編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、DLC「M次元ラッシュ」の高難易度バトル、特に強力な特殊アタッカーの猛攻に苦戦し、パーティの守りを固めるための「特殊受け」ポケモンが誰なのか気になっていると思います。
この記事を読み終える頃には、異次元ミアレ図鑑に登録されるメガシンカポケモンの中で、誰が最強の特殊耐久を誇るのか、そして彼らをどう運用すれば勝てるのかという疑問が解決しているはずです。
- 異次元ミアレ図鑑のメガシンカ全種から特防種族値をランキング化
- 新実装メガヒードランやメガダークライなどの耐久性能を徹底解剖
- ゲンシカイキを含む伝説級ポケモンの圧倒的な数値を比較検証
- M次元ラッシュ環境における特殊受けポケモンの重要性と運用法
それでは解説していきます。
- 【一覧】特防種族値ランキングTOP10(高順)
- 異次元ミアレにおける「特防」の重要性と環境分析
- 第1位:ゲンシカイオーガ(特防種族値 160)
- 第2位:メガヒードラン(特防種族値 141)
- 第3位:メガダークライ(特防種族値 130)
- 第4位:メガシャリタツ(特防種族値 125)
- 第5位(同率):メガチリーン(特防種族値 120)
- 第5位(同率):メガグソクムシャ(特防種族値 120)
- 第7位:メガラグラージ(特防種族値 110)
- 第8位:メガケケンカニ(特防種族値 107)
- 第9位:メガニャオニクス(特防種族値 101)
- 第10位:メガレックウザ(特防種族値 100)
- ランキング圏外だが要注目の特防自慢たち
- M次元ラッシュにおける「特殊受け」育成の極意
- まとめ
【一覧】特防種族値ランキングTOP10(高順)
まずは、異次元ミアレ図鑑に登録されているメガシンカポケモンの中から、特防種族値が高い順に並べたTOP10のリストをご覧ください。
| 順位 | ポケモン名 | 特防 | タイプ | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | ゲンシカイオーガ | 160 | 水 | 特性で炎無効、圧倒的数値 |
| 2位 | メガヒードラン | 141 | 炎・鋼 | 多数の耐性と定数ダメ |
| 3位 | メガダークライ | 130 | 悪 | 鈍足耐久催眠の悪夢 |
| 4位 | メガシャリタツ | 125 | 龍・水 | 小型ながらドラゴン級の硬さ |
| 5位 | メガチリーン | 120 | 超 | トリル始動とサポートの要 |
| 5位 | メガグソクムシャ | 120 | 虫・水 | 物理防御175と両立する要塞 |
| 7位 | メガラグラージ | 110 | 水・地 | 弱点1つ、雨パの重戦車 |
| 8位 | メガケケンカニ | 107 | 氷・闘 | ドレパンで粘る不死身の拳 |
| 9位 | メガニャオニクス | 101 | 超 | 壁貼りもこなす高速アタッカー |
| 10位 | メガレックウザ | 100 | 龍・飛 | 特性で弱点軽減、実質耐久増 |
異次元ミアレにおける「特防」の重要性と環境分析
ランキングに入る前に、なぜ今作『ポケモンレジェンズZ-A』のDLC「M次元ラッシュ」において、「特防(とくぼう)」というステータスがこれほどまでに重要視されているのか、その背景をゲーム評論家の視点で解説しておきます。
これまでのシリーズを通して、対戦環境は物理と特殊のバランスがシーソーのように揺れ動いてきました。しかし、今回のDLC環境は明らかに「特殊火力インフレ」の時代に突入しています。異次元から現れるボス級のポケモンや、ランクマッチの上位で使用される新メガシンカポケモンの多くが、130を超える特攻種族値を持っています。
例えば、新登場の「メガライチュウY」の特攻は160、「メガルカリオZ」に至っては164という数値を叩き出しています。これらの一撃を受け止め、サイクル戦を制するためには、生半可な耐久力では不可能です。ただHPが高いだけではなく、明確に「特防種族値」が高いポケモンを選出し、適切な性格補正と努力値配分を施すことが、M次元ラッシュ攻略、および対人戦での勝利への絶対条件と言えるでしょう。
本ランキングでは、公開されている「異次元ミアレ図鑑」のデータに基づき、純粋な種族値の高さでトップ10を選出しました。それぞれのポケモンが持つポテンシャルを、私のプレイ経験とデータを照らし合わせながら紐解いていきます。
第1位:ゲンシカイオーガ(特防種族値 160)
圧倒的な数値を誇る「始まりの海」の覇者
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 100 |
| 攻撃 | 150 |
| 防御 | 90 |
| 特攻 | 180 |
| 特防 | 160 |
| 素早さ | 90 |
| 合計 | 770 |
堂々の第1位は、ホウエン地方から異次元の海を超えてやってきた伝説のポケモン、ゲンシカイオーガです。その特防種族値は驚異の「160」。これは一般的な防御型ポケモンの追随を許さない、神話級の数値と言えます。
評論家視点の運用レビュー:特殊要塞としての真価
ゲンシカイオーガの恐ろしさは、単に数値が高いだけではありません。特性「はじまりのうみ」により、天候を「強い雨」に書き換えます。これにより、本来弱点であるはずの「ほのお」技が無効化されるだけでなく(※カイオーガ自身は水タイプなので元々半減ですが、味方へのサポートとして機能)、自身が受ける水技等倍の撃ち合いにおいても圧倒的な有利を取れます。
特防160という数値は、無補正・無振りであっても、等倍の特殊技であれば2発、3発と耐えることを可能にします。H252振りを施すだけで、特殊方面においては「不沈艦」と化します。
M次元ラッシュの高難易度ミッション「イジゲン14 藍色の伝説」で立ちはだかる強敵ですが、味方につけた時の頼もしさは別格です。特殊アタッカーとの撃ち合いにおいて、「しおふき」を撃つためのHPを温存しやすい点も、この高い特防と噛み合っています。
さらに深掘りすると、この「D160」という数値は、対戦環境における「特殊受け」の概念すら変えてしまいます。例えば、相手の特殊アタッカーが「こだわりメガネ」を持って最大火力を叩き込んできたとしても、ゲンシカイオーガであれば余裕を持って耐え、返しの「こんげんのはどう」で一掃するという動きが可能です。これは、従来の特殊受けポケモンであるハピナスやラッキーのような「回復して粘る」スタイルとは異なり、「受けて、即座に破壊する」という攻撃的な受け(カウンタータンク)としての役割を確立しています。
推奨する努力値配分と技構成
ゲンシカイオーガを運用する場合、その圧倒的な特防を活かすために、まずはHPに252(極振り)することを強く推奨します。残りの努力値ですが、あえて防御(B)に振ることで物理方面の脆さを補うか、あるいは特攻(C)に振って撃ち合い性能を極限まで高めるかの二択になります。
- 性格: ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)または ずぶとい(防御↑ 攻撃↓)
- 持ち物: あいいろのたま(固定)
- 技構成:
- こんげんのはどう: メインウェポン。命中不安はあるものの、ダブルバトルでの制圧力は随一。
- かみなり: 必中サブウェポン。同族対決や飛行タイプへの打点。
- れいとうビーム: ドラゴンタイプ、草タイプへの役割遂行技。
- まもる / めいそう: 持久戦やダブルでの盤面調整用。特に「めいそう」を積めば、特殊耐久はもはや要塞を超えて「神の領域」に達します。
おすすめの対策と弱点
対策としては、物理防御(B90)の方を突くのがセオリーです。今回のDLCで追加された「メガゼラオラ」などの高速物理電気アタッカーであれば、致命傷を与えることが可能です。特にメガゼラオラの「プラズマフィスト」は、物理技でありながら電気タイプの高火力技なので、ゲンシカイオーガの最も薄い部分を的確に貫いてきます。
しかし、特殊技で攻めるのは悪手です。半端な特殊電気技では、D160の壁に阻まれ、返り討ちに遭うのがオチでしょう。また、天候を書き換える特性「おわりのだいち」を持つゲンシグラードンや、「デルタストリーム」を持つメガレックウザを後出しすることで、水技を無効化・軽減しつつ立ち回るのも有効な対策となります。
第2位:メガヒードラン(特防種族値 141)
鋼鉄とマグマの要塞、驚愕の耐久性能
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 91 |
| 攻撃 | 120 |
| 防御 | 106 |
| 特攻 | 175 |
| 特防 | 141 |
| 素早さ | 67 |
| 合計 | 700 |
第2位には、今回のDLCで新たにメガシンカを獲得したシンオウの伝説、メガヒードランがランクインしました。特防種族値は「141」。元々優秀だった耐性と耐久が、メガシンカによってさらに磨きがかかっています。種族値合計も700族に到達し、一般ポケモンの枠組みを超えた存在となりました。
評論家視点の運用レビュー:タイプ相性と数値の暴力
ヒードランと言えば、優秀な「ほのお・はがね」という複合タイプによる多数の耐性が魅力です。これまでは「じしん」や「だいちのちから」といった4倍弱点に怯える場面もありましたが、特防141まで上昇すると、不一致の「だいちのちから」程度なら耐えてしまう場面が出てきます。これは革命的な変化です。
特攻も175まで上昇しており、専用技「マグマストーム」の拘束ダメージと合わせた定数ダメージ戦法が、より凶悪になっています。特殊受けとしてサイクルに参加させつつ、有利対面では圧倒的な火力で負担をかける。まさに「受けてよし、攻めてよし」の万能戦車です。
特に、今作の異次元ミアレ調査ファイル#5で入手できるメガストーンを使ったこの形態は、対フェアリータイプ最終兵器として機能します。M次元ラッシュ環境にはびこる強力なフェアリータイプ、例えばメガクチートやカプ・テテフ(もし解禁されればですが)などのマジカルシャインやムーンフォースを余裕で受け止め、重い一撃を返す動きは、ランクバトルでも頻出するでしょう。
さらに、メガシンカによって特性が変化している可能性もありますが(現状の情報では「もらいび」が有力)、もし火力を増強する特性や耐久を補佐する特性であれば、その評価はさらに跳ね上がります。既存の「もらいび」のままであっても、炎技を無効化して火力を上げる動きは依然として強力です。
推奨する努力値配分と技構成
メガヒードランの強みを最大限に引き出すなら、HPと特防に厚く振った「特殊受け特化」か、あるいは特攻に振り切ってサイクル崩壊を狙う「耐久アタッカー」の二通りの育成が考えられます。
- 性格: おだやか(特防↑ 攻撃↓)または ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)
- 技構成:
- マグマストーム: 外せないアイデンティティ。拘束+定数ダメージで受けポケモンを許さない。
- ラスターカノン: 安定した一致打点。フェアリーへの遂行技。
- だいちのちから: 同族対決や対炎タイプ用。
- ステルスロック / ちょうはつ: サイクル戦を有利に進めるための補助技。高い耐久があるからこそ、これらの技を選択する余裕が生まれます。
おすすめの対策と弱点
やはり4倍弱点の「じめん」技が鍵です。特防が高いとはいえ、物理・特殊問わずタイプ一致の地面技を食らえばひとたまりもありません。新登場のメガラグラージ(湿原の王者)などは天敵と言えます。メガラグラージはタイプ一致の「じしん」を持っており、雨下であれば水技でも致命傷を与えてきます。
対策としては、ヒードラン側は「ふうせん」を持てない(メガストーン固定のため)という致命的な弱点を突くことです。地面タイプのポケモン、あるいはサブウェポンに「じしん」を搭載した物理アタッカーを対面させれば、相手は交代を余儀なくされます。その交代際にリスクをつける立ち回りが重要になります。
第3位:メガダークライ(特防種族値 130)
悪夢を見せるのは速さだけではない
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 70 |
| 攻撃 | 120 |
| 防御 | 130 |
| 特攻 | 165 |
| 特防 | 130 |
| 素早さ | 85 |
| 合計 | 700 |
第3位は、意外な伏兵と言えるかもしれません。幻のポケモン、ダークライのメガシンカ形態です。特防種族値は「130」。防御も130まで上昇しており、これまでの「高速紙耐久催眠アタッカー」というイメージを覆す、重戦車のようなステータス配分となっています。
評論家視点の運用レビュー:鈍足耐久催眠という新たな恐怖
素早さが原種の125から85へと大幅にダウンした代わりに、耐久面が劇的に強化されました。これにより、これまでは「上から叩かれたら終わり」だった場面でも、一発攻撃を耐えてから「ダークホール」や高火力の悪技を叩き込むという、後攻からの切り返しが可能になりました。
特防130は、メガバンギラス(砂嵐下を除く)に匹敵する硬さです。エスパー技やゴースト技読みで後出しし、相手の攻撃を涼しい顔で受け流すことができます。特に、M次元ラッシュ環境で猛威を振るうメガライチュウYなどの特殊アタッカーに対し、強引に居座ることができるのは大きな強みです。
「異次元ミアレ調査ファイル#6」という高難易度コンテンツのクリア報酬に見合う、玄人好みの性能に仕上がっています。これまでのダークライは「避ける」「眠らせる」運要素の強いポケモンでしたが、メガダークライは「受ける」「耐える」「確実に葬る」という、より確実性の高い勝利プランを提供してくれます。
また、特性「ナイトメア」が継続している場合、眠らせた相手のHPを毎ターン削り取る効果は、耐久型となった今のステータスと非常に噛み合っています。相手の攻撃を耐え、眠らせ、自分は安全圏からじわじわと相手を追い詰める。まさに「悪夢」のような戦術です。
推奨する努力値配分と技構成
素早さ85族というのは激戦区ですが、あえて素早さを捨てて耐久に全振りするのも一つの手です。しかし、85族付近には抜いておきたい相手も多いため、S調整は慎重に行う必要があります。
- 性格: ずぶとい(防御↑ 攻撃↓)または おだやか(特防↑ 攻撃↓)
- 技構成:
- ダークホール: 命中率は下がりましたが、依然として最強の催眠技。
- あくのはどう: メインウェポン。怯みも狙える。
- ヘドロばくだん: フェアリー対策。
- わるだくみ: 耐久を活かして積むことで、全抜きエースとしての運用も可能に。
おすすめの対策と弱点
素早さが85に落ちたことで、多くのアタッカーに先手を取られます。強力な格闘タイプ、例えば新登場のメガケケンカニのインファイトなどは致命的です。耐久が上がったとはいえ、格闘技は効果抜群で入るため、過信は禁物です。
また、状態異常対策(ラムのみ等)を持っていない場合、耐久型といえども「どくどく」などを入れられると機能停止に追い込まれます。カプ・コケコなどの「エレキフィールド」や、カプ・レヒレの「ミストフィールド」を展開されると、最大の武器である催眠が無効化されるため、フィールド管理も重要な対策要素となります。
第4位:メガシャリタツ(特防種族値 125)
小さな体に秘めたドラゴン級の特殊耐久
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 68 |
| 攻撃 | 65 |
| 防御 | 90 |
| 特攻 | 135 |
| 特防 | 125 |
| 素早さ | 92 |
| 合計 | 575 |
第4位には、パルデア地方から参戦した寿司ポケモン、メガシャリタツがランクイン。特防種族値は「125」。見た目の可愛らしさとは裏腹に、非常に高い特殊耐久を持っています。
評論家視点の運用レビュー:ダブルバトルの革命児か
これは面白い調整です。HPは68と低めですが、特防125と特攻135という数値は、特殊アタッカーとの撃ち合いに非常に強い構成です。ドラゴン・水という優秀な複合タイプにより、炎や水といったメジャーな特殊技を半減以下に抑え込めます。
特に注目すべきは、ダブルバトルでの司令塔としての役割です。メガシンカ前の特性「しれいとう」がメガシンカ後にどう作用するかは、現在検証が進められていますが、単体性能としても「りゅうせいぐん」を撃ち逃げした後、相手の特殊技を耐えてもう一度行動する、といった動きが計算できます。
M次元ラッシュの環境では、全体攻撃技(ふぶき、ねっぷう、マジカルシャインなど)が飛び交うシーンが多く、巻き込み事故で落ちない耐久力は評価に値します。「異次元ミアレ調査ファイル#3」で暴走個体を倒す必要がありますが、入手難易度に見合った活躍をしてくれるでしょう。
また、シングルバトルにおいても、「挑発」を受けにくい特殊受けとして機能します。変化技主体の受けポケモンとは異なり、高いC135からの攻撃技で圧力をかけられるため、相手の「みがわり」展開などを許しません。
推奨する努力値配分と技構成
HP種族値が低いため、まずはHPに252振りをして、実質的な耐久指数を引き上げるのが基本です。
- 性格: ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓)
- 技構成:
- りゅうせいぐん: 最大火力。撃ち逃げ前提。
- ハイドロポンプ / なみのり: 水技のメインウェポン。
- こごえるかぜ: 素早さ操作サポート。
- テラバースト(水or龍以外): もしテラスタルが可能なルールであれば、補完として。不可能なら「カウンター」や「ミラーコート」のような反射技も面白い選択肢です。
おすすめの対策と弱点
物理耐久はB90、HP68と決して高くありません。強力な物理ドラゴン技(逆鱗など)や、フェアリー技で攻めるのが正解です。特にメガアブソルZのような高火力物理アタッカーには弱いです。
フェアリータイプに対しては有効打に乏しいため、ニンフィアやハバタクカミのような「特防の高いフェアリー」と対面してしまうと、何もできずに倒されるリスクがあります。
第5位(同率):メガチリーン(特防種族値 120)
風鈴の音色は鉄壁の響き
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 75 |
| 攻撃 | 50 |
| 防御 | 110 |
| 特攻 | 135 |
| 特防 | 120 |
| 素早さ | 65 |
| 合計 | 555 |
第5位は同率で2体がランクイン。まずはメガチリーンです。特防種族値は「120」。防御も110あり、両受けが可能な数値を持っています。
評論家視点の運用レビュー:不遇からの華麗なる脱却
チリーンと言えば、これまでは対戦環境で見かけることは稀でした。しかし、このメガシンカによって完全に生まれ変わりました。D120という数値は、クレセリアのような耐久型エスパーを彷彿とさせます。しかも、クレセリアにはないC135という攻撃性能を持っています。
素早さは65と低いですが、トリックルーム始動要員として、あるいは「あくび」や「いやしのねがい」を使ったクッション役として、非常に高い安定感を誇ります。特攻も135あるため、起点作りだけで終わらず、自身がアタッカーとして負担をかけることも可能です。
異次元ミアレ調査ファイル#3で解放されるこのポケモンは、サポート主体のパーティ構築において、欠かせないピースになる可能性を秘めています。特に、特性が「ふゆう」のままであれば、地面技を無効化しつつ受け出しできるため、役割対象はさらに広がります。
推奨する努力値配分と技構成
耐久調整を施し、特定の攻撃を耐える調整が美しいポケモンです。
- 性格: なまいき(特防↑ 素早さ↓)※トリル運用、または ずぶとい
- 技構成:
- サイコキネシス / サイコショック: メインウェポン。
- トリックルーム: このポケモンの生命線。
- いやしのねがい: エースを全回復させて再降臨させる切り札。
- あくび / おにび: 相手の物理アタッカーを機能停止させる。
第5位(同率):メガグソクムシャ(特防種族値 120)
鎧武者の本領発揮、逃げ腰返上の超耐久
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 75 |
| 攻撃 | 150 |
| 防御 | 175 |
| 特攻 | 70 |
| 特防 | 120 |
| 素早さ | 40 |
| 合計 | 630 |
同じく第5位は、アローラ地方の鎧武者、メガグソクムシャです。特防120に加え、防御は驚異の175。まさに要塞です。
評論家視点の運用レビュー:対面性能の塊
物理耐久お化けのイメージが強いグソクムシャですが、メガシンカによって特殊耐久もトップクラスに躍り出ました。B175・D120という並びは、弱点を突かれない限り、一撃で落とすことはほぼ不可能です。HPが75と平均的ですが、防御・特防の実数値が高すぎるため、実質的な耐久指数は伝説級に匹敵します。
素早さが40まで低下していますが、これは「であいがしら」や「ふいうち」といった先制技、そして後攻「クイックターン」による対面操作を得意とする彼にとっては、むしろメリットになり得ます。相手の攻撃を余裕で耐え、高火力の一撃を叩き込み、後続に無償降臨のチャンスを作る。この一連の動きが、メガシンカによる耐久アップでより安定して行えるようになりました。
特性「ききかいひ」がメガシンカでどう変化するか、あるいはそのままでも耐久上昇により発動ラインの管理がしやすくなった点は大きな評価点です。HP半分以下での強制交代は、一見デメリットに見えますが、先制技を撃った後に相手の攻撃を受けて自動的に帰還し、再度の「であいがしら」の権利を得るという、高度なヒットアンドアウェイ戦法を可能にします。
推奨する努力値配分と技構成
攻撃に252、HPに252のシンプルなHA振りが最も輝きます。
- 性格: ゆうかん(攻撃↑ 素早さ↓)
- 技構成:
- であいがしら: 出たターン限定の超高火力先制技。
- アクアブレイク: 安定した一致物理技。
- きゅうけつ: 回復しながら殴り合う、耐久型との相性抜群の技。
- ふいうち / アクアジェット: 鈍足を補う先制技。
第7位:メガラグラージ(特防種族値 110)
雨下の重戦車、隙のないステータス
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 100 |
| 攻撃 | 150 |
| 防御 | 110 |
| 特攻 | 95 |
| 特防 | 110 |
| 素早さ | 70 |
| 合計 | 635 |
第7位はホウエン御三家の一角、メガラグラージ。特防種族値は「110」。物理耐久と同様の数値を確保しており、弱点が「くさ」のみという優秀なタイプ相性と合わせて、非常に突破困難なポケモンです。
評論家視点の運用レビュー:弱点ひとつが生む絶対的な安定感
H100-B110-D110という耐久ラインは、伝説ポケモンを除けば最高水準のバランスです。雨パーティのエースとして特性「すいすい」を発動させ、高速アタッカーとして運用するのがメジャーですが、M次元ラッシュの環境では、その耐久を活かした「受けて殴る」ビルドアップ型も一考の余地があります。
4倍弱点の草技さえケアすれば、ほとんどの特殊攻撃を耐えきることができます。特に電気タイプが無効である点は、特殊環境において大きなアドバンテージです。サンダーやボルトロス、あるいは今回のランキング上位にいるメガライチュウの攻撃を完全にシャットアウトできるのは、地面複合タイプならではの特権です。
ランクバトル報酬として入手できるため、多くのプレイヤーがその強さを体感することになるでしょう。異次元ミアレの探索においても、草技を使ってくる敵が少ないエリアでは無双状態に入れます。
推奨する努力値配分と技構成
雨エース運用ならAS振りですが、ここでは耐久重視の構成を提案します。
- 性格: いじっぱり(攻撃↑ 特攻↓)
- 技構成:
- たきのぼり: 雨下で威力倍増のメインウェポン。怯みも狙える。
- じしん: 安定した高火力一致技。
- れいとうパンチ: 唯一の弱点である草タイプへのカウンター技。
- あくび / ステルスロック: 相手の交代を誘発し、有利対面を作る。
おすすめの対策と弱点
対策はシンプルかつ明確。「草タイプ」の技です。フシギバナやゴリランダー、あるいは「くさむすび」を持った特殊アタッカーであれば、メガラグラージを一撃で粉砕できます。4倍弱点という構造上の欠陥はどうあがいても埋められないため、相手パーティに草技持ちがいる場合は選出を慎重にする必要があります。
第8位:メガケケンカニ(特防種族値 107)
雪山の喧嘩屋、意外な特殊耐久
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 97 |
| 攻撃 | 157 |
| 防御 | 122 |
| 特攻 | 62 |
| 特防 | 107 |
| 素早さ | 33 |
| 合計 | 578 |
第8位はアローラからの刺客、メガケケンカニです。特防種族値は「107」。見た目のゴツさ通り物理に強いのは勿論ですが、特殊方面も100を超えてきました。
評論家視点の運用レビュー:ドレインパンチで粘る不死身の拳闘士
HP97と合わせ、相当なタフネスを誇ります。氷・格闘という防御面でやや不利なタイプ相性(弱点が多い)を持っていますが、この数値があれば、不一致の弱点技程度なら耐えて反撃に転じることができます。
特筆すべきは攻撃種族値157から繰り出される「アイスハンマー」や「ドレインパンチ」です。特にドレインパンチとの相性が抜群に良く、相手の特殊技を受けて減ったHPを、高火力の攻撃で回復するというゾンビ戦法が可能になります。特性「てつのこぶ」などが継続していれば、その回復量はさらに増します。
素早さ33は、鈍足の代名詞とも言える数値です。これは通常時にはデメリットですが、「トリックルーム」下では最速のアタッカーに変貌します。メガチリーンなどが展開したトリックルームに乗じて、上から(行動順として)高火力の氷・格闘技を叩き込む姿は圧巻です。
推奨する努力値配分と技構成
HPと攻撃に全振りするHA型が基本です。
- 性格: ゆうかん(攻撃↑ 素早さ↓)
- 技構成:
- アイスハンマー: 超高火力だが素早さが下がる。トリル下ではむしろプラスに働く。
- ドレインパンチ: 継戦能力を高める必須技。
- インファイト: 瞬間火力を出したい時に。耐久が下がるので使い所は注意。
- クラブハンマー: 炎タイプへの打点として。
第9位:メガニャオニクス(特防種族値 101)
サポートだけじゃない、耐えて切り返す知性派
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 74 |
| 攻撃 | 48 |
| 防御 | 76 |
| 特攻 | 143 |
| 特防 | 101 |
| 素早さ | 124 |
| 合計 | 566 |
第9位はカロス地方のポケモン、メガニャオニクス。特防種族値は「101」。ギリギリ3桁の大台に乗せてきました。
評論家視点の運用レビュー:サポートとアタッカーのハイブリッド
メガシンカ前のニャオニクス(オス)は「いたずらごころ」による壁貼りが主な仕事でしたが、メガシンカによりC143、S124という高速アタッカーの資質を手に入れました。それでいてD101という最低限以上の耐久を確保している点が偉いです。
自身で「ひかりのかべ」や「めいそう」を展開できるため、実質的な特殊耐久は数値以上に高くなります。例えば、特性「いたずらごころ」で先制して「ひかりのかべ」を貼り、その後にメガシンカして高速アタッカーとして動く、といった変則的な動きも可能です(※メガシンカの仕様によりますが、ターン開始時の特性判定が適用される場合)。
相手の特殊アタッカーに対して先制で壁を貼り、攻撃を耐えつつ高火力のサイコキネシスをお見舞いする。そんなテクニカルな戦い方が可能です。単純な殴り合いでは数値の高いポケモンに劣りますが、盤面をコントロールしながら戦う「賢い戦い方」ができる玄人向けのポケモンです。
第10位:メガレックウザ(特防種族値 100)
天空の支配者は耐久も一流
| ステータス | 数値 |
|---|---|
| HP | 105 |
| 攻撃 | 180 |
| 防御 | 100 |
| 特攻 | 180 |
| 特防 | 100 |
| 素早さ | 115 |
| 合計 | 780 |
ランキングの最後を飾るのは、メガレックウザです。特防種族値は「100」。攻撃性能ばかりに目が行きがちですが、耐久も伝説級の基準を満たしています。
評論家視点の運用レビュー:デルタストリームが生む擬似的な超耐久
特性「デルタストリーム」により、飛行タイプの弱点(電気、氷、岩)が軽減されるため、実質的な耐久は数値以上です。特に、本来4倍弱点であるはずの氷技が2倍になり、ハードロックのような軽減効果で実質等倍近くまで抑えられるため、不意の「めざめるパワー氷(今作にあるかは不明ですが)」や「れいとうビーム」で落ちることはまずありません。
D100という数値は、伝説戦においては平均的ですが、一般ポケモンからすれば十分に高い数値です。C180・A180という破壊的な火力を持ちながら、一発は攻撃を耐える保証があるというのは、対戦相手にとって絶望でしかありません。
ただし、メガストーンの入手方法が現時点では「未判明」となっており、多くのプレイヤーにとって高嶺の花であることは間違いありません。従来作では「ガリョウテンセイ」を覚えることでメガシンカ可能で、持ち物が自由でしたが、異次元ミアレ図鑑のデータ欄に「メガストーン:入手方法未判明」と記載があることから、今作ではバランス調整のためにメガストーン必須になっている可能性があります。持ち物が固定される分、耐久調整の重要性は増しています。
入手できた暁には、その圧倒的な種族値暴力でM次元ラッシュの全てを破壊してくれるでしょう。
ランキング圏外だが要注目の特防自慢たち
トップ10には惜しくも届きませんでしたが、特定の状況下や運用次第で輝く「隠れた特殊受け」たちを紹介します。
メガキラフロル(特防種族値 96)
第9世代のパルデア地方から来たキラフロルのメガシンカ形態。D96は決して低くありません。何より、毒菱を撒く特性や岩・毒という独特の耐性が、特定の特殊アタッカー(例えばフェアリーや炎)に対して強く出られます。ステルスロックと毒菱を撒き散らす展開要員として、先発適性が非常に高いです。
メガライチュウX(特防種族値 95)
同時に実装されたメガライチュウY(D130の超火力型)とは対照的に、物理型のXは耐久もそこそこあります。D95あれば、等倍の特殊技を一発耐えてからの物理反撃が可能です。電気・格闘という攻撃的なタイプ構成ですが、意外と打たれ強いのが魅力です。
ゲンシグラードン(特防種族値 90)
物理耐久(B160)が目立ちますが、特防も90あります。そして何よりH100というHPの高さと、特性「おわりのだいち」による水技無効化が大きいです。実質的な弱点が「じめん」のみとなるため、特殊耐久も数値以上に感じられます。カイオーガと対をなす存在として、やはり規格外の強さを持っています。
M次元ラッシュにおける「特殊受け」育成の極意
最後に、これから特殊受けポケモンを育成しようと考えている皆さんへ、私なりのアドバイスを送ります。
1. HPの確保を最優先に
特防種族値が高いだけでは不十分です。HPが低ければ、固定ダメージ技(ナイトヘッド等)や、物理技であっさり倒されてしまいます。まずはHPに努力値を振り、総合的な耐久指数(HP×防御、HP×特防)を高めることが、安定した受けの第一歩です。
2. 「回復手段」の確保
メガシンカポケモンは「たべのこし」を持てないことが多いため、回復手段が限られます。「ドレインパンチ」や「ギガドレイン」のような吸収技、「じこさいせい」などの回復技、あるいは味方の「いやしのねがい」や「グラスフィールド」によるサポートが重要になります。
3. 仮想敵を定める
「誰を受けるのか」を明確にしましょう。メガライチュウYを受けるなら地面タイプや電気耐性が必要ですし、メガサーナイトを受けるなら鋼タイプが必要です。全ての特殊技を受け切れるポケモンはいません。パーティ全体で役割分担をすることが、勝利への近道です。
まとめ
今回の「M次元ラッシュ」における特防種族値ランキング、いかがでしたでしょうか。
ランキング総括
- ゲンシカイオーガがD160で圧倒的1位。特殊受けの頂点にして最強の矛。
- メガヒードラン、メガダークライといった新メガシンカ勢がトップ3に食い込む健闘。彼らは火力も兼ね備えているのが恐ろしい点です。
- メガチリーンやメガグソクムシャなど、一般ポケモンのメガシンカも120族に到達し、対戦環境での役割遂行能力が飛躍的に向上しています。
このランキングを見てわかる通り、M次元ラッシュの世界では「火力と耐久の両立」がトレンドになっています。単に硬いだけでなく、返しの一撃を持っているポケモンたちが上位を占めました。これは、「受けループ」のような戦術よりも、「対面構築」や「サイクル戦」において、一回の受け出しからどれだけアドバンテージを取れるかが重要視されていることを示唆しています。
これから異次元ミアレの攻略、あるいはランクバトルに挑むトレーナーの皆さんは、ぜひこのランキングを参考に、自分のパーティに足りない「特殊受け」のピースを埋めてみてください。特にメガヒードランやメガシャリタツといった新戦力は、使用感も新鮮でバトルの奥深さを広げてくれるはずです。
この記事が、皆さんのM次元ラッシュ攻略の一助となれば幸いです。それでは、良きポケモンライフを!






