ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年9月30日に発売される待望のリメイク作「ファイナルファンタジータクティクス イヴァリース クロニクルズ」の序盤で、強力なレアアイテムを手に入れて有利に物語を進めたい、と考えているのではないでしょうか。

FFTの醍醐味は、骨太なストーリーと奥深いジョブシステムによる戦略的なバトルにありますが、敵から強力な装備を「盗む」ことも、このゲームを何倍も面白くする重要な要素です。 特に、物語序盤ではショップの品揃えも乏しく、一つ強力な装備を手に入れるだけで戦局が大きく変わります。
この記事を読み終える頃には、シーフの「盗む」を最大限に活用し、序盤でレアアイテムを効率的に獲得するための具体的な方法と、そのために必要な知識やテクニックに関する疑問がすべて解決しているはずです。
- 序盤でシーフを育成する圧倒的なメリット
- 「盗む」の成功率を飛躍的に高める3つの秘訣
- 最序盤で入手可能なレア装備とその入手場所
- 「盗む」をさらに活用するための応用テクニック
それでは解説していきます。

FFTリメイク序盤攻略の鍵!なぜ「盗む」が重要なのか
FFTリメイクをプレイする上で、なぜこれほどまでに「盗む」が重要視されるのでしょうか。 それは、単にアイテムを無料で手に入れられるというだけには留まらない、計り知れないメリットが数多く存在するからです。 ここでは、序盤からシーフを育成し、「盗む」を駆使することが、あなたのイヴァリースでの冒険をいかに豊かにするかを解説します。

ショップでは手に入らない高性能装備で戦闘が有利に
序盤の攻略で最も直接的なメリットは、なんといっても戦力の増強です。 物語の序盤では、訪れる街のショップで購入できる装備品は非常に限られています。 しかし、敵ユニットの中には、その時点のショップでは到底お目にかかれないような、ワンランク、ツーランク上の高性能な装備を身につけている者がいます。

例えば、最序盤の山場である「盗賊の砦」に出現する敵ユニットは、その典型です。 彼らから装備を盗むことができれば、本来であればチャプターが進まないと手に入らないような攻撃力や防御力を持つ装備を、ごく早い段階で入手できます。
これにより、味方ユニットの生存率が格段に上がり、敵に与えるダメージも増加するため、その後のストーリーバトルやランダムエンカウントが非常に楽になります。 特にFFTは少しのステータス差が戦局を大きく左右するゲームバランスになっているため、この恩恵は絶大です。 強力な装備は、育成がまだ不十分なユニットの弱点を補い、パーティ全体の安定感を飛躍的に向上させてくれるでしょう。
序盤の貴重な資金源!金策(ギル稼ぎ)が格段に楽になる
FFTの世界では、装備品だけでなく、アビリティの習得やアイテムの購入など、何かとギル(お金)が必要になります。 しかし、序盤は一度の戦闘で得られるギルも少なく、パーティ全員の装備を最新のものに買い揃えるのは至難の業です。

ここで「盗む」が輝きます。 敵から盗んだ装備品は、自分で使うだけでなく、不要であればショップで売却することが可能です。 前述の通り、盗める装備品はショップで売られているものより高性能な場合が多いため、売却額も高くなる傾向にあります。
つまり、「盗む」は戦闘を有利にするだけでなく、序盤の貴重な収入源にもなるのです。 何度も戦闘を繰り返して地道にギルを稼ぐ手間を省き、その時間をユニットの育成やアビリティ習得に充てることができます。 これにより、攻略のテンポが格段に良くなり、ストレスなくゲームを進めることができるでしょう。 特に、ポーションやフェニックスの尾といった消耗品を常に潤沢に保てる安心感は、精神的な余裕にも繋がります。
育成の効率化とキャラクタービルドの幅が広がる
シーフというジョブは、そのアビリティ構成から、他のジョブへの派生も非常に優秀です。 特に、物理攻撃系の上位ジョブである「竜騎士」や、トリッキーな動きで敵を翻弄する「忍者」への足がかりとなります。
「盗む」ためにシーフを育成する過程で得られるJP(ジョブポイント)は、これらの強力なジョブを開放するための布石となります。 また、シーフはMove(移動力)が高く、Speed(速さ)の成長率も良好なため、育成しておいて損のないジョブです。
さらに、早い段階で多様な装備品が手に入ることで、キャラクタービルドの幅も広がります。 例えば、本来は後衛であるべき魔道士系ユニットに、盗んだ重装備をさせて前線に出すといった、通常とは異なる戦術を試すことも可能になります。 FFTの最大の魅力である「自由なキャラクター育成」を、序盤から存分に楽しむことができるのです。 これは、あなただけのオリジナルな騎士団を作り上げる上で、非常に大きなアドバンテージとなるでしょう。
FFTの醍醐味!ハクスラ要素を早期から満喫できる
「ハックアンドスラッシュ(ハクスラ)」とは、敵を倒してより良い装備を手に入れ、キャラクターを強化していくゲームの楽しみ方を指します。 FFTにおける「盗む」は、まさにこのハクスラ要素の中核をなすシステムです。
敵がどんなレア装備を持っているのかを事前に確認し、どうすれば安全かつ確実に盗めるかを考え、パーティ編成や戦術を組み立てる。 そして、幾度かの失敗の末に、ついに目当てのアイテムを盗み出すことに成功した時の達成感は、何物にも代えがたいものがあります。
このプロセスを序盤から体験できることは、FFTというゲームの奥深さをより早く、より深く理解することに繋がります。 単にストーリーを追うだけでなく、アイテム収集というもう一つの大きな楽しみを見出すことで、イヴァリースの世界にどっぷりと没入できるはずです。 「盗む」は、FFTが単なるシミュレーションRPGではなく、プレイヤーの探究心をくすぐる傑作であることを教えてくれる、素晴らしいシステムなのです。
「盗む」のスペシャリスト!シーフを徹底解説
レアアイテム獲得の鍵を握るジョブ「シーフ」。 しかし、ただシーフにジョブチェンジするだけでは、その真価を十分に発揮することはできません。 ここでは、シーフになるための具体的な手順から、習得すべきアビリティ、そして「盗む」の成功率を極限まで高めるための秘訣まで、徹底的に解説していきます。

シーフへの最短ジョブチェンジ方法と育成のコツ
シーフになるためには、まず下位ジョブである「見習い戦士」と「弓使い」のジョブレベルを上げる必要があります。 具体的な条件は以下の通りです。
【シーフのジョブチェンジ条件】
- 見習い戦士: Job Level 2
- 弓使い: Job Level 3
ステップ1:見習い戦士の育成
全てのユニットが初期状態で就いているジョブなので、特に意識せずとも条件は満たしやすいでしょう。 見習い戦士で戦闘に参加し、アクション(たたかう、アイテムなど)を実行すればJPが溜まり、ジョブレベルが上がります。 特に、固有アビリティ「ためる」は、JP稼ぎに非常に有効です。 敵を一体だけ残した状態で、安全な場所から「ためる」を繰り返すことで、効率的にJPを稼ぐことができます。 Job Level 2はすぐに到達するはずです。
ステップ2:弓使いの育成
見習い戦士のジョブレベルが2になると、「弓使い」にチェンジできるようになります。 弓使いは後方から攻撃できるため比較的安全に戦えますが、序盤は火力が低めです。 アビリティ「精神統一」を習得すると、弓の命中率が100%になり、非常に強力です。 まずは「精神統一」の習得を目指しつつ、地道に戦闘をこなしてJob Level 3を目指しましょう。 高低差を利用して、敵の攻撃が届かない場所から一方的に攻撃するのが、弓使い運用の基本戦術です。
これらの条件を満たすことで、晴れて「シーフ」にジョブチェンジできます。 ラムザや汎用ユニットなど、将来的に物理アタッカーとして育てたいユニットをシーフ候補にするのがおすすめです。
習得必須!最優先で覚えるべき「盗む」系アビリティ
シーフにチェンジしたら、次は「盗む」系のアビリティを習得していきます。 盗める部位は「武器」「盾」「兜」「鎧」「アクセサリ」の5種類に分かれており、それぞれに対応したアビリティを習得しなければなりません。
アビリティ名 | 必要なJP | 盗める部位 | 優先度 | 備考 |
---|---|---|---|---|
ギルを盗む | 10 | ギル | 低 | 序盤は装備優先でOK |
ハートを盗む | 150 | – | 中 | 敵をチャーム状態にする。戦術の幅が広がる |
兜を盗む | 350 | 兜 | 高 | 序盤は兜装備の敵が少ないが、後々必須 |
鎧を盗む | 450 | 鎧 | 極高 | 序盤のレア装備は鎧が多い。最優先で習得したい |
盾を盗む | 350 | 盾 | 中 | 盾装備の敵は序盤少なめ。鎧の後でOK |
武器を盗む | 650 | 武器 | 高 | 敵の攻撃力を無力化できる。JPは重いが価値は高い |
アクセサリを盗む | 500 | アクセサリ | 極高 | 「パワーリスト」など強力なアクセサリを盗むために必須 |
習得の優先順位
序盤のレアアイテム獲得という観点から見ると、**「鎧を盗む」と「アクセサリを盗む」の優先度が非常に高いです。 特に、後述する「盗賊の砦」では、この二つがなければ目的のアイテムを盗むことができません。 次いで、敵の攻撃力を直接削ぐことができる「武器を盗む」**も重要です。 まずはこの3つを目標にJPを稼ぎましょう。
なぜ全て習得すべきか?
「今は必要ないから」と後回しにしがちですが、最終的には全ての「盗む」系アビリティを習得することをお勧めします。 なぜなら、物語の終盤、チャプター4で戦うことになる強敵から、ゲーム内でも屈指のレア装備シリーズである**「源氏シリーズ」**を盗むために、全てのアビリティが必要になるからです。 その時に慌ててJPを稼ぐのは大変なので、序盤からシーフを使い込み、計画的にアビリティをコンプリートしておくのが賢明な判断と言えるでしょう。
成功率が全て!「盗む」を成功させるための3つの秘訣
「盗む」は100%成功するわけではありません。 成功率にはいくつかの要素が関わっており、これらを理解し対策することで、成功率を劇的に向上させることができます。
1. Speed(速さ)の差が最も重要
「盗む」の成功率の計算式において、最も大きな影響を与えるのが、実行者(シーフ)とターゲットのSpeedの差です。 単純に、シーフのSpeedが高ければ高いほど、成功率は上がります。 したがって、シーフ役のユニットは、Speedの成長率が良いユニットを選ぶのが理想です。 また、装備品でSpeedを補強するのも非常に有効です。 序盤で手に入る装備の中では、「バトルブーツ」などがSpeedを+1してくれます。
逆に、敵のSpeedを下げることも有効な手段です。 時魔道士の「スピードブレイク」や、忍者の「Speed低下」といったアビリティは、「盗む」と非常に相性が良いと言えます。
2. Brave(ブレイブ)の値をコントロールせよ
Braveは「勇気」を示すステータスで、物理攻撃の威力などに影響しますが、「盗む」の成功率にも関わってきます。 実行者(シーフ)のBraveが高いほど、成功率は上昇します。
Braveを上げる最も手軽な方法は、主人公ラムザのジョブ「見習い戦士」が持つ固有アビリティ**「さけぶ」**です。 「さけぶ」は自身のBraveを永続的に10上昇させるため、ラムザをシーフにする、あるいはラムザとシーフを一緒に出撃させて「さけぶ」でBraveを上げてもらう、といった運用が非常に強力です。 また、話術士の「説法」でもBraveを上げることができます。
逆に、Braveが下がりすぎるとユニットが戦闘から離脱(チキン化)してしまうため、97以上には上げすぎないよう注意が必要です。
3. ポジショニングを意識する(向きと高低差)
ターゲットに対して、どの位置から「盗む」を実行するかも成功率に影響します。 ターゲットの側面、あるいは背面から実行することで、正面から実行するよりも成功率が上がります。 常に敵の背後を取るように移動することを心がけましょう。
また、FFTでは高低差の概念も重要ですが、「盗む」に関しては**ターゲットと同じ高さ(Highが同じ)**で実行するのが最も成功率が高くなります。 高すぎたり低すぎたりする場所からの実行は避けましょう。
これらの3つの要素、**「Speed」「Brave」「ポジショニング」**を常に意識することで、あなたの「盗む」は面白いように成功するようになるはずです。
【実践編】序盤で入手可能なレアアイテムと入手場所
理論を学んだら、次はいよいよ実践です。 物語の最序盤、チャプター1で入手可能な、戦局を大きく変える力を持つレアアイテムと、その具体的な入手場所、そして入手するための戦術を詳しく解説します。
【最重要】盗賊の砦:ミルウーダから高性能装備を根こそぎ盗む
チャプター1のシナリオバトル「盗賊の砦」は、序盤における最初のレアアイテム獲得チャンスです。 ここに登場する敵将ミルウーダは、この時点では破格の性能を持つ装備を身につけています。
ターゲット情報
- マップ:盗賊の砦
- ターゲット:ミルウーダ(ナイト)
- 主なレア装備:
- パワーリスト(アクセサリ): 物理AT+1
- チェーンメイル(鎧): HP+50
- アイアンソード(騎士剣): 攻撃力 4
- ブロンズシールド(盾)
- ブロンズヘルム(兜)
注目アイテムの性能と価値
- パワーリスト: 物理攻撃力を直接+1する非常に強力なアクセサリ。 この時点ではショップで購入することはできず、物理アタッカーの火力を大きく底上げしてくれます。 これを装備するだけで、与えるダメージが目に見えて変わるはずです。
- チェーンメイル: ショップで買える最強の鎧「ブロンズアーマー」(HP+40)を上回るHP+50の性能を誇ります。 このHP+10の差が、序盤の厳しい戦いでは生死を分けることになります。 前線で戦うユニットの耐久力を大幅に向上させる、まさに一級品です。
盗むための実践テクニック
- 準備: 出撃前に、最低でも「アクセサリを盗む」「鎧を盗む」を習得したシーフを1~2名用意しておきましょう。 ラムザの「さけぶ」でシーフのBraveを上げておくと、成功率が安定します。
- 取り巻きの処理: まずはミルウーダ以外の雑魚敵から処理します。 このマップには厄介な白魔道士がいるため、黒魔道士のサンダーなどで優先的に倒しましょう。 ゲストユニットのアルガスやディリータがミルウーダを倒してしまわないよう、彼らを壁にするなどして動きをコントロールすることも重要です。
- ミルウーダの無力化: 雑魚敵を全て倒したら、いよいよミルウーダから盗み始めます。 彼女の攻撃は強力なので、まずは「武器を盗む」でアイアンソードを奪い、攻撃力を下げてしまうのが安全です。 その後、目的の「パワーリスト」「チェーンメイル」を狙っていきます。
- 時間稼ぎ: ミルウーダを倒さずに「盗む」を試行し続けるために、HPを回復させたり、攻撃力の低い技でターンを稼いだりする必要があります。 アイテム士のポーションや、ナイトの「スピードブレイク」でミルウーダの行動を遅らせるのも有効です。
このバトルで全ての装備を盗むことができれば、パーティは大幅に強化され、その後の攻略が非常にスムーズになります。 まさに序盤の最重要ポイントと言えるでしょう。
敵の消滅(クリスタル/宝箱化)でアイテムを狙う
FFTでは、敵ユニットを倒してから3カウントが経過すると、その場に「クリスタル」か「宝箱」を残して消滅します。 これを取得することでも、アイテムやアビリティを入手することができます。
クリスタル:アビリティ継承
ユニットがクリスタル化した場合、それを取得したユニットはそのクリスタルが元々持っていたアビリティの一部を習得することができます。 普段は習得に多くのJPが必要なアビリティを、運が良ければ一瞬で覚えることができる、非常に美味しいシステムです。
宝箱:思わぬレアアイテム
宝箱化した場合は、アイテムを入手できます。 この際、敵が装備していたアイテムが手に入ることがあり、「盗む」が失敗した場合の保険にもなります。 実際に「盗賊の砦」の戦闘でも、敵の白魔道士が宝箱化することで、ショップではまだ購入できない**「シルクのローブ」**(HP+20, MP+16)が手に入ることがあります。 これは、同タイミングで手に入る「魔道のローブ」(HP+10, MP+10)のほぼ上位互換であり、魔道士系ユニットにとって非常に強力な防具となります。
敵を倒した後も油断せず、クリスタルや宝箱を確実に回収していくことが、着実な戦力アップに繋がります。 ただし、敵が残したクリスタルを他の敵ユニットに取られると、その敵が回復してしまうので注意が必要です。
ランダムエンカウントで地道に稼ぐ
特定のシナリオバトルだけでなく、ワールドマップを移動中に発生するランダムエンカウントも、アイテム収集の絶好の機会です。
- マンダリア平原: ここに出現する敵のシーフは「ダガー」や「レザー帽」などを装備しており、序盤の装備充実に役立ちます。 また、スクウェアのナイトは「ブロードソード」や「ブロンズアーマー」を装備していることがあるため、これらを盗んで売れば良い金策になります。
- スウィーグの森: ここではゴブリン系のモンスターが多く出現します。 アイテムは盗めませんが、シーフのレベル上げやJP稼ぎの場として最適です。
ランダムエンカウントは、焦らずじっくりとユニットを育成し、装備を充実させるための重要な要素です。 ストーリーに行き詰まったら、一度立ち止まってランダムエンカウントで戦力増強を図るのも、有効な攻略法の一つです。
さらなる高みへ!「盗む」を極めるための応用テクニック
基本的な「盗む」の方法をマスターしたら、次はさらに一歩進んだテクニックを習得し、「盗む」の効率と可能性を極限まで高めていきましょう。 これらの応用テクニックを駆使すれば、あなたはもはや単なるプレイヤーではなく、「アイテムハンター」としてイヴァリースの頂点を目指せるはずです。
状態異常の活用で安全かつ確実に盗む
「盗む」の最大の敵は、ターゲットからの反撃です。 特に強力なボス格の敵から盗もうとする場合、何度も反撃を受けていると、こちらの被害も甚大になります。 そこで非常に有効なのが、状態異常の活用です。
動きを封じる状態異常
- ドンムブ(移動不能): ターゲットが移動できなくなるため、一度背後を取れば、ずっと安全な位置から「盗む」を試行できます。 時魔道士の「ドンムブ」や、アイテム士が使える「毒消し」の裏技(特定の装備で敵にドンムブ効果)が有効です。
- ドンアク(行動不能): ターゲットが一切の行動を取れなくなります。 反撃の心配がなくなるため、最も安全に盗むことができます。 時魔道士の「ストップ」や、陰陽士の「不動無明剣」が代表的な手段です。
無力化する状態異常
- 睡眠: ターゲットを眠らせてしまえば、一方的に盗むことができます。 ただし、物理攻撃を当てると起きてしまうため、「盗む」専門のユニット以外は手を出さないようにしましょう。 黒魔道士の「スリプル」や、一部の武器の追加効果で狙えます。
- カエル: 敵をカエル状態にすると、攻撃手段が「カエル」という微々たるダメージの技だけになり、ステータスも大幅に低下します。 これにより、ターゲットをほぼ無力化した状態で、安全にアイテムを盗み続けることが可能になります。 陰陽士の「蛙」や、アイテム「魔獣のえさ」で狙えます。 特に、敵を一体だけ残してJP稼ぎをする際にも、このカエル状態は非常に重宝します。
これらの状態異常を使いこなせるようになると、「盗む」の戦略性が飛躍的に向上し、格上の敵からでも安全にレアアイテムを奪い取ることができるようになります。
敵のレベルを上げて、よりレアな装備を狙う
FFTでは、敵ユニットのレベルは、こちらのパーティユニットの最高レベルに合わせて変動します。 そして、敵のレベルが高ければ高いほど、より高性能な装備品を身につけて出現するようになります。
この仕様を逆手に取り、意図的に敵のレベルを上げることで、通常よりも早期にレア装備を入手するというテクニックが存在します。
レベル上げの方法
- ランダムエンカウントで、敵を一体だけ残します(前述の「カエル」状態にするのが最も安全です)。
- レベルを上げたい味方ユニットのジョブを「見習い戦士」にし、「ためる」や「エール」を使い続けます。 これらの行動は経験値とJPの両方を得られるため、非常に効率的です。
- 他のユニットは待機するか、回復などでサポートします。
- これを繰り返すことで、特定のユニットのレベルだけを意図的に高くすることができます。
この方法で味方のレベルを上げた後、ワールドマップで再度エンカウントすると、出現する敵のレベルも上がっており、それに伴って装備も豪華になっています。 例えば、通常は「ミスリルソード」を装備しているナイトが、「さんごの剣」といった、より強力な武器を装備して出現するようになります。 これは非常に時間と手間がかかるテクニックですが、やり込みプレイヤーにとっては、最速で最強装備を目指すための有効な手段の一つです。
究極のレア装備「源氏シリーズ」への布石
序盤から「盗む」を意識してシーフを育成する最大の目標、それはチャプター4で入手可能となる究極のレア装備**「源氏シリーズ」**の獲得です。
源氏シリーズとは?
- 入手方法: チャプター4の特定のボスキャラクターから「盗む」でのみ入手可能。
- 構成: 源氏の盾、源氏の兜、源氏の鎧、源氏の小手(アクセサリ)、そして最強の刀「マサムネ」(これは盗めない)
- 特徴: いずれも最強クラスの性能を誇り、特に「源氏の小手」は物理ATと魔法ATを同時に上昇させる唯一無二の性能を持ちます。
この源氏シリーズを装備した敵はとてつもなく強く、普通に戦うだけでも苦戦は必至です。 その上、全ての部位の装備を盗まなければコンプリートできないため、極めて高い難易度を誇ります。
なぜ序盤からの準備が必要か?
この難関を突破するためには、十分に育成されたシーフが不可欠です。 具体的には、
- 全ての「盗む」系アビリティを習得していること
- 高いSpeedとBraveを確保できること
- 敵を無力化するための状態異常を使いこなせること
といった条件が求められます。 これらを、源氏シリーズと対峙するチャプター4になってから急いで準備するのは非常に困難です。
だからこそ、物語の序盤である今この時から、計画的にシーフを育成し、「盗む」の技術を磨いておくことが何よりも重要なのです。 序盤のレアアイテム集めは、単なる目先の利益のためだけでなく、ゲームクリア、そしてコンプリートという最終目標を見据えた、壮大な計画の第一歩と言えるでしょう。
まとめ
今回は、FFTリメイク「イヴァリース クロニクルズ」の序盤を有利に進めるための鍵となる、シーフの「盗む」を活用したレアアイテム獲得術について、基礎から応用まで徹底的に解説しました。
- シーフの育成は、戦力増強、金策、育成効率化の全てに繋がる
- 「Speed」「Brave」「ポジショニング」の3要素が「盗む」成功率を左右する
- 最序盤の目標は「盗賊の砦」でミルウーダから装備を根こそぎ奪うこと
- 状態異常や敵のレベル調整を駆使すれば、さらに効率的なアイテムハントが可能になる
「盗む」は、FFTというゲームが持つ奥深い戦略性と、キャラクター育成の自由度を象徴する素晴らしいシステムです。 単に敵を倒すだけでは見えてこない、新たな攻略の扉を開けてくれます。
もちろん、普通にストーリーを進めるだけでもFFTは十分に楽しめます。 しかし、ほんの少し寄り道をして、アイテムハントの世界に足を踏み入れてみてください。 苦労の末にレアアイテムを手に入れた時の達成感は、あなたのイヴァリースでの冒険を、より一層忘れがたい特別な体験へと昇華させてくれるはずです。
さあ、あなたもシーフを育て上げ、財宝をその手に掴み取りましょう。 このレビューが、あなたの輝かしい騎士団の歴史の第一歩となることを願っています。