編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、リメイク作「アサシン クリード ブラック フラッグ RE:シンクロ」における前後作品とのストーリーの繋がりや、原作の壮大な物語が気になっていると思います。
この記事を読み終える頃には、ケンウェイ家を巡る複雑な関係性や、主人公エドワードが辿った数奇な運命の疑問がすべて解決しているはずです。
- ケンウェイ家三代にわたるアサシンとテンプル騎士団の宿命の物語
- 前後作である「III」と「ローグ」を繋ぐミッシングリンクの解明
- 物欲にまみれた一介の海賊からアサシンへと覚醒する極上の原作ストーリー
- リメイク版「RE:シンクロ」で追加・変更されたストーリーと最新スペック情報
それでは解説していきます。
【アサクリ】ブラックフラッグ前後の物語における関係性とタイムライン
「アサシン クリード」シリーズにおいて、本作は「ケンウェイ・サーガ」と呼ばれる重要な一連の物語の起点に位置しています。
前後の作品とどのようなタイムラインで結ばれているのか、その密接な関係性を深く掘り下げて解説していきましょう。
ブラックフラッグと前後作を繋ぐ「ケンウェイ・サーガ」の関係性
シリーズのファンから最も愛されているストーリーラインの一つが、この「ケンウェイ・サーガ」です。
サーガを構成するのは、発売順では『アサシン クリード III』、本作『IV(ブラックフラッグ)』、そして『アサシン クリード ローグ』の3作品となります。
しかし、物語の中の時系列(歴史上の年代)は、発売順とは大きく異なっているのが特徴です。
時系列順に並べると、本作『IV』が1715年〜1722年のカリブ海を舞台とした、すべての始まりの物語となります。
その後に『ローグ』が1752年〜1761年の北米を舞台とし、最後に『III』が1754年〜1783年のアメリカ独立戦争期を描くという流れです。
この時系列のねじれを理解することで、キャラクターたちの行動理念や、勢力の移り変わりがより立体的に見えてきます。
本作で若きエドワード・ケンウェイが蒔いた種が、後の世代でどのように芽吹き、そして悲劇的な結末へと向かうのか。
この時間的な流れの全貌を知ることで、リメイク版のプレイ時の没入感は格段に跳ね上がるでしょう。
ブラックフラッグから『アサシン クリード III』へ受け継がれる血脈
本作の主人公エドワード・ケンウェイは、後に『III』の主人公となるコナー(ラドンハゲービード)の祖父に当たります。
この血脈の繋がりこそが、シリーズにおける最大の見どころであり、同時に最も切ない人間ドラマを生み出す要因です。
エドワードには、後に生まれる息子ヘイザム・ケンウェイがいました。
エドワード自身はアサシンの信条(クリード)を信奉して戦いましたが、彼の死後、幼いヘイザムは運命のいたずらによってテンプル騎士団に引き取られてしまいます。
結果として、ヘイザムはテンプル騎士団の北米総長という、アサシンにとっての仇敵のボスへと成長してしまいました。
そして、そのヘイザムがネイティブアメリカンの女性との間に設けた息子が、後の『III』の主人公コナーです。
コナーはアサシンとして覚醒し、自らの父親であるヘイザム、すなわちテンプル騎士団と死闘を繰り広げることになります。
つまり、祖父エドワードが命をかけて守ろうとしたアサシンの光は、息子ヘイザムで一度闇に染まり、孫のコナーによって再び取り戻されるのです。
この親子三代にわたる思想の対立と血の葛藤は、本作をプレイする上で絶対に頭に入れておきたい背景と言えます。
『アサシン クリード ローグ』とブラックフラッグの密接な関係性
『アサシン クリード ローグ』は、本作と『III』を繋ぐ文字通りの架け橋となる作品です。
ここで深く関わってくるのが、エドワードの頼れる右腕であり、ジャックドー号の副官だった黒人アサシン「アドウェール」になります。
アドウェールは本作のストーリー後、正式にアサシン教団に身を捧げ、カリブ海や北米の教団のために戦い続けました。
しかし、その数十年後を描く『ローグ』において、アサシン教団のやり方に疑問を抱いてテンプル騎士団へ寝返った男が現れます。
それが『ローグ』の主人公であるシェイ・パトリック・コーマックです。
裏切り者となったシェイは、かつてアサシンの英雄として名を馳せた、老境のアドウェールと戦うことになります。
かつてエドワードと共に自由のために海を駆けたアドウェールが、次の世代の裏切り者によって引導を渡されるという展開は、多くのプレイヤーに衝撃を与えました。
『ローグ』を遊ぶことで、本作で描かれたキャラクターたちの「その後」の生き様と、テンプル騎士団がなぜ北米でこれほど勢力を拡大できたのかが鮮明に分かります。
主人公エドワードの生涯とアサクリシリーズにおける位置づけ
エドワード・ケンウェイは、アサクリシリーズの全主人公の中でも、極めて異質な存在として位置づけられています。
他の主人公たちの多くは、幼少期からの悲劇や血筋によって、最初からアサシンとして育てられるか、あるいは選ばれし者として運命を受け入れます。
しかし、エドワードはただの「一獲千金を夢見る、欲深い若き海賊」としてそのキャリアをスタートさせました。
彼はアサシンとテンプル騎士団の抗争などには全く興味がなく、ただ自分の懐を肥やすためだけに、両者の秘密や技術を利用しようとします。
この「最もアサシンから遠い男」が、旅の終わりにおいて「最も深く信条を理解する男」へと変貌するプロセスが、彼の生涯の魅力です。
後にエドワードはイギリス・ロンドンへと帰国し、そこで教団の幹部(マスター・アサシン)として活動を続け、執筆活動や知識の継承に努めました。
しかし、彼の最期は決して穏やかなものではなく、テンプル騎士団の襲撃によって自宅で暗殺されるという悲劇的なものでした。
彼の残した日記や研究成果が、後の『III』や『シンジケート』における重要な手がかりとなるなど、彼の死後もその影響力はシリーズ全体に及び続けています。
アブスターゴ社と現代編がアサクリ過去作と結ぶストーリー関係性
アサシン クリードシリーズにおいて欠かせないのが、過去の記憶を追体験している「現代編」のストーリーです。
本作の現代編は、シリーズの元祖主人公であるデズモンド・マイルズが、地球を滅亡の危機から救うために命を捧げた『III』の直後から始まります。
デズモンドの死後、巨大企業アブスターゴ社(テンプル騎士団の現代組織)は彼の遺体からDNAを回収しました。
そして、そのゲノムデータを利用して、DNAの持ち主でなくても他人の過去を追体験できるクラウドシステムを構築します。
プレイヤーは、アブスターゴ・エンターテインメント社の開発モニター(社員)となり、デズモンドの祖先であるエドワードの記憶をハッキングしていくことになります。
この現代編の構造により、プレイヤー自身がテンプル騎士団の巣窟の中で、アサシンの真実に触れていくというスリリングな体験が演出されていました。
過去編のエドワードの冒険と、現代編のアブスターゴ社内でのスパイ活動が、二重のレイヤーとなって全体のストーリーを構成していたのです。
カリブ海の海賊黄金時代という歴史がアサクリストーリーに与えた影響
本作の舞台となる18世紀初頭のカリブ海は、歴史上「海賊黄金時代」の末期として知られています。
イギリスやスペインといった大国のエゴに振り回された私掠船員たちが、自由を求めて無法者となり、海賊へと身を落としていきました。
彼らがバハマのナッソーに築いた「海賊共和国」は、王や法に縛られない究極の自由を掲げた理想郷でした。
しかし、この「法なき自由」という海賊のイデオロギーは、アサシン教団が掲げる「万事は許されている」という信条と深く共鳴します。
一方で、秩序と支配による平和を望む帝国政府の動きは、テンプル騎士団の「大衆をコントロールする」という思想そのものです。
実在した歴史の波の中に、アサシンとテンプル騎士団の対立を綺麗に落とし込んでいる点が、本作のシナリオの極めて秀逸な部分と言えます。
海賊たちの自由への渇望と、それを利用しようとする国家の圧力が、エドワードという個人を通じて生々しく描き出されます。
アサクリの核心である「観測所」と第一文明が繋ぐ物語の関係性
シリーズを通して語られる超古代文明「第一文明(イス)」の遺物。本作においてその中核を成すのが「観測所」です。
観測所は、第一文明が残した極めて強力な監視テクノロジーであり、テンプル騎士団が何としても手に入れようとしていた代物でした。
この施設を動かすには、監視対象となる人物の「一滴の血液」が必要となります。
血液さえあれば、その人物が世界のどこにいようとも、その視界をリアルタイムで覗き見ることが可能になるという、恐るべきディストピア・ツールです。
テンプル騎士団はこれを利用して、世界の指導者や反乱分子をすべて監視し、世界を完璧に管理下に置こうと目論んでいました。
エドワードはこの観測所の存在をめぐり、アサシンでもテンプル騎士団でもない第三の立場から、その利権を奪おうと暗躍します。
この観測所をめぐる争奪戦こそが、本作のストーリーの最大の推進力であり、後の未来における情報管理社会への警鐘とも繋がっているのです。
【ブラックフラッグRE】原作ストーリーの全貌とリメイクでの変更点
ここからは、オリジナル版のストーリーの流れをおさらいしつつ、フルリメイクとなる『RE:シンクロ』での変更点について解説します。
リメイク版では最新のゲームシステムや表現技法により、物語の体験がどのように進化しているのかに注目してください。
ブラックフラッグ原作ストーリーの始まりとエドワードの野望
物語は、私掠船員だったエドワード・ケンウェイが乗る船が、カリブ海の激しい海戦で沈没するところから始まります。
命からがら無人島に漂着したエドワードは、同じく生き残っていた謎の男と遭遇しました。
その男の正体は、アサシン教団を裏切り、テンプル騎士団に寝返ろうとしていたアサシン「ダンカン・ウォルポール」でした。
エドワードは争いの末にウォルポールを仕留め、彼の衣服と、彼が持っていた謎の遺物を奪い取ります。
そして、ウォルポールになりすましてハバナへ向かい、テンプル騎士団から約束されていた報酬をだまし取ろうと画策するのです。
この時のエドワードには、大義や正義など微塵もありませんでした。
ただ故郷に残してきた愛する妻キャロラインに、裕福な暮らしをさせてやりたいという、極めて個人的で世俗的な野望だけが彼を動かしていたのです。
アサシンとテンプル騎士団の対立に巻き込まれる原作ストーリー
ハバナに到着した偽ウォルポールことエドワードは、現地総長であるウッズ・ロジャーズらと接触します。
そこで彼は、テンプル騎士団が世界支配のために「観測所」と呼ばれる場所を探していることを知りました。
さらに、その場所を知るための鍵となる「賢者」ことバルトロメ・ロバーツの存在を知ることになります。
エドワードはテンプル騎士団を手伝うフリをして報酬を受け取りますが、取り分の少なさに不満を抱き、観測所の秘密を自ら暴いて一攫千金を狙おうとします。
しかし、その過程で正体が露見し、捕らえられてスペインの金送船へと送られてしまいました。
そこで同じく捕らえられていた黒人奴隷アドウェールと出会い、彼と共に脱獄を果たします。
エドワードは奪った最新鋭の帆船を「ジャックドー号」と名付け、アドウェールを副官に据えて、カリブの荒波へと漕ぎ出すことになります。
黒ひげやアドウェールら海賊たちとの絆を描く原作ストーリー
ジャックドー号を手に入れたエドワードは、バハマのナッソーを拠点とし、名だたる海賊たちと合流します。
「黒ひげ」ことエドワード・サッチ、ベンジャミン・ホーニゴールド、チャールズ・ベイン、そして男装の麗人メアリ・リード(ジェームズ・キッド)。
彼らは国に縛られない自由な「海賊共和国」の設立を夢見て、手を取り合っていました。
エドワードは海賊としての名声を高めながら、ジャックドー号を強化し、スペインやイギリスの商船を次々と襲撃していきます。
しかし、自由な時間も長くは続きませんでした。
帝国政府は海賊撲滅のために容赦ない包囲網を敷き、海賊たちに「恩赦を受け入れて降伏するか、死ぬか」の選択を迫ったのです。
この歴史の濁流の中で、海賊たちの固い絆は徐々に綻びを見せ、裏切りと絶望の連鎖が始まっていきます。
数々の喪失を経てエドワードがアサシンに覚醒する原作ストーリー
帝国政府の激しい弾圧と、テンプル騎士団の陰謀により、エドワードの仲間たちは次々と命を落としていきます。
尊敬する黒ひげサッチの壮絶な戦死、ホーニゴールドの裏切りとテンプル騎士団への寝返り、ベインの狂気。
さらに、エドワードをアサシン教団へと導こうとしていたメアリ・リードは、捕らえられた監獄の中で病死してしまいます。
最期の瞬間、メアリはエドワードに「あなたが求めている自由は、ただの身勝手な欲望に過ぎない」と諭しました。
親友たちの死と、自らの強欲が招いた破滅を前にして、エドワードは初めて深い自己嫌悪に陥り、酒に溺れます。
しかし、アドウェールやアサシン教団の導きにより、彼はついに自らの過ちを認め、立ち上がる決意をしました。
「何ものも真実ではなく、万事は許されている」というアサシンの信条こそが、真の自由と責任を意味しているのだと、彼は理解したのです。
ブラックフラッグREで追加・深掘りされる新たな補完ストーリー
フルリメイク作『RE:シンクロ』では、これらエドワードの精神的な変化が、最新の映像表現と新規カットシーンによってさらに深く描かれます。
オリジナル版ではやや唐突に感じられた「海賊からアサシンへの転向」というプロセスが、心理描写の追加によってより説得力のあるものになりました。
さらに、人気キャラクターである「黒ひげ」に関連する、新たなサイドミッションも追加されています。
また、本作は最新ゲームハードのパワーをフルに活かしたグラフィックと、物理演算の劇的な進化を遂げています。
ここで、判明している各コンソール版のパフォーマンススペックを分かりやすく表で比較してみましょう。
| コンソール / モード | 解像度 (アップスケール) | 目標フレームレート | レイトレーシング |
|---|---|---|---|
| PS5 / パフォーマンス | 2160p (4K) | 60 FPS | 標準 |
| PS5 / 高品質 | 2160p (4K) | 30 FPS | 拡張 |
| PS5 / バランス | 2160p (4K) | 40 FPS | 拡張 |
| PS5 Pro / パフォーマンス | 2160p (PSSR) | 60 FPS | 拡張 |
| PS5 Pro / 高品質 | 2160p (PSSR) | 30 FPS | 拡張 |
| PS5 Pro / バランス | 2160p (PSSR) | 40 FPS | 拡張 |
| Xbox Series X / パフォーマンス | 2160p (4K) | 60 FPS | 標準 |
| Xbox Series X / 高品質 | 2160p (4K) | 30 FPS | 拡張 |
| Xbox Series X / バランス | 2160p (4K) | 40 FPS | 拡張 |
| Xbox Series S / 高品質のみ | 1620p | 30 FPS | 標準 |
レイトレーシングの「拡張」モードでは、海の表面のリアルな反射や、金属カチュウの質感が驚くほど高精細に描写されます。
最新エンジン「ニューアンビルエンジン」による、息をのむような美しいカリブ海を、自分のプレイ環境に合わせて最適なモードで体験してください。
ブラックフラッグREでカットされた現代編ストーリーとその影響
今回のリメイク版における最もドラスティックな変更点の一つが、「現代編パートの完全カット」です。
オリジナル版では、アブスターゴ社内を一人称視点で歩き回り、PCをハッキングして資料を集めるパートが存在しました。
このパートはシリーズの謎に迫る重要なものでしたが、一方で「せっかくのカリブ海の冒険の没入感が途切れる」という批判もありました。
リメイク版『RE:シンクロ』では、この社内探索パートがすべて削除されています。
その代わりに、アサシンの「アニマス」のバグによって引き起こされる、精神世界でのミッションに置き換わりました。
「もしもあの時、別の選択をしていたら」という、エドワードの記憶の深淵を覗く、ストーリー性の高い新規ミッションとなっています。
これにより、現代編に戻されてテンポが阻害されるストレスが完全に無くなり、100%海賊の冒険に没入できるようになりました。
現代のSF的な要素をスパイスとして残しつつも、よりエドワードの人間性にフォーカスした素晴らしいアレンジと言えるでしょう。
ブラックフラッグREの結末とケンウェイ家が歩むその後のストーリー
物語のクライマックス、エドワードはアサシン教団と協力し、裏切り者のロバーツやテンプル騎士団の幹部たちを討ち果たします。
そして、悪用され続けた「観測所」を本来あるべき静寂へと戻し、永久に封印しました。
戦いを終えたエドワードのもとに、本国イギリスから一通の手紙が届きます。
それは、かつて別れた妻キャロラインが病死したという悲しい知らせと、彼女がエドワードとの間に産んでいた娘「ジェニファー」が彼のもとへ向かっているという内容でした。
エドワードは海賊共和国の夢の跡地であるナッソーを去り、愛娘ジェニファーと共にイギリスへと帰国することを決意します。
ゲームのラストシーン、成長した娘と共にオペラハウスを訪れるエドワードの姿が描かれます。
彼の傍らには、後に『III』でテンプル騎士団の首領となる、まだ幼い息子「ヘイザム・ケンウェイ」の姿がありました。
このあまりにも美しく、そしてその後の悲劇的な運命を知っているプレイヤーにとっては切なすぎる結末は、リメイク版でさらに美麗な映像となって描かれ、人々の涙を誘うでしょう。
まとめ
『アサシン クリード ブラック フラッグ RE:シンクロ』は、単なるビジュアルのアップグレードに留まらない、まさに究極のリメイク作です。
原作が持つ「海賊黄金時代の終焉」と「一人の男の贖罪と覚醒」という一級品のストーリーが、現代の技術でさらに磨き上げられました。
前後作品である『III』や『ローグ』との繋がりを意識してプレイすることで、この壮大な歴史劇の深みはさらに増すことでしょう。
現代編の改善やストレスフリーになったシステム、そしてコンソールごとの圧倒的なグラフィック性能。
来週に迫った発売日、皆さんもぜひジャックドー号の船長となって、進化したカリブの海へと旅立ってみてください。
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。

























