編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、今作『オクトパストラベラー0』の物語を彩る魅力的なキャラクターたちの「中の人」がいったい誰なのか、そして彼らが過去にどのような名作で演じてきたのかが気になっていると思います。
RPGにおいて、キャラクターのボイスは物語への没入感を決定づける極めて重要な要素です。「この声、どこかで聞いたことがあるけれど思い出せない」「あのアニメの主人公と同じ声優さんなの?」といった疑問を持つことは、ゲーマーならば誰しも経験があることでしょう。特に今作は、近年のゲーム作品の中でも群を抜いて豪華なキャスティングが実現しており、声優ファンにとっても見逃せない内容となっています。
この記事を読み終える頃には、各キャラクターの声優に関する疑問が解決しているはずです。
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主要キャラクター13名の担当声優を完全網羅
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各声優の代表作と演技の特徴を徹底深掘り
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過去の実績から見る今回の配役の意図を考察
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声優ファン視点でのパーティ編成の楽しみ方を提案
それでは解説していきます。
豪華絢爛なキャスト陣!オクトラ0の声優・CV詳細解説
『オクトパストラベラー0』の最大の魅力の一つは、何と言ってもその重厚な世界観を支える実力派声優陣の演技です。HD-2Dの美しいグラフィックに加え、彼らの魂のこもった演技がキャラクターに命を吹き込んでいます。
ここでは、主要キャラクターたちの担当声優と、その過去の実績、そして今作での演技の注目ポイントについて、私の評論家としての視点も交えながら詳しく解説していきます。
スティア(CV:戸松遥)
まず最初にご紹介するのは、本作の物語の鍵を握る重要なキャラクター、スティアです。彼女を演じるのは、数多くのアニメ作品でメインヒロインを演じてきた実力派、戸松遥さんです。
戸松遥さんといえば、元気ハツラツとした少女から、芯の強い大人の女性、さらには狂気を孕んだキャラクターまで、変幻自在の演技力で知られています。彼女の声には、聴く人の心を揺さぶる独特のエネルギーがあり、スティアというキャラクターの持つ多面性を表現するのに、これ以上ないキャスティングと言えるでしょう。
戸松遥さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| 神曲奏界ポリフォニカ | コーティカルテ | 圧倒的な力を持つ精霊でありながら少女の姿 |
| かんなぎ | ナギ | 神様としての威厳とコミカルさのギャップ |
| 異世界おじさん | エルフ | ツンデレの極みを見せるヒロイン |
『神曲奏界ポリフォニカ』におけるコーティカルテ
この作品での戸松さんは、強大な力を持つ精霊でありながら、普段は少女の姿をしているという難しい役どころを演じました。威厳ある口調と、パートナーに見せる可愛らしい一面のギャップが見事で、彼女の初期の代表作として記憶しているファンも多いはずです。スティアに見え隠れする「神秘性」は、この頃から培われた演技力が基礎になっていると感じさせます。
『かんなぎ』におけるナギ
「神様」であるナギ役では、世間知らずで高飛車ながらも、どこか憎めない愛嬌たっぷりの演技を披露しました。コメディパートでのテンポの良い掛け合いと、シリアスな場面で見せる神としての孤独感の対比は素晴らしく、戸松さんの演技の幅広さを世に知らしめた作品です。オクトラ0においても、コミカルな会話劇などでこの経験が活かされていることでしょう。
『異世界おじさん』におけるエルフ
記憶に新しい『異世界おじさん』のエルフ役では、いわゆる「ツンデレ」の王道を行く演技が光りました。素直になれない乙女心を、叫びや戸惑いの声色で見事に表現しており、視聴者の笑いと共感を誘いました。スティアがもし、主人公に対して素直になれないような場面があれば、このエルフ役で見せたような絶妙なニュアンスが聴けるかもしれません。
フェン(CV:笠間淳)
続いて紹介するのは、実直で頼れる存在として描かれるフェンです。彼を演じるのは、低音ボイスが魅力の笠間淳さんです。
笠間淳さんは、落ち着いた大人の男性役や、知的なキャラクターを演じることが多く、その深みのある声質は聴く人に安心感を与えます。フェンというキャラクターが持つ「包容力」や「揺るぎない信念」を表現する上で、笠間さんの起用はまさに適材適所と言えます。
笠間淳さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| アイドルマスター SideM | 葛之葉雨彦 | 元清掃員のアイドル、独特の色気と低音 |
| 刀剣乱舞ONLINE | 雲生 | 雅で落ち着きのある刀剣男士 |
| あんさんぶるスターズ!! | HiMERU | ミステリアスで計算高いアイドル |
『アイドルマスター SideM』における葛之葉雨彦
「掃除屋」からアイドルへ転身した異色の経歴を持つ雨彦。笠間さんの低く響くバリトンボイスが、キャラクターの持つミステリアスな色気と、年長者としての落ち着きを完璧に表現しています。歌唱力も非常に高く、キャラクターソングではその表現力の豊かさに驚かされます。フェンの戦闘ボイスなどで、この力強い低音が聴けるのはファンにとって大きな喜びです。
『刀剣乱舞ONLINE』における雲生
歴史ある刀剣の付喪神である雲生役では、雅で古風な言葉遣いを、凛とした声で演じ上げています。静けさの中に秘めた闘志を感じさせる演技は、戦いの中に身を置くフェンのキャラクター像とも重なる部分があります。落ち着いたトーンでの会話シーンでは、笠間さんの美声に聞き惚れてしまうプレイヤーが続出するでしょう。
『あんさんぶるスターズ!!』におけるHiMERU
自身の本心を容易には見せない、計算高くミステリアスなアイドル、HiMERU。ここでは、単に低いだけでなく、どこか冷ややかさを帯びた演技を披露しています。フェンがもし、物語の中で葛藤や秘密を抱えるような展開になれば、このHiMERU役で見せたような、繊細な感情の機微を含んだ演技が見られるかもしれません。
ローラナ(CV:千本木彩花)
物語の中で重要な役割を担う女性キャラクター、ローラナ。彼女を演じるのは、特徴的なハスキーボイスと高い演技力で評価される千本木彩花さんです。
千本木さんは、可愛らしい少女役から、スレた性格のキャラクター、芯の強い戦士まで幅広く演じ分けることができます。特に、彼女の地声に近いナチュラルな演技は、キャラクターにリアリティを持たせるのが非常に上手いです。ローラナという人物が、単なる記号的なキャラクターではなく、血の通った人間として感じられるのは、千本木さんの演技力によるところが大きいでしょう。
千本木彩花さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| 甲鉄城のカバネリ | 無名 | 圧倒的な戦闘力を持つ少女、無邪気さと残酷さ |
| ガーリッシュ ナンバー | 烏丸千歳 | 業界を舐めている新人声優、クズかわいさ |
| 天国大魔境 | キルコ | サバイバル能力に長けた便利屋、男勝り |
『甲鉄城のカバネリ』における無名
千本木さんの出世作とも言える無名役。戦闘時には冷徹に敵を倒す一方で、普段は年相応の無邪気さを見せるという二面性を見事に演じ分けました。アクションシーンでの気合の入った掛け声は迫力満点で、オクトラ0のバトルシーンにおけるローラナの活躍にも期待が高まります。
『ガーリッシュ ナンバー』における烏丸千歳
「勝ったな!ガハハ!」というセリフで有名な、性格に難ありな新人声優役。千本木さんは、このキャラクターの持つ「ウザさ」と「可愛さ」の絶妙なバランスを、コミカルかつシニカルな演技で表現しました。ローラナがもし少し皮肉屋な一面を持っていたとしたら、この烏丸千歳の演技のエッセンスが感じられるかもしれません。
『天国大魔境』におけるキルコ
荒廃した世界を旅する便利屋、キルコ。男勝りで頼りがいのある口調の中に見え隠れする、過去のトラウマや繊細な感情を丁寧に演じています。過酷な旅を続けるオクトラ0のパーティにおいて、ローラナが精神的な支柱となるような場面では、このキルコ役のような説得力のある演技が光ることでしょう。
ケルザス(CV:後藤ヒロキ)
パーティのムードメーカー的存在、あるいは一癖あるキャラクターとして描かれるケルザス。声を担当するのは、個性的なバイプレイヤーとして多くのアニメ作品を支える後藤ヒロキさんです。
後藤ヒロキさんは、低音の渋い声から、裏返ったようなコミカルな声まで使いこなす器用な声優さんです。主役を食うほどのインパクトを残すこともあれば、しっかりと脇を固める演技もできる、まさに職人技を持っています。ケルザスというキャラが単なるイケメン枠に収まらない予感がするのは、後藤さんがキャスティングされているからに他なりません。
後藤ヒロキさんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| ディーふらぐ! | 横縞 | 学園の不良?謎の存在感を持つキャラ |
| 鬼灯の冷徹 | 柿助 | 桃太郎のお供の猿、軽妙な語り口 |
| ダーリン・イン・ザ・フランキス | フトシ | 食いしん坊で心優しいパイロット |
『ディーふらぐ!』における横縞
非常に個性的でカオスな作品世界の中で、ひと際異彩を放つキャラクター、横縞。後藤さんのアドリブかと思わせるような自由奔放な演技は、作品のコメディ要素を大いに盛り上げました。ケルザスにもしギャグパートがあるなら、後藤さんの真骨頂とも言えるテンポの良いボケやツッコミが期待できます。
『鬼灯の冷徹』における柿助
有名な昔話の「猿」をモチーフにしたキャラクター。人間味(猿味?)あふれる苦労人(苦労猿)としての哀愁漂う演技と、軽妙なトークスキルが光りました。動物的なキャラクターやマスコット的な側面を演じるのもうまく、ケルザスが愛されキャラであるならば、この柿助のような親しみやすさが付加されているはずです。
『ダーリン・イン・ザ・フランキス』におけるフトシ
体格が良く、食べることが大好きな心優しい少年、フトシ。パートナーへの一途な想いや、傷つきながらも成長していく姿を、後藤さんは非常に感情豊かに演じました。コミカルな役だけでなく、こうした純朴で人間臭いキャラクターを演じる際のエモーショナルな演技も後藤さんの大きな武器です。ケルザスのシリアスなシーンでは、このフトシ役で見せたような心を打つ演技が見られるでしょう。
メイシィ(CV:岡咲美保)
愛らしい外見と秘めた強さを持つキャラクター、メイシィ。彼女を演じるのは、近年急速にスターダムを駆け上がった若手実力派、岡咲美保さんです。
岡咲美保さんと言えば、やはりあの「スライム」の役があまりにも有名ですが、それ以外にも元気な少女役から少年役までこなす幅広いレンジを持っています。彼女の声には、聴く人を元気づけるような明るさと、芯の通った強さが同居しており、メイシィというキャラクターを魅力的に輝かせてくれることは間違いありません。
岡咲美保さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| 転生したらスライムだった件 | リムル=テンペスト | 最強のスライム、中性的な声と威厳の使い分け |
| 魔法使い黎明期 | ロー・クリスタル | 眼帯をした魔女、知的でクールな演技 |
| 音楽少女 | 西尾未来 | アイドルを目指す少女、フレッシュな歌声 |
『転生したらスライムだった件』におけるリムル=テンペスト
岡咲さんの代表作にして、彼女の名を世界に知らしめた役。普段の愛らしく親しみやすいスライムボイスと、魔王としての威厳を見せる際のドスの効いた低音ボイスの使い分けは圧巻の一言です。30代サラリーマンの転生という設定を活かした「おっさん臭い」セリフ回しも絶妙でした。メイシィが戦闘時に見せるギャップなどに、このリムル役の経験が活きている可能性があります。
『魔法使い黎明期』におけるロー・クリスタル
リムルとは打って変わって、知的で落ち着いた魔女の役。理路整然と話すクールな口調の中にも、仲間を思う温かさを滲ませる演技を見せました。岡咲さんが単なる「元気っ子」専門の声優ではないことを証明した役の一つです。メイシィが魔法使いや知的なポジションであれば、このロー役に近いトーンの演技が楽しめるかもしれません。
『音楽少女』における西尾未来
新人アイドルとしてのひたむきさや、歌うことへの情熱を全身全霊で表現した役。岡咲さん自身の高い歌唱力も存分に発揮されました。もしオクトラ0の中に歌唱シーンや、それに準ずるような演出があれば、彼女の澄んだ歌声が聴けることでしょう。
アレクシア(CV:M・A・O / 市道真央)
クールビューティーな佇まい、あるいは複雑な背景を持つアレクシア。演じるのは、女優としても活躍し、声優としても圧倒的な出演本数を誇るM・A・Oさんです。
M・A・Oさんの演技の幅は「カメレオン声優」と呼ぶにふさわしく、正統派ヒロインから冷酷な悪役、少年役、ハイテンションなギャグキャラまで、演じられない役はないのではないかと思わせるほどです。アレクシアというキャラクターがどのような性格であれ、M・A・Oさんならばその魅力を120%引き出してくれるという安心感があります。
M・A・Oさんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| クロムクロ | 白羽由希奈 | 運命に巻き込まれる現代の女子高生 |
| 炎炎ノ消防隊 | アイリス | 祈りを捧げるシスター、慈愛に満ちた声 |
| アイドルマスター シンデレラガールズ | 鷺沢文香 | 文学少女、儚げで静かな語り口 |
『クロムクロ』における白羽由希奈
ごく普通の女子高生が、ロボットや侍と出会い、戦いに巻き込まれていく過程での戸惑いや成長をリアルに演じました。叫びの演技や、日常会話の自然さは、元々実写の女優として活動していた彼女ならではの表現力が光ります。オクトラ0のドラマチックな展開において、アレクシアの感情の揺れ動きを繊細に表現してくれるでしょう。
『炎炎ノ消防隊』におけるアイリス
過酷な世界観の中で、人々の魂を鎮めるシスター役。「ラートム」という祈りの言葉の響きは、神聖さと慈愛に満ちており、聴く者の心を浄化するような力がありました。アレクシアが聖職者や癒やしの役割を持つキャラクターであれば、このアイリス役のような透き通った声質が堪能できるはずです。
『アイドルマスター シンデレラガールズ』における鷺沢文香
本を愛する内気な少女。囁くようなウィスパーボイスと、自信なさげながらも芯のある歌声で多くのプロデューサー(ファン)を魅了しました。M・A・Oさんの演技の中でも特に「静」の演技が際立つ役であり、アレクシアがもし物静かなキャラクターなら、この文香のような儚い美しさが表現されることでしょう。
ヴィアトル(CV:小林裕介)
苦難に立ち向かう主人公格、あるいは熱い魂を持つ青年ヴィアトル。彼を演じるのは、「苦労する主人公をやらせたら右に出る者はいない」と言われる小林裕介さんです。
小林裕介さんは、優しく知的な声質を持ちながら、極限状態での叫びや慟哭の演技において凄まじい爆発力を見せます。プレイヤーが感情移入しやすい「等身大の英雄」を演じるのが非常にうまく、ヴィアトルもまた、プレイヤーと共に成長していくキャラクターになるであろうことが予想されます。
小林裕介さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| アルスラーン戦記 | アルスラーン | 亡国の王子、気品と優しさを兼ね備えたリーダー |
| Re:ゼロから始める異世界生活 | ナツキ・スバル | 死に戻りを繰り返す少年、絶望と狂気の熱演 |
| ファイアーエムブレム 風花雪月 | 主人公(ベレト) | 士官学校の先生、冷静沈着な指揮官 |
『アルスラーン戦記』におけるアルスラーン
国を追われた若き王子が、多くの仲間を得て王としての器を形成していく物語。小林さんの持つ、生まれながらの気品を感じさせる柔らかい声が、心優しいアルスラーンに完璧にマッチしていました。ヴィアトルがもしリーダー的なポジションであれば、このアルスラーンのような、人を惹きつけるカリスマ性を感じさせる演技が見られるでしょう。
『Re:ゼロから始める異世界生活』におけるナツキ・スバル
小林裕介さんの代表作にして、声優界における「伝説」とも言える演技。何度も死に、絶望し、それでも運命に抗うスバルの壮絶な感情を、喉が潰れるのではないかと心配になるほどの熱量で演じ切りました。オクトラ0の物語がシリアスな展開を迎えた時、ヴィアトルの魂の叫びがプレイヤーの涙腺を崩壊させることは間違いありません。
『ファイアーエムブレム 風花雪月』における主人公(ベレト)
感情の起伏が少ない傭兵あがりの教師役。セリフ数は多くありませんが、戦闘時の掛け声や短い選択肢のセリフの中に、冷静さと信頼感を込めた演技を見せました。熱い演技だけでなく、こうした抑えた演技もできるのが小林さんの強みです。ヴィアトルがクールな戦士タイプであっても、十分に対応できる幅広さを持っています。
ルド(CV:堀江瞬)
少年のあどけなさと、どこか影のある雰囲気を併せ持つルド。演じるのは、透明感のあるハイトーンボイスが特徴の堀江瞬さんです。
堀江瞬さんは、繊細で壊れそうな少年の役や、中性的な魅力を持つキャラクターを得意としています。また、その可愛らしい声とは裏腹に、狂気的な役や腹黒い役を演じることもあり、一筋縄ではいかない演技者です。ルドというキャラクターに隠された秘密や二面性を表現するのに、最適なキャスティングと言えます。
堀江瞬さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| 原神 | 空(男主人公) | 異世界を旅する旅人、誠実で少年らしい声 |
| 僕の心のヤバイやつ | 市川京太郎 | 陰キャの中学生、モノローグでの繊細な心理描写 |
| アイドルマスター SideM | ピエール | 着ぐるみの王子様、純真無垢なカタコト |
『原神』における空(男主人公)
世界的に大ヒットしているゲームの主人公。妹を探して旅をする少年の、純粋さと勇敢さをストレートに演じています。プレイヤーの分身としてのニュートラルさと、ここぞという時の感情の爆発のバランスが絶妙です。ルドが冒険者であれば、この空のような爽やかな演技がベースになるかもしれません。
『僕の心のヤバイやつ』における市川京太郎
中二病を患う陰キャ少年が、ヒロインとの交流を通じて変わっていくラブコメ作品。心の声(モノローグ)と、実際に口に出すセリフのトーンの違いを使い分け、思春期特有の自意識過剰さや恥じらいを見事に表現しました。ルドが内向的なキャラクターであれば、堀江さんのこの「陰のある演技」が存分に発揮されるでしょう。
『アイドルマスター SideM』におけるピエール
元王子の着ぐるみアイドル。カタコトの日本語で話す、純真無垢な天使のようなキャラクターです。堀江さんの地声の高さを活かした、とろけるような甘い声は、女性ファンのみならず男性ファンの保護欲をも掻き立てました。ルドがマスコット的な可愛さを持つキャラなら、ピエールのような癒やしボイスが聴けるはずです。
ピウス(CV:柳田淳一)
力強さと、どこか危険な香りを漂わせるピウス。担当するのは、骨太な演技と独特のクセのある悪役演技に定評のある柳田淳一さんです。
柳田淳一さんは、ヤンキー役や荒くれ者、あるいは表向きは好青年だが裏がある役などが非常にうまく、物語のスパイスとなるキャラクターを多く演じています。ピウスが単なる善人ではなく、物語をかき回すトリックスター的な存在である可能性を感じさせる配役です。
柳田淳一さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| FINAL FANTASY XIV | アサヒ・サス・ブルトゥス | 全権大使、表の顔と裏の顔の凄まじい落差 |
| 食戟のソーマ | 青木大吾 | 極星寮の寮生、強面だが面倒見が良い |
| 転生したらスライムだった件 | クロベエ | 刀鍛冶の鬼人、職人気質で豪快 |
『FINAL FANTASY XIV』におけるアサヒ・サス・ブルトゥス
FF14プレイヤーなら誰もが知る、強烈なインパクトを残した悪役。最初は礼儀正しい好青年として登場しながら、本性を現した瞬間の豹変ぶり、そしてあの「顔芸」に合わせた憎々しい演技は、多くのプレイヤーを震撼(と爆笑)させました。ピウスに裏切りの要素があるなら、柳田さんのこの「怪演」が再び見られるかもしれません。
『食戟のソーマ』における青木大吾
強面で喧嘩っ早いが、仲間思いで料理には真摯な寮生役。ドスの効いた声で凄むシーンと、仲間と馬鹿騒ぎするシーンの演じ分けが自然で、愛すべき不良キャラとしての地位を確立しました。ピウスが荒っぽい性格ながらも頼れる兄貴分である場合、この青木役のような演技がベースになるでしょう。
『転生したらスライムだった件』におけるクロベエ
主人公に忠誠を誓う刀鍛冶。豪快な笑い声と、職人としての誇りを感じさせる太い声が特徴です。戦闘要員というよりは技術者としての側面が強い役ですが、柳田さんの声の厚みがキャラクターの存在感を高めています。
シアーシャ(CV:原由実)
ミステリアスで大人の色香を漂わせる女性、シアーシャ。演じるのは、上品で艶やかな声質を持つ原由実さんです。
原由実さんは、おっとりとしたお姉さん役や、高貴な身分の女性、あるいは人外の美女などを演じることが多く、その声には聴く人を陶酔させる魔力があります。シアーシャというキャラクターが持つであろう「謎」や「妖艶さ」を表現する上で、原さんの起用はファンにとって納得の選択です。
原由実さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| アイドルマスター | 四条貴音 | ミステリアスな「銀色の王女」、古風な言葉遣い |
| オーバーロード | アルベド | 至高の御方に愛を捧げる守護者統括、淑女と狂気 |
| ゼンレスゾーンゼロ | イドリース | 詳細不明の謎多き存在、深みのあるアルトボイス |
『アイドルマスター』における四条貴音
原さんの代表作であり、彼女のパブリックイメージを決定づけた役。「面妖な」などの独特な言葉遣いと、浮世離れした雰囲気を、気品あふれる声で表現しました。歌唱シーンにおける、低音から高音まで響き渡るビブラートも魅力です。シアーシャが高貴な出自であれば、貴音のような凛とした演技が期待できます。
『オーバーロード』におけるアルベド
絶世の美女でありながら、主であるアインズに対して異常なまでの執着を見せるサキュバス。普段の淑女としての振る舞いと、嫉妬や愛欲に狂う際の絶叫にも似た演技のギャップは凄まじく、原さんの演技の幅広さを見せつけました。シアーシャが敵対者や魔性の女であれば、このアルベドのようなゾクゾクする演技が聴けるかもしれません。
『ゼンレスゾーンゼロ』におけるイドリース
最新作における役柄。詳細なネタバレは避けますが、物語の深淵に関わるような重厚な演技を披露しています。落ち着いた大人の女性のトーンは、オクトラ0の世界観にも非常にマッチしており、シアーシャが物語の語り部的な役割を担う場合にも適任です。
カリンダ(CV:高橋李依)
物語の中心人物の一人、あるいは高い人気を誇るであろうヒロイン、カリンダ。担当するのは、現在の声優界を牽引するトップランナー、高橋李依さんです。
高橋李依さんは、透き通った美声と、感情表現の豊かさ、そして何より「声の記名性」の高さ(聴いてすぐ彼女だとわかる魅力)が特徴です。正統派ヒロインからネタキャラ、ショタボイスまで何でもこなしますが、どの役にも彼女特有の「品」と「可愛らしさ」が宿ります。
高橋李依さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| からかい上手の高木さん | 高木さん | 絶妙な距離感で攻める中学生、ささやきボイス |
| この素晴らしい世界に祝福を! | めぐみん | 爆裂魔法しか愛せない魔法使い、中二病演技 |
| Re:ゼロから始める異世界生活 | エミリア | 銀髪のハーフエルフ、清楚で優しいメインヒロイン |
『からかい上手の高木さん』における高木さん
主人公をからかう際の、含みを持たせた甘い声や、耳元で囁くような演技は、多くの視聴者を悶絶させました。「攻めるヒロイン」としての演技力は随一であり、カリンダがもし小悪魔的な性格であれば、高木さんの再来となるでしょう。
『この素晴らしい世界に祝福を!』におけるめぐみん
「エクスプロージョン!」の詠唱でお馴染みの、頭のおかしい(褒め言葉)魔法使い。高橋さんのコメディエンヌとしての才能が開花した役であり、ハイテンションなボケと、真面目なシーンのギャップが魅力です。カリンダが魔法使いキャラであれば、詠唱シーンでの迫力ある演技に期待せずにはいられません。
『Re:ゼロから始める異世界生活』におけるエミリア
優しく、少しお人好しで、芯の強い王道ヒロイン。小林裕介さん演じるスバルとの掛け合いは、長年の共演による信頼関係も相まって、阿吽の呼吸を見せます。オクトラ0でヴィアトル(小林さん)とカリンダ(高橋さん)が絡むシーンがあれば、リゼロファンにとってはたまらない「耳福」な瞬間となるでしょう。
セルク(CV:阿部敦)
熱血漢や、どこか抜けているが憎めない愛されキャラ、セルク。演じるのは、少年漫画の主人公のような真っ直ぐな声を持つ阿部敦さんです。
阿部敦さんは、「巻き込まれ体質」の主人公や、正義感の強い少年役が非常に似合います。彼の声には、困難な状況でも諦めないポジティブな響きがあり、プレイヤーを鼓舞するような力を持っています。セルクがパーティの精神的なエンジンとなるようなキャラであれば、阿部さんの声は最高にマッチするでしょう。
阿部敦さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| とある魔術の禁書目録 | 上条当麻 | 不幸だが正義感溢れる高校生、説教とパンチ |
| ガンスリンガー ストラトス | 風澄徹 | 争いに巻き込まれる少年、二面性の演じ分け |
| だがしかし | 鹿田ココノツ | 駄菓子屋の息子、ツッコミ役 |
『とある魔術の禁書目録』における上条当麻
「その幻想をぶち殺す!」の決め台詞で有名な、阿部さんの代表作。敵に対して自らの正義を語る際の熱いトーンと、日常パートでの不幸な目にあうコミカルな演技のバランスが絶妙です。長年演じ続けている役だけに、その演技の安定感は抜群。セルクが理不尽に立ち向かうシーンでは、上条さんのような熱い説得力が発揮されるはずです。
『ガンスリンガー ストラトス』における風澄徹
異なる並行世界の同一人物同士が戦うという設定で、性格の異なる二人の「徹」を演じ分けました。大人しく優しい徹と、冷徹で好戦的な徹。この演じ分けの経験から、セルクがもし物語中で変貌を遂げるようなキャラであっても、阿部さんなら見事に演じ切るでしょう。
『だがしかし』における鹿田ココノツ
個性的なヒロインに振り回される常識人ポジション。テンポの良いツッコミや、駄菓子に対するマニアックな解説など、日常会話の演技のうまさが際立ちました。オクトラ0の旅の会話(パーティチャット)において、セルクがツッコミ役に回るシーンが想像できます。
レイメ(CV:石上静香)
凛とした強さと、少年のような爽やかさを併せ持つ女性、レイメ。担当するのは、ハスキーでクールな声質が魅力の石上静香さんです。
石上静香さんは、戦う女性キャラや、姉御肌のキャラ、そして少年役まで幅広くこなす実力派です。特に、低音域の響きの良さは女性声優の中でもトップクラスで、甘すぎない、媚びない演技が高い評価を得ています。レイメが自立した強い女性として描かれているなら、石上さんの声は彼女の魅力を最大限に引き出すでしょう。
石上静香さんの主な出演作品と演技の特徴
| 作品名 | キャラクター名 | 役柄・特徴 |
| 下ネタという概念が存在しない退屈な世界 | 華城綾女 | テロリストのリーダー、下ネタ連発だがカッコいい |
| 明日ちゃんのセーラー服 | 鷲尾瞳 | バレー部のエース、クールだが不器用 |
| 事情を知らない転校生がグイグイくる。 | 高田太陽 | 素直すぎる小学生男子、無邪気なショタボイス |
『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』における華城綾女
過激な下ネタを叫びながら体制に抗うという、とんでもない役どころでしたが、石上さんはこれを「カッコよく」演じ切りました。恥じらいを捨てた体当たりの演技と、リーダーとしてのカリスマ性は、彼女の役者魂を感じさせます。レイメがもし破天荒なキャラであっても、石上さんなら説得力を持たせてくれるでしょう。
『明日ちゃんのセーラー服』における鷲尾瞳
一見クールで近寄りがたいが、実は情に厚く、主人公に感化されていくバレー少女。石上さんの低音ボイスが、キャラクターのストイックさと、ふとした瞬間に見せるデレ(優しさ)を際立たせていました。レイメのクールな外見の下にある感情の機微を、繊細に表現してくれるはずです。
『事情を知らない転校生がグイグイくる。』における高田太陽
小学生の男の子役。女性キャラを演じる時とは全く違う、無邪気で真っ直ぐな少年ボイスを披露しました。この「少年性」の表現は、女性キャラクターであるレイメの「中性的な魅力」や「サバサバした性格」を構築する上でも活かされる要素です。
オクトラシリーズにおける声優の重要性
ここまで個々の声優について解説してきましたが、なぜ『オクトパストラベラー』シリーズにおいてこれほどまでに声優が重要視されるのでしょうか。
HD-2Dと「声」の融合
オクトパストラベラーの特徴である「HD-2D」は、ドット絵という抽象的な表現と、最新の3DCGエフェクトを融合させた映像技術です。ドット絵のキャラクターは表情の変化が詳細には見えません。そこで重要になるのが「声の演技」です。
キャラクターが今、怒っているのか、悲しんでいるのか、あるいは嘘をついているのか。視覚情報で補完しきれない感情の動きを、声優たちの卓越した演技が補い、プレイヤーの想像力を刺激することで、実写以上にリアルなドラマが脳内で完成するのです。
バトルボイスによる高揚感
コマンドバトルにおける爽快感を演出する上でも、ボイスは欠かせません。ブースト時の気合の入った掛け声、ブレイクした時の好機を告げるセリフ、そして必殺技の詠唱。これらがBGMと重なることで、単なる作業になりがちな雑魚戦ですらドラマチックな体験へと昇華されます。特に今作のキャストは叫びの演技に定評のある方が多いため、ボス戦の熱さはシリーズ最高峰になる予感があります。
声優から選ぶおすすめパーティ編成
最後に、声優ファンとしての視点から、個人的におすすめしたいパーティ編成(組み合わせ)を提案します。性能だけでなく、「誰と誰が会話しているか」を楽しむのもRPGの醍醐味です。
1. 異世界転生・主人公ドリームチーム
メンバー:ヴィアトル(小林裕介)、カリンダ(高橋李依)、メイシィ(岡咲美保)、シアーシャ(原由実)
『Re:ゼロ』のスバルとエミリア、『転スラ』のリムル、『オバロ』のアルベドと、異世界転生・転移もののアニメで主役級を演じたキャストを集めたドリームチームです。「死に戻り」しそうな粘り強さと、圧倒的な魔力を感じさせるボイスの掛け合いを楽しめます。特に小林さんと高橋さんの掛け合いは、アニメファンならニヤリとすること間違いなしです。
2. アイドルマスター・プロデューサーチーム
メンバー:フェン(笠間淳)、アレクシア(M・A・O)、シアーシャ(原由実)、ルド(堀江瞬)
『SideM』『シンデレラガールズ』『765AS』と、アイドルマスターシリーズに出演している声優陣で固めたパーティです。歌唱力にも定評のあるメンバーが揃っているため、耳に心地よい美声パーティとなるでしょう。笠間さんと堀江さんのSideMコンビの掛け合いも気になるところです。
3. 実力派・低音&ハスキーボイスチーム
メンバー:フェン(笠間淳)、レイメ(石上静香)、ピウス(柳田淳一)、ローラナ(千本木彩花)
落ち着いた大人の雰囲気や、渋い演技を楽しみたい方におすすめの編成。キンキンした高い声が苦手な方でも、このメンバーなら長時間プレイしても耳が疲れません。重厚なファンタジー映画を見ているような没入感が得られるでしょう。
まとめ
今回は『オクトパストラベラー0』のキャラクター声優一覧と、その過去の実績について徹底解説しました。
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戸松遥さんや小林裕介さんら、演技力に定評のある主役級声優が勢揃いしている。
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各声優の過去の代表作(リゼロ、SAO、転スラなど)を知ることで、キャラクターへの理解と愛着が深まる。
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HD-2Dの表現において、視覚情報を補完する「声の演技」は非常に重要な役割を果たしている。
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声優の組み合わせ(共演歴など)を意識したパーティ編成も、本作の楽しみ方の一つである。
声優さんたちの過去の実績を知った上でゲームをプレイすると、「あ、今の言い回しはあのキャラっぽい!」「こんな低い声も出るんだ!」といった新しい発見があり、冒険が何倍も楽しくなります。ぜひ、ボイス音量を大きめに設定して、彼らの熱演を全身で浴びながら『オクトパストラベラー0』の世界を旅してください。
この記事が、あなたの旅路をより彩る一助となれば幸いです。










