編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、これまで「環境トップ」として君臨していたリックの弱体化や、愛用していたマシンの挙動が変わり、今後の対戦環境がどう変化するのかが気になっていると思います。
今回のアップデートは、単なる数値の調整にとどまらず、これまで定石とされていたテクニックの削除や、システム周りの大幅な改善が含まれており、ゲーム体験そのものを大きく変える可能性を秘めています。
この記事を読み終える頃には、最新の環境に適応するための知識が深まり、次に選ぶべきキャラクターやマシン、そして勝つための新たな戦略についての疑問が解決しているはずです。
- 最強キャラリックの耐久と攻撃力が低下
- 壁ダッシュ等の特殊走法が全マシンで削除
- スター系やタンク系の防御力が全体的に向上
- マッチング待機中の自由行動など快適性が改善
それでは解説していきます。
最強の座に君臨した「リック」の弱体化と環境への影響
長らく本作の対戦環境、特に「シティトライアル」において絶対王者として君臨していたキャラクター、リック。 今回のアップデート第1弾における最大のトピックは、間違いなくこの最強キャラクターに対するメスが入ったことでしょう。
多くのプレイヤーに衝撃を与えたこの調整について、なぜリックが最強だったのかという背景から、具体的な変更点、そして今後の運用方法まで、徹底的に深掘りしていきます。
リックがこれまで「最強」と呼ばれた理由の再確認
まず、今回の弱体化の影響を正しく評価するために、なぜこれまでリックが「一強」とまで言われるほどの地位を築いていたのか、その性能をおさらいしておきましょう。
彼が最強と呼ばれていた理由は、一言で言えば「欠点が存在しないこと」にありました。 通常、キャラクター性能というのは「スピードは速いが脆い」「体力はあるが遅い」といったトレードオフの関係で成り立っています。しかし、調整前のリックは以下のような異常とも言える高水準なステータスを誇っていました。
- 最高速: 重量級マシンに乗ってもトップスピードを維持できる脚力
- 旋回性能: テクニカルなコースでもインコースを攻め切れるハンドリング補正
- 攻撃力: 敵プレイヤーやボスを一撃で粉砕する火力
- 耐久力: デデデ大王などの重量級キャラに匹敵するタフネス
これら全てのパラメータが高水準でまとまっていたため、シティトライアルにおいて「どのスタジアムが選ばれても対応可能」という圧倒的な汎用性を持っていました。 飛行系競技以外であれば、ドラッグレースだろうがデスマッチだろうが、リックを選んでおけば間違いがない。それがこれまでの環境だったのです。
さらに、彼の固有能力(スペシャル)である「リック大爆走」が、イベント攻略や対人戦においてあまりにも強力すぎました。この技の存在が、他のキャラクターを選ぶ理由を奪っていたと言っても過言ではありません。
変更点1:耐久ステータスの大幅な低下
今回のアップデートで適用された変更点の1つ目は、耐久力ステータスの低下です。
これまでのリックは、見た目の愛らしさに反して、デデデ大王やロッキーといった「タンク系」「重量級」に分類されるキャラクターと比較しても遜色のない、あるいはそれ以上の硬さを誇っていました。 そのため、乱戦の中に突っ込んでいっても撃破されにくく、リスクを負わずにリターンを得ることが容易でした。
しかし、今回の調整により、その耐久力は明確に引き下げられました。
デスマッチにおける生存率の変化
この変更が最も響くのは、スタジアム「デスマッチ」や、シティトライアル中の突発イベント「VS デデデ」などの混戦時です。 以前であれば、多少の被弾を無視してアイテム回収や攻撃を行えましたが、今後はHP管理が非常にシビアになります。
具体的には、これまでは耐えられた強力なコピー能力の一撃や、マシンのチャージタックルで致命傷を負う可能性が高まりました。 「とりあえず突っ込む」というプレイングは、即座に撃破=マシンのロストに繋がるため、より慎重な立ち回りが求められるようになります。
変更点2:スペシャル「リック大爆走」の攻撃力ダウン
2つ目の、そしてより影響が大きいと思われる変更点は、スペシャル技**「リック大爆走」の攻撃力低下**です。
この技は、発動するとリックが巨大化し、高速で走り回りながら触れた敵を吹き飛ばすというものでした。 修正前の「リック大爆走」の恐ろしさは、以下の点に集約されます。
- 理不尽な破壊力: 触れただけで敵マシンを破壊寸前、あるいは一撃で破壊するほどのダメージ。
- 高い制御性: 高速移動しながらも急旋回が可能で、逃げる敵を執拗に追い回せる。
- アーマー付与: 発動中はダメージを受けにくく、一方的に攻撃が可能。
特に「シティトライアル」のイベント戦において、ボスに対してこの技を発動して突っ込むだけで、他のプレイヤーが苦戦している横で容易にダメージレースを制することができました。
確定数と爽快感の変化
今回の調整では、この「理不尽な破壊力」に抑制がかかりました。 開発チームの意図としては、「走っているだけで気づいたら敵が全滅していた」という状況から、「しっかりと狙って複数回ヒットさせないと倒しきれない」というバランスへの着地を目指したようです。
もちろん、依然としてスピードとアーマー効果は健在であるため、強力なスペシャルであることに変わりはありません。 しかし、「当たれば勝ち」という安易な技ではなくなったため、発動のタイミングやコース取りにプレイヤーのスキル(PS)が求められるようになりました。
「完全上位互換」からの脱却と今後のメタ
今回のリックの弱体化は、単に彼を使いにくくするためだけのものではありません。 真の目的は、リックの存在によって「下位互換」と化していた他のキャラクターたちに光を当てることにあります。
これまでは「耐久が欲しいならデデデでよくない? いや、リックでいい」「スピードならメタナイト? いや、リックでいい」という状況でした。 しかし、リックの耐久が下がり、火力がマイルドになったことで、以下のような選択肢が生まれます。
- 真の耐久を求めるなら: デデデ大王、ロッキー
- 一撃必殺の火力を求めるなら: ボンカースなどのパワータイプ
- 汎用バランス: カービィ、ワドルディ
- 高機動・テクニカル: メタナイト、そして「調整後のリック」
リックは「万能最強キャラ」から、「高機動だが耐久に不安が残るテクニカルアタッカー」へと役割を変えました。 これは、長期的なゲームバランスを考えれば非常に健全な調整であり、公式が「エアライダーは頻繁に調整を行わない」と明言している中でこの決断を下したことは、高く評価できるポイントです。
タイムアタック界に激震!「壁ダッシュ」走法の削除
対戦勢にとってリックの弱体化が最大のニュースであるならば、タイムアタック(TA)を極める「ガチ勢」にとっての最大のニュースは、壁を活用した特殊走法の削除でしょう。
これは、マシンの挙動そのものに関わるシステムレベルの修正であり、これまでのレコードや走行ルートが根本から覆る可能性のある重大な変更です。
修正された「壁ダッシュ」と「スピンダッシュ」の仕組み
まず、今回修正対象となったテクニックについて詳しく解説します。 これらはゲーム内のチュートリアルには存在しない、プレイヤーが独自に編み出した所謂「裏技」や「仕様の穴」を突いたテクニックでした。
壁ダッシュ(Wall Dash)
通常、マシンが壁に接触すると速度が大幅に低下(減速)します。 しかし、特定の角度(壁に密着するように斜め前方)へ向けてチャージダッシュを行うと、通常の平地でのダッシュよりも一時的に最高速が伸びる現象が存在しました。 さらに、減速判定が入る前に再びチャージドリフトへ移行し、再度ダッシュを行うことで、壁沿いにいる限り爆発的な加速を維持し続けることが可能でした。これが「壁ダッシュ」です。
スピンダッシュ(Spin Dash)
壁ダッシュの応用技です。 壁に接触する瞬間に「スピンアタック(回転攻撃)」を入力すると、なぜか通常時よりも加速力が強化される現象がありました。 特に壁際での加速維持にスピンアタックを組み合わせることで、理論値を超えるスピードを叩き出すことができていました。
ジェットスター一強時代の終焉か
これらのテクニックの恩恵を最も受けていたのが、ジェットスターです。 ジェットスターは加速性能に優れ、空中制御も得意なマシンですが、地上での最高速には限界がありました。 しかし、この「壁ダッシュ」「スピンダッシュ」を駆使することで、本来スピードタイプであるはずのフォーミュラスターをも凌駕するタイムを、コース「ギャラックス」などで記録していたのです。
また、デビルスターなどの攻撃的マシンも、このテクニックによって欠点である最高速を補っていました。
スリックスターへの影響
操作難易度が高いことで知られるスリックスターも、この影響を受けます。 スリックスターは摩擦係数が低く、滑るような挙動が特徴ですが、壁から離れないように制御しつつスピンダッシュを行うことで、その滑る特性を加速エネルギーに変換するような動きが可能でした。 これにより、特殊な挙動を制御できる上級者にとっての「隠れ強マシン」としての地位を築いていましたが、この生命線が絶たれることになります。
アップデートによる具体的な修正内容
公式のパッチノートおよび実際の挙動検証によると、修正内容は以下の通りです。
「壁に対して垂直に近い状態でぶつかった時の減速を強くしました」
この変更は、特定の14種類のマシンに適用されています。 つまり、これまでのように「壁をガイドレールのように使って加速する」という走り方をすると、強烈なブレーキがかかるようになりました。
壁は「利用するもの」から「避けるべき障害物」という、レースゲーム本来の当たり前の定義に戻ったと言えます。
公式のスタンスと今後のTA環境
この「壁ダッシュ」などの走法は、前作から存在していたテクニックであり、一部のファンの間では「仕様」として受け入れられていました。 しかし、今回公式がこれを明確に修正したことで、**「バグに近い挙動を利用したテクニックは、競技性を損なうため認めない」**という開発チームのスタンスが浮き彫りになりました。
今後のタイムアタック環境は、以下のように変化すると予想されます。
- 純粋なライン取りの勝負: バグ技に頼らず、最適なコース取り(イン・アウト・イン)を極める技術が重要になります。
- マシンの適正評価: ジェットスターなどの「壁ありき」で評価されていたマシンの序列が下がり、フォーミュラスターやロケットスターなど、カタログスペック通りの性能を持つマシンが再評価されるでしょう。
- 新ルートの開拓: 壁を使わない、あるいは減速を最小限に抑える新たなショートカットやルートの構築が必要になります。
マシン性能のバランス調整:下方修正編
ここからは、個別のマシンに加えられた調整について詳しく見ていきます。 まずは、今回のアップデートで涙を飲むことになった「下方修正(弱体化)」されたマシン群です。
バイク系・チャリオット系の防御力低下
機動力の高さやユニークな挙動で人気だったバイクタイプとチャリオットタイプに、厳しい調整が入りました。
ウィリースクーター:リスクの増大
小回りが利き、ジャンプアクションも軽快で、シティトライアル序盤のアイテム回収(ファーム)において右に出る者はいないウィリースクーター。 このマシンの「防御力の成長率」が低下しました。
これはどういうことかというと、シティトライアルで「ボウギョ」のパッチをいくら集めても、以前ほど硬くならないということです。 ウィリースクーターは元々耐久力が低いため、これまでは防御パッチを集めることでその弱点を補ってきました。しかし、今後はどれだけ強化しても「壊れやすい」という弱点が付きまとうことになります。 乱戦に巻き込まれれば即座に大破するリスクを背負うため、より「逃げ」に徹した立ち回りが必要になるでしょう。
チャリオット系への影響
チャリオットおよびバトルチャリオットも同様に防御力の成長率がダウンしました。 通常のチャリオットは元々の基礎耐久力が高いため、多少の弱体化は許容範囲内かもしれません。しかし、問題はバトルチャリオットです。
バトルチャリオットの二重苦
今回、最も割を食ったマシンのひとつがバトルチャリオットでしょう。 このマシンには以下の2点の下方修正が入りました。
- 防御力の成長率低下
- 最高速の成長率低下
バトルチャリオットは、その名の通りバトルに特化した高い攻撃力と耐久力を持ちながら、レースでもそこそこ戦えるスピードを兼ね備えた「万能強マシン」として話題になっていました。 しかし、開発側はこの万能さを「やりすぎ」と判断したようです。
最高速の伸びが悪くなったことで、レース系スタジアムでの勝ち筋が細くなりました。 さらに自慢の耐久力も伸び悩むようになったため、「バトルもレースも両立できる」というアイデンティティが失われ、器用貧乏な立ち位置に落ち込む可能性があります。
マシン性能のバランス調整:上方修正編
一方で、今回のアップデートで救済された、あるいは新たな可能性を見出されたマシンたちも多数存在します。 「弱すぎる」「使い道がない」と言われていたマシンたちが、一線級に躍り出るチャンスです。
スター系全般の初期防御力アップ
ワープスター、ウィングスター、ペーパースターなど、いわゆる「スタータイプ」のマシン全ての防御力の初期値が上昇しました。
これは、特に飛行系キャラクター(メタナイトやカービィなど)を愛用するプレイヤーにとっては朗報です。 これらのマシンは、軽快な操作性の代償として紙装甲であることが多く、シティトライアル開始直後の小競り合いであっけなく破壊されることが日常茶飯事でした。
初期値が上がったことで、序盤の生存率がグッと高まります。 特にルインズスターのような「ファーム効率は神だが、耐久は紙」という極端なマシンにとっては、事故死のリスクが減るため、非常に大きな恩恵と言えます。
タンク系のさらなる堅牢化
ブルタンクに代表される「タンクタイプ」のマシンには、以下の強化が入りました。
- 防御力の初期値アップ
- 防御力の成長率アップ
ただでさえ硬いブルタンクが、まさに「要塞」と化します。 「ボウギョ」のパッチを集めきったタンク系マシンは、生半可な攻撃ではびくともしない耐久力を手に入れるでしょう。 デスマッチにおいて、圧倒的なHP差で相手をすり潰す「重戦車運用」がより凶悪になります。
個別マシンの注目すべき強化点
カテゴリーごとの強化だけでなく、特定のマシンにも個別のテコ入れが行われています。
スリックスター:最高速の成長率アップ
先ほど「壁ダッシュ削除」で弱体化の影響を受けたスリックスターですが、一方で最高速の成長率が上方修正されています。 これは「バグ技に頼らず、正攻法で走れ」というメッセージとも受け取れます。
スリックスターは「滑る」という特性上、細かいアイテム回収が苦手で、シティトライアルでは敬遠されがちでした。 しかし、最高速のポテンシャルが上がったことで、「サイコウソク」パッチを集めた時の爆発力は全マシン中でもトップクラスになる可能性があります。 直線の多いコースや、ドラッグレースにおいては、新たな脅威となるかもしれません。
ヘビースター:防御力の成長率アップ
ヘビースターは、燃料制という特殊な仕様を持つマシンですが、防御力の成長率が強化されました。 元々高い耐久力を持っていましたが、これによりバトルロイヤル系での居座り性能が向上します。 ただし、燃料管理の難しさは変わらないため、依然として玄人向けのマシンであることに変わりはありません。
ターボスター & タンクスター:最高速の成長率アップ
これまで「あまり使われていないマイナーマシン」の代表格だったターボスターとタンクスター。 この2台に対し、最高速の成長率アップという、レースゲームにおいて最も重要とも言えるステータスの強化が入りました。
- ターボスター: 加速とハンドリングの癖が強いマシンですが、トップスピードが伸びるようになったことで、コーナーワークさえ極めれば一線級のタイムを出せる可能性があります。
- タンクスター: 鈍重なイメージが強いですが、スピードが強化されたことで「速くて硬い」という恐怖の存在になれるかもしれません。
特に「マイナーマシンだから」と食わず嫌いしていたプレイヤーは、一度乗ってみる価値があります。これまでとは違う「強くなった実感」を得られるはずです。
| マシン名 | 変更区分 | 具体的な変更内容 | 影響・評価 |
|---|---|---|---|
| ジェットスター等 | 弱体化 | 壁ダッシュ・スピンダッシュの削除 | TAでの圧倒的優位性が消滅。ライン取りの実力が問われるように。 |
| ウィリースクーター | 弱体化 | 防御力の成長率低下 | 乱戦への耐性が激減。逃げ重視の立ち回りが必要。 |
| バトルチャリオット | 弱体化 | 防御力&最高速の成長率低下 | 万能機から器用貧乏へ。レースでの勝ち筋が細くなった。 |
| スター系全般 | 強化 | 防御力の初期値上昇 | 序盤の事故死リスク低減。ルインズスター等の安定感アップ。 |
| タンク系全般 | 強化 | 防御力(初期&成長)上昇 | 要塞化。デスマッチでの制圧力がさらに向上。 |
| スリックスター | 調整 | 最高速の成長率上昇(壁走法は削除) | 直線番長としてのポテンシャル向上。操作難度は依然高い。 |
| ターボ・タンクスター | 強化 | 最高速の成長率上昇 | マイナー脱却の兆し。ファーム効率とレース性能が改善。 |
遊びやすさが劇的向上!システム周りの改善とバグ修正
キャラクターやマシンのバランス調整も重要ですが、長くゲームを遊び続ける上で最も大切なのは「快適性」です。 今回のアップデートでは、ユーザーから寄せられていた不満点の多くが解消され、開発チームの「ユーザーの声を聞く姿勢」が明確に示されました。
マッチング待機中の「自由行動」実装
これは全プレイヤーが待ち望んでいた機能ではないでしょうか。 これまでのオンライン対戦(ランクマッチ)では、マッチングが成立するまでの数分間、ロビー画面でただ待機することしかできませんでした。対戦相手のカードを眺めるくらいしかやることがなかったのです。
しかし、今回のアップデートで待機中にシティ内を自由に走り回れるようになりました。 実は期間限定のチーム戦イベントでは実装されていた機能ですが、これがランクマッチにも正式採用された形です。
- 操作のウォーミングアップ: その日の指の動きを確認したり、ドリフトの感覚を調整したりできます。
- マシンの試走: あまり使わないマシンの挙動を確かめる良い機会になります。
- ストレス軽減: ただ待つだけの時間が、練習時間へと変わりました。
この変更は地味ながら、日々のプレイのモチベーション維持に大きく貢献する神機能です。
「俺マシン」がオフラインで出現しないバグの修正
シティトライアルの醍醐味の一つである「俺マシン市場」。 ゲーム内通貨を貯めて購入したお気に入りのマシン(俺マシン)が、オフラインプレイ時にシティに出現しないという不具合が発生していました。
「せっかく高いお金を出して買ったのに、全然出てこない」「もしかして消えた?」と不安に思っていたプレイヤーも多かったはずです。 このバグが迅速に修正されたことで、苦労して購入したマシンに乗れる機会が正常に担保されました。コレクション要素の意義を取り戻す重要な修正です。
タイムアタックにおける「タイマーバグ」の修正
タイムアタックガチ勢にとって致命的だったバグも修正されました。 これは、フリーランモードで長時間遊び続けていると、ゲーム内のタイマー表示がおかしくなり、実際の経過時間とズレが生じてしまうという現象です。
このバグを悪用(あるいは意図せず利用)することで、プレイヤーの実力以上のタイムが記録されてしまう問題がありました。 12月5日の時点で公式から「修正作業中」とのアナウンスがありましたが、今回正式にパッチが当たりました。 これにより、ランキングの健全性が保たれ、純粋な実力勝負ができる環境が整いました。
クリアチェッカー難民を救済:「ダイナブレイド」出現率修正
オフライン勢、特にコンプリートを目指す「クリアチェッカー」埋め作業中のプレイヤーを絶望させていたのが、怪鳥ダイナブレイドの出現率問題です。
「ダイナブレイドが登場するイベントを見る」等の条件があるにもかかわらず、その出現確率があまりにも低く設定されていました。SNS上では「3時間回しても出ない」「都市伝説レベル」といった嘆きの声が溢れていました。 オンラインでも滅多に見かけないレアイベントと化していましたが、今回の修正で適正な出現率に引き上げられたようです。 これでコンプリートへの理不尽なハードルが一つ解消されました。
無人マシンの「逃走バグ」修正
これは地味ながら非常にストレスフルなバグでした。 シティトライアル中に自分のマシンが破壊され、近くにあった空車(無人のマシン)に乗り換えようとした際、なぜかそのマシンがスルスルと逃げていく現象に遭遇したことはありませんか?
「待ってくれ!」「なんで逃げるんだ!」と叫びたくなるところですが、これも修正されました。 欲しいマシンには逃げられ、要らないマシンに限って寄ってくる……というある種の「物欲センサー」的な面白さはありましたが、競技性を考えれば修正されて当然の挙動です。 これにより、リカバリーの計算が立ちやすくなり、マシン破壊後の復帰がスムーズになります。
「俺曲セレクト」の反映不具合修正
BGMはゲームの雰囲気を形作る重要な要素です。 ランクマッチにおいて、自身で設定したBGMの出現確率を調整できる「俺曲セレクト」機能が正常に反映されていない不具合がありました。 これが修正されたことで、激闘のバックに流れる音楽を自分好みにカスタマイズできるようになります。 まだ設定していない人は、ぜひこの機会にお気に入りのカービィ楽曲を設定して、テンションを上げて対戦に挑んでみてください。
まとめ:より公平で、より奥深いエアライドへ
今回のバージョン1.2.0アップデートは、単なるバグ修正の枠を超え、ゲームの競技性と快適性を大きく向上させるものでした。
- リック一強体制の終焉: 耐久とスペシャルの弱体化により、他のキャラクターを選ぶ戦略的意義が生まれました。
- テクニックの健全化: 壁ダッシュ等のバグ走法が削除され、正統派のライン取りとマシン性能が評価される時代へ突入しました。
- マシンの多様化: 不遇だったマシンの強化と、強すぎたマシンの抑制により、レースに登場するマシンの顔ぶれが多彩になることが予想されます。
- ストレスフリーな環境: 待機時間の活用やバグ修正により、プレイそのものの質が向上しました。
最強キャラだったリックが弱体化したことで、「環境が変わるのが怖い」と感じる方もいるかもしれません。しかし、これは「新しい強キャラ」や「新しい強マシン」を発掘する絶好の機会でもあります。 これまで使ってこなかったタンクスターが意外な相棒になるかもしれませんし、調整後のリックでテクニカルに勝つ喜びに目覚めるかもしれません。
開発チームがユーザーの声を拾い上げ、適切な頻度と内容で調整を行っていることは、このゲームが長く愛されるための土壌ができている証拠です。 さあ、新しくなったシティへと繰り出し、あなただけの「最強」を見つけに行きましょう!
皆さんが今回のアプデで一番嬉しかった調整は何ですか? 逆に「ここをもっと調整してほしかった」という点はありますか? ぜひ、これからのエアライダー生活をより楽しむために、色々なマシンやキャラクターを試してみてください。
文:桐谷シンジ(ゲーム攻略ライター) ※本記事は執筆時点(Ver1.2.0)の情報に基づいています。今後のアップデートにより仕様が変更される可能性があります。






