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PS5

【MHWs】ゴグマジオス戦で双剣が永遠に空飛ぶバグ発生|不具合詳細を解説|モンハンワイルズ

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編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、第4弾アップデート(TU4)で追加された待望の復活古龍「ゴグマジオス」戦において、双剣が意図せず空を飛び続けたり、SNS上で拡散されている「空飛ぶ双剣」「ハンターコプター」といった異様なバグの詳細、そしてこの現象がなぜここまで界隈で炎上し、議論を呼んでいるのかが気になっていると思います。

発売から1年が経過し、ついに実装された伝説のモンスター。多くのハンターが胸を躍らせて挑んだその先で待っていたのは、重厚な狩猟体験ではなく、物理法則を無視したバグと、近接武器を否定するかのようなギミックの嵐でした。一体現場では何が起きているのか? なぜここまで評価が荒れているのか? その真実を、いちプレイヤーとしての視点も交えながら徹底的に深掘りします。

この記事を読み終える頃には、今回のバグの全容と発生条件、ゴグマジオス戦が抱える根本的なゲームデザインの問題点、そして今後の『モンハンワイルズ』という作品との付き合い方についての疑問が解決しているはずです。

この記事の要約
  1. ゴグマジオス戦で双剣が無限に滞空するバグの詳細と発生メカニズム
  2. 操虫棍の存在意義を完全に奪う挙動に対するユーザーの反応と悲痛な批判
  3. 「避難訓練」と揶揄され酷評されるゴグマジオス戦のゲームデザイン分析
  4. 開発陣が発売前から語り続けてきた「リアルな生態系」と現状の矛盾点

 

それでは解説していきます。

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ゴグマジオス戦における双剣無限滞空バグの全貌と衝撃

第4弾タイトルアップデート(TU4)の目玉として、満を持して実装された「巨戟龍 ゴグマジオス」。『モンスターハンター4G』のラスボスとして君臨したその威容は、多くの古参ハンターにとってトラウマであり、同時に憧れの対象でもありました。しかし、実装初日にハンターたちの話題をさらったのは、モンスターの圧倒的な強さでも、新装備の魅力的な性能でもありませんでした。それは、双剣という武器種がゲーム内の重力設定を完全に無視して空を飛び続けるという、前代未聞の不具合です。

SNSや動画投稿サイトを中心に「これがワイルズの空中戦か」「真の操虫棍は双剣だった」と皮肉交じりに揶揄されるこの現象。まずはその詳細な挙動と、なぜこれほどまでに注目を集め、そして問題視されているのかを詳細に解説します。

重力を無視した「リアルな生態系」の崩壊

今回のバグの核となるのは、双剣が「鬼人化」または「鬼人化【獣】」状態で特定のアクション(主に空中回転乱舞や段差を利用した攻撃)を行った際、着地判定が消失し、空中で無限に機動し続けられるという点です。

通常、モンスターハンターシリーズにおける双剣は、地上での手数の多さと機動力を武器にするクラスです。『モンスターハンターライズ』や『サンブレイク』では鉄蟲糸技によって一時的な空中戦が可能でしたが、あくまでそれは「技」としての挙動でした。しかし、今回のバグは違います。スタミナが続く限り、あるいはスタミナが尽きてもなお、高度を維持したまま攻撃モーションをキャンセルして移動し、再び攻撃を繰り出し続けることが可能になっているのです。

SNSに投稿された検証動画では、ゴグマジオスの巨大な背中や翼の遥か上空を、まるで無重力空間にいるかのように飛び回るハンターの姿が確認されています。開発陣が発売前からインタビューで繰り返し強調していた「リアルな生態系」や「重厚で泥臭い世界観」とはかけ離れた、まるで物理演算がバグったB級アクションゲームのような光景がそこには広がっています。

特に問題なのは、これが「フレーム単位の精密な操作」や「特殊な手順」を必要とする再現性の低いバグではなく、通常のプレイ中に意図せず発生してしまうケースが多発していることです。回避行動を取ったつもりなのに地面に戻れない、空中回転乱舞がモンスターに引っかかってそのまま空へ射出される、といった報告が相次いでいます。これにより、バグを利用するつもりのない、真面目に攻略しようとしているプレイヤーまでもが巻き込まれ、狩猟の没入感を著しく損なう事態となっています。

「進撃」ごっこ? 開発の意図せぬ挙動とバランス崩壊

この挙動を見た多くのユーザーが即座に連想したのが、某人気巨人討伐アニメに登場する「立体機動装置」です。

ゴグマジオスはその巨体ゆえに、弱点である背中の「撃龍槍」が刺さった部位や、高い位置にある翼への攻撃が、近接武器では非常に届きにくいモンスターとして設計されています。本来であれば、ダウンを取ったり、特定の施設ギミックを作動させて拘束したりしてから狙うべき部位です。しかし、このバグを利用(あるいは発動)してしまった双剣使いは、あたかもワイヤーアクションを使っているかのように巨体の周りを自由自在に飛び回り、弱点部位を一方的に、かつ永続的に攻撃し続けることができてしまいます。

これは明らかにゲームバランスを崩壊させています。本来、モンハンの戦闘は「ターン制」とも呼ばれるように、モンスターの攻撃を避け、隙を見つけて攻撃し、危険になれば離脱するという駆け引きが醍醐味です。しかし、このバグ状態の双剣は、ゴグマジオスの攻撃判定の多く(特に地面に発生する油や爆発、薙ぎ払いブレス)が届かない安全圏から、一方的にダメージを与え続けることが可能です。

「鼻毛神剣(とあるギャグアニメのパロディ用語)」などと揶揄されるこの挙動は、一見すると爽快で面白い映像に見えるかもしれません。しかし、アクションゲームとしての「リスクとリターン」の構造を根底から覆すものであり、ゲーム攻略ライターとしての視点から見ても、看過できない重大な欠陥と言わざるを得ません。

テストプレイ不足が露呈した決定的瞬間

なぜ、このような明白かつ視覚的にも分かりやすいバグが、実装初日に発見されたのでしょうか。答えは一つ、「テストプレイの不足」以外に考えられません。

ゴグマジオス戦には、後半パートでモンスターが飛行モードに移行し、ハンターが地上からスリンガーや対空兵器、ギミックを使って迎撃するというフェーズが存在します。開発が想定した「正しい遊び方」は、空を飛ぶ脅威に対して、地上の人間が無力ながらも知恵と道具で対抗するという構図だったはずです。しかし現状は、モンスターが飛んでいる時間に、地上にいるはずのハンターまでもが一緒に空を飛んで追いかけているという、シュールを通り越して滑稽な状況になっています。

開発チーム内で一度でも双剣を使って通しでプレイしていれば、挙動がおかしいこと、あるいはゴグマジオスの当たり判定とプレイヤーの干渉に問題があることは容易に発見できたはずです。特に、ゴグマジオスの背中は複雑な形状をしており、当たり判定の不具合が起きやすい箇所であることは、素人目にも予想がつきます。

今回のバグは、単なるプログラムの記述ミスというだけでなく、開発チームが「ユーザーに提供する前に、自分たちで作ったものをしっかりと確認していない」「納期優先で品質管理(QA)を軽視している」という事実を突きつける形となりました。これが、多くのファンを失望させ、怒りを買っている最大の要因です。

マルチプレイにおけるカオスと混乱、そして分断

このバグの影響は、ソロプレイだけにとどまりません。マルチプレイ(救援要請)においても、深刻な影響を及ぼしています。

例えば、4人のハンターが集まった際、そのうちの1人でも双剣使いがいれば、画面上はカオスとなります。他の3人が地上で高熱の油や爆発に苦戦し、必死に回復薬を飲みながら位置取りをしている頭上で、1人だけが高みの見物を決め込むかのように飛び回っているのです。

これでは連携もへったくれもありません。さらに、「自分もバグを試してみたい」という動機でマルチに参加するプレイヤーも現れ、真面目にクエストをクリアしたい層との間に軋轢が生まれています。チャットで「降りてきてください」「バグを使わないで」と注意しても、意図的なのかバグで操作不能なのか判別がつかず、ギスギスした空気が流れることも少なくありません。

「双剣がいるとバグるかもしれない」「双剣使いは地雷」という疑心暗鬼は、特定武器種への風評被害にも繋がります。本来、協力プレイが醍醐味であるはずのモンスターハンターにおいて、武器種による分断や排除を生むような不具合は、コミュニティの崩壊を招きかねません。

操虫棍ユーザーの悲哀と武器バランスの崩壊

今回の「空飛ぶ双剣バグ」によって、最も割を食ったのは間違いなく操虫棍使いの皆さんでしょう。

モンハンシリーズにおいて「空の王者」といえばリオレウス、そしてハンター側では操虫棍がその役割を担ってきました。『モンスターハンター4』で初登場して以来、立体的な機動アクションは操虫棍のアイデンティティであり、特権でした。しかし、今回のバグによって、そのアイデンティティは完全に崩壊しました。

虫なしで飛ぶ双剣 vs 虫を使っても飛べない環境

操虫棍は、翔蟲(かけりむし)や猟虫のエキスを駆使して、リソースを管理しながら立体的な機動を行う武器です。そこにはプレイヤーの技術と判断、そしてリソース管理という「コスト」が必要とされます。

しかし、今回のバグ双剣はどうでしょうか。何のリソースも消費せず、複雑な操作もなく、ただバグによって無限に滞空しています。しかも、火力(DPS)においても双剣の方が圧倒的に高い傾向にあります。双剣の空中回転乱舞はヒット数が多く、属性ダメージや状態異常値の蓄積に優れているため、空中で張り付き続けることができれば、その火力は計り知れません。

SNS上では以下のような嘆きの声が溢れています。

  • 「俺たちの存在意義って何?」
  • 「虫なんていらなかったんや。双剣こそが真の操虫棍だったんだ」
  • 「マジオス戦は双剣が正規の操虫棍ってことでいい? 開発は操虫棍のこと嫌いなの?」

これは笑い話のように見えて、武器バランスに対する深刻な批判です。開発が意図した「武器ごとの個性」や「役割分担」が、バグ一つで完全に否定されてしまったのです。

「上位互換」となってしまったバグ双剣

ゲームバランスにおいて、特定の武器が他の武器の「完全上位互換」になってしまうことは避けなければなりません。しかし、現状のゴグマジオス戦に限って言えば、バグ利用の双剣は操虫棍の完全上位互換となってしまっています。

特徴 正規の操虫棍 バグ発生中の双剣
空中機動 エキス採取・スタミナ管理・跳躍回数制限あり 無制限・スタミナ無視で滞空可能・高度維持が容易
対空攻撃 リーチはあるがモーション値は控えめ 圧倒的な手数とモーション値・属性効率
リスク 空中被弾のリスクあり、着地隙がある 判定の妙で被弾しにくい報告多数、着地しないため隙がない
役割 乗り蓄積・サポート・空中戦 全てを一人で完結する破壊者・DPSマシーン

この比較表を見れば、現状がいかに異常であるかが分かります。真面目に操虫棍を使っているプレイヤーが「馬鹿らしくなる」と感じるのも無理はありません。「好きだから使う」というモチベーションさえも、この圧倒的な格差の前では揺らいでしまいます。

武器種間の対立を煽る現状

このような状況は、プレイヤー間の対立を不必要に煽ります。「双剣使いはバグ利用者の集まり」というレッテル貼りは避けなければなりませんが、実際にマルチプレイで遭遇する頻度が高ければ、そう思ってしまうユーザーが出るのも止められません。

一方で、双剣使いの方々も被害者です。「普通に使いたいだけなのに、勝手に飛んでしまう」「バグ使い扱いされたくないから双剣を担ぎにくい」「キックされるのが怖くてマルチに行けない」という声も多く聞かれます。

特定の武器種を使うことに罪悪感や恥ずかしさを感じさせるようなゲームバランスは、健全なオンラインゲームの姿とは言えません。開発には早急な修正が求められますが、一度失墜した信頼を取り戻すのは容易ではないでしょう。

ゴグマジオス戦そのものの評価と問題点

バグ騒動の裏で、より深刻な問題として浮き彫りになっているのが「ゴグマジオス戦そのもののつまらなさ」です。

「バグがなければ良コンテンツだったのか?」という問いに対し、多くのユーザーの答えは「NO」です。むしろ、バグがあったからこそ、この虚無でストレスフルなクエストに一時の笑いが生まれたという、強烈な皮肉すら聞こえてきます。

過去作(MH4G)への冒涜と劣化

MH4Gで初登場したゴグマジオスは、その圧倒的なスケールと、撃龍槍を使った迫力ある戦闘、そして「マジオス!」という愛称で親しまれたラスボスとしての風格を持っていました。重油を撒き散らしながら暴れまわる姿、撃龍槍が刺さった背中、そしてBGMの荘厳さ。多くのハンターにとって思い出深いモンスターであり、今回の復活には大きな期待が寄せられていました。

しかし、蓋を開けてみれば「思い出の汚染」「過去作への冒涜」と言わざるを得ません。

かつての重厚感は、不快な遅延行為と強制ギミックによって塗りつぶされました。4G時代の楽しさを期待して復帰したユーザーを、絶望の淵に叩き落とすような調整となっています。リメイクや復活モンスターは、当時の良さを活かしつつ現代風にアレンジし、快適性を向上させるのが定石ですが、今回は「悪い部分を煮詰めて、現代の面倒な要素をトッピングした」ような仕上がりです。

「避難訓練」と揶揄される強制ギミック

今回の戦闘で最も不評なのが、通称「避難訓練」と呼ばれるフェーズです。

戦闘中、体力が一定以下になるとゴグマジオスが空へ飛び上がります。この時、ハンターたちは攻撃の手を止め、特定のエリアへ避難することを強要されます。さらに、そこからレールガン(巨戟龍砲のような兵器)を作動させるために、重いケーブルを運んだり、手順を踏んで接続作業を行わなければなりません。

これがアクションゲームとして面白いでしょうか?

  • テンポの分断: 狩りの高揚感が強制的にリセットされます。BGMが盛り上がっている最中に、地味な運搬作業をさせられる徒労感は筆舌に尽くしがたいものがあります。
  • 作業感: 戦闘ではなく、ただの「お使い」作業をさせられます。モンスターと戦っているのではなく、開発が用意したアスレチックをやらされている感覚です。
  • 失敗即終了: 手順をミスしたり、時間内に完了しないと強制的に全滅(クエスト失敗)となるDPSチェック要素が含まれています。アクションの腕前ではなく、ギミック処理の正確さを求められるのは、多くのモンハンファンが求めているものではありません。

ユーザーが求めているのは、武器を使ってモンスターと対峙するヒリヒリしたアクションです。ケーブルを繋いだり、レールの上を走ったりするミニゲームではありません。この「やらされている感」が、ワイルズの評価を地に落としています。

近接武器全否定のゲームデザイン

ゴグマジオス戦の後半は、モンスターが頻繁に飛行したり、地面に広範囲のスリップダメージを発生させる油を撒き散らしたりと、近接武器(剣士)にとって地獄のような環境が続きます。

開発からのメッセージはまるで「剣士は来るな」「スリンガーだけ撃ってろ」と言わんばかりです。

  • 届かない攻撃: 飛んでいる時間が長く、近接攻撃を当てる機会が極端に少ないです。ダウンを取ってもすぐに起き上がり、また空へ逃げます。
  • スリンガー強要: 攻撃が届かない間、ダメージの低いスリンガーでペチペチと攻撃することを強要されます。「英雄の証」が流れるクライマックスで、小石を投げ続けるハンターの姿は哀愁さえ漂います。
  • 床ダメージ: 足元は油まみれで、位置取りすらままなりません。油に触れれば拘束され、爆発に巻き込まれれば即死級のダメージを受けます。

これでは、「自分の得意な武器で狩る」というモンハンの根源的な楽しさが味わえません。そんな中で発生したのが、皮肉にも「空を飛んで直接攻撃できる双剣バグ」だったのです。ユーザーがバグを面白がった背景には、「この理不尽な仕様に一矢報いたい」「開発が用意したクソギミックを無視して殴りたい」という深層心理があったのかもしれません。

ソロプレイの虚無感と周回拒否

かつてのゴグマジオス戦は、集会所でワイワイと役割分担をしながら挑む「お祭り感」がありました。しかし、ワイルズのシステムやマッチングの過疎化もあり、ソロで挑まざるを得ないプレイヤーも多数います。

このギミック満載のクエストを一人でこなすのは、もはや「苦行」です。 NPC(味方キャラ)が手伝ってくれるとはいえ、ケーブル運びや兵器の操作に追われ、モンスターと戦っている実感が湧きません。AIも賢いとは言えず、重要な局面で棒立ちしていたり、ギミック処理を失敗したりすることもあります。

そして、エンドコンテンツとして致命的なのが「周回したくない」と思わせる設計です。素材を集めて装備を作るのがモンハンの醍醐味ですが、「このクエストをあと10回やってください」と言われたら、多くのプレイヤーはコントローラーを置くでしょう。それほどまでに、ストレスと徒労感が勝る内容になっています。報酬も渋く、苦労に見合った見返りがありません。

「リアルな生態系」と開発方針への不信感

今回の騒動で、ユーザーの怒りの矛先は開発チーム、特にディレクターやプロデューサーに向けられています。

発売前から繰り返されてきた「リアルな生態系」「重厚な世界観」という言葉。それが今、巨大なブーメランとなって開発陣に突き刺さっています。

都合の良い「リアル」の押し付け

開発陣はインタビューなどで「モンスターが生きているかのようなリアルな挙動」や「没入感のある世界観」を強調してきました。しかし、今回のバグや仕様を見る限り、それはユーザーにとって「不便さの言い訳」に使われているようにしか見えません。

  • リアル: ハンターの動きを制限する重い挙動、視界の悪さ、面倒な準備、痕跡集めの強要、キャンプ設営の手間。
  • 非リアル: 空を無限に飛ぶ双剣、不自然な当たり判定、唐突な即死ギミック、物理法則を無視したモンスターの動き。

「リアル」を追求するのであれば、物理法則を無視した双剣のバグなどあってはならないはずです。また、巨大な龍が空を飛んでいるのに、人間がスリンガーの小石で対抗するという図式も、リアリティの観点からは滑稽です。

ユーザーが求めているのは「面倒くさいリアル」ではなく、「ゲームとしての説得力と面白さ」です。そのバランス感覚が、ワイルズでは完全に欠如しています。「僕の考えた最強の世界観」を押し付けられ、プレイヤーが置いてけぼりにされている感覚です。

繰り返される不具合と炎上の歴史

残念ながら、今回の件は突発的な事故ではありません。モンハンワイルズは発売以降、アップデートのたびに何らかの問題を引き起こしてきました。

  1. UI改悪: アップデートで使いにくくなるインターフェース。ショートカットの挙動がおかしくなったり、視認性が悪化したりと、改修のたびに不満が出ました。
  2. マカ錬金クラッシュ: エンドコンテンツであるマカ錬金で、特定条件下でゲームがクラッシュする不具合が長期間放置されました。
  3. 最適化不足: フレームレートの低下やフリーズの多発。特にPC版や高解像度モードでの動作不安定さは、発売から1年経っても完全には解消されていません。

これらは「不具合のデパート」とも呼べる惨状です。「アプデで良くなる」という期待は裏切られ続け、今では「アプデが怖い」「何かが壊れる」という感情すら生まれています。

「テストプレイをしていないのではないか?」という疑念は、もはや確信に変わりつつあります。デバッグをユーザーに押し付け、フルプライスでお金を払わせた上で有料ベータテストを行っているかのような開発体制。これでは、シリーズを愛するファンであればあるほど、裏切られた気持ちになります。

ユーザーの声を聞かない独善的な運営

SNSやDiscord、レビューサイトには、国内外を問わず膨大な数のフィードバックが寄せられています。しかし、それらがゲームに反映されているとは言い難い状況です。

今回のゴグマジオス戦も、「ギミックよりもアクションを楽しみたい」「強制即死はやめてほしい」「理不尽な遅延行為を減らしてほしい」という過去作からの要望を完全に無視した形となっています。

開発が「自分たちが作りたいもの」を優先するのはクリエイターとして一つの姿勢ですが、それが「ユーザーが遊びたいもの」とあまりにも乖離している場合、それは独りよがりな作品に過ぎません。アート作品を作っているのではなく、エンターテインメント商品を販売しているという自覚が足りないのではないでしょうか。

「4への思い入れが強すぎる」「特有のこだわりが強すぎる」といった批判が見られますが、過去の成功体験に固執し、現代のユーザーが求める快適性やスピード感、そして「遊びやすさ」を無視した結果が、この過疎と炎上です。

まとめ

今回の騒動は、単なる1つのバグ報告ではありません。モンハンワイルズという作品が抱える、開発体制、ゲームデザイン、そしてユーザーとの向き合い方の全てにおける問題点が、最悪の形で噴出した事件と言えます。

ゴグマジオスという素晴らしい素材を、調理法の間違い(ギミック偏重)と衛生管理の不備(バグ・テスト不足)で台無しにしてしまった。これが今のワイルズの現状です。

  1. 双剣の無限滞空バグは、ゲームの物理法則とバランスを崩壊させており、早急な修正が必要。しかし、修正されたとしても「つまらないゴグマジオス戦」が残るだけという絶望感。
  2. 操虫棍のアイデンティティ喪失は深刻で、武器種間の格差と対立を生んでいる。信頼回復には抜本的なバランス調整が必要。
  3. ゴグマジオス戦のギミック(避難訓練・レールガン)はアクションゲームとしての爽快感を著しく損なっている。今後のコンテンツ開発における反面教師とすべき。
  4. 開発が掲げる**「リアルな生態系」**は、バグと不便さの前に説得力を失い、ユーザーの信頼は地に落ちている。誠実なコミュニケーションと、ユーザー目線の開発への転換が急務。

筆者としても、大好きなシリーズだからこそ、このような記事を書かなければならないのは断腸の思いです。しかし、事実として受け止めなければならないのは、多くのユーザーが「怒り」を通り越して「呆れ」や「無関心」へとシフトしていることです。

次回作への教訓とするには、代償があまりにも大きすぎました。開発チームには、この惨状を真摯に受け止め、残されたユーザーに対して誠実な対応を行うことを切に願います。そして、いつかまた、心から「一狩り行こうぜ!」と言える日が来ることを信じています。

筆者情報

桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。

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サブカルチャー情報を総合的に発信しています。主にポケモンGOの攻略情報、おすすめゲームソフトの紹介、雑誌・漫画のサブスクリプションの情報を取り扱います。
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