編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、アップデート第4弾で追加された「ゴグマジオス」の素材から作れる新装備、特に『ゴグαβシリーズ』の性能がぶっ壊れすぎているという噂を耳にして、実際に作るべきか、どの部位から優先すべきかが気になっていると思います。あるいは、アーティア武器の強化システムが複雑すぎて、どこから手をつければいいのか迷っている最中かもしれませんね。
今回のアップデートは、単なる装備追加に留まらず、環境を大きく変えるポテンシャルを秘めています。私自身、配信直後から検証を進め、実際にゴグマジオスを周回して装備を作成・運用してみました。その結果見えてきた、カタログスペックだけでは分からない使用感や、隠された仕様について徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、ゴグ装備の真価を理解し、あなたにとって最適な装備構成と、これからのハンターライフにおける目標が明確になり、迷いなくゴグマジオスの狩猟に向かえる疑問が解決しているはずです。
- 新スキル「戦慄」と「激流の目視力」がもたらす攻防一体の革新的性能
- 部位ごとにシリーズスキルが異なる「キメラ構成」前提のβシリーズの拡張性
- 腕装備「ゴグアームβ」など特定部位における環境トップクラスの単体性能
- エンドコンテンツ化した「虚撃アーティア武器」の錬金・覚醒システムの全貌
それでは解説していきます。
ゴグマジオス装備『ゴグαβ』の衝撃と環境変化
アップデート第4弾の目玉「巨戟龍」の帰還
『モンスターハンターワイルズ』のアップデート第4弾にて、ついにあの「巨戟龍 ゴグマジオス」が帰還しました。MH4Gで多くのハンターを絶望と歓喜の渦に巻き込んだラスボス級モンスターですが、今作ワイルズにおけるその存在感は、過去作を凌駕するものとなっています。
何より注目すべきは、その素材から作られる防具『ゴグαシリーズ』および『ゴグβシリーズ』です。これまでのアップデートで追加されてきた装備とは一線を画す、非常に尖った、そして強力な性能を持っています。特に、今回の装備は「属性環境」と「生存能力」の両立という、ワイルズの現環境におけるメタ(流行)を決定づけるような調整が施されています。
ゴグマジオスというモンスター自体が、重油のような粘液を纏い、撃龍槍を背負った異形の古龍であるように、その装備もまた「異質」です。一見すると扱いづらそうなクセの強さを感じさせますが、噛み合った時の爆発力は計り知れません。私の周りの熟練ハンターたちも、こぞってこの装備の研究に没頭しています。まさに「過去1のぶっ壊れ」と呼ぶにふさわしいポテンシャルを秘めているのです。
賛否両論?独特すぎる見た目と質感
性能の解説に入る前に、まずはそのビジュアルについて触れておきましょう。ゴグマジオス装備と言えば、その禍々しさが特徴ですが、ワイルズの高精細なグラフィックで表現された『ゴグシリーズ』は、その「質感」が凄まじいことになっています。
重厚感あふれるデザイン
男性用装備は、まさに「動く要塞」。重油にまみれたような黒光りする甲冑に、鈍く光る装飾が施されており、見るからに堅牢です。しかし、一部のハンターからは「ダサい」「ゴツすぎる」という声も上がっています。特にαシリーズの一式装備時のシルエットは非常に独特で、スマートさを好むハンターには少し抵抗があるかもしれません。
女性用装備の評価
一方で女性用装備ですが、こちらもまた独特です。私の率直な感想を言わせてもらえば、少し「キモい」と感じるギリギリのラインを攻めています。生物的なラインと無機質な甲冑が融合しており、人によっては生理的な嫌悪感を抱くかもしれませんし、逆にこのダークファンタジー感を好む層には刺さるでしょう。
しかし、モンハンの装備において「見た目」はモチベーションに直結する重要な要素ですが、今回はその「性能」があまりにも魅力的すぎるため、見た目の好みを超越して採用せざるを得ない状況が生まれています。もちろん、重ね着装備での見た目変更は可能ですが、まずはこの装備本来の威圧感を味わってみるのも一興でしょう。
製作難易度と素材の重さ
この装備を作成するためのハードルについても触れておきます。ゴグマジオスはラスボス級の古龍であり、その討伐自体が一筋縄ではいきません。
- 討伐時間の長さ: 体力が非常に多く、兵器ギミック(撃龍槍や波龍砲)を適切に使わなければ時間がかかります。
- 素材の要求数: 特に「戦火の油泥」や「巨戟龍の戦爪」といった固有素材の要求数が多く、一式を揃えるには相応の連戦が必要です。
- 限界突破素材: 防具のレベルを最大まで上げるための「限界突破」には、さらにレアな素材(ガンマ素材など)が必要となるようで、現状ではフル強化すること自体がエンドコンテンツとなっています。
しかし、苦労に見合うだけの価値は間違いなくあります。次項から、その具体的な性能について深掘りしていきましょう。
『ゴグαシリーズ』詳細解説:鉄壁と火力の融合
新スキル「戦慄」がもたらす防御革命
『ゴグαシリーズ』の最大の目玉とも言えるのが、新スキル「戦慄」です。これはMHサンブレイクにおける「剛心」を彷彿とさせる、あるいはそれ以上の性能を持った防御系スキルです。
スキル効果の詳細
「戦慄」はレベル制のスキルであり、レベル2でその真価を発揮します。
- 効果: 攻撃を当て続けることでゲージが溜まり、最大時に一度だけダメージリアクションを無効化し、受けるダメージを大幅に軽減する。
- 特徴: 一定時間ダメージを防ぐ「防御膜」のようなものを展開するイメージです。これにより、大技の被弾時でも即死を免れたり、攻撃チャンスを継続できたりします。
ワイルズのモンスターは攻撃が激しく、一度の被弾が命取りになるシーンも少なくありません。そんな中、自動で発動するアーマー効果は、実質的な「追加ライフ」として機能します。特にハイパーアーマーを持たない武器種や、納刀の遅い武器種(ヘビィボウガンやスラッシュアックスなど)にとっては、革命的な生存スキルと言えるでしょう。
「激流の目視力」による属性火力の底上げ
もう一つの独自スキルが「激流の目視力」です。これもまた、非常にユニークかつ強力な効果を持っています。
怒り状態で真価を発揮
- 発動条件: エリア内の大型モンスターが「怒り状態」になると自動的に発動。
- 効果: 属性攻撃値が大幅に上昇する。
現在のモンハンワイルズは、モンスターが頻繁に怒り状態になる傾向があります。つまり、戦闘中の大半の時間において、このスキルによるバフを受けられるということです。従来の「挑戦者」スキルの属性版とも解釈できますが、その上昇幅は検証の結果、既存の属性強化スキルを過去にするレベルでした。
属性武器をメインとする双剣、弓、チャージアックスなどでは、必須級のスキルとなる可能性があります。特に後半戦、モンスターが常時怒り状態になるような高難易度クエストでは、途切れることのない火力バフとして機能します。
フルチャージ・超回復のシナジー運用
ゴグαシリーズには、さらに「フルチャージ」と、それを維持するための「超回復(シリーズスキル)」が搭載されています。
- フルチャージ: 体力が満タンの時に攻撃力が上昇。
- 超回復: 体力が自動的に徐々に回復し、赤ゲージを超えて回復する。
この二つの組み合わせは、ゾンビ装備構成の完成形とも言えます。「戦慄」で被弾リスクを減らし、多少のダメージを受けても「超回復」でリカバリーし、「フルチャージ」を維持する。この自己完結したシステムにより、回復薬を飲む時間を攻撃に転化できるため、結果としてDPS(時間あたりのダメージ)が飛躍的に向上します。
破壊王と挑戦者の標準搭載
さらにダメ押しと言わんばかりに、「破壊王」や「挑戦者」といった有用スキルも標準で組み込まれています。
- 破壊王: 部位破壊がしやすくなる。ゴグマジオス戦自体でも重要ですが、素材集めやダウンを取るための部位破壊において非常に有利です。
- 挑戦者: 怒り時に攻撃力と会心率がアップ。「激流の目視力」と発動条件が同じため、怒り時には「攻撃力・会心率・属性値」のすべてがブーストされる状態になります。
αシリーズの総評
『ゴグαシリーズ』は、一式で装備するだけで「生存・回復・物理火力・属性火力」のすべてが高水準でまとまる、極めて完成度の高い装備です。装備構築に悩む時間は不要で、とりあえずこれを作って着ておけば、大抵のクエストはクリアできるでしょう。まさに「初心者から上級者まで」おすすめできる万能装備です。
『ゴグβシリーズ』詳細解説:拡張性の怪物
部位ごとに異なるシリーズスキルの謎
さて、ここからが本題と言っても過言ではありません。『ゴグβシリーズ』は、αシリーズとは全く異なる設計思想で作られています。検証中に驚愕したのが、**「部位ごとに付与されているシリーズスキルが異なる」**という点です。
通常、シリーズスキルといえば「〇〇シリーズを3部位装備で発動」といった形式ですが、ゴグβは各部位がそれぞれ異なる古龍や強力なモンスターのシリーズスキルポイント、あるいは複合的な効果を持っています。
- 頭パーツ: 「ゾシア」系のスキルが付与?
- 胴パーツ: ワイルズの看板モンスター級「アルシュベルド」関連のスキル?
- 腕パーツ: 「灼熱化」「ウォークライ」などの攻撃的スキル。
- 腰パーツ: 「泡沫」や「連撃」に関連するスキル。
これはつまり、ゴグβシリーズは**「キメラ装備(複数のシリーズを組み合わせる装備構成)のパーツとして使うこと」**を前提に設計されているのです。これにより、装備シミュレーターの結果が激変することは間違いありません。
ぶっ壊れ筆頭「ゴグアームβ」の性能
中でも特筆すべきは、腕装備である「ゴグアームβ」です。この部位の性能を見た瞬間、私は「あ、これは修正案件か?」と疑いました。
驚異のスキル構成
- 渾身 Lv2
- 挑戦者 Lv2
- スロット: Lv4 / Lv2 / Lv1(相当)
これだけでも十分に強力ですが、さらにここにシリーズスキルポイントや、固有の特殊効果が乗ってきます。検証では、この腕装備ひとつを採用するだけで、他の装備と合わせて「無尽蔵(スタミナ消費無効などの強力な効果)」を発動させるトリガーになり得ることが判明しました。
例えば、アンジャナフの胴装備(スロット3-2-1)と組み合わせるだけで、主要な火力スキルとスタミナ管理スキルが完成してしまうほどのポテンシャルがあります。全ハンターが真っ先に作るべきは、間違いなくこの「ゴグアームβ」です。
腰装備「ゴグフォールド」の連撃強化
腰パーツも非常に優秀です。ここには「連撃」スキルの強化版、あるいはそれに準ずる効果が付与されています。 「連撃」は攻撃を当て続けることで攻撃力と属性値が上がるスキルですが、ゴグ腰にはこれのレベル上限を上げたり、効果量を底上げしたりする機能があるようです。
α腰には「連撃Lv2」「フルチャージ」などがついており、こちらも捨てがたいですが、スロット拡張性を取るならβ、スキル詰め込みならαという選択になるでしょう。
他シリーズスキルとの禁断の組み合わせ
ゴグβシリーズの真価は、既存の強力なシリーズスキルとのハイブリッドにあります。
- 無尽蔵との組み合わせ: 渾身や挑戦者を持つゴグ部位を混ぜることで、スタミナ無限+超高火力を実現。
- 天衣無崩(に類するスキル)との組み合わせ: 切れ味ケアを不要にしつつ、ゴグの属性強化を乗せる。
これまでの「一式装備が正義」あるいは「特定のテンプレ装備」という環境を破壊し、「自分だけの最強キメラ」を構築できる自由度がもたらされました。これはビルド構築が好きなハンターにとっては、無限に遊べるおもちゃを与えられたようなものです。
βシリーズのスロット拡張性
もちろん、βシリーズの名に恥じず、装飾品スロットも非常に優秀です。Lv4スロットがふんだんに用意されており、アップデートで追加された新しい装飾品(破壊王IIや属性攻撃IIなど)を無理なく組み込めます。 拡張性が高いため、将来的なアップデートでさらに強力な装飾品が追加された際も、腐ることなく使い続けられる「寿命の長い」装備になるでしょう。
虚撃アーティア武器と変異パーツの深い沼
錬金・覚醒システムのような武器強化
防具だけでなく、武器にも大きな変革がありました。それが「虚撃アーティア武器」の強化システムです。これは単純な素材強化ではなく、一種の「ガチャ」要素を含んだエンドコンテンツとなっています。
強化の仕組み
- ベース武器: 既存のアーティア武器を用意。
- 変異パーツ: ゴグマジオスの素材(背中の破壊報酬やクエスト報酬)から得られる「変異パーツ」を3つ使用。
- 派生: パーツの組み合わせやランダム要素により、武器の性能が変化する。
攻撃力・属性値・会心率のトレードオフ
強化によって得られるステータスは、一律ではありません。例えば、以下のような派生パターンが確認されています。
| 派生タイプ | 攻撃力 | 属性値 | 会心率 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 会心撃化 | 普通 | ↓低下 | -15% | 会心が下がる代わりに、特定のボーナスが付与? |
| 属性特化 | ↓低下 | ↑↑大幅上昇 | 普通 | 属性値が爆発的に伸びる。双剣・弓向き。 |
| 物理特化 | ↑↑大幅上昇 | ↓低下 | ↓低下 | 物理ダメージ重視。大剣・ハンマー向き。 |
特に「会心撃化」を選ぶと、会心率がマイナスになる代わりに、属性値が30近く跳ね上がるケースもありました。一見デメリットに見えるマイナス会心も、裏会心(痛恨会心)のようなスキルや、他のバフで打ち消すことができれば、メリットの方が上回る可能性があります。
復元ボーナス「切れ味強化EX」の衝撃
さらに恐ろしいのが「復元ボーナス」です。強化時にランダムで付与されるボーナス効果があり、ここにとんでもないものが混ざっています。
- 切れ味強化EX: なんと切れ味が「+50」される。
- 攻撃強化EX: 基礎攻撃力が大幅アップ。
- 会心強化EX: 会心率がプラス補正。
私が試行した際、「切れ味強化EX」がついた個体が生成されました。これまでのスキル「匠」のレベル5相当がいきなり武器に内蔵されるようなものです。これにより、紫ゲージの維持が容易になり、スキル構成の自由度がさらに広がります。
エンドコンテンツとしての「武器厳選」
このシステムは、以下の点で非常に中毒性が高い(そして沼が深い)です。
- やり直しが可能: 素材さえあれば、結果をリセットして再抽選が可能。
- テーブル管理?: リセットしても同じ結果になる場合と、変わる場合がある(乱数調整の余地あり?)。
- 理想個体: 「属性特化派生」かつ「切れ味強化EX」がついた武器、などを目指すと、膨大な素材と時間が必要。
まさに「終わりのない武器強化」の始まりです。特に双剣や弓などの手数武器使いは、5属性分それぞれの「神武器」を作るために、ゴグマジオスを数百体狩ることになるかもしれません。
実戦投入レビュー:対高難易度モンスター
ゴグマジオス戦での有用性
実際に作成したゴグβキメラ装備(腕β採用)で、ゴグマジオス戦に行ってみました。
- 生存率の向上: 「戦慄」スキルのおかげで、あわや即死という重油ブレスや薙ぎ払いを受けても、一度だけ耐えることができました。この安心感は絶大です。
- 火力の維持: 怒り状態が長いゴグマジオスに対し、「激流の目視力」と「挑戦者」がほぼ常時発動。ダメージ表記が目に見えて大きくなっていました。
- 属性の通り: 後半、ゴグマジオスの肉質が軟化し、属性が通りやすくなるフェーズにおいて、この装備の属性強化が火を噴きます。
属性環境への完全シフト
今回のゴグ装備の実装により、ワイルズの環境は「物理重視」から「属性重視」へと大きく舵を切ったと言えます。これまでは「とりあえず攻撃力を上げればOK」でしたが、これからは「モンスターに合わせて適切な属性武器を担ぎ、ゴグ装備で属性値を極限まで高める」スタイルが最適解になるでしょう。
マイナス耐性のケアだけは忘れずに
唯一にして最大の弱点は、**「火耐性と龍耐性の低さ」**です。ゴグ装備は一式で装備すると、火耐性が-20、龍耐性もマイナスになります。 ゴグマジオス自身も火(爆発)と龍属性を使用してくるため、そのまま挑むと被ダメージが増加してしまいます。
- 対策: 食事スキルで「属性耐性【大】」をつける、あるいは装飾品で「火耐性」「龍耐性」を積んでマイナスを消すことは必須です。
- 新護石: 新しく追加された「耐属の護石(属性やられ耐性)」なども活用し、防御面の穴を塞ぐ工夫が必要です。
まとめ
今回のアップデートで追加された『ゴグαβシリーズ』および『虚撃アーティア武器』は、間違いなく現環境におけるトップティアの性能を誇ります。
- まずは「腕装備(ゴグアームβ)」を作ろう。これだけで世界が変わります。
- 生存重視なら「α一式」。戦慄と超回復で不沈艦となれます。
- 火力追求なら「βキメラ」。自分だけの最強構成を探す旅に出ましょう。
- 武器厳選は計画的に。素材の消費が激しいので、メイン武器一本に絞ってまずは完成させましょう。
ゴグマジオスの攻略は大変ですが、その先にはハンターとしての新たな高みが待っています。この記事が、皆さんの装備作りの参考になれば幸いです。
また、今後はYouTubeチャンネルの方でも、具体的な「神おま(神護石)」を使ったシミュレーション結果や、武器種ごとの最適解を紹介する動画をアップしていく予定です。ぜひそちらもチェックしてください。
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。現在はゴグマジオスの武器厳選の沼に片足…いや両足を突っ込んでいる。







