編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ランクマッチシーズン4(S4)で急増している「サーフゴー」の強さが本物なのか、それとも一過性の流行なのかが気になっていると思います。
「特性がないサーフゴーなんて使えるの?」「どうやって対策すればいいの?」そんな疑問を抱えながら、連敗が続いて悩んでいるトレーナーも多いのではないでしょうか。
この記事を読み終える頃には、サーフゴーの真の強さを理解し、自分で使うべきか、あるいはどうやってカモにするかの疑問が解決しているはずです。
- シーズン4環境におけるサーフゴーの立ち位置と「覇権」と呼ばれる理由
- 「命の珠」型が最強とされる具体的な火力指数と耐久ラインの分析
- 天敵ガブリアスやエアームドに対する明確な回答となる技構成
- アクション要素が強い本作における「逃げ撃ち」性能の高さ
それでは解説していきます。
ランクマッチS4でサーフゴーが環境入りした背景
ランクマッチシーズン4が開幕し、DLCによる追加ポケモンたちが解禁されました。その中でも一際異彩を放っているのが、パルデア地方からやってきた「サーフゴー」です。
結論から申し上げますと、今のサーフゴーは「環境の答え」に近い存在になっています。
本作『ポケモンZA』はアクション要素が強いゲーム性ですが、サーフゴーはそのシステムに愛されていると言っても過言ではありません。まずは、なぜこれほどまでに注目されているのか、その背景を深掘りしていきましょう。
特性「おうごんのからだ」没収でも最強な理由
原作『スカーレット・バイオレット』をご存知の方なら、サーフゴー=特性「おうごんのからだ(変化技無効)」というイメージが強いでしょう。しかし、本作には特性という概念が実装されていません。
「特性がないサーフゴーは翼のないリザードンだ」
実装前、多くの評論家やプレイヤーはそう口を揃えていました。しかし、蓋を開けてみればどうでしょうか。特性というアドバンテージを失ってもなお、彼は最強格として君臨しています。
その最大の理由は「鋼・ゴースト」という優秀すぎる複合タイプと、圧倒的な技範囲にあります。本作のバトルシステムにおいて、耐性の多さは生存率に直結します。
| タイプ相性 | 詳細 |
|---|---|
| 無効 | ノーマル / 格闘 / 毒 |
| 半減以下 | 草 / 氷 / 飛行 / エスパー / 岩 / ドラゴン / 鋼 / フェアリー |
| 弱点 | 炎 / 地面 / ゴースト / 悪 |
この表を見ていただければ分かる通り、主要なアタッカーの技を軒並み半減以下に抑え込むことができます。特に、環境に多いドラゴン技やフェアリー技に強い点は、乱戦になりがちな『M次元ラッシュ』において、事故死を防ぐ大きな要因となっています。
特性に頼らずとも、素のスペックだけで十分に「壊れ性能」を持っていることが証明されたのです。
ギルガルド先輩の無念を晴らす鋼枠としての覚醒
同じ鋼・ゴーストタイプであるギルガルドが、本作では特性「バトルスイッチ」を没収され、フォルムチェンジの自由度を失ったことで評価を落としている現状があります。
その中で登場したサーフゴーは、まるでギルガルドの無念を晴らすかのように大暴れしています。
「鋼枠を入れたいが、ギルガルドでは火力が足りないし、ハッサムでは炎が怖い」
そんなトレーナーたちの悩みを一発で解決したのがサーフゴーでした。高い特攻種族値から放たれる広範囲攻撃は、ギルガルドが失った攻撃性能を補って余りあるものです。まさに、新時代の鋼枠エースとしての地位を確立したと言えるでしょう。
アクションゲーにおける「足の速さ」という武器
本作の対戦において、数値上の「素早さ」だけでなく、フィールド移動における「足の速さ(移動速度)」が極めて重要です。
サーフゴーを使っていて驚かされるのは、その軽快な移動モーションです。見た目は金属の塊ですが、ボードに乗って滑るように移動するため、相手の攻撃を回避する性能が非常に高いのです。
- ヒット&アウェイが容易:攻撃を撃ってすぐに距離を取る動きがスムーズ。
- ポジショニングの有利:有利な位置取りを素早く確保できる。
- 逃げ性能:不利な対面でも、物理的に距離を取って仕切り直しができる。
特に「呪い」などの定数ダメージや、近接アタッカーに詰められた際、この移動速度の速さが生存率を劇的に高めています。これはカタログスペックだけでは見えてこない、実際に操作して初めてわかる強みです。
最適解とされる「珠アタッカー型」の全貌
現在、ランクマッチで猛威を振るっているサーフゴーの構成は、ほぼ一つに収束しつつあります。それが「控えめ・命の珠」型です。
なぜこの構成が最適解なのか、数値と実戦データの両面から解説します。
努力値配分:HP252 特攻252 余り防御
| 項目 | 設定内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 性格 | ひかえめ(特攻↑ 攻撃↓) | 1発の火力を最大化し、確殺範囲を広げるため |
| 持ち物 | いのちのたま | 技の威力を1.3倍にし、等倍相手でもゴリ押すため |
| 努力値 | H252 C252 B4 | 撃ち合い性能を確保しつつ、最大火力を出す |
あえて素早さに振らず、HPに全振り(ぶっぱ)している点がポイントです。
本作はアクション要素があるため、素早さステータスを上げて先手を取るというターン制バトルの概念よりも、「攻撃を一発耐えて、反撃で倒す」あるいは「操作テクニックで避けて、重い一撃を入れる」ことが重視されます。
HPに252振ることで、等倍の攻撃なら余裕を持って耐えることができます。さらに、余りを防御に振ることで、環境トップの物理アタッカーであるガブリアスなどの攻撃に対しても、乱数次第で耐える可能性を残しています。
確定技:ゴールドラッシュの制圧力
メインウェポンである「ゴールドラッシュ」。威力120、命中100という破格の性能を持つ鋼技です。
- メリット:広範囲に大ダメージを与える。ザコ敵を一掃できる。
- デメリット:使用後に特攻が1段階下がる。
このデメリットを考慮しても、採用しない理由がありません。範囲攻撃であるため、混戦状態で適当に撃っても複数の相手を巻き込めます。
特攻ダウンのリスクはありますが、今の環境は「やられる前にやる」超火力環境です。初弾で相手のHPを7〜8割、あるいは一撃で吹き飛ばせれば、特攻が下がった状態で追撃圏内に入ります。
また、本作の仕様上、交代や一定時間の経過、あるいは「わるだくみ」によるリセットでデメリットを帳消しにできるため、使い勝手は想像以上に良いのが特徴です。
サブウェポン:10万ボルトが環境に刺さる理由
ここが今回の記事の最大のポイントの一つです。なぜ「10万ボルト」を採用するのか。
事前の環境考察では、物理受けとして優秀な「エアームド」が流行すると予想されていました。サーフゴーミラーや、物理偏重の環境に対するメタとしてエアームドが出てくることは明白でした。
そこで輝くのが10万ボルトです。
- 対エアームド:鋼技が半減される相手に対し、抜群を突いて一撃粉砕。
- 対水タイプ:通りが悪い水タイプ(ミロカロスやラグラージなど)への打点。
- 対飛行タイプ:リザードンなどの飛行複合への牽制。
実際にランクマを回してみると、エアームドだけでなく、水タイプで受けに来る相手が多く見受けられます。「わるだくみ」を積んでからの「珠10万ボルト」は、受け出しを許さない破壊力を持っています。
変化技:わるだくみの重要性
「ゴールドラッシュ」で下がった特攻を戻すだけでなく、崩し性能を飛躍的に高めるのが「わるだくみ」です。
特攻を2段階上昇させるこの技は、隙を見て積むだけでゲームエンド級の火力を生み出します。特に、相手が交代を読んだり、様子見で距離を取ったりした瞬間に積むのが強力です。
- 特攻ダウンのケア:ゴールドラッシュ連打後のリカバリー。
- 受け破壊:高耐久ポケモンを強引に突破する手段。
アクション中、相手の攻撃を避けて安全圏に移動し、そこで「わるだくみ」を使用する。この動きができるだけで、勝率はグンと上がります。
実際の戦闘シーンから見る立ち回り解説
ここでは、実際のランクマッチのシチュエーションを想定し、どのようにサーフゴーを操作すれば勝てるのかを解説します。
対マフォクシー・リザードン(炎タイプ)
基本的に炎タイプは不利です。しかし、諦める必要はありません。
相手が「オーバーヒート」や「だいもんじ」などの大技を撃った後の隙、あるいは遠距離からの「シャドーボール」での削りが有効です。
特にマフォクシー対面では、相手の耐久が低いため、「シャドーボール」が当たれば致命傷を与えられます。炎技を横移動で回避し、即座にシャドーボールを叩き込む。この「回避&反撃」のサイクルを意識してください。
ただし、「ねっぷう」のような広範囲技を持つリザードン相手は分が悪いです。無理せず、後述する相性の良い味方に交代するのが賢明です。
対ガブリアス(環境トップの物理)
今の環境は「ガブリアス・オブ・ザ・イヤー」と言っても過言ではないほど、ガブリアスが蔓延しています。地面技はサーフゴーにとって即死級の弱点です。
しかし、こちらには「10万ボルト」以外の選択肢として、テラスタル(本作に実装されている場合)や、単純な火力押し付けがあります。
もし対面してしまった場合、相手の「じしん」を誘って浮いているポケモンに交代するか、あるいは相手が「つるぎのまい」などを積んでいる隙に「ゴールドラッシュ」で削りを入れる動きが求められます。
実は、サーフゴーとガブリアスは最高のパートナーでもあります。
- サーフゴーの苦手な炎・地面をガブリアスが受ける。
- ガブリアスの苦手なフェアリー・氷をサーフゴーが受ける。
この補完が完璧であるため、自分で使う際は「サーフゴー+ガブリアス」の並びを強く推奨します。
乱戦時の「漁夫の利」性能
3vs3や4vs4の乱戦モードにおいて、サーフゴーは最強の「漁夫」となります。
敵味方が入り乱れて体力が削れた地帯に、遠距離から「ゴールドラッシュ」を撃ち込む。これだけでダブルキル、トリプルキルが狙えます。
自らが前線に出るのではなく、味方を盾にしながら中距離から高火力を押し付ける。シューティングゲームのスナイパーのような立ち回りが、サーフゴーのポテンシャルを最大限に引き出します。
ランクマS4のメタゲーム考察:サーフゴー対策
これほど強いサーフゴーですが、無敵ではありません。流行すればするほど、対策も進んでいきます。ここでは、サーフゴーを使われた側の視点で対策を練ります。
1. 高速地面アタッカーで上から叩く
やはりガブリアスが筆頭です。サーフゴー側がHPに振っているとはいえ、タイプ一致の「じしん」や「ドリルライナー」を耐えるのは至難の業です。
また、「ドリュウズ」も強力な対策候補です。鋼・地面タイプであるため、サーフゴーのメインウェポン(鋼・ゴースト・電気)をすべて等倍以下で受けつつ、上から地面技で弱点を突けます。S4後半に向けて、ドリュウズの需要はさらに高まるでしょう。
2. 特殊受けラッキー・ハピナスの投入
物理耐久は並ですが、特殊耐久に関しては化け物級のラッキーやハピナス。これらであれば、サーフゴーの攻撃を何度でも受けられます。
ただし、「わるだくみ」を最大まで積まれると突破される恐れがあるため、「ちきゅうなげ」などの定数ダメージで削るか、「でんじは」で足を奪うサポートが必要です。
3. シャンデラの復権
サーフゴー対策として、シャンデラが注目されています。
- サーフゴーのメイン技(鋼)を半減。
- こちらの炎・ゴースト技でサーフゴーの弱点を突ける。
- 特性「もらいび」であれば、サーフゴーの裏にいる炎タイプも牽制できる。
実際、ランクマッチでもシャンデラ入りのパーティが増加傾向にあります。サーフゴー側からすると、シャンデラが見えた時点で選出を躊躇せざるを得ません。
サーフゴー運用における注意点とテクニック
「強いからとりあえず入れる」では勝てないのがランクマッチの深淵です。サーフゴーを使いこなすための細かいテクニックを紹介します。
ゴールドラッシュの撃ち時を見極める
強力ですが、特攻ダウンのデメリットは痛いです。
- NG行為:HP満タンの耐久ポケモンに初手でぶっ放す。
- OK行為:削れた相手へのトドメ、あるいは交代際への負担かけ。
基本は「シャドーボール」や「10万ボルト」で立ち回り、ここぞという場面で「ゴールドラッシュ」を抜く。刀を抜くタイミングを見極める居合切りのような心構えが必要です。
命の珠ダメージの管理
攻撃するたびにHPが削れる「命の珠」。ただでさえHP管理が重要なアクションバトルにおいて、自傷ダメージはリスクとなります。
無駄撃ちは厳禁です。確実に当たる距離、確実にダメージが入るタイミングでのみ攻撃ボタンを押しましょう。弾幕を張るような使い方は、自分の寿命を縮めるだけです。
味方への依存度を理解する
サーフゴーは単体性能も高いですが、味方のサポートがあってこそ輝きます。
例えば、ラグラージやカバルドンなどで「ステルスロック」を撒いてもらい、相手のタスキを潰しておく。あるいは、オーロンゲなどで「壁」を貼ってもらい、行動回数を確保する。
「自分一人で全員倒す」のではなく、「味方が作ったチャンスを確実にものにする」フィニッシャーとしての意識を持つことが、勝率安定への鍵です。
今後の環境予想:サーフゴーは生き残れるか?
シーズン4はまだ始まったばかりですが、現時点での結論として、サーフゴーはシーズン終了までTier1に居座り続けると予想します。
理由は以下の3点です。
- 耐性の優秀さは腐らない:どんなに火力がインフレしても、無効・半減が多い事実は変わりません。
- 型が読みにくい:現在は珠アタッカーが主流ですが、今後「こだわりスカーフ」や「ふうせん」「たべのこし」を持った耐久型など、開拓の余地が残されています。
- ガブリアスとの相性:環境トップのガブリアスと相性が良い以上、ガブリアスがいる限りサーフゴーも使われ続けます。
ただし、ドリュウズやイーユイ(解禁された場合)など、明確な天敵が増加した場合は、立ち回りをアップデートする必要があります。
ペルソナ別:サーフゴー育成推奨度
初心者・復帰勢:★★★★★
エイム力がそこまで要求されず、範囲攻撃で貢献できるため、非常に使いやすいです。「とりあえずゴールドラッシュ」で勝てる試合も多いでしょう。まずはサーフゴーを作って、ゲームのスピード感に慣れることをおすすめします。
ガチ勢・ランカー:★★★★☆
対策される側に回るため、単純な運用では勝てなくなってきます。しかし、読み合いや微細なポジショニングで差をつけられる玄人好みの性能も秘めています。メタを逆手に取った調整(例えば耐久調整を崩して素早さに振るなど)の研究しがいがあるポケモンです。
まとめ
シーズン4の覇権候補、サーフゴーについて解説してきました。
- 特性がなくても最強:優秀なタイプと広範囲技で環境を制圧している。
- 珠+わるだくみ+3ウェポン:火力を最大化した構成が、受け出しを許さない。
- ガブリアスとの黄金コンビ:相性補完が完璧で、今のランクマはこの2体を軸に回っている。
- 10万ボルトが隠し味:エアームドや水タイプへの奇襲として機能し、対応範囲を広げている。
「サーフゴーを使えばほぼ負けなしでいけるか?」という質問への答えは、「Yes、ただし慢心しなければ」です。
圧倒的なパワーを持っていますが、炎や地面というメジャーな弱点も抱えています。しかし、それを補って余りある魅力と強さが、この黄金の体には詰まっています。
まだゲットしていない、あるいは育成を迷っているトレーナーの皆さん。今すぐコインを集めて、この「ランクマの賞金稼ぎ」を仲間に加えましょう。ゴールドラッシュの快感を味わえば、もう他のポケモンには戻れないかもしれません。
今後も『ポケモンZA』の最新環境情報や、勝てる構築を紹介していきます。この記事が役に立ったと思ったら、ぜひシェアしてライバルたちに差をつけてください。
それでは、ランクマッチの戦場でお会いしましょう!







