編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、12月10日に配信が予定されている『ポケモンレジェンズ Z-A』の大型コンテンツ「M次元ラッシュ(メガ次元ラッシュ)」に備えて、予習をしておきたいと考えていることでしょう。特に、本作は『ポケットモンスター X・Y』との繋がりが非常に強く、過去作のキャラクターを知っているかどうかで、ストーリーの没入感が劇的に変わると言われています。
この記事を読み終える頃には、M次元ラッシュを120%楽しむためのキャラクター知識と、その背景にある深い設定への疑問が解決しているはずです。
- M次元ラッシュを楽しむために知っておくべきXYキャラクターの背景
- 物語の鍵を握るマチエールとハンサムの深い関係性
- メガシンカの謎に迫るコルニやプラターヌ博士の役割
- 異次元の扉を開く幻のポケモン「フーパ」と敵対組織の動向
それでは解説していきます。
M次元ラッシュ直前!なぜ今『X・Y』のキャラを知る必要があるのか
『ポケモンレジェンズ Z-A(以下、Z-A)』をプレイしている皆さん、ミアレシティでの都市再開発事業は順調でしょうか?
来る12月10日、待望の大型コンテンツ「M次元ラッシュ」の配信が予定されています。 多くのプレイヤーがこの新要素に期待を寄せていますが、ここで一つ重要な問いがあります。
「あなたは『ポケットモンスター X・Y』のストーリーを、どれくらい覚えていますか?」
ゲーム評論家として断言しますが、今回の「M次元ラッシュ」は、単なる追加バトルコンテンツではありません。 『X・Y』の後日談、あるいは並行世界としての側面を色濃く持っており、当時のキャラクターたちの「その後」や「新たな側面」が描かれる可能性が極めて高いのです。
ストーリー体験の質を左右する「知識」の差
『Z-A』本編だけでも十分に楽しめる作りにはなっていますが、DLCにおいては、その深みが異なります。 例えば、すでに登場が確定しているキャラクターや、PVに一瞬だけ映り込んだ衣装など、随所に『X・Y』ファンならニヤリとする、あるいは衝撃を受ける要素が散りばめられています。
これらを知らずにプレイするのは、非常にもったいないことです。 「あのキャラがなぜここにいるのか?」「なぜそのセリフを言ったのか?」 その背景にある重厚なドラマを理解することで、単なるゲームプレイが「体験」へと昇華されます。
ここでは、M次元ラッシュを最大限に楽しむために、絶対に押さえておくべき重要キャラクターたちを、その背景設定とともに徹底的に解説していきます。 ネタバレも一部含みますので、その点はご注意ください。
鍵を握る少女と探偵|マチエール&ハンサム
まず最初に解説したいのは、『Z-A』のストーリーにおいて中心的な役割を果たしている「マチエール」と、その保護者であった「ハンサム」についてです。 この二人の関係性は、『X・Y』のクリア後イベント(ハンサムイベント)において、最も感動的なストーリーとして語り継がれています。
孤独な少女から探偵へ成長した「マチエール」
マチエールは、『X・Y』の時点では16歳の少女でした。 身寄りがなく、相棒のニャスパー(もこお)と共にミアレシティの路地裏で暮らしていたところを、国際警察のハンサムにスカウトされ、探偵助手として働くことになります。
当時の彼女は、読み書きもままならない状態でしたが、ハンサムや周囲の人々の優しさに触れ、急速に成長していきました。
5年の歳月と『Z-A』での立ち位置
情報ソースによると、『Z-A』の世界は『X・Y』から約5年後という設定が示唆されています。 つまり、現在のマチエールは21歳。 立派な大人の女性へと成長しています。
| 項目 | X・Y時代 (16歳) | Z-A時代 (21歳) |
|---|---|---|
| 職業 | 探偵助手 / アルバイト | ハンサムハウス2代目所長 |
| 性格 | 素直だが少し自信がない | 責任感が強く凛々しい |
| 服装 | ラフな私服 | 探偵らしいフォーマルな装い |
| 相棒 | ニャスパー(もこお) | ニャオニクス(進化している可能性大) |
『Z-A』本編では、彼女はすでに探偵事務所の所長として主人公をサポートしてくれました。 しかし、どこか一歩引いた、後方支援のような立ち位置だった印象が拭えません。
今回の「M次元ラッシュ」では、彼女が再び前線に立つ可能性が高いと考察しています。 なぜなら、彼女には「戦うための力」と「解決すべき過去」があるからです。
姿を消した国際警察「ハンサム」
ハンサムは、シリーズファンにはおなじみの国際警察官です。 『プラチナ』で初登場して以来、『サン・ムーン』に至るまで多くの作品に登場してきましたが、直近の『スカーレット・バイオレット』では姿を見せていませんでした。
ミアレシティに残された痕跡
『X・Y』でのハンサムは、マチエールの保護者として、そしてミアレシティの闇を暴く探偵として活躍しました。 しかし、任務完了後はマチエールに探偵事務所(ハンサムハウス)を託し、新たな任務へと旅立っています。
『Z-A』において、マチエールの事務所名が「ハンサムハウス」であることは、彼へのリスペクトと絆の証です。
M次元ラッシュでの再登場の可能性
筆者の考察として、今回のDLCでハンサムが登場する可能性は極めて高いと考えています。
- 大事件の予兆:異次元関連の事件は、国際警察の管轄になることが多い(ウルトラビースト等)。
- マチエールとの再会:成長したマチエールとハンサムの再会は、ファンが最も望む展開の一つ。
- フォロキャスター越しの演出:直接登場せずとも、通信機越しに指示を送る形での出演も考えられます。
彼が持ち前の正義感と、少し抜けた愛すべきキャラクターで、シリアスになりがちな異次元ストーリーを彩ってくれることを期待しましょう。
科学の暴走とスーツの謎|クセロシキ
マチエールを語る上で避けて通れないのが、元フレア団の科学者「クセロシキ」です。 彼は一見すると、奇抜な見た目のマッドサイエンティストですが、その内面は非常に複雑で人間味に溢れています。
悪意なき狂気とイクスパンションスーツ
クセロシキは、『X・Y』において、マチエールを被験体として「イクスパンションスーツ」の開発を行いました。
- イクスパンションスーツとは:着用者の身体能力を極限まで強化し、自在にポケモンを操ることができる強化スーツ。
- 被験者への影響:マチエールは洗脳状態に近い形で操られ、正体不明のトレーナー「エスプリ」として活動させられました。
これは許されざる人体実験ですが、クセロシキ自身はマチエールの才能に惚れ込み、ある種の歪んだ愛情を持って接していた節があります。 最終的に彼は逮捕されますが、マチエールは彼を完全な悪人とは捉えておらず、奇妙な信頼関係が残りました。
『Z-A』におけるスーツの運用
『Z-A』では、5年後のマチエールが依然としてこのスーツを所持、あるいは使用できる状態にあることが示唆されています。 ここで一つの疑問が浮かびます。
「誰がそのスーツのメンテナンスをしているのか?」
高度な科学技術の結晶であるスーツを、マチエール一人で維持管理するのは困難です。 考えられる可能性は一つ。 クセロシキが何らかの形で関与している、あるいは彼が残した技術をマチエールが継承しているということです。
「M次元ラッシュ」というタイトルが示す通り、テクノロジーと異次元が交差する物語において、科学者であるクセロシキの知識は不可欠です。 彼が獄中からアドバイスを送るのか、あるいは脱獄して再び暗躍するのか、その動向から目が離せません。
メガシンカの継承者|コルニ
『X・Y』を象徴するシステム「メガシンカ」。 その鍵を握るキャラクターとして、ジムリーダーの「コルニ」の存在は外せません。
メガシンカおやじの孫娘
コルニは、カロス地方のシャラシティジムリーダーであり、「継承者」と呼ばれる特別な役割を持っています。 彼女の祖父は「メガシンカおやじ(コンコンブル)」と呼ばれ、メガシンカの秘密を知る重要人物です。
『X・Y』本編では、主人公にメガシンカの極意を伝える導き手として登場し、自身もメガルカリオを操る強力なトレーナーとして立ちはだかりました。
DLCでの活躍が確定的な理由
今回の「M次元ラッシュ」において、コルニが中心人物になることはほぼ間違いないでしょう。
- PVでの登場:すでにDLC関連の映像で、メガシンカに関連する衣装をまとったコルニの姿が確認されています。
- 新メガシンカの噂:DLCでは「メガシンカZ」や「新たなポケモンのメガシンカ」が登場すると公式から発表されています。
- 歴史の語り部:メガシンカの負の側面(図鑑説明にあるようなポケモンの苦痛など)や、その歴史に踏み込む場合、彼女と祖父の知識が必要不可欠です。
『Z-A』の世界では、メガシンカがどのように扱われているのか。 コルニを通して、その倫理観や新たな可能性が描かれることになるでしょう。 特に、バトル施設のような場所で、彼女が最強の門番としてプレイヤーを待ち受けている展開も予想されます。
次元を超える魔神|フーパ
今回のDLCタイトル「M次元ラッシュ」。 この「次元」という言葉から最も連想されるポケモンこそが、幻のポケモン「フーパ」です。
リングの力と異次元ホール
フーパは、金色のリングを使って空間を歪め、物体やポケモンを別の場所から取り寄せたり、別の場所へ送ったりする能力を持っています。
- いましめられしフーパ:エスパー・ゴーストタイプ。小柄で可愛らしい姿。
- ときはなたれしフーパ:エスパー・あくタイプ。巨大な魔神のような姿。「いましめのツボ」を使うことでこの姿になる。
劇場版『光輪の超魔神 フーパ』では、伝説のポケモンたちを次々と召喚し、大規模なバトルを引き起こしました。 今回の「ラッシュ」という言葉は、まさにフーパが異次元から大量のポケモンや強敵を呼び寄せる現象を指していると考えられます。
「M次元」の意味とは?
ここでタイトルの「M」について考察します。 単純に考えれば「Mega(メガ)」のMですが、フーパの専用技に関係している可能性もあります。
- 異次元ホール:いましめられしフーパの専用技。
- 異次元ラッシュ:ときはなたれしフーパの専用技。
DLCタイトルの「ラッシュ」は、この「異次元ラッシュ」から取られている可能性が極めて高いです。 つまり、物語の核となるトラブルメーカー、あるいは解決の鍵として、フーパがメインストーリーに深く関わってくることは確実と言えるでしょう。
美しき世界を夢見た男|フラダリ
『X・Y』の物語を語る上で、最大の敵対者であり、最も悲劇的な人物である「フラダリ」を忘れてはいけません。
歪んだ正義と最終兵器
フラダリは、慈善家としての顔を持ちながら、裏では「フレア団」のボスとして活動していました。 彼の目的は「争いのない美しい世界」を作ること。 しかし、その手段は「選ばれた人間以外を最終兵器で消し去る」という、極めて過激で独善的なものでした。
彼は決して純粋な悪ではありません。 人間同士の争いや、資源の奪い合いに絶望し、悩み抜いた末に「リセットするしかない」という結論に至ってしまった悲しきリーダーです。
『Z-A』におけるフラダリの別人説
『Z-A』に登場するフラダリ(らしき人物)は、少し様子が異なります。 『X・Y』で見せたような狂気的な焦りはなく、どこか穏やかで、3000年という長いスパンで夢を叶えようとする余裕さえ感じられます。
これは、『Z-A』が『X・Y』の単純な続編ではなく、パラレルワールド(あるいは歴史が分岐した世界)である可能性を示唆しています。
- 王族の末裔:フラダリは、3000年前のカロスの王(AZ)の弟の子孫であることが判明しています。
- 再登場の可能性:『Z-A』クリア後、「もう会うことはないでしょう」と語っていましたが、異次元の扉が開く今回の事件で、彼が再び関与してくる可能性は高いです。
「異次元」という要素が、異なる歴史を歩んだフラダリ同士を邂逅させる、といったドラマチックな展開も期待できるかもしれません。
カロスを救った英雄たち|カルム・セレナ
プレイヤーの分身であった『X・Y』の主人公、カルムとセレナ。 彼らの存在は、『Z-A』の世界でも伝説として語られています。
語り継がれる「少年と少女」
作中のNPCたちの会話から、5年前にフレア団の野望を阻止し、カロス地方を救った「少年と少女」の存在が確認できます。 名前こそ明言されませんが、これがカルムとセレナであることは疑いようがありません。
パラレルワールドの干渉
しかし、『Z-A』の世界では、『X・Y』とは異なる歴史的事実も散見されます。
- ゼルネアスとイベルタルが同時に出現する。
- 本来主人公が捕獲したはずのミュウツーが、別の経緯で捕獲されている。
これらの矛盾点は、今回の「M次元ラッシュ」で説明がつくかもしれません。 異次元を通じて、オリジナルの『X・Y』世界のカルムやセレナが助っ人として登場する、あるいは「レッド」のように最強のトレーナーとして立ちはだかる展開があれば、ファンとしては胸が熱くなります。
その他、注目の重要キャラクターたち
主要キャラクター以外にも、DLCでの登場や活躍が期待される人物は多数います。 ここで一挙に紹介しておきましょう。
シトロン & ユリーカ
ミアレシティのジムリーダーである発明家シトロンと、しっかり者の妹ユリーカ。 『Z-A』の世界では、シトロンは「発明王」、ユリーカは「クイズ王」として名を馳せているようです。 本編では直接の登場はありませんでしたが、ミアレシティの危機となれば、ジムリーダーとしての責務を果たすために駆けつけるはずです。 シトロンの発明(シトロニック・ギア)が、異次元の謎を解く鍵になるかもしれません。
プラターヌ博士
カロス地方のポケモン博士であり、メガシンカ研究の第一人者。 『Z-A』では名前のみの登場ですが、彼の残した論文や研究資料は、ストーリーの根幹に関わっています。 DLCで新たなメガシンカが発見されるなら、彼の研究が再び脚光を浴びることになるでしょう。 若い頃の姿や、過去の記録映像などで登場する可能性もあります。
ダンデ(ガラルチャンピオン)
なぜカロスに?と思うかもしれませんが、彼は「迷子」の達人です。 『Z-A』内のタクシーイベントや会話で、彼がミアレシティを訪れていた痕跡が残されています。 最強のトレーナーである彼が、方向音痴を発揮して異次元から迷い込んでくる、あるいは迷い込んだ先で事件を解決している、といったコミカルかつ熱い展開は大いにあり得ます。
ティエルノ・トロバ・サナ
主人公の友人たち。 特にトロバは、ポケモン図鑑完成のために遠くの地方へ旅立ったと言及されています。 彼らが旅先で得た知識や経験を持って帰還し、主人公をサポートしてくれる展開も期待されます。
M次元ラッシュに向けた予習まとめ
ここまで紹介してきたキャラクターたちの情報を整理しましょう。
| キャラクター | 重要度 | 予想される役割 | キーワード |
|---|---|---|---|
| マチエール | ★★★ | ストーリーの主軸、戦闘参加 | 探偵、スーツ、成長 |
| コルニ | ★★★ | 新メガシンカの解説、試練 | 継承者、ルカリオ |
| フーパ | ★★★ | 事件の元凶または鍵 | リング、異次元、魔神 |
| ハンサム | ★★☆ | 国際警察としての捜査介入 | 再会、上司 |
| フラダリ | ★★☆ | 思想的対立、または協力? | 美しい世界、王の末裔 |
| カルム/セレナ | ★★☆ | レジェンドトレーナー | カロスの英雄 |
筆者が考える「M次元ラッシュ」の楽しみ方
今回のDLCは、単に「強い敵と戦う」だけのものではないと予想します。 それは、**「5年という月日がキャラクターたちをどう変えたか」**を確認する旅でもあります。
孤独だったマチエールがどれほど強くなったのか。 悩み続けたフラダリがどのような答えを出したのか。 そして、メガシンカという力が、人とポケモンの絆に何をもたらしたのか。
これらは、『X・Y』をプレイした人だけが感じ取れる「文脈」です。 もし、まだ『X・Y』をプレイしていない、あるいは内容を忘れてしまったという方は、12月10日までに実況動画を見たり、過去作を引っ張り出してプレイしてみることを強くお勧めします。
予習をしっかりとしておくことで、ミアレシティでの新たな冒険が、何倍にも輝いて見えるはずです。 準備を万端にして、異次元の扉が開くその時を待ちましょう。
(追記:情報補完) なお、本記事における『Z-A』の時系列や設定に関する考察は、提供された事前情報やソースに基づいた予測を含みます。実際のゲーム内容とは一部異なる可能性があることをご了承ください。しかし、これまでのポケモンシリーズの傾向を見るに、過去作キャラクターへのリスペクトは間違いなく込められているはずです。
以上、編集デスクの桐谷がお届けしました。 皆さんの良きカロスライフを祈っています!






