編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、DLC「M次元ラッシュ」で解禁された準伝説ポケモン「コバルオン」を、ランクマッチでどのように活躍させればよいか、具体的な努力値調整や型に悩んでいることと思います。特に今作は「時間」という概念が技のウェイトに関わるため、従来の素早さ調整とは異なる思考が必要です。
この記事を読み終える頃には、あなたのプレイスタイルに合った最強のコバルオン育成論が見つかり、ランクマ上位を目指すための具体的な道筋が明確になっているはずです。
- 物理アタッカー型の最適解は「いじっぱり」ASぶっぱか、環境に合わせたS調整か
- 物理受けを崩壊させる「特殊・両刀型」という選択肢と意表をつく戦術
- 高い物理耐久とS108を活かした「起点作成型」の盤面制圧力
- 「時間」コストを意識した技構成と、相性の良い味方・対策必須の天敵リスト
それでは解説していきます。
ポケモンZA環境におけるコバルオンの強さと評価:なぜ今コバルオンなのか
「ポケモンレジェンズZA」のDLC「M次元ラッシュ」において、ランクマッチ環境が激変しました。その中で、一際注目を集めているのが「鉄の心」を持つ聖剣士、コバルオンです。
私の手元にあるデータと、実際に数百戦ランクマッチを潜り抜けた経験から言えるのは、コバルオンは**「環境に適応した物理キラー」**であるということです。
まずは、彼の基礎スペックを徹底的に解剖し、なぜこれほどまでに評価されているのか、その理由を深掘りしていきましょう。
種族値・タイプ相性の徹底分析:鋼・格闘の優位性
コバルオンの種族値は以下の通りです。
| ステータス | 数値 | 順位(全499体中) | 評価 |
|---|---|---|---|
| HP | 91 | 72位 | 平均以上。物理耐久の基盤となる。 |
| 攻撃 (A) | 90 | 191位 | アタッカーとしては控えめだが、技威力で補える範囲。 |
| 防御 (B) | 129 | 35位 | 極めて高い。 本作屈指の物理受け性能。 |
| 特攻 (C) | 90 | 177位 | 攻撃と同値。実は特殊型も視野に入る数値。 |
| 特防 (D) | 72 | 266位 | 明確な弱点。特殊技には脆い。 |
| 素早 (S) | 108 | 65位 | 激戦区を抜ける絶妙な速さ。 ここが生命線。 |
| 合計 | 580 | 106位 | 準伝説としての高水準な合計値。 |
鋼・格闘という唯一無二の耐性
コバルオンの最大の魅力は、「はがね・かくとう」という複合タイプにあります。 このタイプ組み合わせは、半減以下にできるタイプが9つもあるという驚異的な耐性を誇ります。
- 1/4倍: いわ、むし、あく
- 1/2倍: ノーマル、くさ、こおり、ドラゴン、はがね
- 無効: どく
特に、現環境で猛威を振るっている「あく」タイプや「いわ」タイプに対して滅法強く、後出しからでも安定して受けることができるのは大きなアドバンテージです。物理耐久(防御種族値129)と合わせることで、生半可な物理アタッカーではコバルオンを突破することは不可能です。
一方で、弱点は「ほのお」「かくとう」「じめん」の3つ。これらはメジャーな攻撃タイプであるため、立ち回りには注意が必要ですが、それでも耐性の多さが勝ります。
M次元ラッシュ環境での立ち位置と役割
DLC「M次元ラッシュ」の環境は、高火力な物理アタッカーと、それを止める物理受けがせめぎ合う構図になっています。
コバルオンはこの環境において、以下の3つの役割を同時にこなせる稀有な存在です。
- 物理ストッパー: 相手のエース物理アタッカーを止める盾。
- 高速アタッカー: S108という素早さを活かし、上から制圧する矛。
- 対面操作: 「ボルトチェンジ」によるサイクル戦の潤滑油。
特に今作のバトルシステムでは、**「技の発動時間(ウェイト)」**が重要視されます。素早いポケモンは行動回数を稼ぎやすいため、S108という数値は、過去作以上に価値を持っています。
物理耐久お化け!B129がもたらす安定感
防御種族値129というのは、並大抵の数字ではありません。これは、無補正・努力値無振りであっても、ガブリアス級の「じしん」を耐える可能性があるレベルの硬さです。
実際にランクマで運用していて感じるのは、**「物理相手なら強引に居座れる」**という安心感です。例えば、相手が物理型の積みエース(剣の舞などを使ってくるタイプ)であっても、コバルオンなら後出しから「てっぺき」や高火力の格闘技で押し返すことができます。
この「物理に対する絶対的な信頼感」こそが、コバルオンをパーティに入れる最大のメリットと言えるでしょう。
【決定版】物理アタッカー型コバルオンの努力値調整
ここからは、多くの読者が求めているであろう「ランクマで勝てる物理アタッカー型」の具体的な調整について解説します。
コバルオンの攻撃種族値90は、アタッカーとしては決して高くありません。しかし、だからこそ努力値の振り方(調整)と技の選択が勝敗を分けます。
努力値配分の黄金比:ASぶっぱvs耐久調整
物理アタッカー型として運用する場合、基本となる努力値振りは以下の2パターンです。
パターンA:AS極振り(ぶっぱ)型
- 性格: ようき (素早さ↑ 特攻↓)
- 努力値: 攻撃252 / 素早さ252 / 防御4
- 実数値: H166 A142 B149 Cxx D92 S176
【解説】 最もシンプルかつ強力な配分です。S108族という強みを最大限に活かすため、最速(性格補正あり+努力値252)にします。これにより、同速のテラキオンやビリジオン、そしてその下の100族〜105族(ガブリアス、リザードン、ウルガモスなど)を確実に上から叩けます。 攻撃にも全振りすることで、少しでも火力を底上げし、確定数をずらします。初心者はまずこの配分から始めることを強くおすすめします。
パターンB:耐久調整型
- 性格: いじっぱり (攻撃↑ 特攻↓)
- 努力値: HP調整 / 攻撃252 / 素早さ調整
- 実数値例: H183(140) A156(252) B150(4) Cxx D92 S142(116)
【解説】 こちらは「いじっぱり」を採用して火力を重視しつつ、素早さを特定の仮想敵(例:最速80族抜き、準速90族抜きなど)に合わせて削り、残りをHPに回して耐久を高めるスタイルです。 今作の「時間」システムにおいて、必ずしも最速である必要がない場面(相手の技のウェイトが重い場合など)を想定した玄人向けの調整です。 しかし、現環境ではS108付近に強力なポケモンがひしめいているため、個人的にはパターンAの「最速」を推奨します。上を取れるかどうかが、そのまま勝率に直結するからです。
性格は「いじっぱり」か「ようき」か?S108族のジレンマ
性格補正をどこにかけるかは、コバルオン使いにとって永遠のテーマです。
- ようき(素早さUP)のメリット:
- 同速勝負(対コバルオン、テラキオン)で50%の勝機がある。
- 最速ガブリアス(102族)を確実に抜ける。
- 行動回数が増えやすい。
- いじっぱり(攻撃UP)のメリット:
- 乱数1発が確定1発になるケースが増える。
- 火力不足を補える。
結論として、ランクマッチ環境初期〜中盤は「ようき」一択です。 理由は明確で、この速度帯には「抜けるか抜けないか」で生死が決まる相手が多すぎるからです。ガブリアスの上を取って「インファイト」や「アイアンヘッド」を撃ち込めるかどうかは、試合全体の流れを決定づけます。
「いじっぱり」を採用するのは、明確に「受けループ破壊」などの役割を持たせる場合や、「こだわりスカーフ」を持たせる場合に限定すべきでしょう。
確定技と選択技のダメージ計算・仮想敵対策
ここでは、物理型コバルオンの技構成と、主要な仮想敵へのダメージ計算を紹介します。
推奨技構成
- インファイト(メインウェポン・格闘)
- 威力120の高火力。耐久ダウンのデメリットはあるが、撃ち逃げやトドメに最適。
- アイアンヘッド(メインウェポン・鋼)
- 威力80。命中安定かつ30%で怯みを狙える。Sの高いコバルオンと相性抜群。
- ストーンエッジ(サブウェポン・岩)
- 威力100。飛行、炎タイプへの打点。リザードンやウルガモス対策に必須。
- ボルトチェンジ(対面操作)
- 威力70。不利対面から逃げつつダメージを与える。サイクル戦の要。
- ※物理型でも採用価値が高い。
選択技候補
- せいなるつるぎ: 相手の能力変化(Bアップや回避率アップ)を無視できる。積み技対策に。
- しねんのずつき: 格闘タイプ(主に連撃ウーラオス等)への打点。
- つるぎのまい: 自身の火力を2倍にする。崩し性能を高めたいなら必須。
ダメージ計算(攻撃実数値142[ようきAS]で計算)
| 技名 | 対象ポケモン | ダメージ量 | 確定数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| インファイト | H252 バンギラス | 224 ~ 264 | 確定1発 | 4倍弱点。余裕で確殺。 |
| インファイト | 無振り ガブリアス | 114 ~ 135 | 乱数2発 | 威嚇込み等は厳しい。削りが必要。 |
| インファイト | H252 キングンボ(進化) | 180 ~ 212 | 確定1発 | 鋼・悪タイプには滅法強い。 |
| アイアンヘッド | 無振り ハバタクカミ | 146 ~ 174 | 確定1発 | Bの低いフェアリーはカモ。 |
| ストーンエッジ | 無振り リザードン | 156 ~ 184 | 確定1発 | 4倍弱点。外しさえしなければ勝てる。 |
| ストーンエッジ | H252 ギャラドス | 94 ~ 112 | 乱数2発 | 威嚇が入ると厳しい。 |
この計算結果からも分かる通り、弱点を突けば1発で倒せますが、等倍相手だと火力が足りない場面が出てきます。ここをどう補うかが、トレーナーの腕の見せ所です。
持ち物考察:火力アップアイテムの優先度
A90という物足りない火力を補うため、持ち物は火力アップ系を強く推奨します。
- いのちのたま(推奨度:★★★★★)
- 技の威力を1.3倍にする代わりに、攻撃ごとにHPが減る。
- 技の打ち分けができ、かつ確定数をずらせるため、最も汎用性が高い。コバルオンの確定1発ラインを大きく広げてくれます。
- こだわりハチマキ(推奨度:★★★★☆)
- 攻撃を1.5倍にするが、同じ技しか出せなくなる。
- サイクル戦で「ボルトチェンジ」や「インファイト」を高火力で押し付ける動きが強力。読みが必要な上級者向けアイテム。
- たつじんのおび(推奨度:★★★☆☆)
- 効果抜群の時のみ威力1.2倍。
- 範囲の広いコバルオンとは相性が良いが、等倍相手への押し込みが弱くなるのが欠点。
- ラムのみ(推奨度:★★★☆☆)
- 状態異常を回復する。
- 「おにび」や「でんじは」を撒いてくる相手を強引に突破したい場合に採用。環境にドラパルトやミミッキュが多いならあり。
実践運用ガイド:初手出しからの展開パターン
コバルオンは、その高いSと対応力の広さから、**「初手(先発)」**での起用が非常に安定します。
【パターン①:有利対面(バンギラス、ハバタクカミ等)】 迷わず一致弱点技(インファイト、アイアンヘッド)を撃ちます。相手は交代するか、テラスタルを切るしかありません。交代読みで「ボルトチェンジ」を選択するのもアリですが、今の環境は居座りテラスタルも多いため、最大打点を叩き込むのがリスクの少ない選択肢となります。
【パターン②:不利対面(リザードン、サンダー等)】 基本的には「ボルトチェンジ」で裏の特殊受け(ラッキー、ハピナス、チョッキ持ち等)に引きます。相手がスカーフを持っている可能性も考慮し、無理に突っ張らないことが重要です。ただし、相手が「ステルスロック」読みで悠長な行動をしてきそうな場合は、「ストーンエッジ」での奇襲も視野に入れます。
【パターン③:微妙な対面(ガブリアス、ランドロス等)】 ここは読み合いです。相手は「じしん」を撃ちたいですが、こちらの裏に浮いているポケモン(飛行タイプや浮遊持ち)がいると警戒します。 「テラスタル(飛行や草など)」を切って返り討ちにするか、「ボルトチェンジ」で皮を剥ぎつつ退くか。コバルオンを使う上で最も楽しい瞬間であり、最も実力が試される場面です。
意表を突く!特殊・両刀型コバルオンの可能性
さて、ここまで物理型を紹介してきましたが、実は私が密かに愛用しており、ランクマで高い勝率を叩き出しているのが**「特殊型(または両刀型)」**のコバルオンです。
なぜ、Aと同じ90しかないCを活かすのか? その理由は「環境のメタ」にあります。
特殊型を採用するメリットとデメリット
メリット:
- 物理受けを崩壊させられる: コバルオンを見ると、相手は「物理受け(ヘイラッシャ、カバルドン、アーマーガアなど)」を選出しがちです。そこに特殊技が刺さります。
- 「いかく」が怖くない: ランドロスやギャラドスの「いかく」で攻撃を下げられても、特殊技なら関係ありません。
- 「おにび」対策: 物理アタッカー機能停止の火傷状態になっても、特殊火力は落ちません。
デメリット:
- 瞬間火力が低い: 物理技の「インファイト(120)」に対し、特殊技の「きあいだま(120)」は命中不安、「はどうだん(80)」は威力不足です。
- 技範囲: 物理に比べて習得できる技のタイプ範囲が少し狭まります。
努力値調整:CSベースでの運用論
特殊型の場合、性格は「おくびょう(素早さ↑ 攻撃↓)」が基本です。
- 性格: おくびょう
- 努力値: 防御4 / 特攻252 / 素早さ252
- 実数値: H166 Ax B150 C142 D92 S176
物理型と同様、最速を維持しつつ、特攻に全振りします。 もし「両刀型」にする場合(インファイトも採用する場合)は、性格を「むじゃき(素早さ↑ 特防↓)」または「せっかち(素早さ↑ 防御↓)」にし、特防を下げるのが一般的です。コバルオンの長所である防御を下げるのはもったいないので、「むじゃき」推奨です。
技構成:はどうだん・ラスターカノン・ボルトチェンジ
特殊型の技構成は、命中安定技が中心となります。
- きあいだま / はどうだん
- 火力重視なら「きあいだま」。ただし命中70%の博打です。安定を求めるなら必中の「はどうだん」ですが、威力80なので「めいそう」や「いのちのたま」での補強が必須です。
- ラスターカノン
- 威力80の鋼特殊技。フェアリーへの打点。10%でDダウンの追加効果も優秀。
- ボルトチェンジ
- 特殊型ならタイプ一致ではないものの、そこそこのダメージソースになりつつ交代できます。Cに振っている恩恵を最も感じる技です。
- テラバースト(各タイプ)
- 特殊型の場合、苦手なタイプを突破するためのサブウェポンとして非常に重要です。例えば「こおり」テラスタルなら、ガブリアスやランドロスを返り討ちにできます。
物理受けを崩壊させる立ち回りテクニック
特殊型の真骨頂は、相手の**「思考の死角」**を突くことにあります。
例えば、対アーマーガア戦。 相手は「鉄壁」を積んで物理を受けに来ます。そこでこちらは「ボルトチェンジ」を選択。相手は「物理技なら余裕で受かる」と思っていますが、C振りのボルトチェンジは抜群で入り、さらに有利な特殊アタッカー(サンダーなど)に繋げられます。
また、カバルドンなどの物理受けに対しても、「くさ」テラバーストや「はどうだん」連打で、相手の想定計算を狂わせることができます。「コバルオン=物理」という固定観念がある今の環境だからこそ刺さる、強力なジョーカーなのです。
盤面を支配する!起点作成・サポート型の調整
アタッカーとしてのコバルオンも魅力的ですが、S108という高速と高耐久を活かした**「起点作成型」**も、ランクマ上位勢の間では評価が高いです。
後続のエース(積みアタッカーなど)を通すための「場作り」に特化した型です。
高速ステロ撒きとしての適性評価
起点作成役として有名なポケモンにカバルドンやラグラージがいますが、彼らは素早さが低く、上から挑発されたり、高火力で落とされるリスクがあります。 一方、ガブリアスより速いコバルオンは、多くの相手の上から行動できます。
- 上から「ちょうはつ」: 相手の起点作成(ステロ、あくび等)を封じる。
- 上から「ステルスロック」: 相手のタスキを潰し、サイクル戦を有利にする。
- 上から「でんじは」: 相手のエースの足を奪う。
この「上から動ける」という一点において、コバルオンは最高峰のサポーターなのです。
努力値調整:HSベースで行動回数を稼ぐ
サポート型の場合、火力は不要です。生き残って仕事をする回数を増やします。
- 性格: ようき
- 努力値: HP252 / 防御4 / 素早さ252
- 実数値: H198 A110 B150 Cxx D92 S176
Hぶっぱにすることで、物理・特殊両方の耐久を底上げします。 もし、特定の攻撃(例:ハバタクカミのムーンフォース)を耐えたい場合は、Sを削ってDに回す調整も有効ですが、基本は「最速」で相手の起点作成役の上を取ることを優先すべきです。
必須技:ステルスロック・でんじは・ちょうはつ
この型の技構成はほぼ固定されています。
- ステルスロック: 必須。交代のたびにダメージを与える最強の設置技。
- でんじは: 素早さ操作。後続のエースが鈍足でも、これで先手を取れるようになります。
- ちょうはつ: 相手の展開阻害。受けループ対策にもなります。
- 攻撃技(アイアンヘッド or インファイト or がんせきふうじ):
- 完全に攻撃技を無くすと、「ちょうはつ」された時に悪あがきしかできなくなるので、1枠は攻撃技を入れます。S操作ができる「がんせきふうじ」も非常に相性が良いです。
後続のエースポケモンへ繋ぐバトンタッチ戦術
起点作成型コバルオンの仕事は、場を荒らすだけではありません。 相手の攻撃を耐え、麻痺を撒き、ステロを撒いて退場した後、死に出しで降臨させるエースポケモンとの連携が重要です。
- 相性の良いエース例:
- カイリュー: マルスケ+竜舞。ステロでタスキが潰れているので全抜きしやすい。
- トドロクツキ: 高火力・高速。麻痺が入っていれば、スカーフ持ちすら抜ける。
- ウルガモス: 蝶の舞。コバルオンが呼ぶ地面技や格闘技を起点にできる。
コバルオンと相性抜群!おすすめのパーティ構築
コバルオン単体がいかに強くても、ポケモンバトルはチーム戦です。彼の弱点を補い、強みを増幅させるパートナー選びが重要です。
相性補完に優れたパートナーポケモン
コバルオンの弱点は「ほのお」「じめん」「かくとう」。特殊耐久が低い点も考慮する必要があります。
- ラティオス / ラティアス(エスパー・ドラゴン)
- 相性: 最高の相棒。
- 理由: コバルオンの弱点である「炎・地面・格闘」を全て半減以下で受けられます。逆にラティ兄妹の弱点である「悪・氷・虫・ゴースト・ドラゴン」のうち、悪・氷・虫・ドラゴンをコバルオンが半減以下で受けられます。タイプ相性補完としては芸術的な美しさです。
- ギャラドス(水・飛行)
- 相性: 非常に良い。
- 理由: 「地面」無効、「炎・格闘」半減。「いかく」で物理耐久をさらに高めることができ、コバルオンのBと合わせて物理要塞コンビが結成できます。
- シャンデラ(ゴースト・炎)
- 相性: 良い。
- 理由: 「格闘」無効、「炎」半減(もらいびなら無効)。コバルオンが苦手な格闘技をスカせるのが大きいです。
構築例:コバルオン軸のサイクルパーティ
【コンセプト】 コバルオンの耐性とボルトチェンジを活かし、くるくると交代しながら有利対面を作り続ける。
- 先発: コバルオン(物理アタッカー/ボルトチェンジ持ち)
- 役割: 初手偵察、物理受け、削り。
- 中堅: カイリュー(特殊受け/ゴツゴツメット)
- 役割: コバルオンが苦手な地面・炎・格闘を受けるクッション。
- エース: ハバタクカミ(高速特殊アタッカー)
- 役割: コバルオンが削った相手を一掃するスイーパー。
この並びは、タイプの補完が取れており、初心者でも扱いやすい基本的なサイクル構築です。
構築例:対面操作重視の攻めサイクル
【コンセプト】 攻撃的な交代(トンボルチェン)で常に相手に圧力をかけ続ける。
- コバルオン(ボルトチェンジ)
- サンダー(ボルトチェンジ)
- 連撃ウーラオス(とんぼがえり)
この3体でひたすら「ボルトチェンジ」と「とんぼがえり」を繰り返し、相手の体力を削り取ります。相手は交代先に迷い、疲弊していきます。最後に誰か1体がダイマックス(今作での強化要素)等で全抜きするプランです。
これだけは避けたい!コバルオンの天敵と対策
無敵に見えるコバルオンにも、明確な天敵が存在します。マッチング画面で彼らを見たら、選出を控えるか、対策ルートを用意しておく必要があります。
弱点を突いてくる特殊アタッカーたち
コバルオンの特防種族値は72しかありません。これは、等倍の特殊技でも致命傷になりかねない数値です。ましてや弱点となると、一撃で消し飛びます。
- テツノドクガ / ウルガモス(炎タイプ)
- 上を取られていたら終わりです。「ほのおのまい」一発で確殺されます。ストーンエッジを当てる以外に勝ち目はありません。
- ランドロス(化身/霊獣)(地面タイプ)
- 「だいちのちから」を持っている特殊型は最悪の相手です。威嚇も入るため、物理型コバルオンでは手も足も出ません。
- サーフゴー(鋼・ゴースト)
- 格闘技が無効、鋼技が半減。こちらのメインウェポンが通りません。さらに特殊アタッカーなので、一方的に殴られます。対策必須級の天敵です。
状態異常と受けループへの対抗策
- ヤミラミ / オーロンゲ(いたずらごころ)
- 先制で「おにび」を撃たれると、物理型コバルオンは機能停止します。ラムのみを持たせるか、特殊型で意表を突くしかありません。
- ドヒドイデ
- インファイトもアイアンヘッドも受けきられ、「どくどく」や「トーチカ」でジワジワ削られます。挑発やボルトチェンジで逃げるのが賢明です。
コバルオンの厳選と育成:オシャボから個体値まで
最後に、実際にコバルオンを育成するための手順とこだわりポイントを解説します。
異次元ミアレでの遭遇と捕獲テクニック
今作のコバルオン入手方法は少し特殊です。 DLCストーリークリア後、サイドミッション188「スペシャルサーチ完成」を経て、「異次元ミアレ」という特殊マップに出現します。
【捕獲のコツ】
- 事前のセーブ: 異次元ミアレに入る前、またはコバルオンのシンボル前で必ずセーブしましょう。ただし、記事ソース情報によると「入手後オートセーブが入る」可能性があるため、捕獲直前の挙動には細心の注意が必要です。(※オートセーブ設定をOFFにできるなら必ずOFFに!)
- 状態異常役: 「キノコのほうし」を使えるキノガッサや、「みねうち」を使えるエルレイドを連れて行くと捕獲率が格段に上がります。
- 捕獲パワー: 食事パワーなどで「捕獲パワー:はがね」や「かくとう」を発動させておくとスムーズです。
オシャボ厳選のすゝめ:ヘビーボール一択ではない理由
コバルオンはおしゃれボール(オシャボ)で捕まえることで、対戦時の登場演出にこだわるトレーナーが多いです。
- ヘビーボール(一番人気):
- メタリックな質感がコバルオンの鋼ボディと完璧にマッチします。エフェクトも重厚感があり、まさに「鉄心」の象徴。
- 投票数57票と圧倒的な人気を誇ります。
- スピードボール(実用性&デザイン):
- S108という高速アタッカーとしての側面を強調したいならコレ。赤と黄色のデザインは、コバルオンの正義感溢れるカラーリングとも意外に合います。
- 捕獲率補正もかかりやすいので、厳選効率も良いです。
- ムーンボール(隠れた人気):
- 青白い月の光のエフェクトは、コバルオンの神秘的な雰囲気(伝説のポケモンらしさ)を引き立てます。個人的には、色違いコバルオン(少し濃い青緑色)にはムーンボールが最高に似合うと思います。
- ウルトラボール:
- 異次元から来た存在感を出すならこれ。捕獲率は低いですが、特別感は随一です。
王冠・ミントを使った理想個体の仕上げ方
現代のポケモン育成において、個体値厳選のハードルは極めて低くなっています。
- 性格: 捕獲時に一致していなくても、「いじっぱりミント」や「ようきミント」を使えばステータス補正は変更できます。
- 個体値: 「きんのおうかん」や「ぎんのおうかん」をフリッジタウン(または該当する街)のすごい特訓おじさんに渡せば、個体値を最大(V)にできます。
- ※物理型ならC抜け5V、特殊型ならA抜け5Vを目指しますが、王冠を使えば実質6Vも簡単です。
- 努力値: ドーピングアイテム(タウリン等)やハネ、パワー系アイテムで微調整します。今回紹介した調整(S116振りなど)は、ハネを使うと無駄なく振れます。
まとめ
今回は、ポケモンZA(M次元ラッシュ)におけるコバルオンのランクマ用育成論について、文字数の限界まで語り尽くしました。
改めてポイントを整理します。
- 物理型なら「ようき最速」が基本。激戦区のS108族を制する者が環境を制する。
- 環境のメタを張るなら「特殊型」。物理受けをカモにする快感は病みつきになる。
- パーティの潤滑油「起点作成型」。仕事人として後続のエースを輝かせる。
- 「時間」システムの理解。技のウェイトを意識した立ち回りで、相手より多く動く。
コバルオンは、決して「種族値の暴力」で勝つポケモンではありません。トレーナーの調整と、立ち回り、そして愛着が強さに直結する、非常に奥深いポケモンです。
この記事が、あなたのコバルオン育成の参考になり、ランクマッチでの勝利に貢献できることを心から願っています。 積みゲー消化に追われる日々ですが、ランクマのマッチング画面でコバルオン入りのパーティを見かけたら、「お、この記事を読んだ人かな?」と嬉しくなることでしょう。
それでは、良きポケモンライフを!M次元ラッシュの世界で会いましょう。
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。




















