編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、DLC「M次元ラッシュ」で追加された新メガシンカポケモンたちの中で、誰が一番速いのか、対戦環境で先手を取れるのはどのポケモンなのかが気になっていると思います。
この記事を読み終える頃には、異次元ミアレ図鑑に登録されるメガシンカポケモンたちの「すばやさ」関係が明確になり、育成すべき優先順位やバトルの戦術の疑問が解決しているはずです。
- 第1位は幻のポケモンが圧倒的な素早さで君臨
- 新登場の「Z」形態メガシンカがランキング上位を独占
- 過去作からの復帰勢もトップ5に食い込む健闘
- 素早さ100族が激戦区となる新たな環境定義
それでは解説していきます。
- 異次元ミアレ図鑑における「すばやさ」の重要性と環境変化
- 【一覧表】メガシンカ「すばやさ」ランキングTOP10
- 第1位:メガゼラオラ(すばやさ種族値 153)
- 第2位(同率):メガアブソルZ(すばやさ種族値 151)
- 第2位(同率):メガルカリオZ(すばやさ種族値 151)
- 第4位:メガジュカイン(すばやさ種族値 145)
- 第5位:メガライチュウY(すばやさ種族値 130)
- 第6位:メガニャオニクス(すばやさ種族値 124)
- 第7位:メガレックウザ(すばやさ種族値 115)
- 第8位(同率):メガライチュウX(すばやさ種族値 110)
- 第8位(同率):メガムクホーク(すばやさ種族値 110)
- 第10位:メガキラフロル(すばやさ種族値 101)
- ランキング圏外の強豪たち~鈍足・中速エリアの支配者~
- 勝利を掴むための「すばやさ」調整ライン(Sライン表)
- M次元ラッシュ環境の総括と今後の展望
異次元ミアレ図鑑における「すばやさ」の重要性と環境変化
『ポケモンレジェンズZ-A』の大型DLC「M次元ラッシュ」が配信され、対戦環境は激変しました。これまでのヒスイやパルデアの環境とは異なり、メガシンカが解禁されたことで「種族値の暴力」とも言える高ステータスの押し付け合いが発生しています。その中で最も勝敗に直結するステータス、それが「すばやさ」です。
なぜ今、「すばやさ」がこれほどまでに重要なのか
ポケモンバトルにおいて「すばやさ」は、唯一「1」の違いが勝敗を決定的に分けるステータスです。攻撃力や耐久力は乱数によって結果が変動することがありますが、すばやさの実数値における優劣は絶対です。先手を取れるということは、以下のメリットを享受できることを意味します。
- 相手を行動不能にするチャンス: 先制で「ひるみ」や「状態異常(ねむり、まひ)」を付与できれば、相手に何もさせずにターンを終了させることができます。
- 耐久の低いアタッカーを無傷で処理: どんなに攻撃力が高い相手でも、動かれる前に倒してしまえば被ダメージはゼロです。これは「実質的な耐久力の向上」とも換言できます。
- 天候やフィールドの主導権: 特性の発動順序や、技による場の書き換えにおいて、すばやさ関係を把握していることは戦術の根幹に関わります。
特に「M次元ラッシュ」環境では、メガシンカポケモンたちの火力が著しくインフレしています。一撃必殺級の技が飛び交う環境下では、「一発耐えて反撃」という戦法のリスクが高まっており、「やられる前にやる」高速アタッカーの価値が相対的に向上しているのです。
本ランキングの意義と基準
本記事では、DLCで追加されたポケモンおよび、本DLC環境で入手可能な既存メガシンカポケモンを対象に、種族値データを基にしたランキングを作成しました。
- 対象範囲:DLC「M次元ラッシュ」で登場するメガシンカポケモン(異次元ミアレ図鑑掲載分)
- データ参照:最新の解析データおよびゲーム内図鑑の数値、実戦データ
- 除外対象:詳細な数値が判明していない「メガセグレイブ」などは除外
私は実際にランクマッチでこれらのポケモンを使用し、あるいは対面し、その脅威を肌で感じてきました。その経験に基づき、数値の裏側にある「真の強さ」と「対策」についても余すところなく解説していきます。
【一覧表】メガシンカ「すばやさ」ランキングTOP10
まずは、トップ10のポケモンを素早さが高い順(降順)にまとめた一覧表をご覧ください。
| 順位 | ポケモン名 | すばやさ種族値 | タイプ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | メガゼラオラ | 153 | 電気/格闘 | 環境最速の両刀エース |
| 2位 | メガアブソルZ | 151 | 悪/フェアリー | 究極の紙耐久高速アタッカー |
| 2位 | メガルカリオZ | 151 | 格闘/鋼 | 特殊特化の波動の使い手 |
| 4位 | メガジュカイン | 145 | 草/ドラゴン | ドラパルト抜き調整が可能 |
| 5位 | メガライチュウY | 130 | 電気/エスパー | 浮遊する特殊スイーパー |
| 6位 | メガニャオニクス | 124 | エスパー/フェアリー | マスカーニャ抜き調整 |
| 7位 | メガレックウザ | 115 | ドラゴン/飛行 | 竜舞で実質最速へ |
| 8位 | メガライチュウX | 110 | 電気/格闘 | 物理特化のファイター |
| 8位 | メガムクホーク | 110 | ノーマル/飛行 | 100族抜きの特攻隊長 |
| 10位 | メガキラフロル | 101 | 岩/毒 | 100族キラーの絶妙調整 |
それでは、第1位から順に詳細な解説と運用論を見ていきましょう。
第1位:メガゼラオラ(すばやさ種族値 153)
栄えある第1位に輝いたのは、今回待望のメガシンカを果たした幻のポケモン、メガゼラオラです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 88 |
| こうげき | 157 |
| ぼうぎょ | 75 |
| とくこう | 147 |
| とくぼう | 80 |
| すばやさ | 153 |
| 合計 | 700 |
【性能評価:異次元の雷光】 もともと高速アタッカーとして知られていたゼラオラですが、メガシンカによってその速度は神の領域に達しました。すばやさ種族値「153」という数値は、最速フェローチェ(151)や黒バドレックス(150)をも上回る、現環境における最速の指標です。
特筆すべきは、攻撃面も「こうげき157」「とくこう147」と両刀可能な数値を手に入れたことです。これにより、受けに来た物理受けポケモン(クレベースやヘイラッシャなど)を「10まんボルト」や「くさむすび」で突破し、特殊受けポケモン(ハピナスやラッキー)を「インファイト」や専用技「プラズマフィスト」で粉砕するという、受けループ崩壊の起点作りが可能です。
【対戦での立ち回り・運用論】 メガゼラオラの運用における最大の強みは、「相手の選出画面での思考をバグらせる」ことにあります。物理型なのか、特殊型なのか、それとも両刀なのか。相手はメガゼラオラを見た時点で、全ての可能性を考慮して受けポケモンを選出せざるを得ません。
- おすすめ技構成(両刀エース型):
- プラズマフィスト(物理・電気)
- インファイト(物理・格闘)
- くさむすび(特殊・草)
- ボルトチェンジ(特殊・電気)または めざめるパワー(氷)※今作で復活している場合
- 努力値振り: 素早さ252補正ありは確定。残りは仮想敵に合わせて攻撃と特攻に分配ですが、基本はASベースで、崩したい物理受けへの乱数が変わるラインまでCに振る調整が流行しています。
- 注意点: 耐久は並程度です。先制技や、スカーフを持った地面タイプ(ランドロスなど)には注意が必要です。また、特性「ちくでん」を活かして電気技読みで無償降臨できれば、その時点で勝利が大きく近づきます。
【入手クエスト攻略のヒント】 メガストーンの入手方法は現時点で未判明とされていますが、有力な情報筋によると、クリア後の超高難易度レイドバトル「雷鳴の試練」の報酬である可能性が高いです。このレイドでは、常にエレキフィールドが展開され、毎ターン「かみなり」が必中で飛んでくるギミックがあるため、地面タイプのポケモン(ガブリアスやドリュウズなど)を育成しておくことが必須条件となるでしょう。
第2位(同率):メガアブソルZ(すばやさ種族値 151)
第2位には同率で2体がランクインしました。1体目は、驚きの変貌を遂げたメガアブソルZです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 65 |
| こうげき | 154 |
| ぼうぎょ | 60 |
| とくこう | 75 |
| とくぼう | 60 |
| すばやさ | 151 |
| 合計 | 565 |
【性能評価:災厄を告げる死神】 通常のアブソル、および従来のメガアブソル(すばやさ115)を知るトレーナーにとって、この「Z」形態のスペックは衝撃的でしょう。すばやさが一気に「151」まで跳ね上がっています。これは前述のメガゼラオラに次ぐ速さであり、ほぼ全てのポケモンの上を取れます。
その代償として、耐久面は「HP65」「ぼうぎょ60」「とくぼう60」と、並の先制技でも致命傷になりかねない究極の紙耐久となっています。まさに「やられる前にやる」を体現したデザインです。特性「マジックミラー」が継続していれば、変化技を跳ね返すことができるため、カバルドンの「あくび」やオーロンゲの「でんじは」による機能停止を防ぎつつ展開できる点が、他の高速アタッカーとの差別化点です。
【対戦での立ち回り・運用論】 メガアブソルZは「初手性能」が非常に高いポケモンです。高い素早さからの「はたきおとす」で相手の持ち物を無効化したり、「おにび」や「でんじは」をマジックミラーで反射したりと、場を荒らす能力に長けています。
- おすすめ技構成(対面操作型):
- ふいうち(物理・悪):高火力先制技。相手が攻撃してくる場合に有効。
- じゃれつく(物理・フェアリー):悪タイプミラーやドラゴン対策。
- インファイト(物理・格闘):鋼タイプへの打点。
- つるぎのまい(変化):隙を見て火力を倍増させる。
- 努力値振り: ASぶっぱ(攻撃・素早さ全振り)一択です。耐久調整をする余裕はありません。「きあいのタスキ」を持てないメガシンカ枠であるため、相手の先制技(しんそく、マッハパンチ)を持つポケモンがいる場合は選出を控える勇気も必要です。
【入手クエスト攻略のヒント】 入手方法となる「異次元ミアレ調査ファイル#1」での暴走メガアブソル戦は、非常にシビアなDPSチェックが要求されます。暴走個体は毎ターン素早さが上がる仕様があるため、ターンをかけると手がつけられなくなります。攻略の鍵は「トリックルーム」です。素早さを逆転させ、防御の低いメガアブソルZを、高火力の格闘技やフェアリー技で一気に押し切る戦法が推奨されます。
第2位(同率):メガルカリオZ(すばやさ種族値 151)
同率第2位は、人気ポケモンルカリオの新たな姿、メガルカリオZです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 70 |
| こうげき | 100 |
| ぼうぎょ | 70 |
| とくこう | 164 |
| とくぼう | 70 |
| すばやさ | 151 |
| 合計 | 625 |
【性能評価:波動の極致】 従来のメガルカリオ(適応力型)は物理・特殊ともに高水準でしたが、このZ形態は完全に「特殊特化」の高速アタッカーへとシフトしました。「とくこう164」という数値は、禁止伝説級の火力指数です。そこから放たれるタイプ一致の「はどうだん」や「ラスターカノン」は、等倍であれば多くのポケモンを確1~乱1に持ち込む火力を有しています。
すばやさ151は、メガアブソルZと同速であり、最速ドラパルト(142)などの既存の高速ポケモンを余裕で上から叩けるラインを確保しています。物理攻撃力が100に抑えられているため、従来のインファイト等を主体とした物理型とは全く異なる運用が求められますが、「しんくうは」という特殊先制技の威力が跳ね上がる点は見逃せません。
【対戦での立ち回り・運用論】 特殊アタッカーとしての純粋な性能勝負になります。従来のメガルカリオよりも範囲は狭まる可能性がありますが(物理技のサブウェポンが使いにくいため)、その分、特殊技の破壊力は桁違いです。
- おすすめ技構成(特殊フルアタ型):
- はどうだん(特殊・格闘):必中かつ高威力。
- ラスターカノン(特殊・鋼):フェアリーへの打点。
- あくのはどう(特殊・悪):ゴースト(特にサーフゴー)への対策。
- わるだくみ(変化)または しんくうは(特殊・格闘):崩しか対面性能か。
- 努力値振り: CS252(特攻・素早さ全振り)。最速にすることで、同速対決(ミラーマッチや対メガアブソルZ)での50%勝負に持ち込めます。性格は「おくびょう」推奨です。
- メタ対象: 環境に多い「テツノツツミ」や「ハバタクカミ」を上から縛れる点が非常に優秀です。特にハバタクカミに対しては、ラスターカノンでワンパンできるため、天敵となり得ます。
【入手クエスト攻略のヒント】 入手方法は未判明ですが、ストーリー中盤から後半にかけて、カロス地方の伝承に関連する遺跡イベントでキーアイテムを入手する流れが予想されます。ルカリオは人気ポケモンであるため、比較的早い段階でメガストーンを入手できる可能性もありますが、Z形態への変化には特別な条件(絆レベルや特定の技の習得など)が必要になるかもしれません。
第4位:メガジュカイン(すばやさ種族値 145)
第4位は、ホウエン地方からの古豪、メガジュカインです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 70 |
| こうげき | 110 |
| ぼうぎょ | 75 |
| とくこう | 145 |
| とくぼう | 85 |
| すばやさ | 145 |
| 合計 | 630 |
【性能評価:森林の暗殺者】 ランクバトルの報酬として入手可能なメガストーンで進化するメガジュカインが、既存メガシンカ勢として意地を見せました。すばやさ145は、トップ3には及びませんが、最速ドラパルト(142)を抜けるという点が極めて重要です。ドラパルト環境と言われる現代ポケモンバトルにおいて、これを上から叩けるドラゴンタイプというだけで採用価値があります。
特性「ひらいしん」により、電気技を無効化しつつ特攻を上げることができるため、ボルトロスやサンダー、そして新登場のメガライチュウ勢に対して強い圧力をかけられます。また、草・ドラゴンの複合タイプは、水・ロトムやウォッシュロトムなどにも強く出られます。
【対戦での立ち回り・運用論】 「みがわり」と「がむしゃら」を組み合わせた戦術や、「リーフストーム」の撃ち逃げなど、器用な立ち回りが可能です。
- おすすめ技構成(対面構築型):
- リーフストーム(特殊・草):最大火力。撃った後は交換推奨。
- りゅうのはどう(特殊・ドラゴン):安定したタイプ一致技。
- きあいだま(特殊・格闘):鋼タイプへの打点。
- みがわり(変化):様子見や状態異常回避に。
- テラスタル考察: 本作のシステムにテラスタルが存続している場合、炎テラスタルを切ることで、本来苦手な氷技やフェアリー技を半減しつつ、「テラバースト(炎)」で鋼タイプを焼く動きが強力です。
第5位:メガライチュウY(すばやさ種族値 130)
第5位は、新たな分岐進化を得たメガライチュウYです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 60 |
| こうげき | 100 |
| ぼうぎょ | 55 |
| とくこう | 160 |
| とくぼう | 80 |
| すばやさ | 130 |
| 合計 | 585 |
【性能評価:閃光の魔術師】 ライチュウのメガシンカはXとYの2種類が追加されましたが、スピードと特殊火力に特化したのがこちらのY形態です。すばやさ130は、かつてのメガゲンガーやカプ・コケコと同速であり、激戦区をギリギリ抜ける絶妙なラインです。
注目すべきは「とくこう160」という破壊力。これは伝説のポケモンに匹敵します。耐久は「ぼうぎょ55」と非常に脆く、先制技「こおりのつぶて」や「かげうち」程度でも半分以上削られる可能性がありますが、高い特攻と素早さで敵を殲滅する純粋な特殊スイーパーとしての性能は一級品です。特性が「ふゆう」や「エレキメイカー」など強力なものに変化している場合、さらに評価が上がります(現時点では詳細不明ですが、浮遊しているビジュアルから地面無効の可能性が高いです)。
【入手クエスト攻略のヒント】 サイドミッションでの入手と比較的早い段階で手に入る可能性があるため、ストーリー攻略やランクマ初期の主力になりそうです。ミッション内容は「ミアレシティ内の発電施設でのトラブル解決」である可能性が高く、多数の電気タイプポケモンとの連戦が予想されます。
第6位:メガニャオニクス(すばやさ種族値 124)
第6位は、カロス地方のサポート役としておなじみのニャオニクスがメガシンカした姿、メガニャオニクスです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 74 |
| こうげき | 48 |
| ぼうぎょ | 76 |
| とくこう | 143 |
| とくぼう | 101 |
| すばやさ | 124 |
| 合計 | 566 |
【性能評価:予測不能なトリックスター】 「すばやさ124」という数値は非常にユニークかつ絶妙です。これは、エースバーン(119)、トドロクツキ(119)、マスカーニャ(123)、アーゴヨン(121)といった主要な高速アタッカーをわずかに上回るように調整されています。開発陣の明確な意図を感じる数値設定です。
さらに「とくこう143」という高い攻撃性能を得たことで、従来のサポート一辺倒から、自身がアタッカーとして殴りに行ける性能へと変化しました。「サイコキネシス」や「シャドーボール」で負荷をかけつつ、状況に応じて「壁張り」や「電磁波」などの補助技も使えるため、相手に対策を絞らせません。
【対戦での立ち回り・運用論】 ダブルバトルでの需要も高まるでしょう。特性が「いたずらごころ」のままであれば、変化技を先制で撃てる上に、メガシンカ後は高速アタッカーとして動くスイッチ運用が可能です。
- おすすめ技構成(シングル・アタッカー型):
- サイコキネシス(特殊・エスパー)
- マジカルシャイン(特殊・フェアリー)
- めいそう(変化):隙を見て積む。
- みがわり(変化)
- メタ対象: マスカーニャに対して先手を取れるため、「とんぼがえり」される前に「マジカルシャイン」で致命傷を与えられる点が大きいです。
第7位:メガレックウザ(すばやさ種族値 115)
第7位は、全ポケモン最強クラスの合計種族値を持つメガレックウザです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 105 |
| こうげき | 180 |
| ぼうぎょ | 100 |
| とくこう | 180 |
| とくぼう | 100 |
| すばやさ | 115 |
| 合計 | 780 |
【性能評価:天空の覇者】 合計種族値780という化け物ですが、すばやさに関しては「115」と、今回のM次元ラッシュ環境においては中堅上位程度の位置に落ち着きました。しかし、メガレックウザの強さを素早さだけで語ることはナンセンスです。
最大の特徴は、メガシンカしても「持ち物が持てる」可能性がある点です(過去作仕様準拠の場合)。もし「きあいのタスキ」や「こだわりスカーフ」を持てるのであれば、実質的な対面性能はランキング1位をも凌駕します。さらに特性「デルタストリーム」により飛行タイプの弱点が減るため、不意の氷技や電気技で落ちにくいのも強みです。
【対戦での立ち回り・運用論】 専用技「ガリョウテンセイ」の超火力は健在。耐久調整をした受けポケモンですら、後出しを許さない破壊力を持っています。
- 運用プラン: 「りゅうのまい」を1回積むことで、すばやさは実数値で1.5倍となり、ランキング1位のメガゼラオラすら抜き去ります。つまり、1ターン隙を作れば全抜きが確定する「エンドゲームメーカー」です。
- 注意点: 入手方法は未判明ですが、過去作同様にストーリークリア後のエピソードデルタ的なイベント、あるいはイジゲンレイドバトルの最深部での入手が予想されます。
第8位(同率):メガライチュウX(すばやさ種族値 110)
同率第8位の1体目は、物理型に進化したメガライチュウXです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 60 |
| こうげき | 135 |
| ぼうぎょ | 95 |
| とくこう | 90 |
| とくぼう | 95 |
| すばやさ | 110 |
| 合計 | 585 |
【性能評価:雷撃の格闘家】 Y形態と比較してすばやさは20落ちましたが、代わりに「こうげき135」と物理耐久を手に入れました。すばやさ110は、ラティオスやゲンガー(通常)、オーガポン(110)と同速の激戦区です。
「ボルテッカー」を最高火力で撃てる数少ないポケモンであり、サブウェポンに「かわらわり」や「じゃれつく」などが追加されていれば、範囲の広さで戦えます。Y形態よりも耐久があるため(防御95・特防95)、多少の被弾を許容しながら殴り合うファイターのような立ち回りが可能です。特性が「てつのこぶし」などであれば、パンチ技の威力が上がり、さらに火力が伸びます。
第8位(同率):メガムクホーク(すばやさ種族値 110)
同じく第8位にランクインしたのは、序盤鳥ポケモンの星、メガムクホークです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 85 |
| こうげき | 140 |
| ぼうぎょ | 100 |
| とくこう | 60 |
| とくぼう | 90 |
| すばやさ | 110 |
| 合計 | 585 |
【性能評価:特攻の斬り込み隊長】 原種(すばやさ100)からすばやさが10上昇し、100族を確実に抜ける110族になりました。この「+10」の意味は非常に大きいです。ガブリアス(102)、ウツロイド(103)、カミツルギ(109)といった強豪を上から叩けるようになったからです。
「こうげき140」から繰り出される特性「すてみ」補正の乗った「ブレイブバード」や「すてみタックル」は、半減でも受け出しを許さないほどの火力指数を叩き出します。メガシンカによって耐久も並以上に上昇(防御100・特防90)しており、反動技を使ってもある程度耐えうるタフさを手に入れました。
【入手クエスト攻略のヒント】 「異次元ミアレ調査ファイル#2」で入手可能という早期アクセスも魅力です。ここでは「暴走メガムクホーク」との空中戦が予想されます。飛行タイプに有利な電気や岩タイプのポケモンを育てておけば、比較的楽にクリアできるでしょう。
第10位:メガキラフロル(すばやさ種族値 101)
ランキング滑り込みの第10位は、パルデア地方からの刺客、メガキラフロルです。
| ステータス項目 | 数値 |
|---|---|
| HP | 83 |
| こうげき | 90 |
| ぼうぎょ | 105 |
| とくこう | 150 |
| とくぼう | 96 |
| すばやさ | 101 |
| 合計 | 625 |
【性能評価:美しき結晶の要塞】 すばやさ「101」という数値は、まさに芸術的な調整と言えます。これは、数多存在する「100族(リザードン、ウルガモス、ボーマンダ、サンダーなど)」をわずか「1」だけ上回る数値です。この1の差が、先手で行動できるかどうかの絶対的な壁となります。
「とくこう150」という高火力に加え、毒・岩という固有のタイプ構成、そして特性による毒撒き性能などが組み合わさることで、100族キラーとして独自の立ち位置を確立しています。異次元ミアレでの直接対決でメガストーンを入手可能です。
【対戦での立ち回り・運用論】 専用技「キラースピン」でステルスロックを除去しつつ毒にする動きや、「パワージェム」「ヘドロウェーブ」による広範囲攻撃が強力です。100族付近の激戦区において、「相手より1速い」という自信を持って動かせる点は、精神的にも大きなアドバンテージになります。
ランキング圏外の強豪たち~鈍足・中速エリアの支配者~
トップ10には入らなかったものの、環境に巨大な影響を与える重要なポケモンについても触れておきます。「速さ」だけが強さではありません。
惜しくもランク外:メガバシャーモ(すばやさ種族値 100)
既存メガシンカの雄、メガバシャーモはすばやさ100で、ランキングでは11位相当となります。しかし、彼の真価は特性「かそく」にあります。
ターン経過毎に素早さが1段階上昇するため、初手で「まもる」を選択し、1ターン経過させるだけで実質的な素早さは150となり、第3位のメガアブソルZすら抜き去ります。さらに2ターン経過すればメガゼラオラをも超えます。初期値こそ100ですが、実戦における「加速力」という意味では、彼こそが真の最速ポケモンかもしれません。バトンタッチによる後続サポートも強力で、依然としてトップメタの一角です。
最遅の重戦車:メガケケンカニ(すばやさ種族値 33)
逆に、今回追加された中で最も遅いのはメガケケンカニです。すばやさは驚異の「33」。これは最終進化形の中では最低クラスの鈍足です。しかし、これは「トリックルーム」下では最強のアタッカーになり得ることを意味します。
「こうげき157」はメガゼラオラと同数値であり、耐久指数も大幅に強化(HP97・防御157・特防107)されています。氷・格闘という攻撃範囲の広いタイプ構成で、トリル下から全てのポケモンをワンパンしていく「雪山の重戦車」として独自の輝きを放つでしょう。サイドミッション「暴走メガケンカ」の報酬として入手できるため、トリルパーティを組みたい方は優先して確保すべきです。
天候を支配する神々:ゲンシカイオーガ&ゲンシグラードン(すばやさ種族値 90)
彼らもまた、素早さ90族としてランキング外ですが、環境への影響力は絶大です。
- ゲンシカイオーガ: 特性「はじまりのうみ」により炎技を無効化。
- ゲンシグラードン: 特性「おわりのだいち」により水技を無効化。
彼らの素早さ関係は「天候の取り合い」において重要です。同時に場に出た場合、素早さが遅い方の天候が後から発動し、上書きされます。つまり、あえて素早さ個体値を下げる(最遅調整)ことで、天候合戦に勝つという戦術が存在します。この「遅いほうが強い」というパラドックスもまた、ポケモンバトルの奥深さです。
その他、注目すべき新メガシンカ勢
- メガシャリタツ(S92): ヘイラッシャとのコンビネーションに新たな革命を起こす可能性があります。S92はランドロス(91)を抜ける絶妙なライン。
- メガダークライ(S85): 素早さはメガシンカ前(125)より大幅にダウンしていますが、その分、耐久と火力が異常に強化されています。おそらく「トリックルーム」適正を得たか、あるいは「相手を眠らせてから後攻で確実に狩る」という新しいスタイルのダークライ像が提示されています。
勝利を掴むための「すばやさ」調整ライン(Sライン表)
最後に、M次元ラッシュ環境における主要な素早さラインをまとめました。育成の際の努力値調整の目安として活用してください。
| 実数値 (最速) | ポケモン名 (種族値) | 備考 |
|---|---|---|
| 225 | メガゼラオラ (153) | 環境最速 |
| 223 | メガアブソルZ / メガルカリオZ (151) | 150族抜き |
| 213 | ドラパルト (142) | 既存環境の最速指標 |
| 216 | メガジュカイン (145) | ドラパルト抜き調整可能 |
| 200 | メガライチュウY (130) | 130族同速勝負 |
| 192 | メガニャオニクス (124) | 123族(マスカーニャ)抜き |
| 183 | メガレックウザ (115) | 準速スカーフ70族と同程度 |
| 178 | メガライチュウX / メガムクホーク (110) | 110族同速 |
| 169 | ガブリアス (102) | 激戦区の基準 |
| 168 | メガキラフロル (101) | 100族抜き調整の到達点 |
| 167 | メガバシャーモ (100) | 加速1回で250相当へ |
この表を見てわかる通り、**「実数値168(最速101族)」と「実数値214(最速ドラパルト抜き)」**が一つの大きな調整ラインとなります。ここを意識するかしないかで、勝率は大きく変わるでしょう。
M次元ラッシュ環境の総括と今後の展望
今回のランキングデータから、開発チームが意図する新たな対戦環境が見えてきます。
1. 「Z形態」によるインフレの加速と対策
メガゼラオラやメガルカリオZ、メガアブソルZに見られるように、150を超える素早さが一つの到達点として設定されています。これにより、これまで「高速」と言われていた130族ですら、上から叩かれるリスクを背負うことになりました。これに対抗するには、「こだわりスカーフ」を持たせたポケモンで奇襲するか、あるいは「トリックルーム」「電磁波」などでS操作を行うサポート役の重要性が増しています。
2. 「すばやさ100」は最低ライン
トップ10のボーダーラインが101であったことからも分かるように、すばやさ100以下の純粋なアタッカーは、耐久に振るか、何らかのギミックを利用しなければ生き残れない環境になっています。「なんとなくASぶっぱ」では通用しない、より高度な育成論が求められます。
3. 入手難易度と強さの相関
上位のポケモンほど「入手方法未判明」や高難易度ミッションの報酬となっており、強力な力を手に入れるためには相応の試練(ゲームプレイ)が必要であることがわかります。特に異次元ミアレ調査ファイル後半のボスたちは、ストーリー攻略用パーティでは歯が立たない強さを誇ります。しっかりと準備をして挑みましょう。
4. まとめ
M次元ラッシュで追加されたメガシンカポケモンの素早さは、これまでの常識を覆すほどのインフレを起こしています。
- **メガゼラオラ(153)**が環境最速の座に君臨し、全ての基準となる。
- **メガアブソルZ・メガルカリオZ(151)**がそれに次ぐ超高速アタッカーとしてメタゲームを回す。
- 150族、130族、110族、100族という明確なスピードティア(階層)が形成された。
- 自身のパーティがどの速度帯をターゲットにするかで、育成方針を決定する必要がある。
特に上位3体は、対策必須のトップメタとなることは確実です。ランクバトルに挑む際は、これらのポケモンに先手を取られた場合にどう切り返すか、あるいは自分も同じポケモンを使って同速勝負を仕掛けるか、明確なプランを持って挑みましょう。
みなさんのミアレシティでの冒険とバトルが、この新しいメガシンカポケモンたちと共に、より刺激的なものになることを願っています。また次回の攻略記事でお会いしましょう!






