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【レクイエム】物語の時系列まとめ|過去シリーズとの繋がりを解説|バイオ9

編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方はバイオハザードレクイエムの物語の時系列や過去シリーズとの繋がりが気になっていると思います。

数々の死線を越えてきたレオンの現在や、新主人公であるグレースの素性など、最新作を楽しむための必須知識を網羅しました。

この記事を読み終える頃にはバイオハザードレクイエムに関する時系列の疑問が解決しているはずです。

この記事の要約
  1. レクイエムはバイオ8から5年後の世界
  2. アウトブレイクと交差するグレースの過去
  3. ラクーンシティ症候群に苦しむレオンの現在
  4. ラクーン事件が全ての悲劇の原点

 

それでは解説していきます。

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Contents
  1. レクイエムの時系列と過去作との繋がりを徹底解説
    1. 新たなる恐怖の舞台は2026年のアメリカ
    2. 新主人公グレース・アッシュクロフトと悲運なる母の記憶
    3. 歴戦のエージェント・レオンとラクーンシティ症候群の苦悩
    4. 療養所で交錯する二人の運命と新ウイルスの正体
  2. バイオハザードシリーズの歴史とすべての元凶
    1. 歴史の転換点「ラクーンシティ事件」の全貌
    2. シリーズ時系列とゲーム内設定年・発売年の比較
  3. 黎明期:固定カメラが生み出す極限の恐怖(バイオ0〜3)
    1. バイオハザード0:洋館事件の前日譚とアンブレラの闇
    2. バイオハザード(初代):サバイバルホラーの金字塔
    3. バイオハザード2:ラクーンシティの惨劇と若きレオンの奮闘
    4. バイオハザード3:追跡者の恐怖と滅びゆく街の最期
  4. 変革期:TPS視点とアクション性の劇的な進化(バイオ4〜6)
    1. バイオハザード4:シリーズ最高傑作の呼び声とTPSの確立
    2. バイオハザード5:太陽の下の恐怖とCO-OPの熱狂
    3. バイオハザード6:群像劇で描かれる世界規模のバイオテロ
  5. 原点回帰と新生:主観視点がもたらす圧倒的没入感(バイオ7〜8)
    1. バイオハザード7:逃げ場のない狂気と恐怖への回帰
    2. バイオハザード8(ヴィレッジ):テーマパークのような恐怖と家族愛
  6. 外伝作品が補完する本編の裏側と隠された真実
    1. コードベロニカ:クレアとクリスの再会と新たな絶望
    2. クロニクルズシリーズ:アンブレラ崩壊の決定的な瞬間
    3. リベレーションズシリーズ:空白の時間を埋める濃密な物語
  7. まとめ

レクイエムの時系列と過去作との繋がりを徹底解説

新たなる恐怖の舞台は2026年のアメリカ

本作『バイオハザードレクイエム』の舞台は、前作『バイオハザードヴィレッジ(バイオ8)』から5年後の2026年のアメリカ合衆国です。

シリーズを通して描かれてきたバイオテロの脅威は決して消え去ることなく、今もなお世界の裏側で静かに進行しています。

本作では、アメリカ各地で発生している不気味な連続変死事件が物語の発端となります。

これまでのシリーズが主に局地的なバイオハザードや特定の組織との戦いを描いていたのに対し、本作はアメリカ全土を巻き込む巨大な陰謀の影を感じさせます。

時系列としては、ナンバリングシリーズの最も新しい時間軸を描いており、過去の様々な事件の爪痕が色濃く残る世界観となっています。

そのため、過去作で生き残ったキャラクターたちの「その後」の人生がどのように変化しているのかも見どころの一つです。

新主人公グレース・アッシュクロフトと悲運なる母の記憶

本作の主人公の一人として抜擢されたのは、初登場となるFBI分析官「グレース・アッシュクロフト」です。

彼女の素性を語る上で絶対に外せないのが、彼女の母親である「アリッサ・アッシュクロフト」の存在です。

アリッサは、過去作の外伝的立ち位置である『バイオハザードアウトブレイク1,2』において、一般市民の生存者として登場した凄腕の新聞記者でした。

彼女は絶望的な状況下であったラクーンシティから奇跡的に生還を果たした数少ない人物の一人です。

ラクーンシティ脱出後、アリッサはフリーのライターとして活動し、巨大な陰謀の真実を追いつつも、娘であるグレースとともに静かに暮らしていました。

しかし、レクイエムの舞台から遡ること8年前の2018年、彼女たちの平和な日常は突如として奪われます。

とある廃ホテルにおいて、アリッサは謎の人物の手によって無残にも殺害されてしまったのです。

グレースは、最愛の母が目の前で命を奪われる瞬間を直接目撃してしまうという、想像を絶する凄惨な体験をしています。

この出来事は彼女の心に深いトラウマを植え付け、以前とは全く異なる、常に何かに怯えるような性格へと彼女を変貌させてしまいました。

レクイエムの物語は、FBI分析官となったグレースが、母の命を奪った忌まわしき過去と決着をつけるために、再びその廃ホテルへと足を踏み入れるところから本格的に動き出します。

読者の皆様の中にはアウトブレイクシリーズをプレイした方も多いと思いますが、あの困難を乗り越えたアリッサがこのような最期を遂げていたという事実は、非常に衝撃的であり胸が締め付けられる展開です。

歴戦のエージェント・レオンとラクーンシティ症候群の苦悩

そして、本作のもう一人の主人公が、バイオハザードシリーズの顔とも言える歴戦のエージェント「レオン・S・ケネディ」です。

『バイオハザード2』で新人警官として初登場して以来、『バイオハザード4』『バイオハザード6』と、彼は常に最前線でバイオテロと戦い続けてきました。

若く青臭かった正義感溢れる青年は、大統領直属のエージェントへと昇り詰め、数え切れないほどの死線を潜り抜けてきました。

しかし、超人のように見える彼もまた、一人の生身の人間です。

度重なる死闘と、目の前で失われていく命、そして何より全ての原点である「ラクーンシティ壊滅」という未曾有の惨劇は、彼の心身を深く蝕んでいました。

本作においてレオンは、「ラクーンシティ症候群」と呼ばれる深刻なPTSDのような症状を発症していることが明かされます。

長年にわたる過酷な任務の代償は大きく、彼に残された時間は決して長くはないという絶望的な状況に置かれています。

かつては軽口を叩きながら華麗にクリーチャーをなぎ倒していた彼が、過去の亡霊に苛まれ、文字通り命を削りながら新たな事件に挑む姿は、長年のファンにとって非常に感慨深く、そして辛いものがあります。

彼が追う連続変死事件の足跡は、奇しくもグレースが向かった廃ホテルへと繋がっていきます。

療養所で交錯する二人の運命と新ウイルスの正体

母の死の真相を追うグレースと、連続変死事件の謎を追うレオン。

全く異なる目的を持った二人の運命は、事件の舞台となる廃ホテル、そしてその先にある異形の徘徊する不気味な療養所にて交錯します。

グレースは現地に到着した直後、彼女のことを一方的に知る謎の人物によって誘拐され、療養所に監禁されてしまいます。

一方、グレースの誘拐現場に遭遇したレオンですが、謎の人物が散布した「新たなウイルス」によって周囲の人々が瞬く間にゾンビのような異形へと変異し、大混乱に巻き込まれてしまいます。

この新たなウイルスは、過去のTウイルスやCウイルスとは異なる性質を持っていると推測され、感染のスピードや変異の過程がこれまでの常識を覆す恐るべき脅威となっています。

レオンは自身の身体を蝕む症状と戦いながらも、僅かな手がかりを頼りに療養所へと潜入し、絶望の淵にいたグレースを救出します。

しかし、圧倒的な数の異形とウイルスの脅威の前に、二人は再び離れ離れになってしまいます。

その別れ際、歴戦のエージェントであるレオンは、戦う術を持たないグレースに一丁の銃を託します。

この銃が意味するものは、単なる護身用の武器ではなく、彼女自身が過去のトラウマを撃ち抜き、自らの力で未来を切り開くための「決意の象徴」と言えるでしょう。

忌むべき過去を背負った二人が、極限状態の療養所でどのように生き抜き、そしてラクーンシティ事件から続く長きにわたる因縁にどのような決着をつけるのか。

それが『バイオハザードレクイエム』の最大の注目ポイントとなります。

バイオハザードシリーズの歴史とすべての元凶

歴史の転換点「ラクーンシティ事件」の全貌

レクイエムの物語を深く理解するためには、全ての悲劇の始まりである「ラクーンシティ事件」の全貌を把握しておくことが不可欠です。

この事件は、巨大製薬企業アンブレラ社の隠された思惑と、生物兵器の暴走が招いた人類史上最悪のバイオハザードでした。

事件の幕開けは1998年5月、アークレイ山中に建設されたアンブレラ社の秘密研究所におけるTウイルスの漏洩事故に遡ります。

この事故は当初隠蔽されていましたが、同年7月になると山中周辺で人間が食い殺されるという凄惨な猟奇殺人事件が多発するようになります。

事態を重く見たラクーン市警は、特殊部隊「S.T.A.R.S.」のブラヴォーチームを調査に派遣しますが、彼らは消息を絶ちます。

これが『バイオハザード0』で描かれる物語であり、新人隊員レベッカがTウイルスによる異形の生物たちと遭遇した最初の瞬間です。

続いてブラヴォーチームの捜索に向かったアルファチームもまた、山中に佇む不気味な洋館へと逃げ込むことになります。

これが記念すべき第1作目『バイオハザード』の舞台であり、クリスやジルといったお馴染みのキャラクターたちが、アンブレラ社の非道な生体兵器開発の真実を知ることになります。

ウイルスの蔓延と街の壊滅

洋館事件で事件は解決したかに見えましたが、悪夢は水面下で進行していました。

1998年9月、アンブレラ社の地下研究所から漏れ出したTウイルスは、下水道のネズミなどを媒介としてラクーンシティ全域へと爆発的に拡散しました。

平和だった地方都市は一夜にして地獄と化し、街の至る所を人肉を求めるゾンビが徘徊する完全な壊滅状態へと陥ります。

この絶望的な状況下で街を訪れたのが、赴任初日の新人警官レオンと、音信不通の兄クリスを探しに来た大学生のクレアでした。

彼らの決死の脱出劇を描いたのが『バイオハザード2』であり、同時に彼らの過酷な運命の始まりでもありました。

また、時を同じくして、洋館事件の生き残りであるジルは、事件の真相を知るS.T.A.R.S.関係者を抹殺するためにアンブレラが投入した最強の追跡者「ネメシス」の猛追から逃れながら、街からの脱出を図っていました。

これが『バイオハザード3』の物語です。

滅びゆく街と歴史への刻印

レオン、クレア、ジルたちが辛くもラクーンシティから脱出した直後、事態の収拾が不可能と判断したアメリカ政府は、非情な決断を下します。

ウイルスのさらなる感染拡大を防ぐため、そして何より政府とアンブレラの癒着という都合の悪い真実を隠蔽するために、ラクーンシティに対して戦略ミサイルによる「滅菌作戦」を強行したのです。

眩い光と共に、10万人以上の無辜の市民の命を飲み込んだ街は、地上から完全に消滅しました。

この出来事は「ラクーン事件」として歴史に深く刻まれ、後の世界情勢や各キャラクターの人生に決定的な影響を与えることになります。

アンブレラ社はこの事件の責任を問われて事実上崩壊しますが、彼らが残した生物兵器のデータと技術は闇市場を通じて世界中のテロリストへと流出し、終わりの見えないバイオテロの時代が幕を開けることになったのです。

レクイエムにおけるレオンの苦悩や、グレースの追う因縁も、全てはこのラクーンシティの灰の中から生まれています。

シリーズ時系列とゲーム内設定年・発売年の比較

バイオハザードシリーズは、現実世界の時間の経過に合わせてゲーム内の時代も進行していくという特徴があります。

ここでは、各ナンバリング作品のゲーム内設定年と、実際のゲーム発売年を比較し、物語の変遷を整理してみましょう。

ナンバリングタイトル ゲーム内設定年代 現実の初回発売年 主な主人公 視点システム
バイオハザード0 1998年7月 2002年 レベッカ、ビリー 固定カメラ
バイオハザード 1998年7月 1996年 クリス、ジル 固定カメラ
バイオハザード3 1998年9月 1999年 ジル 固定カメラ
バイオハザード2 1998年9月 1998年 レオン、クレア 固定カメラ
バイオハザード4 2004年 2005年 レオン TPS (肩越し)
バイオハザード5 2009年 2009年 クリス、シェバ TPS (肩越し)
バイオハザード6 2013年 2012年 レオン、クリス他 TPS (肩越し)
バイオハザード7 2017年 2017年 イーサン FPS (一人称)
バイオハザード8 2021年 2021年 イーサン FPS (一人称)
バイオハザード9 2026年 (未定) グレース、レオン (未定)

このように比較表を見てみると、シリーズ黎明期は1998年のラクーンシティ周辺の事件に集中してタイトルが発売されていることがわかります。

その後、バイオ4以降はほぼ現実世界の時間とリンクする形で物語が進行しており、キャラクターたちも我々と同じように歳を重ね、経験を積んできていることが実感できます。

これが、プレイヤーがキャラクターに対して強い感情移入を抱く大きな理由の一つとなっています。

黎明期:固定カメラが生み出す極限の恐怖(バイオ0〜3)

バイオハザード0:洋館事件の前日譚とアンブレラの闇

『バイオハザード0』は、シリーズ第1作目の直前に何が起きていたのかを描く、ファンにとって非常に重要な作品です。

ラクーン市警の特殊部隊「S.T.A.R.S.」の中でも、まだあどけなさが残る新人隊員であったレベッカ・チェンバースが主人公を務めます。

猟奇殺人事件の調査に向かう途中、エンジントラブルで森に不時着した彼女たちは、死刑囚ビリー・コーエンを乗せた護送車の残骸を発見します。

レベッカは調査の過程で不気味に静まり返った黄道特急という列車に足を踏み入れますが、そこはすでにゾンビ化した乗客と、おぞましいヒルのような生体兵器によって制圧されていました。

この作品の最大の特徴は、「パートナーザッピング」と呼ばれる独自のシステムです。

プレイヤーは非力だがハーブの調合が得意なレベッカと、重火器の扱いに長けタフな肉体を持つビリーを状況に応じてリアルタイムに切り替えながら、数々のギミックを解き明かしていく必要があります。

アイテムボックスが存在せず、不要なアイテムをその場に「置く」ことができるというシステムも、リソース管理の難易度を引き上げ、独特の緊張感を生み出していました。

アンブレラ社の創設メンバーであるマーカス博士の過去や、Tウイルス開発の忌まわしい経緯が明らかになるストーリーは、シリーズの深い闇を覗き込むような没入感を与えてくれます。

暗闇から突如として現れる擬態マーカスには、当時の多くのプレイヤーが心底肝を冷やしたものです。

バイオハザード(初代):サバイバルホラーの金字塔

1996年に発売された第1作目『バイオハザード』は、文字通りゲーム史における「サバイバルホラー」というジャンルを確立した記念碑的な作品です。

消息を絶ったブラヴォーチームの捜索に向かったクリスとジルの所属するアルファチームは、森の中で異形と化したゾンビ犬の群れに強襲されます。

這うようにして逃げ込んだ巨大な洋館は、アンブレラ社の隠された研究施設であり、無数の死者と生物兵器が徘徊する恐怖の密室でした。

弾薬や回復アイテムといった生存のためのリソースが極端に制限されている中、ラジコン操作と呼ばれる独特の操作性と、視界が制限される固定カメラアングルが合わさることで、プレイヤーは常に「死と隣り合わせの極限状況」を体感させられました。

特に、初めて遭遇するゾンビがこちらを振り返るムービーシーンや、廊下の窓を突き破って飛び込んでくるケルベロスの演出は、後世のゲームに多大な影響を与えました。

2002年に発売されたリメイク版(通称:biohazard)では、圧倒的なグラフィックの進化に加えて、一度倒したゾンビがより凶暴な「クリムゾンヘッド」として蘇るという鬼畜な新要素が追加されました。

倒した敵を燃やさなければならないという新たなプレッシャーは、ホラーゲームとしての完成度をさらに高め、悲しき怪物「リサ・トレヴァー」の追加エピソードは、単なる恐怖にとどまらない深いドラマ性を物語に付与しました。

バイオハザード2:ラクーンシティの惨劇と若きレオンの奮闘

シリーズの人気を決定づけたのが、ラクーンシティ全域へと舞台を広げた『バイオハザード2』です。

主人公は、赴任初日に最悪の悪夢に直面することになった新人警官レオン・S・ケネディと、兄を探してバイクで街に乗り込んできた女子大生クレア・レッドフィールドの二人です。

街に到着した直後に大事故に巻き込まれ分断された二人は、それぞれ独自のルートで安全と思われた警察署を目指しますが、そこもすでにゾンビの巣窟と化していました。

この作品の画期的な点は、「ザッピングシステム」による表編と裏編のシナリオ構成です。

レオンでクリアした後にクレアの視点で同じ時間軸をプレイする(あるいはその逆)ことで、物語の全体像が浮き彫りになり、表で取ったアイテムの選択が裏のプレイに影響を与えるというシステムは、当時のプレイヤーに大きな驚きを与えました。

執拗にプレイヤーを追い詰める巨大なコート姿の怪人「タイラント」や、天井から長い舌を伸ばして襲い掛かる「リッカー」、そして自らにGウイルスを投与し醜悪な変異を繰り返す「G生物(ウィリアム・バーキン)」など、トラウマ級のクリーチャーが多数登場します。

最新の技術でフルリメイクされた『バイオハザード RE:2』では、警察署の暗闇の恐ろしさが極限まで引き上げられ、新人時代のレオンの必死な表情や息遣いまでがリアルに描かれており、レクイエムをプレイする前に必ず体験しておきたい傑作レビューです。

バイオハザード3:追跡者の恐怖と滅びゆく街の最期

『バイオハザード3 LAST ESCAPE』は、2と同じラクーンシティを舞台にしながら、その前日譚から街の消滅までを描き切る緊迫感溢れる作品です。

主人公は洋館事件の生き残りであり、独自の調査を続けていたジル・バレンタインです。

彼女の脱出劇を絶望的なものにしているのが、本作の最大の特徴であるアンブレラ社の新型生体兵器「ネメシス-T型(追跡者)」の存在です。

ネメシスはS.T.A.R.S.隊員の抹殺という単一の命令を忠実に実行するため、ジルの行く先々に文字通り壁をぶち破って乱入してきます。

これまでの敵とは異なり、エリアを移動してもドアを開けて執拗に追いかけてくるという仕様は、プレイヤーに「安全地帯が存在しない」という前代未聞のパニックと恐怖を与えました。

ロケットランチャーを構えながら「スターズ…」と低く唸り声を上げるその姿は、多くのプレイヤーの夢に出たことでしょう。

また、緊急回避システムや、周囲のオブジェクト(ドラム缶など)を利用して敵を倒すアクション要素が強化されており、後のシリーズへの橋渡しとなるシステムも多く見受けられました。

物語の結末において、ミサイルによって跡形もなく消し去られるラクーンシティの姿は、シリーズにおける一つの大きな時代の終焉を象徴する、非常に美しくも悲しい名シーンです。

変革期:TPS視点とアクション性の劇的な進化(バイオ4〜6)

バイオハザード4:シリーズ最高傑作の呼び声とTPSの確立

『バイオハザード4』は、シリーズの歴史のみならず、アクションゲーム全体の歴史を塗り替えたと言っても過言ではない伝説的な作品です。

長らく採用されてきた固定カメラアングルとラジコン操作を完全に撤廃し、キャラクターの背後から追従する「ビハインドカメラ(TPS視点)」をいち早く導入しました。

これにより、自らの手で狙いをつけて敵を撃つという直感的なエイム操作が可能となり、アクションの自由度と爽快感が爆発的に向上しました。

主人公は、ラクーンシティの惨劇を生き延び、合衆国大統領直属の精鋭エージェントへと成長を遂げたレオンです。

拉致された大統領の娘アシュリーを救出するため、ヨーロッパのうらぶれた寒村へと単身潜入します。

そこで彼を待ち受けていたのは、かつてのゾンビのようにノロノロと歩く死者ではなく、意思を持ち、言葉を交わし、農具や武器を手に集団で襲い掛かってくる狂気の村人たち(ガナード)でした。

窓を突き破って侵入してくる村人たちから小屋で防衛する「籠城戦」や、一撃死の恐怖を伴う「チェンソー男」との死闘、そしてプレイヤーの反射神経を試す「QTE(クイックタイムイベント)」など、息をつかせぬ展開の連続は圧巻です。

謎の武器商人から武器を購入し、アタッシュケース内のアイテムをテトリスのように整理するシステムも非常に中毒性が高く評価されました。

フルリメイクされた『バイオハザード RE:4』は、原作の持つ熱量や構成の妙を完璧に理解した上で現代の技術で再構築しており、アクションホラーの最高峰として現在も絶大な支持を集めています。

レクイエムにおけるレオンのルーツを知る上で、絶対に避けては通れない作品です。

バイオハザード5:太陽の下の恐怖とCO-OPの熱狂

『バイオハザード5』は、4で確立されたTPSアクションをさらに洗練させ、シリーズの世界観を地球規模へと押し広げた大作です。

舞台は灼熱の太陽が照りつけるアフリカの某地域へと移り、これまでの「暗闇の恐怖」とは対極にある「明るい場所での恐怖」という新たなテーマに挑戦しました。

主人公は対バイオテロ組織「BSAA」の創設メンバーとなった歴戦の勇士クリス・レッドフィールドです。

彼は新たな相棒である現地のBSAAエージェント、シェバ・アローマと共に、生物兵器の密売組織の影を追います。

本作の最も革新的なシステムは、全編を通じてパートナーと協力して進む「CO-OP(協力)プレイ」の導入です。

オフラインでの画面分割はもちろん、オンラインを通じて世界中のプレイヤーと共に困難なミッションに挑む楽しさは、多くのゲーマーを熱狂させました。

弾薬や回復アイテムを渡し合ったり、一方が敵を引きつけている間にもう一方がギミックを解いたりといった連携プレイは、ホラーゲームに新たなコミュニケーションの喜びをもたらしました。

物語面では、第1作目からの因縁の宿敵であるアルバート・ウェスカーとの最終決戦が描かれます。

超人的な力とスピードでプレイヤーを翻弄するウェスカーとのバトルは、まるでハリウッドのアクション映画のようなド派手な演出が連続し、賛否両論ありながらもシリーズ最大規模のエンターテインメントを提供してくれました。

バイオハザード6:群像劇で描かれる世界規模のバイオテロ

『バイオハザード6』は、これまでのシリーズで培ってきたアクション性とスケール感を極限まで拡張した、桁外れのボリュームを誇る作品です。

アメリカのトールオークス、東欧の紛争地帯イドニア、そして中国の巨大都市・蘭祥(ランシャン)という3つの全く異なる地域を舞台に、世界同時多発バイオテロの恐怖が描かれます。

本作はレオン、クリス、そしてウェスカーの血を引く新キャラクターのジェイクという3人の主人公(後にエイダ編も追加)による群像劇形式を採用しています。

それぞれの視点から独立した長大なストーリーが展開され、それらが要所で複雑に交差していく構成は、非常に重厚でドラマチックです。

アクション面も格段に進化しており、移動しながらの射撃、スライディング、緊急回避からの寝撃ち、強力な体術の連続攻撃など、プレイヤーが操作できるアクションの幅はシリーズ最多を誇ります。

特に印象的なのは「クロスオーバー」システムです。

オンラインプレイ中、異なる主人公のシナリオが交差する特定の場面において、別のシナリオをプレイしている他のプレイヤーとリアルタイムで最大4人のマッチングが行われ、共に巨大なボスに挑むという画期的な試みでした。

ホラー要素よりも戦争映画のようなパニックアクションの色彩が強い作品ですが、成長したシェリー・バーキンの再登場や、己の部下を失い自暴自棄に陥るクリスの人間臭い葛藤など、キャラクターの魅力を深く掘り下げたシナリオは高く評価されています。

レクイエムで苦悩するレオンの姿を見るにつけ、この6での過酷な体験が彼に与えたダメージの大きさを推し量ることができます。

原点回帰と新生:主観視点がもたらす圧倒的没入感(バイオ7〜8)

バイオハザード7:逃げ場のない狂気と恐怖への回帰

アクション路線が頂点に達した前作から一転し、『バイオハザード7 レジデント イービル』はホラーゲームとしての「根源的な恐怖」を徹底的に追求する「原点回帰」を果たしました。

最大の変化は、シリーズで初めて「アイソレートビュー(一人称視点・FPS)」を採用したことです。

プレイヤーの視点=キャラクターの視点となることで、周囲の状況が把握しづらくなり、背後に何かがいるかもしれないという強烈なパラノイアと、クリーチャーと対峙した際の生々しい臨場感が桁違いに向上しました。

主人公は、特殊部隊の隊員でもエージェントでもない、ごく普通の一般人であるイーサン・ウィンターズです。

3年前に失踪した妻ミアからの不自然なメッセージを頼りに、ルイジアナ州の鬱蒼とした沼地に建つ不気味な廃屋(ベイカー農場)へと足を踏み入れます。

そこで彼を待っていたのは、謎のカビの力によって不死身の怪物と化したベイカー家の人々による、狂気に満ちた「家族の晩餐」でした。

スコップや巨大なチェーンソーを振り回し、壁を壊しながら執拗に追いかけてくる家長ジャック・ベイカーの存在感は圧倒的であり、プレイヤーに強烈なトラウマを植え付けました。

戦闘アクションは控えめになり、限られた弾薬でいかに生き延びるかという第1作目のサバイバルホラーの精神が見事に復活しています。

VRモードでプレイした際の恐怖は筆舌に尽くしがたく、ゲーム業界全体に多大な衝撃を与えた革新的なレビュー作品です。

バイオハザード8(ヴィレッジ):テーマパークのような恐怖と家族愛

『バイオハザード ヴィレッジ(バイオ8)』は、7で確立された一人称視点のスリリングなシステムを引き継ぎつつ、ゲームプレイの多彩さとスケール感を大幅に向上させた正当進化の続編です。

ベイカー邸の惨劇から生生還し、ヨーロッパの片田舎で妻ミア、そして愛娘ローズマリーとともに穏やかな生活を取り戻していたイーサン。

しかし、かつて彼を救ったはずのクリス・レッドフィールド率いる部隊の突然の襲撃により、ミアは射殺され、娘ローズは奪い去られてしまいます。

愛する娘を取り戻すため、イーサンは雪深い山奥に佇む謎めいた「村」と、その村を支配する4人の狂気的な領主たちに立ち向かっていきます。

本作の魅力は、その多彩なステージ構成にあります。

巨大な城主ドミトレスク夫人が徘徊する絢爛豪華な古城、幻覚と心理的恐怖に満ちた不気味な人形屋敷、巨大な水生生物が潜む水没した集落、そして機械化された死体工場など、まるでホラーのテーマパークを巡っているかのように次々と異なるベクトルの恐怖とギミックが提供されます。

ゲームシステムもバイオ4の要素を巧みに取り入れており、武器の改造やアタッシュケースの整理、大柄な商人「デューク」との取引など、探索と戦闘のサイクルが非常に心地よく設計されています。

物語の終盤、自身の身体の真実を知りながらも、ただひたすらに「父親」として娘を救うためにボロボロになりながら進み続けるイーサンの姿は、多くのプレイヤーの涙を誘いました。

この8から5年後の世界が、最新作レクイエムの舞台となります。

外伝作品が補完する本編の裏側と隠された真実

コードベロニカ:クレアとクリスの再会と新たな絶望

ナンバリングタイトルではありませんが、物語の時系列において『バイオハザード コード:ベロニカ』はバイオ3と4の間を繋ぐ極めて重要な作品です。

ラクーンシティ脱出後、アンブレラ社のパリ研究所に潜入したものの捕らえられてしまったクレアは、絶海の孤島「ロックフォート島」の刑務所へと収監されます。

しかし、そこでも謎の組織の襲撃によってTウイルスが漏洩し、再び悪夢のようなサバイバルに巻き込まれてしまいます。

本作の魅力は、クレアからのSOSを受け取った兄クリスが島へと駆けつけ、さらに舞台を南極の巨大な秘密基地へと移しながら展開する壮大なストーリーにあります。

そして何より、第1作目で死んだと思われていた最強の宿敵、アルバート・ウェスカーが驚異的な力を持って復活を果たし、クリスとの長きにわたる因縁の戦いが再び幕を開けるという、シリーズファン必見の展開が用意されています。

クロニクルズシリーズ:アンブレラ崩壊の決定的な瞬間

『バイオハザード アンブレラ・クロニクルズ』および『ダークサイド・クロニクルズ』は、ガンシューティングというジャンルを採用しながら、過去作の物語を補完し、謎を解き明かす重要な役割を担っています。

特に「アンブレラ・クロニクルズ」では、バイオ0、1、3の出来事をダイジェストで追体験できるだけでなく、本編では詳細に描かれなかった「アンブレラ社がどのようにして完全に崩壊したのか」という決定的な真実が、ウェスカーやクリスたちの視点から語られます。

また、「ダークサイド・クロニクルズ」では、バイオ2やコードベロニカの裏側に加え、レオンとバイオ4の強敵クラウザーがかつて南米で共闘した過去の任務が描かれており、キャラクターの背景を深く知ることができます。

リベレーションズシリーズ:空白の時間を埋める濃密な物語

『バイオハザード リベレーションズ』シリーズは、ナンバリングタイトルの間の空白の期間に起きた事件を描く作品群です。

第1作目のリベレーションズはバイオ4と5の間の2005年が舞台となり、消息を絶ったクリスを捜索するため、ジルが地中海を漂流する豪華客船「クイーン・ゼノビア」に潜入します。

原点回帰を掲げた閉鎖空間での恐怖と、海外ドラマのようなテンポの良いチャプター構成、そして「T-Abyssウイルス」という新たな脅威がプレイヤーを魅了しました。

続く『リベレーションズ2』では、バイオ5と6の間の2011年を舞台に、謎の孤島に拉致されたクレアと、娘のモイラを救出に向かう歴戦の勇士バリーの二つの視点から、絶望的なサバイバルと家族の絆が描かれます。

これらの作品を知ることで、レクイエムに至るまでの世界の複雑な情勢をより立体的に理解することができます。

まとめ

本記事では、最新作『バイオハザードレクイエム』を楽しむための事前知識として、シリーズの時系列と各作品の繋がりを詳細に解説してきました。

1998年のラクーンシティ事件という一つの絶望から始まった物語は、形を変え、ウイルスを変えながら、2026年の現代まで脈々と続いています。

母の無念を晴らすために立ち上がった新主人公グレースと、全ての悲劇を背負い、自身の精神をすり減らしながらも戦い続けるレオン。

この二人が療養所で出会い、どのような結末を迎えるのか、非常に期待が高まります。

過去作を未プレイの方でもレクイエム単体で楽しめる構成にはなっていると思われますが、過去の英雄たちの歩んできた凄絶な軌跡を知ることで、物語への没入感やキャラクターへの感情移入は格段に跳ね上がるはずです。

ぜひこの機会に、気になった過去作にも触れてみてはいかがでしょうか。

筆者情報

筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。 慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。

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