編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ストーリー攻略や高難易度ボスに向けて、どのキャラクターを育成すべきか、誰をパーティーに編成すべきか気になっていると思います。
特に本作はSP管理やシールド削りの効率が戦局を大きく左右するため、単純なステータスの高さだけでは強さを測れない部分があります。 この記事を読み終える頃には、あなたのプレイスタイルに最適な最強パーティー編成の疑問が解決しているはずです。
- 最強は攻守の要となるヴィアトルとサザントスの2強
- 高難易度攻略の鍵は「受け流し」と「SPパサー」の活用
- OT1キャラも固有の役割でランキング上位に食い込む
- バッファーとデバッファーの組み合わせが火力への近道
それでは解説していきます。
オクトパストラベラー0 最強キャラTier表
まずはじめに、現環境における最強キャラクターをランク付けしたTier表をご紹介します。 このランキングは、単体の攻撃性能だけでなく、パーティー全体への貢献度、高難易度コンテンツへの適正、そして育成の手間に対するリターンの大きさを総合的に評価したものです。
特に本作『オクトパストラベラー0』においては、「いかに敵の攻撃を無効化するか」と「いかにリソース(SP/BP)を枯渇させないか」が重要視される傾向にあります。 単純な火力枠は代用が効きやすいですが、タンクやリソース管理役は代用が難しいため、評価が高くなる傾向にあります。
以下の表をご確認ください。
| Rank | キャラクター名 | 役割・特徴 |
|---|---|---|
| SS | ヴィアトル | 最強の回避タンク。物理無効化と反撃で攻守を支配する |
| SS | サザントス | 万能の英雄。火力、回復、バフ、シールド削りを高水準で完遂 |
| S | スティア | 貴重なBP/SPパサー。パーティーの回転率を底上げする |
| S | ケルザス | 回避タンクのサブ枠。挑発とデバフで敵を翻弄する |
| S | メイシィ | SPパサー兼自己回復。継戦能力を高めるサポーター |
| S | ピウス | 列回復のエキスパート。前衛の生存率を劇的に高める |
| S | シアーシャ | リジェネ付与の女神。HPとSPの自動回復で安定感をもたらす |
| S | デリティア | デバフ延長と火力の両立。敵の弱体化を維持する |
| S | トレサ | BPパサーの元祖。火力貢献もできる万能商人 |
| S | エル | サザントスに近い万能型。防御寄りのサポート性能を持つ |
| S | プリムロゼ | バフ延長の踊子。味方の強化状態を維持し火力を底上げ |
| S | ハイドネ | 物理・属性デバフのスペシャリスト。アイテム収集にも貢献 |
| A | フェン | 序盤の安定火力。扱いやすいが後半は特化キャラに譲る |
| A | アレクシア | 全体魔法のエキスパート。雑魚殲滅に最適だがボス戦でSP難 |
| A | ルド | 高い物理耐久と「かばう」を持つが、無効化できない点がネック |
| A | テリオン | デバフとSP吸収攻撃が優秀。単体火力は高いが範囲攻撃に乏しい |
| A | オルベリク | 圧倒的なHPを持つ物理タンク。ヴィアトル未所持ならメイン盾 |
このTier表を見ていただければ分かる通り、トップ層には明確な「役割」を持ったキャラクターが君臨しています。 それでは、各ランクのキャラクターについて、なぜその評価に至ったのか、詳細な性能と運用方法を深掘りしていきましょう。
SSランク:環境を定義する絶対的エース
SSランクに選出された2名は、持っていれば世界が変わると言っても過言ではない性能を誇ります。 リセマラやスカウトチケットの使用先に迷ったら、迷わずこの2名を確保することを強く推奨します。
ヴィアトル:物理攻撃を無に帰す最強の回避タンク
ヴィアトルは、本作における物理タンクの概念を根本から覆した存在です。 彼の評価をSSランク不動のものにしている最大の要因は、初期から習得可能なバトルアビリティ「受け流し」の存在です。
「受け流し」がもたらす圧倒的なアドバンテージ
通常のRPGにおけるタンク役は「防御力を高めてダメージを耐える」のが一般的です。 しかし、ヴィアトルの「受け流し」は「自身に物理攻撃の受けるダメージを3回だけ0にする効果を付与する」というものです。
これは何を意味するか。詳しく解説します。 例えば、ボスが強力な単体物理攻撃「強撃」を行ってきたとします。 通常のタンク(例えばオルベリクやルド)であれば、どれだけ防御を固めても数百、数千のダメージを受け、ヒーラーによる回復が必要になります。 しかし、ヴィアトルは「0」です。ダメージ判定そのものを無効化するため、回復のリソースを割く必要がありません。状態異常が付与される攻撃であっても、ダメージが0なら追加効果も発生しないケースが多く、状態異常対策としても機能します。
さらに特筆すべきは、類似アビリティである「緊急回避」が1回のみの無効化であるのに対し、ヴィアトルは「3回」も無効化できる点です。 多くのボスは1ターンに2〜3回の行動を行いますが、ヴィアトルはその全てを涼しい顔で受け流すことが可能です。 これにより、ボス戦における安定感が劇的に向上します。特に、攻撃回数は少ないものの一撃が重いタイプのボスに対しては、ヴィアトル一人で完封可能です。
育成による「反撃」の追加で攻守一体へ
ヴィアトルの恐ろしさは、単に守るだけではない点にあります。 ストーリー進行や育成によって習得できるアビリティや装備を組み合わせることで、彼は「反撃タンク」へと進化します。
具体的には以下の要素が絡み合います。
- 主人公の初期選択「反撃の極意」: 物理攻撃を受けた際に確率で反撃を行う
- ストーリーボス報酬「反撃の構えの極意」: 上記と同様の効果を持つ装備品(アクセサリー枠)
- サポートアビリティ「反撃の狼煙」: ヴィアトル自身が持つパッシブスキル。反撃時のダメージを増加させる。
これらを組み合わせることで、「敵の攻撃を0ダメージで無効化しつつ、強烈なカウンターを叩き込む」という動きが可能になります。 本来、タンク役は火力を出しにくいポジションですが、ヴィアトルは敵のターン中にもダメージソースとして機能するため、パーティー全体の総ダメージ量を底上げすることに繋がります。シールド削りには寄与しませんが、HPを削るという意味では立派なアタッカーです。
ブレイク性能も一級品
攻撃面においても、ヴィアトルは優秀なアビリティを持っています。 7つ目のバトルアビリティとして習得する「荒鷲斬り」は、3回攻撃を行うスキルです。 オクトパストラベラーシリーズにおいて、多段攻撃はシールドポイント(SP)を削るために極めて重要です。
ヴィアトルはタンクとして敵の攻撃を引きつけながら、自分のターンでは「荒鷲斬り」でシールドを3枚削ることができます。 さらに、ブレイク中(敵が無防備な状態)においては、このスキルが高いダメージ倍率を誇るため、アタッカー顔負けの火力を叩き出すことができます。 また、「突進斬り」のような行動順操作系のスキルも持っており、ブレイクのタイミングを調整する役割も担えます。
唯一の弱点と対策:SP枯渇問題
完璧に見えるヴィアトルですが、明確な弱点が一つだけあります。 それは「SP(スキルポイント)の枯渇」です。 「受け流し」の消費SPは決して軽くありません。これを毎ターン使用し、さらに攻撃にも参加しようとすると、あっという間にSPが底をつきます。 SPが切れたヴィアトルは「受け流し」を使えず、ただの打たれ弱い兵士になってしまうため、ここをどうケアするかが運用上の鍵となります。
対策としては、以下の方法が挙げられます。
- SPパサーの活用: 後述するSランクキャラクターであるスティアやメイシィの「SPパサー」を活用する。これが最も確実な方法です。
- SP自動回復アクセサリー: 「竜のスカーフ」のような、毎ターンSPを回復する装備を持たせる。
- 通常攻撃での回収: 余裕のあるターンは「受け流し」を使わず、通常攻撃でSPを回収する(ただしリスクが伴います)。
彼女たちからSPを供給され続けるヴィアトルは、正真正銘の「不沈艦」となり、あらゆる物理ボスを完封することでしょう。
サザントス:全能の神が生み出した傑作
もう一人のSSランク、サザントスは「万能」という言葉を体現したキャラクターです。 RPGにおいて「器用貧乏」になりがちな万能キャラですが、サザントスはその全ての能力が高水準であるため「器用万能」と呼ぶべき性能をしています。
1人で4役をこなす驚異の圧縮性能
サザントスをパーティーに入れるだけで、以下の4つの役割を1枠で確保できます。
- シールド削り役: 多段攻撃アビリティ「さみだれ斬り(剣・全体)」や「乱れ突き(槍・ランダム)」などを持ち、素早く敵をブレイクさせます。特に全体多段攻撃は雑魚戦の周回効率も高めます。
- メインアタッカー: 自身の攻撃力を上げるバフを持ち、ブレイク時には奥義「極天の光」で凄まじい火力を発揮します。
- ヒーラー: 味方列回復のアビリティ「聖火の恩寵」を持ち、緊急時の立て直しやサブヒーラーとして機能します。回復量は属攻に依存しますが、サザントスは属攻も高いため十分な回復量が見込めます。
- 自己バッファー: 「攻撃の名手」などのパッシブやアビリティで、自己完結した強化が可能です。
通常の編成では、攻撃役、回復役、補助役をバランスよく配置する必要がありますが、サザントスがいればそのバランスを崩してより攻撃的な編成にしたり、特定のギミック対策要員を入れる余裕が生まれます。 これは、編成枠が限られている本作において計り知れないメリットです。
どのような状況でも腐らない対応力
サザントスの強みは、敵の行動パターンや耐性に左右されにくい点にもあります。 物理攻撃が効きにくい敵には「煌めく光」等の光属性魔法で攻撃し、手痛い反撃をしてくる敵には回復に回りつつ隙を見てシールドを削るなど、臨機応変な立ち回りが可能です。
特に光属性のアビリティは、本作の多くの強敵(アンデッド系や暗黒系ボス)に対して弱点を突けることが多く、環境的にも優遇されています。 物理と属性、攻撃と回復のスイッチを1ターンごとの戦況に合わせて切り替えられる柔軟性は、初見攻略において最強の武器となります。
育成の注意点:JPの無駄遣い問題
完璧超人サザントスですが、システム上の「仕様」によるデメリットが指摘されています。 それは「アビリティの極意化ができない」という点です。
本作ではキャラクターを育成し、アビリティボードを進めることで「JP(ジョブポイント)」を消費してスキルを強化(極意化)したり、他キャラに継承させたりできます。 しかし、サザントスのアビリティは固有かつ強力すぎるが故に、他キャラへの継承や極意化が制限されている場合があります。 そのため、アビリティを全開放した後に余ったJPの使い道がなく、育成リソースの観点から見ると少し「もったいない」と感じる場面があるかもしれません。 とはいえ、そのデメリットを補って余りある戦闘能力を持っているため、育成優先度は依然として最上位です。余ったJPは将来的なアップデートでの解放に期待して温存しておきましょう。
Sランク:SSランクを支える最強のスペシャリストたち
Sランクのキャラクターたちは、SSランクの2名ほどの単体完結力はないものの、特定の分野において右に出る者がいないスペシャリストたちです。 SSランクのキャラを輝かせるため、あるいは特定のボスギミックを攻略するために必須級の能力を持っています。
スティア:パーティーのエンジンとなるパサー
スティアの役割は攻撃でも回復でもなく、「リソースの供給」です。 彼女がいるかどうかで、パーティー全体のスキル回転率が劇的に変化します。
BPパサーとSPパサーの両立
オクトパストラベラーシリーズの核心である「BP(ブーストポイント)」と、スキル使用に必要な「SP」。 この2大リソースを他者に譲渡できる「BPパサー」「SPパサー」の両方を所持している点が、スティアの最大の評価点です。
- 対ヴィアトル: SP消費の激しいヴィアトルにSPを供給し、「受け流し」の永久機関を完成させる。これによりヴィアトルは防御行動を取り続けられます。
- 対サザントス: ブレイクのタイミングに合わせてBPを供給し、最大ブーストの奥義を即座に叩き込ませる。これにより、ブレイク復帰前に敵を倒し切る速攻戦術が可能になります。
このように、エースキャラの実力を120%引き出す黒子としての役割を果たします。 特に長期戦においては、SP回復アイテム(プラム系)の節約にもなり、アイテム所持数制限のある高難易度ダンジョンでのジリ貧を防いでくれます。
運用の課題:自身のケア
スティアは他者にリソースを配ることに特化しているため、SPパサーを使用した後に自分自身のSPが枯渇するというジレンマを抱えています。 後述するメイシィのように「ひと休み」で自己回復する手段を持たない場合、スティア自身のSP管理をアクセサリーや後衛配置による自動回復で補う必要があります。 彼女を運用する際は、SP自動回復の効果を持つアクセサリーを優先的に装備させましょう。また、速度調整を行い、アタッカーが動く直前にBPを渡せるようにするなどの工夫も効果的です。
ケルザス:第二の盾にして攪乱の達人
ケルザスはヴィアトルと同じく回避タンクの素養を持ちつつ、デバッファーとしての側面も併せ持つテクニカルなキャラクターです。
命中ダウン付きの挑発が強力
ケルザスのアイデンティティは、敵の命中率を下げつつ自身に攻撃を集める「挑発」スキルにあります。 これにより、完全な回避(0ダメージ)ではなくとも、敵の攻撃が「ミス」になる確率を高めることで生存率を上げます。
さらに、ヴィアトルから「受け流し」のアビリティを継承(あるいは極意装備)させることで、ヴィアトルに次ぐ第2の絶対回避タンクとして運用することが可能です。 ヴィアトル1人では受けきれないほどの多重攻撃をしてくるボスや、複数の敵が出現する雑魚戦において、ケルザスの存在はパーティーの守備力を盤石にします。 例えば、ボスとお供2体が出現するステージでは、ヴィアトルがボスを、ケルザスがお供2体を受け持つといった分担が可能です。
攻撃参加も可能なトリプルスロー
攻撃面では「トリプルスロー」という3回攻撃アビリティを持っています。 これは短剣や槍などの投擲系武器による攻撃で、シールド削りに大きく貢献します。 タンクとして敵を引きつけながら、隙を見てシールドを3枚削ることができるため、攻撃の手を休めることなく戦闘を進められます。 ただし、彼もまたヴィアトル同様にSP消費が激しいため、SP管理のサポートは必須となります。
メイシィ:永続戦闘を可能にするSPタンク
メイシィはスティアと同様にSP供給役ですが、より「持続性」に長けた性能をしています。
「ひと休み」による自己完結サイクル
メイシィの強みは、味方にSPを配る「SPパサー」と、自身のSPを回復する「ひと休み」を両立している点です。 スティアが「身を削って他者を生かす」タイプだとすれば、メイシィは「呼吸をするように循環させる」タイプです。
- 味方(ヴィアトル等)にSPパサーを使用。
- 次ターン、自身に「ひと休み」を使用しSPを回復。
- 再びSPパサーを使用。
このループを繰り返すことで、アイテムを一切消費することなく、パーティーのSPを維持し続けることができます。 特にダンジョン探索や連戦においては、メイシィがいるだけで宿屋に戻る回数が激減し、快適な攻略が可能になります。 火力やシールド削り能力は低めですが、それを補って余りあるユーティリティを持っています。長期戦必至の裏ボス戦などでは、スティアよりもメイシィの採用率が高くなる傾向にあります。
ピウス:前衛を死なせない守護聖人
ピウスは回復役(ヒーラー)としての性能に特化したキャラクターです。 単体回復だけでなく、貴重な「味方列回復」を持っている点が評価されています。
後衛からの自動回復付与
ピウスの真骨頂は、自身が後衛にいる際に発動するサポートアビリティです。 前衛にいるパートナーに対し、毎ターン終了時に自動回復(リジェネ)効果を付与することができます。 これにより、前衛のアタッカーやタンクは、行動順を消費して回復する必要がなくなり、攻撃に専念することができます。
また、バトルアビリティとしての列回復は、全体攻撃を多用するボス戦において必須級のスキルです。 サザントスの回復が「緊急用」であるのに対し、ピウスの回復は「本職」としての高回復量を誇り、瀕死のパーティーを一気に安全圏まで復帰させる力を持っています。さらに、状態異常回復スキルも併せ持っているため、搦め手を使うボスに対しても有効です。
シアーシャ:継戦能力を最大化するリジェネの使い手
シアーシャは、即時回復よりも「継続回復」に特化したバッファー兼ヒーラーです。
HPとSPのダブルリジェネ
シアーシャの最大の特徴は、味方一列に対して「HP自動回復」と「SP自動回復」を同時に付与できるアビリティの存在です。 特にSPの自動回復は非常に貴重で、長期戦においてアタッカーがガス欠を起こすのを防ぎます。
また、彼女が後衛にいる際、前衛全体の必殺技ゲージを微増させる効果も持っています。 これにより、必殺技の回転率が上がり、結果として総火力の向上に貢献します。 瞬間的な立て直しはピウスに分がありますが、安定した戦況維持という点ではシアーシャに軍配が上がります。シアーシャのリジェネとピウスの即時回復を組み合わせれば、回復面で困ることはほぼなくなるでしょう。
デリティア:敵を無力化し続けるデバフの女王
デリティアは、敵弱体化(デバフ)の効果時間を延長させる特殊な能力を持つアタッカーです。
デバフ1ターン増加の恩恵
デリティアの固有能力により、敵に付与したデバフの効果ターン数が延長されます。 これは自身が付与したデバフだけでなく、味方が付与したものにも影響する場合があり(要検証/スキル仕様による)、デバフのかけ直しという手数を減らすことができます。
特に「物攻ダウン」や「属攻ダウン」といった、被ダメージに直結するデバフを長時間維持できることは、高難易度ボス攻略において生死を分けます。 また、彼女自身も高い火力を持ち、「眠りの氷霧」によって敵を睡眠状態にし、行動そのものをスキップさせる搦め手も得意としています。 主人公の初期スキルの一つである「支柱抜き(防御ダウン)」などとも相性が良く、パーティー全体のダメージ効率を底上げします。氷属性弱点の敵に対してはメインアタッカーとしても運用可能です。
トレサ:OT1からの来訪者、万能商人の実力
前作『オクトパストラベラー』の主人公の一人であるトレサは、本作でもその器用さを遺憾なく発揮しています。
BPパサーの元祖としての意地
スティア同様、味方にBPを譲渡する「BPパサー」を使用できます。 ここぞという場面でアタッカーにBPを渡し、最大火力の必殺技を放つサポートができる点は依然として強力です。
また、トレサは「SPパサーの極意」を装備することで、スティアに近い運用も可能になります。 さらに「ひと休み」も習得できるため、メイシィのように自己回復しながらサポートを続ける立ち回りも可能です。 攻撃面では「無双突き(槍)」による高火力攻撃を持ち、風属性魔法も扱えるため、サポーターでありながらサブアタッカーとしても十分なダメージソースになります。 シールド削りの手数こそ少なめですが、それを補う多芸さが魅力です。「歩いてリーフ」による金策能力も健在で、冒険の序盤から終盤まで連れ回したくなるキャラクターです。
エル:防御寄りの万能戦士
エルはサザントスと同様に、攻撃・回復・バフをこなせるマルチロールなキャラクターですが、その性質はやや防御寄りです。
耐久パーティーの要
サザントスが攻撃的なパッシブスキルを持つのに対し、エルは防御力を高めたり、属性耐性を上げたりするスキルを多く持ちます。 そのため、攻撃が激しいボス戦において、パーティー全体の生存率を高める役割として最適です。 もちろん、バトルアビリティ自体は強力なものが揃っており、シールド削りや火力出しもこなせます。 サザントスを持っていない場合はエースとして、持っている場合はサザントスの相方として、盤石な布陣を敷くことができます。彼女の「聖盾」スキルは、味方単体へのダメージを軽減する効果があり、ヴィアトルが受けきれない全体攻撃のケアに役立ちます。
プリムロゼ:強化の旋律を奏でる踊子
前作の主人公の一人、プリムロゼは「バフ(強化)」のスペシャリストとして参戦しています。
強化ターン数延長による火力維持
彼女の最大の武器は、味方に付与するバフの効果ターン数を「+1」するパッシブ能力です。 物攻アップや属攻アップの効果時間を延ばすことで、アタッカーが最大火力を出せる時間を長く維持できます。
「盛り上げ上手の極意」や「防壁オーラの極意」といった装備、あるいはシアーシャのアビリティと組み合わせることで、バフ・リジェネの効果を永続に近い形で維持することも夢ではありません。 また、闇属性の全体攻撃「新月の詩」も強力で、雑魚敵の殲滅にも貢献します。 全体バフを持っていない序盤などではシアーシャの方が使い勝手が良い場合もありますが、装備やアビリティが整った後半になるほど、プリムロゼの真価が発揮されます。彼女の速度を調整し、アタッカーより先に動いてバフをかける運用が基本となります。
ハイドネ:盗賊の如きデバフとアイテム収集
ハイドネは物理と属性の両方に対してデバフを撒ける貴重なキャラクターであり、同時にアイテム収集(ファーミング)においても最強の性能を誇ります。
必殺技による確定アイテム強奪
ハイドネの必殺技は、テリオンのサポートアビリティと組み合わせることで、ボスからレアアイテムを「100%の確率で2個盗む」という離れ業を可能にします。 これは装備素材集めや金策において革命的な効率をもたらします。 戦闘面では、物理防御ダウンと属性防御ダウンを同時にかけることができるため、物理パ・魔法パのどちらに組み込んでも腐ることがありません。 ただし、デバフの準備完了までに数ターンを要する場合があり、スロースターターな側面があります。開幕から速攻を仕掛けたい場合はデリティアやテリオンの方が適している場面もありますが、長期戦での貢献度は計り知れません。
Aランク:役割特化型の職人たち
Aランクのキャラクターは、Sランク以上に「特定の状況」で輝く能力を持っています。 汎用性では劣りますが、彼らを育てておくことで、特定のボスやダンジョン攻略が劇的に楽になります。
フェン:序盤の物理アタッカーの星
フェンは序盤に入手しやすい物理アタッカーです。 シンプルな剣技と自己バフを持ち、複雑な操作なしで火力を出せる点が魅力です。 特徴:
- 「ためる」: 次の物理攻撃のダメージを2倍にするスキルを持ち、ブレイクに合わせて使うことで大ダメージを出せます。
- 運用: ヴィアトルやサザントスが育つまでの繋ぎとして優秀ですが、後半はスキルの倍率不足やSP効率の悪さが目立ち、一線からは退くことが多いです。
アレクシア:全体属性魔法のエキスパート
アレクシアは学者タイプのキャラクターで、強力な全体魔法を操ります。 特徴:
- 「大魔法」: 敵全体に2回または3回の属性ダメージを与えるスキルを持ち、雑魚敵の一掃や、シールドをまとめて削る際に重宝します。
- 「しらべる」: 敵の弱点を開示するスキルも持ち、初見のエリア探索には欠かせません。
- 弱点: ボス戦(単体)においては火力が分散してしまい、SP消費も激しいため、対ボス性能はSランクキャラに劣ります。
ルド:自己犠牲の物理タンク
ヴィアトルが「回避タンク」なら、ルドは「被弾タンク」です。 特徴:
- 「かばう」: 瀕死の味方への単体攻撃を代わりに受けるスキルを持ちます。
- 高いHPと防御: 全キャラ屈指の物理耐久ステータスを誇ります。
- 弱点: ダメージを「無効化」するわけではないため、ヒーラー(ピウスなど)による介護が必須です。また、全体攻撃や状態異常攻撃には弱く、ヴィアトルのような完封は難しいのが現状です。
テリオン:SP吸収とデバフの盗賊
前作主人公の一人。ハイドネと似た性能ですが、より攻撃的です。 特徴:
- 「ライフスティールダガー」「マジックスティールダガー」: HPやSPを吸収しながら攻撃できるため、継戦能力が高いです。
- 「コウモリ」: 敵の物理攻撃力を下げるデバフスキル。物理主体のボスに対して非常に有効です。
- 運用: 単体火力は高いですが、範囲攻撃に乏しいため、雑魚戦や複数ボスの相手は苦手です。ハイドネのサポート役(アイテム強奪コンボ要員)としての運用も一般的です。
オルベリク:不沈の剣士
前作主人公の一人。ルドの上位互換的な性能を持つ純粋なタンク兼アタッカーです。 特徴:
- 「一番槍」: 行動速度に関係なく最初に行動できるスキルがあり、ブレイク調整に役立ちます。
- 「鉄壁」: 自身の防御力を大幅に上げるバフスキル。
- 運用: ヴィアトルを持っていない場合のメイン盾として非常に優秀です。ただし、やはり「ダメージを受ける」ことが前提のタンクであるため、高難易度の即死級攻撃を持つボスに対しては、ヴィアトルの「受け流し」に分があります。
パーティー編成の黄金比率と実践例
ここまで紹介したキャラクターたちを、どのように組み合わせれば最強のパーティーができるのか。 基本的な編成理論を解説します。本作は前衛4人・後衛4人の計8人編成ですが、基本的には前衛の構成が勝敗を分けます。
1. 鉄壁の回避耐久パ(高難易度ボス・初見攻略向け)
この構成は、とにかく「死なない」ことを最優先にした編成です。
- Tank: ヴィアトル(メイン盾・受け流し要員)
- Sub Tank: ケルザス(サブ盾・挑発&デバフ要員)
- Healer: ピウス or シアーシャ(全体回復&リジェネ要員)
- Battery: メイシィ or スティア(SP供給要員)
運用法: ヴィアトルとケルザスで敵の攻撃を完封しつつ、SPパサーで彼らのSPを維持し続ける構成です。 攻撃力は控えめですが、負ける要素を極限まで排除した安定構成です。時間はかかりますが、確実にクリアしたい場合におすすめです。
2. 万能バランスパ(ストーリー攻略・汎用向け)
攻撃、防御、回復、支援をバランスよく組み込んだ、どんな状況にも対応できるパーティーです。
- All-Rounder: サザントス(メイン火力&サブ回復&削り)
- Tank: ヴィアトル(盾&サブ火力)
- Buffer: プリムロゼ(火力底上げ&バフ延長)
- Battery: トレサ or スティア(BP/SP供給&サブ火力)
運用法: サザントスをメイン火力に据え、ヴィアトルが守り、プリムロゼとバッテリー役がサザントスを全力支援する形です。 トレサを採用することで、槍・風・弓・光・剣と多彩な属性に対応でき、シールド削りで詰むことが少なくなります。
3. デバフ漬けコントロールパ(特定ボス・やり込み向け)
敵のステータスを下げ続け、有利な状況を固定するテクニカルな編成です。
- Debuffer: デリティア(デバフ延長&睡眠付与)
- Debuffer: ハイドネ(双方向デバフ&アイテム盗み)
- Tank/DPS: サザントス or エル(火力担当)
- Support: シアーシャ(リジェネ&ゲージ加速)
運用法: ハイドネでデバフをかけ、デリティアでそれを延長します。敵の攻撃力と防御力を極限まで下げ、こちらのリジェネ回復量が被ダメージを上回る状況を作り出します。 敵を「飼い殺し」にするような戦い方が可能で、アイテム収集を行う際にも適しています。
まとめ:誰を育てるべきか?
長くなりましたが、結論として、まず最優先で育成すべきはヴィアトルとサザントスの2名です。 この2人がいれば、ストーリー攻略からエンドコンテンツまで幅広く対応可能です。
しかし、オクトパストラベラー0の面白いところは、サポート役(スティア、メイシィ、ピウスなど)がいなければ、SSランクのキャラもガス欠で倒れてしまうというバランス調整にあります。 単独の強さではなく、**「誰が誰のリソースを補うか」**という視点でパーティーを組むことが、攻略の最短ルートとなります。
最終的な育成優先度リスト
- 最優先: ヴィアトル、サザントス(まずはレベル100を目指す)
- 優先: スティア、メイシィ(SP管理役は必ず1名は育てる)
- 準優先: ピウス、シアーシャ(高難易度に挑む段階で育てる)
- 選択: ハイドネ、デリティア(特定の素材集めやボス攻略で必要になったら育てる)
この記事を参考に、あなただけの最強旅団を結成し、オルステラの新たな物語を攻略してください。 今後も新しいキャラクターが追加されるたびに環境は変化しますが、今回紹介した「回避」「SP管理」「多段削り」という基本概念は、このゲームの本質として残り続けるでしょう。
それでは、良き旅を!






