編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、現在『オクトパストラベラー0』をプレイ中で、特に「序盤から中盤にかけて、どのキャラクターを組み合わせれば効率よく進めるのか?」というパーティ編成の悩みを持っていることでしょう。本作はキャラクターごとの役割が明確であり、シナジー(相乗効果)を意識するか否かで難易度が劇的に変わります。
この記事を読み終える頃には、あなたのプレイスタイルに合った最強の布陣が完成し、ボス戦での全滅リスクを減らしつつ、サクサクとストーリーを進められるようになっているはずです。
- 序盤はSP供給役(バッテリー)と物理アタッカーの循環を作る
- ヴィアトルの「受け流し」と「挑発」でタンク役を確立する
- 中盤以降はハイドネとプリムロゼによるバフ・デバフ戦略へ移行
- 後衛の自動回復スキルを活用し、アイテム消費を抑えた継戦能力を高める
それでは解説していきます。
序盤の攻略を決定づける「鉄板」パーティ編成術
『オクトパストラベラー0』の序盤において最も重要なのは、「リソース管理」と「生存率の確保」です。序盤は強力な装備が揃っておらず、SP(スキルポイント)も枯渇しがちです。そのため、ただ攻撃力が高いキャラクターを並べるだけでは、雑魚戦で消耗し、ボス戦でガス欠を起こしてしまいます。
ここでは、攻守のバランスが完璧に計算された、序盤のおすすめ編成を紹介します。この編成をベースにすることで、ブレイク(敵の防御崩し)から大ダメージへの流れをスムーズに作ることができます。
前衛と後衛の役割分担:SPパサー循環システム
まずは、序盤で目指すべき理想的な配置をご覧ください。この配置は、前衛がダメージを出し、後衛がそれを全力でサポートするという明確な意図に基づいています。
| ポジション | キャラクター名 | 主な役割 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| 前衛1 | 主人公 | 物理火力 / 列回復 | 剣・弓での攻撃と必殺技によるケア |
| 後衛1 | スティア | SP/BP供給 | ブーストMAXのSPパサーが鍵 |
| 前衛2 | デリティア | デバフ / 弓火力 | 敵の攻防を下げる「支柱抜き」 |
| 後衛2 | トレサ | SP/BP供給 / 槍火力 | 「ひと休み」で自身のSPも確保 |
| 前衛3 | サザントス | 自己強化 / シールド削り | 「全身全霊」からのラッシュ |
| 後衛3 | メイシィ | SP供給 | シアーシャと入れ替えも可 |
| 前衛4 | ヴィアトル | 回避タンク / 挑発 | 物理攻撃を無効化する盾役 |
| 後衛4 | ピウス | 全体回復 / 自動回復付与 | ヒーラー兼リジェネ役 |
この編成の最大の肝は、スティア、トレサ、メイシィによる「SPパサー」システムです。
『オクトラ0』の序盤攻略において最大の壁となるのがSP不足です。強力なアビリティを使えば敵を早く倒せますが、すぐにSPが尽きて宿屋に戻る必要が出てきます。しかし、この編成では後衛のキャラクターが前衛のアタッカーに対してSPを譲渡(パサー)することで、アタッカーが常に最大火力でスキルを連発できる環境を構築します。特に「SPパサーの極意」を入手後は、SPの上限を超えて回復できるため、ボス戦前の準備としても非常に有効です。
絶対的エース「サザントス」の運用方法
序盤の火力担当として外せないのがサザントスです。彼は単なる剣士ではなく、自己完結型の最強アタッカーとして機能します。
彼の持つアビリティ「全身全霊」は、自身に強力なバフ(強化効果)を付与します。これにより、サポート役からのバフを待たずとも、開幕から高い火力を叩き出すことが可能です。さらに、「さみだれ斬り」や「煌めく光」といった多段攻撃スキルを持っているため、敵のシールドポイント(BP)を削る能力にも長けています。
ボス戦では、以下のような動きが理想的です。
- シールド削りフェーズ:「さみだれ斬り」などで敵をブレイク状態にする。
- 火力準備フェーズ:「全身全霊」を使用し、自身の物理攻撃力をアップさせる。
- バーストフェーズ:「幻影剣」などの高倍率スキルをブーストMAXで叩き込む。
また、サザントスは「聖火の恩寵」によって列回復もこなせるため、ヒーラーが手一杯の時のサブヒーラーとしても緊急運用できる点が優秀です。
「ヴィアトル」による物理無効化タンク戦術
RPGにおいて「タンク(盾役)」の存在は重要ですが、ヴィアトルはその中でも「回避タンク」という特殊な立ち位置でパーティの生存率を劇的に高めます。
彼のアビリティ構成は、敵の攻撃を一手に引き受けることに特化しています。
- 挑発:敵のターゲットを自分に固定し、打たれ弱いアタッカー(主人公やデリティア)への被弾を防ぎます。
- 受け流し:これがヴィアトルの真骨頂です。物理攻撃を確率ではなく「無効化」するため、即死級のダメージを与えてくるボス相手でも、無傷でターンをやり過ごすことができます。
序盤のボスは物理攻撃を主体としてくることが多いため、ヴィアトルが前衛にいるだけでパーティの全滅リスクは大幅に下がります。さらに「荒鷲斬り」でシールド削りにも参加できるため、防御一辺倒にならず攻撃の起点作りも可能です。
デリティアと主人公の「攻守兼備」な立ち回り
主人公とデリティアは、純粋なアタッカーとしての役割に加え、パーティ全体の潤滑油としての機能も果たします。
主人公は、剣と弓という汎用性の高い武器種を扱えるため、多くの敵の弱点を突くことができます。特筆すべきは必殺技による「列回復」です。ピウスの回復が間に合わない緊急時、主人公が必殺技を使うことで戦況を立て直すことができます。
デリティアは、敵を弱体化させるデバッファーとして極めて優秀です。「支柱抜き」というアビリティは、ボスの与ダメージを減少させつつ、被ダメージを増加させる効果があります。これは「味方の防御力を上げ、攻撃力を上げる」ことと同義であり、実質的にパーティ全体のステータスを底上げしていると言えます。また、「絶命の矢」による火力貢献も高く、ブレイク中の敵に対して大ダメージを狙えます。
後衛の「自動回復」システムで継戦能力を強化
後衛に配置されたシアーシャ(またはメイシィ)とピウスの役割も見逃せません。
シアーシャの「休息の舞」は、HPとSPの自動回復効果を列(同列にいる前衛・後衛)に付与します。さらに「リフレッシュ」効果も期待できるため、状態異常攻撃をしてくる敵に対しても有効です。後衛に配置しておくことで、前衛の主人公の必殺ゲージを増加させるパッシブ効果も持っており、主人公の強力な必殺技の回転率を上げることができます。
ピウスは純粋なヒーラーとして、回復魔法で列回復を担当します。さらに、後衛に配置することで前のキャラに「自動回復」を付与する特性を持っています。これにより、ヴィアトルなどのタンク役が毎ターンHPを回復し続けるゾンビのような耐久力を得ることが可能になります。
中盤以降を制する「バフ・デバフ特化」編成
ストーリーが中盤に差し掛かると、敵のHPや攻撃力が跳ね上がり、単純な力押しでは通用しなくなってきます。敵のシールド枚数も増えるため、いかに素早くブレイクし、ブレイク中にどれだけの瞬間火力を叩き込めるかが勝負の分かれ目となります。
中盤では、新たな仲間を加え、より攻撃的かつテクニカルな編成へとシフトチェンジしましょう。
攻めの起点を作る新編成:ハイドネとプリムロゼの投入
中盤のおすすめ編成は、デバフとバフのスペシャリストを前衛に配置し、敵をコントロールする構成です。
| ポジション | キャラクター名 | 主な役割 | 特記事項 |
|---|---|---|---|
| 前衛1 | ハイドネ | 攻防ダウン / シールド削り | ボス戦のキーマン。アイテム強奪も可 |
| 後衛1 | 主人公 | 汎用アタッカー / 盗む | 役割に合わせてアビリティをセレクト |
| 前衛2 | サザントス | メイン火力 / 自己強化 | 変わらずのエースアタッカー |
| 後衛2 | デリティア | デバフ / ブレイク時火力 | 必殺技での防御ダウンが強力 |
| 前衛3 | プリムロゼ | 全体バフ / 闇属性火力 | 味方の火力と防御を底上げ |
| 後衛3 | トレサ | SP/BPパサー | 継続的なリソース供給 |
| 前衛4 | ヴィアトル | カウンタータンク | 「反撃の構え」で手数を増やす |
| 後衛4 | シアーシャ | 自動回復 / ゲージ支援 | 前衛全体の必殺ゲージを加速 |
この編成では、ハイドネとプリムロゼの加入が大きな変化点です。これにより、「敵を弱くし、味方を強くする」というRPGの基本にして奥義とも言える戦術が完成します。
ハイドネ:ボスを無力化する最強のデバッファー
中盤以降のボス戦において、ハイドネは必須級のキャラクターとなります。
彼のアビリティ「オフェンスダウン」と「ディフェンスダウン」は、ボスの攻撃力を下げて味方の被ダメージを抑えつつ、防御力を下げてこちらの与ダメージを跳ね上げます。これはデリティアの役割をより強化した形になりますが、ハイドネの強みはそれだけではありません。
- トリプルスロー:短剣による3回攻撃で、シールドをゴリゴリ削ります。
- アイテム確定盗む:必殺技を使用することで、ボスが持っているレアアイテムを確実に盗むことができます。これにテリオン(別記)のアビリティなどを組み合わせることで、素材集めや金策の効率も飛躍的に向上します。
ハイドネが前衛にいることで、敵のステータスを常に下げた状態を維持でき、安定した戦いが可能になります。
プリムロゼ:パーティ全体を鼓舞するバッファー
『オクトパストラベラー1』からの参戦となるプリムロゼは、本作でも最強クラスのバッファーとして君臨します。
彼女の「防壁のオーラ」は列に対して物理防御アップを付与し、中盤以降の敵の痛烈な物理攻撃からパーティを守ります。また、「盛り上げ上手」という特性により、味方の必殺ゲージの増加量をアップさせます。これにより、主人公やハイドネ、サザントスの強力な必殺技を連発する戦術が可能になります。
攻撃面でも「新月の詩」などで闇属性の火力を出せるため、物理が効きにくい敵に対しても役割を持てます。また、シアーシャ同様に「休息の舞」も使えるため、パーティのHP/SP管理もサポートできる万能キャラです。
ヴィアトルの進化:受け流しから「反撃」へ
序盤は「受け流し」で耐えるだけだったヴィアトルですが、中盤からは「反撃」のアビリティを習得し、タンクとしての役割が攻撃的になります。
「反撃の構え」を使用することで、物理攻撃を受けた際に自動で反撃を行うようになります。これは敵のターン中にダメージを与え、かつシールドを削ることができるため、ブレイクまでのターン数を短縮することに繋がります。もちろん「挑発」と組み合わせることで、敵の攻撃を集めて反撃の機会を増やすコンボは健在です。
主人公とデリティアの役割変化
中盤編成では、主人公とデリティアが後衛に回っていますが、これは彼らの能力が劣ったわけではありません。むしろ「切り札」としての運用になります。
主人公は「セレクトアビリティ」によって、その時々のパーティに不足している要素(特定の属性攻撃や回復など)を補完する役割を担います。前衛が消耗した際に交代して出ていき、必殺技で一気に形勢を逆転させる「ジョーカー」的な立ち位置です。
デリティアは、ブレイク直前に前衛に出て必殺技を撃つという重要な役割があります。彼の必殺技は「ボスの物防ダウン+味方全体の物攻アップ」という超強力な効果を持っており、これをブレイクのタイミングに合わせることで、サザントス等のメインアタッカーが叩き出すダメージを数倍に膨れ上がらせることができます。
パーティ編成における重要テクニックとマインドセット
ここまで具体的なキャラクター編成を紹介してきましたが、ここでは編成を組む上で意識すべき「思考法」や、細かなテクニックについて解説します。これを知っているだけで、推奨編成以外のキャラクターを使う際にも応用が利くようになります。
1. 「ブレイク」を最優先に考える武器種構成
『オクトラ』シリーズの戦闘システムの根幹は「ブレイク」です。いかに強力な攻撃力を持っていても、シールドを削りきれなければダメージは通りません。
パーティ編成を組む際は、敵の弱点となりやすい武器種(剣・槍・短剣・弓・斧・杖・本・扇)をバランスよく配置することが重要です。 今回紹介した編成では、以下のように武器種が分散されています。
- 剣:主人公、サザントス、ヴィアトル
- 槍:トレサ、ヴィアトル
- 短剣:ハイドネ、プリムロゼ
- 弓:主人公、デリティア、ハイドネ
- 杖:ピウス、メイシィ
- 扇:プリムロゼ、シアーシャ
特に連撃スキル(さみだれ斬り、トリプルスローなど)を持つキャラクターは、シールド削りの要となるため、優先的に編成に組み込むべきです。
2. 行動順(速度)の調整
高度な編成テクニックとして「素早さ」の調整があります。 理想的な行動順は以下の通りです。
- バッファー/デバッファー(ハイドネ、プリムロゼ):最初に動いて敵の防御を下げ、味方の攻撃を上げる。
- シールド削り役(ヴィアトル、サザントス):敵を攻撃してブレイク状態にする。
- メインアタッカー(サザントス、主人公):ブレイクして無防備になった敵に最大火力を叩き込む。
装備(アクセサリー)などで素早さを調整し、この順番で動けるようにすると、1ターンの間に「準備→ブレイク→大ダメージ」という完結したコンボを決めることができます。逆に、アタッカーが最初に動いてしまうと、ブレイクしていない敵に攻撃することになり、ダメージ効率が著しく低下します。
3. SP管理と「交代」のタイミング
前衛と後衛の交代(スイッチ)は、単なるHP回復のためだけではありません。SPの回復とBPの蓄積にも利用します。
後衛にいるキャラクターは、ターンごとにHPとSPが微量回復し、BPが1溜まります。 例えば、前衛のサザントスがSPを使い果たしたら、後衛のデリティアと交代させます。デリティアが戦っている間にサザントスは後衛で力を蓄え、BPが3溜まった(ブーストMAXが撃てる)タイミングで再び前衛に戻り、必殺の一撃を放つ。このようなローテーションを意識することで、息切れすることなく戦い続けることができます。
トレサやスティアの「SPパサー」も、このローテーションを円滑にするための潤滑油です。特にトレサの「ひと休み」は、パサーとしてSPを配った後に自身のSPを回復できるため、永久機関のような働きをします。
4. 盗むスキルの活用と金策
RPGにおいて「お金(リーフ)」と「装備」は強さに直結します。 中盤編成に入れているハイドネや主人公、そして記事内の関連情報にあるテリオンなどが持つ「盗む」スキルは、攻略難易度を下げる裏技的な要素です。
ボスから盗める装備品は、その時点で購入できるものよりも強力な場合が多いです。また、換金アイテムを盗むことで、ショップで強力な装備を早期に揃えることができます。 特にハイドネの「必殺技で確定盗む」は失敗のリスクがないため、ボス戦では必ず狙っていきましょう。
まとめ
今回は『オクトパストラベラー0』の序盤から中盤にかけてのおすすめパーティ編成について解説しました。
記事のポイントを振り返ります。
- 序盤はスティアやトレサの「SPパサー」を活用し、サザントス等のアタッカーがスキルを乱発できる環境を作る。
- ヴィアトルの「受け流し」と「挑発」による回避タンク戦術で、パーティの生存率を確保する。
- 中盤からはハイドネとプリムロゼを主軸にし、デバフとバフを駆使してボスを無力化・瞬殺する構成へシフトする。
- 前衛・後衛の交代によるSP/BP回復ローテーションと、シアーシャ等の自動回復スキルで長期戦に対応する。
『オクトパストラベラー0』は、キャラクターの組み合わせ次第でどんな強敵も攻略可能です。今回紹介した編成をベースにしつつ、あなたが手に入れた装備や、好みのキャラクターに合わせて微調整を行ってみてください。
最適なパーティ編成が見つかれば、旅の道中はより快適に、そしてボス戦はよりスリリングで爽快なものになるはずです。あなたの旅路が、聖火の導きと共にありますように。






