編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、リメイクを超えた「再構築」として登場した『ドラゴンクエストVII リイマジンド』の戦闘がどう変わったのか、非常に気になっていることでしょう。 オリジナル版はシリーズ屈指のボリュームを誇る一方で、序盤のテンポの遅さが課題でもありました。 今回のレビューでは、私が実際にやり込んだ経験をもとに、戦闘システムを軸とした進化のポイントを徹底的に解説します。
この記事を読み終える頃には、新要素であるバーストモードの使い所や、快適になった探索の仕様についての疑問が解決しているはずです。
- シンボルエンカウント採用による探索の快適化
- 戦況を覆す新システムバーストモードの導入
- オーラを纏う強敵とモンスターの心による強化
- 全員共有の持ち物袋や詳細表示などUIの刷新
それでは解説していきます。
ドラクエ7リイマジンド:エンカウント方式とフィールドアクションの変化
かつてのドラクエ7は、歩いていると突然画面が切り替わる「ランダムエンカウント」方式でした。 しかし、今作『リイマジンド』では、近年のシリーズでも主流となっている「シンボルエンカウント」が採用されています。
シンボルエンカウントによる戦略性の向上
フィールドやダンジョンを徘徊する魔物の姿が見えるようになったことで、不要な戦闘を避け、探索に集中することが可能になりました。 狭い通路で魔物に囲まれる緊張感や、背後から接触して有利に戦闘を開始するといった、アクション的な楽しみも増えています。 特に、今作のダンジョンは視覚的な情報量が増えているため、魔物を避けながら宝箱を回収する楽しみが倍増しています。
格下モンスターへの一撃必殺機能
探索をさらに快適にしているのが、自分よりレベルが低い敵に対する「フィールド攻撃」です。 マップ上で格下のモンスターを攻撃すると、戦闘画面に切り替わることなく、一撃で倒すことができます。 これにより、過去のエリアに戻った際や、弱い敵に絡まれるストレスが大幅に軽減されました。 「素材集めはしたいけれど、いちいち戦闘画面に切り替わるのは面倒」という現代のプレイヤーのニーズに完璧に応えています。
カメラワークと視認性の改善
右スティックによる自由なカメラ操作が可能になった点も、間接的に戦闘へ影響を与えています。 オリジナル版ではL・Rボタンによる回転のみでしたが、今作では高低差も調整できるため、物陰に隠れたシンボルや強敵を事前に察知しやすくなりました。 建物の裏に移動した際に主人公の体が透けて表示される「透過処理」も、死角からのエンカウントを防ぐために一役買っています。
ドラクエ7リイマジンド:新システム「バーストモード」と戦闘の駆け引き
本作最大の追加要素と言っても過言ではないのが「バーストモード」です。 これは、戦闘中に特定の条件やゲージが溜まることで発動できる特殊な強化状態を指します。
バーストモードの仕組みと発動タイミング
バーストモードは、キャラクターごとに固有の効果を持っています。 例えば、主人公が持つ初期バースト効果「海のカメ」は、仲間全員の受ける攻撃を一度だけ無効化するという非常に強力なバフ効果です。 これは単なる「必殺技」ではなく、敵の強力な行動に合わせて発動させる「カウンター」的な側面を持っています。 ボスモンスターが「ちからをためる」など、次のターンに大ダメージが予想される場面でタイミングよく発動させることが、攻略の鍵を握ります。
戦略を深める各キャラクターの個性
体験版の範囲では主人公の効果が際立っていますが、製品版ではマリベルやガボ、さらには後半の仲間たちにもそれぞれ異なるバースト効果が用意されています。 攻撃に特化したもの、回復・補助を極めたものなど、パーティー構成によってバーストを温存するか即座に使うかの選択が、戦闘の醍醐味となるでしょう。
難易度調整機能による間口の広さ
戦闘が苦手な方や、ストーリーをサクサク楽しみたい方のために、今作では「難易度調整」が導入されています。 「簡単モード」に設定すれば、レベル上げを少し行うだけで、ほとんどの敵を「ばっちりがんばれ」などのAI行動だけで突破できます。 一方で、戦略を楽しみたいプレイヤーには「ふつう」や「難しい」といった選択肢も用意されており、バーストモードを駆使しないと全滅の危機に瀕するような、歯ごたえのあるバトルも体験できます。
ドラクエ7リイマジンド:オーラモンスターとモンスターの心
フィールドを探索していると、通常の個体とは明らかに異なる「オーラ」を纏ったモンスターに遭遇することがあります。
強力な親分個体との遭遇
このオーラモンスターは、通常の魔物よりも一回り大きく、ステータスも大幅に強化されています。 体験版で遭遇できる「おおきづち」のオーラ個体などは、その時点のボスよりも強いと感じるほどのパワーを持っています。 適当に戦うとあっさり全滅させられるため、前述のバーストモードや補助呪文をフル活用して挑む必要があります。
モンスターの心による装備強化
オーラモンスターを撃破すると、確定で(あるいは高確率で)「モンスターの心」というアイテムを入手できます。 これは単なる換金アイテムや収集品ではなく、キャラクターに装備させることで強力なパッシブ効果を得られるものです。
| モンスター名 | 入手できる心 | 主な効果 |
|---|---|---|
| おおきづち(オーラ) | おおきづちの心 | 会心率10%アップ |
| サボテンボール | サボテンボールの心 | 身かわし率アップ |
| スライム(オーラ) | スライムの心 | 最大HP微増・毎ターンMP回復 |
これらの「心」を誰に装備させるかで、キャラクターの役割が大きく変わります。 例えば、主人公に「おおきづちの心」を装備させて会心アタッカーにしたり、マリベルに呪文をサポートする心を装備させたりと、カスタマイズの幅が広がっています。
ドラクエ7リイマジンド:圧倒的なテンポアップと利便性の向上
ドラクエ7の課題だった「テンポ」は、システムの見直しによって完全に解消されています。
最初の戦闘までの時間を大幅短縮
オリジナル版では、最初のスライムに出会うまでに2時間から3時間はかかると言われていました。 しかし『リイマジンド』では、プロローグの謎解きが整理・一部カットされたことで、約1時間程度で戦闘パートに突入できます。 「なぞの神殿」での煩雑な石板探しや台座の移動がスムーズになったことは、新規プレイヤーだけでなく、過去作プレイヤーにとっても嬉しい変更点です。
ルーラの仕様変更とキメラのつばさの新役割
驚くべきことに、今作ではレベル1の時点から「ルーラ」を消費MP0で使用できます。 しかも、これまで制限のあった「過去の世界」でも自由に使用可能となっており、島の中の移動が劇的に楽になりました。 これに伴い、移動アイテムだった「キメラのつばさ」は「戦闘中に使用すると確実に逃げられる」という、緊急脱出用アイテムへと生まれ変わっています。 これにより、強敵との不意の遭遇による全滅リスクを回避しやすくなりました。
どこでもセーブとオートセーブ
現代のゲームらしく、中断セーブやオートセーブ機能も完備されています。 「全滅したら長い道のりをやり直し」という恐怖は薄れましたが、その分、強敵との戦いに何度もリトライして攻略法を見出すという、現代的な遊び方ができるようになっています。
ドラクエ7リイマジンド:UI(ユーザーインターフェース)の進化
戦闘を支えるメニュー画面やUIも、徹底的にブラッシュアップされています。
道具の共有と管理の簡略化
かつてのドラクエシリーズでは、道具はキャラクターごとに個別に持たせる必要があり、戦闘中の「やくそう」の受け渡しなどが手間でした。 今作では、道具は「パーティー全体で共有」する形になっています。 誰がどのアイテムを使っても在庫から消費されるため、装備の付け替えや道具の整理に時間を取られることがなくなりました。
「詳しく見る」機能による隠し効果の可視化
装備品を選択中にYボタン(あるいは対応ボタン)で「詳しく見る」を押すと、その装備が持つ詳細な効果が表示されます。 これまでのドラクエでは「攻撃力」や「守備力」といった基本数値しか見えませんでしたが、今作では「特定の属性ダメージを軽減」「隠しステータス(魔力など)がアップ」といった情報が明文化されています。 一見数値が低い装備でも、実は強力な耐性を持っていた、という発見がしやすくなっています。
見た目装備とキャラクターのカスタマイズ
武器や盾を更新すると、フィールドや戦闘中でのキャラクターのグラフィックに即座に反映されます。 さらに、特定の「衣装装備」を入手すれば、ステータスを維持したままキャラクターの服装だけを変更することも可能です。 お気に入りのキャラクターを自分好みのスタイルで戦わせる楽しみは、モチベーションの維持に大きく貢献します。
ドラクエ7リイマジンド:序盤のレベル上げと熟練度のコツ
体験版から製品版へデータを引き継ぐ際、スタートダッシュを決めたい方へのアドバイスです。
効率的なレベル上げスポット
体験版の範囲(ウッドパルナクリアまで)では、レベル上限は15に設定されています。 効率的にレベルを上げるなら、船を入手した後の「海上」がおすすめです。 海上ではモンスターがシンボルとして次々と湧いてくるため、移動時間をかけずに連続して戦闘を行えます。 「一撃で倒せる」レベルになれば、フィールド攻撃を繰り返すだけでサクサク経験値が溜まっていきます。
職業レベル(熟練度)の仕様
今作でも職業システムは健在ですが、序盤の熟練度にはキャップ(上限)が設けられているようです。 体験版ではランク4までしか上がらないことを確認しました。 製品版ではダーマ神殿以降、本格的な転職が可能になりますが、序盤から無理に熟練度を稼ぐよりは、ストーリーを進めて新しい「心」を集める方が効率的と言えるでしょう。
レアドロップを狙った乱獲のススメ
モンスター図鑑を確認すると、それぞれの魔物が落とすレアアイテムが判明します。 例えば「サボテンボール」から「いばらのむち」を狙うなど、強力な装備をドロップで入手できれば、序盤の戦闘はさらに楽になります。 シンボルエンカウントのおかげで、特定のターゲットを狙い撃ちにする「乱獲」も非常にやりやすくなっています。
ドラクエ7リイマジンド:物語の分岐と戦闘への影響
今作の独自要素として、プレイヤーの選択によって物語の展開だけでなく、戦闘のシチュエーションが変化する点が見逃せません。
ウッドパルナの悲劇と救済の選択
体験版のメインシナリオであるウッドパルナでは、女戦士マチルダを巡る重要な選択肢があります。 オリジナル版では、マチルダは「倒すべき悲しいボス」でしかありませんでしたが、今作ではプレイヤーの行動(木の人形を渡すかどうか等)によって、彼女の最期の描写が変化します。 絶望ルートに入ると、彼女は心を閉ざして戦闘へと移行し、一切の説得が通じなくなります。 一方で、村人たちとの対話が発生するルートでは、彼女の心が救われる描写が加わり、戦闘の意味合いが大きく変わります。
選択がもたらす「取り返しのつかない要素」
こうした物語の分岐は、その後の村の名前や、語り継がれる歴史にまで影響を及ぼします。 戦闘を単なる数値の削り合いではなく、物語の一部として体験させる演出は、まさに「リイマジンド」の名にふさわしい深みと言えます。 こまめなセーブを行い、複数の展開を確認してみるのも面白いでしょう。
まとめ
『ドラゴンクエストVII リイマジンド』は、オリジナル版の持つ重厚な魅力を一切損なうことなく、現代のゲームとして求められる快適性と戦略性を完璧に融合させています。 シンボルエンカウントによるテンポの良さ、バーストモードによる戦闘の緊張感、そしてモンスターの心による収集・強化要素。 これらが組み合わさることで、かつてのファンも、そして初めてドラクエ7に触れる方も、最後まで飽きることなく楽しめる仕上がりになっています。 体験版は無料でプレイでき、そのデータは製品版へ引き継ぐことも可能です。 少しでも気になっている方は、まずはご自身の指で、この新しくなった戦闘システムを体感してみてください。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。 慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。 ドラクエ7はPS版発売日に購入して以来、数えきれないほど周回している筋金入りのエデンの戦士。






















