。
- 技構成: 「バレットパンチ」「とんぼがえり(飛び掛かる)」などを採用。
ジガルデでサウザンウェーブを当てて相手をキャッチした後、相手が氷技やフェアリー技を撃ってくるタイミングでハッサムに交代(クッション)する動きが強力でした。ハッサムは耐久振り(HAベース)にしておくことで、大抵の攻撃を耐えつつ、テクニシャン補正の乗ったバレットパンチで反撃できます。
特にメタグロス対面でも、炎技がない限りハッサムは有利に立ち回れます。「泥試合」に持ち込みつつ、ジガルデの回復時間を稼ぐ役割も果たしました。
サーナイト:特殊アタッカー兼ドラゴンキラー
もう一匹のパートナーとして採用したのがサーナイトです。ジガルデとハッサムで見きれない特殊アタッカーや、格闘タイプへの打点として機能します。
- 相性: ジガルデの苦手なドラゴン技を無効化できるフェアリータイプ。
- 移動速度: 本作のサーナイトは意外と足が遅くないため、操作感も悪くありません。
- 技: 「ムーンフォース」「サイコショック」など。
ガブリアスなどのドラゴンタイプをジガルデで誘い出し、サウザンウェーブでキャッチしてからサーナイトにバック。相手は交代できないため、サーナイトのムーンフォースを成す術なく受けることになります。この「キャッチ&キル」の戦術において、サーナイトの火力は非常に頼りになりました。
また、相手の壁貼り要員(アローラキュウコンなど)に対しても、サイコショックで特防を無視してダメージを通せる点が優秀でした。
ランクマッチにおける総合評価と今後の展望
数時間に及ぶランクマッチでの実戦を経て、10%フォルムベースのメガジガルデ構築に対する結論が出ました。
10%メガ構築は「ロマン砲」の域を出ない
残念ながら、現状の結論としては「10%フォルムからのメガシンカ運用は、ランクマッチで勝ち上がるための最適解ではない」と言わざるを得ません。
理由は以下の3点に集約されます。
- 耐久不足による事故率の高さ: 変身前に倒されるリスクが高すぎる。
- 変身後の機動力低下: せっかくの10%の利点(速度)を捨ててしまう。
- 火力の不安定さ: 主力技が当たりにくく、安定したダメージソースになりにくい。
特にAランク帯以上の高レート帯では、プレイヤーのエイム力や回避能力が高く、大味なビーム攻撃は簡単に避けられてしまいます。また、氷技のサブウェポン(めざめるパワー氷や冷凍ビーム)を持っているポケモンが多く、10%ジガルデが一瞬で蒸発する場面も多々ありました。
真の強みは「きあいのタスキ」サポート型にあり
しかし、10%フォルム自体が弱いわけではありません。むしろ、「メガシンカを狙わない10%フォルム」には大きな可能性を感じました。
持ち物を「きあいのタスキ」に変更し、行動保証を持たせた上で、以下の役割に特化させるのです。
- 高速サウザンウェーブ撒き: 確実に相手をキャッチして裏のエースに繋ぐ。
- 削り役: 高速で接近し、「しんそく」や「へびにらみ(未解禁だが今後あれば)」などで場を荒らす。
- 終盤のスイーパー: 相手が疲弊した終盤に登場し、高い素早さからトドメを刺す。
この運用であれば、低い耐久をタスキでカバーでき、メガシンカの枠を他のポケモン(メガメタグロスやメガゲンガーなど)に譲ることができます。ジガルデはあくまで「場作り」と「攪乱」に徹し、エースは別に用意する。これが現環境における10%ジガルデの最も賢い使い方と言えるでしょう。
まとめ
今回の検証では、ジガルデ10%フォルムの「速さ」と「脆さ」、そしてパーフェクトフォルムの「圧倒的なパワー」と「隙の大きさ」が浮き彫りになりました。
・10%フォルムの最大の武器は「移動速度」と「サウザンウェーブ」のコンボ ・ランクマッチで勝つなら、メガシンカ狙いよりもサポート特化が現実的 ・「無に帰す光」は強力だが、対人戦で当てるには高度な技術とセットアップが必要 ・ハッサムやサーナイトとの相性補完は完璧だが、ジガルデ自身の生存能力が課題
犬型のジガルデがフィールドを駆け回る姿は非常に愛らしく、使っていて楽しいポケモンであることは間違いありません。今後の研究でさらに新しい運用方法が見つかる可能性もあります。もしあなたがジガルデを使おうと考えているなら、まずは「きあいのタスキ」を持たせて、そのスピードを体験してみることを強くおすすめします。
この記事が、あなたの『ポケモンレジェンズ Z-A』ライフの一助となれば幸いです。それでは、また次回のランクマッチでお会いしましょう。






