編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、モンハンワイルズで始まった冬の季節イベント「祝謡の儀」について、何から手をつけるべきか、あるいは追加された装備が現在の環境でどれほど通用するのかが気になっていると思います。特に、久しぶりに復帰したハンターさんにとっては、ゴグマジオス等の強力なモンスターが登場している現環境とのギャップに戸惑うこともあるでしょう。
この記事を読み終える頃には、イベント期間中に優先すべきタスクと、新装備の真の価値についての疑問が解決しているはずです。
- 季節イベント「祝謡の儀」の開催期間と基本的な進め方
- 新防具「セレモニアルシリーズ」の性能と限界突破後のポテンシャル
- イベントクエストで入手できる単体優秀部位「祝福の腰飾り」等の評価
- ミニゲーム「雪玉転がし(タルコロ)」のSランク獲得のコツ
それでは解説していきます。
『祝謡の儀』開催!冬の祭典の全容と注目のポイント
いよいよ始まりました、冬の季節イベント「祝謡の儀(いわいうたのぎ)」。 開催期間は 12月19日から翌年1月14日まで の約1ヶ月間となります。この期間、集会エリアは冬の装飾に彩られ、独特の祝祭ムードに包まれます。
私自身、最近はゴグマジオスの攻略に明け暮れていましたが、こうして季節イベントが始まると「ああ、ハンターの冬が来たな」と感慨深いものがあります。しかし、感傷に浸っている場合ではありません。この期間中にしか入手できない装備やアイテム、そしてこなすべきクエストが山積みです。
まずは、このイベント全体の空気を掴みつつ、期間中に絶対にやっておくべきことの優先順位を整理しましょう。特に重要なのは、ログインボーナスやバウンティの消化です。これらを怠ると、後述する限定装備の製作に支障をきたす可能性があります。
期間中に配布される「お食事券」の重要性
イベント期間中は、通常のログインボーナスに加えて「祝謡の儀」専用のアイテムが配布されます。その中でも特に注目したいのが、イベント限定のお食事券です。
- 祝謡の儀のお食事券
- 通常の高級お食事券と同様の効果に加え、イベント特有のスキル発動率が上がります。
- イベント期間が終了すると使用機会が激減するため、期間中は惜しみなく使用することをお勧めします。
来年の冬まで持ち越すメリットはほぼありません。毎日の狩猟で積極的に使い、スキル発動の恩恵を受けながら効率的にクエストを回していきましょう。
新防具「セレモニアルシリーズ」の徹底性能評価
今回のイベントの目玉の一つが、新防具「セレモニアルシリーズ」です。 結論から言うと、「限界突破すれば優秀だが、現環境のトップメタ(ゴグマジオス装備等)には及ばない」 というのが私の評価です。しかし、だからといって作る価値がないわけではありません。詳細なスペックを見ながら、その理由を解説します。
基本ステータスと発動スキル
セレモニアルシリーズ一式を装備した際の発動スキルとスロット構成は以下の通りです。
【基本性能とスキル構成】
| 部位 | 発動スキル | スロットLv(初期) |
|---|---|---|
| 頭 | 力の解放 Lv2 | ② ① |
| 胴 | 挑戦者 Lv1、属性変化【流】Lv1、精霊の加護 Lv1 | ① ① ① |
| 腕 | 力の解放 Lv1、整備 Lv1 | ① ① |
| 腰 | 属性変化【流】Lv1、精霊の加護 Lv1、属性やられ耐性 Lv1 | ① ① ① |
| 脚 | 挑戦者 Lv1、整備 Lv1 | ② ① |
一見すると、攻撃的なスキルと防御的なスキルがバランスよく配置されています。「力の解放」や「挑戦者」は火力アップに直結し、「精霊の加護」や「整備」は生存率を高めます。
シリーズスキルとグループスキルの詳細
この装備の真価は、イベント期間中に発動する特殊なセットボーナスにあります。
- 剥ぎ取り名人
- 加速再生 +1
- 祝謡の祈り
- Lv1: クエスト報酬に特別なアイテム(お食事券など)が追加。
- Lv2: 攻撃力と防御力が大きく上昇。
検証の結果、Lv2発動時のステータス上昇値は以下の通りであることが判明しました。
- 攻撃力: +15(表示上は+17程度に見える場合がありますが、武器倍率の係数計算上、実質+15のバフと考えられます)
- 防御力: +50
春のイベント時であれば、この「攻撃力+15」は破格の性能でした。しかし、現在はゴグマジオスの装備や「連撃強化」「主の魂」といった強力なスキルが環境を支配しています。それらと比較すると、どうしても火力面での爆発力不足は否めません。
限界突破後のスロット拡張とビルドの可能性
「使えない装備なのか?」と問われれば、答えはNOです。この装備の本当の魅力は、限界突破(強化)を行った後のスロット性能にあります。
【限界突破後のスロット構成】
| 部位 | 限界突破後スロット | 評価 |
|---|---|---|
| 頭 | ③ ② ① | 非常に優秀。拡張性が高い。 |
| 胴 | ② ① ① | 標準的だが使いやすい。 |
| 腕 | ② ① ① | 2スロ追加でスキルの幅が広がる。 |
| 腰 | ② ② ① | 1スロ×3から大幅強化。 |
| 脚 | ③ ① ① | 高レベル装飾品に対応可能。 |
限界突破を行うことで、3スロットや2スロットが追加され、カスタマイズ性が飛躍的に向上します。 例えば、双剣使いの私が試作したビルドでは、以下のようなスキル構成が可能でした。
- 挑戦者 Lv5(護石や装飾品で追加)
- 力の解放(ベーススキル)
- 体術・ランナー(空きスロットに追加)
毎日のバウンティをこなせば素材は集まるため、作成難易度は低めです。サブ武器用の装備や、見た目装備として運用する分には十分な性能を持っています。特に、これからランクを上げていくプレイヤーにとっては、頼もしい繋ぎ装備になるでしょう。
イベントクエストで入手可能な「単体で輝く」優秀装備
「祝謡の儀」では、2つの重要なイベントクエストが配信されています。これらは特定のモンスターを狩猟することで、ユニークな防具を作成できる素材が手に入ります。
セット装備としては運用しにくいものの、パーツ単位(単体)で見ると非常に優秀な装備が存在するため、ベテランハンターも見逃せません。
クエスト1:金火竜と銀火竜の競演(対ガーディアンレウス・歴戦レウス)
このクエストでは、以下の3つの頭・腰装備が作成可能です。
1. 祝福の腰飾り(腰装備)
- スキル: 体術 Lv4、精霊の加護 Lv3
- スロット: ③
- 評価: 今回のイベント装備の中で、最も実用性が高いパーツです。腰1部位だけで「体術 Lv4」が発動するのは破格と言えます。双剣や弓といったスタミナ管理が必須の武器種において、装備構成の自由度を劇的に高めてくれます。ただし、シリーズスキルを持たないため、セット効果を重視する現環境では採用に工夫が必要です。
2. アナライズアイ(頭装備)
- スキル: 弱点特効 Lv2
- スロット: ② ②
- 評価: 頭装備だけで「弱点特効 Lv2」を確保でき、さらに2スロットが2つ空いています。会心率を盛るビルドでは非常に強力なパーツですが、やはりシリーズスキルの欠如がネックとなります。
3. ミラーバイザー(頭装備)
- スキル: 回避性能 Lv4
- スロット: ③
- 評価: 回避性能を重視するハンター向け。これ一つで回避性能がほぼ完成するため、生存重視のビルドに組み込みやすいです。
【ワンポイント攻略:ジオエキスの入手】 このクエストの副産物として「ジオエキス」が入手可能です。錬金や調合で需要があるアイテムなので、装備作成が終わっても周回する価値は十分にあります。
クエスト2:雪山の暴れん坊たち(対ドドブランゴ3頭)
こちらでは、懐かしの「オリオンシリーズ」が作成可能です。
オリオンシリーズ(重ね着・防具)
かつて『モンスターハンター:ワールド』の冬イベントで登場した装備の復刻です。
- 性能: 広域化、剥ぎ取り名人、風圧耐性、体力回復量UP、耳栓、ひるみ軽減などが散りばめられています。
- 評価: 戦闘用としての性能は、現環境では「微妙」と言わざるを得ません。スロット数や発動スキルのシナジーが弱く、実戦投入は難しいでしょう。
- 用途: 間違いなく「重ね着(見た目装備)」としての価値がメインです。冬らしいコートのようなデザインは非常に人気が高く、セレモニアルシリーズとの見た目の相性も抜群です。ファッションハンターなら必ず確保しておきましょう。
オトモ装備とその他の追加要素
ハンターだけでなく、オトモアイルーたちにも新しい装備が用意されています。
- スノーネコシリーズ: 雪だるまや雪ん子をモチーフにした可愛らしいデザイン。
- ヨッチシリーズ: 独特な愛らしさがあるデザイン。
これらは性能云々というよりは、完全に愛でるための要素です。イベント期間中に素材を集め、ぜひ相棒を着飾ってあげてください。
ミニゲーム「雪玉転がし(タルコロ)」攻略法
集会エリアで遊べるミニゲーム「雪玉転がし(通称:タルコロ)」も、仕様が少し調整されて遊びやすくなっています。 Sランクを獲得して報酬を得るための、ちょっとしたコツを伝授します。
1投目の狙い目:岩と岩の間
スタート地点から見て、フィールドに配置されている岩があります。 ターゲット表示が出ている岩と、その隣の岩の間、ここが狙い目です。この隙間を綺麗に通すように投げると、奥にあるピン(タル)の密集地帯に雪玉が転がり込み、一気に大量得点を稼ぐことができます。この「初手のコース取り」でスコアの8割が決まると言っても過言ではありません。
2投目の微調整:手前の残党処理
1投目で奥を倒せたら、2投目は手前に残ったピンを処理します。 力加減を調整し、手前の集団を一掃しましょう。
注意点: 初日や序盤は配置が日によって変わる可能性があります。「今日はどうしてもSランクが取れない配置だ」という日も稀にあります。しかし、期間中には必ず「Sランクが取りやすい配置(ボーナス配置)」の日が巡ってきます。無理に毎日完璧を目指さず、配置が良い日を見計らって高スコアを狙うのが精神衛生上もおすすめです。
総評:現環境における『祝謡の儀』の立ち位置
今回のアップデートを総括すると、「最前線のガチ勢にとっては箸休め兼ファッション収集、これから強くなるハンターにとっては戦力強化のチャンス」 という位置づけになります。
ゴグマジオス装備等の強力なエンドコンテンツ装備を持っているプレイヤーにとっては、セレモニアルシリーズのステータスは物足りなく感じるでしょう。しかし、限界突破後のスロット優秀さや、双剣使いにとっての「祝福の腰飾り」など、ピンポイントで光る要素は確実に存在します。
何より、季節イベントはお祭りです。性能効率だけを追い求めるのではなく、いつもとは違うBGM、装飾、そして仲間とのコミュニケーションを楽しむことが、長くハンター生活を続ける秘訣でもあります。
さあ、寒さを吹き飛ばす熱い狩りに出かけましょう。
まとめ
今回の『祝謡の儀』に関する重要ポイントをまとめます。
- イベント期間は1/14まで。限定お食事券やバウンティを毎日消化し、素材を集めるのが最優先。
- 新防具「セレモニアル」は限界突破でスロットが優秀になるが、対ゴグマジオス等の最前線環境では火力不足感が否めない。
- イベクエで作れる「祝福の腰飾り」は、体術Lv4が単体で発動する超優秀装備。双剣・弓使いは必作。
- ミニゲーム「タルコロ」は岩の間を狙うのがコツ。配置が難しい日は無理せず、簡単な配置の日を待つべし。
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。







