YouTubeコンサルタントの藤堂聡す。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、YouTubeショートの収益化停止が気になっていると思います。私も実際に収益化停止を経験したので、その時の不安な気持ちは痛いほどよくわかります。 2026年1月、YouTube界隈では大規模な「収益化停止祭り」が発生しており、多くのクリエイターが困惑しています。
この記事を読み終える頃には、収益化停止時のNG行動と復活への道筋という疑問が解決しているはずです。
- 根拠なき即時の再審査請求の禁止
- 焦りによる全動画の無闇な削除
- 信頼できないコンテンツの定義理解
- 90日間の再申請不可リスクの把握
それでは紹介していきます!
YouTubeショート収益化停止の現状と「信頼できないコンテンツ」
YouTubeコンサルタントとして活動する中で、最近特に増えているのが「YouTubeショートの収益化が急に止まった」という相談です。特に2025年末から2026年1月にかけて、これまでにない規模での収益化停止措置、いわゆる「収益化停止祭り」が世界中で発生しています。これまでの収益化停止とは、通知される理由や対応方法が大きく異なっているのが今回の特徴です。
信頼できないコンテンツとは何か
今回の収益化停止で最も多く見られる理由が「信頼できないコンテンツ(Unreliable Content)」という項目です。これまでは「再利用されたコンテンツ」や「繰り返しの多いコンテンツ」という理由が一般的でしたが、この新しい項目は多くのクリエイターを困惑させています。YouTube側の説明によれば、教育的な価値や新たな価値が付加されておらず、視聴回数を増やすことだけを目的に大量生産された動画がこれに該当します。つまり、単なる情報の切り抜きや、AIによる機械的な大量生成動画に対する判定が厳格化されたことを意味しています。
2026年1月に発生した大規模な収益化停止祭り
今回の措置は日本国内に留まらず、海外のYouTubeプレイヤーの間でも大きな騒動となっています。特徴的なのは、属人性のある「顔出しチャンネル」から、顔出しをしない「非属人チャンネル」まで、ジャンルを問わず広範囲に及んでいる点です。さらに驚くべきことに、著作権を完全に保有しているはずの公式チャンネルまでもが、この「信頼できないコンテンツ」として収益化を停止される事態が起きています。これは、YouTubeのAI判定システムが一時的に過敏に反応している可能性、あるいは判定基準が根本から見直された可能性を示唆しています。
再利用されたコンテンツとの決定的な違い
従来の「再利用されたコンテンツ」と今回の「信頼できないコンテンツ」の違いを理解することは、復活への第一歩です。以下の表に、それぞれの主な特徴をまとめました。
| 項目 | 再利用されたコンテンツ | 信頼できないコンテンツ(2026年最新) |
|---|---|---|
| 主な原因 | 他者の動画の転載・微修正 | 価値の低い大量生産・機械的な生成 |
| 主な理由 | 独自性の欠如 | 信頼性・付加価値の欠如 |
| 再審査の形式 | 動画提出による異議申し立てが主流 | テキスト形式やヘルプ誘導が中心 |
| 判定対象 | 映像・音声の重複 | コンテンツの制作背景・意図・価値 |
このように、今回の「信頼できないコンテンツ」は、動画の「見栄え」だけでなく、その動画が「視聴者にとってどれほど価値があるか」という本質的な部分を問うています。
絶対にやってはいけないNG行動
収益化停止の通知が来ると、誰しもパニックに陥ります。しかし、その瞬間の判断ミスが、二度と収益化できなくなる「致命傷」になることが少なくありません。ここでは、私がコンサルティングの現場で見てきた「最悪の初動」をまとめました。
根拠なき即時の再審査請求
管理画面に表示される「再審査請求」ボタン。これを何の準備もなく、感情に任せて押してしまうのは最大のNG行動です。再審査請求には20日間ほどの猶予がある場合が多く、一度申請して却下されると、次の申請まで90日間(3ヶ月)待たなければならないという重いペナルティが課されます。「なぜ自分のチャンネルが信頼できないと判断されたのか」という仮説を立て、その誤解を解くためのロジックを組み立てる前にボタンを押すのは、自ら首を絞める行為と言えます。
証拠となる動画の無闇な削除
「問題がありそうな動画を消せば収益化が戻る」と考え、過去の動画を大量に削除する人がいますが、これも注意が必要です。特に、再審査請求を行う場合、YouTube側は「収益化が停止された時点でのチャンネル状態」を確認します。もし、異議申し立ての内容と、実際の公開動画に乖離がありすぎると、「証拠隠滅」とみなされたり、審査自体が不可能と判断されたりすることがあります。動画を削除・修正するのは、再審査が却下された後の「作り直し期間」に行うべき作業です。
全く同じ構成での動画投稿の継続
収益化が止まったにもかかわらず、「いつか戻るだろう」とそれまでと全く同じ手法・フォーマットで動画を投稿し続けるのも危険です。「信頼できない」と判断された手法を継続することは、YouTubeのAIに対して「私はポリシーを改善する気がありません」と宣言しているようなものです。一度立ち止まり、テロップの入れ方、ナレーションの質、情報の独自性など、制作プロセスを抜本的に見直す必要があります。
複数の関連チャンネルでの同時申請
複数のチャンネルを運営している場合、1つのチャンネルの収益化停止が他のチャンネルへ連鎖するリスクがあります。焦って全てのチャンネルで同時に異議申し立てを行うと、もし1つが否定された場合に全てのチャンネルに「不適切な運用」のレッテルが貼られる可能性があります。まずは最もメインとなる、あるいは最も白に近いチャンネルで慎重に状況を確認し、1つずつ丁寧に対処していくのが鉄則です。
感情的な文章での異議申し立て
再審査請求がテキスト形式になった場合、「一生懸命作っています」「収益がないと生活できません」といった感情的な訴えは全く無意味です。YouTubeはビジネスパートナーとして、淡々と「ポリシーに適合しているか」を判断します。「私のコンテンツは〇〇という独自の視点を加えており、△△という制作工程を経てオリジナリティを担保しています」という、客観的かつ論理的な証明が必要です。
収益化復活に向けた具体的な対策とステップ
収益化が止まった事実は変えられませんが、その後の対応次第で復活の可能性は十分にあります。ここでは、私が推奨する復活へのロードマップを解説します。
チャンネルの徹底的なセルフチェック
まずは、YouTubeのポリシーを隅々まで読み直してください。特に「信頼できないコンテンツ」に関連する、以下の項目に自分の動画が触れていないか客観的に分析します。
- 自動生成されただけのナレーションではないか
- フリー素材や他者の動画素材を繋ぎ合わせただけで、自分の解説や批評がないのではないか
- タイトルやサムネイルで視聴者を釣り、中身が伴っていない「スパム的」な内容ではないか
- 同じようなテンプレートを使い回し、量産することだけを優先していないか
新しい形式の再審査請求への対応
2026年現在の最新の収益化停止では、再審査の方法が従来の「動画提出」から「ヘルプページ経由のフォーム送信」などに変更されているケースが見られます。この場合、指定された項目に対して正確に回答することが求められます。現時点では、このフォームから申請して即座に復活した事例は極めて少ないのが現状ですが、だからこそ「他者がどのような文言で落ちたのか」というSNS上の情報を集める時間が重要になります。
収益化停止とアカウントBANの違いを理解する
今回の措置は、いわゆる「赤BAN(アカウント削除)」ではありません。以下の表で違いを確認し、冷静になりましょう。
| 状態 | 収益化停止(今回) | アカウントBAN(赤BAN) |
|---|---|---|
| チャンネルの存続 | 存続する(視聴可能) | 削除される(アクセス不可) |
| 動画の再生 | 再生される | 全て消える |
| 新規投稿 | 可能 | 不可能 |
| 復活の可能性 | 再審査や再申請で可能 | 極めて困難(異議申し立てのみ) |
| 他チャンネルへの影響 | 収益化のみ連鎖の可能性あり | アカウントごと全て消える可能性大 |
つまり、チャンネルという「資産」はまだ手元に残っているのです。作り直しのチャンスは残されています。
コンテンツの独自性を再定義する
もし再審査請求が通らなかった場合、90日後の再申請に向けてチャンネルを「浄化」する必要があります。問題があると推測される動画を非公開または削除し、新たなポリシーに適合する動画を最低でも数本から数十本投稿し、チャンネルの健全性を証明しなければなりません。AIを使う場合でも、単なる自動生成ではなく、自身の体験談や独自の考察、高度な編集技術を加え、AIを「道具」として使いこなしていることを示す必要があります。
収益化停止中のBGM収益の扱い
広告収益が停止されても、楽曲利用による収益分配は別の体系であるため、継続して発生する可能性があります。これを資金源として、チャンネルの立て直しを図ることも一つの戦略です。ただし、これを過信せず、本質的な広告収益の復活を目指すべきです。
メンタルケアと情報収集の重要性
収益が突如ゼロになる衝撃は計り知れません。しかし、独りで悩まず、同じ境遇のクリエイターと情報交換をすることが重要です。2026年の停止祭りのように、プラットフォーム側の不備で停止されている可能性もあるため、時間を置いてから対策を打つ勇気も必要です。
今後のYouTubeショート運営で生き残るための戦略
今回の収益化停止祭りは、YouTubeというプラットフォームが「量より質」へ、そして「スパムの排除」へ大きく舵を切った合図です。今後、私たちがどのように運営していくべきか、その指針を示します。
「フォーマット化」からの脱却
これまでのYouTubeショートは、ある程度の成功パターン(フォーマット)に当てはめて量産すれば、数で押し切れる側面がありました。しかし、今後は「どこかで見たような動画」はAIによって瞬時に検知され、信頼性の低いコンテンツとして排除されます。動画の構成、テロップのフォント選び、音の付け方一つひとつに、「自分らしさ」というスパムには真似できないエッセンスを加えることが必須となります。
コミュニティとの繋がりを重視する
YouTubeが「信頼できる」と判断する大きな要因の一つに、視聴者とのエンゲージメントがあります。単に再生回数が多いだけでなく、コメント欄が活発で、視聴者がそのクリエイターを支持していることが伝わるチャンネルは、収益化停止のリスクが低くなります。視聴者からの質問に答えたり、ライブ配信を織り交ぜたりすることで、「実在する信頼できる運営者」であることをアピールしましょう。
複数の収益源を確保する
YouTubeの広告収益だけに依存する怖さを、今回身をもって知った方も多いはずです。YouTubeコンサルタントとして、私は常に「YouTubeを集客の窓口とし、バックエンドで自分の商品やサービスを持つこと」を推奨しています。
- アフィリエイト
- 自分のコンテンツ販売
- 公式LINEでのリストマーケティング
- 企業案件 これらを組み合わせることで、万が一広告収益が止まっても、ビジネス全体が破綻するのを防ぐことができます。
変化をチャンスと捉える
大規模な規制が入った後は、多くのプレイヤーが脱落します。「もうYouTubeは稼げない」と言って諦める人が増える時期こそ、実はライバルが減る絶好のチャンスです。正しい知識を持ち、YouTubeの意向を汲み取った運営ができる人だけが、次のステージで大きな収益を独占することになります。
メタデータの最適化と透明性
タイトル、説明欄、タグ、そして動画内のハッシュタグなど、メタデータに誤解を招く表現がないか徹底的に見直しましょう。「信頼できないコンテンツ」という判定は、動画の中身と説明の乖離から生まれることもあります。誠実な情報発信を心がけることが、長期的な収益維持の鍵です。
定期的なポリシーアップデートの確認
YouTubeの規約は生き物のように変化します。今回の「信頼できないコンテンツ」のように、新しい項目が追加された際は、即座にその意図を汲み取り、運営スタイルを微調整する柔軟性が求められます。
まとめ
今回のYouTubeショート収益化停止、特に「信頼できないコンテンツ」による措置は、非常に厳しいものです。しかし、焦ってNG行動をとり、再審査請求を無駄に消費することだけは避けてください。冷静に状況を分析し、YouTubeが求めている「価値あるコンテンツ」とは何かを再考する時間を持ちましょう。
私がこれまでに見てきた多くの事例では、一度収益化が止まっても、真摯にコンテンツを改善し続けた人は、以前よりも高い収益性を伴って復活しています。この試練を、あなたのチャンネルをより強固なブランドにするためのステップアップだと考えて、前向きに取り組んでいきましょう。
今の状況はピンチではなく、これまでの「数に頼った運営」を卒業し、プロのクリエイターとして成長するための大きな転換点なのです。
筆者情報
筆者: 藤堂聡 YouTubeコンサルタントとして活動。慶應大学卒業後、大手SNSマーケティング会社に所属。主にYouTube動画の作成方法、SNSマーケティングを専門領域としている。数多くのチャンネルを収益化に導き、規約変更時の危機管理にも精通。最近は猫を飼い始め、一緒に遊ぶ時間が唯一の癒しとなっている。



















