ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、待望の「ファイナルファンタジータクティクス イヴァリース クロニクルズ」をプレイし、その奥深い世界の虜になっていることでしょう。 そして、本編クリア後のやり込み要素、特に「強くてニューゲーム」の有無や、どのような「エンドコンテンツ」が待っているのか、気になっているのではないでしょうか。

この記事を読み終える頃には、FFTリメイクのクリア後に関するあなたの疑問がすべて解決し、イヴァリースでの冒険をさらに深く、そして長く楽しむための道筋が見えているはずです。
- FFTリメイクの膨大なエンドコンテンツを完全網羅
- 強くてニューゲームの有無と周回プレイの仕様を解説
- 2周目以降のプレイで引き継ぎ可能な要素の詳細
- やり込みプレイヤーへ向けた効率的な攻略ルートの提案
それでは解説していきます。

FFTリメイクのエンドコンテンツを徹底解説
ファイナルファンタジータクティクス(以下、FFT)の魅力は、重厚なストーリーだけではありません。 本編クリア後に解放される数々のやり込み要素こそが、このゲームを不朽の名作たらしめている要因の一つです。 リメイク版である「イヴァリース クロニクルズ」では、オリジナル版やPSP版「獅子戦争」の要素を踏襲しつつ、さらにボリュームアップしたエンドコンテンツがプレイヤーを待ち受けています。 ここでは、その全貌を一つずつ徹底的に解説していきましょう。
新規追加ダンジョン「ミッドライトディープ」の構造と特徴
オリジナル版の「ディープダンジョン」が、リメイク版では「ミッドライトディープ」として新生しました。 これは単なる名称変更ではなく、構造、出現モンスター、そして最深部に眠る秘密に至るまで、全く新しいコンテンツとして再構築されています。

階層構造と環境ギミック
ミッドライトディープは、PSP版の10階層から大幅に増え、全20階層という超巨大ダンジョンに変貌を遂げました。 各階層はそれぞれ独自のテーマを持っており、視覚的にもプレイヤーを飽きさせません。
- 第1層〜第5層:古の遺跡層
- 比較的オーソドックスな地形で、ディープダンジョンの面影を残しています。
- しかし、リメイク版では天候が戦闘に影響を与えるようになり、「雨」が降ると炎属性のダメージが減少し、雷属性が増加するなどの戦略性が加わりました。
- 第6層〜第10層:水没神殿層
- 水路や高低差の激しいマップが中心となります。
- 水中にいるユニットは移動力が低下し、一部の魔法が使えなくなるなどの制限があります。
- 「レビテト」や「テレポ」を持つユニットの重要性が増すでしょう。
- 第11層〜第15層:結晶洞窟層
- マップ全体がクリスタルで構成されており、特定のパネルを踏むと地形が変動したり、敵味方全体にランダムなバフ・デバフがかかったりするギミックが登場します。
- 敵も魔法攻撃を得意とするタイプが多く、魔法対策が必須となります。
- 第16層〜第20層:時空の歪み層
- イヴァリースの過去や未来、あるいは別の世界を彷彿とさせる異質な空間が広がります。
- ここに出現する敵は、過去作のボスキャラクターをモチーフにした強力なモンスターばかりです。
- 最終階層には、イヴァリースの歴史の裏に隠された「真実」を知る存在が待ち受けています。
最深部に待ち受けるもの
20階層を踏破すると、このダンジョンの真の主である隠しボスとの戦闘になります。 その強さは、本編ラスボスを遥かに凌駕し、対策なしでの撃破はまず不可能です。 見事勝利すると、ゲーム内最強の性能を誇る武器や、このダンジョンでしか聞けない開発秘話などが解放される「アーカイブモード」への鍵が入手できます。
最強武器・防具の入手方法と性能
やり込みの醍醐味といえば、やはり最強装備の収集でしょう。 リメイク版では、お馴染みの装備に加えて、数々の新規装備が追加されています。
伝説の武具「黄道十二宮のレガリア」
ミッドライトディープの各階層に隠された宝箱や、特定のモンスターからの密猟によってのみ入手できる12種類のアクセサリーです。 それぞれが黄道十二宮の名を冠しており、単体でも強力な効果を持ちますが、真価は特定のジョブのキャラクターが装備した際に発揮されます。
レガリア名 | 対応ジョブ | 追加効果 |
---|---|---|
白羊宮の腕輪 | ナイト | 物理攻撃時に確率で「防御破壊」付与 |
金牛宮の指輪 | 風水士 | 風水術の範囲が1マス拡大 |
双子宮の耳飾り | 話術士 | 「勧誘」の成功率が大幅に上昇 |
巨蟹宮の胸当て | 竜騎士 | ジャンプのチャージタイムを1短縮 |
… | … | … |
このように、ジョブの特性をさらに伸ばす強力な効果が付与されており、全種類を集めることはやり込みプレイヤーの大きな目標となるでしょう。
各キャラクター専用の究極装備
本編でお馴染みのキャラクターたちにも、リメイク版では専用の最強装備が用意されています。 これらは、特定のサブイベントをクリアすることで入手可能です。
- ラムザ専用「英雄王の剣」: 攻撃力はさることながら、装備すると全能力値が上昇し、さらに専用アビリティ「アルテマ」が使用可能になります。
- アグリアス専用「デュランダル・改」: 聖剣技の消費MPを半減させ、威力に補正がかかります。
- オルランドゥ専用「ラグナロク」: 全剣技のダメージ限界突破(999以上)を可能にします。
これらの装備を入手するには、高難易度の連続バトルを勝ち抜く必要があり、育成したパーティーの総合力が試されます。
隠しジョブ「ダークナイト」「たまねぎ剣士」の解放条件
PSP版で追加された2つの隠しジョブは、本作でも健在です。 解放条件は基本的に踏襲されていますが、リメイク版ならではの救済措置や、さらなる強化が施されています。
ダークナイトへの道
「全ての闇を飲み込む」強力な物理アタッカー、ダークナイト。 その解放条件は、数あるやり込み要素の中でも特に過酷なことで知られています。
- ナイトをマスター (ジョブレベル8)
- 黒魔道士をマスター (ジョブレベル8)
- 竜騎士の「竜の魂」を習得
- 風水士の「地脈」を習得
- 忍者の「二刀流」を習得
- 侍の「白刃取り」を習得
- 上記条件を満たしたユニットを20体以上戦闘不能にする(クリスタル化/宝箱化させる)
この「20体以上戦闘不能」という条件が非常に厄介で、多くのプレイヤーを悩ませました。 リメイク版では、ミッドライトディープの特定の階層に出現する「記憶の残滓」という敵を倒すことで、このカウントを進めることができるようになりました。 これにより、自軍のユニットを犠牲にすることなく、ダークナイトを目指すことが可能です。
ダークナイトのアビリティ「暗黒」は、自身のHPを代償に絶大なダメージを与えるものが多く、まさに諸刃の剣。 しかし、その威力は他のジョブの追随を許さず、最強のアタッカーとして君臨します。
大器晩成の極み「たまねぎ剣士」
もう一つの隠しジョブ、たまねぎ剣士。 初期状態では全てのアビリティが使えず、成長率も最低という、まさに「最弱」のジョブです。
解放条件は、主人公ラムザが見習い戦士とアイテム士のジョブレベルを8にすること。 ダークナイトに比べれば遥かに簡単です。
たまねぎ剣士の真価は、他の全てのジョブをマスターした時に発揮されます。 マスターしたジョブの数に応じて能力値が飛躍的に上昇し、最終的には全てのパラメータがカンストするという、とてつもないポテンシャルを秘めています。 さらに、リメイク版ではジョブレベル8の状態で、他のジョブの全てのアビリティをセットできるようになる「ジョブマスター」という専用アビリティを習得。 文字通り、何でもできる究極のジョブへと昇華します。 育成には膨大な時間と労力が必要ですが、その見返りは計り知れないでしょう。
固有キャラクターの追加イベントと仲間になる条件
物語を彩る魅力的なキャラクターたち。 リメイク版では、彼らのその後や、意外な一面を描くサブイベントが多数追加されています。 中には、新たな仲間が加わるものも存在します。
ムスタディオと労働七号のその後
機械都市ゴーグで仲間になるムスタディオ。 彼の父が開発した聖石のレプリカを巡る物語が、クリア後に追加されます。 このイベントを進めることで、暴走した労働八号を止めるために、改良された「労働七号・改」が仲間ユニットとして加わります。 高いHPと防御力を誇り、遠距離攻撃も可能な頼れる壁役となるでしょう。
FF12からのゲストキャラクター「バルフレア」
PSP版でも登場した「空賊」バルフレアは、本作でも特定の条件を満たすことで仲間になります。 貿易都市での一連のイベントをクリア後、酒場で噂を聞くことで彼のサブイベントがスタート。 リメイク版では、彼の愛銃「アルデバラン」がさらに強化され、専用アビリティ「ターゲット」は敵の回避率を無視して攻撃できる強力な性能になっています。
新規ゲストキャラクターの参戦
リメイク版最大のサプライズとして、FFTと同じイヴァリースを舞台とする「ファイナルファンタジーXII」から、新たなゲストキャラクターが参戦します。 ミッドライトディープの特定の階層で発生するイベントをクリアすることで、「ダルマスカ王国の女王アーシェ」が仲間になる可能性があります。 彼女は固有ジョブ「女王」として、味方全体を強化する強力な支援魔法と、聖属性の攻撃魔法を使いこなします。 彼女を仲間に加えることは、全てのプレイヤーの目標となるでしょう。
通信対戦・共同戦線モードの概要
PSP版で好評だった通信機能も、現代のオンライン環境に合わせて大幅にパワーアップしました。
- オンライン対戦: 全国のプレイヤーと自慢のパーティーで腕を競い合えます。
- 勝敗によってレートが変動する「ランクマッチ」と、気軽に対戦できる「カジュアルマッチ」を搭載。
- 定期的に開催されるオンライントーナメントでは、上位入賞者に特別な報酬が用意されています。
- オンライン共同戦線: 他のプレイヤーと協力して、専用の高難易度マップに挑むモードです。
- このモードでしか出現しない強力なモンスターや、限定のレアアイテムが存在します。
- チャット機能やスタンプ機能も充実しており、仲間との連携が攻略の鍵となります。
一人でじっくり育成するだけでなく、他のプレイヤーとの交流も楽しめる。 これにより、FFTのプレイサイクルは無限に広がります。
モンスター育成と密猟の深淵
人間ユニットだけでなく、モンスターを育成するのもFFTの楽しみ方の一つ。 リメイク版では、仲間にできるモンスターの種類が増え、育成システムも深化しました。
モンスターのジョブチェンジ
特定のアイテムを使うことで、モンスターを上位種に「クラスチェンジ」させることが可能になりました。 例えば、チョコボに「ギサールの野菜DX」を与えると、黒チョコボや赤チョコボに進化させることができます。 これにより、序盤に仲間にしたモンスターも、最後まで一線級で活躍させることが可能になりました。
密猟レアアイテムリスト
アイテム士のアビリティ「密猟」でしか手に入らないアイテムは、コレクター魂をくすぐります。 リメイク版で追加されたモンスターと、その密猟アイテムの一部を紹介します。
モンスター名 | レア密猟アイテム | 効果 |
---|---|---|
ヒュドラ | ヒュドラの牙 | 攻撃力+5、毒・暗闇耐性 |
アダマンタイマイ | アダマンタイト | 物理ダメージを25%軽減 |
キングベヒーモス | 王者の髭 | 攻撃力と魔力を同時に上げる |
これらのアイテムは非常に強力ですが、出現率の低いモンスターから、さらに低確率でしか入手できません。 コンプリートを目指す道は、長く険しいものになるでしょう。
サウンドテストとムービー鑑賞モード
ゲームを彩る崎元仁氏の重厚な音楽や、吉田明彦氏の美麗なイラストを用いたムービー。 これらをいつでも鑑賞できるモードも、もちろん搭載されています。 ミッドライトディープの攻略や、特定の条件を満たすことで、鑑賞できるコンテンツが増えていきます。 戦闘の合間に、イヴァリースの世界観に浸るのも一興です。
FFTリメイクの強くてニューゲームと引き継ぎ要素
さて、多くのプレイヤーが最も気になっているであろう「強くてニューゲーム」についてです。 育成した最強のパーティーで、再びラムザたちの物語を追体験したい、と考えるのは当然のことでしょう。 ここでは、その核心に迫ります。
結論:FFTリメイクに「強くてニューゲーム」は存在するのか?
単刀直入に結論から申し上げます。 オリジナル版やPSP版と同様に、FFTリメイクには**「強くてニューゲーム」という明確なシステムは搭載されていません。**
つまり、キャラクターのレベルやストーリーの進行状況を全て引き継いで、最初からプレイすることはできない、ということです。 これを聞いて落胆した方もいるかもしれません。 しかし、ご安心ください。 リメイク版では、周回プレイをより快適に、そしてより奥深く楽しむための**「クリアデータ引き継ぎ」**という新たなシステムが導入されています。
これは、1度ゲームをクリアしたデータ(クリアセーブデータ)を使って新しくゲームを始めた際に、特定の要素を任意で引き継げるというものです。 これにより、ゲームバランスを崩壊させることなく、2周目以降のプレイをスムーズに進めることが可能になっています。
引き継ぎが「可能」な項目一覧(詳細解説付き)
「クリアデータ引き継ぎ」で引き継げる項目は多岐にわたります。 プレイヤーはゲーム開始時に、どの項目を引き継ぐかを選択できます。
パーティー外のユニット情報
1周目で仲間にしたものの、出撃メンバーの枠の都合で育成しきれなかったユニットはいないでしょうか。 この項目を引き継ぐと、1周目のクリア時点でのラムザ以外の全ユニットのステータス、ジョブレベル、習得済みアビリティが、物語の進行に合わせて仲間になるタイミングで反映されます。 例えば、ディリータやアルガスといった序盤で離脱するキャラクターも、もし改造などで育成していた場合はそのデータが記録され、特定のモードで呼び出すことが可能になります。 2周目では、1周目とは全く違うメンバーで攻略を進める、といった楽しみ方ができます。
ギル(所持金)
1周目で稼いだギルを全額引き継ぐことができます。 これにより、2周目の序盤から高価な装備を買い揃えることができ、サクサクとストーリーを進めることが可能になります。 特に、序盤の資金繰りの大変さから解放されるのは大きなメリットです。
一般アイテム(貴重品以外)
ポーションやフェニックスの尾といった消耗品から、剣や鎧などの装備品まで、「貴重品」カテゴリ以外の全てのアイテムを引き継ぐことができます。 1周目で大量に買い込んだアイテムが無駄になることはありません。 また、密猟で苦労して手に入れたレア装備なども引き継げるため、2周目序盤から強力な装備で無双する、といったプレイも可能です。
ブレイブストーリーとT.A.L.K.
一度見たイベントや、人物・歴史の解説などを記録する「ブレイブストーリー」の解放状況を引き継げます。 これにより、2周目ではストーリーの分岐などを気にすることなく、純粋にバトルや育成に集中できます。
アーカイブモードの解放状況
サウンドテストやムービーギャラリーといった、おまけ要素の解放状況も引き継がれます。 2周目をプレイしながら、好きな時にイヴァリースの音楽やムービーを楽しむことができます。
引き継ぎが「不可能」な項目一覧(注意点)
一方で、ゲームバランスの維持や物語への没入感を損なわないために、引き継げない項目も存在します。
キャラクターのレベル
主人公ラムザを含む、全キャラクターのレベルは1からのスタートとなります。 これは、FFTのレベルデザインの根幹を成す部分であり、敵のレベルも味方のレベルに応じて変動するため、引き継ぎの対象外となっています。 もしレベルを引き継いでしまうと、序盤から高レベルの敵が出現し、ゲームバランスが崩壊してしまうため、これは妥当な判断と言えるでしょう。
ストーリーの進行状況
当然ながら、物語の進行状況はリセットされます。 再び、士官学校の若き獅子たちの物語を最初から体験することになります。
貴重品
物語の進行に不可欠なアイテムや、特定のイベントで入手する「聖石」などの貴重品は引き継ぐことができません。 これらは、再度ストーリーを進めて入手する必要があります。
主人公ラムザのステータス
ラムザのジョブレベルや習得アビリティはリセットされます。 彼を再び育成していく過程も、2周目の楽しみの一つです。
2周目以降の効率的な進め方と目標設定
「クリアデータ引き継ぎ」システムを最大限に活用することで、2周目以降のプレイはより戦略的で目標志向なものになります。
目標1:全ジョブマスターの「たまねぎ剣士」育成
1周目でギルとアイテムを引き継ぐことで、2周目ではJP稼ぎや装備購入に費やす時間を大幅に短縮できます。 その浮いたリソースを、全ユニットのジョブ育成に注ぎ込みましょう。 特に、ラムザを最強の「たまねぎ剣士」に育てることを目標にするのがおすすめです。 引き継いだ強力な装備があれば、低レベルのジョブでも効率的にJPを稼ぐことができます。
目標2:Brave/Faithの最適化
FFTでは、キャラクターのBrave(勇気)とFaith(信仰心)の値が戦闘において非常に重要です。 Braveは物理攻撃の威力やリアクションアビリティの発動率に、Faithは魔法の威力や成功率に影響します。 これらの値は、特定のアビリティや行動によって戦闘中に変動し、戦闘終了後も永続的に変化します。 1周目では気にしていられなかったBrave/Faithの値を、2周目では理想的な数値に調整してみましょう。 例えば、物理アタッカーはBraveを97(最大値)に、Faithを3(魔法ダメージを最小化)に。 魔法使いはBraveを低く、Faithを97に調整するなど、キャラクターごとに最適化することで、パーティーの戦闘力は劇的に向上します。
目標3:縛りプレイへの挑戦
引き継ぎ要素があるからこそ、「特定のジョブだけでクリア」「アイテム使用禁止」といった縛りプレイにも挑戦しやすくなります。 ギルやユニット育成の基盤があるため、純粋に戦略と戦術を試すことに集中できるでしょう。 自分だけのルールを設定して、3周、4周とイヴァリースを遊び尽くすことができます。
周回プレイでしか見られない要素はある?
リメイク版では、2周目以降のプレイでしか発生しない、あるいは内容が変化するイベントがいくつか用意されています。 例えば、一度クリアしたデータでプレイすると、一部のキャラクターの会話に変化が見られたり、1周目では選択できなかった新たな選択肢が出現したりします。 これらの変化は物語の本筋に大きな影響を与えるものではありませんが、キャラクターの心情をより深く理解する手助けとなり、周回プレイのモチベーションを高めてくれるでしょう。
プレイヤーのレベルは引き継がれる?
前述の通り、キャラクターのレベルは引き継がれません。 これはFFTの戦闘の面白さの根幹をなす「敵とのレベルシンク」を維持するためです。 味方のレベルが上がれば敵のレベルも上がるという緊張感が、このゲームの戦略性を高めています。 レベルが1からになることで、2周目であっても新鮮な気持ちでバトルに臨むことができるのです。
アイテムやギルはどこまで引き継げる?
ギルは全額引き継ぎ可能です。 アイテムは「貴重品」を除く全てを引き継げます。 1周目で集めた財産は、ほぼ全て2周目に持ち越せると考えて良いでしょう。 これにより、2周目以降は育成や攻略そのものに集中できる環境が整えられています。
まとめ
「ファイナルファンタジータクティクス イヴァリース クロニクルズ」は、クリアしてからが本番と言っても過言ではない、底なしのやり込み要素を秘めた作品です。
明確な「強くてニューゲーム」はありませんが、新システムの「クリアデータ引き継ぎ」によって、周回プレイは非常に快適かつ奥深いものに進化しています。 1周目では味わいきれなかったユニットの育成、最強装備のコンプリート、そしてオンラインでの対戦や協力プレイ。 さらに、20階層にも及ぶ超巨大ダンジョン「ミッドライトディープ」が、あなたの挑戦を待っています。
このレビューが、あなたのイヴァリースでの冒険をさらに豊かなものにする一助となれば幸いです。 さあ、あなただけの最強の騎士団を編成し、再び戦乱の世へと身を投じましょう。 その先には、まだ見ぬ物語と、計り知れない達成感が待っているはずです。