編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、スイッチ版の「ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン」における原作の裏技やバグ技の再現性が気になっていると思います。
かつてゲームボーイアドバンスで熱中したあの裏技が、現代の環境でも実行できるのかは、非常に興味深いテーマですよね。
この記事を読み終える頃には、スイッチ版でのバグ技の可能性と、原作の仕様に関する疑問が解決しているはずです。
- スイッチ版でのバグ技再現性を徹底考察
- 任意コード実行による裏技の全貌解明
- 幻のポケモン入手の裏技とリスク解説
- 初代との違いや知っておくべき仕様比較
それでは解説していきます。
スイッチ版「FRLG」で原作のバグ技は再現可能なのか徹底考察
過去の移植事例から推測する任天堂の対応スタンス
スイッチ版の「ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン」が配信された場合、原作のバグ技がどこまで残されるのか。
これは、多くのユーザーが注目するポイントです。
過去の事例を振り返ると、ニンテンドー3DSのバーチャルコンソール版として配信された初代「赤・緑・青・ピカチュウ」では、有名なセレクトバグやミュウを出現させる裏技がそのまま残されていました。
これは、当時の体験を可能な限り忠実に再現するという、開発側の意図があったと推測できます。
一方で、通信機能を用いた増殖バグなど、現代のサービスに悪影響を及ぼす可能性のあるものについては、何らかの対策が講じられるケースもあります。
スイッチの「ゲームボーイアドバンス Nintendo Switch Online」においても、基本的にはエミュレーションによる忠実な再現が行われています。
そのため、プログラムの根本的な構造に依存するバグ技は、修正されずにそのまま実行できる可能性が極めて高いと考えられます。
任意コード実行が修正される可能性についての考察
近年発見された「任意コード実行」と呼ばれる高度なバグ技については、対応が分かれる可能性があります。
任意コード実行は、ゲーム内のメモリをプレイヤーの意図する通りに書き換え、本来存在しない動作を引き起こすものです。
これを利用すれば、ポケモンを自由に生成したり、未実装のマップにワープしたりすることが可能になります。
しかし、この種のバグはゲームの動作を極めて不安定にするため、公式のエミュレーター環境で実行した場合、ソフト自体がクラッシュするリスクが伴います。
任天堂がエミュレーターの安定性を重視する場合、ボックス名の文字コード読み込み処理などに修正パッチを当てる可能性もゼロではありません。
とはいえ、レトロゲームの配信において、プログラムの内部処理にまで手を入れるケースは稀です。
おそらく、バグ技の実行は自己責任という形で、原作通りの仕様で配信される公算が大きいと私は考察しています。
現代の「ポケモンHOME」連携における影響とリスク
スイッチ版でバグ技が可能だった場合、最も懸念されるのは「ポケモンHOME」との連携です。
過去のバーチャルコンソール版では、ポケムーバーを通じてポケモンバンク、そしてポケモンHOMEへとポケモンを輸送することができました。
もしスイッチ版FRLGがポケモンHOMEに対応した場合、バグ技で生み出したポケモンを現代の環境に持ち込めるかどうかが焦点となります。
現在のポケモンHOMEは、不正なパラメータを持つ改造ポケモンや、正規のプレイではあり得ないデータを持つポケモンを厳しく弾くシステムが構築されています。
例えば、出会った場所が不自然であったり、本来覚えない技を覚えていたりする場合、エラーコードが表示され輸送が拒否されます。
バグ技を用いて正規の個体と全く同じパラメータを生成できれば輸送できる可能性はありますが、アカウント停止などの重いペナルティを受けるリスクがあります。
現代の環境においては、バグ技はあくまでオフラインの自己完結した遊びとして留めておくべきです。
バグ技のリスクと安全なプレイスタイル
バグ技を実行することで、セーブデータが破損するリスクは常に付きまといます。
特に任意コード実行はメモリの書き換えを行うため、一歩間違えれば大切なデータが二度と復旧できなくなります。
スイッチ版では「どこでもセーブ」機能が搭載される可能性が高いため、バグ技を試す前に必ずバックアップを取ることが重要です。
それでも、意図しないフラグが立ってしまい、ゲームの進行が不可能になる「詰み」の状態に陥る危険性はあります。
攻略ライターとしては、まずは正規のプレイでストーリーやバトルを存分に楽しみ、遊び尽くした後の最後のお楽しみとしてバグ技に触れることを推奨します。
ゲームの裏側を覗き見る楽しさは理解できますが、開発者が意図した本来のゲーム体験を損なわない範囲で遊ぶことが、作品へのリスペクトにも繋がります。
【FRLG】原作のバグ技・裏技まとめ:任意コード実行編
任意コード実行(グラブAC)の基本的な仕組み
ファイアレッド・リーフグリーンにおいて近年話題となっているのが、任意コード実行(通称:グラブAC)と呼ばれる裏技です。
これはゲームボーイアドバンスのメモリ構造の隙を突き、ボックスの名前などを利用してプレイヤーが独自のプログラムを実行させるという驚異的な手法です。
具体的には、ポケモンのボックス名に特定の文字を入力し、それが内部で16進数の文字コードとして処理される仕組みを悪用します。
ゲーム内の特定の動作(ダブルバトルの特定の技の処理など)を引き金として、プログラムの読み込み先をボックス名が保存されているメモリ領域へと強制的にジャンプさせます。
これにより、ボックス名に入力した文字コードがゲームの命令として実行され、アイテムの入手やポケモンの生成、特定の場所へのワープなどが可能になります。
メタモン生成コードの詳細と文字コードの関連性
任意コード実行を用いて、特定のポケモンを生成する手法は多くのプレイヤーに検証されています。
一例として、レベル100で自転車を持ち、個体値が特定の数値に設定されたメタモンを生成する手順を解説します。
このバグを実行するには、手持ちのポケモンの配置や、複数のボックス名に緻密な文字列を入力するセットアップが必要です。
ポケモンの種族、レベル、持ち物、IDなどはすべて16進数のデータとして管理されています。
例えば、メタモンの図鑑ナンバーは132であり、これを16進数に変換すると「84」となります。
ゲーム内の文字コードにおいて「84」に該当する文字(例えば特定のひらがなや記号)をボックス名の所定の位置に入力することで、ゲーム側はそれを「メタモンを生成せよ」という命令として誤認します。
同様に、レベル100は10進数で100、16進数で「64」となり、自転車のアイテムIDなども文字コードに変換して入力します。
これらの設定を終えた後、特定の操作で任意コードを起動させると、草むらで本来出現するはずのないステータスのメタモンと遭遇することができます。
生成されるポケモンのステータスと限界
任意コードで生成したポケモンのステータスは、入力した文字コードの精度に依存します。
理論上は、すべての個体値が最高値である「6V」のポケモンを生成することも可能です。
しかし、文字コードの組み合わせには制限があり、完全に任意のパラメータを構築するのは非常に困難です。
実際には、性格が固定されてしまったり、一部の個体値が想定通りにならなかったりするケースが多発します。
また、自転車やバトルサーチャーなどの「たいせつなもの」をポケモンに持たせることも可能ですが、これらはフラグ管理されているため、単に所持しているだけでは本来の効果を発揮しません。
あくまでデバッグ的な遊びの一環であり、実用的な最強ポケモンを簡単に量産できるわけではない点に注意が必要です。
メールバグを利用したシングルバトルでの起動法
任意コード実行の引き金となるバグの1つに「メールバグ」が存在します。
これは、ポケモンに持たせたメールに関する処理が正常に行われないことを利用したものです。
当初、このバグはダブルバトルでのみ発生すると考えられていましたが、検証が進み、シングルバトルでも特定の条件下で起動できることが判明しました。
その条件とは、相手のポケモンが「はたきおとす」を使用し、メールを落とされた後に「リサイクル」を使用する処理が絡むというものです。
しかし、ファイアレッド・リーフグリーンにおいて「はたきおとす」を自力で覚えるポケモンはカモネギやベロリンガなどに限られます。
これらは野生では出現しにくく、トレーナーが使用してくるタイミングも限られています。
そのため、シングルバトルで意図的にこの状況を作り出すのは非常に手間がかかり、実用性は低いと言わざるを得ません。
多くの場合、ダブルバトルが解禁されるタイミング以降で、別の手法を用いて任意コードを起動させるのが一般的です。
殿堂入り前に別地方の幻ポケモンを呼び出す
任意コード実行の最大の魅力の1つは、ストーリーの進行状況を無視して様々な要素を呼び出せる点です。
過去のファイアレッドの任意コードバグでは、ルビー・サファイア・エメラルド版との通信交換が必須となるケースが多くありました。
しかし、最新の研究によって単体で完結する手法が確立され、ゲーム序盤から中盤にかけてのタイミングで強力なポケモンを入手できるようになりました。
例えば、ホウエン地方の幻のポケモンである「ジラーチ」を、関東地方の旅の途中で手持ちに加えることも可能です。
これにより、本来ならあり得ないパーティ構成でジムリーダーや四天王に挑むという、全く新しいプレイスタイルが実現します。
ただし、これらのポケモンは図鑑にデータが存在しないため、捕獲時に図鑑説明がスキップされるなどの特殊な挙動を示します。
また、出会った場所が「運命的な出会い」などの特殊なフラグになることもあり、データの整合性が取れなくなるリスクも孕んでいます。
【FRLG】原作のバグ技・裏技まとめ:没データとワープ編
偽ヤマブキシティと呼ばれる没マップへの侵入
任意コード実行を利用することで、通常のプレイでは絶対に立ち入ることのできない没マップにワープすることが可能です。
その代表例が「偽ヤマブキシティ」と呼ばれる謎のエリアです。
このマップは、一見すると通常のヤマブキシティと同じグラフィックを持っていますが、建物の扉に入ることができないなど、明らかに未完成の構造をしています。
ゲーム開発の観点から推測すると、この偽ヤマブキシティは、東西南北の関所(ゲート)を通過する際の背景として用意されたダミーマップである可能性が高いです。
プレイヤーが関所の建物内にいるとき、窓の外や扉の向こう側に見える景色を表現するために、プレイヤーが直接触れない場所に作られたハリボテの街なのです。
ワープコードを用いて直接この座標に降り立つと、マップのタイルがおかしくなったり、周囲の道路と正常に接続されていなかったりする奇妙な現象を観察できます。
空をとぶ等の移動手段を持たない状態でこの場所にワープすると、脱出不可能となりゲーム進行が完全に停止するため、実行には細心の注意が必要です。
デバッグ用データ「ダミートレーナー 青木」との遭遇
任意コードを用いてイベントスクリプトを強制的に呼び出すと、開発者がテスト用に残したデバッグ用のトレーナーと戦闘になることがあります。
その中で有名なのが「アクア団リーダーのダミー」として設定されているトレーナーとの戦闘です。
なぜ関東地方を舞台とするファイアレッドにアクア団のデータが存在するのかは不明ですが、ルビー・サファイアのエンジンを流用して開発された名残であると推測されます。
このトレーナーはレベル5のアーボなど、非常に弱いポケモンをデフォルトで繰り出してきます。
これは、戦闘システムの動作確認や、ダメージ計算のテストなどを手軽に行うために用意されたデータでしょう。
ダミートレーナーを倒すと、本来設定されていないメッセージが表示されたり、数十秒にわたって意味不明な文字コードが羅列されたりします。
最終的にはゲームがフリーズすることが多く、まさにパンドラの箱を開けてしまったかのようなカオスな状況を体験できます。
ジムリーダーの強制呼び出しとフラグの異常
任意コードの応用として、各地のジムリーダーを目の前に強制的に呼び出し、何度でも戦闘を行うという遊びもあります。
IDを指定してスクリプトを実行することで、マチスやカスミなどのジムリーダーと任意の場所で戦うことができます。
しかし、この強制呼び出しはゲーム内の進行フラグに深刻な影響を与えます。
例えば、本来のジムで戦う前に呼び出しを用いてマチスを倒してしまうと、倒したというフラグだけが先行して記録されます。
その後、実際にクチバシティのジムを訪れても、トレーナーは戦闘後のセリフを話すだけで、マチス本人からバッジを受け取ることができなくなります。
ステータス画面でトレーナーカードを確認してもオレンジバッジは取得されておらず、「そらをとぶ」のフィールド使用も解禁されません。
このように、イベントの順序を無視してフラグを操作すると、ストーリーの進行に致命的な矛盾が生じ、クリア不可能になるケースが多発します。
ワープコードの構成と16進数の指定
任意の場所へワープするためのコードは、複数の要素を組み合わせて構成されています。
具体的には、ワープを実行するための命令コード、バンク番号(マップの大きな区分)、マップID(特定の町や道路の番号)、そしてイベントIDなどのパラメータが必要です。
これらをボックス名として文字コードに変換して入力し、任意コードを起動させます。
例えば「グ」という文字がワープ実行の命令に対応し、「ウ」がバンク番号、「ハ」がマップIDに対応するといった具合です。
これらの数値を正確に指定することで、ゲーム内のあらゆる座標に瞬時に移動することができます。
しかし、少しでも文字を間違えると存在しない座標にワープしてしまい、画面が真っ暗になったままフリーズするなどの現象が起こります。
ワープ先で行動不能になるのを防ぐため、特定の文字コード(例えばスペースや「ア」など)をクッションとして挟み込み、フリーズを回避するテクニックも研究されています。
【FRLG】原作のバグ技・裏技まとめ:幻のポケモンと殿堂入り編
誕生の島へのワープとデオキシスの捕獲
ファイアレッド・リーフグリーンにおいて、通常プレイでは配布イベント等の特別なチケットが必要となる「誕生の島」へも、任意コードを用いることで直接ワープが可能です。
誕生の島には、宇宙から飛来したとされる幻のポケモン「デオキシス」が待ち受けています。
ボックス名に特定のワープコード(例:グイ スペース ア など)を入力し、任意コードを起動することで、島の座標へ強制的に移動します。
島に到着すると、通常通りに三角形のオブジェクトを動かすパズルイベントが発生し、それを解くことでデオキシスとの戦闘に突入します。
この手法で捕獲したデオキシスは、マスターボールなどを用いて捕獲することができます。
興味深いのは、このようにして不正な手段で出会ったデオキシスであっても、ステータス画面では「誕生の島で出会った」という正規のフラグが立っているように見える点です。
性格や個体値はランダムで決定されるため、厳選を行うことも不可能ではありませんが、前述の通りポケモンHOME等への輸送には多大なリスクが伴います。
へその岩へのワープとルギア・ホウオウの捕獲
誕生の島と同様に、特別なチケットが必要な「へその岩」へも任意コードで侵入することができます。
へその岩の最深部には、ジョウト地方の伝説のポケモンである「ルギア」と「ホウオウ」が鎮座しています。
ワープコードを用いてへその岩の最上階または最下層に直接移動することで、即座にこれらの伝説のポケモンと戦闘を行うことができます。
動画などの検証では、ホウオウが通常とは異なる色合い(例えばカメックスのように黄色っぽく表示されるなど)のバググラフィックで出現するケースも報告されています。
これは、本来のイベントプロセスを経ずに直接戦闘データを読み込んだため、パレットデータ(色の情報)の読み込みに失敗していることが原因と考えられます。
捕獲自体は可能ですが、このようなバグを伴う個体はデータとして非常に不安定であり、セーブデータに悪影響を及ぼす可能性が高いため注意が必要です。
強化グリーンとの強制戦闘と殿堂入り部屋へのワープ
任意コードの探求は、さらにゲームの終盤要素にまで及びます。
ストーリーをクリアし、ナナシマのイベントを終えた後に戦えるようになる「強化版の四天王・チャンピオン」のデータを、序盤の段階で強制的に呼び出すことも可能です。
レベル70を超える強力なポケモンを使用する強化グリーン(チャンピオン)を呼び出し、レベルの低い旅パーティで挑むという無謀な挑戦も、バグ技ならではの遊び方です。
さらに過激な手法として、チャンピオンとの戦闘を完全にスキップし、直接「殿堂入りの部屋」へワープするコードも存在します。
ボックス名に特定のコード(例:グアパ みみみみ など)を入力して実行すると、オーキド博士の祝福の言葉とともに、強制的に殿堂入りのプロセスが開始されます。
しかし、本来必要なフラグ(バッジの取得状況や戦闘の勝利判定など)を満たしていない状態で殿堂入り処理に突入するため、ゲームが矛盾を起こします。
背景が暗転したまま進行したり、ポケモンを記録する演出の途中で完全にフリーズしてしまったりすることが大半です。
レポートに書き込んでいる最中にフリーズした場合、セーブデータが破壊される危険性が極めて高いため、このワープは絶対に推奨できません。
ワープバグにおける座標の考え方とマップ構造
ゲーム内のマップは、X軸とY軸の座標データで緻密に管理されています。
ワープバグは、プレイヤーの現在座標の数値を強制的に書き換えることで成立しています。
ファイアレッド・リーフグリーンのマップは、複数のブロック(バンク)に分かれており、それぞれに固有のIDが割り振られています。
ワープ先の座標がマップの外側(壁の中や虚無の空間)に設定されてしまうと、キャラクターが一歩も動けなくなったり、無限に落下し続けたりする現象が発生します。
バグ研究者たちは、この座標データを解析し、安全に着地できてイベントを正常に進行させられる「ピンポイントの座標」を見つけ出すために、膨大な試行錯誤を行っています。
ゴミ箱の当たり判定や、見えない壁の配置など、通常プレイでは意識しないマップの裏側の構造を理解することが、任意コードを自在に操るための鍵となっています。
スイッチ版をプレイする前に知っておきたいFRLGの基礎知識
初代「赤・緑」と「ファイアレッド・リーフグリーン」の変更点比較
スイッチ版で初めてこの作品に触れる方、あるいは久しぶりにプレイする方のために、原作であるゲームボーイ版「赤・緑」からの主な変更点を整理しておきます。
リメイクにあたり、グラフィックやサウンドが一新されただけでなく、システム面でも大幅な進化を遂げています。
以下の表は、ゲームプレイに直結する主要な変更点を比較したものです。
| 項目 | 初代「赤・緑」 (GB) | 「ファイアレッド・リーフグリーン」 (GBA) |
|---|---|---|
| グラフィック | モノクロ(または疑似カラー) | 完全フルカラー、ドット絵の緻密化 |
| とくこう・とくぼう | 「とくしゅ」として1つのステータス | 「とくこう」「とくぼう」に分離 |
| はがね・あくタイプ | 存在しない | 追加実装済み(コイル等がはがねタイプに) |
| 特性(とくせい) | 存在しない | 全ポケモンに実装(いかく、ふゆう等) |
| もちもの | 存在しない | きのみ、対戦用アイテム等を持たせることが可能 |
| 追加マップ | なし | 「ナナシマ」(1の島〜7の島)が追加 |
| 教え技 | 一部のイベントのみ | 各地に技を教えてくれるNPCが多数配置 |
| どうぐの収納 | パソコンに預ける必要あり | バッグに種類別に無制限(実質)に収納可能 |
このように、ファイアレッド・リーフグリーンは単なるグラフィックの向上にとどまらず、ルビー・サファイア世代の高度な対戦環境の基礎となるシステムが全て盛り込まれています。
「とくしゅ」の分離や「特性」の追加により、同じポケモンでも初代とは全く異なる戦術が求められるようになっています。
新マップ「ナナシマ」の魅力と追加要素
ファイアレッド・リーフグリーンの最大の追加要素とも言えるのが、グレンタウンのジムクリア後に行けるようになる新マップ「ナナシマ」です。
1の島から7の島まで存在するこの諸島では、関東地方の本編では語られなかった独自のストーリーが展開されます。
特に殿堂入り後は、このナナシマを舞台にしてロケット団の残党と戦ったり、金・銀世代(ジョウト地方)のポケモンたちと遭遇したりすることができます。
ナナシマには、ポケモンのタマゴを発見できる「そだてや」や、強力な教え技を伝授してくれるNPC、そして伝説のポケモンが眠る遺跡など、やり込み要素が豊富に用意されています。
スイッチ版が配信された暁には、本編のクリアだけでなく、このナナシマの完全制覇を目標にプレイすることをおすすめします。
通信環境が整えば、ナナシマの特定の施設で他のプレイヤーとミニゲームを楽しむこともできるかもしれません。
個体値と努力値の概念とFRLGでの育成環境
現代のポケモンでは当たり前となっている「個体値」と「努力値(基礎ポイント)」という隠しステータスですが、ファイアレッド・リーフグリーンの時代はこれらを確認する手段が非常に限られていました。
個体値はポケモンの生まれつきの強さを示す数値であり、努力値は戦闘を通じて蓄積される後天的なステータスの伸びしろです。
FRLGにおいては、個体値を正確に判定してくれるNPC(ジャッジ)は存在せず、レベルを上げてステータス計算機に入力するなどのアナログな手法で個体値を推測する必要がありました。
また、努力値を下げる「きのみ」もこの作品には存在しないため、一度間違った努力値を振ってしまうと取り返しがつきません。
対戦用の強力なポケモンを育成するためには、倒すポケモンの種類と回数をノートに正の字を書いて記録するといった、非常にストイックな作業が要求されました。
スイッチ版をプレイする際も、本格的な育成を目指すのであれば、この古典的で過酷な育成環境に向き合う覚悟が必要です。
乱数調整というディープな世界への入り口
ポケモンの個体値や出現する性格をプレイヤーの意図通りに操作する「乱数調整」というテクニックがあります。
ゲームボーイアドバンス世代は、この乱数調整の仕組みが解明され始めた黎明期でもあります。
エメラルド版の乱数調整が比較的容易であるのに対し、ファイアレッド・リーフグリーンの乱数調整は非常に難易度が高いことで知られています。
その理由は、ゲームを起動した瞬間に決定される「初期シード」という数値が、FRLGでは起動するごとに高速で変動してしまうため、狙ったシードを引き当てるのが困難だからです。
しかし、タイマーを用いて起動タイミングをコンマ数秒単位で合わせるなど、熟練のプレイヤーたちは執念の研究によりFRLGでの乱数調整も確立させています。
もしスイッチ版で乱数調整に挑戦したいと考えている場合は、エミュレーターの遅延などを考慮した上で、当時以上の緻密なタイミング調整が求められる非常にディープな世界であることを覚悟してください。
スイッチ版への期待と他シリーズへの影響考察
Nintendo Switch Onlineにおけるポケモンシリーズの展望
もしファイアレッド・リーフグリーンがNintendo Switch Onlineのゲームボーイアドバンスライブラリに追加された場合、それは単なる過去作の配信以上の意味を持ちます。
現在、スイッチでは様々な世代のポケモン作品がプレイ可能ですが、GBA世代のタイトルがオンライン機能付きで提供されれば、当時の対戦環境が現代に蘇ることになります。
ローカル通信ケーブルを繋いで遊んでいた時代から、インターネットを通じて世界中のプレイヤーとシームレスに対戦や交換ができるようになる恩恵は計り知れません。
特にFRLGは、シンプルながらも奥深い対戦バランスを持っており、現代の複雑化した対戦環境に疲れたプレイヤーにとって、新鮮な体験となるはずです。
公式のオンライン大会などが開催される可能性は低いかもしれませんが、コミュニティ主導による対戦イベントは確実に盛り上がりを見せるでしょう。
レトロゲームにおける「バグ」の文化的価値と保存
ゲームのバグは本来修正されるべき不具合ですが、レトロゲーム界隈においては、バグそのものが一つの文化として定着している側面があります。
初代ポケモンのセレクトバグや、スーパーマリオの壁抜けなど、プレイヤーがシステムの間隙を縫って発見した裏技は、当時のゲーム体験を語る上で欠かせない要素です。
ファイアレッド・リーフグリーンの任意コード実行も、発売から十数年を経て有志の解析によって発見されたというドラマがあり、一種の技術的な芸術作品とも言えます。
任天堂がこれらの過去作をスイッチで配信する際、バグを修正して「完璧な状態」で提供するのか、それとも当時の混沌とした状況も含めて「歴史の保存」として提供するのかは、レトロゲームの復刻における重要なテーマです。
個人的には、進行不能になる致命的なバグ以外は残しておいてほしいという思いがあります。
バグを通じてプログラムの仕組みに興味を持ち、それがきっかけでITエンジニアの道へ進むような若者が生まれることも、ゲームが持つ教育的価値の1つだと考えるからです。
過去作からのポケモン輸送機能の実現性
多くのファンが望んでいる機能の1つに、スイッチ版のNintendo Switch Onlineで育てたポケモンを、最新作(スカーレット・バイオレット等)へ輸送できるシステムの構築があります。
3DSのバーチャルコンソール版では実現していた機能ですが、スイッチの仕様上、技術的なハードルが存在すると推測されます。
Nintendo Switch Onlineのセーブデータはクラウドに保存されますが、それがポケモンHOMEのサーバーとどのように連携できるかが課題です。
もし輸送機能が実装された場合、前述の通りバグ技で生成した不正なポケモンの流入を防ぐ強力なフィルターが必須となります。
しかし、正規のプレイで思い入れを持って育てた初代リメイクの相棒を、現代の3Dグラフィックで活躍させたいという願いは、ポケモンファンの共通の夢です。
任天堂と株式会社ポケモンが、セキュリティを担保しつつこの夢を実現してくれることを、攻略ライターとして強く期待しています。
RTA(リアルタイムアタック)界隈への影響
バグ技の有無が最も大きな影響を与えるのが、ゲームクリアまでの時間を競うRTA(リアルタイムアタック)の界隈です。
ファイアレッド・リーフグリーンのRTAは、ゼニガメを選択して道中のトレーナーをなぎ倒していく正規のプレイスタイルが一般的です。
しかし、もしスイッチ版で任意コード実行がそのまま残されていれば、「任意コードあり」という新しいレギュレーション(ルール)でのRTAが活発化するでしょう。
動画で紹介されていたように、序盤でレベル100のポケモンを呼び出したり、直接殿堂入り部屋へワープしたりすることで、クリアタイムは数分単位まで短縮される可能性があります。
これはもはやゲームのプレイスキルというより、プログラムへのハッキング精度を競う競技へと変貌しますが、それはそれでエンターテインメントとして非常に見応えのあるものになります。
スイッチ版の配信は、新たなRTA走者の参入を促し、タイム更新の歴史に新たなページを刻む起爆剤となるはずです。
FRLGをやり込むための最強パーティ構築指南
ストーリー攻略を圧倒的有利に進めるおすすめポケモン
バグ技を使わずとも、ファイアレッド・リーフグリーンには強力なポケモンが多数存在し、パーティ構成を工夫することでストーリーを快適に進めることができます。
ここでは、私が攻略ライターとして推奨する、ストーリー攻略において無類の強さを発揮するおすすめポケモンを紹介します。
| ポケモン名 | おすすめの理由と活躍ポイント |
|---|---|
| スターミー | 水の石で早期進化可能。波乗り、10万ボルト、サイコキネシス、冷凍ビームと、四天王全員の弱点を突ける圧倒的な技範囲を持つ。本作最強の旅パ要員。 |
| フーディン | ケーシィからの進化。高い特攻と素早さから放たれるサイコキネシスは、多くの敵を一撃で粉砕する。通信交換環境がない場合はユンゲラーでも十分強い。 |
| ダグトリオ | ディグダの穴で高レベルの個体を捕獲可能。圧倒的な素早さと「じしん」の威力で、マチス戦やキョウ戦などで大活躍する切り込み隊長。 |
| カビゴン | ポケモンの笛で起こして捕獲。圧倒的なHPと攻撃力を持つ。「のしかかり」や「シャドーボール」を覚えさせれば、物理アタッカーとして無双できる。 |
| サンダース | イーブイを雷の石で進化。素早さが非常に高く、「10まんボルト」で水や飛行タイプの敵を確実に処理する。ライバルのピジョットやギャラドス対策に必須。 |
これらのポケモンをバランスよく育成することで、レベル上げの作業を最小限に抑えつつ、スムーズに殿堂入りまで到達することが可能です。
特にスターミーの汎用性は群を抜いており、技マシンを惜しみなく投資する価値があります。
殿堂入り後のバトルタワー用・対人戦向け編成
ナナシマのイベントをクリアした後に挑むことができる「トレーナータワー」や、友人との通信対戦においては、ストーリー攻略とは全く異なる戦術が求められます。
努力値を最適に振り分け、個体値を厳選したポケモンたちによる高度な読み合いが繰り広げられます。
FRLG環境における強力な戦術の1つが「カビゴンを中心としたサイクル戦」です。
カビゴンは特殊耐久が極めて高く、「のろい」を積むことで物理攻防も要塞化します。
このカビゴンを軸に、格闘タイプを透かせる「ゲンガー」や、物理受けとして優秀な「エアームド」や「スイクン」を組み合わせる構築は、当時猛威を振るいました。
また、「こだわりハチマキ」を持たせた「ケンタロス」や「プテラ」による超高速の物理制圧も非常に強力です。
スイッチ版でオンライン対戦が可能になった場合、これらの古典的かつ完成された戦術が再び日の目を見ることになるでしょう。
現代のフェアリータイプが存在しない、ドラゴンタイプが物理技のみという独自の環境を理解し、当時のセオリーを学び直すことが勝利への近道となります。
技マシンの有用性と入手制限のジレンマ
ファイアレッド・リーフグリーンにおいてパーティ構築を悩ませる最大の要因が、「技マシンが使い捨てである」という点です。
現代の作品では技マシンは何度でも使用できますが、この時代は一度使うと無くなってしまいます。
特に「じしん(技マシン26)」「シャドーボール(技マシン30)」「かわらわり(技マシン31)」といった優秀な物理技や、「10まんボルト(技マシン24)」「れいとうビーム(技マシン13)」「火炎放射(技マシン35)」などの三色特殊技は、どのポケモンに覚えさせるか慎重な決断を迫られます。
ゲームコーナーの景品としてコインと交換できる技マシンもありますが、莫大な資金と時間を要します。
もしバグ技を使用しない純粋なプレイを目指すのであれば、限られたリソースをどのポケモンに投資するかという「リソース管理」能力が強く問われることになります。
このシビアな環境こそが、昔のポケモンの難しさであり、同時にやりがいでもあったのです。
個性の違いを活かした育成の楽しみ
今のポケモン対戦は、最適な種族値と技構成の「結論パ」がすぐにネットで共有され、誰もが同じようなポケモンを使用しがちです。
しかし、ファイアレッド・リーフグリーンの時代は情報が限られており、プレイヤーそれぞれが試行錯誤して独自の戦術を生み出す余地が多く残されていました。
例えば、同じ水タイプでも、素早さに特化したスターミー、耐久と一撃必殺を両立したラプラス、雨を降らせて全抜きを狙うオムスターなど、それぞれのポケモンの個性を活かした育成方針が存在しました。
スイッチ版でこの作品に触れる際は、ネットの攻略情報に頼りすぎず、自分のお気に入りのポケモンをどうすれば輝かせられるのか、じっくりと向き合って育成する楽しみを味わっていただきたいと思います。
ポケモンシリーズにおける「バグ」の歴史と変遷
初代(赤・緑)の混沌とセレクトバグの衝撃
ポケモンとバグの歴史を語る上で、原点にして頂点とも言えるのが初代「赤・緑」の存在です。
当時はゲーム開発のノウハウも現在ほど成熟しておらず、限られた容量に膨大なデータを詰め込んだ結果、数多くの不具合が生じました。
その象徴が、どうぐの何番目でセレクトボタンを押すかによってメモリを書き換える「セレクトバグ」です。
これにより、プレイヤーは手軽にポケモンのレベルを100にしたり、アイテムを無限に増殖させたりすることができました。
さらに、バグポケモンの代表格である「けつばん(欠番)」の存在は、当時の子供たちの間で都市伝説のように語り継がれ、ポケモンというコンテンツの神秘性を高める一因にもなりました。
公式には認められない遊び方でありながら、このバグがポケモンの熱狂的なブームを後押しした側面があることは否めません。
金・銀の増殖バグとダイパの「なぞのばしょ」
第二世代の「金・銀」では、パソコンのボックスを切り替える際のレポートのタイミングを利用した「増殖バグ」が広く普及しました。
貴重なマスターボールやふしぎなアメを持たせたポケモンを増殖させることで、育成の手間を大幅に省くことができました。
そして時代が下り、ニンテンドーDSの「ダイヤモンド・パール」では、四天王の部屋の扉を利用してマップ外に侵入する「なぞのばしょ」バグが社会現象に近い騒ぎとなりました。
このバグを利用すれば、イベント限定の幻のポケモンであるダークライやシェイミを不正に入手できるため、多くのプレイヤーが暗闇の中を歩き回り、結果としてセーブデータを破損して泣きを見る者が続出しました。
このように、ポケモンシリーズの歴史は、プレイヤーがシステムの抜け穴を探し出し、開発側が次回作でそれを塞ぐという、いたちごっこの歴史でもあります。
FRLGのバグが比較的少ない理由と任意コードの発見
歴代の作品と比較すると、ファイアレッド・リーフグリーンは発売直後に致命的なバグが発見されることが少なく、非常に安定した優良なプログラムで構成されていると評価されていました。
ルビー・サファイアでの開発経験が活かされ、デバッグ作業が徹底されていたことが窺えます。
そのため、長年FRLGには実用的なバグ技は存在しないと考えられてきました。
しかし、ゲームボーイアドバンスの構造解析技術が向上した近年になって、まさかの「任意コード実行」という究極のバグが発見されたのです。
これは、ゲーム内の不具合というよりも、コンピュータのメモリ処理の根本的な仕組みを利用したハッキングに近い手法です。
何十年も前のゲームから新たな遊び方が発見されるという事実は、レトロゲームの奥深さと、解析者たちの情熱の凄まじさを物語っています。
バグ技との正しい付き合い方
バグ技はゲームの寿命を延ばし、新たな楽しみ方を提供する一方で、正規のプレイヤーに不公平感を与えたり、ゲームバランスを崩壊させたりする負の側面も持ち合わせています。
特にオンライン機能が充実している現代においては、バグや改造で得たデータを用いて他人と通信することは、利用規約違反となるだけでなく、相手のデータに悪影響を及ぼす可能性のある迷惑行為です。
もしスイッチ版FRLGでバグ技が可能だったとしても、それはあくまで「自分自身のローカル環境の中だけで楽しむ」というモラルが求められます。
動画の検証のように、システムの限界を試すような実験は非常に興味深いものですが、それはゲームの仕組みを理解するための知的な探求にとどめ、正規のプレイの価値を貶めるような使い方をしないことが、真のゲームファンのあるべき姿だと私は考えています。
まとめ
本記事では、スイッチ版「ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン」におけるバグ技の再現性の考察と、原作に存在した任意コード実行などの裏技の全貌について詳細に解説しました。
動画で紹介されていたメタモンの生成や偽ヤマブキシティへのワープなど、任意コード実行はゲームの限界を超える驚異的なテクニックです。
スイッチ版でこれらが修正されずに残る可能性は高いと推測されますが、実行にはセーブデータ破損のリスクが伴い、現代の「ポケモンHOME」連携等を考慮すると実用性は低いと言わざるを得ません。
バグ技はあくまでオフラインでの実験的な楽しみとして割り切り、本来の魅力である緻密なストーリー、ナナシマの探索、そして奥深い対戦環境を正規のプレイで存分に味わうことを強く推奨します。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。 慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。




















