編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、本作『ポケモンレジェンズ Z-A』で入手したガブリアスを、ランクマッチや高難易度コンテンツで活躍させるための具体的な育成方法が気になっていると思います。
特に本作ではメガシンカ環境が復活し、努力値調整のセオリーが過去作とは微妙に異なっているため、最適解を見つけるのが難しくなっています。
この記事を読み終える頃には、あなたのパーティに最適なガブリアスの努力値調整と技構成の疑問が解決しているはずです。
- 最速アタッカー型のASぶっぱ調整と運用論
- サイクル戦重視の耐久調整ガブリアスの詳細計算
- クエーサー社を活用した効率的な育成ルート
- メガシンカ運用のための専用ビルドと砂パ構築
それでは解説していきます。
ガブリアスのステータスと本作における立ち位置
『ポケモンレジェンズ Z-A』においても、ガブリアスはその圧倒的な種族値と無駄のない配分により、「主人公」と呼ぶにふさわしい性能を誇っています。対戦環境の歴史において、2006年の登場以来、常にトップメタの一角として君臨し続けてきたこのポケモンは、本作の環境においても「基準」となる存在です。
まずは基礎知識として、なぜガブリアスの努力値調整が重要なのか、そのステータス背景から深掘りしていきましょう。
ガブリアスの種族値データ詳細分析
ガブリアスの強さを支えているのは、美しさすら感じる種族値の配分です。無駄なステータスが一切なく、全ての能力値が対戦において機能するように設計されています。
| ステータス | 種族値 | 評価 | 備考 |
|---|---|---|---|
| HP | 108 | S | 非常に高水準。無振りでも並大抵の等倍攻撃は耐える耐久力を保証。 |
| こうげき | 130 | S | トップクラスの物理火力。タイプ一致「じしん」や「げきりん」の破壊力は凄まじい。 |
| ぼうぎょ | 95 | A | 物理耐久も硬い。HPの高さと相まって、不一致の「れいとうパンチ」程度なら耐えることも。 |
| とくこう | 80 | C | 物理アタッカーとしては十分すぎる数値。「だいもんじ」や「りゅうせいぐん」を採用した両刀型も成立する。 |
| とくぼう | 85 | B | 弱点さえ突かれなければ耐える。特殊アタッカーとの撃ち合いも最低限可能。 |
| すばやさ | 102 | SS | 最も重要な数値。「100族」を抜けるという点がガブリアスのアイデンティティ。 |
| 合計 | 600 | SS | いわゆる「600族」の筆頭。伝説ポケモンに匹敵するスペック。 |
この数値を見てわかる通り、ガブリアスは「速くて、強くて、硬い」という三拍子が揃っています。努力値を振る際は、この長所を伸ばすのか、あるいは特定の仮想敵を意識して耐久に回すのかの判断が重要になります。
「すばやさ種族値102」が持つ歴史的意味
ガブリアスの努力値を語る上で絶対に外せないのが「すばやさ102」という数値です。これは、対戦環境に多く存在する「すばやさ種族値100」のポケモンたちを、わずか「2」の違いで上回ることができる絶妙なラインです。
ポケモンの対戦において、先攻を取れるかどうかは勝敗に直結します。先に攻撃すれば、相手を倒して反撃を受けない可能性が生まれますし、追加効果(ひるみ等)を押し付けることもできます。
主な100族付近のライバルたち:
- 100族: リザードン、ウルガモス、ボーマンダ、サンダー、オノノクス(97)など
- 101族: 霊獣ボルトロス、霊獣ランドロスなど
もし、すばやさの努力値調整を怠り、最速(性格補正あり+努力値252振り)にしなかった場合、これらのポケモンたちに先手を取られることになります。特にリザードンやボーマンダ、ラティオスなどは強力なドラゴン技やこおり技を持っていることが多く、上から「れいとうビーム」や「ドラゴンクロー」を叩き込まれて出落ちするリスクが発生します。
そのため、基本にして奥義となる調整は「最速」の確保です。ガブリアスを使う以上、同族対決(ガブリアス対ガブリアス)が発生することも多々あります。その際、少しでも素早さを妥協していると、相手のガブリアスに一方的に倒されてしまいます。
しかし、本作Z-Aの環境ではメガシンカポケモンの増加や、フェアリータイプの台頭により、あえて耐久に振るメリットも生まれています。「必ずしも最速が正解ではない」という選択肢が生まれたことで、育成の深みが増しています。次項から具体的な調整案を詳細に解説します。
おすすめの努力値調整案1:AS基本型(最速アタッカー)
ランクマッチ初心者から上級者まで、最も汎用性が高く使いやすいのがこの「AS基本型(ASぶっぱ)」です。迷ったらまずはこの調整にすることをおすすめします。特に初めてガブリアスを育成する方は、この型から入るのがポケモンの基礎を学ぶ上でも最適です。
調整内容の詳細スペック
| 項目 | 配分 | 実数値(Lv50想定) | 目的・解説 |
|---|---|---|---|
| 性格 | ようき | – | 素早さ↑ 特攻↓。最速にするために必須の性格。いじっぱり(攻撃↑)では100族を抜けないため注意。 |
| HP (H) | 0 | 183 | 奇数調整(定数ダメ軽減)。ステルスロックや火傷のダメージ効率を悪くする基本テクニック。 |
| こうげき (A) | 252 | 182 | 全振りで火力を最大化。確定数をずらさないために極振りが推奨される。 |
| ぼうぎょ (B) | 4 | 116 | 余りを物理耐久へ。先制技(しんそく、こおりのつぶて)への耐性をわずかに上げる。 |
| とくこう (C) | 0 | – | 不要。物理技のみで構成するため、下降補正をかける。 |
| とくぼう (D) | 0 | 105 | – |
| すばやさ (S) | 252 | 169 | 最速102族。同族対決において50%の勝負(同速運ゲー)に持ち込むためにも必須。 |
AS型の運用ポイントと立ち回り
この型の最大の強みは「思考停止で強い」点と「役割遂行能力の高さ」にあります。
1. 先発性能の高さ 高い素早さと攻撃力を活かし、先発(初手)に出して場の主導権を握ります。相手が素早さの低いポケモンであれば「げきりん」や「じしん」で負担をかけ、相手が交代を余儀なくされる場面を作ります。
2. 抜きエースとしての資質 終盤、相手のパーティが消耗した状態で場に出し、「つるぎのまい」を一度積めば、そのまま全抜き(3タテ)を狙えるスペックがあります。特に「こだわりスカーフ」を持たせた場合、本来抜けない相手(ドラパルトやフェローチェなど)の上を取り、奇襲をかける動きも強力です。
3. 「きあいのタスキ」との相性 AS型は耐久に振っていないため、弱点の氷技を受けると一撃で倒れる可能性があります。そこで「きあいのタスキ」を持たせることで、どんな攻撃も一度は耐え、確実に「ステルスロック」を撒いたり、返しの「がんせきふうじ」で素早さを逆転させたりといった「対面操作」が可能になります。
ダメージ計算(攻撃面)
A252振りガブリアスの火力がどの程度か、具体的な仮想敵へのダメージを見てみましょう。
- じしん(威力100×タイプ一致1.5 = 150)
- H252メタグロス:確定2発(約70%〜84%)
- H4バンギラス:確定2発(約82%〜97%)
- H252ギルガルド(シールド):確定2発(約65%〜77%)
- げきりん(威力120×タイプ一致1.5 = 180)
- H4カイリュー(マルチスケイル込み):確定2発(約55%〜65%)
- HB特化ロトム(ウォッシュ):確定2発(約60%〜71%)
- H252メガリザードンX:確定2発(約85%〜101%)乱数1発
- ストーンエッジ(威力100)
- H4サンダー:確定2発(約68%〜81%)
- H252メガリザードンY:確定1発(約130%〜)
このように、等倍であれば多くのポケモンを確2(2回の攻撃で倒せる)圏内に押し込み、弱点であれば一撃で粉砕する火力を持っています。
余りの「4」をどこに振るか問題
表では「防御」に4振っていますが、これにも明確な理由があります。 ガブリアスは元々HP種族値が「108」と高く、無振りでも実数値が183になります。ここでHPに4を振って実数値を184(偶数)にしてしまうと、以下のようなデメリットが発生します。
- ステルスロックのダメージ: HPの1/8などの定数ダメージ計算において、偶数だと効率よく削られてしまうケースがある。
- のろい、やどりぎのタネ: 毎ターンの減少量がHPに対して割り切れる数字になりやすく、生存ターンが短くなる可能性がある。
また、防御種族値よりもHP種族値の方が高いため、低い方のステータス(防御や特防)に努力値を振ったほうが、実質的な耐久指数(ダメージをどれだけ耐えられるかの総合値)が高くなるという計算上の仕様があります。 「たかが4、されど4」の世界ですが、ミリ単位のHPで勝敗が決まるランクマッチでは、こうした細かい調整が勝率を左右します。
おすすめの努力値調整案2:耐久調整「ゴツメ」型(サイクル戦重視)
環境に物理アタッカー(メガガルーラ、ミミッキュ、バンギラスなど)が多い場合や、サイクル戦(交代戦)を重視する場合におすすめなのが、この耐久調整型です。 特性「さめはだ」とアイテム「ゴツゴツメット」を組み合わせ、接触技に対してスリップダメージ(定数ダメージ)を与えつつ、物理受けとして機能させます。
調整内容の詳細スペック
| 項目 | 配分 | 実数値(Lv50想定) | 目的・解説 |
|---|---|---|---|
| 性格 | ようき | – | 素早さは最速を維持しつつ調整するため「ようき」推奨。 |
| HP (H) | 252 | 215 | ぶっぱで物理・特殊両方の耐久を底上げ。 |
| こうげき (A) | 4 | 151 | 最低限の火力。役割対象への遂行速度を維持。 |
| ぼうぎょ (B) | 140 | 133 | 物理受け特化。ここまで振ることで、陽気メガガルーラの「すてみタックル」等を高乱数で耐える。 |
| とくこう (C) | 0 | – | – |
| とくぼう (D) | 0 | 105 | 余りをDに回す調整もあり。 |
| すばやさ (S) | 112 | 154 | 最速ドリュウズ抜き調整。準速100族抜き抜き調整。 |
この調整の意図と仮想敵
この調整の肝は「すばやさを削って耐久に回している」点です。 AS型では素早さ実数値169(最速)でしたが、この型では154まで落としています。 この「154」という数字は、以下のポケモンを抜けるラインです。
- 最速88族(ドリュウズ): 実数値154(同速)※実際は+1して155にする調整も一般的
- 最速86族(ロトム系): 実数値151
- 準速100族(性格補正なしのボーマンダなど): 実数値152
激戦区である最速ドリュウズやロトムの上を取りつつ、余剰分の努力値をすべて物理耐久(B)とHP(H)に回しています。 これにより、本来ガブリアスが苦手とする物理攻撃を耐え、役割を遂行することが可能になります。
「さめはだ」+「ゴツゴツメット」の削り性能
この型の最大の武器は、攻撃技ではなく「反射ダメージ」です。
- 特性「さめはだ」: 接触技を受けた時、相手の最大HPの1/8ダメージを与える。
- 道具「ゴツゴツメット」: 接触技を受けた時、相手の最大HPの1/6ダメージを与える。
これらは重複するため、相手が「ねこだまし」や「パンチ技」などの接触技を使ってきた場合、合計で最大HPの約29%(1/8 + 1/6) を削り取ります。 相手が2回接触技を使えば、それだけでHPの半分以上を失うことになります。
具体的な運用シーン:
- 対メガガルーラ: 「ねこだまし」+「すてみタックル」に対して受け出しすることで、相手に莫大な反射ダメージを与えつつ、こちらの攻撃圏内に入れる。
- 対ハッサム: 「バレットパンチ」や「とんぼがえり」に対して投げることで、HPを削り取る。
- タスキ潰し: 相手のきあいのタスキ持ち(キノガッサなど)のマッハパンチに合わせて出すことで、タスキを無効化する。
被ダメージ計算(耐久面)
耐久振りガブリアスの硬さを確認しましょう。
- 特化カイリューのハチマキ「しんそく」: 確定3発(約40%〜47%)
- 特化ミミッキュの「じゃれつく」: 確定2発(約75%〜89%)→ 皮を剥がしつつゴツメダメを入れ、返しのアイアンヘッドで処理可能。
- 陽気メガメタグロスの「れいとうパンチ」: 確定2発(約83%〜98%)→ ここが重要! AS型なら即死する氷技をギリギリ耐えます。返しの地震で倒せます。
このように、耐久調整を施すことで「本来負けるはずの相手」に勝てるようになるのが、この型の醍醐味です。
おすすめの努力値調整案3:メガガブリアス特化型
本作『ポケモンレジェンズ Z-A』の目玉であるメガシンカを活用する場合の調整です。 メガガブリアスは、通常のガブリアスとは全く異なる性質を持つポケモンに変貌します。 攻撃種族値は驚異の170、特攻も120に跳ね上がる反面、素早さが102から92に低下します。 この「Sダウン」をどう捉えるかが、メガガブリアス運用の鍵です。
調整内容の詳細スペック
| 項目 | 配分 | 実数値(Lv50/メガ時) | 目的・解説 |
|---|---|---|---|
| 性格 | いじっぱり | – | 攻撃↑ 特攻↓。火力特化。S92族周辺は激戦区ではないため、S補正を捨てる選択。 |
| HP (H) | 252 | 215 | 耐久確保。鈍足アタッカーとしての行動回数を増やす。 |
| こうげき (A) | 252 | 244 | 攻撃種族値170からの全振り。半減だろうがなんだろうが粉砕する破壊力を得る。 |
| ぼうぎょ (B) | 0 | 135 | メガシンカでB種族値が115に上昇するため、無振りでも相当硬い。 |
| とくこう (C) | 0 | – | C振りで「りゅうせいぐん」採用の両刀型も強力だが、今回は物理特化を紹介。 |
| とくぼう (D) | 4 | 116 | 余り。 |
| すばやさ (S) | 0 | 112 | 激戦区外のため振らない。実数値112は、最速マリルリや準速バンギラスよりは速い。 |
メガガブリアスの運用論:破壊の戦車
メガガブリアスは、S102族としてのスピード勝負を捨て、戦車のような「崩し」性能に特化させるのがセオリーです。 素早さが92に落ちるということは、最速にしても100族(リザードン等)を抜けなくなることを意味します。中途半端に素早さに振っても、抜ける相手があまり増えません。
それならば、いっそのこと素早さを捨てて、性格を「いじっぱり」にして攻撃に補正をかけ、HPにも全振り(HAぶっぱ)することで、対面での撃ち合い性能を極限まで高めるのが正解です。
特性「すなのちから」の活用 メガガブリアスの特性は「すなのちから」になります。これは天候が「すなあらし」の時、地面・岩・鋼タイプの技の威力が1.3倍になるという強力なものです。
- すなのちから発動時のA特化地震:
- H252クレセリア(物理受けの代名詞):乱数2発(48%〜57%)
- HB特化カバルドン:確定2発
- 等倍のポケモン:ほぼすべて一撃必殺
このように、数値受け(タイプ相性ではなくステータスの高さで受けること)を許さない火力を手に入れます。「受けループ(ラッキー、エアームド、ドヒドイデなどで回す構築)」を力技で粉砕したい場合は、この型が最も輝きます。
構築のポイント:砂パへの導入
メガガブリアスを使うなら、ぜひ天候始動役(バンギラスやカバルドン)と組み合わせたいところです。 「すなあらし」による特防1.5倍(岩タイプのみ)の恩恵はガブリアスにはありませんが、特性「すなのちから」の発動条件を満たすことで、真の破壊神となります。
コンボ例:
- カバルドンでステルスロックを撒き、あくびで相手を流しつつ砂嵐を展開。
- 相手が疲弊したところでメガガブリアスを着地させる。
- 圧倒的火力で残りのポケモンを掃除する。
効率的な努力値の稼ぎ方(レジェンズZA編)
ここからは、実際にゲーム内でどのように努力値を振るのが効率的か、本作独自のシステムを交えて解説します。 『ポケモンレジェンズ Z-A』では、広大なミアレシティとその周辺エリアを舞台に、従来のシリーズとは少し異なる育成環境が用意されています。 クリア後要素や特定のショップを活用することで、過去作以上に短時間で育成を完了させることが可能です。
1. ドーピングアイテムを使う(最高効率・金策必須)
最も手っ取り早く、かつ計算ミスが起きないのが「タウリン」や「インドメタシン」などの栄養ドリンク(ドーピングアイテム)を使用する方法です。 最近の作品では、努力値0の状態からドーピングアイテムだけで最大値(252)まで振り切ることが可能になっています。
ポケモンセンター内のフレンドリィショップで購入可能なこれらのアイテムは、1つ使うごとに努力値が「10」入ります。
- マックスアップ: HP+10
- タウリン: 攻撃+10
- ブロムヘキシン: 防御+10
- リゾチウム: 特攻+10
- キトサン: 特防+10
- インドメタシン: 素早さ+10
計算式(ASぶっぱの例):
- 攻撃:タウリン × 26個 = 260ポイント分(システム上限で252でストップ)
- 素早さ:インドメタシン × 26個 = 260ポイント分(システム上限で252でストップ)
- 防御:ブロムヘキシン × 1個 = 10ポイント分(システム上限により残り6のうち4が加算)
コスト計算: 1個5,000円(ゲーム内通貨)程度と仮定すると、1ステータスにつき26個必要なので、130,000円。 2ステータス+端数で、1体あたり約270,000円の資金が必要です。 クリア後の「四天王周回」や「高額換金アイテム(きんのたま等)の売却」でお金を貯めている場合は、時間を金で買うこの方法一択です。
2. クエーサー社で「パワー系アイテム」を入手する
資金を節約したい、あるいは地道に野生ポケモンを倒して稼ぎたい場合に必須となるのが「パワー系アイテム」です。 これらは本作において、ストーリークリア後に解放されるクエーサー社(ミアレシティ中心部のハイテク企業)で購入可能になります。
パワー系アイテム一覧:
- パワーウエイト: HP+8
- パワーリスト: 攻撃+8
- パワーベルト: 防御+8
- パワーレンズ: 特攻+8
- パワーバンド: 特防+8
- パワーアンクル: 素早さ+8
仕組み: これらをポケモンに持たせて戦闘を行うと、倒したポケモンから得られる通常の努力値に加え、さらに「+8」のボーナスが入ります。 例えば、「攻撃+1」の努力値を持つポケモン(ワンリキーなど)を倒した場合、通常は「1」しか入りませんが、パワーリストを持たせていると「1 + 8 = 9」入ります。
さらに、もし本作に「ポケルス」の要素がある場合、この獲得値が2倍になり、1戦で「18」もの努力値を稼ぐことができます(※ポケルスの有無はソフトのバージョンによるため要確認ですが、あると仮定すると爆発的な効率になります)。
入手方法の注意点: クエーサー社での購入にはお金ではなく**「メガカケラ」が180個**必要になります。 メガカケラは、フィールド上の歪みや、レイドバトル、野生のメガシンカポケモンとの遭遇などで手に入ります。ストーリー攻略中からコツコツ集めておくことを強く推奨します。
3. 「ハネ」系アイテムで微調整を行う
努力値調整を行う際、「残り4」や「S調整の28」といった端数を振るのに便利なのが「ハネ」系アイテムです。ドーピングアイテムは「+10」単位なので、細かい調整には向きません。
- たいりょくのハネ: HP+1
- きんりょくのハネ: 攻撃+1
- ていこうのハネ: 防御+1
- ちりょくのハネ: 特攻+1
- せいしんのハネ: 特防+1
- しゅんぱつのハネ: 素早さ+1
これらはマップ上のキラキラ光るポイント(特に水辺の橋の上など)からランダムで入手できます。また、レイドバトルの報酬としても排出されます。 「あと素早さに4振りたい!」という時に、わざわざ野生ポケモンを探して倒すのは面倒です。そんな時のために、日頃からハネを集めてストックしておきましょう。
努力値のリセット方法と確認方法
育成中に振る数値を間違えてしまったり、過去に旅パで使っていた愛着のあるガブリアスを対戦用に作り直したい場合もあるでしょう。 本作には便利なリセット機能と確認機能が実装されています。
サビ組事務所の「まっさらアネゴ」
努力値を一度すべて「0」に戻したい場合、ミアレシティの路地裏にあるサビ組事務所にいるNPC「まっさらアネゴ」を利用します。
この機能を利用するには、以下の条件が必要です。
- 場所: サビ組事務所(路地裏エリア)
- 必要アイテム: メガカケラ 5個
- 解放時期: ランクC昇格後(ストーリー中盤〜後半)
「まっさらアネゴ」に頼めば一瞬ですべての努力値がリセットされます。「旅パで適当に戦っていたから努力値がバラバラだ……」という場合でも、ここに来れば新品同様の状態(レベルや技はそのまま、努力値だけゼロ)に戻せます。 型をAS型から耐久型に変更したい場合などにも非常に便利です。メガカケラの消費も5個と少ないため、気軽に利用できます。
ローズ6番地の「きのみ屋」を活用する(微調整用)
特定のステータスの努力値だけを下げたい(微調整したい)場合は、ローズ6番地にある「きのみ屋」を利用しましょう。 ここでは、努力値を「-10」しつつ、なつき度を上げる効果を持つ特殊なきのみが販売されています。
- ザロクのみ: HP-10
- ネコブのみ: 攻撃-10
- タポルのみ: 防御-10
- ロメのみ: 特攻-10
- ウブのみ: 特防-10
- マトマのみ: 素早さ-10
ローズ6番地には複数のきのみ屋が並んでおり、店によって品揃えが異なります。目的のきのみを売っている店舗を間違えないように看板を確認しましょう。 例えば、「攻撃に252振ってしまったが、やっぱり耐久調整型に変えたいから攻撃を4まで下げたい」といったシーンで役立ちます。
努力値の確認方法
現在どの程度努力値が振られているかを確認するには、ステータス画面(強さを見る)から「のうりょく確認画面」へ進み、特定のボタン(Lボタンなど、機種による)を押すことでレーダーチャートが切り替わります。
- 中央のグラフが黄色: まだ合計510の上限に達していない(まだ振れる)。
- 中央のグラフが水色(青): 合計510の上限に達している(育成完了)。
- ステータス名の横にキラキラマーク: そのステータスが252(最大値)になっている。
この視覚情報を頼りに、「あれ?攻撃に振り切ったつもりなのにキラキラしてないぞ?」といったミスを防ぎましょう。数値としての確認はできないため、計算しながら振るのが基本ですが、最終チェックはこの画面で行います。
おすすめの技構成と採用理由
努力値調整が決まったら、次はその能力を活かすための「技構成」です。ガブリアスは技範囲が広く、補助技も優秀なものが揃っています。パーティの穴を埋めるようなカスタマイズが可能です。
確定枠(メインウェポン)
ガブリアスを採用する以上、ほぼ外せない技です。この2つ(あるいは3つ)の技枠は固定と考えて良いでしょう。
じしん(地面 / 威力100 / 命中100)
解説: 最強の安定打点です。タイプ一致で威力150となり、非接触技であるため「ゴツゴツメット」や「キングシールド」、「ニードルガード」の影響を受けません。 ターゲット: ヒードラン、ギルガルド、バンギラス、メタグロス、エースバーンなど。 注意点: ダブルバトルでは全体攻撃になるため、味方を巻き込みます。味方に「ふゆう」持ちや飛行タイプを並べるか、「まもる」を併用するプレイングが必要です。
げきりん(ドラゴン / 威力120 / 命中100)
解説: 圧倒的な火力を誇るドラゴン技。タイプ一致で威力180。使用後2〜3ターン暴れ続け、その後混乱するというデメリットがありますが、フェアリータイプや鋼タイプ以外でこれを受け切るのは困難です。 ターゲット: カイリュー、サザンドラ、ロトム、その他等倍のポケモン全般。 注意点: 技が固定されるため、相手にフェアリータイプ(ミミッキュ、トゲキッス、ハバタクカミなど)がいる場合、無償降臨を許して起点にされるリスクがあります。撃つタイミングを見極める必要があります。
ドラゴンクロー(ドラゴン / 威力80 / 命中100)
解説: げきりんと選択、あるいは両採用される技。威力は落ちますが、行動が固定されないため小回りが利きます。「げきりんで拘りたくないが、ドラゴン技で目の前の相手を倒したい」という場面で重宝します。ターゲット: げきりんと同じだが、より慎重な立ち回りが求められる場面で。 推奨: こだわりスカーフ型や、サイクル戦重視の型ではこちらが優先されることもあります。
選択枠(サブウェポン)
環境に多いポケモンに対して、弱点を突くための技です。パーティ全体で重い相手に対するメタ技を選びましょう。
ストーンエッジ / いわなだれ
解説: 地面技が無効化される「ひこうタイプ」への打点です。地面+岩の攻撃範囲は非常に優秀で、ほぼすべてのポケモンに等倍以上を取れます。 比較:
- ストーンエッジ: 威力100、命中80。急所に当たりやすい。サンダーやボルトロスを一撃で倒したいならこちら。ただし外すリスクが常に付きまとう。
- いわなだれ: 威力75、命中90。30%の確率で相手を怯ませる。Sの高いガブリアスと相性が良い。ダブルバトルでは相手2体に当たるため非常に強力。
アイアンヘッド
解説: 対フェアリータイプへの最高打点。ガブリアスの天敵であるフェアリー(ミミッキュ、ニンフィア、トゲキッス)に対して抜群を取れます。 メリット: 30%の怯み効果があり、S102族のガブリアスなら狙いやすいです。特にミミッキュの皮を剥がした後や、トゲキッスへの遂行技として機能します。
ほのおのキバ / だいもんじ
解説: 地面技が効かない、かつ防御が高い鋼タイプ(エアームド、テッカグヤ、アーマーガア)や、4倍弱点のハッサム、ナットレイへの対抗策です。 比較:
- ほのおのキバ: 物理技だが威力が65と低い。A特化してもHB特化ナットレイやエアームドを倒しきれないことが多い。
- だいもんじ: 特殊技(威力110)。Cに下降補正をかけていても、物理受けのエアームドなどはDが低いことが多く、キバより入ることがある。「両刀型」でなくとも採用価値がある奇襲技。
補助技・変化技
ガブリアスはアタッカーとしてだけでなく、場作り役としても優秀です。
つるぎのまい
解説: 攻撃を2段階(2倍)上昇させる積み技。有利対面(例:ガブリアス対ヒードラン)で相手が交代する隙に使えば、攻撃実数値が360を超え、そのまま全抜きを狙えます。 運用: 受けループ崩しや、終盤のフィニッシャーとして運用する場合に必須です。タスキを持たせて無理やり積む動きも強力。
ステルスロック
解説: 相手の場に岩を撒き、交代して出てきたポケモンにダメージを与える技。 メリット: AS型でも耐久型でも採用価値が高く、きあいのタスキ潰し(特にカイリューのマルチスケイルや、パオジアンのタスキを無効化)や、サイクル戦での確定数ずらしに貢献します。ガブリアスは相手に「攻撃してくる」と思わせる圧力が強いため、相手の交代を誘発しやすく、安全にステロを撒きやすいのが特徴です。
みがわり
解説: HPを1/4削って分身を作る技。 運用: 相手の状態異常技(おにび、でんじは)や、「あくび」透かしに有効。また、有利対面で相手の交代際に「みがわり」を残せれば、次に何が来ても一度行動が保証されるため、非常に有利な展開を作れます。特性「すながくれ」と組み合わせて、相手の攻撃をかわして身代わりを残す「砂ガブ」戦法も凶悪です。
ガブリアスと相性の良い味方・構築例
努力値と技が決まれば、最後はチーム編成です。ガブリアスの弱点(氷、ドラゴン、フェアリー)をカバーできる相棒を見つけることで、勝率はグッと上がります。
1. 黄金の並び「ガブハッサム」
古くから存在する、最も完成された相性補完の一つです。
- ガブリアス(ドラゴン/地面): 炎、電気に強い。
- ハッサム(虫/鋼): 氷、ドラゴン、フェアリーに強い。炎が弱点。
シナジー: ガブリアスの苦手な氷・ドラゴン・フェアリー技をハッサムが半減以下で受け、ハッサムの唯一の弱点である炎技をガブリアスが半減で受けることができます。 ハッサムが「とんぼがえり」で対面操作を行い、有利な相手にガブリアスを着地させる動きがシンプルかつ強力です。
2. 起点作り「カバルドン」との砂コンビ
カバルドンの特性「すなおこし」で砂嵐を展開し、ガブリアスをサポートする構築です。
- カバルドン: ステロ、あくび、ふきとばしで場を荒らす。
- ガブリアス:
- すながくれ型: 砂嵐下で回避率が上がり、相手の技を避けて「みがわり」→「つるぎのまい」を展開。運ゲーを仕掛ける凶悪な戦術。
- メガガブリアス型: 特性「すなのちから」で火力を底上げして粉砕する。
3. 浮いているポケモン(ロトム、サンダー、アーマーガア)
ガブリアスは地面タイプなので、相手の地面技も等倍で入ってしまいます。また、地震を透かせる浮遊枠はサイクル戦において重要です。
- ウォッシュロトム(水/電気): ガブリアスが苦手な氷タイプや、物理受け(エアームド等)に対して強い。ガブリアスの地震を無効化できるため、ダブルバトルでの相方も最適。
- テッカグヤ(鋼/飛行): 完璧な相性補完。ガブリアスの弱点をすべて半減以下にし、ガブリアスもテッカグヤの弱点(電気)を無効化する。
ガブリアス対策:敵として出てきた場合の対処法
最後に、ランクマッチで相手のガブリアスと対峙した時の対策も知っておきましょう。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」です。
1. 氷技で上から叩く
最もシンプルな対策です。ガブリアスは氷が4倍弱点なので、不一致の「れいとうビーム」や「こごえるかぜ」でも致命傷になります。
- 対策ポケモン: ゲッコウガ(変幻自在)、マニューラ、パオジアン、フェローチェなど、S103以上のポケモンで氷技を撃つ。
2. フェアリータイプでドラゴン技を無効化する
ガブリアスのメインウェポンである「げきりん」を透かせれば、大きな隙が生まれます。
- 対策ポケモン: ミミッキュ(皮で一度耐える)、トゲキッス、ハバタクカミ。特にフェアリータイプが控えにいるだけで、ガブリアス側は「げきりん」を撃ちづらくなります。
3. 物理受けで数値受けする
A特化ガブリアスの攻撃でも、特化した物理受けなら受け切れる場合があります。
- 対策ポケモン:
- クレセリア: 「れいとうビーム」で反撃可能。
- エアームド/アーマーガア: 地面無効、ドラゴン半減。「てっぺき」を積めば完封可能。
- カバルドン: 物理耐久お化け。
まとめ
ガブリアスは『ポケモンレジェンズ Z-A』においても、環境の中心に居座り続けるポテンシャルを持っています。しかし、ただ漫然と使うだけではその真価を発揮できません。自分のパーティに何が足りないのか、誰を倒したいのかを明確にし、それに合わせた努力値調整を施すことが勝利への近道です。
今回の記事の要点:
- 基本はAS252の最速型で上から制圧するスタイル。初心者はここから始めよう。
- 環境によっては耐久調整+ゴツメで物理受けとしても機能する。Sを削ってBに回す玄人好みの調整。
- 育成はクエーサー社(パワー系)とサビ組事務所(リセット)を活用して効率化する。
- メガシンカ運用ならHAベースで破壊力を追求し、砂パでの運用を視野に入れる。
この記事を参考に、あなただけの最強のガブリアスを育成し、ランクマッチの頂点を目指してください。きっと、その背びれは頼もしい相棒として輝いてくれるはずです。







