編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、モンハンワイルズの第4弾アップデートで追加されたゴグマジオスの攻略や、新スキル「宣戦呼応Ⅱ」の実用性が気になっていると思います。特に大剣使いの方にとっては、これまでの火力特化構成から乗り換えるべきなのか、非常に悩ましいポイントですよね。
この記事を読み終える頃には、「宣戦呼応Ⅱ」の強力なメリットと、それを最大限に活かすための装備構成、そしてゴグマジオス戦での具体的な立ち回りの疑問が解決しているはずです。
- 宣戦呼応Ⅱの属性倍率と無敵防壁の仕様解説
- 巨戟龍の黙示録を採用した最強大剣装備の構成
- ゴグマジオスの形態変化に対応した立ち回り
- 既存の火力装備と新装備のダメージ期待値比較
それでは解説していきます。
宣戦呼応Ⅱの性能と仕様を徹底解剖|火力と生存の両立
第4弾アップデートで追加された新スキル『宣戦呼応』。特にレベルⅡで発動する効果が、これまでの大剣の常識を覆すほどの性能を持っていることが判明しました。まずは、私が実際に検証を行った結果をもとに、その複雑な仕様を紐解いていきます。
属性値1.3倍の衝撃|計算式の秘密
まず、火力の要となる属性値の上昇についてです。 結論から申し上げますと、スキル発動時(モンスター怒り時)に属性値が大幅に上昇します。
具体的な計算式は以下の通りです。
「元の武器属性値 × 1.3 + 40」
ここで非常に重要なのが、「元の武器属性値」に対して倍率がかかるという点です。これは、いわゆるB乗算と呼ばれる計算処理が行われています。 例えば、属性強化スキルなどで加算された数値に対して倍率がかかるのではなく、武器そのもののスペックを底上げした上で、固定値が加算される仕組みです。
私の検証データでは、元の属性値が530の大剣を使用した場合、発動時には729まで跳ね上がりました。 これまでのモンハンシリーズにおいて、大剣は「物理火力(無属性)」が重視される傾向にありました。しかし、この1.3倍という破格の倍率は、属性大剣の復権、いえ、新たな覇権を意味しています。特に手数の少ない大剣において、一撃の属性ダメージがここまで伸びることは、肉質が硬く属性が通りやすいモンスターに対して革命的なダメージ効率をもたらします。
無敵防壁の仕様解説|80ダメージの閾値
宣戦呼応Ⅱの真骨頂は、火力上昇だけではありません。レベルⅡから追加される**「無敵防壁」**こそが、今回私がこの装備を強く推奨する最大の理由です。
この防壁は、モンスターが怒り状態になった瞬間に、ハンターの周囲に風のオーラのようなエフェクトと共に生成されます。
防壁の耐久値とダメージカットの仕組み
検証の結果、この防壁は**「約80ダメージ」**分の攻撃を防いでくれることが分かりました。 ハンターの体力最大値が基本的に150であることを考えると、体力の半分以上を守ってくれる計算になります。
- 20ダメージの小技なら4回無効化
- 40ダメージの中技なら2回無効化
そして、ここからが非常に重要な「隠れ仕様」です。 「80ダメージを超える一撃を受けた場合でも、その攻撃を完全に無効化する」 という特性があります。
ゴグマジオスのような超大型モンスターの必殺技は、一撃で体力を7割、8割持っていくことも珍しくありません。しかし、防壁さえあれば、その致死級のダメージを0にできるのです。これは、ハイパーアーマーで耐えながら戦う大剣にとって、事故死を完全に防ぐ最強の保険となります。
逆襲スキルとの意外なシナジー
「ダメージが無効化されるなら、被弾時発動スキルは死ぬのでは?」 そう思われる方もいるでしょう。しかし、ここにも面白い仕様がありました。
ダメージは無効化されますが、「吹き飛ばしリアクション」は無効化されません。 つまり、攻撃を受けて吹っ飛んだ場合、ダメージは0ですが「攻撃を受けた」という判定自体は残るため、スキル「逆襲」などのトリガーは引かれるのです。 これにより、被弾を恐れずに攻め込み、もし被弾してもダメージ0で逆襲バフを得て反撃する、という黄金パターンが成立します。
防壁の持続時間とクールタイム管理
強力無比な防壁ですが、無限に使えるわけではありません。時間管理が重要になります。
| 項目 | 時間・条件 | 詳細解説 |
|---|---|---|
| 生成タイミング | 怒り状態移行時 | 怒り開始と同時に自動発生 |
| 持続時間 | 約140秒 | 生成から約2分20秒で自然消滅 |
| 継続条件 | 時間内なら継続 | 途中で非怒りになっても140秒間は残る |
| 消失条件 | 時間経過 or エリア移動 | モンスターと距離が離れると消滅 |
| クールタイム | 約140秒 | 再生成までには一定の待機時間が必要 |
特に注意が必要なのは、エリア移動やモンスターとの距離です。 防壁発生中にモンスターがエリア移動を行い、追いかけるために距離が離れると、140秒経過していなくても防壁は消失します。そして再度接敵した際に、即座に復活するわけではなく、クールタイムの管理が必要になります。
しかし、一度生成されてしまえば、途中でモンスターが疲労状態(非怒り)に戻っても、防壁自体は140秒間維持されます。この「怒り終了後も守られる」という仕様が、実戦において非常に高い生存能力を保証してくれます。
巨戟龍の黙示録採用|アーティア大剣装備の全貌
それでは、この強力な「宣戦呼応Ⅱ」を最大限に活かすための装備構成を紹介します。 今回は、ゴグマジオス周回を想定した「対マジオス特化構成」として、火属性と龍属性の両方に対応できるビルドを組みました。
武器選定:巨戟アーティアの可能性
ベースとなるのは、アーティアシリーズの武器に、ゴグマジオスの固有スキル「巨戟龍の黙示録」を付与したものです。 アーティア武器は空きスロットが優秀であり、カスタマイズ性が非常に高いのが特徴です。ここに「宣戦呼応Ⅱ」を発動させるためのパーツを組み込んでいきます。
なぜ「暗黒騎士の証」ではなく「アーティア」なのか
既存の「暗黒騎士の証」でも代用は可能ですが、現状の環境ではオメガ防具を組み合わせた方が、より高次元でスキルを完結させることができます。 アーティア武器で1部位分のスキルを補うことで、防具の自由度が格段に上がり、火力と快適性を両立させた「理想の構成」が可能になります。
【神おま向け】理想の火力・快適両立ビルド
まずは、ある程度良いお守り(護石)を持っている方向けの、妥協なしの構成です。
- お守り想定: 集中Lv3、力の解放Lv1(スロット優秀)
- 武器: アーティア大剣(巨戟龍の黙示録付与、激化タイプ:属性)
【防具構成】
- 頭:ゴグマジオス
- 胴:オメガ
- 腕:ゴグマジオス
- 腰:オメガ
- 脚:ゴグマジオス
【発動スキル一覧】
- 宣戦呼応 Lv2(最優先)
- 挑戦者 Lv5
- フルチャージ Lv3
- 見切り・渾身・弱点特効(会心100%調整)
- 集中 Lv3
- 納刀術 Lv3
- 気絶耐性 Lv3
- 油適応
- ハンター生活
- ダークアーツ(防具固有)
ビルドのポイント解説
- フルチャージと防壁の相性 本来、近接武器、特に大剣でのフルチャージ(体力満タンで攻撃力UP)の維持は困難です。しかし、宣戦呼応Ⅱの防壁がダメージを0にしてくれるため、多少の被弾をものともせずフルチャージを維持し続けることが可能です。これがこのビルドの隠れた火力源です。
- 対ゴグマジオス必須スキル 「油適応」は絶対に外せません。ゴグマジオスが撒き散らす油に足を取られると、溜め攻撃のチャンスを逃すどころか、即死級コンボの餌食になります。また、「心眼」も重要です。ゴグマジオスの固体状態(第一形態)は肉質が非常に硬く、弾かれモーションは死に直結します。
- ダークアーツの呪いと恩恵 この装備構成では「ダークアーツ」が発動してしまいます。これはメリットもありますが、デメリットも併せ持つ、いわば「呪いの装備」です。しかし、無敵防壁による事故防止能力がそれを補って余りあるため、現状では外す選択肢はないでしょう。
【並おま向け】誰でも作れる妥協ビルド
「そんな神おま持ってないよ!」という方向けに、入手難易度の低いお守りで組める構成も考案しました。
- お守り想定: 力の解放Lv3(比較的一般的)
基本的な防具構成は同じですが、装飾品で調整を行います。 この場合、会心率が115%とオーバーフローしてしまう可能性があるため、武器のカスタマイズで「復元ボーナス」を会心から攻撃に振るなどして調整してください。 アーティア武器はこの微調整が効くのが本当に楽しいところです。自分の手持ちのお守りに合わせて、パズルのように最適解を探す過程も、モンハンの醍醐味と言えるでしょう。
属性耐性の調整について
この装備の弱点は「火耐性の低さ」です。 デフォルトでは食事込みでも火耐性20を超えないことが多く、火やられ(スリップダメージ)が発生します。 火やられになると、フルチャージが解除されてしまうため、火力の低下を招きます。
もし、立ち回りに自信がない場合や、火やられの解除が面倒だと感じる場合は、「気絶耐性」や「ハンター生活」を削って、火耐性スキルを積み、火耐性20以上を確保することをおすすめします。これにより、火属性やられを無効化でき、フルチャージの維持率が飛躍的に向上します。
ゴグマジオス完全攻略|形態変化と肉質への理解
装備が整ったところで、いよいよ実践編です。 今回のターゲットであるゴグマジオスは、戦闘中に形態を変化させ、肉質や行動パターンが大きく変わります。この装備でどのように立ち回るべきか、詳細に解説します。
第一形態:固形状態(固体モード)
戦闘開始直後の状態です。 油が固まっており、全体的に肉質が非常に硬いのが特徴です。
- 弱点部位: 頭、胸、翼爪(破壊後)
- 立ち回りの注意点: この形態では、紫ゲージの大剣であっても弾かれる部位が存在します。そのため、スキル「心眼」の搭載を強く推奨したわけです。 基本的には、比較的柔らかい「頭」や「翼」を狙っていきますが、肉質は40程度。物理ダメージの通りはそこそこですが、属性の通りもまだイマイチです。 ここでは、無理に最大溜めを狙うよりも、抜刀攻撃を中心に堅実にダメージを稼ぎ、早く次の形態へ移行させることを意識しましょう。
第二形態:液体状態
熱を帯びて油が溶け出した状態です。 肉質が軟化し、物理・属性ともにダメージが通りやすくなります。
- 立ち回りの変化: ここからが本番です。油適応スキルがあれば、地面の油を気にせず立ち回れます。 肉質が45を超える部位が増えるため、弱点特効が確実に発動します。真・溜め斬りを積極的に狙っていきましょう。 ただし、攻撃も激化するため、宣戦呼応の「防壁」の有無を常に確認してください。エフェクトが見えていれば、多少強引にタックルで受けて真溜めを叩き込むプレイが可能です。
第三形態:気体状態(本気モード)
ゴグマジオスの体温が極限まで上昇し、周囲に爆発性のガスをまとう最終形態です。 この状態こそが、今回の装備「宣戦呼応Ⅱ」が最も輝く瞬間です。
属性肉質の劇的な軟化
気体状態のゴグマジオスは、**属性肉質が「50」**まで軟化します。 これは通常のモンスターではありえないほどの数値です。 ここで、冒頭で解説した「宣戦呼応Ⅱ」の効果を思い出してください。
「属性値1.3倍 + 40」
この爆発的に高まった属性値が、肉質50の部位に突き刺さるのです。 計算上の属性ダメージは、通常時の2.5倍近くにまで膨れ上がります。 物理火力特化の装備でクリティカルを狙うよりも、圧倒的に属性ダメージで削る方が早くなります。
防壁による事故死回避
気体状態の攻撃は苛烈を極めます。一撃必殺のブレスや、広範囲の爆発など、即死級の技を連発してきます。 通常の装備では、一瞬のミスがクエスト失敗に繋がります。 しかし、我々には「無敵防壁」があります。 80ダメージまでのカット、そして超過ダメージの完全無効化。この保険があるおかげで、恐ろしい気体モードのゴグマジオスに対しても、一歩も引かずに剣を振り下ろすことができるのです。
ダメージ期待値比較|旧環境TOPとの決着
「使い勝手がいいのは分かったけど、結局火力は落ちるんでしょ?」 そう疑っているガチ勢の方々のために、厳密なダメージ計算を行いました。
比較対象は、前環境で最強と言われていた「ゴア・マガラ(渾沌に呻くゴア・マガラ)」ベースの物理特化構成です。
比較条件
- 旧装備: ゴア・マガラ物理特化(ヌシの魂採用、攻撃力重視)
- 新装備: 宣戦呼応Ⅱ属性特化(属性激化、フルチャージ採用)
- モーション: 真・溜め斬り(強撃)
計算結果の分析
- 物理ダメージ面 確かに、「ヌシの魂」を採用できない分、表示上の攻撃力は約9ほど劣ります。物理ダメージ単体で見れば、旧装備に軍配が上がります。
- 属性ダメージ面 しかし、属性ダメージを加味すると話が変わります。 宣戦呼応Ⅱのバフに加え、属性激化、そしてゴグマジオス(気体)の肉質50という条件が重なると、属性ダメージ部分だけで物理ダメージの差を完全にひっくり返します。
- 総合火力(トータルダメージ) 真・溜め斬りの合計ダメージ期待値において、ゴグマジオス気体時には、宣戦呼応Ⅱ装備の方が高い数値を叩き出しました。 その差は、属性ダメージ換算で約39.25ダメージ。 「たった40ダメージ?」と思われるかもしれませんが、これは1ヒットあたりの差です。戦闘全体を通じた総ダメージ量では、数千以上の差がつきます。
結論:対マジオス最強装備の座へ
さらに言えば、旧装備との火力差は、通常時でもわずか2.3%程度しかありません。 「2.3%の火力低下」と引き換えに、「即死回避の無敵バリア」と「最終形態での最大火力」が手に入ると考えれば、どちらを選ぶべきかは明白でしょう。
特に、ゴグマジオス戦において最も危険で、かつDPS(時間あたりのダメージ)が必要なのは後半の気体状態です。 その最も重要なフェーズで最強火力を出せるこの装備は、まさに「対ゴグマジオス決戦兵器」と呼ぶにふさわしい仕上がりです。
まとめ
今回は、第4弾アップデートで追加された「宣戦呼応Ⅱ」を中心とした大剣装備について解説しました。
- 宣戦呼応Ⅱは属性値を1.3倍にし、さらに無敵防壁を生成する攻防一体の神スキル。
- 防壁は80ダメージまで軽減し、超過分も一度だけ完全無効化する(逆襲スキルは発動する)。
- ゴグマジオス気体状態(属性肉質50)に対しては、物理特化を超える最高火力を発揮する。
- フルチャージや心眼、油適応を組み合わせることで、火力と快適性を高次元で両立可能。
これまで「大剣は物理一択」という常識がありましたが、ワイルズの環境変化、特に今回のアップデートはそれを過去のものにしました。 もちろん、全てのモンスターに対してこの装備が最適解とは限りません。しかし、少なくとも現環境のエンドコンテンツであるゴグマジオス周回においては、これ以上の選択肢はないと断言できます。
「アーティアの素材集めが大変…」「マジオスの素材が足りない…」 そんな声も聞こえてきそうですが、苦労して作る価値は間違いなくあります。 一度この「無敵防壁」の快適さと、気体モードのゴグマジオスを溶かす快感を味わってしまえば、もう元の装備には戻れませんよ。
ぜひ、この装備を作って、クリスマスのイベント期間中、ゴグマジオス狩りを楽しんでください!
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。







