編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、リリースされたばかりの『オクトパストラベラー0』において、効率的なスタートダッシュや、取り返しのつかない要素、あるいは序盤で入手できる強力な装備について気になっていると思います。特に本作は、コンシューマー版と異なり基本プレイ無料の運営型ゲームであるため、リセマラや初期の選択が後の進行に大きく響くのではないかと不安を感じている方も多いでしょう。
この記事を読み終える頃には、最強装備の入手ルートから必須級のNPC確保、そして効率的なレベル上げまで、序盤の攻略に関する全ての疑問が解決しているはずです。
- キャラクリとジョブ選択の正解
- 序盤で巡るべき都市とルート
- リセマラ必須の強力装備入手
- 獲得経験値アップ等の極意取得
それでは解説していきます。
オクトパストラベラー0におけるキャラクタークリエイションの重要性と最適解
ゲームを開始してまずプレイヤーが直面するのは、主人公となるキャラクターの作成(キャラクリ)です。多くのRPGにおいて、ここは見た目を決めるだけの儀式的な意味合いが強いパートですが、本作においては「初期ステータス」や「所持アビリティ」に直結する重要な戦術的岐路となります。ここでは、ソース情報を元に、評論家としての視点を交えつつ、理論上の最適解を深掘りします。
最初の選択で差がつく「弱体技」の優位性
キャラクリエイトにおいて、プレイヤーは「攻撃技」「回復技」「弱体技」の3択から初期アビリティを選択することになります。一見すると、序盤の雑魚処理を早める「攻撃技」や、生存率を高める「回復技」が魅力的に映るかもしれません。しかし、本作のバトルシステム「ブレイク&ブースト」の根幹を理解していれば、答えは自ずと導き出されます。
個人的に最も推奨するのは**「弱体技」**です。
なぜなら、このゲームの戦闘においてダメージ効率を最大化する鍵は、敵の防御力を下げる(物防ダウン・属防ダウン)デバフにあるからです。特にボス戦や格上の敵(強敵シンボル)と戦う際、ブレイク状態に合わせてデバフを叩き込むことで、ダメージ倍率は跳ね上がります。攻撃技は武器装備で補完でき、回復はアイテムや後述するヒーラーNPCで代用可能ですが、高性能なデバフ技は序盤において貴重です。
料理の選択に見る「物理偏重」のメタゲーム
次に選択することになる「料理」ですが、これは初期ステータスの微増補正に関わります。結論から言えば、**「物理攻撃力(物攻)+5%」**の効果を持つ料理を選ぶべきです。
この判断の背景には、序盤で仲間にできる強力なNPCや、入手しやすい強力な武器(剣、斧、弓など)の多くが物理攻撃依存であるという現状のゲームバランスがあります。魔法攻撃(属攻)主体のパーティを組むのは、装備やキャラクターが揃う中盤以降になりがちです。したがって、スタートダッシュにおいては物理火力を底上げしておくことが、最も効率的な攻略に繋がります。
「貴重品」を選んではいけない理由
持ち物を3つ選択するフェーズがありますが、ここでは罠が存在します。「貴重品」カテゴリーのアイテムは、換金用アイテムであることが多く、ゲーム内通貨(リーフ)は後からいくらでも稼ぐことができます。
一方で、ここで選択すべきは**「アクセサリー」**です。序盤において、ステータスを固定値で上昇させるアクセサリーの恩恵は計り知れません。特にSP自動回復や速度アップなどの効果を持つものは、長い間現役で使い続けることができます。目先の小金に惑わされず、実利を取るのがゲーマーの鉄則です。
最強のスタートを切るためのジョブ選択とバトルの基本
チュートリアルを進めると、主人公の「ジョブ(職業)」を選択する場面が訪れます。本作では最終的に全てのジョブを育成可能らしいですが、「最初の一つ」を何にするかは、その後の攻略スピードを劇的に変えます。
盗賊一択と言われるその論理的根拠
私が強く推奨するのは**「盗賊」**です。
これには明確な理由があります。本作の戦闘における最大のタイムロスは「敵のシールドを削り切るまでのターン数」です。盗賊は素早さが高く、かつ手数が多いため、シールド削り(ブレイク)要員として極めて優秀です。
さらに、盗賊を選択した後の修行パートで「攻撃系」のボーナスを選択することで得られる**「物理攻撃を受けた時、50%の確率で反撃する」**というパッシブスキルが驚異的です。敵ターン中にダメージを与え、シールドを削る機会が増えるということは、それだけ早く敵をブレイクさせ、戦闘を終了させられることを意味します。この「時短性能」において、盗賊の右に出るジョブは序盤存在しません。
マジックスティールダガーによる永久機関
盗賊を選択した場合、アビリティ習得画面で最優先で確保すべき技があります。それが**「マジックスティールダガー」**です。
- 効果:敵にダメージを与え、与えたダメージの5%分を自身のSPとして吸収する。
このスキルがあるだけで、SP枯渇というRPG特有の悩みから解放されます。道中の雑魚戦でSPを消費して全体攻撃を行っても、この技を一発入れればSPが満タン近くまで回復します。つまり、宿屋に戻る必要がなくなり、探索の継続能力(サステナビリティ)が飛躍的に向上するのです。これを「SP永久機関」と呼び、序盤の探索効率を支える柱とします。
物語の分岐と「富・権力・名声」の選択
メインストーリーは「富」「権力」「名声」の3つのルートから選択することになりますが、ここは直感で選んで構いません。どのルートを選んでも、最終的には全てのストーリーを遊ぶことができる設計になっています。
しかし、強いて挙げるならば**「名声」**ルートを選ぶのも一興です。名声ルートのボスやストーリー展開は、比較的王道のRPGらしさを感じさせ、システム理解を深めるのに適しています。また、後述する強力なNPC「シア」や「アレクシア」に関連するエリアへのアクセスもスムーズです。
重要なのは、選んだストーリーのチュートリアルが終わった後、「復興の灯火」というクエストを即座に受注することです。これが、本作の拠点機能解放への第一歩となります。
マップ攻略の裏技:正規ルートを無視した「強行軍」
ここからが本記事の核心部分、すなわち「開発者の想定を超えた攻略」に入ります。通常であれば、レベルに合わせて徐々に隣接するエリアへ進んでいくのがセオリーですが、ここでは高レベル帯のエリアへ強引に侵入し、強力な装備やNPCを先行入手するという手法を取ります。
シアトポリスへの早期アクセス
「復興の灯火」を進めると、ある民家にたどり着きます。本来はここで元いた街へ戻る指示が出ますが、これを無視してマップ右下へ進んでください。目指すは芸術の都「シアトポリス」です。
シアトポリスは序盤の拠点として非常に優秀です。 まず、街に入ってすぐのオレンジ色のドアの家で、キャラクリ時に選べなかった貴重品「手紙の断片」を回収します。これは将来的なクエストアイテムになります。
そして、ここで必ず行うべきはNPC「アレクシア」の勧誘です。 彼女は「聞き出す」や「ねだる」コマンドで仲間にできますが、確率が絡む場合はリセットマラソン(リセマラ)を辞さない覚悟が必要です。彼女は優秀なヒーラー兼バッファーとして、序盤のパーティの安定感を支えてくれます。
大蛇の洞窟と「風紋の鍵」
シアトポリス周辺には「大蛇の洞窟」というダンジョンがあります。ここの敵は強力ですが、戦闘を全て「逃げる」で回避しつつ、内部のアイテムを回収します。 特筆すべきはマップ中央左側にある**「風紋の鍵」**。これも貴重品の一つです。また、ボス撃破後の宝箱からは「スティングダガー」が入手できますが、現時点でのボス撃破は困難なため、まずは鍵の回収だけを目標にします。
エンバーグローへの長距離移動
シアトポリスからさらに足を伸ばし、「エンバーグロー」を目指します。雪深いこの地は、物理攻撃に特化した装備やNPCの宝庫です。
エンバーグロー到着後のルーティンは以下の通りです。
- 「衰弱のハーブ」の購入:道具屋で必ず確保してください。これが後のクエストクリアの鍵になります。
- 「メイシー」の確保:東街にある民家で、衰弱の治療ハーブを渡すことで、NPCメイシーを仲間にできます。彼女もまた、序盤の戦力として破格の性能を持っています。
- 「エンバー茸の菌床」の回収:これも貴重品シリーズの一つ。
このように、ストーリーを進めずに街から街へと渡り歩き、キーアイテムと有能な仲間を集めていく。これこそが、オープンワールド的な自由度を持つ本作ならではの「最適解」なのです。
復興と拠点機能の最大化
集めた貴重品や資材を使って、拠点の「復興」を進めます。家を建築し、住民を移住させることで、定期的なアイテム収入やサポート効果が得られるようになります。
ここで重要なのは、**「住人の厳選」ではなく「住人の数」**を優先することです。まずは頭数を揃え、拠点のランクを上げることで、より高度な機能やクエストが解放されていきます。特に鍛冶屋やアクセサリ屋の機能拡張は、中盤以降の装備強化に直結するため、資材集めは日課として行うべきです。
絶対に確保すべき「序盤の最強装備」入手法
ここからは、店売り装備を遥かに凌駕する性能を持つ、NPCから入手可能な「ユニーク装備」について解説します。これらは通常、高レベルになってから入手するものですが、「ねだる(確率)」や「勝ち取る(戦闘)」を駆使することで、序盤から入手可能です。
武器種別:最強装備リスト
以下に、序盤で入手可能なオーバーパワーな武器をまとめました。入手確率は低いものが多いため、直前でのセーブ&ロード(リセマラ)が必須となります。
| 武器種 | 名称 | 入手場所 | 対象NPC | 入手方法 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 弓 | キラーボウ | エンバーグロー東街 | クールな狩人 | 勝ち取る | 圧倒的攻撃力。戦闘が必要だが勝つ価値あり。 |
| 剣 | タイマの剣 | シアトポリス | 駐屯地から来た聖火騎士 | ねだる(3%) | 対魔物特効あり。3%の壁を超える価値がある。 |
| 斧 | 王のシルバーアクス | シアトポリス | 出口付近のNPC | ねだる | 斧キャラの火力が倍増する。 |
| 本 | 睡眠の書 | シアトポリス | 感激客で儲ける商人 | 買取り | 状態異常「睡眠」付与が強力。 |
| 短剣 | 惑わしの短剣 | 西バローレ森道 | 宝箱(右上) | 探索 | ダンジョン探索のみで入手可能。即戦力。 |
| 槍 | シルバースピア | エンバーグロー | 居住を恐れる卑屈兵 | 買い取る | バランスの良い性能。 |
| 剣 | ファルコンソード | エンバーグロー | 兵士 | 勝ち取る | 攻撃回数が増える可能性のある神武器。 |
リセマラの精神論:3%は引ける
「確率3%」と聞くと絶望的に感じるかもしれませんが、オクトラ0のロード時間は比較的短く、リトライのテンポは悪くありません。 例えば、シアトポリスの「タイマの剣」。これを装備した剣士キャラクターは、序盤のボス戦においてメインアタッカーとして君臨します。通常攻撃でさえ、他のキャラの必殺技並みのダメージを叩き出すようになるため、ここで30分〜1時間粘ることは、その後の10時間のプレイ時間を短縮することと同義です。
戦闘システムをハックする「BPパサー戦法」
装備と仲間が揃ってきたところで、具体的な戦闘テクニックについて解説します。 本作の戦闘を支配するのは**「BP(ブーストポイント)」**の管理です。通常、ターン経過で1ずつ溜まるBPですが、これを他者から譲渡することで、1ターン目から最大火力を出す戦法が存在します。
「スティア」と「ケルザス」のコンビネーション
- ケルザス(NPC):バローレで仲間にできる。速度が極めて高く、確実にターン最速で行動できる。
- スティア(またはBPパサー持ちキャラ):味方にBPを譲渡するアビリティを持つ。
【戦術のステップ】
- 配置:ケルザスを前衛、スティアをその後衛に配置する。
- 開幕:戦闘開始時、ケルザスのターンが最速で回ってくる。
- 交代:ケルザスは行動せず、後衛のスティアと「交代」する。
- ブースト:交代して出てきたスティアは、そのターン即座に行動可能。自身の初期BPを使ってブーストし、「BPパサー」をメインアタッカー(主人公の商人など)に使用。
- 殲滅:BPを譲渡されたアタッカーは、開幕からLv3〜MAXブーストの全体攻撃(神秘の矢など)を放つ。
この「高速スイッチBP供給システム」を構築することで、雑魚敵は行動する隙もなく消し飛びます。これにより、レベル上げや素材集めの周回効率が劇的に向上します。まさに「知らなきゃ大損」のテクニックと言えるでしょう。
中盤以降を見据えた「極意」の収集
物語が進み、レベルが20〜30代になってくると、単なる装備の強さだけでは通用しなくなってきます。そこで重要になるのが、パッシブ効果をもたらす「極意」アイテムの収集です。
エンカウント半減の極意
- 入手場所:霧隠れの参道(北シェパードロック参道経由)
- 条件:ボス撃破後の宝箱
RPGにおける「エンカウント半減」は、探索の快適性を約束する神器です。特に本作は、格上のエリアを強行突破する際にランダムエンカウントが最大の脅威となります。この極意があれば、危険地帯の宝箱回収が格段に楽になります。ボスは強力ですが、リプルタイドで仲間にできる「トレサ」などの戦力が整っていれば、レベル30前後で撃破可能です。
獲得EXPアップの極意
- 入手場所:クラグスピア
- 対象NPC:銅像近くの兵士(ねだる)
これを装備しているだけで、戦闘後の獲得経験値が増加します。説明不要の必須アイテムです。入手確率は低いですが、これもリセマラ対象として最優先順位に位置します。レベル上げの時間を短縮できる=リアルタイムの節約に直結します。
予防薬の極意
- 入手場所:アトラスダム王立学院
- 対象NPC:2階の男性(ねだる)
戦闘開始時に、ステータスダウン効果を3回まで無効化します。後半のボスは、初手で強力な全体デバフを撒いてくることが多いため、この極意があるかないかで難易度が激変します。ヒーラーの手間を減らす意味でも、アタッカーに持たせておきたい逸品です。
さらに仲間を増やす:権力・名声ルートの恩恵
メインストーリーを進めることで解放される仲間も存在します。特に「権力」と「名声」の第3章クリア後には、非常に強力なユニークキャラクターが加入します。
権力3章クリア後:デリティア
エンバーグローの酒場近くに出現するデリティアは、強力なデバッファー(弱体役)です。 彼女の持つ「絶命の矢」は、ダメージと同時に敵の能力を大きく下げる効果があり、ボス戦での必須級キャラとなります。兄を探すクエストを経て加入しますが、その手間以上の価値があります。
名声3章クリア後:シア
シアトポリスの劇場関連のイベントで加入するシアは、**「踊り子」**としての性能が突出しています。 彼女の「休息の舞」は、味方前衛または後衛全体にHP自動回復を付与します。さらにサポートアビリティにより、SP自動回復まで付与することが可能です。 前述した「マジックスティールダガー」を持たないキャラクターであっても、シアの支援があればSPを気にせずスキルを連発できるようになります。彼女はパーティの心臓部となるでしょう。
リスクを冒してでも行くべき「高難易度エリア」の宝
最後に、ゲーム内でも屈指の危険地帯にある、しかし入手すれば世界が変わるアイテムを紹介します。
西シアトポリス平原〜アトラスダムへの決死行
レベル39以上の危険度を誇るこのエリアを、「逃げる」を駆使して突破します。 目的地は学術都市「アトラスダム」。ここでは、名声3章クリア後に現れる老婆から**「禁断の扇」**が入手できます。
- 効果:物理攻撃力・属性攻撃力が大幅アップ、ただし何らかのデメリット(SP消費増など)あり。
特に属性攻撃力の上昇値が凄まじく、魔法アタッカー(サイラスやソフィアなど)に装備させれば、弱点を突いた時のダメージが4桁、5桁へと跳ね上がります。
ビクターホロウの闘技場前
危険度レベル50超えのエリアですが、ここのNPCたちはまさに「宝の山」です。 「巨人の斧」「ディバインブレード」など、最終装備候補となる武器がずらりと並んでいます。もちろん、現時点での「勝ち取る」は不可能ですが、「ねだる」やレベルアップ後の再訪リストに入れておくべき最重要地点です。
特に「勝利を呼ぶ指輪」(戦闘開始時、物攻アップ付与)は、アタッカーの火力を底上げするアクセサリとして、最後まで腐ることがありません。
まとめ
ここまでの情報を整理しましょう。オクトパストラベラー0の序盤攻略において重要なのは、以下の4点に集約されます。
- キャラクリとジョブは「盗賊」と「物理特化」を選び、システム上の優位性を確保する。
- ストーリー進行を無視して各都市を巡り、「アレクシア」や「トレサ」などのキーパーソンを仲間にする。
- 3%の確率を恐れず、「タイマの剣」や「歴戦シリーズ」などのオーバースペック武器をリセマラで入手する。
- 「BPパサー戦法」を確立し、雑魚戦を1ターンキルすることで素材集めとレベル上げを効率化する。
オクトパストラベラーシリーズは、一見すると美しいドット絵の懐かしいRPGですが、その中身は非常にシビアな数値管理とリソース管理が求められる現代的なゲームです。しかし、今回紹介したような「抜け道」とも言える攻略ルートを通ることで、課金プレイヤーにも劣らない強力なパーティを構築することが可能です。
特に「情報の格差」が戦力の格差に直結するのが本作の特徴です。今回ご紹介したNPCの場所やアイテムの効果を知っているだけで、あなたの旅路は劇的に快適なものになるでしょう。
さあ、準備は整いましたか? オルステラ大陸の覇者となるための旅に、今すぐ出発しましょう。この記事が、あなたの冒険の道標となることを願っています。
(補足情報:キャットリン狩りについて) 記事内で触れた「西バローレ森道」などに出現する「キャットリン(経験値ボーナスモンスター)」ですが、彼らはすぐに逃走します。これらを確実に狩るためには、**「連撃技(3連撃以上)」を持つキャラクターや、必中効果のある「魔法攻撃(大)」**が有効です。また、支援者(NPC)の中には「稀にキャットリンを呼び出す」といった能力を持つ者もいるため、レベル上げの際はそういったNPCを連れて歩くのも一つのテクニックです。






