編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、 シーズン3で解禁されたジガルデの性能や、 現在のランクマッチ環境のバランス調整について気になっていると思います。
「伝説のポケモンなのに勝てない」 「ゼルネアス一強環境が変わらない」 といった悩みは、今のポケモンZAプレイヤー共通の課題です。
私自身も徹底的に使い込みましたが、 その実情は予想以上に厳しいものでした。
この記事を読み終える頃には、 なぜジガルデがこのような評価を受けているのか、 そして今後どう向き合えばよいのかという疑問が解決しているはずです。
- シーズン3でのジガルデ解禁がもたらした予想外の環境変化
- ゼルネアスやガブリアスと比較して露呈した決定的な性能差
- 実戦での運用を困難にするスワームチェンジとメガシンカの仕様欠陥
- 調整不足に対するユーザーからの批判と今後のアップデートへの期待
それでは解説していきます。
ジガルデ解禁とシーズン3環境の激変
ジガルデのスペックと事前の期待値の高さ
ポケモンレジェンズZ-A（以下、ポケモンZA）のランクマッチ「ZAバトルクラブ」において、 シーズン3の開幕と共に解禁されたカロス地方第3の伝説、ジガルデ。
その登場は、これまでの環境を根底から覆すものとして、 世界中のトレーナーから熱い視線を注がれていました。
「秩序の監視者」という異名を持つ彼が、 カロス地方の生態系を脅かすゼルネアスやイベルタルといった強力なポケモンたちに対し、 どのような制裁を与えるのか。
多くのプレイヤーは、原作の設定や過去作での活躍、 そして本作独自の「メガシンカ」に絡む新要素が加わることで、 環境の頂点に立つスペックを有していると予想していました。
特に注目されていたのは、本作で新たに追加された専用技「無に帰す光」と、 既存の特性「スワームチェンジ」の仕様変更の噂です。
前作まで猛威を振るっていた強力な範囲攻撃や、 圧倒的な耐久数値がそのまま実装されれば、 間違いなく最強の一角を担うはずでした。
攻略班内でも 「これでゼルネアス一強時代は終わる」 「ガブリアスの上位互換になるのではないか」 という議論が活発に行われ、最強ランキングの更新準備を進めていたほどです。
しかし、実際に蓋を開けてみると、 その期待は大きく裏切られることになります。
期待値が高すぎた反動もあり、 現在の評価は「期待外れ」という厳しい言葉で埋め尽くされているのが現状です。
ランクマッチでの使用率と勝率の乖離現象
シーズン開幕直後のデータ分析を行うと、 非常に興味深い、そして残酷な数字が浮き彫りになりました。
解禁初日から数日間、 ジガルデの使用率は確かにトップクラスを記録しました。 これは「新ポケモンを使いたい」「伝説の力を試したい」というプレイヤーの純粋な好奇心によるものです。
しかし、使用率の高さとは裏腹に、 勝率は驚くほど低迷していたのです。
通常、強力な新ポケモンが登場した場合、 その対策が確立されるまでは高い勝率を維持することが多いのですが、 ジガルデに関しては逆の現象が起きました。
「使えば使うほどレートが下がる」という悲鳴がSNS上で散見され、 上位帯のプレイヤーほど早々に見切りをつける傾向が見られました。
一方で、使用率・勝率共に高水準を維持し続けているのが、 既存の環境王者であるゼルネアスとガブリアスです。
このデータが示唆している事実は一つ。 「ジガルデは、現在の環境メタ（流行）に全く適応できておらず、 むしろ既存の強者たちの『養分』にされている」ということです。
多くのトレーナーがジガルデをパーティから外し、 再び使い慣れた強力な構築に戻り始めている現状は、 今回の調整や仕様に対する無言の抗議とも取れるでしょう。
伝説のポケモンが解禁されたにも関わらず、 環境が「変化」するのではなく、 むしろ既存の強者たちの地位を「盤石」にしてしまった皮肉な結果となっています。
この「使用率と勝率の乖離」こそが、 ジガルデの抱える根本的な問題を如実に物語っています。
ユーザーからの批判と失望の声の拡散
ネット上のコミュニティや私の元に届く質問箱を見ても、 プレイヤーたちの困惑は怒りへと変わりつつあります。
「最初からパーフェクトフォルムで使わせてほしい」 「メガシンカ枠を消費するのに条件が厳しすぎる」 「これならガブリアスで良い」 といった辛辣な意見が後を絶ちません。
特に、ジガルデの設定上の役割である「生態系の秩序を守る」という点が、 ゲーム内では全く機能していないことへの失望感が大きいです。
「秩序を守るどころか、自分が乱獲されている」 「ゼルネアス一強の環境を正すのが仕事ではないのか」 という嘆きは、ポケモンという作品への愛が深いからこそ出てくる言葉でしょう。
また、YouTubeや動画配信サイトでは 「ジガルデ救済企画」や「ジガルデが弱すぎる件について」といった動画が急増しており、 再生数を伸ばしています。
これは裏を返せば、 多くのプレイヤーが「ジガルデの弱さ」を共有し、共感しているという証拠でもあります。
「ロマン枠としても扱いづらい」 「対戦準備画面で相手にジガルデがいると安心する」 といった屈辱的なコメントさえも見受けられます。
本来、対戦相手に威圧感を与えるはずの伝説のポケモンが、 逆に「ボーナスステージ」扱いされている現状は、 キャラクターのブランドイメージを大きく損なう事態と言えるでしょう。
運営への不満と調整不足の指摘
このような状況を受け、 批判の矛先は自然と開発・運営チームへと向かっています。
「テストプレイを本当に行ったのか？」 「現環境でのゼルネアスの暴れぶりを把握しているのか？」 「なぜ過去作の反省を活かさないのか？」 といった厳しい意見が、公式SNSのリプライ欄や掲示板に溢れています。
特に批判が集中しているのは、「調整の方向性」です。
プレイヤーが求めていたのは、 既存の壊れ性能を持つポケモン（ゼルネアスなど）への抑止力となるような強力なジガルデでした。
しかし、実際に実装されたのは、 発動条件が厳しく、環境トップに対して不利な要素を多く抱えた 「調整されすぎた」ジガルデでした。
「強すぎて環境を壊すのを恐れるあまり、弱くしすぎて産廃にしてしまった」 というのが、大方の見方です。
もちろん、ゲームバランスを保つことは重要ですが、 目玉となる伝説のポケモンが活躍できない調整は、 エンターテインメントとして失敗と言わざるを得ません。
DLCやアップデートでの修正を待つしかない現状に対し、 ユーザーの痺れは切れかけています。 運営には、この声を真摯に受け止め、早期の対応策を提示することが求められています。
ユーザーの声ピックアップ
- 「ジガルデ使ってみたけど、変身する前に落とされる。変身しても回復しないから先制技で縛られる。何これ？」
- 「ゼルネアスのジオコン積みの起点にされるだけ。秩序の監視者が秩序を乱してる。」
- 「メガ枠消費するならレックウザみたいに持ち物自由にしてくれ。」
ジガルデが弱いとされる4つの致命的理由
スワームチェンジの発動条件と環境のミスマッチ
ジガルデを象徴する特性「スワームチェンジ」ですが、 これこそが最大の足枷となっています。
HPが半分以下になった時にパーフェクトフォルムへ変化するという仕様は、 原作のアニメやストーリー再現としてはドラマチックで素晴らしいものです。 しかし、ガチ対戦の世界においては、あまりにリスキーで非実用的なシステムと言わざるを得ません。
現在のポケモンZAの対戦環境は、過去作以上に「超火力インフレ」が進んでいます。 メガシンカポケモンの高火力技や、Z技に相当するような大技が飛び交う中で、 「HPを半分残して耐える」という調整は至難の業です。
多くの攻撃は「確定1発（HP満タンから即死）」か「確定2発」であり、 中途半端にHPを残してくれる優しい相手はいません。
「きあいのタスキ」を持たせて無理やり耐えるという戦法もありますが、 本作のジガルデはメガシンカ枠としての運用が主となるため、 持ち物が固定されるケースが多く、その戦法も取りづらいのが実情です。
仮にタスキを持てたとしても、 先制技や連続技、ステルスロックなどの定数ダメージで潰されることが多く、安定しません。
さらに致命的なのは、変身したとしてもHPが回復するわけではない点です。 最大HPが増えることで見かけ上の現在HP数値は増えますが、割合としては低いままです。
その結果、変身した直後のターンに、 相手の先制技や素早いポケモンの追撃で落とされる可能性が極めて高いのです。
「変身できれば強い」という前提に辿り着く前に、試合が終わっていることが大半です。 この「発動プロセスの遅さ」が、高速環境と致命的に噛み合っていません。
メガシンカ枠消費と持ち物固定の制約
今作におけるジガルデの強化形態（パーフェクトフォルムへの移行）は、 システム上「メガシンカ」と同様の扱い、あるいはそれに準ずるリソースを消費する仕様となっているようです。
ここで比較対象として挙げられるのが、ホウエン地方の伝説、レックウザです。
かつて猛威を振るったメガレックウザは、 「持ち物なし（画竜点睛を覚えるだけ）」でメガシンカが可能という破格の性能を持っていました。 そのため、持ち物に「きあいのタスキ」で行動保証を得たり、 「こだわりハチマキ」で火力を底上げしたりと、カスタマイズ性が非常に高かったのです。
しかし、今回のジガルデに関しては、 専用のアイテム所持が必須であったり、前述の特性発動が必要であったりと、制約があまりに多すぎます。
「アイテム固定による戦略の幅の狭さ」と「変身の手間」という二重苦を背負わされています。 その見返りとして得られるパワーが、現在の環境に見合っているかと言えば、残念ながら否です。
アイテムが固定されるということは、 相手からすれば「持ち物を推測する必要がない」ということであり、対策が容易になります。
「こいつはスカーフを持っていないから先手を取れる」 「タスキはないから一撃で落とせる」 といった情報アドバンテージを相手に与えてしまっているのです。
本来なら自由な持ち物で戦略の幅を広げたいところを、システムに縛られている点が、 構築の柔軟性を奪い、勝率低下に直結しています。
ゼルネアスという絶対的な天敵の存在
ジガルデが活躍できない最大の理由、 それは環境の頂点に君臨する「ゼルネアス」の存在に他なりません。
フェアリータイプの伝説ポケモンであるゼルネアスは、 ドラゴン・じめんタイプのジガルデに対して圧倒的な有利を取れます。
タイプ相性だけであれば、鋼テラスタルや鋼技での対策も可能ですが、 問題はゼルネアスの性能そのものが「壊れている」と評されるほど高いことです。
専用技「ジオコントロール」による特攻・特防・素早さの2段階上昇は、 一度積まれてしまえば全抜き（相手パーティを全て倒すこと）も容易なほどの制圧力を誇ります。
ジガルデ側からすると、ゼルネアスと対面した時点でほぼ「詰み」です。
メインウェポンのドラゴン技は無効化され、じめん技も等倍で通るとはいえ、 ジオコントロールを積まれる隙を与えるか、 あるいは先制のムーンフォースで一撃で葬られるかの二択を迫られます。
「生態系の秩序を守る」はずのジガルデが、 生態系の頂点に君臨するゼルネアスに手も足も出ないという構図は、 対戦環境における最大の皮肉と言えるでしょう。
多くのプレイヤーが 「ジガルデを入れるくらいなら、その枠でゼルネアス対策の鋼ポケモンを入れた方がマシ」 と判断するのも無理はありません。 環境トップメタに対して明確な回答を持てない伝説ポケモンは、評価されにくいのが対戦ゲームの常です。
ガブリアスとの比較と劣化枠扱い
ゼルネアスが「天敵」であるなら、ガブリアスは「目の上のたんこぶ」とも言えるライバルです。 同じドラゴン・じめんタイプを持つ両者ですが、 多くのトレーナーが「これならガブリアスで良い」と判断しています。
その理由は明白で、使い勝手の差です。 ガブリアスは最初から高い素早さと攻撃力を持ち、持ち物も自由に選べます。 一方のジガルデは、スワームチェンジの発動条件を満たす必要があり、初動の遅さが目立ちます。
ここで、両者のステータスや特性を比較してみましょう。
| 比較項目 | ジガルデ（50%） | ガブリアス | 評価 |
|---|---|---|---|
| 素早さ | 95族 | 102族 | ガブリアスが激戦区を抜ける点で圧倒的有利。 |
| 火力 | 持ち物固定により伸び悩み | 鉢巻・珠・スカーフで自在 | 瞬間火力・崩し性能共にガブリアスに軍配。 |
| 耐久 | 数値は高いが回復手段乏しい | 平均以上 | ジガルデは変身前提だが、変身前に削られる。 |
| 特性 | スワームチェンジ（受動的） | さめはだ（定数ダメ優秀） | ガブリアスの特性は攻防一体で腐りにくい。 |
| 役割 | 詰ませ・サイクル | エース・崩し・ステロ撒き | ガブリアスの方が役割遂行速度が速い。 |
さらに、現在の環境は「ガブリアスをどう倒すか」を中心に回っています。 つまり、相手のパーティには必ずと言っていいほど、 氷技やフェアリー技を持ったガブリアス対策のポケモンが含まれています。
ジガルデはガブリアスと同じ弱点を持っているため、 ガブリアス対策の流れ弾（ついで）で完璧に対策されてしまっているのです。
「ガブリアスの対策をしておけば、ジガルデも勝手に死んでいく」という現状は、 伝説のポケモンとしての威厳を完全に損なわせています。
一般ポケモンであるガブリアスと比較され、「劣化」の烙印を押されることほど、 伝説ポケモンにとって屈辱的なことはありません。
対戦環境におけるジガルデの具体的な不遇シーン
対ゼルネアス戦での絶望的な立ち回り
実際の対戦において、ジガルデがゼルネアスと対面したシーンを想定してみましょう。 こちらはジガルデ、相手はゼルネアス。
この時点で、ジガルデ側の選択肢は極めて限られます。 ドラゴン技は無効。地面技を撃つにしても、ゼルネアスは耐久もそこそこ高く、一撃で落とすことは難しいでしょう。
また、ゼルネアスが「パワフルハーブ」を持っている場合、 1ターンでジオコントロールを積まれ、特攻・特防・素早さが2倍になります。
こうなると、次のターンには先手を取られ、 威力1.5倍（タイプ一致）かつ特攻2倍のムーンフォースが飛んできます。 ジガルデがこれを耐えることは、パーフェクトフォルムであっても非常に困難です。
仮に交代しようにも、裏のポケモンがムーンフォースを受け切れる保証はありません。 結果として、ジガルデを捨てるか、裏のポケモンを犠牲にするかの二択を強いられます。
「秩序の監視者」として登場したはずが、相手の最強の積み技の起点（カモ）にされてしまう。 この絶望的な立ち回りこそが、ランクマッチでジガルデが敬遠される最大の理由です。 本来であれば、伝説ポケモン同士の対面は熱い読み合いが発生するはずですが、このカードに関しては一方的すぎるのです。
氷技環境による不慮の事故死
ドラゴン・じめんタイプの宿命として、こおりタイプの技が「4倍弱点」となります。 これは通常の2倍弱点とは比較にならないほどのリスクです。
ダメージ計算上、不一致の「れいとうビーム」や「こおりのつぶて」であっても、 ジガルデにとっては致命傷となります。
現在の環境には、ガブリアス対策として「れいとうビーム」を搭載したポリゴン2や、 「つららばり」を持つパルシェン、 あるいはフェアリーと氷を両立するキュウコン（アローラのすがた）などが蔓延しています。
さらに恐ろしいのは、本来有利であるはずの電気タイプでさえ、 「めざめるパワー（氷）」やサブウェポンの「テラバースト（氷）」を隠し持っていることが多い点です。
例えば、サンダーやボルトロスといった電気タイプに対し、 地面タイプを持つジガルデは本来強く出られるはずです。 しかし、相手が交代読みや対面操作で氷技を撃ってきた瞬間、ジガルデは何もできずに退場となります。
「どこから氷技が飛んでくるかわからない」という恐怖が、 積極的な選出や交代出しを躊躇させます。 4倍弱点というあまりに大きな弱点は、安定した勝率を求めるランクマッチにおいて、 許容しがたいリスク要因となっているのです。
素早さ種族値が招く行動不能のリスク
対戦において最も重要と言っても過言ではないステータス、「素早さ」。 ジガルデ（50%フォルム）の素早さ種族値は95です。
これは、激戦区であるガブリアス（102族）や、リザードン・ボーマンダ（100族）、 ゼルネアス・イベルタル（99族）よりも遅い数値です。
この「あと少し足りない」素早さが、勝敗を分ける決定的な差となります。 上から殴られるということは、常に「被弾するリスク」を負うということです。 被弾すればHPが削られるだけでなく、追加効果による「やけど」「まひ」「ひるみ」のリスクも発生します。
特に「ひるみ」は凶悪で、 上から「あくのはどう」や「アイアンヘッド」を撃たれ続けるだけで、 何もできずに倒される可能性があります。
もしジガルデがガブリアスより速ければ、 あるいはゼルネアスと同速であれば、評価は大きく変わっていたでしょう。
しかし現実は、彼らの後塵を拝する鈍足アタッカーであり、 その鈍足を補うほどの圧倒的な耐久も、変身前には備わっていないのです。 「遅い」ということは、それだけで「弱い」と言い換えられるほど、現代ポケモンバトルは高速化しています。
専用技の命中不安と火力不足
ジガルデの強みであるはずの専用技群にも、無視できない問題があります。 「コアパニッシャー」「サウザンアロー」「サウザンウェーブ」、そして今作の「無に帰す光」。 これらの技は、カタログスペックだけ見れば強力ですが、実戦では使い勝手が悪いものが多いのです。
まず、全体攻撃技はダブルバトルでは有用ですが、 シングルバトルでは威力が分散されたり、効果が限定的だったりします。
また、今作で話題の「無に帰す光」ですが、威力は凄まじいものの、 発動後の反動で動けなくなったり、命中率に不安があったりと、リスクが大きすぎます。
「当たれば強い」という技は、試行回数を稼げる高耐久型や、 上から撃てる高速ポケモンが使ってこそ輝きます。 鈍足で、かつ変身前は耐久も並程度のジガルデが、命中不安の技を撃つリスクは計り知れません。
ここぞという場面で技を外し、そのまま負けに直結するケースが後を絶ちません。 また、火力自体も伝説ポケモンの中では控えめであり、 弱点を突けなければ相手を一撃で倒せないことも多々あります。
「当てなきゃ負け、倒せなきゃ負け」というシビアな場面を常に強いられることが、 プレイヤーに過度なストレスを与えています。
今後のアップデートとジガルデ救済の可能性
パーフェクトフォルムの仕様変更への期待
プレイヤーの間で最も多く望まれている修正案は、パーフェクトフォルムへの移行条件の緩和です。
「HP半分以下」ではなく、 「戦闘に出た瞬間に変身する（完全体でスタート）」、 あるいは「メガシンカのように任意で変身できる」ように変更すべきだという声が圧倒的です。
最初からパーフェクトフォルムであれば、 その圧倒的なHPと耐久力でゼルネアスの攻撃を一発耐え、 返しの技で致命傷を与えることも可能になります。 これこそが、多くのプレイヤーが夢見た「秩序の監視者」の姿です。
また、専用アイテムの制限撤廃や、素早さ種族値の微増など、 使い勝手を向上させるための調整案も議論されています。
特に素早さに関しては、あと「5」上がるだけで抜ける相手が激増するため、影響力は絶大です。 もしこれらが実装されれば、ジガルデは真の意味で環境に君臨し、 ゼルネアス一強体制に終止符を打つことができるでしょう。
運営には、プライドを捨ててでも、 この「失敗」を認めた上での大胆な修正が求められています。
DLC追加ポケモンによる環境変化の予測
現状のバランスに対する絶望感の一方で、 今後のDLC（ダウンロードコンテンツ）やアップデートに期待を寄せる声もあります。
噂されているのは、 「ゲンシグラードン」や「ゲンシカイオーガ」といった、ホウエン地方の強力な伝説ポケモンの追加です。
特にゲンシグラードンは、炎・地面タイプであり、特性「おわりのだいち」により水技を無効化します。 さらに、ゼルネアスのフェアリー技を半減しつつ、 高い物理耐久と攻撃力で対抗できる数少ないポケモンです。
彼らが参戦することで、ゼルネアスの支配が揺らげば、 相対的にジガルデの評価が見直される可能性もゼロではありません。
環境が「対ゼルネアス」一辺倒から変化することで、 ジガルデが刺さる相手が増えるかもしれません。
また、シーズンごとのルール変更で「禁止伝説の使用不可」や「特定のタイプの強化」などが導入されれば、 ジガルデが輝くニッチな需要も生まれるかもしれません。 環境の変化は常に予測不能であり、その混乱の中にこそ、ジガルデの活路があるはずです。
現環境でジガルデを活かすための構築論
運営の対応を待つしかない現状ですが、プレイヤー側で工夫できることも残されています。 完全に諦めるにはまだ早いです。
例えば、「壁貼り構築（リフレクター・ひかりのかべ）」でジガルデの耐久をサポートし、 無理やり変身まで持っていく戦術。 これなら、HP半分以下になっても、実質的な耐久は確保できます。
あるいは、「トリックルーム」を使用して素早さ関係を逆転させ、 鈍足のジガルデを高速アタッカーとして運用する戦術などです。 ジガルデの遅さを逆手に取り、相手のエースを上から叩く動きは意表を突けます。
また、ダブルバトルにおいては、 味方のサポートを受けることで「サウザンウェーブ」によるロック（交代禁止）や 「サウザンアロー」による対空性能が活きる場面もあります。
「弱いから使わない」と切り捨てるのは簡単ですが、 この逆境の中でジガルデを活躍させる構築を考えることこそ、真のトレーナーの腕の見せ所とも言えるでしょう。
メタ（流行）の裏をかき、意表を突いた構成でゼルネアスやガブリアスを倒した時の快感は、 何物にも代えがたいものです。
「とぐろをまく」を採用した耐久積み型や、「ねむる」を採用した要塞型など、 まだ開拓されていない型があるかもしれません。
運営に求められる誠実な対応と修正
最後に、改めて運営チームに求めたいのは「対話」と「迅速な対応」です。
現在の批判殺到状態を放置することは、 ゲーム自体の寿命を縮めることになりかねません。
「なぜこのような調整にしたのか」という意図の説明や、 「今後バランス調整を行う予定があるのか」というロードマップの提示が必要です。
ユーザーは、完璧なゲームを求めているわけではありません。 開発者と共に、より良いゲームを作っていきたいと願っているのです。
今回のジガルデ騒動を一つの教訓とし、 今後の伝説ポケモン実装やバランス調整においては、より慎重かつ大胆なアプローチが行われることを切に願います。
ポケモンZAが、真に長く愛されるゲームになるための分岐点に、 今我々は立っているのかもしれません。
まとめ
今回のレビューでは、ポケモンZAのランクマッチシーズン3におけるジガルデの現状と、 運営への批判が集まる理由について徹底解説しました。
- シーズン3でのジガルデ解禁がもたらした予想外の環境変化
- ゼルネアスやガブリアスと比較して露呈した決定的な性能差
- 実戦での運用を困難にするスワームチェンジとメガシンカの仕様欠陥
- 調整不足に対するユーザーからの批判と今後のアップデートへの期待
現状は非常に厳しい立ち位置にいるジガルデですが、 その設定上の潜在能力の高さは誰もが認めるところです。
今後の環境変化や研究、そして何より運営の英断によって、 彼が真の力を発揮し、荒れ狂う環境に秩序をもたらす日が来ることを願ってやみません。
私も引き続き、ジガルデの可能性を信じて研究を続けていきます。 新たな発見や構築が見つかり次第、すぐに皆さんにお伝えしますので、楽しみにしていてください。
