編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、待望の新作『メトロイドプライム4 ビヨンド』の発売を前に、複雑と言われるシリーズの時系列や、過去作との繋がりが気になっていると思います。特に「プライム」シリーズとナンバリングタイトルの関係性は、初見では少し分かりにくい部分があります。
この記事を読み終える頃には、シリーズ全体の壮大な歴史を完全に把握し、『メトロイドプライム4』を120%楽しむための疑問が解決しているはずです。
- メトロイド全シリーズの正しい時系列と歴史の全体像
- 新作『プライム4』に直結する重要キャラクター「サイラックス」の正体
- サムス・アランの出自から最新の時系列までの詳細なストーリー解説
- 「プライム」シリーズと「2Dメトロイド」シリーズの決定的な違い
それでは解説していきます。
メトロイドシリーズの時系列と全体構造の理解
メトロイドシリーズは、発売日順と物語の時系列が必ずしも一致していません。まず、この複雑な宇宙史を整理することが、新作を楽しむための第一歩となります。
シリーズは大きく分けて、横スクロールアクションの「2Dメトロイド(本編)」と、FPS視点の「プライム」シリーズに分類されますが、これらはパラレルワールドではなく、一つの史実(タイムライン)上に存在しています。
シリーズ時系列一覧表
物語の流れを視覚的に理解するために、以下の年表を作成しました。新作『プライム4』の位置づけにご注目ください。
| 時系列順 | 作品タイトル | 概要・重要な出来事 |
|---|---|---|
| エピソード0 | 漫画版メトロイド | サムスの幼少期、リドリーとの因縁、鳥人族との関係 |
| エピソード1 | メトロイド / ゼロミッション | マザーブレイン破壊、サムスの初任務 |
| プライム編 | メトロイドプライム | 惑星ターロンIVでのフェイゾン汚染調査 |
| プライム編 | メトロイドプライム ハンターズ | 究極の力を巡る争奪戦、サイラックス初登場 |
| プライム編 | メトロイドプライム2 ダークエコーズ | 惑星エーテルでの光と闇の戦い、ダークサムス登場 |
| プライム編 | メトロイドプライム3 コラプション | フェイゾン汚染の完結、ダークサムスとの決着 |
| プライム編 | メトロイドプライム フェデレーションフォース | 銀河連邦軍の視点、サイラックスによるメトロイド奪取 |
| プライム編 | メトロイドプライム4 ビヨンド | ★最新作 コスモ歴20X9年、サイラックスとの対決 |
| エピソード2 | メトロイドII / サムスリターンズ | 惑星SR388でのメトロイド殲滅指令、ベビーとの出会い |
| エピソード3 | スーパーメトロイド | 惑星ゼベス再突入、ベビーメトロイドの死、マザーブレイン完全破壊 |
| 外伝 | メトロイド Other M | ボトルシップ事件、アダムとの過去、MBの反乱 |
| エピソード4 | メトロイド フュージョン | X寄生によるサムスの危機、SA-Xとの戦い |
| エピソード5 | メトロイド ドレッド | 惑星ZDRでの恐怖、鳥人族レイブンビークとの決着 |
このように、「プライム」シリーズは、初代『メトロイド』と『メトロイドII』の間の期間に起きた、長大な戦いの記録であることが分かります。
【起源】エピソード0:サムス・アランの誕生と鳥人族の遺産
すべての物語は、一人の少女の悲劇から始まります。ゲーム本編だけでは語り尽くせない、サムスのルーツを知ることで、彼女がなぜ「銀河最強」と呼ばれるに至ったかが理解できます。
漫画版メトロイド:運命の始まり
シリーズの原点(エピソード0)として位置づけられるのが、石川堅士氏による漫画版『メトロイド』です。この作品は、シリーズの中心人物である坂本賀勇氏が監修を務めており、公式設定の根幹を成しています。
幼少期の悲劇と鳥人族による救済
幼い頃、K-2Lというコロニーに住んでいたサムスは、スペースパイレーツの襲撃に遭遇します。この時、パイレーツの指揮官であるリドリーによって両親を殺害されるという凄惨な過去を持っています。
生き残ったサムスを救ったのは、高度な文明を持つ**鳥人族(チョウゾ)**でした。彼らはサムスを惑星ゼベスへと連れ帰り、過酷な環境でも生きられるように鳥人族のDNAを移植。そして、パワードスーツを扱うための厳しい訓練を施しました。サムス・アランという戦士は、人間の心と鳥人族の身体能力を併せ持つハイブリッドな存在として育てられたのです。
マザーブレインの裏切り
当時、鳥人族は全宇宙の知識を管理するために生体コンピュータ「マザーブレイン」を開発していました。マザーブレインはサムスにとって育ての親の一人のような存在でしたが、鳥人族がサムスに未来を託そうとすることに激しい嫉妬を抱きます。
この嫉妬心は、やがて狂気へと変わり、マザーブレインはスペースパイレーツをゼベスに引き入れ、鳥人族を裏切るという暴挙に出ます。これが、後のシリーズ全体に続く「サムス vs パイレース&マザーブレイン」という長い戦いの火種となりました。
【黎明期】エピソード1:スペースパイレーツとの開戦
サムスが銀河連邦のバウンティハンターとして名を馳せるきっかけとなった最初の事件です。
メトロイド / ゼロミッション:要塞惑星ゼベス攻略作戦
舞台はコスモ歴20X5年。銀河連邦は、惑星SR388で浮遊生命体「メトロイド」を捕獲しました。メトロイドは他の生物から生体エネルギーを吸収する危険な生物ですが、そのサンプルがスペースパイレーツによって強奪されてしまいます。
メトロイドの脅威とパイレーツの野望
メトロイドは「ベータ線」を照射することで爆発的に増殖する性質を持っており、パイレーツはこれを生物兵器として利用しようと画策していました。本拠地である要塞惑星ゼベスに立てこもった彼らを止めるため、銀河連邦は総攻撃を仕掛けますが失敗。最後の切り札として、サムス・アラン単独での潜入指令を下します。
第1部:マザーブレインの破壊
サムスは故郷でもあるゼベスに降り立ち、かつての仇敵リドリーや巨獣クレイドを撃破。そして、要塞の中枢に君臨するマザーブレインとの対決を迎えます。激闘の末、マザーブレインを破壊し、要塞の自爆装置を作動させて脱出に成功。一見、任務は完了したかに見えました。
第2部:ゼロミッション(真の完結)
リメイク版『ゼロミッション』で追加されたエピソードでは、脱出直後にサムスのスターシップが撃墜されるというアクシデントが発生します。
パワードスーツを失い、生身(ゼロスーツ)に近い状態で惑星ゼベスに不時着したサムス。彼女は、鳥人族の遺跡「チョウディア」に迷い込みます。そこで彼女は、自身の過去と向き合う試練を乗り越え、伝説のパワードスーツを正統な継承者として受け継ぎます。
完全な力を取り戻したサムスは、リドリーを模した機械兵器「メカリドリー」を粉砕し、真の意味でミッションを完遂します。
【プライム編】フェイゾンとダークサムスの脅威
ここからが、時系列における『メトロイドプライム』シリーズの幕開けです。2Dシリーズの『I』と『II』の間に起きた、長きにわたる「フェイゾン」を巡る戦いです。『プライム4』を理解する上で、最も重要なセクションとなります。
メトロイドプライム:未知の物質フェイゾンとの遭遇
『ゼロミッション』から約3年後。滅びたはずのスペースパイレーツの残党が、惑星ターロンIVで不穏な動きを見せていました。
惑星ターロンIVの悲劇
パイレーツは、この星に落下した隕石から漏れ出る放射性物質「フェイゾン」を発見します。フェイゾンは生物に劇的な突然変異をもたらし、驚異的なエネルギーを生み出す物質です。パイレーツはこれを利用した生体実験を繰り返していました。
メトロイドプライムとの決戦
サムスは、フェイゾンによって変異した生物兵器や復活したメタ・リドリーを撃退しながら、汚染の源である「インパクト・クレーター」へ向かいます。そこで待ち受けていたのは、フェイゾンの発生源である生物「メトロイドプライム」でした。
サムスはこの元凶を倒しますが、死に際にメトロイドプライムはサムスのパワードスーツ(フェイゾンスーツ)を取り込み、黒い手のような触手となって消え去ります。これが、最悪の敵「ダークサムス」誕生の瞬間でした。
メトロイドプライム ハンターズ:究極の力を巡る戦いと「サイラックス」
本作は、ナンバリングではありませんが、『プライム4』にとって極めて重要な意味を持ちます。
アレンビッククラスターの秘密
「究極の力」を求めて、銀河中から6人のバウンティハンターが「アレンビッククラスター」と呼ばれる宙域に集結します。サムスもまた、連邦からの依頼でこの力の調査に向かいます。
しかし、「究極の力」の正体は、古代の怪物「ゴリア」でした。ハンターたちの争いは、結果として封印されていたゴリアを目覚めさせてしまいます。サムスはゴリアを撃破し、宇宙の危機を救いますが、ここで注目すべきは一人のライバルハンターの存在です。
謎のハンター「サイラックス」
6人のハンターの中に、サイラックスという人物がいました。彼は銀河連邦とサムスに対して異常なほどの憎悪を抱いており、連邦の技術を盗用したスーツと武器を使用しています。彼の目的や正体は謎に包まれていましたが、『プライム4』ではメインヴィランとして立ちはだかることが確定しています。
メトロイドプライム2 ダークエコーズ:光と闇の二重惑星
ハンターズの後、サムスは惑星エーテルへ向かいます。この星は隕石衝突の影響で、「ライトエーテル(光の世界)」と「ダークエーテル(闇の世界)」の二つの次元に分断されていました。
闇の種族イングとダークサムス
ダークエーテルには「イング」という好戦的な種族が生息し、光の世界のエネルギーを奪っていました。さらに、サムスの前に、彼女の姿と能力を模倣した黒い影「ダークサムス」が現れます。
ダークサムスは、前作のラスボスがサムスのDNAとスーツの情報をコピーして再構成された存在です。高い知能とフェイゾンを操る力を持ち、執拗にサムスを付け狙います。サムスは次元を行き来しながら、惑星のエネルギーを奪還し、イングの王「エンペラーイング」とダークサムスを退け、惑星エーテルを救済します。
メトロイドプライム3 コラプション:フェイゾン戦争の終結
前作から半年後。銀河全体を巻き込む大規模なフェイゾン汚染が発生します。
ハンターたちの悲劇的な末路
銀河連邦は、サムスを含む4人の有能なハンターを召集し、事態の収拾にあたります。しかし、ダークサムスの襲撃により、サムスたちは体内にフェイゾンを注入されてしまいます。
サムスは自身の体がフェイゾンに蝕まれていく恐怖と戦いながら、同じく汚染され、ダークサムスに洗脳されてしまった仲間のハンターたち(ランダス、ゴア、ガンドレイダ)と戦い、その手で葬るという悲劇を経験します。
惑星フェイザの破壊
全ての元凶が、生きている惑星「フェイザ」であることを突き止めたサムスは、連邦艦隊と共に総力戦を挑みます。最終決戦でダークサムスを完全に消滅させ、惑星フェイザを破壊。これにより、宇宙中に蔓延していたフェイゾンはすべて消滅し、長い戦いに終止符が打たれました。
メトロイドプライム フェデレーションフォース:連邦軍の暗躍と次なる危機
『プライム3』の後日談です。サムスではなく、銀河連邦軍の精鋭部隊「フェデレーションフォース」が主役となります。
巨大化技術と再建されるパイレーツ
フェイゾンを失ったとはいえ、スペースパイレーツの脅威は去っていません。彼らは体を巨大化させる技術を用い、巨大戦艦「ドゥームズアイ」を建造していました。フェデレーションフォースは、サムスの協力も得てこれに対抗しますが、サムスが敵に洗脳され、巨大ボスとして立ちはだかるという衝撃的な展開もあります。
【最重要】ラストシーンの衝撃
本作の真の価値は、隠しエンディングにあります。 銀河連邦の基地に何者かが侵入し、保管されていた「メトロイドの卵」を孵化させ、ベビーメトロイドを強奪するシーンが描かれます。その人物こそが、サイラックスです。
このラストシーンは、明らかに『メトロイドプライム4』への直接的なプロローグとなっており、サイラックスがメトロイドを手に入れ、連邦への復讐を開始することを示唆しています。
メトロイドプライム4 ビヨンド(最新作)
そして、舞台はコスモ歴20X9年へ。『フェデレーションフォース』で描かれた事件の続きです。
公開されている情報では、サイラックス率いるスペースパイレーツが銀河連邦の研究施設を襲撃。サムスはこれに対抗しますが、未知の惑星への転送に巻き込まれるなど、新たな苦難が待ち受けています。 これまでの「フェイゾン」というテーマに代わり、「サイラックスとの因縁」や「時間」「次元」といった要素が鍵になると予想されます。
【円熟期】エピソード2:メトロイド殲滅指令
ここからは再び、2Dアクションシリーズの時系列に戻ります。プライムシリーズでの激闘を経て、サムスは再びSR388へと向かいます。
メトロイドII / サムスリターンズ:ベビーとの出会い
銀河連邦は、メトロイドの危険性を鑑み、その根源である惑星SR388のメトロイドを根絶やしにする決断を下します。
生命の根絶
サムスはSR388の生態系深くへと進み、成長段階ごとのメトロイド(アルファ、ガンマ、ゼータ、オメガ)を次々と駆除していきます。そして、繁殖の親である「クイーンメトロイド」を撃破し、任務を達成します。
ベビーメトロイドの刷り込み
すべてのメトロイドを倒したと思われたその時、一つの卵が孵化します。生まれたばかりの幼生メトロイドは、サムスを母親だと思い込み、攻撃することなく寄り添ってきました。サムスはこの最後の個体を「ベビー」と名付け、殺さずに連れ帰ることを選びます。孤独な戦士であるサムスにとって、ベビーは特別な存在となりました。
【転換期】エピソード3:親子のような絆と別れ
シリーズ最高傑作との呼び声も高い『スーパーメトロイド』は、ドラマチックな展開が魅力です。
スーパーメトロイド:ゼベス再建とベビーの奪還
サムスはベビーメトロイドを銀河連邦の宇宙科学アカデミーに預け、平和利用の研究を託します。しかし、復活を遂げたリドリーによって研究所が襲撃され、ベビーが連れ去られてしまいます。
惑星ゼベス、最後の戦い
ベビーを取り戻すため、サムスは再び惑星ゼベスへ。そこには、以前よりも強化され再建されたパイレーツ基地がありました。クレイド、ファントゥーン、ドレイゴン、そしてリドリー。四天王を倒し、サムスは「ツーリアン」へと進みます。
ベビーの犠牲と怒りのハイパービーム
最深部でサムスを待ち受けていたのは、巨大な機械体となったマザーブレインでした。圧倒的な火力の前に、サムスは瀕死の重傷を負い、絶体絶命の危機に陥ります。
その時、巨大に成長したベビーメトロイドが駆けつけ、マザーブレインのエネルギーを吸い取り、サムスに分け与えて回復させようとします。しかし、マザーブレインの追撃により、ベビーはサムスを庇って死亡。光の粒子となって消滅してしまいます。
ベビーの死によって怒りが頂点に達したサムスは、伝説の「ハイパービーム」を覚醒させ、マザーブレインを粉砕。ゼベスは大爆発と共に宇宙の藻屑となり、因縁に決着がつきました。
【深淵期】外伝・エピソード4・5:サムスの内面と新たな恐怖
『スーパー』以降の物語は、サムスの内面や、メトロイド以上の脅威「X」との戦いにシフトします。
メトロイド Other M:語られなかった過去
『スーパーメトロイド』の直後を描く本作は、サムスの人間性や過去のトラウマに焦点を当てたシネマティックな作品です。
ボトルシップでの再会
救難信号を受けて廃宇宙船「ボトルシップ」に向かったサムスは、かつての上官アダム・マルコビッチ率いる連邦軍第07小隊と遭遇します。アダムは、軍属時代のサムスにとって父親のような存在であり、頭の上がらない人物でした。
MB(メリッサ・バーグマン)の悲劇
事件の裏には、連邦軍による「メトロイドの軍事利用計画」と、マザーブレインを模したAIを搭載したアンドロイド「MB」の存在がありました。MBは人間としての感情を持ちながらも道具として扱われたことに絶望し、反乱を起こしていたのです。
この事件で、アダムはサムスとセクター0(メトロイド培養区画)の自爆装置を作動させるため、自らの命を犠牲にします。サムスにとって、ベビーに続く大きな喪失となりました。
メトロイド フュージョン:Xの恐怖と融合
『Other M』の後、サムスはSR388での調査中に、未知の寄生生命体「X(エックス)」に襲われます。
最強の敵、それは自分自身(SA-X)
Xは宿主を殺してDNAと記憶をコピーする恐ろしい生物です。サムスは生死の境をさまよいますが、かつて保存されていた「ベビーメトロイドの細胞」から作られたワクチンによって一命を取り留めます。これにより、サムスはメトロイドの体質(Xを捕食する能力と、冷気に弱い体質)を受け継ぐことになります。
一方、サムスのパワードスーツに取り憑いたXは、全盛期のサムスの能力を完全にコピーした擬態「SA-X」となり、研究ステーション内を徘徊します。弱体化したサムスにとって、SA-Xは遭遇すれば即死の恐怖の存在でした。
物語の結末で、サムスはシップのコンピュータに移植されたアダムの意識(AIアダム)と協力し、ステーションごとSR388に落下させ、Xを惑星ごと消滅させる決断を下します。
メトロイド ドレッド:恐怖の原点、そして覚醒
時系列の最新にあたるエピソード5です。絶滅したはずのXが惑星ZDRで確認されたという情報から物語は始まります。
E.M.M.I.と鳥人族の真実
調査に向かったサムスを待っていたのは、銀河連邦が派遣した調査ロボット「E.M.M.I.(エミー)」の暴走と、好戦的な鳥人族「マオキン族」の長、レイブンビークでした。
実は、サムスにDNAを与えた鳥人族には、穏健派の「塔(ソウハ)族」と、武闘派の「マオキン族」が存在し、レイブンビークこそがサムスの高い戦闘能力の源流(DNA提供者の一人)だったのです。
メトロイドサムスの覚醒
レイブンビークの目的は、サムスの体内で眠る「最強のメトロイドDNA」を覚醒させ、その力を利用して銀河を支配することでした。度重なる危機とストレスにより、サムスの体は徐々にメトロイド化が進行。最終決戦では完全に覚醒し、スーツが禍々しいメトロイドのような姿に変貌します。
圧倒的な力でレイブンビーク(X融合体)を消滅させたサムス。最後は、かつての友好的な鳥人族クワイエット・ローブ(X擬態)の介入により、暴走するメトロイド化を鎮静化させ、ZDRからの脱出に成功します。
まとめ:『プライム4』を楽しむためのポイント
ここまでの壮大な歴史を踏まえ、『メトロイドプライム4 ビヨンド』をプレイする上で押さえておくべき重要ポイントを整理します。
- 時系列は『プライム3』の直後
- 2Dシリーズ(サムスリターンズ以降)のような「メトロイド殲滅後」の世界ではなく、まだメトロイドやスペースパイレーツの脅威が色濃く残っている時代です。
- 最大の敵は「サイラックス」
- 『ハンターズ』や『フェデレーションフォース』で伏線を張られてきた因縁の敵との対決がメインテーマになります。彼は銀河連邦を憎んでおり、サムスはその守護者として立ちはだかります。
- ベビーメトロイドの行方
- 『フェデレーションフォース』のラストでサイラックスが盗んだ「ベビーメトロイド」が、物語の鍵を握る可能性が極めて高いです。(※『スーパーメトロイド』のベビーとは別個体である点に注意)
- 銀河連邦との関係
- プライムシリーズでは、サムスと銀河連邦は協力関係にありますが、腐敗や暴走の兆しも見え隠れしています。この政治的な緊張感も物語の深みとなるでしょう。
メトロイドシリーズは、ただのアクションゲームではなく、孤独、喪失、母性、そして継承といった重厚なテーマが流れています。『プライム4』は、この長い歴史の中でどのような「答え」を提示してくれるのか。過去作の知識があれば、その感動は何倍にも膨れ上がるはずです。
この記事が、あなたの『メトロイドプライム4』体験をより豊かなものにすることを願っています。
著者:桐谷シンジ(ゲーム攻略ライター)






