編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は2026年2月28日発売のスイッチ版『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』のどちらのバージョンを買うべきか、そして購入前の注意点が気になっていると思います。
初代赤緑のリメイクとして絶大な人気を誇る本作ですが、現代のポケモン作品とは異なる独自の仕様が多く存在し、知らずに始めると後悔するポイントもあります。
この記事を読み終える頃にはどちらを購入すべきかの疑問が解決しているはずです。
- バージョン別の出現ポケモンの明確な違い
- 物理と特殊がタイプ依存となる過去の対戦仕様
- 色違い厳選の圧倒的な難易度と仕様
- 特別版パッケージ購入時のプレイ開始時間の遅れ
それでは解説していきます。
比較検討 : バージョン違いと出現ポケモンの全貌
出現ポケモン : バージョン限定ポケモンの比較表
ポケットモンスターシリーズの醍醐味といえば、バージョンによって出現する野生のポケモンが異なる点です。 ファイアレッドとリーフグリーンでも、初代の赤と緑の出現ポケモンの違いを忠実に再現する形で、それぞれに限定ポケモンが設定されています。
以下の表に、各バージョンでしか捕まえることのできない系統のポケモンをまとめました。
| ファイアレッド限定系統 | リーフグリーン限定系統 |
|---|---|
| アーボ系統(アーボ、アーボック) | サンド系統(サンド、サンドパン) |
| ナゾノクサ系統(ナゾノクサ、クサイハナ、ラフレシア、キレイハナ) | マダツボミ系統(マダツボミ、ウツドン、ウツボット) |
| コダック系統(コダック、ゴルダック) | ヤドン系統(ヤドン、ヤドラン、ヤドキング) |
| ガーディ系統(ガーディ、ウインディ) | ロコン系統(ロコン、キュウコン) |
| シェルダー系統(シェルダー、パルシェン) | ヒトデマン系統(ヒトデマン、スターミー) |
| エレキビル系統(エレキッド、エレブー) | ブーバーン系統(ブビィ、ブーバー) |
| ストライク系統(ストライク、ハッサム) | カイロス |
| ケンタロス | ミルタンク |
| クズモー系統(※後の世代で追加) | ウデッポウ系統(※後の世代で追加) |
※注釈として、本作はゲームボーイアドバンス版に準拠しているため、上記の基本系統に加えて、ナナシマなどの後半エリアで出現するジョウト地方のポケモンにも一部違いが存在します。
最も分かりやすい違いはこの出現ポケモンのリストとなります。 どちらのソフトを購入するか迷った際の最もシンプルな解決策は、自分の好きなポケモン、あるいは対戦で使いたいポケモンが多く出現するバージョンを選ぶことです。
対のポケモン同士の性能差と使い勝手
限定ポケモンの中でも、特に対になっているポケモン同士の性能差は気になるところです。 例えば、炎タイプのガーディ(ファイアレッド限定)とロコン(リーフグリーン限定)の比較です。
ガーディの進化系であるウインディは種族値が非常に高く、高い攻撃力と素早さから物理アタッカーとして旅のパーティで大活躍します。 一方、ロコンの進化系であるキュウコンは、特防と素早さが高いものの、本作の仕様上「ひでり」などの強力な特性を持たないため、ウインディと比べるとやや火力不足を感じる場面があるかもしれません。
また、ストライク(ファイアレッド限定)とカイロス(リーフグリーン限定)も人気の高い対のポケモンです。 ストライクは「つるぎのまい」を覚えるため、高い素早さから物理技で相手を無双するポテンシャルを秘めています。
対するカイロスは、強力な一撃必殺技「ハサミギロチン」によるロマン運用や、「じしん」などの強力な物理技を覚えさせてのアタッカー運用が主となります。 このように、見た目の好みだけでなく、実際の種族値や覚える技を考慮してバージョンを選ぶのも、攻略ライターとしては非常におすすめする視点です。
ストーリー攻略 : 序盤から有利に進められるバージョンは?
ストーリーをスムーズに攻略したいという効率重視のプレイヤーにとっては、リーフグリーンの方がやや有利に働く場面が多いと評価しています。 その最大の理由は、本作に登場する悪の組織「ロケット団」の存在です。
ロケット団のしたっぱや幹部たちは、主にズバット系統、ドガース系統、アーボ系統などの「どく」タイプのポケモンを多用してきます。 どくタイプの弱点を突くことができるのは「じめん」タイプと「エスパー」タイプです。
ここで重要になるのが、リーフグリーン限定で出現するヤドン系統とヒトデマン系統の存在です。 特にヒトデマンの進化系であるスターミーは、高い特攻と圧倒的な素早さを持ち、水・エスパーという優秀な複合タイプを備えています。
「なみのり」や「サイコキネシス」、さらにわざマシンで「10まんボルト」や「れいとうビーム」を覚えさせれば、ストーリー攻略においてほぼ弱点のない最強のアタッカーとして君臨します。 ヤドランも耐久力が高く、安定した攻略に貢献してくれます。
ファイアレッドでもケーシィ系統(フーディン)やスリープ系統(スリーパー)といった強力なエスパータイプは入手可能ですが、通信交換の手間や耐久面の脆さを考慮すると、水タイプも兼ね備えたスターミーを入手できるリーフグリーンの恩恵は非常に大きいです。
ジムリーダー戦を見据えたパーティ構築の視点
カントー地方のジムリーダー戦を見据えても、バージョン限定ポケモンの恩恵を感じる場面があります。 例えば、タマムシシティのエリカ(くさタイプ)戦では、ファイアレッド限定のガーディが大活躍します。 逆に、グレンタウンのカツラ(ほのおタイプ)戦では、リーフグリーン限定のヤドランやスターミーが圧倒的な有利を取れます。
もちろん、最初のパートナー(御三家)にフシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメのどれを選ぶかによってもパーティの不足するタイプは変わってきます。 ヒトカゲを選んだ場合は水タイプが不足しがちになるため、リーフグリーンのスターミーがより一層輝きます。
ゼニガメを選んだ場合は、草タイプや炎タイプを補強したくなるため、ファイアレッドのナゾノクサやガーディが魅力的に映るはずです。 このように、自分が最初に選ぶ相棒との相性補完を考えてバージョンを決定するのも、RPGとしての奥深い楽しみ方の一つです。
伝説のポケモン : デオキシスのフォルム固定仕様
ファイアレッド・リーフグリーンにおける非常にマニアックかつ重要なバージョン違いとして、幻のポケモン「デオキシス」のフォルムチェンジ仕様が挙げられます。 現代のポケモンシリーズでは、特定のアイテムを使用することでデオキシスのフォルムを自由に変更することができます。
しかし、本作のベースとなっているゲームボーイアドバンス時代は、ソフトのバージョンによってデオキシスのフォルムが完全に固定される仕様でした。 具体的には、ファイアレッドのソフト内でデオキシスを捕獲・所持している間は、極端に攻撃と特攻が高く防御が紙装甲となる「アタックフォルム」に固定されます。
一方、リーフグリーンのソフト内では、極端に防御と特防が高く攻撃力が低い「ディフェンスフォルム」に固定されます。 ちなみに、ルビー・サファイアでは「ノーマルフォルム」、エメラルドでは「スピードフォルム」となります。
もし、本作のスイッチ版で当時と同様にイベントチケットが配信され、デオキシスを厳選・育成する機会が訪れた場合、このフォルム固定仕様は対戦環境において極めて重要な要素となります。 圧倒的な火力で速攻を仕掛けるアタックフォルムを使いたいならファイアレッドを、要塞のような耐久力で相手を詰ませるディフェンスフォルムを使いたいならリーフグリーンを選ぶ必要があります。
この仕様が現代向けに改修されている可能性もありますが、原作の完全再現を謳うのであれば、購入前に知っておくべき決定的な違いと言えます。
ゲームコーナー : コイン交換レートの違い
タマムシシティにある「ロケットゲームコーナー」の景品交換所でも、バージョンによる明確な違いが存在します。 ここでは、スロットで稼いだコインを珍しいポケモンやわざマシンと交換することができますが、一部のポケモンの交換に必要なコインの枚数がファイアレッドとリーフグリーンで異なっています。
| ポケモン名 | ファイアレッドの必要コイン | リーフグリーンの必要コイン |
|---|---|---|
| ケーシィ | 180枚 | 120枚 |
| ピッピ | 500枚 | 750枚 |
| ミニリュウ | 2,800枚 | 4,600枚 |
| ポリゴン | 9,999枚 | 6,500枚 |
この表から分かる通り、強力なドラゴンタイプであるカイリューに進化するミニリュウは、ファイアレッドの方が圧倒的に少ないコインで交換可能です。 逆に、当時としては非常に珍しかったノーマルタイプのポリゴンは、リーフグリーンの方がかなりお得に交換できる設定になっています。
スロットで地道にコインを稼ぐのは時間と根気が必要な作業であり、お金(ポケダラー)でコインを買うにしても莫大な資金が必要になります。 特に、図鑑完成のためにポリゴンを入手したい場合、ファイアレッドの9,999枚(コインケースの所持上限ギリギリ)を集めるのは相当な苦労を伴います。
旅の途中でミニリュウをいち早く手に入れて育てたい方はファイアレッドが、図鑑埋めの労力を少しでも減らしたい方はリーフグリーンが適しているという見方もできます。
結論 : プレイスタイル別のおすすめバージョン
ここまで様々なバージョン違いを解説してきましたが、最終的にどちらを買うべきかの結論をまとめます。 純粋に「ストーリーをサクサク進めたい」「優秀な水・エスパー枠を確保したい」という効率・攻略重視のプレイヤーには、スターミーやヤドランが入手できるリーフグリーンを推奨します。 特にロケット団戦でのストレス軽減効果は絶大です。
一方で、「強力な物理アタッカーを使いたい」「ミニリュウを簡単に手に入れたい」「アタックフォルムのデオキシスにロマンを感じる」という攻撃的なプレイスタイルのプレイヤーにはファイアレッドが合っています。 ウインディやストライクといった、見た目もかっこよく火力も申し分ないポケモンたちと共にカントー地方を駆け抜ける爽快感はファイアレッドならではの特権です。
また、SNS等でのアンケート結果を見ると、一般的には「ファイアレッド(赤)」の方が当時からのネームバリューもあり人気が高い傾向にあります。 あえてプレイヤー人口が少ないと予想されるリーフグリーンを選ぶことで、後々友人やオンラインでの通信交換において、自分の持つ限定ポケモンの需要が高まり、交換を有利に進められるというメタ的なメリットも存在します。
自身のプレイスタイルと、どうしてもパーティに入れたいお気に入りポケモンの有無を天秤にかけて、後悔のない選択をしてください。
購入前必読 : スイッチ版FRLGの注意点7選
注意点1 : 技の「物理」「特殊」がタイプごとに依存する旧仕様
現代のポケモンに慣れ親しんだプレイヤーが、本作をプレイして最も戸惑うであろう仕様が、技の「物理」と「特殊」の判定基準です。 現在の環境では、「ほのおのパンチ」は直接殴るから物理技、「かえんほうしゃ」は火を吹くから特殊技といったように、技のイメージやモーションごとに物理か特殊かが個別に設定されています。
しかし、ファイアレッド・リーフグリーンの時代(第3世代まで)は、技のタイプそのものによって物理か特殊かが完全に固定されていました。
| 物理技になるタイプ | 特殊技になるタイプ |
|---|---|
| ノーマル、かくとう、どく、じめん、ひこう、むし、いわ、ゴースト、はがね | ほのお、みず、でんき、くさ、こおり、エスパー、ドラゴン、あく |
この仕様により、現代の感覚ではあり得ないような現象が多発します。 例えば、ゴーストタイプの技はすべて「物理」扱いとなります。
そのため、特攻の種族値が非常に高く、攻撃の種族値が低いゲンガーが、タイプ一致のメインウェポンであるはずの「シャドーボール」を撃っても、全くダメージが出ないという悲劇が起こります。 逆に、ノーマルタイプの技である「はかいこうせん」は物理技となるため、攻撃力が高いケンタロスやカビゴンが放つ「はかいこうせん」は、現代とは比較にならないほどの絶望的な破壊力を誇りました。
ギャラドス弱体化と三色パンチの恩恵
この仕様の最大の被害者と言えるのが、みず・ひこうタイプのギャラドスです。 ギャラドスは高い「攻撃」の種族値を持ちますが、みずタイプの技(なみのり、たきのぼり等)はすべて「特殊」扱いです。
さらに、当時ひこうタイプのまともな物理技(ブレイブバードなど)が存在しなかったため、ギャラドスはタイプ一致の恩恵をほとんど受けられず、「おんがえし」や「じしん」といったノーマル・じめんタイプの物理技を主体に戦わざるを得ませんでした。
一方で、この仕様によって異常な恩恵を受けたポケモンもいます。 エスパータイプのフーディンは、高い「特攻」を持っています。 そして、「ほのおのパンチ」「れいとうパンチ」「かみなりパンチ」といった、いわゆる三色パンチは、それぞれのタイプが「特殊」に分類されるため、フーディンの高い特攻値を参照してダメージ計算が行われました。
結果として、フーディンはパンチ技で多彩な弱点を突きまくる最強の特殊アタッカーとして猛威を振るうことになります。 当時の仕様を覚えるコツとして、「イーブイが進化できるタイプ(ほのお、みず、でんき、くさ、こおり、エスパー、あく)+ドラゴンは特殊」と覚えておくと、直感的に分かりやすく攻略の助けとなります。
注意点2 : フェアリータイプと夢特性が存在しないバトル環境
本作のバトル環境を理解する上で重要なのが、「フェアリータイプ」と「隠れ特性(夢特性)」が存在しないという事実です。 フェアリータイプは第6世代(XY)から、隠れ特性は第5世代(ブラック・ホワイト)から導入された比較的新しいシステムです。
そのため、本作ではプリンやピクシーは純粋なノーマルタイプであり、マリルやマリルリは純粋な水タイプとして扱われます。 フェアリータイプが存在しないということは、ドラゴンタイプの技を無効化できるタイプが存在しないことを意味します。
さらに、はがねタイプへの耐性も現代とは異なり、ドラゴンタイプの技は等倍で通る場面が多くありました。 これにより、カイリューやボーマンダといったドラゴンタイプのポケモンが、文字通り「止まらない」最強の存在として環境に君臨していました。 「げきりん」や「ドラゴンクロー」を一貫して撃ち続けられる恐怖は、当時のプレイヤーに深く刻まれています。
特性が一つに限定されるシンプルな駆け引き
隠れ特性が存在しないため、ポケモンの戦術も現代に比べて非常にシンプルでした。 例えば、ゲンガーの特性は「ふゆう」のみであり、現代の「のろわれボディ」を考慮した立ち回りをする必要はありませんでした。 「ふゆう」によって弱点であるはずのじめん技(じしん等)を完全に無効化できるため、ゲンガーは非常に優秀なポケモンとして評価されていました。
また、天候を操る特性(ひでり、あめふらし等)を持つポケモンも限られており、現代のような複雑な天候合戦やフィールドの奪い合いが発生することもありません。 良くも悪くも、純粋な種族値の高さと、先述した物理・特殊の仕様をどれだけ理解しているかが勝敗を分ける、非常にストイックなバトル環境が形成されていました。
複雑なシステムがない分、ポケモンの基礎知識や相性じゃんけんの妙を純粋に楽しめるという点は、本作の大きな魅力でもあります。
注意点3 : 時間の概念が存在しないことによる進化の制限
ゲームボーイアドバンス版のファイアレッド・リーフグリーンにおいて、プレイヤーを大いに悩ませたのが「時間の概念(時計機能)がソフト内に存在しない」という仕様です。 同世代のルビー・サファイア・エメラルドにはカートリッジ内に時計電池が内蔵されており、朝・昼・夜の概念や、きのみの成長といった時間経過イベントが存在しました。
しかし、本作にはそれが搭載されておらず、ゲーム内の世界は常に時間が止まった状態で進行します。 これが最も深刻な影響を与えたのが、時間帯によって進化先が分岐するポケモンの育成です。 代表的なのがイーブイから進化するエーフィ(朝・昼になつき進化)と、ブラッキー(夜になつき進化)です。
FRLGのソフト単体では時間の判定が行われないため、どれだけイーブイをなつかせても、エーフィやブラッキーに進化させることが物理的に不可能でした。 当時は、通信ケーブルを使ってルビー・サファイア・エメラルドのソフトにイーブイを送り、そちらのソフト内で時間を合わせて進化させた後、再びFRLGに戻すという非常に手間のかかる手順を踏む必要がありました。
スイッチ版での改善への期待と原作再現のジレンマ
今回のスイッチ版において、この時間概念の欠如がどのように扱われるかは、プレイヤーの間でも大きな注目を集めています。 スイッチ本体の内部時計と連動する形で時間が経過するようにシステムが改修されていれば、ソフト単体でエーフィやブラッキーへの進化が可能になり、利便性は劇的に向上します。
しかし、公式が「原作の完全再現」にこだわっている場合、あえて当時の不便な仕様をそのまま残している可能性も十分に考えられます。 もし当時の仕様のままであれば、現代においてエーフィやブラッキーを育成したい場合、後述するポケモンHOMEとの連携機能を利用して、他の最新ソフトに一度輸送して進化させるなどの迂回策が必要になるかもしれません。
攻略ライターの視点としては、遊びやすさを考慮して内部時計連動に改修されていることを強く期待していますが、購入直後に「イーブイが進化しない!」と慌てないよう、あらかじめこの仕様を念頭に置いておく必要があります。
注意点4 : 色違い厳選の確率が「1/8192」という圧倒的シビアさ
現代のポケモン作品では、様々な方法で色違いポケモンの出現確率を上げることができ、比較的容易に色違いを集めることが可能になっています。 しかし、本作ファイアレッド・リーフグリーンの時代は、色違いに関する仕様が現代とは比較にならないほど過酷でした。
まず、ベースとなる色違いの出現確率が「1/8192」に設定されています。 これは現代の基準確率である「1/4096」のちょうど半分の確率であり、遭遇すること自体が奇跡に近い数字です。
さらに絶望的なのが、現代ではおなじみの「ひかるおまもり(図鑑完成で色違い確率が上がるアイテム)」や、「国際孵化(言語の違うポケモン同士を預けると確率が上がる仕様)」、連鎖による確率アップといった救済措置が、本作には一切存在しないという点です。
御三家と伝説ポケモンの固定リセットの苦行
確率を上げる方法が一切ないため、色違いを狙う方法はひたすらに遭遇回数を稼ぐこと、いわゆる「自然遭遇粘り」か「固定リセット」しかありません。 特に人気が高いのが、ゲーム冒頭でオーキド博士からもらう最初のパートナー(フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメ)の色違い厳選です。
ボールを受け取る直前でレポートを書き、色違いでなければソフトをリセットしてやり直すという途方もない作業を、1/8192の確率を引くまで延々と繰り返すことになります。 同様に、ミュウツーやフリーザー、サンダー、ファイヤーといった固定シンボルの伝説ポケモンも、色違いが出るまでリセットを繰り返す苦行が待っています。
数ヶ月、場合によっては年単位の時間を費やしても出ないことがあるほどのシビアな世界です。 だからこそ、本作で自力で捕獲した色違いポケモンは、現代の作品で入手したものとは比べ物にならないほどの圧倒的な希少価値と、プレイヤーの執念の結晶としてのロマンを秘めています。 色違い厳選に挑戦する方は、相当な覚悟と根気が必要であることを肝に銘じておいてください。
注意点5 : 全国図鑑完成のハードルとポケモンHOME連携の重要性
本作の大きな目標の一つである「ポケモン図鑑の完成」ですが、ここにも過去作ならではの高いハードルが存在します。 カントー地方のポケモン151匹を集める「カントー図鑑」の完成は、ファイアレッドとリーフグリーンの2本間で通信交換を行えば達成可能です。
しかし、クリア後に解放される「全国図鑑(当時は全386種類)」の完成となると話は別です。 本作のソフト内だけでは、ジョウト地方(第2世代)の一部ポケモンや、ホウエン地方(第3世代)のポケモンたちを捕獲する手段が用意されていません。
当時、全国図鑑を完成させるためには、ゲームボーイアドバンスのルビー・サファイア・エメラルド、さらにはゲームキューブのポケモンコロシアムやポケモンXDといった他作品との通信交換が絶対に不可欠でした。
現代における図鑑完成のアプローチとHOMEへの期待
スイッチ版として単独で配信される本作において、この全国図鑑の仕様がどうなっているかは非常に気になるところです。 もし当時のままの仕様であれば、ソフト単体での全国図鑑完成は不可能ということになります。
ここで鍵を握るのが、クラウドサービスである「ポケモンHOME」との連携です。 公式からポケモンHOMEとの連携が予定されていることが発表されれば、過去の最新作(ソード・シールド、ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール、スカーレット・バイオレットなど)から、不足しているホウエン地方などのポケモンをFRLGに連れてくることで、図鑑を埋めることができるようになるはずです。
逆に言えば、ポケモンHOMEの連携が実装されるまでは、全国図鑑の完成はお預けとなる可能性が高いです。 図鑑コンプリートを至上の目的としているプレイヤーは、本作単体では完結しない可能性があるという事実と、今後のHOME連携アップデート情報を注視する必要があります。
注意点6 : スロットなど一部ゲーム内仕様の変更の可能性
公式の発表にある「一部仕様が異なる部分がございます」という注記に関して、攻略ライターの観点で最も可能性が高いと予想しているのが、タマムシシティの「ロケットゲームコーナー」の仕様変更です。 原作では、ここで本格的なスロットマシンを遊ぶことができ、目押しでコインを稼ぐ要素がありました。
しかし、近年発売されたポケモンのリメイク作品(ピカブイやBDSPなど)では、欧州のレーティング機関(PEGI)や日本のCEROの厳格化に伴い、「疑似的なギャンブル要素」を含むミニゲームの表現が規制される傾向にあります。
現代のレーティング基準に合わせたアレンジの行方
例えば、ピカブイではスロットマシン自体が遊べないただのオブジェクトに変更されており、BDSPではゲームコーナーが洋服の着せ替えショップに変更されていました。 この流れを汲むと、スイッチ版のFRLGでもスロットマシンのミニゲームがそのままの形で収録される可能性は極めて低いです。
代わりとなるミニゲーム(例えば、タイミングよくボタンを押すだけのアクション等)が実装されるのか、あるいは純粋にお金でコインを買い上げるだけの施設になるのかは分かりません。
スロットの目押しで効率よくコインを稼ぐという当時の攻略法が通用しなくなる可能性が高いため、ポリゴンやわざマシンなどの高額景品を入手するための資金繰り(四天王周回でのお金稼ぎなど)の重要性が、原作以上に増すことになると予想されます。 当時の思い出そのままにスロットを楽しみたいと考えている方は、仕様変更の可能性を強く覚悟しておく必要があります。
注意点7 : 特別版パッケージの発売日時ラグとプレイ開始の遅れ
最後に、グッズが付属する「特別版」の購入を検討している方に向けた非常に現実的な注意点です。 今回のスイッチ版FRLGは、2月27日のポケモンデーに配信されるプレゼンツ放送終了後、おそらく深夜帯からダウンロード版が即座にプレイ可能になると予想されています。 いち早くカントー地方に旅立ちたいプレイヤーたちは、この深夜のタイミングから一斉にスタートダッシュを切ることになります。
グッズの豪華さと引き換えになるプレイ開始の遅延
しかし、当時のパッケージデザインやガラス製のモンスターボールオブジェが付属する豪華な「特別版」は、発売日時が「2月28日の10時」に設定されています。 つまり、特別版に付属するダウンロード番号を使ってプレイを開始する場合、最速でダウンロード版を購入したプレイヤーたちから、半日以上のラグが発生することになります。
さらに、通販等で購入して自宅に商品が届くのを待つ場合、地域によっては手元に届くのが28日の午後や夕方、遅ければ翌日になる可能性すらあります。 SNS等で最速プレイの盛り上がりをリアルタイムで共有したい、ネタバレを一切見ずに新鮮な気持ちで進めたいという方にとって、このタイムラグは非常に大きな痛手となります。
特別版の豪華なグッズ(3Dレーザー彫刻のオブジェや専用台座など)は確かに魅力的で、19,800円という価格に見合う価値は十分にありますが、「グッズの所有欲」をとるか「最速プレイの体験」をとるか、購入前に自身の優先順位をしっかりと見極めておくことを強く推奨します。
独自要素 : FRLGだけの魅力「ナナシマ(七島)」とやり込み要素
ナナシマ : 赤緑には存在しなかった広大な追加エリア
ファイアレッド・リーフグリーンを単なる初代のグラフィック向上版と侮ってはいけません。 本作を本作たらしめている最大のオリジナル要素であり、最高の追加コンテンツが「ナナシマ(七島)」の存在です。 初代の赤緑はもちろん、後年発売されたピカブイにも存在しない、FRLGでしか冒険できない完全に独立した広大な島々のエリアです。
ストーリーの終盤、グレンタウンのジムをクリアした直後から「1の島」〜「3の島」へ行くことができ、殿堂入り(四天王クリア)後にはさらに「4の島」〜「7の島」へと行動範囲が広がります。
各島に用意された個性豊かなイベント群
ナナシマは単なるマップの追加ではなく、島ごとに非常に濃密なストーリーとイベントが用意されています。 1の島では温泉でポケモンを回復し、2の島ではミニゲーム施設や特別な技の教え人が存在します。 3の島では暴走族との抗争イベントがあり、4の島にはポケモンのタマゴを発見できる「そだてや」がカントー地方から移転してきます。
5の島にはロケット団の巨大な倉庫(秘密基地)があり、サカキが去った後の残党たちとの最後の戦いが繰り広げられます。 6の島には点字で解読する謎の遺跡があり、7の島には歴代の強敵が待ち受ける「トレーナータワー」がそびえ立ちます。
これらは初代のストーリーを補完し、カントー地方の世界観を大きく拡張する素晴らしい要素であり、本編クリア後のモチベーションを飛躍的に高めてくれる最高のやり込みコンテンツとして機能しています。
ジョウト地方 : 金銀のポケモンたちとの新たな出会い
ナナシマのもう一つの大きな魅力は、カントー地方の舞台でありながら、ジョウト地方(ポケットモンスター 金・銀の舞台)のポケモンたちが多数生息している点です。 殿堂入り後に全国図鑑を入手してからナナシマの奥地を探索すると、オタチ、ホーホー、マリル、ネイティといった、初代にはいなかったジョウト地方固有のポケモンたちが草むらから飛び出してきます。
当時のプレイヤーにとって、赤緑の世界観の延長線上で金銀のポケモンたちに出会えるというサプライズは、筆舌に尽くしがたい興奮をもたらしました。 さらに、ナナシマのイベントを進めることで、ルビー・サファイアの舞台であるホウエン地方と通信交換を行うための「ネットワークマシン」を完成させるという重要なストーリー上のミッションも用意されており、過去作と未来の作品を繋ぐ架け橋としての役割も担っていました。
カントー地方の冒険を終えた後も、未知のポケモンたちとの出会いが待っているというワクワク感は、本作の評価を決定づける重要な要素となっています。
幻のポケモン : ホウオウ・ルギア・デオキシスと配信チケット
ナナシマの海域には、通常のプレイでは絶対にたどり着くことのできない謎の島々が存在します。 それが「へそのいわ」と「たんじょうのしま」です。
ゲームボーイアドバンス版の当時、これらの島へ行くためには、現実世界のイベント会場や映画館などで配布された「しんぴのチケット」や「オーロラチケット」という特別なアイテムをデータとして受け取る必要がありました。 「へそのいわ」の最深部には金銀の伝説のポケモンであるホウオウとルギアが、「たんじょうのしま」には宇宙から来た幻のポケモン・デオキシスが待ち受けていました。
スイッチ版におけるイベントチケットの救済への期待
これらのチケット配信は当時期間限定で行われていたため、後からソフトを買ったプレイヤーは二度とこれらの伝説・幻のポケモンに出会うことができないという悲しい制約がありました。 今回のスイッチ版において、これらの幻のエリアやチケットの扱いがどうなるかは、ファンにとって最大の関心事の一つです。
インターネット通信が当たり前となった現代の仕様に合わせて、ゲーム内の特定の条件を満たすことで最初からチケットが入手できるようになっているか、あるいは発売後のふしぎなおくりもの機能を通じて、定期的にチケットが無料配信される可能性が高いと予想しています。
もし実装されれば、前述した「デオキシスのフォルム違い」や「幻のポケモンの色違い厳選」という、当時ごく一部のプレイヤーしか体験できなかった究極のエンドコンテンツを、現代のプレイヤー全員が楽しめるようになります。 この仕様の有無が、本作の評価をさらに一段階押し上げる起爆剤となることは間違いありません。
攻略指南 : 現代のゲーマーがFRLGを最大限楽しむためのコツ
旅パーティ構築 : わざマシンが「使い捨て」であることの罠
現代のポケモン作品に慣れていると、わざマシンは何度でも使える便利なアイテムという認識が定着しています。 しかし、ファイアレッド・リーフグリーンの時代、わざマシンは「使ったら消えてなくなる使い捨てのアイテム」でした。 この仕様は、ストーリー中の旅パーティの構築において、極めて慎重な判断を要求します。
例えば、強力な地面タイプの技である「じしん」のわざマシン(わざマシン26)は、ゲーム中に原則として1つしか手に入りません。 これをエースポケモンに安易に使ってしまうと、後から捕まえた別の有望なポケモンに覚えさせることができなくなり、取り返しのつかない後悔を生むことになります。
計画的なリソース管理と技教え人の活用
そのため、誰にどのわざマシンを使うかは、最終的なパーティ構成を見据えて計画的に決定する必要があります。 特に「10まんボルト」「れいとうビーム」「かえんほうしゃ」といった強力な特殊技のわざマシンは、ゲームコーナーの景品としてコインと交換で何度でも入手可能ですが、莫大な手間とお金がかかるため実質的には貴重品です。
攻略のコツとしては、レベルアップで優秀な技を覚えるポケモン(自力でなみのりを覚えるポケモンなど)を優先して育て、貴重なわざマシンの使用を最小限に抑えることです。 また、ナナシマの2の島などには、特定の技を教えてくれる「技教え人」が存在します。 彼らの存在も貴重な戦力強化の手段となるため、わざマシンと併用して効率よくパーティの技構成を最適化していくマネジメント能力が試されます。
育成環境 : 個体値と努力値(きそポイント)の仕様と厳選難易度
対戦やバトルタワーに向けた本格的なポケモンの育成を志す場合、本作の育成環境は現代に比べて非常に厳しく、時間がかかるものであることを理解しておく必要があります。 ポケモンの強さを決定づける隠しステータスである「個体値」を最大まで引き上げる「おうかん」や、性格によるステータス補正を変更する「ミント」といった便利なアイテムは、当然ながら存在しません。
理想の個体値と性格を持ったポケモンを手に入れるためには、育て屋にポケモンを預け、自転車に乗ってサイクリングロードを何百往復も走り回り、ひたすらにタマゴを孵化させ続けるという、途方もないアナログな作業が必須となります。
努力値振りのアナログさとドーピングアイテムの限界
さらに、ポケモンを倒すことで得られる「努力値(きそポイント)」の仕様も厄介です。 現代のように努力値を下げる便利な木の実(ネコブのみ等)の入手難易度が高く、数値を可視化するグラフ機能もありません。
そのため、プレイヤー自身が紙とペンを用意し、どのポケモンを何匹倒したかを「正」の字でカウントしながら、1ポイントの狂いもなく正確に努力値を振っていく緻密な作業が求められました。 タウリンやブロムヘキシンといったドーピングアイテムで努力値を上げられる上限も現代より低く設定されていたため、微調整は野生ポケモンを倒す戦闘に頼らざるを得ません。
スイッチ版でもこの仕様が据え置きである場合、強力なポケモンを1匹育成するだけでも、現代の数倍の労力と時間が必要になるという古き良き(そして過酷な)RPGの側面を存分に味わうことになります。
リボン集め : 現代の最新作へポケモンを輸送するロマン
厳密で過酷な育成環境を乗り越えて育て上げたポケモンには、それに見合うだけの特別な価値が生まれます。 それが「リボン」の収集と、最新作への輸送による証(あかし)の獲得です。
本作で四天王とチャンピオンを倒し殿堂入りを果たすと、手持ちのポケモンに「チャンプリボン」が付与されます。 もし今後ポケモンHOMEとの連携が解禁されれば、本作で捕まえ、チャンプリボンを付けたカントーのポケモンたちを、現代の最新作である『スカーレット・バイオレット(SV)』などに連れていくことが可能になるはずです。
時代を越える「思い出の証」としてのステータス
最新作の対戦環境で、ゲームボーイアドバンス時代(第3世代)の出身であることを示すリボンを持ったポケモンを繰り出すことは、古参プレイヤーとしての最高のステータスであり、計り知れないロマンがあります。
当時の過酷な環境で色違い厳選を行い、努力値をアナログで振り、見事カントーのチャンピオンとなった相棒のポケモンが、20年の時を越えて現代のパルデア地方のテラスタル環境で戦う姿を想像するだけで、長年のポケモンファンとしては胸が熱くなるはずです。 単なる懐古プレイにとどまらず、未来の作品へ自分の努力の結晶を引き継ぐための壮大な「準備期間」として本作をプレイするのも、非常にモチベーションの上がる楽しみ方の一つです。
オシャボ厳選 : サファリボール入りの希少ポケモンを狙う
もう一つ、現代のポケモンコレクターにとって見逃せない要素が「オシャボ(オシャレなボール)」の厳選です。 セキチクシティにある「サファリゾーン」では、戦闘を行うことなく石やエサを使ってポケモンを捕獲する独自のミニゲームが展開されますが、ここで捕まえたポケモンは専用の「サファリボール」に入った状態になります。
現代の作品において、サファリボールは入手手段が極めて限定されている超レアなモンスターボールです。 本作のサファリゾーンでストライクやカイロス、ケンタロス、ガルーラ、ラッキーといった珍しいポケモンを根気よくサファリボールで捕獲し、それをポケモンHOME経由で最新作へ輸送することができれば、それだけで圧倒的な希少価値を持つことになります。
逃走のストレスと捕獲の達成感
サファリゾーンでの捕獲は完全に運に左右され、お目当ての珍しいポケモンが出現しても、ボールを投げる前に逃げられてしまうという強いストレスを伴います。 特にラッキーやケンタロスなどの出現率が低く逃走率が高いポケモンをサファリボールに収めた時の達成感は、通常のバトルでの捕獲の比ではありません。
対戦での強さだけでなく、ボールの見た目にまでこだわる真のポケモンマスターを目指すのであれば、本作のサファリゾーンは避けては通れない非常に魅力的な(そして沼の深い)コンテンツとして機能します。
まとめ
今回は、スイッチ版の配信が決定した『ポケットモンスター ファイアレッド・リーフグリーン』のバージョン違いや、購入前に絶対に知っておくべき仕様と注意点について、攻略ライターの視点から深く掘り下げて解説しました。
結論として、ストーリー攻略の快適さや優秀なポケモン(スターミーなど)を求めるなら「リーフグリーン」、強力な物理アタッカー(ウインディなど)で攻めたい、あるいは人気や王道を重視するなら「ファイアレッド」を選ぶのがおすすめです。
また、物理と特殊がタイプごとに依存する古い戦闘システムや、1/8192という過酷な色違い確率、フェアリータイプが存在しない環境など、現代のポケモンとは根本的に異なる仕様が多く存在します。 これらの「不便さ」をネガティブに捉えるのではなく、当時の洗練される前の荒削りな環境をハックする楽しさや、限られたリソースでやり繰りする往年のRPGとしての奥深さを楽しむ心構えでプレイすると、本作の魅力を120%味わうことができます。
特別版の購入によるプレイ時間のラグや、ポケモンHOME連携による全国図鑑の行方など、まだ不確定な要素もありますが、カントー地方を舞台にした最高のリメイク作品の一つであることは疑いようがありません。 ぜひこの記事を参考に、自分に合ったバージョンを選び、ナナシマの果てまで広がる壮大な冒険の旅へ出発してください。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。





















