ゲーム評論家の桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2025年11月14日に発売が迫る待望の新作「Call of Duty: Black Ops 7」(以下、BO7)について、特に前作から何が変わり、何が削除されたのかが気になっているのではないでしょうか。 現在開催中のオープンベータは大きな盛り上がりを見せており、その中で「壁走りやジェットパックがない」という情報に驚いた方も少なくないはずです。

長年シリーズを追いかけてきたファンであればこそ、削除された機能がゲームプレイにどのような影響を与えるのか、そしてそれを補う新要素はあるのか、具体的な情報が欲しいところでしょう。
この記事を読み終える頃には、BO7のシステム変更に関するあなたの疑問がスッキリ解決しているはずです。
- BO7で廃止された壁走りとジェットパックの詳細
- 削除を補って余りある新システム「オムニムーブメント」
- 前作と今作の機動力を表で徹底比較
- オープンベータの評価と今後の展望
それでは解説していきます。

BO7で削除された注目の機能|伝統と革新の狭間で
多くのファンが気にかけている通り、BO7では近未来的な戦闘を象徴するいくつかの機能が削除されました。 これは単なる機能の削減ではなく、開発陣が目指す新しいゲーム体験への明確な意思表示と言えるでしょう。 ここでは、特に影響の大きい「壁走り」と「ジェットパック」の廃止について、その詳細とゲームプレイへの影響を深く掘り下げていきます。

壁走りの廃止とその影響
Black Opsシリーズ、特に『BO3』で多くのプレイヤーを熱狂させた「壁走り」。 この機能は、マップを縦横無尽に駆け巡ることを可能にし、従来の地上戦だけではない、三次元的な戦闘の面白さを提供してくれました。 壁を走って敵の背後に回り込んだり、通常では到達不可能な高所を確保したりと、戦術の幅を大きく広げる要素だったことは間違いありません。

壁走りがもたらした戦術の多様性
壁走りの最大の魅力は、予測不能なルートから奇襲を仕掛けられる点にありました。 一本道だと思っていた通路の側面を駆け上がり、油断している敵を一方的に攻撃する。 あるいは、敵の集中砲火を避けるために壁を走り、華麗に離脱する。 こうしたアクロバティックな動きは、プレイヤーのスキルが直接戦果に結びつく、非常にやりがいのあるシステムでした。
マップデザインも壁走りを前提に作られており、特定の壁を走ることでショートカットが生まれたり、強力なポジションにアクセスできたりと、マップの隅々まで熟知することが勝利への鍵となっていました。
廃止がもたらすゲームプレイの変化
BO7で壁走りが廃止されたことにより、ゲームの基本的な流れは「地に足の着いた戦闘」へと回帰します。 これにより、プレイヤーは常に地面を意識した立ち回りを要求されることになります。 具体的には、以下のような変化が考えられます。
- クリアリングの重要性の高まり: 敵が出現する可能性のある場所が、主に地上(前方、左右、後方)に限定されます。これにより、角を曲がる際や部屋に突入する際のクリアリング(安全確認)の重要性が格段に増します。上空や壁からの急襲を警戒する必要がなくなる分、より丁寧な索敵と状況判断が求められるようになるでしょう。
- マップコントロールの定石の変化: 壁走りがあった頃は、個人技で敵陣の裏をかくことが容易でした。しかし、BO7では移動ルートが限られるため、チーム単位で主要な通路や拠点を抑える「マップコントロール」の概念がより重要になります。一人で戦況を覆す「ヒーロープレイ」よりも、仲間との連携を重視した組織的な戦いが勝利の鍵を握るでしょう。
- 待ち(キャンプ)戦術への対策: 移動ルートが限定されると、特定の強力なポジションで待ち構える戦術(通称:キャンプ)が強力になる可能性があります。開発陣もこの点は認識しており、後述する新システム「オムニムーブメント」によって、待ち戦術を打破するための新たな選択肢がプレイヤーに与えられています。
壁走りの廃止は、一部のプレイヤーにとっては残念なお知らせかもしれません。 しかし、これにより、より純粋な立ち回りと撃ち合いのスキルが試される、クラシックなFPSの面白さが蘇るとも言えるでしょう。
ジェットパック(ブーストジャンプ)の廃止
壁走りと並んで、近未来のCoDを象徴するもう一つの機能が「ジェットパック」によるブーストジャンプでした。 短い時間、空中を浮遊・加速することで、高所への移動や、敵のエイムをずらすための緊急回避など、多彩なアクションを可能にしました。

ジェットパックがもたらした立体的な戦闘
ジェットパックは、戦闘に「高さ」の概念をもたらしました。 平地での撃ち合いから一転、ブーストジャンプで敵の頭上に飛び上がり、上から攻撃を加える。 あるいは、遮蔽物から遮蔽物へ、地上を走るよりも素早く安全に移動する。 こうした立体的な機動力は、プレイヤーに絶え間ない緊張感と、スピーディーなゲーム展開を提供していました。
特に、熟練したプレイヤーはブーストのエネルギー管理を徹底し、まるで空中を舞うかのような動きで敵を翻弄しました。 この「空中戦」こそが、ジェットパック搭載シリーズの醍醐味であったことは言うまでもありません。
廃止がもたらす戦闘テンポの変化
ジェットパックの廃止は、戦闘のテンポに大きな変化をもたらします。 常に上下左右を警戒する必要があった目まぐるしい戦闘から、より腰を据えた地上戦がメインとなります。
- エイムの重要性の変化: 敵の動きが地上に限定されるため、水平方向のエイム(敵を追いかけるトラッキングエイム)の精度がより重要になります。上下に激しく動く敵に対応する必要がなくなる分、純粋な撃ち合いの強さが勝敗を分ける場面が増えるでしょう。
- ポジショニングの再評価: 高所を取るための手段が、ジャンプや特定のオブジェクトをよじ登ることに限定されます。これにより、マップ上の強力な高所ポジションの価値が相対的に上昇し、その場所を巡る攻防がより激しくなることが予想されます。ジェットパックがあれば誰でも簡単にアクセスできた場所が、BO7では戦略的に重要な拠点へと変わるのです。
- 戦術装備の価値向上: 移動スキルで強引に距離を詰めたり離脱したりすることが難しくなるため、スモークグレネードによる視線妨害や、フラッシュバンによる奇襲といった、戦術装備(タクティカル)の重要性が増します。派手な機動力に頼るのではなく、ガジェットを駆使したクレバーな立ち回りが求められるようになります。
ジェットパックの廃止は、ゲームスピードを意図的に少しだけ落ち着かせ、プレイヤー一人ひとりの判断とエイムスキルがより色濃く反映されるゲームデザインへの転換を意味しています。
【比較表】BO7 vs 前作:機動力システムの変遷
言葉による説明だけでは分かりにくい部分もあるでしょう。 そこで、前作(ここでは仮に『Black Ops 6』とします)と今作『BO7』の機動力システムを比較表にまとめました。 何がなくなり、何が進化したのかが一目で分かるはずです。
機能 | 前作 (Black Ops 6) | 今作 (Black Ops 7) | 変更点と影響 |
---|---|---|---|
壁走り | あり | なし | マップの構造理解と地上での立ち回りがより重要に。奇襲ルートが減少し、正面からの戦闘が増加。 |
ジェットパック | あり | なし | 戦闘のテンポが地上中心に。上下のエイムよりも水平エイムの重要性が増し、よりクラシックな撃ち合いに。 |
スライディング | あり(前方のみ) | あり(全方向対応) | 「オムニムーブメント」により、前後左右、斜め方向へのスライディングが可能に。地上での回避能力と奇襲性能が大幅に向上。 |
ダイブ(飛び込み) | あり(前方のみ) | あり(全方向対応) | スライディング同様、全方向へのダイブが可能。緊急時の遮蔽物への移動や、敵の意表を突く動きがより多彩に。 |
伏せ移動 | あり(限定的) | あり(全方向対応) | 仰向けの状態でも360度自由に回転し、移動できる「スープライントルネード」を実装。伏せ状態での戦闘能力が向上。 |
マントリング(乗り越え) | あり | あり(インテリジェント化) | プレイヤーの意図を汲み取り、よりスムーズで高速な乗り越え動作が可能に。マップのオブジェクトを活かした移動が快適に。 |
この表から分かるように、BO7は垂直方向の機動力を廃止する代わりに、水平方向(地上)の機動力を劇的に進化させているのが最大の特徴です。 失われたものもありますが、それ以上に新しい駆け引きを生み出す可能性を秘めているのです。
なぜこれらの機能は削除されたのか?開発の意図を考察
では、なぜ開発チームはファンから根強い人気があった壁走りやジェットパックをあえて削除するという決断を下したのでしょうか。 そこには、いくつかの明確な意図が隠されていると私は分析しています。
意図1:ゲームプレイの原点回帰
CoDシリーズの歴史は長く、その原点は第二次世界大戦を舞台にしたリアル志向の地上戦FPSでした。 時代が進むにつれ、現代戦、そして近未来戦へと舞台は移り、それに伴ってゲームシステムも進化してきました。 壁走りやジェットパックは、その進化の最たる例です。
しかし、その一方で、あまりにも複雑でスピーディーな操作は、新規プレイヤーや、しばらくシリーズから離れていた復帰プレイヤーにとって、高い参入障壁となっていました。 「何をされているか分からないうちに倒されてしまう」「敵の動きが速すぎてエイムが追いつかない」といった声が聞かれるようになったのも事実です。
そこで開発チームは、一度ゲームの核となる部分を見つめ直し、「地に足の着いた、分かりやすい銃撃戦の楽しさ」という原点に立ち返ることを選んだのではないでしょうか。 誰にとっても公平で、純粋なスキルが試されるゲームプレイ。 それが、BO7が目指す方向性の一つだと考えられます。
意図2:「オムニムーブメント」による新たな革新
単なる原点回帰だけでは、マンネリ化を招いてしまいます。 開発チームは、壁走りやジェットパックに代わる、新たな革新として「オムニムーブメント」を用意しました。
これは、従来のCoDが持っていた「前方への移動」という制約を打ち破る画期的なシステムです。 走りながらリロードしたり、ドアを開けたり、爆弾を設置したりといった基本的な動作はもちろん、スライディングやダイブといった特殊なアクションも、すべて360度どの方向にも繰り出せるようになります。
例えば、敵と撃ち合いながら、横方向にスライディングして遮蔽物に隠れる。 後退しながらダイブして、追ってくる敵の意表を突く。 こうした動きは、これまでのシリーズでは不可能でした。
開発チームは、垂直方向の機動性を廃止する代わりに、水平方向の機動性を極限まで高めることで、まったく新しい次元の駆け引きを生み出そうとしているのです。 これは過去作の単なる焼き直しではなく、CoDの進化の新たな一歩と言えるでしょう。
意図3:プレイヤー層の拡大
ゲームパスへの対応からも分かるように、現在のCoDシリーズは、より多くのプレイヤーに遊んでもらうことを重要な目標としています。 そのためには、ベテランプレイヤーだけが楽しめる複雑なシステムではなく、初心者でも直感的に理解し、楽しめるシステムであることが求められます。
壁走りやジェットパックは、使いこなせば強力な反面、習熟するまでに多くの練習が必要でした。 BO7のシステムは、地上での立ち回りというFPSの基本に忠実でありながら、オムニムーブメントによって奥深い駆け引きも楽しめる、絶妙なバランスを目指しているように見えます。
これにより、シリーズのファンはもちろん、本作からCoDを始めるという新規プレイヤーまで、幅広い層が同じフィールドで楽しめる環境が整うことが期待されます。
削除を補う新システムとプレイヤーの反応
壁走りやジェットパックがなくなったと聞いて、がっかりした方もいるかもしれません。 しかし、その穴を埋め、さらに新しいゲーム体験を提供するのが、今作最大の目玉である「オムニムーブメント」です。 ここでは、その詳細と、すでにオープンベータを体験したプレイヤーたちのリアルな声をお届けします。

進化した「オムニムーブメント」とは?
「オムニムーブメント(Omnimovement)」は、その名の通り「全方向への移動」を可能にする革新的なシステムです。 これまでのCoDでは、ダッシュやスライディング、ダイブといったアクションは基本的に前方に向かってしか行えませんでした。 しかし、BO7では、これらのアクションが360度どの方向にもシームレスに繰り出せるようになります。
具体的に何ができるのか?
- 全方向スライディング&ダイブ: これが最も大きな変化です。敵との撃ち合いの最中に、真横や斜め後ろにスライディングして瞬時に遮蔽物に身を隠すことができます。また、角から飛び出す際に横方向にダイブすることで、待ち構えている敵のエイムを大きくずらすことも可能です。これにより、地上戦でありながら、これまでにない流動的でダイナミックな戦闘が展開されます。
- スープライントルネード(Supine Tornado): 仰向けに伏せた状態から、体の向きを変えることなく360度自由に回転・移動できる新アクションです。これにより、伏せながら後退したり、横に移動したりすることが可能になり、伏せ撃ちの際の生存能力と対応力が格段に向上しました。待ち伏せにも、緊急回避にも使える奥深いアクションです。
- インテリジェント・ムーブメント: プレイヤーが「何をしたいか」をゲーム側が予測し、最適なアクションを自動で選択してくれるシステムも強化されています。例えば、障害物に向かって走れば自動で乗り越え、窓に近づけば自動で飛び越えるといった動作が、よりスムーズかつ直感的に行えるようになります。これにより、プレイヤーは移動のストレスを感じることなく、戦闘そのものに集中できます。
オムニムーブメントは、単に移動の自由度が増しただけではありません。 それは、地上戦の駆け引きを根底から覆す、新たな戦術の源泉となるのです。 壁走りやジェットパックがもたらした「三次元の戦い」とは異なる、**「高密度の地上戦」**とでも言うべき、新しいCoD体験がここにあります。
オープンベータでのプレイヤーの評価・感想まとめ
10月3日から開催されているオープンベータでは、世界中のプレイヤーがこの新しいCoDを体験し、SNSや各種フォーラムでは様々な意見が交わされています。 ここでは、その中から代表的なものをいくつかピックアップしてご紹介します。
肯定的な意見
- 「オムニムーブメントが神。最初は戸惑ったけど、慣れるとこれなしのCoDは考えられないレベルで面白い。」
- 「壁走りやジェットパックがなくて不安だったけど、地上戦がここまで進化するとは思わなかった。純粋な撃ち合いが好きな人には最高の環境。」
- 「動きがヌルヌルでとにかく快適。スライディングで敵の弾を避けながら反撃が決まった時は脳汁が出る。」
- 「昔のCoDの面白さと、新しい技術が融合した感じ。古参ファンも新規も楽しめると思う。」
最も多いのは、やはり「オムニムーブメント」に対する称賛の声です。 最初は操作に戸惑うものの、慣れてくるとその自由度の高さと戦術的な奥深さに夢中になるプレイヤーが続出しているようです。 垂直方向の機動力がなくなったことを補って余りある魅力があると評価されています。
否定的な意見・懸念点
- 「やっぱり壁走りがないのは寂しい。あの無重力感のある戦いが好きだった。」
- 「スライディングが強すぎて、みんなスライディングばかりしている。もう少し調整が必要かも。」
- 「マップが地上戦メインになったことで、一部の強ポジションが本当に強すぎる。」
- 「初心者には少し操作が複雑かもしれない。覚えることが多い。」
もちろん、すべてのプレイヤーが手放しで賞賛しているわけではありません。 過去作のダイナミックな空中戦を懐かしむ声や、オムニムーブメント、特にスライディングの性能が強力すぎることによるゲームバランスへの懸念を指摘する声も見られます。
ただし、これらはあくまでオープンベータ段階での評価です。 開発チームはプレイヤーからのフィードバックを収集し、製品版の発売に向けてさらなるバランス調整を行うと明言しています。 特に、スライディングの速度や持続時間、クールタイムなどについては、今後調整が入る可能性が高いでしょう。
削除された機能は復活する可能性はあるのか?
「壁走りやジェットパックは、もう二度とCoDで体験できないのだろうか?」 そう考えるファンもいるかもしれません。 結論から言うと、将来的に何らかの形で復活する可能性はゼロではありません。
CoDシリーズの歴史を振り返ると、過去に廃止されたシステムが、後の作品で復活したり、期間限定のゲームモードとして再登場したりした例は数多くあります。 例えば、特定のマップだけで壁走りが可能になったり、特殊なフィールドアップグレードとしてジェットパックが一時的に使用できるようになったり、といった形での実装は十分に考えられます。
ただし、少なくともBO7の基本的なマルチプレイヤーモードにおいては、開発陣が目指す「地に足の着いた戦闘」というコンセプトが揺らぐことはないでしょう。 もし復活するとしても、それはあくまでゲームのアクセントとなる、限定的な形になる可能性が高いと予測します。
ゲームパスでのプレイは本当にお得?BO7の賢い始め方
今作から、CoDシリーズは発売初日から「Xbox Game Pass」および「PC Game Pass」に対応します。 これは、シリーズにとって画期的な出来事であり、プレイヤーにとって大きなメリットがあります。
ゲームパスのメリット
- 圧倒的なコストパフォーマンス: 通常、最新のゲームソフトはフルプライス(約1万円前後)で購入する必要があります。しかし、ゲームパスであれば、月額料金(数百円~千数百円)でBO7をプレイすることができます。これは、特に「とりあえず試してみたい」という方にとって、非常に大きなメリットです。
- オンオフの自由: 「今月は忙しくてあまりゲームができない」「他のゲームに集中したい」といった場合でも、ゲームパスなら柔軟に対応できます。プレイしたい月だけ契約し、プレイしない月は解約するといった、自分のライフスタイルに合わせた賢い使い方が可能です。365日CoDをプレイするわけではない、というライトなプレイヤー層には最適なサービスと言えるでしょう。
- 過去作もプレイ可能に?: BO7だけでなく、将来的には『BO2』のような過去の人気作もゲームパスのライブラリに追加されるのではないかと期待されています。もし実現すれば、月額料金だけで新旧様々なCoDタイトルを心ゆくまで楽しめるようになります。
フルプライスで購入する価値が十分にある作品であることは間違いありませんが、ゲームパスという選択肢があることで、より多くの人が気軽にBO7の世界に飛び込めるようになりました。 これは、プレイヤーコミュニティ全体の活性化にも繋がる、非常にポジティブな変化です。
ストーリーはBO2の10年後!シリーズファンが注目すべき点
BO7は、マルチプレイヤーだけでなく、キャンペーン(ストーリーモード)にも大きな注目が集まっています。 なぜなら、本作の舞台が、シリーズ屈指の名作と名高い**『Call of Duty: Black Ops 2』(BO2)のエンディングから10年後の世界**であることが明かされているからです。
『BO2』では、プレイヤーの選択によってストーリーが分岐し、複数のエンディングが存在しました。 BO7がどのエンディングから続く物語なのか、アレックス・メイソンやフランク・ウッズといった人気キャラクターたちはどうなっているのか、そして新たな脅威とは何なのか。 シリーズのファンであれば、考察せずにはいられない要素が満載です。
マルチプレイヤーのシステム変更だけでなく、この重厚なストーリーの続きを楽しみにしているプレイヤーも少なくありません。 BO7は、長年のファンへの最高の贈り物となるポテンシャルを秘めているのです。
今後のアップデートで追加されそうな機能の予測
BO7は、発売後もシーズン制のアップデートを通じて、長期間にわたって新しいコンテンツが追加されていく「ライブサービス」モデルのゲームです。 オープンベータのフィードバックや、発売後のプレイヤーの動向を踏まえて、様々な機能が追加・改善されていくことが予想されます。
- 新ゲームモード: 過去の人気モードの復活(例:ガンゲーム、スティック&ストーン)や、オムニムーブメントを活かした全く新しいルールのモードが登場する可能性があります。
- ランクプレイ: 実力が近いプレイヤー同士で競い合う、本格的な対戦モード「ランクプレイ」の実装はほぼ間違いないでしょう。eスポーツシーンの盛り上がりにも期待がかかります。
- バランス調整: 武器の性能や、オムニムーブメントの細かな仕様など、ゲームバランスに関する調整は継続的に行われます。プレイヤーが常に新鮮な気持ちで楽しめるよう、開発チームは環境の変化に注力するはずです。
発売はゴールではなく、スタートです。 プレイヤーコミュニティと共に、BO7はこれからさらに進化していくことでしょう。
他のFPSタイトルとの比較:BO7の独自性
現代のFPS市場には、『Apex Legends』や『VALORANT』、『Battlefield』シリーズなど、数多くの競合タイトルが存在します。 その中で、BO7はどのような独自性を放っているのでしょうか。
- 『Apex Legends』との比較: Apexは、キャラクターごとのユニークなアビリティと、高速な移動スキル(スライディング、ジップラインなど)が特徴のバトルロイヤルゲームです。BO7もオムニムーブメントによる高い機動性を持ちますが、アビリティの要素はなく、純粋な武器の撃ち合いに重点が置かれている点で異なります。
- 『VALORANT』との比較: VALORANTは、緻密な戦略とキャラクターアビリティの駆け引きが中心の、競技性の高いタクティカルシューターです。BO7は、よりスピーディーでカジュアルな戦闘が楽しめる、エンターテインメント性の高い作品と言えるでしょう。
- 『Battlefield』シリーズとの比較: Battlefieldは、広大なマップで繰り広げられる大規模戦闘と、戦車や戦闘機といった兵器(ビークル)の存在が特徴です。BO7は、より小規模なマップで、歩兵同士の近~中距離戦闘がメインとなります。
BO7の独自性は、「クラシックなCoDの撃ち合いの楽しさ」と「オムニムーブメントによる革新的な地上機動力」の融合にあります。 他のどのゲームにもない、スピーディーかつ戦略的な地上戦。 これこそが、BO7が提供する唯一無二の魅力なのです。
まとめ
今回のレビューでは、2025年11月14日に発売される「Call of Duty: Black Ops 7」において、前作から削除された「壁走り」や「ジェットパック」といった機能と、その代わりに導入された革新的な新システム「オムニムーブメント」について、詳細な比較と考察を行ってきました。
たしかに、長年のファンに親しまれてきた一部の機能が廃止されたことは、寂しさを感じるかもしれません。 しかし、それは決して退化ではなく、CoDが新たなステージへ進むための、勇気ある決断です。 垂直方向の派手な機動力を手放す代わりに、水平方向の機動性を極限まで高めたことで、BO7はこれまでのシリーズ作品とはまったく異なる、新しい次元の戦術性と面白さを獲得しました。
地に足の着いた純粋な撃ち合いの楽しさと、オムニムーブメントがもたらす予測不能な駆け引き。 この二つが融合した時、私たちは再びCoDのマルチプレイヤーに熱狂することになるでしょう。
オープンベータは、その圧倒的なポテンシャルを私たちに見せつけてくれました。 もちろん、まだ改善の余地はありますが、製品版への期待は高まるばかりです。 まずはゲームパスなどを利用して、気軽にこの新しい戦場に足を踏み入れてみてください。 そして、あなた自身の手で、CoDの新たな進化を体感してみてはいかがでしょうか。