編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、最近話題になっているPS5の日本語限定版や、市場で囁かれ始めている「ゲーム機の値上がり説」が気になっていると思います。特に、「今買っておけば将来的に得をするのか？」「逆に今買わないと損をするのか？」という点は、ゲーマーとしても、賢い消費者としても非常に重要な判断ポイントですよね。
この記事を読み終える頃には、なぜ今がPS5購入のラストチャンスと言われているのか、その裏にある世界的な半導体事情と、今後の価格推移の確実な予測についての疑問が解決しているはずです。
- OpenAIによる市場シェア40％のメモリ買い占めが引き起こす供給危機
- AMDおよびXboxが年内に受ける深刻な在庫・価格への影響
- ソニーが確保した在庫によるPS5の価格安定性と優位性
- 55,000円の限定版PS5が現状の最適解である経済的理由
この記事を最後まで読めば、探しているソフトがきっと見つかるはず！それでは解説してきます。
今こそPS5を買うべき決定的理由と市場背景
今、ゲーム業界とPCハードウェア業界の裏側で、一般のニュースではあまり報じられないほどの大事件が進行しています。 私自身、長年ゲーム評論家としてハードウェアの価格推移やスペック競争を見てきましたが、今回の事態は過去の「マイニングブーム」や「コロナ禍の半導体不足」とは少し質が異なります。
結論から申し上げますと、現在市場に出回っている55,000円前後のPS5（特に限定版やデジタル・エディションなどのお得なモデル）は、今後数年間で「最も安かった時期の価格」として語り継がれる可能性が極めて高いです。 「転売益が出る」という表現は少し過激に聞こえるかもしれませんが、これは単に転売を推奨するわけではなく、「手持ちの資産としての価値が上がる」、あるいは「将来的な値上がりによる損失を回避できる（実質的な利益）」という意味合いも含んでいます。
なぜこれほどまでに強く「買い」を推奨するのか。 その理由は、単なる人気や需要の話ではなく、物理的な「部品」の枯渇、具体的にはDRAM（メモリ）の供給危機にあります。 私たちが普段遊んでいるゲーム機やPCには、必ずメモリが搭載されていますが、このメモリの市場価格が、今後爆発的に上昇することが確定的な情勢となっているのです。
メモリ枯渇の主犯はOpenAIによる大量確保
今回のメモリ不足、そして価格高騰の引き金を引いたのは、ChatGPTなどで知られるOpenAI社です。 彼らがサムスン（Samsung）やSKハイニックス（SK Hynix）といった大手メモリメーカーと結んだ契約が、業界に衝撃を与えました。
なんと、市場に流通するはずだったメモリ供給量の約40％相当を、OpenAI一社が確保してしまったという情報があります。 これは単に「チップを買った」というレベルの話ではありません。 半導体の元となる「ウェハ（シリコンの円盤）」の段階から買い占めを行っているのです。
通常、ハードウェアメーカーは製品の製造計画に合わせてチップを発注しますが、その原材料レベルからごっそりとAI開発用に持っていかれてしまった形になります。 市場の4割が突然消滅すれば、残りの6割を巡って世界中のPCメーカー、スマホメーカー、そしてゲーム機メーカーが争奪戦を繰り広げることになります。 これが、価格高騰が避けられない最大の理由です。
「トランプ関税」が招く市場の疑心暗鬼
さらに状況を悪化させているのが、アメリカの政治情勢、具体的には「トランプ関税」にまつわる不透明感です。 通常であれば、メモリのような重要部品は、商社やメーカーがある程度「在庫（バッファ）」として抱えておくことで、急激な価格変動を吸収する役割を果たします。
しかし、関税がかかるかどうかが二転三転する現在の状況下では、誰もリスクを負って在庫を抱えようとしません。 「関税がかかる前に仕入れたい」という心理と、「関税が撤廃されたら高値掴みになる」という恐怖が入り混じり、結果として市場全体の在庫流動性が極端に低下しています。
この「在庫のダム」が干上がっている状態で、先ほどのOpenAIによる40％の買い占めが直撃しました。 クッションとなる在庫がないため、供給不足の影響がダイレクトに価格へ反映されてしまうのです。 このダブルパンチが、今回の「メモリショック」の正体です。
最も影響を受けるのはAMD製GPUとXbox
では、このメモリ不足はどの製品から影響を受け始めるのでしょうか。 順序としては、在庫体力の弱いところ、あるいは契約上の優先順位が低いところからドミノ倒しのように影響が出てきます。
真っ先に影響を受けると予測されているのが、AMD製のGPU、そしてAMDのチップを採用しているXboxです。 AMDはNVIDIAに比べてメモリメーカーとのパイプや、自社での在庫確保能力において少し劣る部分があると言われています。 そのため、年内（あるいはごく近い将来）には、AMD製のグラフィックボードやXboxの製造コストが跳ね上がり、それが販売価格に転嫁されるか、最悪の場合は一時的な販売停止や品薄状態に陥る可能性が高いのです。
Xboxに関しては、マイクロソフトという巨大企業がバックにいますが、ゲームハード部門への予算配分や戦略的な在庫確保という点では、後述するソニーやNVIDIAに遅れをとっている印象が否めません。 もしあなたがXbox Series Xなどの購入を検討しているなら、PS5以上に「今すぐ」動く必要があるかもしれません。
NVIDIAとPCメーカーへの波及は来年前半
次に影響を受けるのが、GeForceシリーズでおなじみのNVIDIAや、HP、Dell、Lenovoといった大手PCメーカーです。 NVIDIAは、GPUチップとメモリをセットでメーカーに卸すビジネスモデルをとっているため、ある程度のメモリ在庫を自社でコントロールできています。 そのため、AMDよりは持ちこたえるでしょう。
しかし、それも時間の問題です。 予測では、来年の前半あたりから在庫が尽き始め、グラフィックボードの価格改定や、ラインナップの縮小が始まると見られています。 実際、2026年まで在庫状況が安定しないという見通しから、本来予定されていた「SUPER」シリーズのようなマイナーチェンジモデルの投入が見送られる、あるいは大幅に延期されるという噂も信憑性を帯びてきています。
ゲーミングPCを自作しようとしている人、あるいはBTOパソコンを買おうとしている人にとって、来年は「冬の時代」になる可能性があります。 CPUの価格は下がるかもしれませんが、PCゲーム性能の要であるGPUとメモリの価格が上がってしまっては、トータルコストは高くなる一方だからです。
PS5が「最後の砦」となる理由
ここでPS5の話に戻ります。 なぜPS5が今、「買い」なのか。 それは、ソニー（SIE）がメモリ価格が下落していた時期に、相当量の在庫を確保していたという情報があるからです。
ソニーはハードウェアの製造において非常にシビアなコスト管理を行っており、メモリ価格が底値だった時期を見逃さずに長期的な調達契約を結んでいた、あるいは現物を確保していたと考えられます。 これにより、他社がメモリ不足で値上げや減産を余儀なくされる中で、PS5だけは「来年の前半」くらいまでは現在の価格、あるいは現在の供給量を維持できる「最後の砦」となるのです。
しかし、これはあくまで「他よりは長く持つ」というだけの話です。 ソニーの在庫とて無限ではありません。 来年の後半、あるいは再来年には、確保していた安価なメモリ在庫も尽きます。 その時、市場価格に合わせてPS5の定価が改定される（値上げされる）か、あるいは新型のProモデルなどが想定以上に高額になることは避けられません。 だからこそ、55,000円という価格で購入できる今のうちに手に入れておくことが、将来的な「含み益」を生むのです。
メモリメーカーの設備戦略による供給減
供給不足にはもう一つ、構造的な問題があります。 それは、メモリメーカー自身の設備更新サイクルです。 通常、サムスンやSKハイニックスといったメーカーは、新しい規格のメモリ（例えばDDR5やHBM3など）の製造ラインを作ると、古い規格を作るための製造装置を中古市場や中小のメーカーに売却します。 これによって、古い規格のメモリも安価に供給され続けるエコシステムがありました。
しかし、現在の不透明な経済状況下では、大手メーカーがこの「古い装置の放出」を渋っている、あるいはストップしているという情報があります。 自分たちで抱え込むか、あるいは廃棄するかを選択しており、中小メーカーに装置が回っていません。 これにより、安価なメモリを作るためのラインが増えず、結果として市場全体の供給能力が上がらないという悪循環に陥っています。
PS5の「資産価値」と転売益のメカニズム
ここからは、より具体的に「なぜ損をしないのか」「なぜ利益が出ると言えるのか」について、経済的な視点とゲーマー心理の両面から深掘りしていきます。 ゲーム機を「資産」として見る視点は、これからのインフレ時代において非常に重要です。
「日本語限定版」のお得感と希少性
質問者様が触れていた「55,000円の日本語限定版」についてですが、これは現在のグローバルな物価水準から見ると、破格の設定と言えます。 海外ではインフレの影響で、日本円換算するともっと高い価格で販売されている地域も少なくありません。 日本市場は、長年のデフレマインドやソニーの戦略的な価格設定（おま国価格の逆パターン）によって、世界的に見てもPS5が「安く」買える市場の一つとなっています。
特に限定版や特定モデルは、生産数が限られている上に、前述したメモリ不足が深刻化すれば再生産のコストが跳ね上がります。 つまり、「55,000円で作れるPS5」は、今ある在庫が最後になるかもしれないのです。 今後、同じスペックのものを作ろうとすれば、原価高騰により売価を7万、8万と上げざるを得なくなります。 市場価格が上がれば、当然、過去に安く買った未使用品や中古美品の相場も引っ張られて上がります。 これが「確実に転売益（含み益）が出る」というロジックの正体です。
PCゲーマーがPS5に流れてくる未来
来年以降、ゲーミングPC市場はメモリとGPUの高騰により、コストパフォーマンスが激減すると予想されます。 これまで「PS5を買うくらいなら、もう少しお金を出して高性能なPCを組んだ方がいい」と言っていた層が、PCパーツの高騰を見て「この値段でPCを組むのは馬鹿らしい。とりあえずPS5で遊ぼう」という思考に切り替わるタイミングが来ます。
「PCを買うならPS5を買え」という逆転現象が起きるのです。 需要がPCからPS5へ大量に流れ込めば、当然PS5の需給バランスは崩れ、品薄になります。 品薄になれば市場価格（転売価格や中古相場）は高騰します。 今、誰もが買える状態のうちに確保しておくことは、この将来的な需要爆発への先回り投資とも言えるのです。
転売目的ではなくとも「防衛策」になる
「転売益」という言葉を使いましたが、実際に売らなくてもメリットは絶大です。 例えば、あなたが今55,000円でPS5を買って、2年間遊び倒したとします。 2年後、PS6の噂が出る頃に売却しようとした時、新品のPS5がインフレで8万円になっていれば、あなたの中古PS5は4万円や5万円で売れるかもしれません。 つまり、実質数千円〜1万円程度で2年間最新ゲームを遊べたことになります。
逆に、今買うのを躊躇して、1年後に欲しくなった時には定価が7万円に改定されているかもしれません。 その差額2万円は、完全な「損失」です。 インフレと部品不足の時代において、「欲しい時が買い時」というのは単なるセールストークではなく、資産防衛のための鉄則なのです。
Xboxの現状とPS5への影響
競合であるXboxの状況も、PS5の価値を間接的に高めています。 今回のメモリショックにおいて、XboxはPS5よりも深刻な影響を受けると予測されています。 もしXboxが値上げや供給不足に陥れば、ハイエンドコンソール市場におけるPS5の独占状態はさらに強まります。
選択肢が減れば、残った選択肢（PS5）に需要が集中するのは自明の理です。 特に日本のゲーム市場においては、ただでさえXboxのシェアが低いため、店頭からXboxが消えれば、「高性能なゲーム機＝PS5一択」という状況が盤石なものになります。 これはPS5のリセールバリューを強固に支える要因となります。
2026年までの「ハードウェア冬の時代」
半導体業界の予測では、今回のメモリ需給の混乱が落ち着くのは早くても2026年の第3四半期頃と言われています。 つまり、これから約2年間は、ハードウェアにとって厳しい冬の時代が続くのです。 この期間中に発売される新作ゲーム（『モンスターハンターワイルズ』や『GTA6』など）を快適に遊ぶためには、既存のハードウェアを確保しておくしかありません。
2025年、2026年にこれらの超大型タイトルが発売された時、ハードウェアの供給が追いついていなければ、過去に起きた「PS5狩り」のような争奪戦が再来するでしょう。 その時、手元にすでにPS5があるという安心感は、金銭的な価値以上に大きなものです。
H3: メモリ規格の進化と価格への反映
少し専門的な話をすると、現在主流のGDDR6メモリから、次世代の規格への移行期であることも影響しています。 AIが必要としているのはHBM（広帯域メモリ）という特殊で高価なメモリですが、これを製造するためには通常のDRAMの製造ラインを犠牲にする必要があります。 メーカーは利益率の高いHBMの製造に注力するため、ゲーム機に使われるような汎用的なメモリの生産優先度を下げます。
供給が減る中で、ゲームのグラフィックは進化し続け、要求されるメモリ容量は増える一方です。 次世代のGPUやコンソールは、より大容量のメモリを必要としますが、そのメモリ単価自体が上がっているため、ハードウェア価格の上昇率はこれまでの比ではありません。 「安く作れる時代の最後のハードウェア」が、現行のPS5なのです。
次世代機（PS5 Pro等）の価格設定への懸念
噂されているPS5 Proについても触れておきましょう。 もし発売されるとしても、このメモリ高騰の直撃を受けるため、価格は10万円を超えてくる可能性が非常に高いです。 「Proが出るまで待とう」と考えている人も多いかと思いますが、Proが一般ユーザーにとって手が出しにくい価格設定になった場合、現行モデル（ノーマルPS5）の価値が見直され、需要が回帰します。
55,000円の現行機と、12万円のPro機。 多くのユーザーは前者を選びます。 その時、現行機がすでに値上げされていたり、品薄になっていたりすれば、今の55,000円という価格がいかに恵まれていたかを痛感することになるでしょう。
今後のシナリオ：2025年〜2026年
最後に、今後想定されるシナリオを時系列で整理します。
- 2024年末〜2025年初頭：
- AMD製GPU、Xboxの在庫調整や実勢価格の上昇が始まる。
- PCパーツショップでのメモリ価格が目に見えて上がり始める。
- PS5はまだ定価で購入可能（嵐の前の静けさ）。
- 2025年中盤：
- NVIDIA製GPUやBTOパソコンの価格が上昇。
- 「PCよりPS5」という流れが加速し、PS5の店頭在庫が減り始める。
- ソニーのメモリ在庫が底をつき始め、次期生産分からのコスト増が懸念される。
- 2025年後半〜2026年：
- 超大型タイトルの発売ラッシュ。
- ハードウェア需要がピークに達するが、供給は限定的。
- PS5の市場価格（中古含む）が高騰。定価改定の可能性大。
- この時点で持っていない人は、高値で購入するか、プレイを諦めるかの二択を迫られる。
まとめ
今回の記事では、メモリ市場の逼迫という裏事情から、PS5の購入タイミングについて解説してきました。 55,000円という価格でPS5が手に入る現状は、世界的なインフレと半導体不足の波が押し寄せる前の、最後のチャンスと言えるかもしれません。
以下に、今回の記事のポイントを改めて整理します。
| 項目 | 現状と予測 | 影響度 |
|---|---|---|
| メモリ供給 | OpenAIの40%買い占めにより枯渇 | ★★★★★ (極大) |
| PC市場 | AMDを筆頭に年内から値上がり傾向 | ★★★★☆ (大) |
| PS5在庫 | ソニーの備蓄により来年前半まで安泰 | ★★☆☆☆ (一時的安定) |
| 投資価値 | インフレ・部品高騰により資産価値増 | ★★★★★ (極大) |
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そして、無事にPS5を手に入れた暁には、素晴らしいゲーム体験が待っています。 ハードウェアの心配をせずに、没頭できる日々を手に入れましょう。
