編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ランクマッチにおけるドラゴンタイプや、環境に溢れるメガシンカポケモンの対策に頭を悩ませているのではないかと思います。「グレイシアが好きだけど、素早さが低くて使いにくい」「耐久はあるけど、弱点が多くてすぐに倒されてしまう」そんな悩みを抱えていませんか。
この記事を読み終える頃には、グレイシアこそが『ポケモンレジェンズ Z-A』の環境に刺さる最強の「ドラゴン・スレイヤー」であり、物理受けとしての新たな可能性を秘めたポケモンであるという確信に変わり、具体的な育成方針の疑問が解決しているはずです。
- 特攻種族値130からの氷技で環境トップのドラゴンを粉砕できる
- 物理防御が高く調整次第でメガシンカ勢の攻撃を耐えて反撃可能
- フリーズドライの採用で水タイプや複合タイプへの対応力が大幅向上
- あくびやミラーコートを駆使した対面操作で起点作りもこなせる
それでは解説していきます。
『ポケモンレジェンズ Z-A』ランクマ環境におけるグレイシアの立ち位置
『ポケモンレジェンズ Z-A』が発売されてから数週間、ランクマッチの環境は日々激変しています。特にカロス地方特有の「メガシンカ」の再来により、火力インフレが加速しているのが現状です。
そんな中で、なぜ今「イーブイの進化系(ブイズ)」の一角であるグレイシアが注目されているのか。それは、この環境が「ドラゴンタイプ」と「地面タイプ」、そして「飛行タイプ」によって支配されているからです。
ドラゴン・飛行・地面環境への明確な回答
今作のランクマッチ上位を見渡すと、メガボーマンダ、ガブリアス、ジガルデといった強力なドラゴン・地面タイプが蔓延しています。また、ランドロスやグライオンといったサイクル戦の要となるポケモンも健在です。
グレイシアは氷タイプ単体という防御面では不遇なタイプですが、攻撃面においてはこれらの環境上位ポケモンに対して強烈な「刺さり」を見せます。
特に、メガボーマンダの「スカイスキン」補正が乗ったすてみタックルを受け止めつつ、返しの「ふぶき」や「れいとうビーム」で確定1発に持っていける物理耐久の高さは、他の氷タイプ(マニューラやパオジアンなど)にはない、グレイシアだけの特権です。
物理耐久指数がもたらす「行動保証」
グレイシアの種族値を見てみましょう。
| ステータス | 数値 | 備考 |
|---|---|---|
| HP | 65 | 低めだが防御の高さでカバー |
| 攻撃 | 60 | 物理技は基本的に採用しない |
| 防御 | 110 | 物理受けとして成立する高水準 |
| 特攻 | 130 | 全ポケモン中でもトップクラスの火力 |
| 特防 | 95 | 平均以上あり特殊技もある程度耐える |
| 素早さ | 65 | 激戦区より下だが調整の余地あり |
特筆すべきは「防御110」と「特攻130」の両立です。 一般的な速攻アタッカー型の氷ポケモンは「やられる前にやる」が基本ですが、グレイシアは「一発耐えて、超火力で粉砕する」という重戦車のような立ち回りが可能です。
『ポケモンレジェンズ Z-A』の環境では、素早さ種族値100を超えるメガシンカポケモンが多く、中速以下のポケモンは動きにくいと思われがちです。しかし、HPと防御に努力値を割くことで、メガガルーラの「おんがえし」や、ガブリアスの「じしん」を確定で耐える耐久を手に入れることができます。
この「行動保証」こそが、ランクマでグレイシアを運用する最大のメリットなのです。
「ミアレシティ」のフィールド効果と氷タイプの恩恵
今作のバトルの舞台の多くは「ミアレシティ」に関連した都市部です。都市環境における天候変化ギミックや、フィールド効果の恩恵を受けられる場面も多々ありますが、グレイシアにとって重要なのは「天候:雪(あられ)」の仕様変更が継続している点です。
天候が「雪」の場合、氷タイプの防御力が1.5倍になります。これにより、グレイシアの物理耐久は実質的に種族値160相当の伝説級へと跳ね上がります。 キュウコン(アローラのすがた)やユキノオーと組ませる「雪パ」の絶対的エースとして君臨できるのも、この仕様のおかげです。
おすすめ育成論①:こだわりメガネ重戦車型(サイクル破壊)
まず最初に紹介するのは、私が最も愛用しており、ランクマッチでの勝率が高い「こだわりメガネ」を持たせたアタッカー型です。 受け出しに来た特殊受けごと粉砕する火力が魅力です。
性格と努力値配分
- 性格:ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)
- 持ち物:こだわりメガネ
- テラスタイプ:こおり or みず(※テラスタルが使用可能なルールの場合)
- 特性:ゆきがくれ(回避狙い)or アイスボディ(回復狙い)
| ステータス | 努力値 | 実数値 | 調整意図 |
|---|---|---|---|
| HP | 244 | 171 | 奇数調整かつ最大耐久 |
| 防御 | 12 | 132 | 余り。物理耐久の底上げ |
| 特攻 | 252 | 200 | 特化。火力を最大まで高める |
| 特防 | 0 | 115 | 無振りでも十分硬い |
| 素早さ | 0 | 85 | 無振り65族と同速 |
基本的にはHCぶっぱ(HPと特攻に全振り)で問題ありません。 中途半端に素早さに振るよりも、耐久を確保して「耐えて殴る」性能を高めた方が、現環境の高速アタッカーだらけのZ-A環境には刺さります。
技構成の解説
確定技:フリーズドライ 今のグレイシアにとって、メインウェポンと言っても過言ではない技です。 本来、氷技を半減してくる「水タイプ」に対して効果抜群になります。 これにより、ギャラドス、ラグラージ、ウォッシュロトムといった、これまで止まっていた相手を一撃で葬り去ることが可能です。特にメガ進化したギャラドスに対しても強気に居座れるのが強みです。
確定技:れいとうビーム 安定したメインウェポンです。命中100%の安心感はランクマにおいて非常に重要です。 メガネ補正が乗れば、半減の相手(例えば鋼タイプ)であっても、受け出しを許さないほどのダメージが入ります。
選択技:シャドーボール 氷技の通らない鋼タイプや、メタグロス、ギルガルドへの打点です。 等倍範囲が広く、こだわりメガネを持つことで、予想外のダメージを与えることができます。特にカロス地方にはギルガルドが多いため、必須級のサブウェポンと言えます。
選択技:テラバースト(みず・じめん) テラスタル環境であれば、炎タイプや鋼タイプへの強烈なカウンターとなります。 特にヒードランやメガリザードンYを意識するなら、テラスタルと合わせて採用する価値が高いです。
運用方法とダメージ感覚
この型の運用は非常にシンプルです。 初手に有利対面を作るか、クッション役(後攻とんぼがえりなどができるポケモン)から安全に着地させます。 その後は、相手の後続に一貫する技を選択してぶっ放すだけです。
- 対ガブリアス:フリーズドライで確定1発。ヤチェのみを持っていても、メガネ補正で貫通して倒せるケースが多いです。
- 対カプ・レヒレ:フリーズドライで確定1発〜乱数1発。瞑想を積まれる前に処理できます。
- 対ナットレイ:れいとうビームでも半分近く削れますが、基本は不利なので引くべきです。
この型の一番の強みは、「相手がグレイシアを舐めて受け出ししてくる」瞬間にあります。 「どうせ氷技しかないだろう」と出てきた水ロトムやスイクンが、フリーズドライで一撃で沈んでいく様は痛快そのものです。
おすすめ育成論②:とつげきチョッキ対面構築型
次に紹介するのは、高い特攻を維持しつつ、特殊耐久も底上げすることで、特殊アタッカーとの撃ち合いを制する「とつげきチョッキ」型です。 技の打ち分けができるため、柔軟な立ち回りが可能です。
性格と努力値配分
- 性格:ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)
- 持ち物:とつげきチョッキ
- 特性:どちらでも可
| ステータス | 努力値 | 実数値 | 調整意図 |
|---|---|---|---|
| HP | 164 | 161 | 16n+1調整 |
| 防御 | 4 | 131 | 端数 |
| 特攻 | 252 | 200 | 特化 |
| 特防 | 20 | 118 | チョッキ倍率効率化 |
| 素早さ | 68 | 94 | 4振り70族抜き抜き調整 |
この調整は、環境に多い「耐久振りのロトム」や「無振り70族(エアームドなど)」を意識して素早さを少し振っています。 上から叩ける範囲を広げることで、被弾回数を減らす狙いがあります。
技構成の解説
確定技:こごえるかぜ この型の肝となる技です。 相手の素早さを1段階下げることで、後続のサポートをしたり、2ターン目に自分が先手を取って倒し切るという動きが可能になります。 例えば、交代で出てきた高速アタッカーに「こごえるかぜ」を当ててSを下げ、次のターンに上から「れいとうビーム」で処理する、という黄金パターンが作れます。
確定技:フリーズドライ メガネ型と同様、範囲補完のために必須です。
確定技:ぜったいれいど 受けループ破壊用の最終兵器です。 ラッキーやハピナスなど、数値受けしてくる相手に対して、30%の勝ち筋を残せます。 チョッキ型は試行回数を稼ぎやすいため、一撃必殺技との相性が意外と良いのです。 「運ゲー」と批判されることもありますが、ランクマッチで勝ち上がるには、詰みの状況を打破する手段を持っておくことは立派な戦術です。
選択技:こおりのつぶて 先制技です。タスキ潰しや、あと少し残ったHPを削り切るのに重宝します。 攻撃に下降補正がかかっていますが、グレイシアのCがあればミリ残しを狩るには十分です。
運用方法
初手に出して様子見をするのに適しています。 特殊アタッカー(例えばサンダーやボルトロス)と対面した場合、チョッキのおかげで10万ボルトなどを余裕を持って耐えられます。 返しに「こごえるかぜ」や「れいとうビーム」を撃ち込むことで、確実に相手を疲弊させることができます。
また、相手が物理アタッカーに交代してきそうな場面で「こごえるかぜ」を撃っておけば、後続のエースポケモンが上を取りやすくなるため、サポート役としても優秀です。
おすすめ育成論③:HBベース物理受け&起点作り型
3つ目は、グレイシアの防御110を活かした「物理受け」兼「起点作り」型です。 カバルドンやラグラージのような展開役として運用します。読まれにくいのが最大の武器です。
性格と努力値配分
- 性格:ずぶとい(防御↑ 攻撃↓)
- 持ち物:ゴツゴツメット or オボンのみ or 食べ残し
- 特性:アイスボディ(雪下での回復ソースとして重要)
| ステータス | 努力値 | 実数値 | 調整意図 |
|---|---|---|---|
| HP | 252 | 172 | ぶっぱ |
| 防御 | 252 | 178 | 特化 |
| 特攻 | 4 | 151 | 余り |
| 特防 | 0 | 115 | – |
| 素早さ | 0 | 85 | – |
完全なる物理特化です。 ここまで振ると、陽気ガブリアスの地震を確3(2回耐える)に近い乱数に抑え込んだり、メガガルーラの捨て身タックルを耐えて行動できたりします。
技構成の解説
確定技:あくび 最強の流し技です。 物理アタッカーに対して後投げし、相手の攻撃を耐えて「あくび」を入れます。 相手は眠りを嫌って交代せざるを得なくなるため、対面操作が可能になります。
確定技:まもる 「あくび」とセットで使います。 あくびを入れた次のターンに「まもる」を使うことで、相手を確実に眠らせるか、交代を強要させます。 また、特性「アイスボディ」や持ち物「たべのこし」の回復ターンを稼ぐのにも有効です。
選択技:ミラーコート グレイシアの隠し武器です。 特殊技を受けて、倍のダメージで跳ね返します。 物理受けだと思って特殊アタッカーが出てきたところに刺さります。ただし、悪タイプには無効なので注意が必要です。
選択技:フリーズドライ / ふぶき 攻撃技も1つは必要です。 起点作り型であってもC種族値130はあるため、無振りでも結構な火力が出ます。
運用方法
物理アタッカーに対してクッションとして投げます。 ゴツゴツメットを持たせておけば、接触技に対して定数ダメージを与えつつ、あくびループに持ち込めます。
特に『ポケモンレジェンズ Z-A』では、メガシンカポケモンの多くが物理主体であるため、このHBグレイシアが機能する場面は非常に多いです。 相手が積み技(つるぎのまい等)を使ってきそうなタイミングで「あくび」を入れることで、積みの起点を回避できるのが優秀です。 また、あくびで流した際に、後続の積みエース(例えばメガメタグロスやミミッキュなど)を無償降臨させる動きが強力です。
グレイシアと相性の良いパートナー
グレイシアを活躍させるためには、弱点をカバーし合える味方が不可欠です。 ここでは、特に相性の良い3匹を紹介します。
1. メガボーマンダ / ギャラドス(威嚇枠・飛行枠)
グレイシアの最大の弱点である「格闘」「地面(物理)」を透かせる飛行タイプとの相性は抜群です。 特にメガボーマンダは、グレイシアが苦手な炎タイプや格闘タイプに対して強く、逆にボーマンダが苦手な氷タイプや岩タイプをグレイシアが処理するという補完関係が成り立ちます。 威嚇を入れることで、グレイシアの物理耐久がさらに盤石になります。
2. ヒードラン / メガバシャーモ(炎・鋼対策)
グレイシアはどうしても鋼タイプ(ハッサム、メタグロス)や炎タイプ(リザードン、ウルガモス)に弱いです。 これらのポケモンを完璧に受け切れるヒードランは最高の相棒です。 「ヒードラン・グレイシア・ボーマンダ」の並びは、タイプ相性補完が非常に美しく、サイクル戦において強力なシナジーを生みます。
3. アローラキュウコン(オーロラベール始動)
もし「雪パ」を組むなら必須のパートナーです。 特性「ゆきふらし」で天候を雪にし、「オーロラベール」で壁を貼ります。 壁下の雪グレイシアは、要塞と化します。 物理・特殊共にダメージを半減しつつ、必中ふぶきを連打する動きは、対策していないパーティを一方的に壊滅させることができます。
苦手な相手と対処法
無双できるポテンシャルを持つグレイシアですが、天敵も存在します。 以下のポケモンが見えた場合は、選出を控えるか、徹底した対策が必要です。
ハッサム・メガハッサム
最悪の天敵です。 タイプ相性で不利な上に、テクニシャン補正の乗った「バレットパンチ」で、上から縛られてしまいます。 グレイシア側からの有効打も乏しいため、ハッサムが見えたら絶対に対面させてはいけません。 対策としては、ヒードランやサンダーなどの受け先を用意しておくことです。
メガリザードンY
特性「ひでり」によって氷技の威力を半減(実質的な耐久向上にはなりませんが、水テラバースト等の威力が下がります)され、超火力の炎技で焼かれます。 特防に厚いグレイシアでも、晴れオーバーヒートを耐えるのは不可能です。 ステルスロックを撒いておくか、バンギラスなどで天候を奪い返す必要があります。
ギルガルド
氷技もシャドーボールも半減以下に抑えられ、高火力の鋼技(アイアンヘッドやラスターカノン)や格闘技(せいなるつるぎ)で反撃されます。 「キングシールド」で様子見されるのも厄介です。 どうしてもグレイシアで見るなら、身代わり貫通の手段や、あくびでの流しが必要です。
具体的な立ち回り:勝利へのゲームプラン
最後に、グレイシアを選出した際の具体的なゲームプランを解説します。
序盤:数的有利よりも「削り」を優先
グレイシアは素早さが低いため、いきなり3タテを狙うポケモンではありません。 序盤は「有利対面で高火力を押し付ける」ことを意識します。 相手の受け出しを許さない火力を活かし、相手のサイクルの要(受けポケモン)に負担をかけます。 例えば、相手の裏にハッサムがいると読めていても、あえてフリーズドライを撃つことで、交代際のハッサムに蓄積ダメージを与え、後半に味方の圏内に入れるといった動きが重要です。
中盤:体力をリソースとして使う
中盤は、グレイシアのHPを「相手を倒すためのコスト」として考えます。 「HPが半分残っていれば、相手の攻撃を一発耐えて倒せる」という計算を常に行いましょう。 例えば、相手の残りHPが7割のガブリアスと対面した場合、こちらはHP満タンなら地震を耐えます。 ここで引くのではなく、居座って確実に処理することで、相手のエースを1匹減らすことができます。この「肉を切らせて骨を断つ」判断がグレイシア使いの腕の見せ所です。
終盤:詰め筋としての役割
相手の鋼タイプや炎タイプを、味方のポケモンで処理した後は、グレイシアの独壇場です。 こだわりメガネ型の「れいとうビーム」や「フリーズドライ」が一貫する状況を作れば、残りのポケモンを一掃できます。 また、あくび型の場合は、最後に残った相手を眠らせて、TOD(Time Over Death:時間切れ判定勝ち)を狙う動きも強力です。
まとめ
今回は『ポケモンレジェンズ Z-A』ランクマッチにおけるグレイシアの育成論と立ち回りを解説しました。
一見すると素早さが低く扱いにくいポケモンに見えるかもしれません。しかし、その実態は「圧倒的な火力」と「物理アタッカーを絶望させる耐久」を併せ持った、環境への適応力が高いポケモンです。
特に、以下の3点はグレイシアを使う上で常に意識してください。
- 有利対面を作ったら、交代読みも含めて最大火力をぶっ放す
- 物理耐久を信じて、強気に居座る勇気を持つ
- 苦手なハッサムや炎タイプは、チーム全体で徹底的にマークする
この3つを守れば、あなたのグレイシアは必ずランクマッチで活躍してくれます。 美しい見た目とは裏腹に、冷徹かつ破壊的な強さを持つグレイシア。 ぜひ育成して、カロス地方のランクマッチで氷の華を咲かせてみてください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。 皆さんのポケモントレーナーライフが、より充実したものになることを願っています。



















