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【ドラクエ1&2リメイク】メタスコア結果が公開|高評価ポイントを徹底解説

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ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、HD-2D版として蘇る「ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ」リメイク、特に海外メディアの評価である「メタスコア」がどうなっているのか、気になっていると思います。 伝説の始まりを描く作品が現代の技術でどう評価されているのか、また、国内のプレイヤーの反応はどうなのか、様々な情報が錯綜していますよね。

この記事を読み終える頃には、HD-2D版「ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ」リメイクのメタスコアの結果、具体的な評価ポイント、そして国内の反応との間に存在する「ギャップ」についての疑問が解決しているはずです。

  • HD-2D版ドラクエ1&2の海外メタスコア結果
  • 海外メディアが絶賛する高評価ポイント
  • 国内レビューで指摘される賛否両論点
  • 原作ファンが注意すべきシナリオの変更

 

それでは解説していきます。

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ドラクエ1&2リメイク、注目のメタスコア結果

満を持して発売されたHD-2D版「ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ」リメイク。 国民的RPGの原点が、オクトパストラベラーなどで高い評価を得た「HD-2D」技術によってどのように生まれ変わったのか。 まずは、世界中のレビューを集積するサイト「メタクリティック(metacritic)」で公開されたメタスコアの結果から見ていきましょう。

海外メタスコア「84点」を獲得

海外レビュー集積サイト「metacritic」によると、HD-2D版「ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ」リメイクのメタスコアは「84点」(2025年11月1日時点)を記録しました。

メタスコアにおける80点台は「Generally Favorable Reviews(概ね好評)」を意味し、これはリメイク作品として非常に高い評価を得たと言えます。 日本のRPGが海外でこれだけの高得点を獲得することは、シリーズのブランド力とHD-2Dという表現技術への期待、そしてリメイクとしての品質が認められた証拠です。

しかし、一方で国内のプレイヤーコミュニティに目を向けると、評価は単純な「絶賛」だけではないようです。 あるアンケートでは、「時間が溶けるほど面白い」が約40%、「楽しくプレイしている」が約26%と、過半数が肯定的な評価を下しています。 その一方で、「ちょっと期待には届かなかった」が10%、「自分には合わなかった」が25%と、実に3分の1以上のプレイヤーが何らかの不満を抱いているというデータもあります。 特にレビューサイトでは、★5の絶賛と★1の痛烈な批判が二極化する傾向が見受けられます。

この「海外の高評価」と「国内の賛否両論」のギャップこそが、本作を評価する上で最も重要なポイントとなります。

海外メディアの高評価ポイント分析

では、海外メディアは具体的に本作のどこを評価し、「84点」というスコアに至ったのでしょうか。 多くのレビューで共通して挙げられている高評価ポイントは、主に以下の3点に集約されます。

  1. HD-2Dによる圧倒的なビジュアル オリジナルのドット絵の「味」を尊重しつつ、3DCGによる背景、光や水の美しいエフェクト、最新のパーティクル表現を融合させたHD-2Dグラフィックが絶賛されています。 特に、原作を知るプレイヤーからは「あの頃のマップがこんなにも美しくなるなんて」と、ノスタルジーと革新性の両立が高く評価されています。
  2. 徹底されたQoL(快適さ)の向上 原作の(今となっては不便な)システムを徹底的に現代化している点が評価されています。 戦闘スピードの変更、オートセーブ機能、シームレスなマップ移動、ミニマップの常時表示、そして「べんりボタン」による操作性の改善など、「クラシックRPGをストレスなく遊ばせる」ための配慮が、新規プレイヤーだけでなく原作ファンにも好意的に受け入れられています。
  3. 色褪せない「ロト伝説」の魅力と音楽 「勇者ロト」の伝説を描く王道のストーリーは、シンプルながらも普遍的な魅力があると再評価されています。 また、すぎやまこういち氏による不朽の名曲が、オーケストラアレンジ(あるいはそれに準ずる高品質な音源)で収録されており、ゲームの没入感を高めている点も高く評価されています。

海外レビューが触れない「原作とのギャップ」

興味深いのは、海外メディアのレビューでは、グラフィックやシステムの快適さ、音楽といった「ガワ(外側)」の進化については詳細に言及されるものの、国内のレビューで一部強く指摘されている「シナリオの改変」や「キャラクターの解釈変更」については、ほとんど触れられていない点です。

これは、海外のレビュアーにとって「ドラクエ1&2」は、あくまで「クラシックなJRPGのリメイク作品」であり、キャラクターの細かなセリフ回しや、原作における微妙なニュアンス(例えば、ムーンブルグの王女の気高さなど)に対する前提知識や思い入れが、日本のコアなファンとは異なるためだと推測されます。 彼らにとって本作は、美しいHD-2Dで描かれた「古き良きおとぎ話」であり、その根幹が多少アレンジされていても、リメイクとして楽しむ上で大きな障害とはならなかったのでしょう。

国内プレイヤーの評価が分かれる理由

では、なぜ国内ではこれほどまでに評価が二極化するのでしょうか。 前述のアンケート結果(★5が31%、★1が38%)は、この「乖離」を象徴しています。

高評価(★5)の理由: 海外メディアの評価とほぼ同じです。 「HD-2Dが美しすぎる」「システムが快適で、昔挫折した2もクリアできた」「戦闘に戦略性が生まれて面白い」「追加要素やボイスで物語に深みが出た」といった、リメイクとしての「正当進化」を評価する声が中心です。

低評価(★1)の理由: こちらは非常に深刻で、その多くが「戦闘バランス」と、特に「ドラクエ2のシナリオ改悪」に集中しています。 グラフィックや快適さが向上していることは認めつつも、「それを全て台無しにするほどの原作レイプだ」という、極めて強い拒否反応が示されています。

この後のセクションで、まずは本作の「高評価ポイント」を具体的に深掘りし、その次に、国内で賛否両論を呼んでいる「変更点と課題」について、ゲーム評論家として徹底的にメスを入れていきます。

HD-2Dで蘇る「ロト伝説」の高評価ポイント

メタスコア84点を叩き出した本作のリメイクとしての実力は本物です。 まずは、国内外で共通して高く評価されている「正当進化」の部分を、詳しく解説していきましょう。

圧巻のグラフィック「HD-2D」の進化

本作の最大の売りは、何と言っても「HD-2D」によるグラフィックの再構築です。 「オクトパストラベラー」や「ライブアライブ」のリメイクで培われたこの技術は、本作でさらに洗練されています。

ファミコン時代のドット絵をベースにしながらも、キャラクターやモンスターのドットは高解像度化され、背景はリッチな3Dで構築されています。 特筆すべきは「光と影」、そして「水」の表現です。 ラダトームの城下町を照らす夕日、洞窟内に差し込む光芒、そして海や川の揺らぎ。 これらがドット絵のキャラクターたちと違和感なく融合し、まるで「動くジオラマ」を見ているかのような独特の没入感を生み出しています。

戦闘シーンも単なるドット絵のアニメーションではなく、呪文や特技のエフェクトはHD-2Dならではの派手なものになっており、ボスの登場演出なども含め、「リメイク」として期待される豪華さを十二分に満たしています。

原作の魅力を深掘りする追加シナリオ・イベント

原作の「ドラクエ1」や「2」は、その容量の限界から、セリフは非常に短く、ストーリーはプレイヤーの想像力に委ねられる部分が多くありました。 本作では、その「行間」を埋めるような追加シーンやイベント、サブクエストが多数導入されています。

原作では多くを語らなかったサブキャラクターたちの背景や、メインストーリーの裏で起きていた出来事などが深掘りされており、物語により一層の厚みを与えています。 さらに、豪華声優陣によるキャラクターボイスが(賛否はあれど)物語への没入感を高めています。 これにより、新規プレイヤーは「王道のRPG」として、原作プレイヤーは「あの物語の完全版」として楽しむことができる設計になっています。

戦略性が飛躍的に向上した新戦闘システム

原作の戦闘、特に「ドラクエ1」は勇者と敵の1対1(SFC版以降は1対多もあり)、「ドラクエ2」も比較的シンプルなコマンドバトルでした。 本作では、戦闘システムに大幅なテコ入れがなされています。

まず大きいのが、「ブーメラン」や「ムチ」といった、敵グループを一度に攻撃できる武器の追加です。 これにより、特に序盤の「ドラクエ1」で頻発する「スライム3匹」のような戦闘のテンポが格段に向上しました。

さらに、原作にはなかった「とくぎ」や新しい呪文が多数追加されています。 これにより、「たたかう」と「かいふく」の往復になりがちだった戦闘に、MPを消費して強力な攻撃を繰り出すか、温存するかといった戦略の幅が生まれています。

一発逆転の「超絶技」システム

新戦闘システムの目玉として「超絶技」が追加されました。 これは、特定の条件(例:HPが50%以下になる、特定の状態異常になるなど)を満たすと、既存の特技や呪文が自動的に強化版へと変化するシステムです。

例えば、「ゾンビ斬り」が「グランドクロス」に、「ギガデイン」が「ジゴスパーク」に強化されるなど、ピンチの状況から一気に形成を逆転できるカタルシスがあります。 これにより、単調になりがちな長期戦やボス戦において、良いスパイスとして機能しています。

育成の幅を広げる「巻物」システム

本作では、宝箱などから「巻物」を入手することで、キャラクターに新たな呪文や特技を習得させることができます。 原作では各キャラクターが覚える呪文や特技はレベルアップで固定されていましたが、この「巻物」システムの導入により、育成のカスタマイズ性が向上しました。

例えば、原作では攻撃呪文が中心だったサマルトリアの王子に補助特技を覚えさせたり、といった戦略が可能になり、「どのメンバーに何を覚えさせるか」という育成の楽しみが新たに追加されています。

徹底的に追求された「快適さ(QoL)」

前述のメタスコアの項目でも触れましたが、本作の「遊びやすさ」への追求は徹底しています。

  • 戦闘スピードの変更: 最大3倍速など、好みに合わせて戦闘のテンポを調整可能。
  • オートセーブ: エリア切り替え時などに自動でセーブされ、不慮の全滅にも対応。
  • ルーラの場所追加: 原作では行けなかった場所(町の入口など)にも細かく移動可能に。
  • ミニマップ: 常に画面にマップが表示され、探索が容易に。
  • べんりボタン: 「はなす」「しらべる」「とびら」などのコマンドを一つに統合し、ボタン一つで実行可能。

これらの改善により、ファミコン時代のRPG特有の「不便さ」がほぼ一掃されており、現代のRPGとして何のストレスもなくプレイに集中できる環境が整えられています。

探索の楽しさを追加する新要素

原作では、ストーリー攻略に関係のない場所を探索する動機は(隠しアイテムを除けば)あまり多くありませんでした。 本作では、マップの各所に「キラキラ」(アイテムや素材が拾えるポイント)や、「ちいさなメダル」が配置されています。

これにより、ストーリーとは直接関係のない洞窟の奥深くや、町の隅々まで探索する動機付けが生まれ、単純な攻略作業になりがちな道中にも「寄り道」の楽しさが加わりました。 これらの要素が、プレイ全体の満足度を底上げしています。

賛否両論を呼ぶ「原作からの変更点」と課題

さて、ここまでは本作の「リメイク」としての素晴らしい点を解説してきました。 しかし、冒頭で述べたように、国内のレビュー、特に古参ファンからの評価は真っ二つに割れています。 その原因となっている「賛否両論」のポイント、いや、もはや「批判点」と言い切るべき部分について、評論家として厳しくメスを入れていきます。

ドラクエ1の戦闘バランスへの懸念

まず、快適になったはずの戦闘バランスに対する不満です。 特に「ドラクエ1」において、原作プレイヤーを苦しめた理不尽な要素が、解消されるどころか、別の形で持ち越されているという指摘があります。

おどるほうせきの異常な強化

原作でも嫌な敵でしたが、本作の「おどるほうせき」は、一部のプレイヤーから「調整ミス」を疑われるほどの強敵と化しているようです。 「ドラクエ2」のルーチン(行動パターン)がそのまま「1」に持ち込まれた結果か、本来使わなかったはずの「麻痺」や「ザキ(即死呪文)」まで使用し、あろうことか「2回行動」までするとの報告が相次いでいます。 リメイクで快適さを追求したはずが、序盤の雑魚敵(?)で理不尽な全滅を強いられるのは、明らかなバランス調整の不足と言わざるを得ません。

戦闘の単調さと「3」の反省不足

原作の「ドラクエ1」は1対1が基本でしたが、リメイクでは1対多の戦闘が増えました。 それ自体は良いのですが、戦闘が「うけながし」などの特定の行動を連発するだけで終わってしまう、という単調さを指摘する声もあります。 これは、HD-2D版「ドラクエ3」の体験版などで見られた「まものよび」連発問題と同様に、「特定の行動が強すぎる」というバランス調整の甘さを示唆しています。 「3」の時のフィードバックが、この「1&2」に活かされていないのではないか、という疑念が生まれています。

最大の焦点:ドラクエ2のシナリオとキャラクター改変

バランス問題以上に深刻であり、本作の評価を(悪い意味で)決定づけているのが、「ドラクエ2」のシナリオとキャラクターの大幅な改変です。 情報ソース①で寄せられたレビューは、まさに阿鼻叫喚といった内容ですが、これは決して一部の過激な意見ではなく、多くの原作ファンが共通して抱いている怒りです。

ローレシアの王子の不遇な扱い

原作のローレシアの王子(ローレ)は、呪文こそ使えないものの、全キャラクター中最高のHPと攻撃力を誇り、レベルアップも最速。 まさにパーティーの大黒柱であり、「ロトの血を最も濃く引く勇者」としての威厳と頼もしさがありました。

しかし、本作のローレは、序盤から「魔法も使えない勇者」として、仲間であるはずのサマルトリアの王女(サマル妹)やムーンブルグの王女(ムーン)からさえも、事あるごとに貶され続けます。 原作の世界観では、魔法が使えること自体が稀であり特別だったはずが、本作では「全員が呪文を使えるのが当たり前」という、根本的な世界観の改変が行われています。

さらに、この冷遇はシナリオだけでなくシステム面にも及んでいます。 情報ソース①のレビューによれば、ローレだけ経験値テーブルが他キャラより重く(レベルが上がりにくい)、渾身切りの倍率もサマル妹の特技(双竜打ち)の最低乱数より低く設定されているなど、意図的に「他より劣るキャラ」として設計されている疑惑が持たれています。 これは、原作のローレシアの王子を知るファンにとって、耐え難い「改悪」です。

サマルトリアの王子の過剰な優遇

ローレが冷遇される一方で、原作では「よく死ぬ」「弱い」と言われがちだったサマルトリアの王子(サマル)は、異常なほどの強化と優遇を受けています。 原作ではムーンが覚えたはずの「ベホマ」をサマルが習得。 さらに「ベホマズン」「アストロン」「ギガデイン」といった最強クラスの呪文に加え、「まわしげり」や「みかわしきゃく」、果ては「ビーストモード」とその上位技まで覚えるという、もはや「贔屓」というレベルを超えた超絶強化が施されています。

原作での不遇さを解消するためのテコ入れだとしても、ムーンの役割(ベホマ)まで奪い、ローレを差し置いて最強キャラの一角に据えるのは、キャラクターの個性を無視したアンバランスな調整です。 情報ソース①では、サマルトリアの家宝が「ロトの盾」であるにも関わらず、家紋が「双剣」になっているという設定の矛盾も指摘されており、制作スタッフの原作愛や知識不足を疑う声すら上がっています。

ムーンブルグの王女の性格改変

そして、ローレの冷遇と並んで最も批判されているのが、ムーンブルグの王女(ムーン)のキャラクター改変です。 原作のムーンは、国を滅ぼされ、呪いで犬の姿に変えられてもなお、気高さと寛大さを失わない人物でした。 特に、一人逃げ出した兵士に対して「あなたを責める者はおりません」と声をかけるシーンは、彼女の高貴な精神性を象徴する名場面として、多くのファンの心に残っています。

しかし、本作のムーンは、その面影もありません。 ハーゴンの手下を見るや否やヒステリックにキレ散らかし、サマルに対してはすぐに態度を変える(情報ソース①では「下半身でモノを考えている」とまで酷評)など、原作とは似ても似つかない「ただただ嫌な女」に変貌してしまっています。 国を滅ぼされた怒りや悲しみという解釈を差し引いても、原作の魅力を根こそぎ奪うこの改変は、擁護のしようがありません。

なぜ海外と日本で評価が乖離するのか?

この「ドラクエ2」のシナリオ改悪こそが、メタスコア84点(海外評価)と、国内の★1レビュー(38%)という巨大な評価の乖離を生み出している最大の原因です。

海外のレビュアーは、前述の通り「HD-2Dリメイク」としての品質を評価しています。 彼らにとって、ローレやムーンの性格が原作とどう違おうと、それは「リメイク版の解釈」でしかなく、評価を揺るがすほどの問題にはならなかったのです。

しかし、日本の原作ファンにとって、「ドラクエ2」は単なる古いゲームではありません。 ローレの頼もしさ、サマルの人の良さ(と弱さ)、そしてムーンの気高さは、彼らが愛した「ドラクエ2」の根幹そのものです。 本作のリメイクは、グラフィックやシステムという「ガワ」を最新にしながら、最も大切にすべき「魂」の部分を、制作スタッフの歪んだ解釈で上書きしてしまった。 これが、多くの★1レビューに込められた怒りの本質でしょう。

隠しダンジョンと「真エンディング」の謎

本編のクリア後には、隠しダンジョンと「真エンディング」が用意されています。 しかし、この真エンディングについても、情報ソース①のレビューでは「訳の分からないもの」と一蹴されています。 (配信禁止区域のため詳細は不明ですが)本編であれだけのシナリオ改変を行った末に待っているエンディングが、原作ファンを納得させられるものなのか、非常に疑問が残ります。

情報ソース①のレビューでは、本作の惨状を「ゼスティリア」や「俺屍2」といった、過去にシナリオで大炎上した作品と同レベルだと断じています。 ゲーム評論家としても、この指摘は決して大げさではなく、リメイク作品の「やってはいけないこと」の典型例になってしまっていると感じます。

ドラクエ1&2リメイクは「買い」か? 評論家としての見解

さて、メタスコア84点という「建前」と、国内レビューの阿鼻叫喚という「本音」を踏まえた上で、結局のところ、このHD-2D版「ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ」リメイクは「買い」なのでしょうか。 評論家としての最終的な見解を、プレイヤーのタイプ別にまとめます。

HD-2Dリメイク作品として楽しみたい人

以下に当てはまる人には、本作を強く推奨できます。

  • 「ドラクエ1&2」を一度もプレイしたことがない新規プレイヤー
  • HD-2Dの美しいグラフィックでJRPGを遊びたい人
  • 原作はプレイしたが、ストーリーやキャラクターへの思い入れは特に強くない人
  • QoLが改善された快適な環境でクラシックRPGを体験したい人

これらの人々にとって、本作はメタスコア84点にふさわしい「良質なリメイク作品」として、十分に楽しむことができるでしょう。 特に、これから発売が予定されているHD-2D版「ドラクエ3」への入門としても最適です。

原作のシナリオ・キャラクターを愛する人

一方で、以下に当てはまる人は、購入を慎重に検討するか、相応の「覚悟」を持ってプレイする必要があります。

  • 「ドラクエ2」のシナリオが大好きだ
  • ローレシアの王子の頼もしさが好きだ
  • ムーンブルグの王女の気高さ、寛大さが好きだ
  • 原作のキャラクターたちの関係性を大切にしている人

残念ながら、本作のリメイクは、あなたの大切な思い出を上書きし、最悪の場合、汚してしまう可能性が極めて高いです。 グラフィックや音楽がいかに素晴らしくとも、シナリオやキャラクターの改変が許容できないのであれば、本作は「買うべきではない」と結論付けます。

ドラクエ3リメイクへの期待と本作の位置づけ

とはいえ、本作はHD-2D版「ドラクエ3」へと続く、「ロト伝説」の始まりの物語です。 「3」がアリアハンの勇者の物語であるのに対し、「1」はその子孫、「2」はさらにその子孫たちの物語。 時系列的には「3→1→2」となります。

本作で採用された戦闘システムやQoL機能の多くは、間違いなく「3」リメイクにも引き継がれていくはずです。 その意味で、「3」の発売を心待ちにしているファンが、ロト伝説の結末を最新の環境でおさらいしておく価値は、シナリオの改変を差し引いても、ある程度は存在します。

もしあなたが「ドラクエ2」のシナリオ改変に強い懸念を抱いているのであれば、いっそ「ドラクエ1」だけをプレイし、「ドラクエ2」は(精神衛生上)プレイしない、という選択肢もアリかもしれません。

まとめ

HD-2D版「ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ」リメイクは、海外メタスコア84点という「概ね好評」な評価を獲得しました。 その理由は、HD-2Dによる圧巻のグラフィック、徹底されたQoL(快適さ)の向上、そして戦略性を増した新戦闘システムといった、「リメイク」としての技術的な完成度の高さにあります。

しかし、その裏で、日本のコアな原作ファンの間では、「ドラクエ2」のシナリオとキャラクター(特にローレシアの王子とムーンブルグの王女)の致命的な「改悪」に対する強い批判が噴出しており、評価は★5と★1に二極化しています。

本作は、プレイヤーが「リメイク作品に何を求めるか」を厳しく問う試金石となっています。 美しいガワと快適さを取るか、原作の魂(シナリオとキャラクター)への忠実さを取るか。 ご自身のゲームに対するスタンスを明確にした上で、購入を判断することをおすすめします。

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