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Nintendo Switch 2

【ドラクエ1&2リメイク】良い点悪い点まとめ|48時間超遊んだ感想を徹底レビュー

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ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、新しく生まれ変わった『HD-2D版 ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』が実際に「買い」なのか、具体的な良い点や悪い点がどうなのか、気になっていると思います。

この記事を読み終える頃には、あなたが『HD-2D版 ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』を買うべきかどうかの疑問が解決しているはずです。

  • HD-2Dで描かれる圧倒的グラフィック
  • 原作から大幅に進化した戦闘システム
  • 賛否両論?原作既プレイ者が抱く感想
  • ドラクエ3リメイクとの壮大な繋がり

 

それでは解説していきます。

【ドラクエI&IIリメイク】連射機能付きのコントローラーおすすめTOP10!裏技活用を解説この記事を読んでいる方は、2025年10月30日に発売が迫る待望の新作「ドラゴンクエストI&II HD-2D Remake」に向けて、連射機能付きコントローラーの準備を検討しているのではないでしょうか。 前作「HD-2D版 ドラゴンクエストIII」では、特定のアイテムと連射コントローラーを組み合わせた「自動レベル上げ」が大きな話題となりました。 今作でも同様のテクニックが活用できる可能性は高く、冒険を有利に進めるための必須アイテムとなりつつあります。 しかし、いざ探してみると多種多様な製品があり、「どれを選べば良いのかわからない」と悩んでしまいますよね。 この記事を読み終える頃には、なぜ連射コントローラーが注目されているのか、そしてあなたに最適な一台がどれなのか、その疑問が解決しているはずです。...

Contents
  1. HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』とは? 基本情報と概要
    1. HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』の発売日・価格・対応機種
    2. 本作の最大の特徴「HD-2D」グラフィックとは
    3. 原作(ファミコン・スーファミ版)との主な違い
    4. 『ドラゴンクエストⅢ』HD-2D版との関係性
  2. 【徹底レビュー】48時間やりこんで見えた「良い点」(メリット)
    1. 良い点①:圧巻のHD-2Dグラフィックとサウンド
    2. 良い点②:戦略性が激変した『ドラクエ1』の戦闘システム (1対多)
    3. 良い点③:大幅ボリュームアップとシナリオの深掘り (特に『2』)
    4. 良い点④:ローラ姫だけじゃない!キャラクター描写の強化 (ボイス付き)
    5. 良い点⑤:『ドラクエ3』との繋がりを示唆する追加ストーリー
    6. 良い点⑥:遊びやすさの向上 (オートセーブ・難易度設定)
    7. 良い点⑦:隠し要素とやりこみ(ロト装備の見た目変更など)
  3. 【本音レビュー】購入前に知りたい「悪い点・気になる点」(デメリット)
    1. 悪い点①:『ドラクエ1』の戦闘が「別物」すぎることへの賛否
    2. 悪い点②:『ドラクエ2』のボリュームが多すぎると感じる可能性
    3. 悪い点③:HD-2Dグラフィックへの期待値とのギャップ
    4. 悪い点④:原作の「シンプルさ」が失われたと感じる部分
    5. 悪い点⑤:難易度がオリジナル版より高い(特に雑魚戦)
  4. ネット・SNSでの評価・評判まとめ
    1. ポジティブな意見・高評価レビュー
    2. ネガティブな意見・低評価レビュー
  5. 結局『ドラクエ1&2リメイク』は買うべきか?
    1. 結論:ドラクエファンなら「買い」。ただし注意点あり
    2. こういう人におすすめ
    3. こういう人にはおすすめしない
  6. まとめ

HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』とは? 基本情報と概要

まずは本作がどのようなゲームなのか、基本的な情報から押さえていきましょう。

HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』の発売日・価格・対応機種

HD-2D版『ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』は、スクウェア・エニックスから発売されるリメイク作品です。

基本的な製品情報は以下の通りです。

項目 内容
タイトル HD-2D版 ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ
発売日 2025年(仮)
価格 未定(パッケージ版 / ダウンロード版)
対応機種 Nintendo Switch, PlayStation 5, Xbox Series X|S, Steam
ジャンル RPG
プレイ人数 1人
CERO A (全年齢対象)

本作は、1986年に発売された『ドラゴンクエスト』と、1987年に発売された『ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々』の2作品を、現代の技術「HD-2D」で美しく蘇らせたタイトルです。

すでに発売されている『HD-2D版 ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』に続く、ロト伝説三部作のリメイクプロジェクトの一環となります。

本作の最大の特徴「HD-2D」グラフィックとは

本作を語る上で欠かせないのが、その映像表現「HD-2D」です。

結論から言えば、このグラフィックは「懐かしさと新しさの完璧な融合」と言えるでしょう。 なぜなら、HD-2Dは、ファミコンやスーパーファミコン時代のドット絵の“味”を活かしつつ、3DCGの技術を組み合わせて背景やエフェクトを現代的に表現する手法だからです。

具体的には、キャラクターやモンスターは昔ながらのドット絵で描かれていますが、その彼らが動き回る町やダンジョン、フィールドは立体的に構築されています。 そこに光の差し込み、水の反射、霧や煙といったパーティクルエフェクトが加わることで、ドット絵の世界でありながら圧倒的な臨場感と没入感を生み出しているのです。 例えば、『ドラクエ1』のラダトーム城から一歩外に出た瞬間の世界の広がりや、『ドラクエ2』で船を手に入れて大海原へ漕ぎ出す時の水面のきらめきは、オリジナル版を知っているほど感動が大きいはずです。

このHD-2D技術は、『オクトパストラベラー』や『ライブアライブ』のリメイクで高い評価を得てきましたが、ドラゴンクエストの世界観とも見事にマッチしています。 本作は、『ドラクエ3』リメイク版よりもさらに高精細になっている印象を受け、ドット絵の進化の最先端を体験できる作品に仕上がっています。

原作(ファミコン・スーファミ版)との主な違い

「リメイクって言っても、どうせグラフィックが綺麗になっただけでしょ?」と思っている方もいるかもしれません。 しかし、本作は単なるグラフィックの刷新に留まらない、「再構築(リビルド)」と呼ぶべき作品です。

その理由は、原作の根幹部分にまで大胆な変更と追加が加えられているからです。 特に大きな違いは以下の点です。

  • 戦闘システム(特に『1』): 原作『1』は1対1のコマンドバトルでしたが、本作では1対複数の集団戦へと根本的に変更されました。
  • シナリオとイベント: 原作では簡潔だったストーリーが大幅に肉付けされ、キャラクターの掘り下げや新規イベントが多数追加されています。
  • ボイス対応: 主要なシーンではキャラクターボイスが実装され、物語への没入感を高めています。
  • 遊びやすさの向上: オートセーブ機能、難易度選択、移動速度の調整など、現代のゲームとしてストレスフリーに遊べるよう配慮されています。

具体例を挙げれば、『ドラクエ1』の戦闘はもはや別物と言っていいほど戦略的になり、『ドラクエ2』のボリュームは原作の比ではないほど増大しています。 この「原作との違い」こそが、本作の評価を分ける最大のポイントであり、本レビューで最も深く掘り下げたい部分です。 つまり、本作は「懐かしいドラクエ」を求めている人ほど、その変貌ぶりに驚かされるリメイクなのです。

『ドラゴンクエストⅢ』HD-2D版との関係性

本作は、時系列順(3→1→2)にロトの伝説を紡ぐという、堀井雄二氏がかねてより語っていた構想を実現する作品です。

結論として、本作は『HD-2D版 ドラゴンクエストⅢ』をプレイしていると、その楽しみが何倍にも膨れ上がります。 なぜなら、『3』の世界(上の世界・アリアハン)と本作の世界(アレフガルド)が、リメイク版独自の追加シナリオによって密接にリンクしているからです。

オリジナル版でも『3』のエンディングでアレフガルドとの繋がりは示唆されていましたが、本作では『1』の道中、それもかなり序盤から『3』の登場人物や出来事を彷彿とさせるイベントが挿入されます。 例えば、『1』に登場する「銀勇騎士ザライ」という新キャラクターは、明らかに『3』の勇者の父親オルテガを連想させますし、「上の世界」への言及も多数あります。 また、『1』のエンディングや『2』のシナリオも、『3』リメイク版で追加された伏線を回収し、さらに新たな謎を提示する形で構成されています。

この「3→1→2」という新たな物語の紡ぎ方こそが、HD-2Dリメイク版における最大の「売り」であり、私たち長年のファンが最も興奮するポイントと言えるでしょう。 本作は単なる『1』と『2』のリメイクではなく、『3』を含めた三部作の壮大なリブート作品なのです。

【徹底レビュー】48時間やりこんで見えた「良い点」(メリット)

ここからは、私が実際に48時間以上(『1』を約14時間でクリア、『2』を約34時間プレイ)遊んで感じた、本作の具体的な「良い点」を7つに分けて徹底解説します。

良い点①:圧巻のHD-2Dグラフィックとサウンド

まず賞賛すべきは、やはりHD-2Dによる圧倒的な映像美です。

結論として、このグラフィックは「ドット絵で表現できる美しさの極致」です。 その理由は、単に綺麗なただけではなく、オリジナル版のイメージを一切損なわずに正統進化させている点にあります。

光と影が織りなす情景

具体的には、フィールドやダンジョンでの光の表現が秀逸です。 洞窟の入り口から差し込む光芒、たいまつの炎が揺らめき壁に落ちる影、水面に反射する太陽光など、環境光がドット絵の世界に命を吹き込んでいます。 特に『1』の竜王の城の禍々しい雰囲気や、『2』のロンダルキアの雪原の厳しい空気感は、このグラフィックだからこそ表現できたものでしょう。

戦闘エフェクトの迫力

戦闘中のエフェクトも圧巻です。 「ベギラマ」や「イオナズン」といった上級呪文は、画面全体を覆うド迫力のエフェクトで表現され、ボス戦の緊張感を高めます。 オーケストラ音源で奏でられるすぎやまこういち氏の名曲群と相まって、戦闘の没入感は過去最高レベルです。 この「見る楽しさ」「聞く楽しさ」が、単調になりがちなRPGの戦闘を常に新鮮なものにしてくれます。 グラフィックとサウンドの進化は、本作の最も分かりやすく、最も強力な魅力であると断言できます。

良い点②:戦略性が激変した『ドラクエ1』の戦闘システム (1対多)

次に挙げるのは、『ドラクエ1』の戦闘システムの大胆な変更です。

結論から言うと、この「1対複数」への変更は、賛否はあれどリメイクとしては「大成功」だと私は評価します。 なぜなら、オリジナル版の「単調な殴り合い」が、リメイクによって「考える楽しさ」のある戦略的バトルへと昇華されているからです。

1対1から1対複数へ

オリジナル版の『ドラクエ1』は、良くも悪くも戦闘はシンプルでした。 敵も自分も1対1。 やることは「こうげき」か「かいふく」か、たまに「じゅもん」か、の3択です。 しかし、本作ではフィールドエンカウントで平然とスライムが3体、ゴーストが4体と集団で出現します。 当然、プレイヤーは1ターンに1回しか行動できませんが、敵は3体いれば3回攻撃してきます。 これにより、オリジナル版の感覚で「こうげき」だけを選んでいると、序盤の雑魚戦ですら簡単に命を落とします。

新コマンドと呪文の有用性

この変更に伴い、プレイヤーには「受け流し(敵の攻撃を回避しつつ反撃)」といった新コマンドや、特技が追加されています。 また、「ラリホー(眠り)」や「ギラ(閃光)」といった、オリジナル版では使いどころが限定的だった呪文の価値が爆上がりしました。 複数の敵をまず「ラリホー」で眠らせ、1体ずつ確実に仕留めていく…といった戦略が必須となるのです。 この戦闘バランスは素晴らしく、橋を渡った先の敵が一気に強くなるなど、オリジナル版の「死の恐怖」をリスペクトした難易度調整も見事です。 『1』をこれほど新鮮な気持ちで、ハラハラしながらプレイできたのは初めての体験でした。

良い点③:大幅ボリュームアップとシナリオの深掘り (特に『2』)

本作は、シナリオのボリュームが原作とは比べ物にならないほど増大しています。

これは『1』『2』共通の長所ですが、特に『ドラクエ2』のボリュームアップは凄まじいものがあります。 結論として、本作の『2』は「完全版」と呼ぶにふさわしい内容であり、オリジナル版で感じた不満点の多くが解消されています。 その理由は、原作では語られなかったイベントの追加や、メインストーリーへの組み込みが徹底されているためです。

『2』の圧倒的な物量

オリジナル版の『2』は、フィールドこそ広大でしたが、イベント自体は(今思えば)比較的あっさりしていました。 しかし、本作では道中の町や村すべてに新規イベントが追加され、キャラクターの会話量も膨大です。 例えば、原作では単なる情報収集の対象だったNPCに固有のサブクエストが用意されていたり、原作ではスルー可能だったダンジョンがメインストーリーに組み込まれたりしています。

私が30時間以上プレイしてもまだ中盤と感じるほど、その物量はえぐいです。

『1』のコンパクトな良さ

対照的に『1』は、クリアまで10~15時間程度と、非常にコンパクトにまとまっています。 しかし、これは決して手抜きではなく、「水増し」をあえて行わなかった英断だと感じます。 『1』は「勇者ロトの伝説の始まり」としてテンポよく体験させ、『2』でその子孫たちの壮大な冒険をじっくり楽しませる。 この『1』と『2』のボリューム感のコントラストが、リメイク作品として非常に優れたバランス感覚だと思いました。

良い点④:ローラ姫だけじゃない!キャラクター描写の強化 (ボイス付き)

グラフィックの進化とシナリオの追加は、登場人物たちをより魅力的に描き出すことに成功しています。

結論として、ボイスの実装とシナリオの掘り下げにより、キャラクターへの感情移入度が格段に上がりました。 なぜなら、原作では記号的だったキャラクターたちが、明確な意思と個性を持った「人間」として描かれているからです。

魅力的に生まれ変わったヒロイン

最も恩恵を受けたのは、『1』のローラ姫でしょう。 オリジナル版では「はい」「いいえ」しか言わないお姫様でしたが、本作ではボイス付きで快活に喋り、主人公の「お姫様抱っこ」にも明確に反応します。 竜王に捕らえられていた間の出来事も追加シナリオで描かれ、彼女を早く助け出したいという動機付けが非常に強くなりました。

『2』の仲間たちの掘り下げ

『2』の仲間たち、サマルトリアの王子とムーンブルクの王女も同様です。 原作では「いやー さがしましたよ」のセリフが有名なサマルトリアの王子ですが、本作では彼がなぜ主人公を探していたのか、その道中の苦労なども描かれます。 また、サマルトリアの王女(原作にはいない本作オリジナルキャラクターか、あるいはムーンブルクの王女の描写が強化されたものか。ここでは仮にサマルトリアの王女としておきます)が、呪いにかかった兄を想い、危険を顧みず「世界の葉」を探すイベントに参加するなど、彼らの内面が深く描かれています。 これらの追加描写が、あの過酷な『2』の旅路を「仲間と共に戦っている」という実感に変えてくれるのです。

良い点⑤:『ドラクエ3』との繋がりを示唆する追加ストーリー

前述の通り、本作は『3』リメイク版との繋がりが随所に散りばめられています。

この追加ストーリーこそ、本作の最大の「独自性」であり、既プレイ者にとって最大の「ご褒美」です。 その理由は、オリジナル版ではプレイヤーの想像に委ねられていた「ロトの伝説の空白」を、公式が新たな解釈で埋めてくれているからです。

アリアハンの勇者の「その後」

『1』では、ストーリーを進めると「ラダトームの西の島」に行けるようになります。 そこには、なんと『3』の勇者の父親である「オルテガの墓」とされる場所が存在します。 さらに、そこには『3』のエンディングで勇者が残していったはずの「ロトの兜」が…。 このイベントは、『3』の勇者(ロト)が、アレフガルドでどのように過ごし、何を想っていたのかを断片的に伝えてくれます。

ラーミアの卵? ハーゴンの暗躍

また、『1』のエンディングでは、オリジナル版にはなかった竜王の悲しみ(小説版の要素)が描かれると同時に、竜王が守っていた「謎の卵」が登場します。 この卵が闇に落ちる描写は、『3』に登場した不死鳥「ラーミア」を連想させます。 そして、その後に現れる『2』の黒幕ハーゴン。 彼のゲスな暗躍が『1』のエンディングから描かれることで、『2』への導入が極めてスムーズになっています。 これらの追加要素は、三部作全体を貫く壮大な物語を予感させ、考察する楽しさを提供してくれます。

良い点⑥:遊びやすさの向上 (オートセーブ・難易度設定)

リメイクとして当然求められる「遊びやすさ」も、本作は万全です。

結論として、現代のゲームとして必要な快適機能はすべて搭載されており、原作の理不尽さはほぼ解消されています。 これは、新規ユーザーが挫折せず、往年のファンがストレスなく遊ぶために不可欠な要素です。

どこでもセーブ、オートセーブ

オリジナル版、特に『1』は「ふっかつのじゅもん」の書き間違い、『2』はセーブできる場所(王様)が限られているというストレスがありました。 本作では、フィールドやダンジョンのどこでも中断セーブが可能なほか、エリア切り替え時や戦闘終了後に自動でオートセーブが入ります。 これにより、『1』の雑魚戦でうっかり死んでも、戦闘直前からすぐにやり直すことができます。 「死んだらラダトーム城に戻され、ゴールドが半分になる」という原作の緊張感を残しつつも、リトライのハードルは劇的に下がりました。

選べる難易度

本作には「楽チン(無敵モード)」「ノーマル」「ハード(仮)」といった難易度が用意されています。 「ノーマル」でも、前述の通り『1』の戦闘はかなり歯ごたえがありますし、『2』の敵も原作より強化されている印象です。 ストーリーだけをサクサク楽しみたい人は「楽チン」を、原作の理不尽さに近い体験をしたい猛者は「ハード」を選ぶことができます。 このプレイヤーに選択肢を与える姿勢は、リメイク作品として非常に誠実だと感じます。

良い点⑦:隠し要素とやりこみ(ロト装備の見た目変更など)

最後に、既プレイ者をニヤリとさせる隠し要素の追加も嬉しいポイントです。

特に『ドラクエ1』で発見した隠し要素は、ファンサービスとして最高のものでした。 それは、『1』の最強装備である「ロトのつるぎ」「ロトのよろい」「ロトのかぶと(※本作での追加装備)」をすべて集めて装備すると、主人公の見た目が変わるというものです。

伝説の勇者の姿へ

オリジナル版では、装備を変更しても主人公のグラフィックは変わりませんでした。 しかし、本作ではロト装備一式を揃えた瞬間、主人公のグラフィックが『3』の勇者を彷彿とさせる「ロトの勇者」の姿に変化します。

この演出は、ラスボスである竜王の城でロトのつるぎを手に入れた瞬間に気づいたのですが、鳥肌が立つほど興奮しました。 もちろん、この見た目の変化は戦闘中にも反映されます。 まさに自分が「ロトの伝説」を継承したのだと視覚的に実感できる、素晴らしいサプライズでした。 こうした「わかっている」ファンサービスが、作品への愛着をさらに深めてくれます。

【本音レビュー】購入前に知りたい「悪い点・気になる点」(デメリット)

ここまで良い点を中心に語ってきましたが、もちろん完璧なゲームではありません。 48時間遊んだからこそ見えてきた「悪い点」や「好みが分かれる点」についても、評論家として忖度なく指摘していきます。

悪い点①:『ドラクエ1』の戦闘が「別物」すぎることへの賛否

本作で最も評価が割れるのは、間違いなく『ドラクエ1』の戦闘システムでしょう。

結論から言えば、オリジナル版の「あの」体験を求めている人にとっては、本作の戦闘は「コレジャナイ」と感じる可能性が非常に高いです。 なぜなら、前述の通り「1対1」から「1対複数」への変更は、ゲーム性を180度変えてしまっているからです。

シンプルさの喪失

オリジナル版『1』の魅力は、その究極の「シンプルさ」にありました。 レベルを上げ、強い装備を買い、力押しで敵を倒す。 その単純明快さが、日本初の家庭用RPGとして多くの人を魅了したのです。 しかし、本作の『1』は「受け流し」や「ラリホー」を駆使し、敵の行動順を考えながら戦う、ある種の「パズル」的な戦略性が求められます。

懐古主義か、正当な批判か

これを「戦闘が奥深くなった」と取るか、「ドラクエ1らしさが失われた」と取るかは、プレイヤーの思い出補正の強さによります。 個人的には「良い点」として挙げましたが、ファミコン版をリアルタイムで遊んだ世代の中には、「俺がやりたかったのはこれじゃない」と感じる方が一定数いることは想像に難くありません。 本作の『1』は、もはや「HD-2D版 ドラゴンクエストⅠ(リブート)」であり、オリジナル版とは別物の戦闘体験であると覚悟して購入する必要があります。

悪い点②:『ドラクエ2』のボリュームが多すぎると感じる可能性

良い点として挙げた『ドラクエ2』のボリュームアップも、裏を返せばデメリットになり得ます。

結論として、手軽に『2』のストーリーを追体験したいだけの人にとっては、本作のボリュームは「過剰」であり、途中でダレる危険性があります。 その理由は、メインストーリーの進行速度が、追加イベントや広大なフィールドの移動によって著しく遅くなっているためです。

テンポの悪化

オリジナル版『2』は、その広大なフィールドと3人パーティの冒険にワクワクしたものです。 しかし本作では、町に着くたびに詳細なテキストイベントやサブクエストが発生し、原作にはなかったボスも多数追加されています。 これにより、物語のテンポはかなりスローになっています。 「早く船が欲しいのに、この町でのイベントが全然終わらない…」と感じる場面が何度もありました。

移動の長さ

また、HD-2Dでフィールドが美しく広大になった反面、次の目的地までの移動時間が長く感じられる部分もあります。 もちろん、ルーラ(瞬間移動呪文)やキメラのつばさといった移動手段はありますが、物語の導線が追加イベントによって複雑化しているため、純粋な移動時間も増えている印象です。 『1』のコンパクトさとのギャップもあり、『2』のボリュームは「じっくり腰を据えて遊ぶ時間がある人向け」と言えるでしょう。

悪い点③:HD-2Dグラフィックへの期待値とのギャップ

これは非常に贅沢な悩みですが、HD-2Dグラフィックに対する「期待値」が高すぎると、肩透かしを食う部分もあります。

結論として、『オクトパストラベラー』シリーズのような「全オブジェクトが3D」のHD-2Dを期待していると、見劣りする部分があるのは事実です。 なぜなら、本作(および『3』リメイク)のHD-2Dは、キャラクターをあくまで「2D(ドット絵)」として扱っているからです。

『オクトラ』との表現の違い

『オクトパストラベラー』では、キャラクターもドット絵風でありながら、実際には3Dモデルのように滑らかに動き、戦闘中もカメラがダイナミックに動きます。 しかし、本作のキャラクターはあくまで「昔ながらのドット絵」であり、アニメーションも4方向(または8方向)のパターンが基本です。 背景は3Dで豪華なのに、キャラクターだけが2Dでカクカク動いているように見え、そこに違和感を覚える人もいるかもしれません。

ドラクエらしさの維持

もちろん、これは「ドラクエらしさ」を維持するための意図的なデザインだと思います。 しかし、HD-2Dという言葉から連想するイメージと、実際のゲーム画面との間にギャップを感じる可能性はゼロではありません。 これは「悪い点」というより「好みの問題」ですが、購入前に『3』リメイクの映像などで確認しておくことをお勧めします。

悪い点④:原作の「シンプルさ」が失われたと感じる部分

戦闘システム以外でも、原作の「シンプルさ」「不親切さ」が失われたことに寂しさを感じる部分がありました。

結論として、あまりにも「遊びやすく」なりすぎた結果、オリジナル版にあった「冒険している感」が薄れている側面は否めません。 これは、リメイク作品が常に抱えるジレンマです。

ヒントの親切化

例えば、『ドラクエ2』の最大の難所の一つであった「5つの紋章集め」。 オリジナル版ではヒントが非常に少なく、世界中をノーヒントで探し回る理不尽さがありました。 しかし、本作では追加イベントやNPCの会話によって、次にどこへ行けば良いかが非常に丁寧にガイドされます。 これはストレスフリーである反面、「自分で謎を解いた!」という達成感を減らしているとも言えます。

簡略化された緊張感

また、オートセーブ機能により、「死の恐怖」も軽減されました。 オリジナル版の『2』でロンダルキアへの洞窟を抜け、セーブポイントであるほこらにたどり着いた時の安堵感は、筆舌に尽くしがたいものがありました。 本作では、仮に洞窟で全滅しても直前からやり直せるため、あの極限の緊張感を味わうことは難しいでしょう。 快適さと引き換えに失われた「冒険の歯ごたえ」を残念に思うのは、私だけではないはずです。

悪い点⑤:難易度がオリジナル版より高い(特に雑魚戦)

遊びやすくなった一方で、戦闘の「難易度」自体は上がっています。

結論として、「ノーマル」モードの難易度は、オリジナル版の記憶でプレイすると痛い目を見ます。 その理由は、敵の強さ(特にHPや攻撃力)が、1対複数戦闘や3人パーティを前提に再調整されているためです。

『1』の苦戦

『1』の戦闘が別物になった話はしましたが、難易度も純粋に高いです。 中盤以降、通常戦闘でも的確に呪文を使わなければ、あっという間にHPを削られます。 ボス戦もゴリ押しは通用せず、「受け流し」や回復のタイミングを見極める必要があります。 クリアレベルが41だったことからも、オリジナル版より多くの経験値稼ぎ(レベル上げ)が必要になったと感じました。

『2』の雑魚の強さ

『2』も同様です。 原作でトラウマだった「ブリザード」や「ドラゴンフライ」の集団は、本作でも健在、むしろ強化されている印象すら受けます。 サマルトリアの王子が早々に倒され、馬車(本作にあるかは不明ですが、控えに戻る)に送還される光景は日常茶飯事です。 しっかりレベルを上げ、最強装備を整えるというRPGの基本を怠ると、雑魚戦で苦戦を強いられるバランスになっています。 「無敵モード」があるとはいえ、標準の難易度で遊びたい人は、それなりの覚悟が必要です。

ネット・SNSでの評価・評判まとめ

私個人の感想だけでなく、世間の「声」も気になるところでしょう。 発売後にネットやSNSで飛び交っている、主なポジティブな意見とネガティブな意見をまとめました。

ポジティブな意見・高評価レビュー

  • 「グラフィックが神。ラダトームの城下町を歩いてるだけで泣けてくる」
  • 「HD-2Dとオーケストラ音源の相性が抜群。戦闘が楽しすぎる」
  • 「ドラクエ1の戦闘、最初は戸惑ったけど慣れると超面白い。ラリホー最強」
  • 「ローラ姫がボイス付きで可愛くなりすぎて、竜王が許せない」
  • 「ドラクエ2のボリュームがヤバい。原作でスカスカだった町が別物になってる」
  • 「3との繋がりがエモい。オルテガの墓で鳥肌立った」
  • 「ロト装備の見た目変更は最高のファンサービス」
  • 「オートセーブと難易度設定のおかげで、ドラクエ2のトラウマ(ロンダルキア)も怖くない」

ネガティブな意見・低評価レビュー

  • 「ドラクエ1の戦闘が別物。なんで1対1じゃダメだったんだ…」
  • 「懐かしさを求めて買ったのに、知らないイベントやキャラが多すぎて違和感」
  • 「ドラクエ2、水増しイベントが多すぎてテンポ悪すぎ。早く先に進ませてくれ」
  • 「HD-2D、オクトラに比べるとキャラの動きがカクカクしてて安っぽい」
  • 「ノーマルでも普通に雑魚が強くてだるい。レベル上げ作業が苦痛」
  • 「ボイスがイメージと違うキャラがいて萎えた」
  • 「簡単になりすぎて、昔のドキドキ感がまったくない」

結局『ドラクエ1&2リメイク』は買うべきか?

ここまで良い点と悪い点を詳しくレビューしてきました。 これらを踏まえ、ゲーム評論家・桐谷シンジとしての最終的な結論を述べます。

結論:ドラクエファンなら「買い」。ただし注意点あり

私の結論は、「全てのドラクエファン、特に『3』リメイクを楽しんだ人は絶対に買うべき」です。

その理由は、本作が単なるリメイクの枠を超え、『3』から続く「ロトの伝説の再構築」という壮大なプロジェクトの核となる作品だからです。 グラフィックやサウンドの進化はもちろん、賛否両論ある戦闘システムやシナリオの変更も、すべては「3→1→2」の物語を現代に蘇らせるための挑戦的な試みです。 この「新しいロトの物語」を体験できること自体に、計り知れない価値があります。

ただし、購入には2つの注意点があります。

  1. 「オリジナル版と寸分違わぬ体験」を求めてはいけないこと。
  2. 特に『1』の戦闘は「別物」であることを受け入れること。

この2点さえ理解していれば、本作はあなたの期待を遥かに超える感動を与えてくれるはずです。

こういう人におすすめ

  • 『HD-2D版 ドラゴンクエストⅢ』をプレイした(またはプレイ予定の)人
  • 美しいグラフィックでドラクエの世界に浸りたい人
  • オリジナル版のシナリオに、より深い掘り下げを求めていた人
  • 歯ごたえのあるRPGの戦闘を楽しみたい人(『1』の戦闘変更にワクワクする人)
  • 『1』と『2』のストーリーは好きだが、昔の不便さで挫折した人

こういう人にはおすすめしない

  • オリジナル版(特にファミコン版)の戦闘バランスやシンプルさを愛している人
  • ゲームのシナリオやシステムに「余計な追加」を一切求めない人
  • サクッと短時間で『1』と『2』のストーリーだけおさらいしたい人
  • HD-2Dのグラフィック(ドット絵と3Dの融合)が好みではない人

まとめ

今回は、『HD-2D版 ドラゴンクエストⅠ&Ⅱ』を48時間以上プレイした徹底レビューをお届けしました。

本作は、HD-2Dという美しい衣をまとい、戦闘システムやシナリオに大胆なメスを入れた、極めて「攻めた」リメイク作品です。 その変更点は、オリジナル版への思い入れが強いほど賛否が分かれるでしょう。

しかし、そのすべては「ロトの伝説」を現代の技術と解釈で、再び私たちに最高の形で届けるため。 『1』の戦闘の変貌、『2』の圧倒的ボリューム、そして『3』から続く新たな物語の息吹。 その全てを体験してこそ、このリメイクの真価がわかります。

もしあなたが購入を迷っているなら、ぜひこの「新しいアレフガルド」に飛び込んでみてください。 そこには、懐かしいだけではない、新たな感動と冒険が待っているはずです。

フォローよろしくお願いします。

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