編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、あつ森のアップデートによって消滅してしまった「幻のイベント会話」や、普段プレイしているだけでは気づかないクリスマスの細かすぎる仕様が気になっていると思います。
あつまれどうぶつの森は、発売から数年にわたってアップデートが繰り返され、その過程で仕様が変更されたり、見られなくなってしまった演出が存在します。 特に「クリスマス」に関しては、開発陣の異常なまでのこだわりが詰め込まれている一方で、特定の期間にしか見られなかった幻のデータがあるのです。
この記事を読み終える頃には、あなたの知らないあつ森のクリスマスの真実と、消されたイベントの全貌についての疑問が解決しているはずです。
- バージョン2.0アップデートで消滅したジングル召喚時のレアセリフ詳細
- 南半球プレイヤーしか見られない「真夏のクリスマス」の特殊仕様と会話
- 住民へのプレゼント渡しで発生する分岐条件と「お札の山」への反応
- ハッピーホームパラダイスで判明したジングルの意外な一面と攻略情報
それでは解説していきます。
あつ森史に残る「幻のクリスマスイベント」とは何か
あつまれどうぶつの森において、プレイヤーたちの間で都市伝説のように語られている「幻のクリスマスイベント」をご存知でしょうか。
これは正確には、特定の期間、特定の条件下でのみ発生し、その後のアップデートによって完全に削除(変更)されてしまった「ジングルのセリフ」のことを指します。
通常、季節のイベントキャラクターは、イベント当日に島にやってくるか、amiibo(アミーボ)カードを使ってキャンプサイトや喫茶店、パニーの島に呼び出すことで会うことができます。
しかし、この「呼び出し」に関する仕様が、大型アップデートである「Ver.2.0」を境にサイレント修正されていたことが、熱心な検証班によって明らかになりました。
ここでは、わずか10ヶ月足らずの間しか存在しなかった、その幻のセリフと仕様について深掘りしていきます。
バージョン2.0以前にしか存在しなかった「ジングルのセリフ」
現在、あつ森のバージョンは最終アップデートを迎え、全てのプレイヤーがVer.2.0以降の環境でプレイしています。
しかし、このVer.2.0が配信される前、具体的には発売初期から2021年11月までの期間には、現在とは異なるジングルの挙動が存在しました。
それは「タヌポート」を使ってamiiboでジングルをキャンプサイトに招待しようとした時の反応です。
通常、イベントキャラクターをキャンプサイトに呼ぼうとすると、「今は忙しいから行けない」といった旨の断り文句が表示されます。 現在のバージョンでは、どのイベントキャラも定型文のような断り方をしますが、かつてはジングル専用の、しかも「時期尚早」であることを示唆する固有のメッセージが用意されていたのです。
amiibo呼び出し時の挙動の違いを徹底検証
当時の貴重な検証データやスクリーンショットによると、ハロウィンイベントが終わった後、まだクリスマスのイベントデータが解禁される前の微妙な時期にジングルを呼び出した場合、以下のようなやり取りが発生していました。
- プレイヤーがamiiboを読み込む
- ジングルが応答する
- キャンプサイトへの招待に対して感謝を述べる
- 「次のクリスマスの準備があるから無理なんだ」と断る
- 「イブまで楽しみに待ってておくれよ」とイベント予告をして通信終了
この一連の流れの中で特に注目すべきは、「次のクリスマスの準備」という具体的な理由と、「イブまで楽しみに待ってて」というプレイヤーへの直接的なメッセージです。
これは単なるシステム的なエラーメッセージではなく、キャラクターの個性が反映された立派なイベントテキストの一部でした。
しかし、Ver.2.0以降のデータでは、このセリフが汎用的な「お話できないようです」といったメッセージや、単に断られるだけのテキストに差し替えられてしまっています。
なぜ開発チームはこの素敵なセリフを削除してしまったのでしょうか。 考えられる理由としては、イベントフラグの管理を一元化するため、あるいは季節外れに呼び出した際の矛盾(タイムトラベラー対策など)を解消するためのシステム的な都合が推測されます。
いずれにせよ、正規の方法では二度と見ることができない、まさに「幻」となってしまったテキストなのです。
初期データとアップデート後の差異に関する考察
さらに深く掘り下げると、このジングルの反応には3つの段階があったことが分かっています。
- 段階1:発売直後の初期バージョン
- この時点ではイベント自体が実装されていなかったため、「お話できないようです」という素っ気ないメッセージが表示されるのみでした。
- 段階2:クリスマスイベント実装アップデート後~Ver.2.0前
- ここで前述の「幻のセリフ」が実装されました。イベントは未開催だがデータはある状態でのみ見られるレアな反応です。
- 段階3:Ver.2.0以降(現在)
- セリフが統廃合され、汎用的なメッセージに変更されました。
このように、あつ森はアップデート型のゲームであったがゆえに、その過渡期にしか存在しなかった「失われたコンテンツ」がいくつも存在します。 このジングルのセリフは、その中でも特に発見難易度が高く、かつキャラクターの愛嬌を感じさせるものだったため、多くのファンに惜しまれています。
もし、あなたが当時のスクリーンショットを持っているなら、それは非常に貴重なデジタル遺産と言えるでしょう。
意外と知られていない「南半球」の真夏のクリスマス
次にご紹介するのは、北半球でプレイしている多くの日本人プレイヤーが見落としがちな、「南半球」におけるクリスマスの仕様です。
あつ森ではゲーム開始時に「北半球」か「南半球」を選択できますが、日本と同じ四季を楽しめる北半球を選んだ人が大半でしょう。 しかし、南半球を選んだ島では、12月は「真夏」にあたります。
現実のオーストラリアなどがそうであるように、あつ森の南半球でも「真夏のクリスマス」が再現されており、そこでは北半球とは全く異なる世界が広がっています。
しずえさんの放送も別バージョン?暑すぎるクリスマスイブ
まず衝撃を受けるのが、12月24日のクリスマスイブ当日のしずえさんの島内放送です。
北半球では「ホワイトクリスマスですね」「雪がきれいですね」といった、寒さと雪にまつわるコメントが聞かれます。 厚着をしたしずえさんが、温かい飲み物を片手に放送する姿はおなじみです。
しかし、南半球のデータでこの日を迎えると、画面に映るしずえさんは半袖姿。 デスクには麦茶のような冷たいドリンクが置かれ、背景では扇風機が首を振っている音が響き渡っています。
放送内容も「今日はクリスマスイブですね!」という部分は共通していますが、その後の雑談パートが「この暑さは厳しいですね」「水分補給はしっかりしましょう」といった、熱中症対策を呼びかけるような内容に変化しているのです。
「メリークリスマス!」という華やかな挨拶と、「水分補給」という現実的な注意喚起のギャップは、南半球プレイならではのシュールな面白さがあります。
住民たちのセリフが「夏仕様」に完全変化
この「真夏のクリスマス」の徹底ぶりは、住民たちとの会話においてさらに顕著になります。
イベント進行自体(ジングルへの協力やプレゼント配り)は北半球と同じですが、その合間に挟まれる会話テキストが、夏専用のものに丸ごと差し替わっているのです。
例えば、北半球の住民が「寒くて震えちゃうね」と言う場面で、南半球の住民は以下のような発言をします。
- 「いやー、今日のクリスマスの暑さってもうね、ハンパないはずだよー」
- 「サンタの衣装、見てるだけで暑苦しいな」
- 「冷たいアイスケーキが食べたい気分だね」
このように、季節感を重視するあつ森において、イベントテキストにも「北半球用」と「南半球用」の2パターンが完璧に用意されているのです。 テキスト量が膨大であることで知られる本作ですが、利用者の少ない南半球のためにここまで詳細な書き分けを行っている点には、任天堂の執念すら感じます。
性格別・南半球専用のクリスマス会話パターン分析
さらに細かく見ていくと、住民の性格(全8種類)によっても、夏のクリスマスに対する捉え方が異なります。
1. キザ系住民の場合
北半球では「君と見る雪景色は最高だね」といったロマンチックなキザなセリフを吐きますが、南半球では「潮風を浴びながら祝うクリスマスもオツなものさ」といった、サマーリゾート風のポエムを聞かせてくれます。
2. ぼんやり系住民の場合
「サンタさんは厚着で暑くないのかなぁ~?あせもができちゃわないか心配だよぉ~」といった、彼ららしいのんびりとした、しかし的を射た心配をしてくれます。
3. コワイ系(オレ系)住民の場合
「おう、この暑いのによくやるな!」といった、気合と根性で暑さを乗り切ろうとする頼もしい(?)コメントが聞けます。
4. 普通系(わたし系)住民の場合
挨拶が「メリー・ホワイトクリスマス」から、シンプルな「メリークリスマス」に変更されています。雪が降らないため、「ホワイト」という単語が不適切になることを避けるための細かい調整です。
これらのセリフの差異は、単語の置き換えレベルではなく、文脈ごと変更されているケースが多く見受けられます。 もしサブのSwitchや島を持っているなら、あえて南半球で始めて、この「違和感だらけのクリスマス」を体験してみるのも、あつ森上級者の楽しみ方と言えるでしょう。
住民とのプレゼント交換における隠しパラメーターと反応
クリスマスイブのメインイベントといえば、ジングルのお手伝いを終えた後にできる「住民とのプレゼント交換」です。
プレイヤーが用意したラッピング済みのアイテムを住民に渡すと、お返しとしてクリスマス限定の家具や写真を貰えることがあります。 この際、渡すアイテムの種類によって、住民の反応が劇的に変化することをご存知でしょうか。
ただ喜ばれるだけではない、検証によって判明した驚きのリアクションパターンを紹介します。
「おもちゃ」や「ケーキ」を渡した時の専用リアクション
まず、最もスタンダードで喜ばれるのが、タヌキ商店で12月中限定販売されている「おもちゃ家具」や、クリスマスにちなんだ「ブッシュ・ド・ノエル」などのケーキ類です。
これらを綺麗にラッピングして渡すと、住民たちは最高ランクの喜びを見せてくれます。 特筆すべきは、渡したアイテムのカテゴリを正確に認識してコメントが変わる点です。
- おもちゃを渡した場合: 「わあ!これ、ずっと欲しかったおもちゃなんだ!童心に帰っちゃうよ!」 など、遊び心をくすぐられた喜び方をします。
- ケーキを渡した場合: 「美味しそうなケーキ!今夜のパーティーにぴったりだね!」 「甘いものには目がないのよ、ありがとう!」 といった、食品・スイーツに対する専用の感謝セリフが発生します。
これらの「専用セリフ」が用意されていること自体が、あつ森のテキスト管理の細かさを物語っています。 単に「家具」として一括りにせず、タグ付けされたカテゴリごとに反応を用意しているのです。
絶対にやってはいけない「ゴミ」や「現金」のプレゼント
一方で、プレイヤーの良心が試されるのが、不適切なアイテムを渡した場合の反応です。 ゲームとはいえ、住民たちの反応は非常にリアルで、時には心をえぐるような正論を返されます。
1. ゴミ(あきかん、ながぐつ等)を渡した場合
たとえ綺麗にラッピングしていたとしても、中身がゴミだと判明した瞬間、住民の表情は曇ります。 「……これ、ゴミだよね?」 「クリスマスのプレゼントにこれを渡すなんて、冗談がきつすぎるよ」 「さすがにこれは受け取れないな……」
怒るというよりは、呆れられたり、悲しまれたりする反応が多く、プレイヤーの罪悪感を強烈に刺激します。 親密度が下がる原因にもなりかねないので、検証以外では絶対にやめましょう。 特に「置き花火の燃えカス」のような、一見ゴミに見えない(?)アイテムでも、システム上はゴミ判定されるため、同様の塩対応をされます。
2. 現金(ベル)を渡した場合
現実世界では喜ばれることもある現金ですが、どうぶつの森の世界ではマナー違反です。 ラッピングしたベル袋を渡そうとすると、以下のようなメタ的かつ辛辣なツッコミを受けます。
「えっ、これお金……? 生々しすぎるよ!」 「気持ちは受け取るけど、お金は受け取れないよ。プレゼントを選んでくれる時間が嬉しいんだから」 「可愛くラッピングしてるとか、そういう問題じゃないのよ」
この「ラッピングの問題じゃない」というセリフは、痛いところを突かれたと感じるプレイヤーも多いはずです。 彼らが求めているのは金銭的価値ではなく、プレイヤーの「心遣い」であることがよく分かります。
「お札の山」に対する住民の矛盾した反応が面白い
ここで一つ、興味深い検証結果があります。 現金をそのまま渡すと拒否されますが、DIY家具である「お札の山」を渡すとどうなるのでしょうか。
「お札の山」は、1つ作るのに99,000ベル×3袋=約30万ベルもの大金を消費する、あつ森界でも屈指の高級(?)家具です。 見た目はどう見ても札束の山そのものですが、システム上の分類はあくまで「家具」です。
これを住民に渡すと、彼らは満面の笑みでこう言います。
「うわあ!すごい!こんな素敵なものをもらえるなんて!」 「さっそく部屋に飾らせてもらうね!」
さっき「お金は生々しいから受け取れない」と言っていた住民たちが、30万ベル分の札束の塊には大喜びするという、とてつもない矛盾が発生します。
「そっちはいいんかい!」とツッコミを入れたくなりますが、これは「お札の山」が家具カテゴリであるため、システム上は「高価な家具」として処理されているからだと思われます。
この「体験に目がくらんで発言がブレブレになっている」ようなシュールな光景は、あつ森のシステムと設定の隙間が生んだ、意図せぬ面白ポイントと言えるでしょう。 お金持ちのロールプレイを楽しみたい方は、ぜひ住民全員に札束の山を配り歩いてみてください。
特別ゲスト「ジングル」に隠された驚きの小ネタ集
クリスマスイブの主役である黒鼻のトナカイ「ジングル」。 彼は年に一度しか島に訪れませんが、その挙動には開発スタッフの遊び心が大量に仕込まれています。
普通にイベントを進めるだけでは気づかない、ジングルに関するマニアックな仕様を紹介します。
話しかける角度で変化する「口」のメタ的な秘密
ジングルというキャラクターのデザインをよく観察したことはありますか? 彼はトナカイですが、実は「口」の位置が非常に独特な場所に描かれています。 正面から見ると鼻の下に口があるように見えますが、実は彼の口は顔の「横側(斜め下)」についているのです。
3Dモデルの仕様上、彼に話しかける角度によって、口が見えたり見えなかったりします。 具体的には、左下から話しかけると口が見えますが、真下や右側から話しかけると口が隠れて見えなくなります。
これを踏まえて、彼にしつこく特定のアングルから話しかけ続けると、なんと「話しかける向き」についてやんわりと注意されることがあります。 「できれば正面から話してくれると嬉しいな」といった旨のセリフは、自分のモデルの見た目を気にしているようにも聞こえ、非常にメタ的です。
また、喫茶ハトの巣にamiiboで呼び出した際も、コーヒーを飲む瞬間に注目してください。 あの横についた口でどうやってカップに口をつけるのか。 その答えは……ぜひご自身の目で確認していただきたいのですが、一瞬の早業で「飲んだことになっている」かのような、物理法則を無視した動きを見ることができます。
イベント進行を無視してレシピを売却しようとした場合
イベント開始時、ジングルからは「クリスマスなラッピングペーパー」のレシピを渡されます。 まずはこれを作成して持ってくるのが最初のミッションですが、ここで天邪鬼な行動を取ってみましょう。
貰ったばかりのレシピを覚えず、そのままタヌキ商店に直行して売却しようとするのです。 通常、大切なイベントアイテムは売却できないようになっていますが、このレシピに関してはどうなるのでしょうか。
まめきち(つぶきち)に買い取りを依頼すると、 「えっ!それはジングルさんから頂いた大事なレシピでは……?」 といった専用の驚きセリフが表示され、買い取りを丁重に断られます。
「手放して大丈夫か心配されてしまう」という、店員側の良心が垣間見える瞬間です。 単に「売れません」とシステムメッセージが出るのではなく、店員のセリフとして処理されている点に、世界観を壊さない配慮が感じられます。
喫茶ハトの巣におけるジングルのコーヒーの飲み方
先ほど少し触れましたが、amiiboを使ってジングルを喫茶店「ハトの巣」に呼び出すことができます。 ここでの彼の振る舞いも必見です。
普段はプレゼント配りに忙しい彼ですが、喫茶店ではリラックスした姿を見せます。 マスターのコーヒーを飲んだ後の感想も、「ふぅ、温まるね。雪空を飛び回った体にしみるよ」といった、サンタクロース業務の過酷さを匂わせるものになっています。
また、クリスマスイブ当日(12月24日)にプレイヤーが喫茶店に行き、コーヒーを注文すると、マスターからの最後の挨拶が「メリークリスマス」に変化します。 無口なマスターからの粋な計らいに、心温まること間違いありません。
さらに、イブ当日にamiiboで他のSPキャラ(しずえやたぬきちなど)を呼び出すと、彼らも全員サンタ帽を被った「クリスマス衣装」で来店してくれます。 普段は制服姿の彼らが、プライベートな装いでコーヒーを楽しむ姿は非常にレアです。
ハッピーホームパラダイス(ハピパラ)で判明したジングルの意外な一面と攻略情報
有料追加コンテンツ「ハッピーホームパラダイス(ハピパラ)」でも、ジングルは別荘づくりの依頼人として登場させることができます。 ここでの彼は、本編以上に個性的で、時には辛辣な一面を見せます。
別荘作りで「手抜き」をした時の辛辣なコメント
ハピパラでは、別荘のオーダーを受けて部屋を作るのが目的ですが、指定された家具さえ置いてあれば、あとは何もしなくても「完成」として報告できてしまいます。
ジングルに関しても、オーダー家具(プレゼントの山など)を置いた直後、開封もせずに段ボールのまま完成報告をすると、どうなるでしょうか。
彼は一瞬戸惑った後、 「……早いね。あわてんぼうのサンタクロースとかけているのかな?」 という、痛烈な皮肉を込めたジョークを飛ばしてきます。
「あわてんぼう」というクリスマスの童謡にかけた上手い返しですが、明らかに「手抜きであること」を見透かされています。 笑顔でこんなセリフを言えるジングルは、実はかなり食えない性格なのかもしれません。
完成直後にリフォームを提案した時の反応
さらに、別荘が完成したと報告し、画面が切り替わった直後に「リフォームしたい」と提案するという、優柔不断な行動を取ってみましょう。
するとジングルは、 「気が早いね!来年のクリスマスの準備かい?」 と、これまたウィットに富んだ返しをしてくれます。
また、逆にめちゃくちゃ時間をかけて(長時間放置して)から完成報告をすると、 「待っていたよ!時間をかけて準備してくれたんだね。最高のクリスマスになりそうだ」 と、プレイヤーの労力をねぎらう「長考時専用セリフ」を聞くことができます。 作業時間までフラグ管理されているという事実は、あつ森の開発の奥深さを象徴しています。
柱だらけの部屋への反応(カステラ部屋)
ハピパラでは「柱」や「仕切り壁」を使えますが、これを利用して部屋中を柱で埋め尽くし、歩くスペースもないような「カステラ状態」の部屋を作ってジングルに見せるとどうなるか。
「いやあ、ちょっと狭すぎるんじゃないかな……」 「これじゃあ、良い子に配るプレゼントが置けないよ」
と、物理的な問題点を指摘されます。 特に「プレゼントが置けない」という理由は、彼ならではの職業病とも言える観点です。 どんな無茶苦茶な部屋でも、必ずそのキャラの背景に合わせた断り文句が用意されている点には脱帽です。
ジングルとのシェアハウスは可能か?検証結果
ハピパラの機能として、住民同士をシェアハウスさせることができますが、SPキャラであるジングルにも誰かパートナーを紹介できるのでしょうか。
結論から言うと、ジングルへのシェアハウス提案は断られます。
彼に提案を持ちかけると、 「僕は世界中の島を飛び回っているからね。一人のほうが気楽なんだ」 「せっかくだけど、遠慮しておくよ」 といった理由で、丁重に辞退されます。
彼はあくまで「孤独なトラベラー」であり、特定の誰かと定住することは彼の流儀に反するのかもしれません。 北半球から南半球まで、一晩で世界中を回る彼にとって、家はあくまで一時的な休息の場所なのでしょう。
まだある!任天堂の狂気的な「細かすぎるこだわり」10選
最後に、上記で紹介しきれなかった、クリスマスの時期に見られる細かすぎる小ネタを一挙に紹介します。 これらを知っていれば、あつ森の世界がより解像度高く見えるはずです。
1. クリスマスツリーのサイズによる土台と頂点の違い
クリスマスシーズンにDIYできる「クリスマスツリー」には、S・M・L(ミニ・イルミネーション等)のサイズ違いがあります。 これらをよく見比べてみてください。
- Lサイズ(大): 土台がレンガ造り。頂点は豪華な立体の星。
- Mサイズ(中): 土台が木箱。頂点は平面の星。
- Sサイズ(小): 土台が植木鉢。頂点の飾りはなし。
単にサイズを変えているだけでなく、モデルの細部、グレード感まで作り分けられています。
2. タクミライフ事務所の棚にある季節限定の装飾
ハピパラの舞台、タクミライフの事務所。 この2階にある棚を12月に確認すると、小さなクリスマスツリーが飾られています。 11月や1月には存在せず、12月限定のオブジェクトです。 しかも、そのオーナメントの色は、本編で手に入る「赤・青・金」の3色オーナメントと同じカラーリングになっています。
3. 12月24日生まれの住民の特殊な誕生日会話
あつ森には365日誰かの誕生日が設定されていますが、クリスマスイブである12月24日が誕生日の住民(例:パッチなど)も存在します。 この日に彼らの家に行くと、クリスマスイベントと誕生日パーティーが同時開催されています。 この時限定で、「クリスマスと誕生日、プレゼントが一緒にされちゃうんだよね~」という「年末年始生まれあるある」の悲哀を帯びたセリフを聞くことができます。
4. テレビ番組のキャスターや天気予報の変化
家具の「テレビ」で見られる番組もクリスマス仕様になります。 天気予報のマークが雪だるまや雪の結晶になるのはもちろん、ニュース番組のキャスターが着けているネクタイが「赤と緑のクリスマスカラー」になっていたり、セットの後ろにツリーが飾られていたりと、放送局全体が浮かれている様子が確認できます。
5. プレゼント袋を持って転んだ時の専用モーション
イベント中にジングルから借りられる「プレゼントの袋」。 これを装備した状態で走って転ぶ(ツタンカーメンなどを被って)と、袋を地面に叩きつけるような専用の転倒モーションが発生します。 「中身のおもちゃ、壊れてない!?」と心配になるほどの激しいコケ方は必見です。
6. パニーの島でのスマホ柄の変化
パニーの島でジングルを呼び出し、写真撮影で彼にスマホを持たせると(リアクション機能)、そのスマホケースの柄が「ジングル柄」になっています。 通常プレイでは絶対に見えない裏側までテクスチャが貼られているのです。
7. しずえさんの「オーナメント」救済措置
イベント中、ラッピングペーパーを作るためのオーナメントが足りない場合、しずえさんに相談すると「予備があったはず」と言って、オーナメントを分けてくれます。 しかも、「頑張ってね!」と死ぬほど褒めて応援してくれます。 素材集めが面倒なプレイヤーへの優しい救済措置です。
8. クリスマス家具消灯時のギミック
「クリスマスな壁」や各種ツリー家具は、部屋の電気を消すと幻想的に光ります。 特に壁紙は、暗くすることで隠された模様が浮かび上がるものもあり、昼と夜で全く違う表情を見せてくれます。
9. 翌日12月25日の「靴下」の中身
イブの夜、枕元(壁)に「クリスマスな靴下」を飾っておくと、翌朝25日に「ジングルのしゃしん」が入っています。 これは有名ですが、25日が誕生日のキャラ(例:アネッサなど)の場合、25日の朝の会話が「靴下にプレゼントが入ってたよ!」という専用のものに変化します。
10. 11月から準備されるタヌキ商店の内装
タヌキ商店の内装は12月に入るとクリスマス仕様になりますが、実は11月後半から徐々に装飾が増えたり、コーナーが展開されたりと、現実のお店のように段階的な変化を見せます。
まとめ
あつ森のクリスマスイベントには、単なるアイテム収集イベントの枠を超えた、圧倒的な情報量と開発者の愛が詰め込まれています。
- バージョンによるセリフの消失は、運営型ゲームならではの儚さを感じさせます。
- 南半球の真夏のクリスマスは、世界規模の展開を意識した任天堂の丁寧な仕事ぶりを象徴しています。
- 住民へのプレゼントにおける細かい分岐は、キャラクターたちを「生きている存在」として扱おうとする哲学が見えます。
わずか10ヶ月で消された「幻のセリフ」を今見ることはできませんが、今ある仕様の中にも、まだ発見されていない小ネタが隠されているかもしれません。
今年のクリスマスは、プレゼント配りを最速で終わらせるだけでなく、ジングルや住民たちの挙動をじっくり観察してみてはいかがでしょうか。 きっと、今まで気づかなかった新しい発見があるはずです。
以上、編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジがお届けしました。 この記事が、あなたのあつ森





















