編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、モンハンワイルズの第4弾アップデートで追加された「巨戟龍ゴグマジオス」のソロ討伐に苦戦し、最適解の装備構成や立ち回りが気になっていると思います。特に、過去作以上にタフになった体力と、厄介なタールによる拘束攻撃を前に、心が折れかけているハンターも多いのではないでしょうか。あるいは、クリアはできるものの、1戦に30分近くかかってしまい、効率的な周回ができずに素材集めに難航している方もいるはずです。
この記事を読み終える頃には、強属性チャージアックスを用いた具体的な装備構成を理解し、ゴグマジオスを安定して15分台で周回するための立ち回りの疑問が解決しているはずです。
- 第4弾アップデート対応の対ゴグマジオス用「強属性チャージアックス」最強装備構成を完全網羅
- 新スキル「戦線高揚(先戦吼)」と「泡沫の舞」を組み合わせた生存かつ超火力理論の解説
- 汎用装備からTA(タイムアタック)用装備までプレイスタイル別の3パターンを紹介
- 歴戦個体すら3分台で沈める最新チャアクの立ち回りと必須テクニックを徹底分析
それでは解説していきます。
ゴグマジオス討伐におけるチャージアックスの優位性と環境変化
第4弾アップデートで激変した「属性」の重要性
モンスターハンターワイルズ(MHWs)における第4弾アップデートは、ハンターたちに衝撃を与えました。その中心にいるのが、伝説の古龍「ゴグマジオス」の復活です。かつて要塞を背負い、重油を撒き散らしてハンターを絶望させたこの巨体は、ワイルズの美麗なグラフィックと進化したAIを搭載し、さらなる脅威となって帰ってきました。
多くのハンターが物理特化の大剣や、貫通弾主体のボウガンで挑み、その圧倒的な体力と肉質の硬さに跳ね返されています。しかし、ここで一つの武器種が「対ゴグマジオス最終兵器」として浮上しました。それが「強属性ビン・チャージアックス」です。
なぜ今、チャージアックスなのか。理由は明確です。ゴグマジオスの肉質は、重油(タール)の状態によって変化しますが、一貫して「龍属性」と「火属性」に対する通りが非常に良いからです。特に、物理攻撃を弾く硬化状態であっても、強属性ビンの爆発ダメージは肉質を無視して固定ダメージ(属性値依存)を与えることができます。
加えて、今回のアップデートではチャージアックス自体にも調整が入り、斧強化状態や超高出力属性解放斬りの取り回しが向上しました。これにより、巨大な的であるゴグマジオスに対して、超高出力を連発し、数千単位のダメージを叩き出し続けることが可能になったのです。
ソロ周回で15分を切るための「壁」とは
ソロでゴグマジオスを周回する際、多くのハンターがぶつかるのが「20分の壁」と「15分の壁」です。
- 20分の壁: とにかく被弾が多く、回復に時間を取られている状態。または、属性値が不足しており、有効打を与えられていない。
- 15分の壁: 立ち回りは安定しているが、火力を出しきれていない。あるいは、ゴグマジオスの飛行モードや大技に対して攻めあぐねている状態。
15分を切る、いわゆる「高速周回」の領域に入るためには、単に攻撃力を上げるだけでは不十分です。「被弾しない(あるいは被弾を無効化する)」ことで攻撃の手を緩めず、かつ「怒り状態などのモンスターの状態に合わせて火力が跳ね上がる」シナジーを持った装備構成が不可欠となります。
今回紹介するビルドは、まさにこの「15分の壁」を粉砕するために構築された、攻防一体の最適解です。
対ゴグマジオス専用:生存&火力両立の「15分周回ビルド」
それでは、本題となる装備紹介に移ります。今回紹介するのは、生存スキルを厚く盛りつつ、新スキルによる火力倍率ドンを狙った「対ゴグマジオス専用」の構成です。
武器選択:大将のネイディギア(龍・火)
使用する武器は、「大将のネイディギア」シリーズです。龍属性と火属性の2パターンがありますが、ゴグマジオス戦においてはどちらも有効です。ただし、部位破壊のしやすさや、汎用性を考慮すると龍属性が頭一つ抜けている印象があります。
この武器の最大の特徴は、アップデートで追加された「復元ボーナス」システムに対応している点です。
復元ボーナスの最適解
この武器には、以下のボーナスを付与することが理想とされています。
- 属性強化EX ×2: 基礎属性値を大幅に底上げします。
- 属性強化II ×2: さらに属性値を伸ばします。
- 切れ味装填強化 ×1: チャージアックスのボトルネックである切れ味とビンの装填速度を補います。
全てを理想値で揃えるのは非常に骨が折れる作業(通称:ガチャ)になりますが、最低でも「属性強化」を3つ以上積むことで、ゴグマジオス戦で通用するラインに到達します。妥協しても十分強いですが、15分切りを確実にするなら、ここは粘りたいポイントです。
防具構成と発動スキル詳細
防具は、新モンスターや歴戦王クラスの素材をふんだんに使用した「キメラ装備」となります。シリーズスキルを2種類発動させる高度な構成です。
装備セット
- 頭: エグゾルスヘルムγ(ガンマ)
- 胴: ゴグメイルβ(ベータ)
- 腕: ミツネアームβ(ベータ)
- 腰: ゴグコイルβ(ベータ)
- 脚: ゴググリーヴβ(ベータ)
- 護石: 自然の護石(砲弾装填2、属性やられ耐性1、回避距離1が付与された神おま)
- 装衣: 不動の装衣、転身の装衣
発動スキル一覧
この構成の凄まじい点は、生存スキルと火力スキルがこれでもかと詰め込まれていることです。
- 攻撃系: 龍属性攻撃強化Lv6、連撃Lv3、災禍転福Lv3、フルチャージ(維持できれば)
- 生存・快適系: 精霊の加護Lv5、火耐性Lv3、回避距離UP Lv2、耳栓Lv5、回避性能Lv3、早食いLv3、属性やられ耐性Lv2、環境適応、水場・深雪適応
- チャアク必須系: 砲弾装填Lv2、ガード性能Lv3(または5)
- シリーズスキル:
- 戦線高揚(先戦吼)Lv2
- 泡沫の舞 Lv1
注目スキルの解説:なぜこれが最強なのか
この装備の核となるのは、聞き慣れない、あるいは従来とは効果が異なる2つのシリーズスキルです。
1. 戦線高揚(先戦吼)Lv2の衝撃
これこそが、今回のアップデートでチャアクを「壊れ」性能に押し上げた要因です。多くのハンターがLv1で止めてしまっていますが、Lv2にすることで真価を発揮します。
- 効果1: モンスターが怒り状態の時、属性攻撃値が1.35倍になる。
- 効果2: 45秒に1回、モンスターの攻撃を0ダメージにする防壁を自動展開する。
強属性ビンにおいて、属性値1.35倍というのは破格です。物理ダメージの会心撃など比較にならないほどの火力上昇をもたらします。さらに、45秒に1回の「無敵バリア」は、ゴグマジオスの予備動作の少ない突進や、視界外からのタール爆発を帳消しにしてくれます。これにより、本来なら回避やガードに割く時間を攻撃(超高出力)に転じることができるのです。
2. 泡沫の舞&災禍転福&属性やられ耐性のシナジー
「泡沫の舞」は回避行動を繰り返すことで自身を泡状態にし、回避性能を上げるスキルですが、ここでは「自分を状態異常にする」トリガーとして機能します。
- コンボの仕組み:
- 回避や被弾で状態異常になる(泡や火属性やられ)。
- 「属性やられ耐性」の効果で、状態異常の時間を50%短縮して素早く解除する。
- 状態異常が解除された瞬間、「災禍転福」が発動し、攻撃力と属性値がさらに上昇する。
ゴグマジオス戦では、地面のタールや熱気で頻繁に火属性やられになります。これを逆手に取り、常に災禍転福を発動させ続けることで、火力の底上げを図るのがこのビルドの設計思想です。
3. 生存スキルの重要性(精霊の加護・火耐性)
「TA勢じゃないんだから、死ななきゃ安い」がソロ周回の鉄則です。 ゴグマジオスの攻撃は一撃が重く、特に怒り時の熱線ブレスは即死級です。しかし、この装備には「精霊の加護Lv5(極意)」と「火耐性Lv3」が搭載されています。これにより、被ダメージを確率で大幅カットしつつ、火属性ダメージそのものを軽減。さらに「早食いLv3」で被弾後のリカバリーも一瞬です。
「攻撃こそ最大の防御」と言いますが、この装備は「防御を固めることで、攻撃の手を休めない」という、より実践的な思想で作られています。
普段使い用:汎用高火力ビルド
ゴグマジオス以外のモンスター、例えば日替わりの調査クエストや、他の古龍を狩る際に適した「普段使い用」の装備も紹介しておきます。こちらは特定の属性やられを前提とせず、安定して高火力を出すことに特化しています。
装備構成の変更点
- 頭: ゴアヘルムγ
- 胴: ミツネメイルβ
- 腕: レジナルドアームγ
- 腰: ゴグコイルβ
- 脚: ゴアグリーヴβ
発動スキルの特徴
- 黒蝕竜の闘気(狂竜症【蝕】に近い効果): 攻撃を続けることで会心率と属性値が上昇。
- 渾身&無の境地: スタミナ満タン時に会心率が上がる渾身と、それをサポートするスキル構成。
この構成の強みは「相手を選ばない」ことです。ゴグマジオスほど属性が強烈に通らない相手でも、会心率(物理火力)とのハイブリッドでダメージを稼げます。 また、シリーズスキル「戦線高揚」をLv1だけ採用し、最低限の属性バフを得つつ、スロット効率の良い防具で快適スキル(集中、強化持続など)を充実させています。
もしあなたが「ゴグマジオス専用装備を作るのが面倒だ」と感じているなら、まずはこの汎用装備を作成し、それをベースに少しずつ対ゴグ用に調整していくのも良いでしょう。
TA(タイムアタック)用:極限の火力ビルド
ここからは「修羅の道」です。被弾=即キャンプ送りのリスクを背負い、コンマ1秒を縮めるためのTA用装備を紹介します。一般の周回には推奨しませんが、チャージアックスの「出力の限界」を知る上では重要です。
装備構成:火力全振り
- 頭: ゴグヘルムα
- 胴: ミツネメイルβ
- 腕: むくろのアームα
- 腰: ゴグコイルβ
- 脚: ゴググリーヴγ
削ぎ落とされた生存スキル
この構成では、耳栓、回避距離、精霊の加護といった「甘え」は一切排除されています。 代わりに搭載されるのは:
- 挑戦者Lv7: 怒り時の火力最大化。
- フルチャージLv3: 体力満タン維持が前提。
- 逆恨み: ダメージを受けた赤ゲージすら火力に転換。
- 会心撃【属性】: 属性ダメージをクリティカルさせる。
この装備でゴグマジオスに挑む場合、すべての攻撃を「ガードポイント(GP)」またはフレーム回避で捌く技術が求められます。しかし、その見返りとして得られる超高出力の一撃は、4桁ダメージが複数回ヒットするという、脳汁溢れる数値となります。
実践:歴戦リオレウスで見る立ち回りの極意
さて、装備の解説だけではイメージが湧きにくいでしょう。実際にこの装備(対ゴグマジオス用)を使用して、モンスターとどう対峙するかを解説します。今回はサンドバッグとして優秀な「歴戦リオレウス(星8)」を例に挙げますが、基本的な立ち回りはゴグマジオス戦でも応用可能です。
1. 開幕の儀式:不動の装衣とバフ
クエスト開始直後、まずは「不動の装衣」を着用します。これは咆哮や風圧を無効化し、無理やり儀式(ビン溜め)を行うためです。 接敵したら、まずは剣モードで攻撃を当て、ビンを赤まで溜めます。ここまでは基本中の基本。
2. 盾強化と「集中弱点」への攻撃
ビンが溜まったら、まずは盾強化を行います。これによりガード性能が上がり、超高出力が撃てるようになります。 ワイルズからの新要素として重要なのが「集中弱点」攻撃です。傷ついた部位に対して特定の派生攻撃(回転斬り派生など)を行うことで、肉質が軟化し、属性ダメージが通りやすくなります。
この装備は「耳栓Lv5」がついているため、リオレウスの咆哮中も攻撃し放題です。この隙に傷つけ→ビン溜め→盾強化を一気に済ませます。
3. 先戦吼の防壁を信じて「ぶっ放す」
準備が整ったら、あとはひたすら「超高出力属性解放斬り」を叩き込むフェーズです。 ここで活きるのが、先ほど解説した「戦線高揚(先戦吼)」の防壁です。
通常であれば、超高出力の長い予備動作中に反撃をもらうリスクがあります。しかし、このスキルがあれば「45秒に1回は絶対に被弾しない」という保険があります。 リオレウスがブレスを吐こうが、突進の構えを見せようが、防壁のエフェクトが残っているなら強引にカウンターの超高出力を合わせに行きます。
「見てから対処」ではなく「被弾覚悟で撃つ」。これができるのがこの装備の最大の強みです。
4. 実際のダメージ数値
動画等の検証データによると、歴戦リオレウスに対して、ビンの爆発1発あたり「500〜600」近いダメージが出ています。これが5〜6本ヒットするわけですから、1回の超高出力で3000近いダメージを与えていることになります。
さらに、怒り状態になれば「戦線高揚」の1.35倍補正が乗ります。こうなると手がつけられません。リオレウスは怯み続け、空中に逃げることすら許されずに墜落します。
5. 対ゴグマジオスでの応用
ゴグマジオス戦でも基本は同じです。
- 足元に張り付く: 巨体ゆえに、足元は比較的安全地帯です。
- タール爆発を警戒しつつビン溜め: 不動の装衣や転身があるうちは強気に。
- 怒り移行に合わせてラッシュ: ゴグマジオスが怒り状態(重油が気化して黒煙を上げる状態)になったら、こちらの攻撃力も跳ね上がります。ブレスの隙などに、胸部や頭部へ超高出力を叩き込みます。
- 被弾したら即回復: 早食いLv3があるため、秘薬を飲む動作は一瞬です。体力を常に満タン近くに保つことで、不意の事故死を防ぎます。
なぜこの装備なら「15分」が切れるのか:総括
ゴグマジオスのタフさは異常ですが、それはあくまで「通常の攻め手」で挑んだ場合の話です。今回紹介したビルドが15分切りを実現できる理由は、以下の3点に集約されます。
理由1:無駄な時間の徹底的な排除
モンハンにおいて火力を下げる最大の要因は「被弾して吹っ飛び、起き上がり、回復薬を飲む時間」です。 この装備は、耳栓で咆哮を無視し、耐性スキルで状態異常を即解除し、防壁でダメージを無効化し、早食いで回復時間を短縮します。つまり、クエスト中の「攻撃していない時間」を極限までゼロに近づけているのです。
理由2:属性ダメージの暴力的な倍率
物理肉質が硬化するゴグマジオスに対し、強属性ビンの固定ダメージは常に有効です。さらに「戦線高揚Lv2」の1.35倍という倍率は、従来のスキル構成では到達できない領域の火力を提供します。相手が硬くなればなるほど、相対的にこちらの火力が輝くという相性の良さがあります。
理由3:プレイヤースキルへの依存度の低さ
TA用装備のような「全攻撃をジャストガードする」技術は不要です。 「とりあえずビンを溜めて、隙を見てぶっ放す」 このシンプルなサイクルを繰り返すだけで、装備のスペックが勝手に火力を出してくれます。ミスをして被弾しても、豊富な生存スキルがカバーしてくれます。精神的な余裕が生まれることも、周回においては重要なファクターです。
まとめ
今回は、第4弾アップデートで登場したゴグマジオスをソロで15分以内に周回するための、強属性チャージアックス装備を紹介しました。
- 武器: 大将のネイディギア(属性強化カスタムマシマシ)
- 必須スキル: 戦線高揚Lv2、泡沫の舞、属性やられ耐性
- 立ち回り: 防御スキルに任せて強引に超高出力をねじ込む
「チャージアックスは操作が難しい」と敬遠していた方も、この装備なら「溜めて撃つだけ」の爽快感を存分に味わえるはずです。ゴグマジオスの素材で作れる武器や防具もまた一級品ばかり。ぜひこの装備を作成し、かつてのトラウマを払拭して、快適なハンターライフを送ってください。
「戦線高揚」の防壁が弾ける音と共に、数千ダメージの数字が画面に並ぶ瞬間。これぞチャージアックス使いだけの特権であり、至高の喜びです。
さあ、一狩り行こうぜ!
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。特に『モンハン』シリーズは初代からプレイしており、総プレイ時間は1万時間を超える。チャージアックスの使用回数は5000回以上。







