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【オクトラ0】過去作との物語の繋がり|前作未プレイでも大丈夫か解説|オクトパストラベラー0

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編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、ナンバリングが「0」である本作をプレイするにあたり、過去作(1や2)の知識がどれくらい必要なのか、あるいは物語がどう繋がっているのかが気になっていると思います。

特にRPGにおいて「ストーリーの連続性」は購入を左右する大きな要素です。「いきなり0から始めて置いてきぼりにならないか?」「逆に1を知っているとどう楽しめるのか?」という疑問は尽きないでしょう。

この記事を読み終える頃には、シリーズ全体の時系列や世界観の繋がりが整理され、どの作品から遊んでも120%楽しめる状態になっているはずです。

この記事の要約
  1. オクトラ1の前日譚であり世界観は共通だが物語は独立している
  2. 前作未プレイでも問題なく楽しめる設計だが既プレイなら感動が倍増
  3. 過去作キャラの若き日の姿や因縁の始まりが描かれている
  4. シリーズ共通の「神々」や「地理」を知るとより深く楽しめる

 

それでは解説していきます。

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過去作との物語の繋がりと時系列の完全解剖

『オクトパストラベラー0(以下、オクトラ0)』は、そのタイトルの通りシリーズの原点に位置する作品です。

まず結論から申し上げると、本作は**『オクトパストラベラー1』と同一の世界「オルステラ大陸」が舞台であり、時代設定は数年前(数十年スパンの過去を含む)の物語**となります。

しかし、単なる「過去編」という言葉では片付けられないほど、シリーズ全体の根幹に関わる重要な設定が盛り込まれています。ここでは時系列と世界観の繋がりを深く掘り下げて解説します。

オルステラ大陸の歴史と「0」の位置付け

シリーズのファンであればご存知の通り、『オクトパストラベラー1』と『オクトパストラベラー2』は、完全に異なる世界(1はオルステラ大陸、2はソリスティア大陸)が舞台でした。

しかし、今回の『オクトラ0』は『1』と同じオルステラ大陸へ回帰しています。

  • オクトラ1の時代: 邪神ガルデラの復活阻止や、各主人公の個人的な旅路がメイン。
  • オクトラ0の時代: 『1』の数年前。大陸を支配しようとする「富・権力・名声」を極めし者たち(巨悪)が君臨していた時代。

つまり、オクトラ1で平和そうに見えた街や国が、実はその数年前にどのような独裁者によって支配され、どのようにして解放されたのか(あるいは混乱の種が撒かれたのか)を描くのが本作の役割です。

歴史の教科書で言えば、「革命後の世界(オクトラ1)」に対する「革命前夜の暗黒時代(オクトラ0)」という関係性にあります。この繋がりを理解することで、オルステラ大陸という土地への愛着がより一層深まることでしょう。

共通する「指輪」と神々の伝承

物語の繋がりにおいて無視できないのが、重要アイテム「指輪」の存在です。

本作のベースとなっている物語には、神聖な指輪がキーアイテムとして登場します。これはオクトラシリーズ全体に通底する「聖火神エルフリック」をはじめとする13柱の神々の設定と密接に関わっています。

過去作との具体的な繋がりとしては、以下の点が挙げられます。

  • 聖火教会: シリーズおなじみの宗教組織。本作でも重要な役割を担いますが、時代が遡ることで、より権威主義的な側面や、内部の腐敗などが描かれる可能性があります。
  • 黒幕の影: オクトラ1でラスボス級の脅威となっていた存在の「予兆」や、それに関わる組織の動きが、本作の時点で既に胎動しています。

「なぜ世界に邪悪が蔓延るのか」という根本的な問いに対する答えの一部が、この『0』で示唆されているのです。

大陸の覇者とコンシューマー版の統合

本作はスマートフォン向けタイトル『オクトパストラベラー 大陸の覇者』のシナリオをベースに、CS(コンシューマー)向けに再構築されています。

「スマホ版と同じならやる意味がないのでは?」という声も聞かれますが、それは誤解です。

スマホ版は運営型の長期間続くストーリーでしたが、CS版である『0』では、物語の結末に向けてよりドラマチックに、そしてコンシューマーゲームとしての「完結性」を持たせた構成にアレンジされています。

これにより、過去作(スマホ版含む)をプレイ済みのユーザーにとっても、新たな解釈や演出によって「知っているようで全く新しい体験」としての繋がりを感じられるはずです。

登場する国々の「かつての姿」

オクトラ1で旅した国々の「過去の姿」を見ることができるのも、大きな繋がりの一つです。

例えば、雪国フロストランドや砂漠のサンランド。 これらは1の時代ではある程度統治されていますが、0の時代では「強欲な魔女」や「英雄気取りの盗賊」によって支配されている地域があります。

「あの平和な街に、こんな暗黒時代があったのか」 「あのNPCが話していた昔話は、この事件のことだったのか」

このように、地理的な繋がりを通じて歴史の重みを感じることができるのは、同一大陸を舞台にした作品ならではの醍醐味と言えます。

前作未プレイでも大丈夫? 没入感を高めるための前提知識

「オクトパストラベラーシリーズは初めてだけど、0から入っても平気?」 この質問に対する私の答えは、**「YES(大丈夫)」**です。

むしろ、時系列的には最も古い物語であるため、ここから始めることは非常に理にかなっています。しかし、いくつかの注意点や、知っておくとより楽しめるポイントも存在します。

「0」から始めるメリット

あえて『オクトラ0』からシリーズに入門することには、以下のようなメリットがあります。

1. ネタバレなしで純粋に驚ける オクトラ1をプレイ済みだと、「このキャラは将来こうなる」という結末を知ってしまっている場合があります。しかし、0から始めれば、登場人物たちの運命を先入観なく見守ることができます。

2. システムの進化を体感しやすい 本作は最新作であるため、UIやバトルシステムは『2』などで培われた快適なものが採用されています。ストレスなくシリーズの魅力である「コマンドバトルの戦略性」に触れることができるでしょう。

3. 「伝説」をリアルタイムで体験できる オクトラ1の中で「過去の英雄」や「伝説」として語られていた出来事を、プレイヤー自身の手で成し遂げることになります。その後で『1』をプレイすれば、「これは自分がやったことだ」という深い感慨に浸れるはずです。

未プレイ者が置いてきぼりにならない理由

開発チームは、常に「どの作品から入っても楽しめる」ことを意識して制作しています。

  • 独立した主人公: 本作の主人公たちは、本作独自の目的を持って旅をしています。過去作のキャラを知らなければ理解できない動機はありません。
  • 丁寧なチュートリアル: オクトラシリーズ特有の「ブースト」「ブレイク」といったシステムも、冒頭から丁寧に解説されます。
  • 用語集の充実: 世界観を補完する手記や用語解説がゲーム内に充実しているため、固有名詞が出てきても安心です。

プレイ済みユーザーが感じる「ニヤリ」とする要素

一方で、前作をプレイしていると気付ける「ファンサービス」的な要素もふんだんに盛り込まれています。

例えば、オクトラ1の主人公の一人である学者のサイラスや、商人のトレサ。 彼ら(あるいは彼らに近しい人物)が登場することが示唆されています。

  • 「あの先生、若い頃はこんなに尖っていたのか!」
  • 「トレサが憧れた手記の著者は、まさかこの人…?」

こうした発見は、シリーズを追いかけてきたファンへのご褒美です。ただし、これらはあくまで「隠し味」であり、メインストーリーの理解を妨げるものではありません。

過去作キャラクターの登場と役割

『オクトラ0』の最大の注目ポイントの一つが、過去作キャラクターの扱いです。

ソースにもある通り、サイラスやトレサといった人気キャラクターが登場しますが、彼らが物語にどう関わるのかを深掘りします。

若き日の英雄たち

オクトラ1の主人公たちは、本作の時代ではまだ若者、あるいは幼少期を過ごしています。

  • オルベリク: 亡国ホルンブルグの剛剣の騎士として、まだ国が滅びる前の勇姿が見られるかもしれません。
  • プリムロゼ: 貴族ジェフリー・エゼルアートの娘として、悲劇が起きる前の幸せな時代、あるいは悲劇直後の姿が描かれる可能性があります。

彼らがメインの操作キャラクターになるかどうかはシナリオ次第ですが、NPCやゲストキャラクターとして登場し、彼らの「原点(オリジン)」に触れることができるでしょう。

「大陸の覇者」オリジナルキャラの重要性

本作はCS版ですが、ベースとなる『大陸の覇者』には魅力的なオリジナルキャラクターが多数存在します。

彼らは「指輪に選ばれし者」として、オクトラ1の主人公たちとはまた違った過酷な運命を背負っています。 彼らの物語は非常にシリアスで、時に「大人向け」とも言える重厚な展開を見せます。

過去作キャラが「光」だとすれば、本作のキャラたちは世界の「闇」に立ち向かう役割を担っているとも言えます。この対比が、オクトラシリーズの世界観に深みを与えています。

オクトパストラベラー1・2のストーリー要約と世界観比較

ここからは、より深く『オクトラ0』を楽しむために、前作『1』と『2』がどのような物語だったのかを要約して紹介します。

ネタバレを最小限に抑えつつ、それぞれの作品が持つ「色」を解説します。これを読めば、シリーズ全体の流れが掴めるはずです。

オクトパストラベラー1:8人の旅路と邪神の封印

舞台:オルステラ大陸

記念すべき第1作目。8人の主人公がそれぞれの目的を持って旅立ち、やがて一つの巨大な運命に収束していく物語です。

  • 剣士オルベリク: 滅びた国の騎士が、自らの生きる意味と裏切り者を探す旅。
  • 踊子プリムロゼ: 父を殺した3人の男への復讐を誓い、闇社会を生き抜く旅。
  • 商人トレサ: 未知の世界への憧れを胸に、伝説の手記を追って世界を巡る旅。
  • 学者サイラス: 王宮を追放されながらも、失われた歴史書「辺獄の書」の謎を追う旅。
  • 神官オフィーリア: 親友の代わりに「式年奉火の儀式」を遂行するため、聖火を巡る旅。
  • 狩人ハンイット: 石化してしまった師匠を救うため、伝説の魔物を追う旅。
  • 盗賊テリオン: 過去の失態により嵌められ、奪われた貴族の秘宝を取り戻す旅。
  • 薬師アーフェン: 命の恩人のような立派な薬師になるため、大陸中の人々を救う旅。

物語の核心: 個々の旅はやがて、オルステラ大陸の裏で暗躍する「フィニスの門」と、封印されし邪神「ガルデラ」の復活を目論むカルト集団との戦いへと繋がっていきます。

『オクトラ0』は、このフィニスの門に至るまでの歴史的背景や、社会情勢が不安定化していく過程を描いていると言えます。

オクトパストラベラー2:新たな地での革新と夜明け

舞台:ソリスティア大陸

前作から世界を一新し、産業革命期のような少し近代化した世界が舞台です。

  • 剣士ヒカリ: ク国という戦乱の国で、王位を巡る骨肉の争いに身を投じる旅。
  • 踊子アグネア: 母のようなスターになるため、田舎から都会へと飛び出すサクセスストーリー。
  • 商人パルテティオ: 貧困に喘ぐ世界を救うため、「蒸気機関」などの技術で世界から貧困をなくす旅。
  • 学者オズバルド: 妻子殺しの冤罪で投獄された魔法学者が、真犯人への復讐を果たす脱獄と追跡の旅。
  • 神官テメノス: 異端審問官として、教会内で起きた殺人事件と背後にある巨大な陰謀を暴くミステリー。
  • 盗賊ソローネ: 殺し屋集団「黒蛇盗賊団」から抜けるため、組織のボス(父と母)を殺す自由への旅。
  • 狩人オーシュット: 厄災「緋月の夜」から島を守るため、伝説の魔物を仲間にする旅。
  • 薬師キャスティ: 記憶喪失の薬師が、断片的な記憶を頼りに、かつて自分たちが何をしたのかを探る旅。

物語の核心: 昼と夜の概念が導入され、物語もよりドラマチックに進化しました。「暗黒」と呼ばれる異界の力と、それを払う「聖火」の対立構造は1と同様ですが、より人間ドラマに焦点が当てられています。

シリーズ比較表

各作品の特徴を整理すると以下のようになります。これを見れば、『0』がどのような立ち位置かが一目瞭然です。

項目 オクトラ1 オクトラ2 オクトラ0 (本作)
舞台 オルステラ大陸 ソリスティア大陸 オルステラ大陸 (過去)
時代背景 中世ファンタジー 近世~産業革命初期 中世 (1の数年前)
物語の構造 8人の並行した旅路 8人の旅路 + クロスストーリー 3つの巨悪 + 選ばれし者
メインテーマ 個人の目的達成 時代の変革と夜明け 人間の「欲」との対峙
雰囲気 王道、古典的RPG シネマティック、ドラマ重視 重厚、ダーク、シリアス
バトルの特徴 基礎の完成形 底力の追加、倍速あり 前衛後衛の交代戦術 (※)

(※) スマホ版ベースの場合、8人パーティ制などの独自システムが採用される可能性があります。

オクトラ0の核心:「富・権力・名声」の覇者たち

『オクトラ0』のストーリーを理解する上で避けて通れないのが、副題にもある「覇者」たちの存在です。

これまでのシリーズは「主人公たちの職業(ジョブ)」にスポットが当たっていましたが、本作は**「人間の欲望」**にスポットが当たっています。

富を極めし者:強欲の魔女

粉雪舞うフロストランド地方を牛耳る大富豪。 彼女は「富」こそが全てであり、金で買えないものはないと信じています。人身売買、麻薬、あらゆる非人道的なビジネスで富を築き上げた彼女の支配する街では、貧しい者は生きる権利すら与えられません。

このストーリーラインでは、オクトラ1で見られた「貧富の差」の根源や、貴族社会の闇が描かれます。トレサのシナリオのような明るい商売の話とは対極にある、ドロドロとした金欲の物語が展開されます。

権力を極めし者:孤高の英雄

雪と氷に閉ざされた地で、圧倒的な武力によって軍を率いる将軍。 彼は「力」こそが正義であり、弱者は淘汰されるべきだという思想の持ち主です。しかし、彼は単なる悪党ではなく、かつては国を守った英雄でもありました。何が彼を狂わせたのか。

ここでは、オクトラ1のオルベリク編に通じる騎士道や、戦争の悲惨さが描かれます。彼の持つ圧倒的なカリスマ性は、プレイヤーに「正義とは何か」を問いかけてくるでしょう。

名声を極めし者:狂気の芸術家

芸術の都で称賛を浴びる劇作家。 彼は「美」と「名声」に取り憑かれ、自らの作品のためなら殺人すら厭わない狂人です。彼のシナリオは、人々の悲鳴と絶望によって完成します。

このパートは非常にサイコホラー的な側面が強く、オクトラシリーズの中でも特に異質な空気を放っています。プリムロゼ編やテリオン編のような、人間の心の闇や狂気を描くシナリオが好きな人にはたまらない内容となるでしょう。

まとめ

今回のレビューでは、発売が期待される『オクトパストラベラー0』について、過去作との繋がりや未プレイ者への推奨度を中心に解説してきました。

ポイントを振り返りましょう。

  1. 世界観はオクトラ1と共通の過去: オルステラ大陸の数年前が舞台であり、シリーズの原点を描く物語です。
  2. 未プレイでも全く問題なし: 時系列が最古であるため、ここから始めることはストーリー理解の上で非常にスムーズです。
  3. 既プレイ者への配慮: 若き日のサイラスやトレサなど、ファンならニヤリとする要素が散りばめられています。
  4. テーマは「人間の欲望」: 綺麗事だけではない、重厚でダークなシナリオが展開され、オクトラの世界の深淵を覗くことができます。

『オクトラ0』は、シリーズのファンにとっては「答え合わせ」の旅であり、新規プレイヤーにとっては「伝説の始まり」を目撃する旅となります。

もしあなたが「前作をやっていないから」という理由で迷っているなら、迷う必要はありません。この『0』こそが、あなたのオクトパストラベラーとしての最初の旅路にふさわしい作品となるでしょう。

さあ、カバンに荷物を詰め込みましょう。 かつてのオルステラ大陸、その激動の時代へ。 あなたの旅路

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