ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、待望のHD-2Dリメイク版「ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ」、特に『ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々』で新たに追加された要素「7つの思い出の場所」について、その詳細な場所や報酬、そしてクリア後に何が待っているのか、気になっていると思います。
私自身、オリジナル版から全ての移植版をやり込んできた人間として、このHD-2Dリメイクには並々ならぬ期待を寄せています。 特に『ドラクエ2』は、その美しい世界観と裏腹の「ロンダルキアへの洞窟」に代表される超高難易度で、多くのプレイヤーの記憶に刻まれている作品です。 今回のリメイクで「思い出の場所」という新要素が加わり、あの冒険がどう彩られるのか、非常に楽しみですね。
この記事を読み終える頃には、ドラクエ2リメイクの「7つの思い出」の場所と報酬、そしてその先に待つ新たな挑戦についての疑問が解決しているはずです。
- ドラクエ2リメイクの新要素「7つの思い出」
- 全7箇所の詳細な場所とボス攻略
- 衝撃の報酬「ベホマラーの巻物」の価値
- 真エンディングに繋がる「無限の回廊」
それでは解説していきます。
HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』と「7つの思い出」
まずは、今回の攻略対象である「7つの思い出の場所」が、作品全体においてどのような位置づけなのかを整理しておきましょう。
HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』の革新性
HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』は、スクウェア・エニックスが誇る「HD-2D」グラフィック技術を用いて、伝説のロト三部作の序章と第二章を現代に蘇らせる野心作です。 ドット絵の持つ温かみと、3DCGによる空間表現(光、影、水の質感、空気感)が融合したビジュアルは、まさに「動く絵画」。 オリジナル版をプレイした我々世代にとっては懐しくも新しい、未プレイの世代にとっては新鮮な驚きをもって受け入れられることでしょう。
『Ⅰ』は単身での冒険、『Ⅱ』はシリーズ初のパーティシステムと、ゲーム性が大きく異なる2作品がセットになっています。 特に『Ⅱ』は、ローレシアの王子、サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女という個性的な3人の子孫たちが力を合わせ、広大な世界を船で駆け巡る壮大なスケールが魅力です。 その反面、ゲームバランス、特に中盤以降の難易度の上昇は凄まじく、多くのプレイヤーが(特にサマルトリアの王子のステータスに)一喜一憂させられました。
リメイク版『ドラクエ2』における「7つの思い出」
今回のレビューで中心的に扱う「7つの思い出の場所」は、このHD-2Dリメイク版『ドラクエ2』で追加される、あるいは大きくフィーチャーされる新要素です。 オリジナル版にも存在した場所ですが、リメイク版ではこれらを「思い出の場所」として巡ることで、特別なイベントが発生し、物語に新たな深みを与えるものと予想されます。
単なるお使いイベントではなく、各所には強力なボスが配置されている場所もあり、冒険の途中で立ち寄るというよりは、ある程度パーティが育ち、船を手に入れて世界を自由に探索できるようになってから挑む、一種の「やり込み要素」の側面が強いようです。
「7つの思い出」を集める真の目的
では、なぜこれらの場所を巡る必要があるのでしょうか。 その鍵を握るのが「妖精の城」にいる「歴史の妖精」です。 彼(彼女?)の依頼を受けて7つの「世界の思い出」を集めることが、このイベントの目的となります。
そして、すべてを集め終えた時、プレイヤーは単なるアイテム以上の、ゲームの根幹を揺るがすかもしれない「報酬」と、オリジナル版にはなかった「新たなる試練」への扉を開くことになります。 これこそが、リメイク版を「単なるグラフィックの向上」に終わらせない、開発陣の熱意の表れと言えるでしょう。
【ドラクエ2リメイク】7つの思い出の場所 完全攻略
それでは、全7箇所の「世界の思い出」の場所と、そこに到達するための手順、そして待ち受ける試練について、私の考察も交えながら詳しく解説していきます。 なお、これらの場所を巡るには「船」が必須であり、海底や深海に潜る必要があるため、物語中盤以降、「月のかけら」を入手し、海底探索が可能になってから挑戦することになります。
① 大灯台東の海底
- 最寄りルーラ地点: 大灯台
詳細な場所と行き方
- まず「ルーラ」で「大灯台」へ移動します。
- 大灯台からフィールドに出て、船着き場から船に乗ります。
- 船で真東へ進路をとります。
- 大陸の影が見えなくなる程度の沖合で、海底に潜ります。
- 潜った先の海底に、最初の「世界の思い出」が輝いています。
攻略ポイントと考察
大灯台は、原作では「星の紋章」を守るグレムリンたちが待ち受けていた場所であり、重要なロケーションでした。 その東の海底に「思い出」が設定されたのは、ロトの子孫たちの旅路を照らす「灯台」の光が、海の下にも届いているという象徴的な意味合いがあるのかもしれません。 この時点ではまだ序盤の海域であり、出現するモンスターもそれほど脅威ではないでしょう。 「思い出巡り」のチュートリアル的な位置づけと考えられます。 とはいえ、原作のこの海域では「うみどりが」や「ゴホック」などが出現しました。 油断せず、確実に回収しましょう。
② メダル王の島南の海底
- 最寄りルーラ地点: メダル王の島
詳細な場所と行き方
- 「ルーラ」で「メダル王の島」へ移動します。
- メダル王の城(島)から出て、そのまま船で南下します。
- 島の影が見えてすぐの海底に潜ります。
- 海底を南に進むと、すぐに「世界の思い出」が見つかるはずです。
攻略ポイントと考察
「ちいさなメダル」収集は、今やドラクエシリーズの定番やり込み要素です。 その総本山であるメダル王の島の近くに「思い出」が配置されているのは、非常に分かりやすいヒントと言えます。 HD-2D版でもメダル収集は健在でしょうから、メダル王への報告がてら、忘れずに回収しておきたいところです。 この海域もまだ安全圏と言えますが、メダル王の島はオリジナル版では世界の中心部に位置していました。 少し航路がずれると強力なモンスターが出現する海域(デルコンダル周辺など)に迷い込む可能性もあるため、マップを確認しながら慎重に南下しましょう。
③ 幽霊船の船首(ボス戦あり)
- 最寄りルーラ地点: なし(海底をランダム移動)
詳細な場所と行き方
- この「幽霊船」は、特定の場所にはおらず、世界の海底をランダムに移動し続けています。
- まずは根気よく船で海底を探索し、幽霊船のシンボルを見つける必要があります。
- 幽霊船を見つけたら、船内に入ります。
- 船内はダンジョンになっており、南側から道なりに進んでいきます。
- 船首に到達するとイベントが発生し、ボス「オクトネイビー」との戦闘になります。
- オクトネイビーを倒すと、船首に「世界の思い出」が出現します。
攻略ポイントと考察
ここが最初の難関です。 幽霊船を探す手間もさることながら、ボス「オクトネイビー」は「非常に強力」との情報があります。 名前に「オクト(タコ)」と「ネイビー(海軍)」を冠する通り、強力な水系攻撃や、船乗りを模した物理攻撃を仕掛けてくると予想されます。
ボス「オクトネイビー」攻略考察
- 予想される行動: 触手による連続攻撃(タコ殴り)、スミを吐いてのマヌーサ効果、仲間呼び(しびれくらげ、マーマンなど)、船乗りらしい「号令」による自己バフ(スクルト、バイキルト)。最悪の場合、「つなみ」のような全体攻撃も警戒すべきです。
- 対策: 水系に有効なデイン系呪文(ギガデイン)や、炎系が弱点の可能性があります。マホトーンでの呪文封じ、ルカナンでの守備力低下が効くかどうかが鍵となります。スクルトで守備を固め、マヌーサ対策に「せいすい」や「キアリー」の準備も必要かもしれません。
- 推奨レベル: ロンダルキア突入前のレベル(Lv30~35)は最低限欲しいところです。
④ ルビスのほこら北西の深海
- 最寄りルーラ地点: ルビスのほこら
詳細な場所と行き方
- 「ルーラ」で「ルビスのほこら」へ移動します。
- ほこらから出て、海底に潜ります。
- そこから北西方向へ進むと、通常の海底よりもさらに暗い「深海」エリアがあります。
- 深海に潜り、探索すると「世界の思い出」があります。
攻略ポイントと考察
「ルビスのほこら」は、5つの紋章を集め、精霊ルビスの守りを得るための最重要地点です。 その近くの「深海」に思い出が隠されているのは、ルビスがロトの子孫たちを導くための試練の一つ、あるいはヒントとして用意したものかもしれません。 「深海」という表現が気になります。 通常の海底探索とは異なるギミック(特定のアイテムが必要、あるいは息継ぎの制限など)が追加されている可能性もゼロではありません。 この海域は世界の果てに近いため、出現するモンスターも「くじらマンモス」や「アトランティス」など、強力なものが多いはずです。 探索は慎重に行う必要があります。
⑤ 人魚の聖域南東の深海
- 最寄りルーラ地点: 人魚の聖域
詳細な場所と行き方
- 「ルーラ」で「人魚の聖域」(原作の人魚の住むほこらか?)に移動します。
- 聖域から出て、東へ進みます。
- ここでも「深海」エリアに潜る必要があります。
- 深海に潜った先に「世界の思い出」があります。
攻略ポイントと考察
原作では、キラータイガーに襲われている人魚を助けることで「あまつゆのいと」(「みずのはごろも」の材料)を入手できるイベントがありました。 「人魚の聖域」という名前からして、リメイク版ではこの人魚たちとの交流がさらに深掘りされている可能性があります。 この「思い出」は、その人魚たちとの絆の証なのかもしれません。 場所が④と同じく「深海」であることから、ルビスのほこら周辺の深海と、人魚の聖域周辺の深海が、どこかで繋がっている可能性も考えられます。 世界地図の繋がりを意識しながら探索すると、新たな発見があるかもしれません。
⑥ ヌシのすみか・北海(ボス戦あり)
- 最寄りルーラ地点: 妖精の城
詳細な場所と行き方
- 「ルーラ」で「妖精の城」へ移動します。
- 妖精の城から出て、船で南東に進みます。
- 該当海域で「深海」まで潜ります。
- 深海に「ヌシのすみか・北海」という新ダンジョンの入り口があります。
- ダンジョン内部は分かれ道があり、左に進んで道なりに進んだ奥に、ボス「アルゴノート」がいます。
- アルゴノートを倒すと、奥に「世界の思い出」が出現します。
攻略ポイントと考察
「ヌシのすみか」という、リメイク版で追加された新ダンジョンです。 妖精の城が近いことから、この「ヌシ」は妖精たちと何らかの関わりがある存在かもしれません。
ボス「アルゴノート」攻略考察
- 予想される行動: 「北海」のヌシということから、強力なヒャド系(吹雪)の全体攻撃が予想されます。また、「ヌシ」の名の通り、巨大な体躯を生かした物理攻撃や「つなみ」にも警戒が必要です。
- 対策: ヒャド系に耐性のある「みずのはごろも」(ムーンブルクの王女)や「ロトのよろい」(ローレシアの王子)が輝く場面でしょう。サマルトリアの王子が耐性防具を持っていない場合、HP管理に注意が必要です。弱点は炎系(メラゾーマ)やデイン系と予想されます。
- ダンジョン内部は一本道ではないようなので、探索中にMPを消耗しすぎないよう、リソース管理も重要になります。
⑦ ヌシのすみか・南海(ボス戦あり)
- 最寄りルーラ地点: 世界樹の森
詳細な場所と行き方
- 「ルーラ」で「世界樹の森」へ移動します。
- 世界樹の森から出て、船で東に進みます。
- 該当海域で「深海」まで潜ります。
- 深海に「ヌシのすみか・南海」というダンジョンの入り口があります。
- ダンジョン内部に入り、北側に進むとボス「アビスファング」がいます。
- アビスファングを倒すと、奥に最後の「世界の思い出」が出現します。
攻略ポイントと考察
最後の「思い出」も、新ダンジョンのボス戦です。 「北海」のアルゴノートと対をなす「南海」のヌシ、「アビスファング(深淵の牙)」。 名前からして、物理攻撃に特化した強敵であることが伺えます。
ボス「アビスファング」攻略考察
- 予想される行動: 「牙」の名の通り、「かみくだき」や「痛恨の一撃」など、守備力を無視した強烈な単体攻撃を多用してくる可能性があります。スクルトで守備を固めても油断できません。
- 対策: ローレシアの王子が「ロトのよろい」で耐え、サマルトリアの王子が「ザオリク」や「ベホマ」で即座に立て直す、という原作のロンダルキアでの戦術がここでも求められるでしょう。ムーンブルクの王女はルカナンでの守備力低下を狙いつつ、回復補助に回るのが賢明かもしれません。
- 最寄りが「世界樹の森」というのも意味深です。「せかいじゅのは」を使い切るほどの激戦になるぞ、という開発陣からのメッセージとも受け取れます。準備は万全にして挑みましょう。
7つの思い出を集めた先の報酬と新展開
苦労して7つの「世界の思い出」を集め終えた時、我々プレイヤーを待っている報酬は、その苦労が霞むほどに絶大なものです。
衝撃の報酬① 究極の回復呪文「ベホマラーの巻物」
7つの思い出をすべて集め、妖精の城・2階にいる歴史の妖精に報告すると、報酬として「ベホマラーの巻物」を入手できます。
「ベホマラー」が『ドラクエ2』の歴史を変える
「ベホマラー」。 パーティ全体のHPを(ほぼ)全回復させる、ドラクエシリーズにおける最強の回復呪文の一つです。 しかし、オリジナル版『ドラクエ2』では、この呪文を習得するのはムーンブルクの王女のみ。 そして、その習得レベルは非常に遅く(Lv30以上)、MP消費も膨大でした。
誰が「巻物」を使えるのか?
ここで最大の焦点は、この「巻物」の仕様です。 もし、これが「道具として使用するとベホマラーの効果」というアイテムであれば、ムーンブルクの王女のMPを節約できる、非常に強力なサポートアイテムとなります。
しかし、もしこれが「読むことで、特定のキャラクターがベホマラーの呪文を習得する」アイテムだとしたら? そして、その「特定のキャラクター」に、彼が含まれていたら…?
そう、サマルトリアの王子です。
原作での彼は、中途半端なステータスと、覚える呪文(ザオリクは覚えるがベホマは覚えない、など)の微妙さから、しばしば「いらない子」とまで揶揄されることがありました。 (もちろん、彼の「マヌーサ」や「スクルト」がロンダルキア攻略に必須だったことも事実ですが)
もし、そのサマルトリアの王子が「ザオリク」と「ベホマラー」を両立するヒーラーとして覚醒したら。 ローレシアの王子が攻撃に専念し、ムーンブルクの王女が攻撃呪文や補助呪文を気兼ねなく放てるようになります。 パーティの安定性、戦略の幅は、オリジナル版とは比較にならないほど向上するでしょう。 これは、ドラクエ2のゲームバランスを根底から覆す、まさに「革命」です。 この「ベホマラーの巻物」の存在こそ、リメイク版をプレイする最大の動機の一つになると、私は確信しています。
衝撃の報酬② 真のエンディングへの道「無限の回廊」
7つの思い出を集めることのもう一つの(そしておそらく真の)目的は、オリジナル版のクリア後(エンディング後)に解放される、新たなやり込みダンジョンへの挑戦権です。
解放条件と「無限の回廊」への行き方
- 7つの思い出をすべて集めていること。
- 一度ゲームをクリアし、エンディングを迎えていること。
この2つの条件を満たした上で、妖精の城2階の歴史の妖精に話しかけると、「ドワーフの洞窟」の場所を教えてもらえます。 「ドワーフの洞窟」は、原作では「金のかぎ」が隠されていた場所ですね。 その洞窟の奥深くに、新たなる試練のダンジョン「無限の回廊」への入り口が開かれています。
全25階層の試練
「無限の回廊」は、全25階層からなる高難易度ダンジョンです。 この手のクリア後ダンジョンは、ドラクエシリーズのお家芸とも言えます。 『DQ3』の「しんりゅう」、DQ4(リメイク)の「謎のダンジョン」、『DQ5』の「謎のすごろく場」など、本編のボスが霞んで見えるほどの強敵たちが待ち構えているのが常です。
25階層という深さもさることながら、「無限」という名前が気になります。 もしかすると、入るたびに構造が変わるランダム生成ダンジョン(不思議のダンジョン形式)の可能性もあります。 いずれにせよ、ロンダルキアを突破し、ハーゴンとシドーを打ち破った最強のパーティをもってしても、生半可な準備では返り討ちに遭うことは必至でしょう。 レベルカンスト(原作ではLv50)は当然として、最強の装備とアイテム、そして「ベホマラーの巻物」を駆使して挑むことになります。
最重要アイテム「ひかりのたま」と「真エンディング」
この長く険しい「無限の回廊」を制覇した者だけが、最深部で「ひかりのたま」を入手することができます。 『ドラクエⅠ』において、「ひかりのたま」は闇の王竜王を打ち破るためのキーアイテムでした。 その「ひかりのたま」が、なぜ『Ⅱ』のクリア後に登場するのか。
そして、このアイテムこそが、HD-2Dリメイク版『ドラクエ2』の「真エンディング」を見るために必要な鍵となります。
「真エンディング」で何が描かれるのか?
オリジナル版『ドラクエ2』のエンディングは、シドーを倒した後、ローレシアの王様の元へ凱旋し、祝福を受けるというものでした。 しかし、そこでローレシアの王子は一言も発さず、エンディングの最後にはサマルトリアの王子とムーンブルクの王女が二人で旅立ってしまい、ローレシアの王子は一人城に残される…という、少々寂しさを感じさせるものでした(後の小説版などで補完はされましたが)。
今回の「真エンディング」では、何が描かれるのでしょうか。 ゲーム評論家として、私は以下の点を強く期待します。
- 3人のその後: 「無限の回廊」という最大の試練を共に乗り越えた3人。彼らがそれぞれの国へ帰るのか、あるいは新たな旅に出るのか。特に、ローレシアの王子とムーンブルクの王女(二人は『Ⅰ』の主人公とローラ姫の血を引く「はとこ」同士)の関係性の進展。
- ロトの伝説の補完: 『Ⅰ』『Ⅱ』そして『Ⅲ』へと繋がるロトの伝説。 「ひかりのたま」が再び登場するということは、『Ⅰ』の時代との繋がり、あるいは『Ⅲ』でアレフガルドが闇に閉ざされる以前の歴史(あるいは未来)について、何らかの補完が描かれるのではないでしょうか。
- ローレシアの王子の「声」: オリジナル版で寡黙だったローレシアの王子が、真エンディングでついに自らの意志を「言葉」にするのではないか。
「7つの思い出」を集める旅は、単なるアイテム収集ではなく、ロトの血を引く3人が自らのルーツと向き合い、最強の敵(シドー)を倒した「その後」の未来を、自らの手で掴み取るための試練。 「無限の回廊」と「真エンディング」は、そうしたテーマを描くための、リメイク版における最大の目玉要素であると断言できます。
7つの思い出攻略に向けた万全の準備
これら高難易度の「思い出の場所」巡りと、その先の「無限の回廊」に挑むためには、相応の準備が必要です。 評論家として、攻略のアドバイスをいくつか記しておきます。
推奨レベルとパーティ構成
「思い出の場所」巡りを本格的に開始するのは、最低でも「ロンダルキアへの洞窟」を突破できる実力、すなわちレベル30~35程度は欲しいところです。 特にボス戦が控える場所は、ハーゴン神殿突入前、レベル40近くあっても万全とは言えないかもしれません。 「無限の回廊」に至っては、レベルカンスト(Lv50)が前提となるでしょう。
パーティ構成は3人で固定ですが、それぞれの役割を最大限に活かすことが重要です。
- ローレシアの王子: 唯一無二のアタッカー。「ロトのつるぎ」や「はやぶさのけん」を装備し、ひたすら攻撃に徹する。
- サマルトリアの王子: 補助と回復の要。スクルト、マヌーサ、そして「ベホマラーの巻物」による回復。ザオリクも彼だけが使えます。彼が倒れるとパーティは即座に崩壊します。
- ムーンブルクの王女: 攻撃呪文と補助の要。メラゾーマ、イオナズン、ギガデインによるダメージソース。ルカナン、マホトーンによる敵の弱体化。
必須アイテムと最強装備の確認
言うまでもありませんが、装備は最強のものを揃える必要があります。
| キャラクター | 武器 | 鎧 | 盾 | 兜 |
|---|---|---|---|---|
| ローレシアの王子 | ロトのつるぎ / はやぶさのけん | ロトのよろい | ロトのたて | ロトのかぶと |
| サマルトリアの王子 | いなずまのけん / ひかりのつるぎ | まほうのよろい / みずのはごろも | ちからのたて / ふしぎなぼうし | てつかぶと / ふしぎなぼうし |
| ムーンブルクの王女 | 女帝のムチ? / いかずちのつえ | みずのはごろも / あぶないみずぎ? | ふしぎなぼうし | ふしぎなぼうし |
- 特に「みずのはごろも」は、炎・吹雪のダメージを軽減する最強の防具であり、サマルトリアの王子とムーンブルクの王女の分、最低2着は必須です。
- 「大海賊のコート」がどの程度の性能かにもよりますが、「みずのはごろも」に匹敵するか、あるいはサマルトリアの王子用の最終装備になる可能性があります。
- 「いのりのゆびわ」や「せかいじゅのは」も、持てるだけ持っていくべきです。
リメイク版での変更点への期待
オリジナル版の難易度を支えていたのは、強力な敵だけでなく、こちらの戦略の幅の狭さ(特技がない、AIがない)にもありました。 HD-2Dリメイク版では、グラフィックだけでなく、システム面でも現代的な改修が加えられている可能性が高いです。
- 特技の追加: 『DQ6』以降のように、各キャラクターが呪文以外の「特技」を覚える可能性。
- AI戦闘: 戦闘速度の向上。
- アイテム所持数の増加: C:\Users\User\Downloads\pop.png持ち物制限の緩和。
これらの改善が、高難易度と噂される「7つの思い出」攻略や「無限の回廊」において、どのような影響を与えるのか。 オリジナル版の理不尽さを愛したプレイヤーとしては、単に簡単になるのではなく、「戦略の幅が広がる」形での調整を期待したいところです。
まとめ
今回のレビューでは、HD-2Dリメイク版『ドラゴンクエストⅡ』の目玉要素である「7つの思い出の場所」について、その詳細な場所、攻略法、そして報酬について徹底的に解説・考察しました。
「7つの思い出の場所」は、単なる追加の収集要素ではありません。 それは、オリジナル版のゲームバランスを根底から変える可能性を秘めた「ベホマラーの巻物」と、ロトの物語に新たな結末をもたらす「真エンディング」へと繋がる、極めて重要な鍵です。
幽霊船やヌシのすみかでのボス戦、そして全25階層の「無限の回G」と、その道のりは決して平坦ではありません。 しかし、あの『ドラクエ2』の不朽の名作が、現代の技術と新たな解釈によってどう生まれ変わるのか。 特に、サマルトリアの王子が「ベホマラー」を習得し、最強のヒーラーとして活躍する未来を想像するだけで、一人のゲーム評論家として、そして一人のドラクエファンとして、胸の高鳴りが止まりません。
HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』の発売(あるいは続報)が、今から待ち遠しくてたまりませんね。






