編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、待望の新作『ポケモンレジェンズZ-A』で、圧倒的な種族値を誇る「メガバンギラス」をランクマッチで活躍させたい、具体的な努力値調整や技構成に悩んでいる、と考えていると思います。
特に今作Z-Aでは、メガシンカがバトルの中心となるため、天候「すなあらし」を始動できるメガバンギラスの重要度は過去作以上に高まっています。しかし、育成環境や仕様が少し特殊なため、効率的な育成方法も知っておく必要があります。
この記事を読み終える頃には、あなたのメガバンギラスがランクマで暴れ回るための最強の調整と、それを最短で作るための育成ルートの疑問が解決しているはずです。
- 役割に応じた3つの努力値調整パターンを解説。
- 仮想敵を想定した具体的な技構成とダメージ計算。
- クエーサー社やサビ組事務所を活用した育成効率化。
- Z-A環境におけるメガバンギラスの立ち回り術。
それでは解説していきます。
メガバンギラスの圧倒的性能とZ-A環境での役割
まず、具体的な努力値の話に入る前に、なぜ今『ポケモンレジェンズZ-A』でメガバンギラスがこれほどまでに注目されているのか、そのポテンシャルを整理しておきましょう。 育成の方向性を決める上で、ポケモンの「強み」を理解することは不可欠です。
伝説級の種族値と特性「すなおこし」のシナジー
メガバンギラスの種族値は、合計で「700」に達します。 これは一部の伝説ポケモンに匹敵、あるいは凌駕する数値です。
| ステータス | 種族値 | 備考 |
|---|---|---|
| HP | 100 | 高水準 |
| 攻撃 | 164 | 圧倒的な物理火力 |
| 防御 | 150 | 物理受けとしても機能する硬さ |
| 特攻 | 95 | 両刀も視野に入る数値 |
| 特防 | 120 | 砂嵐下でさらに1.5倍 |
| 素早さ | 71 | 激戦区70族を1抜ける絶妙なライン |
特筆すべきは、特性「すなおこし」による特防1.5倍補正です。 岩タイプのポケモンは砂嵐状態で特防が1.5倍になる仕様がありますが、メガバンギラスは自ら砂を撒くため、実質的な特防種族値はこれよりも遥かに高くなります。 特殊アタッカーに対しては、努力値を振らなくても圧倒的な要塞として機能します。
Z-Aの都市開発環境における「岩・悪」の通り
今作の舞台はミアレシティの再開発地域。 都市環境ということで、電気タイプや鋼タイプが多く採用される傾向にありますが、それらに等倍以上で殴り合えるのがバンギラスの強みです。
また、メガシンカ復活により、メガリザードンYやメガゲンガーといった強力な特殊アタッカーの流行が予想されます。 これらに対して天候を奪取しつつ、高耐久で受け止め、一致技で反撃できるメガバンギラスは、環境のメタ(対策)として機能します。
フェアリー・格闘4倍弱点との向き合い方
もちろん、最強無敵ではありません。 格闘4倍、フェアリー2倍という明確な弱点が存在します。 しかし、Z-Aではテラスタル等のシステムが制限されている(あるいはメガシンカに特化している)場合、純粋な数値の殴り合いになります。
4倍弱点であっても、物理耐久に厚く振ることで不一致の「ばかぢから」程度なら耐えてしまうほどの耐久を持っています。 この「一発耐えて、返しで倒す」あるいは「竜の舞を積んで上から倒す」というプランニングこそが、努力値調整の肝となります。
おすすめの努力値調整:3つの最適解
それでは本題の努力値調整について解説します。 私の実戦経験とダメージ計算に基づき、ランクマッチで即戦力となる3つの型を提案します。
1. 【エース運用】竜の舞ASぶっぱ型
全抜きを狙う最強のエース型です。 「りゅうのまい」を積むことで、攻撃と素早さを1段階上げ、上から敵を制圧します。
努力値配分
- 攻撃 (A): 252 (極振り)
- 素早さ (S): 252 (極振り)
- 防御 (B): 4 (余り)
実数値(Lv50時・性格ようき)
- HP: 175
- 攻撃: 216
- 防御: 171
- 特攻: –
- 特防: 140 (砂下: 210)
- 素早さ: 135
解説 性格を「ようき(素早さUP)」にすることで、1回「りゅうのまい」を積んだ際に最速130族(メガゲンガー、サンダース等)を抜き去ることができます。 Z-A環境には高速アタッカーが多いため、先手を取れるかどうかが勝敗に直結します。 火力は種族値164のおかげで、補正がなくても十分すぎる破壊力を発揮します。
2. 【サイクル戦重視】HA重戦車型
交代戦(サイクル戦)を意識した、撃ち合いに特化した型です。 有利な相手に後出しし、相手の交代先に高火力の負担をかけていきます。
努力値配分
- HP (H): 252 (極振り)
- 攻撃 (A): 252 (極振り)
- 防御 (B): 4 (余り)
実数値(Lv50時・性格いじっぱり)
- HP: 207
- 攻撃: 237
- 防御: 171
- 特攻: –
- 特防: 140 (砂下: 210)
- 素早さ: 91
解説 性格を「いじっぱり(攻撃UP)」にし、HPと攻撃に全振りすることで、対面性能を極限まで高めます。 HP実数値207という数値は、定数ダメージ(天候ダメ、火傷など)を最小限に抑える「16n-1」調整にも近いです(厳密には207は16n-1)。 物理・特殊問わず、生半可な攻撃では確定3発以上かかるため、ステルスロックを撒く余裕も生まれます。
3. 【上級者向け】役割対象特化の耐久調整型
特定の仮想敵を定めて、ギリギリ耐えるラインまで耐久に回し、残りを火力と素早さに配分する玄人向けの調整です。
努力値配分例
- HP (H): 236
- 攻撃 (A): 196
- 防御 (B): 20
- 特防 (D): 4
- 素早さ (S): 52
解説
- HP: 16n-1調整(実数値205)。「みがわり」などが使いやすい。
- 防御: 特化メガボーマンダの「じしん」確定耐え調整。
- 素早さ: 4振り85族抜き調整、または麻痺した最速130族抜きなど。
- 攻撃: 余りだが、それでも実数値200超え。
この型は環境の流行によって「誰を抜くか」「誰の攻撃を耐えるか」を微調整する必要があります。 初心者のうちはASかHAを使い、環境に慣れてきたらこの調整に挑戦することをおすすめします。
メガバンギラスの技構成:確定枠と選択枠
努力値と同じくらい重要なのが技構成です。 メガバンギラスは技範囲が非常に広いため、パーティの欠点を補うカスタマイズが可能です。
必須級のメインウェポン(確定枠)
この2つは外せません。
ストーンエッジ(岩)
- 威力: 100 / 命中: 80
- 解説: タイプ一致の最大打点。急所に当たりやすいのも強みですが、命中不安が常に付きまといます。しかし、メガリザードンYやサンダーを一撃で葬るためには必須です。
かみくだく(悪)
- 威力: 80 / 命中: 100
- 解説: 安定したタイプ一致技。防御ダウンの追加効果も優秀です。ゴーストタイプやエスパータイプへの遂行技として採用します。
環境に刺さるサブウェポン(選択枠)
残りの2枠は、パーティ構成に合わせて選びます。
じしん(地面)
- 解説: 岩+地面の攻撃範囲は補完に優れています。同族(バンギラス)や鋼タイプ(メタグロス、ギルガルド等)への打点として非常に重要です。
れいとうパンチ(氷)
- 解説: 4倍弱点を突けるガブリアス、ランドロス、カイリュー、メガボーマンダへの対抗策。これがないとドラゴンタイプに起点にされる恐れがあります。
ほのおのパンチ(炎)
- 解説: ナットレイやハッサムといった、岩・悪・地面が通りにくい鋼タイプを焼くために採用します。特にハッサムはバレットパンチで縛ってくる天敵なので、交代読みで当てたい技です。
けたぐり(格闘)
- 解説: バンギラスミラーや、重たい鋼タイプへの打点。相手の重さに依存しますが、メガシンカポケモンは重い傾向にあるため有効です。
戦術を広げる補助技
りゅうのまい
- 解説: AS型なら確定。攻撃と素早さを同時に上げる最強の積み技。
ステルスロック
- 解説: サイクル戦で相手の襷を潰し、交代サイクルに負荷をかけます。先発性能を高めるなら採用。
でんじは
- 解説: 相手の素早さを奪い、後続のサポートや自身の行動回数確保に繋げます。命中が90なので過信は禁物。
みがわり
- 解説: 状態異常対策や、相手の交代読みで貼ることでアドバンテージを稼ぎます。
ポケモンレジェンズZ-Aでの努力値稼ぎ完全ガイド
努力値の振り方が決まったら、実際にゲーム内で育成を行いましょう。 『ポケモンレジェンズZ-A』独自の施設や通貨システムを効率よく使うことが、最短育成の鍵です。
1. お金に余裕があるなら「ドーピング」が最速
クリア後で資金が潤沢にある場合、これが最高効率です。
- 購入場所: ポケモンセンター(各所)
- 価格: 1個5,000円
- 必要個数: 1つのステータスを252にするには26個(微調整のハネ除く)。約13万円かかります。
購入リスト
- マックスアップ (HP)
- タウリン (攻撃)
- ブロムヘキシン (防御)
- リゾチウム (特攻) ※バンギラスには基本不要
- キトサン (特防)
- インドメタシン (素早さ)
今作でもドーピングアイテムだけで努力値を最大(252)まで振れる仕様は継続しています。 金策が完了しているプレイヤーは、迷わずこの方法を選びましょう。
2. 「クエーサー社」でパワー系アイテムを入手
お金を節約したい、あるいは野生ポケモンとのバトルでレベル上げも兼ねたい場合は、パワー系アイテムを使います。
入手ルート
ストーリークリア後に解放される「クエーサー社」で購入可能です。 ただし、通貨は円ではなく**「メガカケラ」**が必要です。
- 必要コスト: メガカケラ180個(1つにつき)
- おすすめアイテム:
- パワーリスト (攻撃+8)
- パワーアンクル (素早さ+8)
- パワーウエイト (HP+8)
これらを持たせて野生のポケモンを倒すと、通常の努力値に加えて「+8」のボーナスが入ります。 例えば、攻撃努力値+1のポケモンを倒すと、合計で+9入ることになります。 28匹倒せば252振り(9×28=252)が完了します。 従来のシリーズ同様、ポケルス(もし存在すれば)との併用でさらに倍速になります。
3. 微調整は「〇〇のハネ」で
252ぶっぱではなく、細かい調整(実数値調整)をする場合は、マップ上で拾える「ハネ」を使います。 1個につき努力値が「+1」されるので、「H236」のような半端な数字を作る際に重宝します。 特にミアレシティの再開発エリアの橋の上などでキラキラ光るポイントから入手しやすい傾向にあります。
4. 失敗したら「サビ組事務所」へ!リセット方法
努力値を振り間違えたり、AS型からHA型へ育成し直したい場合も安心してください。 今作には一括リセット機能があります。
- 場所: サビ組事務所
- NPC: まっさらアネゴ
- 条件: Cランク昇格後
- コスト: メガカケラ5個
「まっさらアネゴ」に話しかけることで、これまでに振った努力値を全て「0」に戻せます。 きのみでちまちま下げる必要がないため、非常に画期的です。 メガカケラ5個というコストも、パワー系アイテムに比べれば安価なので、気軽に型変更を試せます。
5. 特定のステータスだけ下げたいなら「ローズ6番地」
「攻撃と素早さは残したいけど、防御に振ってしまった4だけ消したい」 そんな時は、きのみを使います。
- 場所: ローズ6番地のきのみ屋
- 対応きのみ:
- ザロクのみ (HPダウン)
- ネコブのみ (攻撃ダウン)
- タポルのみ (防御ダウン)
- ロメのみ (特攻ダウン)
- ウブのみ (特防ダウン)
- マトマのみ (素早さダウン)
ローズ6番地には複数のきのみ屋が並んでいますが、店によって品揃えが違うので注意して探しましょう。
努力値確認のテクニック
育成中はこまめに確認することが大切です。
- 確認方法: ステータス画面(のうりょく)で「Lボタン(または指定のボタン)」を押す。
- グラフの見方:
- 薄い黄色: まだ合計510に達していない。
- 水色(または濃い黄色): そのステータスが最大(252)になっているとキラキラ光る。
- グラフ全体が青くなる: 合計努力値が最大(510)に達している。
特にASぶっぱなどの場合、攻撃と素早さのステータスがキラキラ光っていることを必ず確認してから、実戦に投入しましょう。
相性の良い味方ポケモン(構築例)
メガバンギラスを軸にしたパーティ(通称:バンドリ、バンギムドー等)を組む際に、相性の良いパートナーを紹介します。
ドリュウズ(砂かき)
不動の相棒。 メガバンギラスが撒いた砂嵐を利用して、特性「すなかき」で素早さが2倍になります。 バンギラスが苦手なフェアリーや電気に対して、ドリュウズがアイアンヘッドやじしんで制圧します。 Z-A環境でもこの「バンドリ」の並びはトップメタの一角になるでしょう。
モロバレル
バンギラスの苦手な格闘、水、草、フェアリーを受け止めるクッション役。 「キノコのほうし」で相手を眠らせて、バンギラスが安全に「りゅうのまい」を積む隙を作れます。 特性「さいせいりょく」により、サイクル戦での持久力も抜群です。
メガボーマンダ / カイリュー
バンギラスが苦手な格闘タイプを半減以下で受けられます。 逆にこれらが苦手な氷や電気技をバンギラスが受けるという、美しい補完関係が成立します。 (※メガ枠が重複する場合は同時選出できないので注意。Z-Aのルール次第ですが、基本はメガ枠1体選出の想定で。)
バンギラス対策への対抗策(メタゲーム考察)
ランクマッチでは、当然相手もバンギラス対策をしてきます。 代表的な対策ポケモンとその対処法を記しておきます。
対 格闘タイプ(ローブシン、ルカリオ等)
4倍弱点のマッハパンチやインファイトは即死級です。
- 対処法: 無理に突っ張らず、ゴーストタイプ(ギルガルド等)や飛行タイプに交代しましょう。あるいは、防御特化にして耐える調整を施します。
対 物理受け(カバルドン、エアームド)
物理耐久の高いポケモンには攻撃を受け止められがちです。
- 対処法: 「ちょうはつ」を採用して回復技を封じるか、特殊型(冷遇されがちですが、れいとうビームやだいもんじ搭載型)で意表を突くのも一つの手です。
対 水タイプ(ゲッコウガ、マリルリ)
アクアジェット等の先制技も脅威です。
- 対処法: マリルリに対しては打点が乏しいため、味方の草タイプ(ゴリランダー、モロバレル)でカバーするのが定石です。
育成完了後のチェックリスト
最後に、ランクマッチに潜る前の最終確認リストを作成しました。
- 個体値は理想か?
- HP、攻撃、防御、特防、素早さが「さいこう(V)」であること。(特攻は不要)
- 王冠を使えば後からでも最大にできます。
- 努力値は振り切っているか?
- ステータス画面でグラフが水色(完了色)になっているか確認。
- 余りの「4」または「6」も忘れずに振っているか。
- 技のPPは増やしたか?
- 「ストーンエッジ」などPPが少ない技は、「ポイントアップ」で最大まで増やしておきましょう。長期戦で響きます。
- 持ち物はメガストーンか?
- 「バンギラスナイト」を持たせ忘れていないかチェック。これがないとただのバンギラスです。
まとめ
今回は『ポケモンレジェンズZ-A』におけるメガバンギラスの努力値調整と育成論について徹底解説しました。
- ASぶっぱ型は、竜の舞で全抜きを狙う最強のエース。
- HA重戦車型は、サイクル戦で輝く不沈艦。
- 育成には**「クエーサー社」のパワーアイテムと、「サビ組事務所」**のリセット機能を活用する。
- 相棒にはドリュウズやモロバレルを選び、弱点を補完し合う。
メガバンギラスは、その圧倒的な種族値と天候操作能力で、Z-Aの対戦環境の中心に君臨し続けるポケモンです。 この記事を参考に、あなただけの最強のバンギラスを育て上げ、ランクマッチの上位を目指してください。
努力値の調整一つで、勝てる試合が劇的に増えます。 「あとHPが1あれば耐えたのに!」という悔しさを味わわないためにも、目的を持った細やかな調整を心がけてみてください。
それでは、ミアレシティのバトルコートでお会いしましょう!







