編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、DLC「M次元ラッシュ」のクリア後コンテンツ、特にゲンシカイキグラードンの圧倒的な火力と耐久力に心が折れかけていることと思います。第1形態は倒せても、第2形態で水技が無効化され、なすすべなく敗北してしまったという経験があるのではないでしょうか。
この記事を読み終える頃には、ゲンシカイキグラードンの攻略法を完全に理解し、準備すべきポケモンやアイテム、そして立ち回りの疑問が解決しているはずです。
- 第2形態では水技が無効化されるため地面タイプで攻める
- ジガルデのメガシンカと専用技が攻略の鍵となる
- オールドファッションオメガ作成の数値配分を厳守する
- 敗北してもHP引き継ぎ再戦機能を活用すれば勝てる
それでは解説していきます。
ゲンシカイキグラードン出現までの道のりと前提条件
『ポケモンレジェンドZ-A』の大型DLC「M次元ラッシュ」、皆様はどこまで進められましたでしょうか。本編クリア後の高難易度コンテンツとして配信されたこの拡張パックですが、その中でも一際異彩を放つ難易度を誇るのが伝説のポケモンたちとのバトルです。
今回はその中でも、多くのプレイヤーを絶望の淵に追いやっている「ゲンシカイキグラードン」の出現条件と、挑戦するための前提条件について深掘りしていきます。単に場所にいけば戦えるわけではない、そのプロセスの複雑さも本作の魅力であり、難しさの一因です。
ストーリークリアとダークライの撃破
まず、大前提として「M次元ラッシュ」のメインストーリーをクリアしている必要があります。ストーリーのラストボスであるダークライを倒した後、エンドコンテンツへの扉が開かれます。
ダークライ戦自体も相当な難易度でしたが、ここから先はさらに一段階ギアが上がります。ダークライ撃破後、一度サ組(調査隊本部)から呼び出しを受けるイベントが発生します。ここで新たなミッションとして提示されるのが、膨大なポイントの収集です。
ダークライ挑戦前には「5万ポイント」という高いハードルがありましたが、グラードン・カイオーガイベントを発生させるためには、そこからさらに上積みし、合計「7万ポイント」を貯める必要があります。この2万ポイントの上乗せは、クリア後のフィールド探索やサブクエスト、図鑑埋めを徹底して行わなければ到達できない数値です。
| 目標 | 必要ポイント | 難易度 |
|---|---|---|
| ダークライ挑戦権 | 50,000 pt | ★★★☆☆ |
| グラードン・カイオーガ挑戦権 | 70,000 pt | ★★★★★ |
このポイント収集の過程で、自然と手持ちポケモンのレベルも上がっていくはずですが、ただ漫然とポイントを集めるだけでなく、後述する対グラードン用のポケモン育成も並行して行うことを強く推奨します。
必須アイテム「オールドファッションオメガ」の作成
7万ポイントを達成し、イベントを進めると、グラードンとカイオーガを呼び出すための「ドーナツ」作りを依頼されます。本作独特のクラフト要素ですが、ここで適当な素材を投入して失敗すると、貴重なきのみを無駄にしてしまいます。
グラードンを呼び出すためのキーアイテムは「オールドファッションオメガ」。このドーナツを作成するためには、味のパラメータを厳密に調整する必要があります。攻略班で検証した結果、以下の数値配分が黄金比であることが判明しました。
必要な味のステータス配分
| 味の要素 | 必要数値 | 備考 |
|---|---|---|
| スイート (Sweet) | 260以上 | かなり高めが必要 |
| スパイシー (Spicy) | 160以上 | 中程度の辛さ |
| サワー (Sour) | 160以上 | 中程度の酸味 |
| ビター (Bitter) | 20以上 | ほぼ不要 |
| フレッシュ (Fresh) | 260以上 | 新鮮さが最重要 |
この数値を満たすための「きのみ」の組み合わせは無数に存在しますが、最も効率的かつ再現性が高い組み合わせを紹介します。M次元での探索で手に入る「異次元」系のきのみを惜しみなく投入しましょう。
推奨レシピ(きのみの組み合わせ)
- 異次元ナの実 × 2個
- 異次元ノの実 × 1個
- 異次元タの実 × 2個
- 異次元バコの実 × 2個
- 異次元シカの実 × 1個
この組み合わせで投入することで、右下に表示されるスコア欄の全ての項目にチェックマークが入ります。特に「ビター」の数値を抑えつつ、「スイート」と「フレッシュ」を260まで引き上げるのが難所ですが、上記レシピ通りに行えば確実に「オールドファッションオメガ」が完成します。
完成したドーナツは、その名の通りマグマのように赤く脈動するグラードンそのものの見た目をしています。これを所持した状態で「上ヌ11番地」にある「赤き終焉の力」を検知するポイントへ向かうことで、ようやく戦いのゴングが鳴らされるのです。
攻略のためのパーティ編成と育成論
ゲンシカイキグラードン戦において、最も重要なのは「第1形態」と「第2形態(ゲンシカイキ)」で明確に役割を分担することです。1匹のポケモンでゴリ押ししようとすると、タイプ相性の壁に阻まれて確実に詰みます。
ここでは、私が実際に使用し、かつ最も安定度が高いと判断した2体のポケモンを紹介します。レベルはいずれも最大の200を想定していますが、努力値配分や性格補正もしっかりと意識してください。
第1形態担当:オーダイル(またはギャラドス)
バトルの序盤、通常のグラードンを相手にする際は、伝統的な「水タイプ」のアタッカーが最適解です。
- 推奨ポケモン:オーダイル
- 推奨技:アクアブレイク、アクアジェット
- 持ち物:しずくプレート(または命の珠)
- 性格:いじっぱり(攻撃↑ 特攻↓)
採用理由と立ち回り
オーダイルを採用する最大の理由は、物理耐久の高さと、安定した物理水技「アクアブレイク」の存在です。グラードンは物理防御が高い傾向にありますが、レベル200まで育て上げたオーダイルであれば、タイプ一致の4倍弱点を突くことでHPを容易に削り取ることができます。
ハイドロポンプなどの特殊技は命中不安がある上に、オーダイルの特攻種族値とは噛み合わないため採用は控えましょう。物理一本に絞ることで、安定したダメージソースとなります。
また、本コンテンツではバトル中にメガシンカが可能ですが、オーダイルもメガシンカ適正があります。しかし、後述するジガルデへのバトンタッチを考慮すると、メガシンカのタイミングと解除の管理が非常にシビアになります。第1形態は比較的弱いため、無理にメガシンカせずとも突破は可能ですが、時短を狙うならメガシンカして速攻をかけるのも手です。
第2形態担当:ジガルデ(パーフェクトフォルム)
本記事の核となる部分です。ゲンシカイキグラードン攻略の鍵、それが「ジガルデ」です。
- 必須ポケモン:ジガルデ
- 必須技:無に還す光(専用技)、グランドフォース(またはサウザンアロー)
- 特性:スワームチェンジ
- 持ち物:やわらかいすな(または達人の帯)
- 性格:いじっぱり(攻撃↑ 特攻↓)
なぜジガルデなのか?
ゲンシカイキしたグラードンは、タイプが「じめん・ほのお」に変化します。本来であれば水技が4倍弱点となり、オーダイルでそのまま押し切れそうに見えます。
しかし、特性「おわりのだいち」の効果(および本バトルの特殊仕様)により、水タイプの技が完全に無効化されます。ここで多くのプレイヤーが「水技が効かない!?」とパニックになり、敗北を喫しています。
水技が封じられた今、ゲンシカイキグラードンの弱点を突けるのは「じめん」タイプのみとなります。そこで、相手の炎技を半減しつつ、タイプ一致の地面技を叩き込めるドラゴン・じめんタイプのジガルデが最適解となるのです。
努力値とレベルについて
レベル200環境であるため、ステータスの数値はインフレしています。HPは1000を超え、攻撃力も凄まじい数値になります。そのため、努力値(きそポイント)は必ず「こうげき」と「HP(またはすばやさ)」に極振りしてください。中途半端な耐久調整は、ボスの圧倒的火力の前に無意味です。やられる前にやる、または一発耐えて殴り返す、というシンプルな思考が必要です。
実践!バトルフローと詳細な立ち回り
それでは、実際の戦闘の流れをフェーズごとに解説します。敵の攻撃パターンを把握し、こちらの動きを最適化しましょう。
フェーズ1:通常グラードン戦
戦闘が始まると、まずは通常のグラードンがお出迎えです。ここはあくまで前座。素早く処理して後半戦に備えましょう。
基本ムーブ
- 開幕オーダイル選出: 迷わずオーダイルを出します。
- アクアブレイク連打: 小細工は不要です。ひたすら弱点技を撃ち込みます。敵の攻撃で「やけど」状態になった場合のみ、即座に「かいふくのくすり」や「なんでもなおし」を使用してください。火傷による攻撃力半減は、長期戦を招きジリ貧になる原因です。
- メガシンカのゲージ管理(最重要): 戦闘中にドロップする「かけら」を集めるとメガシンカが可能になります。オーダイルでメガシンカして速攻をかけるのは良いですが、グラードンを倒しきる直前にはメガシンカ状態が解除されている(ゲージが切れている)状態にしておくのが理想です。 なぜなら、メガシンカはパーティ内で1匹しか行えない(あるいはゲージ共有の)仕様上、オーダイルがメガシンカしたまま第2形態に突入すると、切り札であるジガルデが即座にメガシンカできず、火力が不足する恐れがあるからです。
注意点
もしオーダイルのメガシンカが長引いてしまった場合は、あえて攻撃の手を緩めるか、かけらを取らずにゲージ消費を待つという「待ち」の戦術も必要になります。第1形態は火力が低いので、多少時間をかけても問題ありません。
フェーズ2:ゲンシカイキグラードン戦
グラードンのHPを削り切ると、イベントシーンが挟まり「ゲンシカイキ」が発生。姿が巨大化し、全身からマグマが溢れ出します。ここからが本番です。
開幕の絶望と切り替え
開幕直後、水タイプの技アイコンに「×」がついたり、撃っても「効果がない」と表示されたりします。これは仕様です。 即座にポケモンを交代し、ジガルデをフィールドに送り出しましょう。
ジガルデでの立ち回り:メガシンカへの道
ジガルデ(スワームチェンジ)は、HPが半分以下になるとパーフェクトフォルム(本作におけるメガシンカ相当の強化形態)になれる特性を持っています。 しかし、本バトルでは「かけら」を集めて能動的にメガシンカするシステムも絡んできます。
- 被弾してHPを調整: ジガルデを出した直後は、あえて敵の攻撃を受けたり、自分から攻撃範囲に入ったりしてHPを半分近くまで減らす必要があります。しかし、事故死しては元も子もないので、HP管理は慎重に。
- かけら集め: フィールドに散らばるかけらを必死にかき集めます。ジガルデは体が大きいため、被弾面積も広いですが、その分アイテム回収もしやすい利点があります。
- メガシンカ発動: 条件が整ったら即座にメガシンカ。パーフェクトフォルムとなったジガルデのHPは1000を優に超え、攻撃力も跳ね上がります。
攻撃の主軸:「無に還す光」
メガシンカ後は、専用技「無に還す光」を中心に攻め立てます。この技は威力が高く、エフェクトも派手ですが、何よりゲンシカイキグラードンの膨大なHPをゴリゴリと削る快感があります。 相手が地面・炎タイプであるため、本来は等倍であるドラゴン技よりも、弱点を突ける地面技「グランドフォース」の方がダメージが出る場合がありますが、本作の補正において「無に還す光」の倍率は凄まじいもの設定されているようです。ダメージ量を見比べて、より減る方を選択してください。
最大の脅威:マグマ噴出攻撃(大技)
ゲンシカイキグラードンは一定周期、またはHP減少時に大技を使用してきます。 地面がボコボコと波打ち、足元から巨大な火柱が噴き上がる攻撃です。
- 予兆:地面が赤く光り、亀裂が入る。
- 対策:予兆が見えたら攻撃を中断し、全力で安全地帯へ移動。またはポケモンをボールに戻して回避行動に専念する。
この攻撃をまともに食らうと、レベル200のジガルデといえども致命傷を負います。さらに「やけど」の追加効果も高確率で発生するため、絶対に避ける必要があります。もし食らって火傷した場合は、即座に回復アイテムを使用してください。物理アタッカーであるジガルデにとって、火傷は死刑宣告に等しいです。
敗北しても諦めない:HP引き継ぎリトライ
このバトルの難易度が高いことは開発側も理解しているのか、救済措置が用意されています。 もし制限時間切れや、パーティ全滅で敗北してしまった場合でも、「再挑戦」を選ぶことで、敵のHPを削った状態からスタートできます。
私のプレイ時も、あと一歩のところでジガルデが倒れ、タイムアップになってしまいましたが、再挑戦時にはグラードンのHPがミリ残りの状態、かつこちらの制限時間は満タンでスタートしました。 この仕様があるため、1回で倒しきろうと気負う必要はありません。「3回かかってもいいから削りきる」という泥臭い戦法こそが、最も確実な攻略法と言えるでしょう。
グラードン撃破後の報酬と個体値について
激闘の末、ゲンシカイキグラードンを倒すと、捕獲フェーズに移行します。ここでの捕獲は確定イベントとなっているため、好きなボールを投げて大丈夫です。
オシャボ厳選のチャンス
絶対に捕まえられるため、普段は使いにくい「スピードボール」や「ヘビーボール」、あるいは色合いを合わせた「プレシャスボール(持っていれば)」など、こだわり抜いたボールで捕獲することをおすすめします。動画内ではスピードボールを使用していましたが、グラードンの赤いボディにはモンスターボールやリピートボールも似合うでしょう。
ステータス(個体値)の傾向
捕獲したグラードンのステータスを確認したところ、以下の特徴がありました。
- レベル:80
- サイズ:M(固定の可能性あり)
- 個体値(3V固定):HP、とくこう、こうげきが「さいこう(V)」
3V固定はおそらく仕様です。残りのステータス(防御、特防、素早さ)はランダムである可能性が高いため、ガチ対戦での使用を想定する場合は「王冠」を使って個体値を鍛える必要があります。 レベル80という即戦力級の高さで手に入るため、その後の裏ボス攻略や対戦コンテンツでも十分に活躍が見込めます。
補足:アイテム準備チェックリスト
最後に、挑む前にバッグに入れておくべきアイテムをまとめておきます。現地に行ってから「あれがない!」とならないように準備しましょう。
| アイテム名 | 推奨個数 | 用途 |
|---|---|---|
| かいふくのくすり | 20個以上 | 全回復+状態異常回復。火傷対策に必須。 |
| げんきのかたまり | 10個以上 | 瀕死からの完全復活。ジガルデが倒れた時の保険。 |
| なんでもなおし | 10個以上 | 薬を節約したい時の火傷直し用。 |
| こだわりオレ | 適量 | コスパの良い回復手段として。 |
| 各種ボール | 1個 | 捕獲用。お気に入りのボールを用意。 |
特に「かいふくのくすり」は惜しまず使ってください。ケチって負けることほど時間の無駄はありません。
まとめ
【M次元ラッシュ】のゲンシカイキグラードン戦は、初見殺しのギミックと高いステータスを持つ強敵ですが、適切な準備と知識があれば決して倒せない相手ではありません。
- ドーナツ作りは指定のレシピ(異次元系きのみ)で数値を満たす。
- 第1形態はオーダイル等の水物理で速攻。メガシンカゲージは使い切っておく。
- 第2形態は水技無効。ジガルデに交代し、メガシンカさせて地面技で攻める。
- 火傷対策と大技回避を徹底する。
- 負けてもHP引き継ぎで諦めずに再挑戦する。
この5点を意識すれば、必ずあの赤い巨人を手持ちに加えることができるはずです。この記事が皆様の攻略の一助となれば幸いです。
無事にグラードンをゲットしたら、次はカイオーガの攻略も待っています。M次元の旅はまだまだ終わりません。それでは、良きポケモンライフを!






