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【レクイエム】PS5とPS5 Proの違い比較|PSSR・レイトレーシングを検証|バイオ9

編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいる方は、バイオハザード レクイエムをPS5とPS5 Proのどちらでプレイすべきか、グラフィックやフレームレートにどれほどの差があるのか気になっていると思います。

この記事を読み終える頃には、PSSRやレイトレーシングの違いを理解し、あなたにとってどちらのハードが最適なのかという疑問が解決しているはずです。

この記事の要約
  1. PSSR進化によるグラフィックの劇的な向上
  2. フルレイトレーシングと120FPSの選択肢
  3. キャラクターのライティングと質感の圧倒的進化
  4. ノーマルPS5の驚異的な最適化と完成度の高さ

 

それでは解説していきます。

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PS5とPS5 Proの決定的な違い : バイオハザードレクイエムで検証

グラフィック比較 : PSSRとレイトレーシングの効果

最新作であるバイオハザードレクイエムのグラフィックは、発売前から大きな話題を呼んでいました。

特にPS5 Pro版においては、最新のアップスケーリング技術であるPSSRの改良版が初期段階から適用されています。

フルレイトレーシングをオンにした状態でも60FPSを安定してキープできるという処理能力は、まさに驚異的と言えるでしょう。

グラフィック全体が非常にくっきりとしており、海外ではこの圧倒的なビジュアル体験が要因でPS5 Proが一時品薄になったという現象も納得できます。

ここではノーマル版のPS5とPS5 Proの映像表現を詳細に比較し、進化したPSSRの真価を検証していきます。

両ハードを交互にプレイして見比べてみた結論から申し上げますと、明確に優れている点もあれば、まだ技術的な課題が残る点も存在します。

単純にPS5 Proが全てにおいて絶対的な上位互換であると断言できるわけではなく、プレイヤーの好みやプレイスタイルによって評価が分かれる部分もあります。

アスファルトと雨粒の表現から見る違い

ゲームを起動して最初に訪れるエリアでの比較は、両ハードの違いを浮き彫りにします。

注目すべき最初のポイントは、雨に濡れたアスファルトの質感と水たまりの表現です。

画面をパッと見た瞬間に飛び込んでくる情報量が、ハードによって明確に異なります。

実は、ノーマルのPS5(レイトレーシングがオフの状態)の方が、水たまりの表現自体は強めに描画されています。

パッと見のインパクトだけで言えば、ノーマルPS5の方が派手で分かりやすい反射をしているように錯覚するかもしれません。

しかし、PS5 Proでレイトレーシングをオンにすると、その評価は一変します。

PS5 Proでは、周囲の光源や物体の動きに合わせて、水たまりの中の光の反射がリアルタイムかつ正確に連動して動きます。

光の反射が現実世界の物理法則に近づくことで、水の表現はより実写に近いリアルなものへと昇華されています。

処理負荷と解像度のバランス

レイトレーシング機能は、ゲーム機に対して非常に高い演算負荷を要求します。

通常、この機能をオンにするとフレームレートが低下するか、基本となる解像度を下げざるを得なくなります。

しかし、PS5 Proでは進化したPSSR技術がその処理負荷を補い、高解像度感を維持したままレイトレーシングを実現しています。

反射している物体そのものの解像度をよく観察すると、実はレイトレーシングオン時の方が若干粗くなっている箇所も存在します。

このあたりはPS5 Proという高性能ハードであっても、コンソール機としての処理能力の限界が見え隠れする部分です。

それでも、世界全体を見た時の空気感や深みは、レイトレーシングがオンになっているPS5 Pro版に軍配が上がります。

フレームレート比較 : 60FPSと120FPSのプレイフィール

フレームレートは、アクション要素の強いホラーゲームにおいて、プレイヤーの生存率に直結する重要な要素です。

バイオハザードレクイエムにおいて、PS5 Pro最大の強みと言えるのがフレームレートの選択肢の広さです。

PS5 Proでレイトレーシング機能をオフに設定すると、驚くべきことに120FPSという驚異的なフレームレートで動作します。

これは競技性の高いFPSタイトル並みの滑らかさであり、シングルプレイのホラーゲームとしては破格のスペックです。

120FPSがもたらすアクションへの恩恵

120FPSでプレイすると、視点移動時の残像感が極限まで軽減されます。

突然現れる敵へのエイム(照準合わせ)や、緊急回避のアクションが、自分の手の動きと完全にリンクしているような感覚を得られます。

特に今作は素早い動きをするクリーチャーが多く登場するため、フレームレートの高さは難易度を体感的に下げる効果すらあります。

グラフィックの美しさ(レイトレーシング)を取るか、圧倒的な滑らかさ(120FPS)を取るか、プレイスタイルに応じて自由に選択できるのはPS5 Proならではの特権です。

一方で、ノーマルPS5でもグラフィックモードの調整によって安定した60FPSをキープしており、アクションゲームとして全く不満のない水準を満たしています。

数値で見るハードウェアごとの動作モード比較

以下の表は、両ハードにおける主要な動作モードとパフォーマンスの比較です。

ハードウェア モード設定 目標FPS レイトレーシング PSSR適用 備考
PS5 Pro 品質優先 60FPS フル適用 改良版適用 高解像度と光の反射を両立
PS5 Pro パフォーマンス 120FPS オフ 改良版適用 圧倒的な滑らかさ(対応モニタ必須)
ノーマルPS5 品質優先 30〜45FPS 一部適用 なし(従来方式) リッチなビジュアルを優先
ノーマルPS5 パフォーマンス 60FPS オフ なし(従来方式) 安定したアクション性を重視

視聴環境による体感の壁

ここで一つ注意しなければならないのが、情報収集時の視聴環境の限界です。

YouTubeなどの動画配信プラットフォームの多くは、最大でも60FPSまでの出力にしか対応していません。

そのため、プレイ動画を見ただけでは、PS5 Proの120FPSが持つ真の滑らかさを感じ取ることは物理的に不可能です。

さらに、実際に120FPSの恩恵を受けるためには、プレイヤー側の環境も整える必要があります。

120Hz以上のリフレッシュレートに対応したゲーミングモニターや、HDMI2.1規格に対応した最新のテレビが必須となります。

4K解像度と120Hzを両立したモニターは比較的高価であるため、この恩恵をフルに受けられるプレイヤーはある程度限られてくるのが現状です。

ハードの性能を引き出すためには、周辺機器への追加投資も視野に入れる必要があります。

キャラクター表現 : ライティングがもたらすリアリティ

ホラーゲームにおけるキャラクターの描写は、感情移入や恐怖体験の質を左右する中核的な要素です。

本作のグラフィック比較において、最も明確な違いを感じたのがキャラクターに対するライティング(光の当たり方)の処理です。

レイトレーシングがかかっていない状態だと、場面によってはキャラクターの顔に落ちる影が不自然になることがあります。

光源の位置と影の落ち方が一致せず、キャラクターの表情が意図せず不気味に見えてしまう瞬間が存在します。

これは過去の美麗なグラフィックを誇る大作RPGなどでも散見された、従来のレンダリング手法の限界とも言える現象です。

レザー素材の質感と立体感の差

キャラクター表現の違いが最も顕著に表れるのが、衣装の材質表現です。

序盤のシーンで主人公たちが着用しているレザー(革)製のジャケットに注目してください。

雨に濡れたレザーに光が当たり、それが反射する際の色味や艶感は、PS5 Proのレイトレーシング環境下で劇的なリアリティを生み出します。

光の当たり方と反射の計算が正確に行われるため、服のシワの下にできる濃い影や、光が当たりにくい脇下の自然な影など、圧倒的な立体感が表現されています。

ノーマルPS5と比較すると、着ている衣服の質感や深みが全く異なり、まるで実写の衣装を見ているかのような錯覚に陥ります。

不自然な影の解消による没入感

PS5 Proでは常に自然なライティングが適用されるため、キャラクターの顔つきに違和感を覚える瞬間が激減します。

暗闇の中で僅かな光源に照らされた際の肌の質感や、瞳孔の奥に反射する微細な光など、細部へのこだわりが没入感を底上げします。

キャラクターが本当にその空間に存在し、息づいているかのような実在感は、最新のレイトレーシング技術ならではの賜物です。

ホラーという極限状態を描く作品において、登場人物の人間らしい自然な表情や質感は、恐怖をより際立たせるスパイスとして機能しています。

キャラクターのビジュアル面に関しては、PS5 Pro版が間違いなく最高の体験を提供してくれます。

背景・環境表現 : 水面や鏡の反射とテクスチャの質感

キャラクター表現で圧倒的な差を見せつけたPS5 Proですが、背景や環境の描画においては、一概に上位互換と言えない複雑な事情があります。

レイトレーシングによる反射の効果が分かりやすいのは、水たまり、ガラス、鏡、そして金属などの光沢のある素材です。

これらのオブジェクトが配置された室内や市街地では、光源の映り込みが正確に描画され、世界観の説得力が格段に増します。

例えば、遠くに見える電光掲示板の看板は、PS5 Pro版の方が輪郭のカクツキが少なく、文字も潰れずにくっきりと視認できます。

細かなテクスチャの解像度において、PSSRのアップスケーリングが見事に機能している証拠です。

PS5 Proで見られるテクスチャの粗さ

一方で、景色の一部の見え方においては、ノーマルPS5の方が自然に見えるという逆転現象も確認できました。

特定のシーンで背景に配置されているブルーシートに注目すると、PS5 Pro版ではテクスチャが不自然にボケてしまい、それが何であるか瞬時に判別しにくい現象が起きています。

ノーマルPS5版では、それがブルーシートであることがはっきりと視認できるのに対し、Pro版ではただの青い塊のように見えてしまう箇所があるのです。

これは、レイトレーシングとPSSRの処理負荷の兼ね合いで、特定の材質や距離にあるオブジェクトの描画優先度が下げられた結果と推測されます。

光の散らつき(フリッカー)の軽減

レンガの壁や細かな模様が施された扉などを見ると、ノーマルPS5版では画面を動かした際にテクスチャが微小に散らつく(フリッカー現象)箇所が見受けられます。

PS5 Pro版では、この嫌な散らつきが徹底的に抑えられており、画面全体が非常に安定しています。

暗い室内で緑色の非常灯が点滅するようなシーンでも、Pro版の光はノイズが少なくクリアに描画されます。

しかし、このような細かな景色の違いは、足を止めてじっくりと観察しない限り、通常のゲームプレイ中(歩きや走りでの移動中)にはほとんど気がつきません。

プレイヤーの視線は常に中央のキャラクターか、進行方向の敵に向いているため、背景のわずかな解像度の差はプレイ体験に大きな影響を与えないとも言えます。

PS5 Proの恩恵 : どのようなプレイヤーにおすすめか

ここまで細かな違いを検証してきましたが、PS5 Proを購入して本作をプレイすべきなのはどのような層なのでしょうか。

結論から言えば、「最高峰のゲーム体験のためなら環境への投資を惜しまないコアゲーマー」に強くおすすめします。

フルレイトレーシングによる現実と見紛うほどのライティングと、120FPSという次元の違う滑らかさは、一度体験すると元には戻れないほどの魅力を持っています。

特に、キャラクターのビジュアルや衣装の質感フェティシズムを持つプレイヤーにとって、Pro版が描き出す世界は至高の芸術作品のように映るはずです。

ハードウェア移行の判断基準

しかし、単に「話題になっているから」という理由だけで、高価なPS5 Proに飛びつく必要はありません。

自身のプレイスタイルを冷静に自己分析することが重要です。

もしあなたが、ホラーゲーム特有のじっとりとした空気感や、暗闇の中での光と影のコントラストを最大限に味わいたいのであれば、Pro版のレイトレーシングは大きな価値を持ちます。

逆に、ストーリーを追うことや、敵を倒すアクション部分にのみ重きを置いているのであれば、ノーマルPS5でも十分に質の高い体験が約束されています。

また、先述した通り、120FPSの恩恵を受けるためには対応する高価なモニターが必須となるため、ハード本体と合わせた総予算を考慮して検討する必要があります。

ノーマルPS5の健闘 : 最適化技術の高さについて

PS5 Proのグラフィックがピックアップされがちですが、本レビューにおいて声を大にしてお伝えしたいのは、ノーマルPS5版の驚異的な完成度です。

様々なシーンを比較検証していく中で、開発スタジオ(カプコン)の最適化技術の高さに何度も舌を巻きました。

気合を入れて作られた重要なカットシーンなどでは、どちらのハードでプレイしていても、大きな違いを感じさせないほどの高いクオリティが担保されています。

髪の毛の表現における意外な逆転現象

興味深いのが、キャラクターの髪の毛の表現です。

初期のPSSR適用映像では髪の毛が潰れて見えるという指摘があり、現在の改良版PSSRでそれが修正されたという経緯があります。

しかし、そもそもPSSR(超解像度技術)を使用していないノーマルPS5版の髪の毛は、最初から非常に綺麗に一本一本が描画されていました。

アンチエイリアシングの影響でわずかにジャギ(ギザギザ)が見える瞬間もありますが、普通に遊んでいて気になるレベルでは決してありません。

キャラクターの髪が風になびく自然な揺れなどは、ハードの性能差に関わらず、どちらも息を呑むほどのリアリティを実現しています。

エンジンの底力と芸術的ディレクション

ノーマルPS5はレイトレーシングを多用していないにも関わらず、まるでレイトレーシングがかかっているかのような自然でリッチな見栄えを作り出しています。

光を反射する素材の配置や、疑似的な影の生成技術が極めて高度に調整されている証拠です。

フレームレートも60FPSをしっかりとキープしており、著しく解像度が落ちて画面がぼやけるような事態も起こりません。

これは単なるハードウェアの処理能力ではなく、長年培われてきたゲームエンジン(RE ENGINE系列)の底力と、アートディレクターの手腕によるものです。

ノーマルPS5しか所有していないプレイヤーも、全く引け目を感じることなく、最高峰のサバイバルホラー体験を堪能できると断言します。

PSSRの進化と技術的背景 : PS5 Proの性能を引き出す要素

PSSRとは何か : AIアップスケーリングの仕組み

バイオハザードレクイエムのグラフィックを語る上で欠かせないのが、PS5 Proに搭載された「PSSR(PlayStation Spectral Super Resolution)」です。

これは、ソニーが独自に開発したAI(人工知能)を活用したアップスケーリング技術です。

簡単に言えば、ゲーム機内部では低い解像度(例えば1080p)で映像を描画し、それをAIの力で高解像度(4K)に補完してモニターに出力する仕組みです。

低い解像度で内部処理を行うことで、ハードウェアへの計算負荷を大幅に削減できるのが最大のメリットです。

従来のアップスケール技術との違い

これまでにも、各社から様々なアップスケーリング技術が提供されてきました。

しかし、従来の技術の多くは、周囲のピクセルの色情報から単純な計算で間を埋める手法が主流であり、どうしても映像がぼやけたり、動く物体に残像(ゴースト現象)が発生したりする弱点がありました。

PSSRは、膨大なゲーム映像のデータを学習したAIモデルを使用することで、元の映像には存在しない細かなディテールを高精度で推測・復元します。

これにより、ネイティブな4K解像度と見分けがつかないレベルの鮮明な映像を、はるかに低い負荷で生成することが可能になりました。

レクイエムにおいて、フルレイトレーシングと60FPSという相反する要素を両立できているのは、このPSSRが描画負荷の大部分を肩代わりしているからです。

レイトレーシングの詳細 : 光と影の計算処理

レイトレーシング(Ray Tracing)とは、現実世界における光の振る舞いを、コンピューター上で物理的にシミュレーションするレンダリング技術です。

従来のゲームグラフィックでは、「ここに光が当たったら、こう明るくなるはずだ」という擬似的な照明(ラスタライズ手法)をあらかじめ設定して描画していました。

一方レイトレーシングでは、光源から放たれた光の束(レイ)が、物体にぶつかって反射し、屈折し、最終的にプレイヤーのカメラ(視点)に届くまでの経路を一本一本計算します。

ホラーゲームにおけるレイトレーシングの効果

この技術によって実現するのが、極めて自然な「リフレクション(反射)」と「アンビエントオクルージョン(環境光遮蔽)」です。

例えば、懐中電灯の光が濡れた壁に当たった時の複雑な乱反射や、部屋の隅に落ちる柔らかくて濃い影などが、現実と全く同じ原理で描かれます。

バイオハザードのようなホラーゲームにおいては、この正確な光と影の描写が、恐怖の質を根本から変容させます。

暗闇の向こう側に何かが潜んでいるかもしれないという不安感は、影の表現がリアルであればあるほど増幅されます。

PS5 Proのフルレイトレーシングは、単に画面を綺麗にするだけでなく、心理的なプレッシャーを与えるための装置として機能しているのです。

髪の毛の描写 : 描画負荷とディテールの両立

3Dゲームのグラフィックにおいて、昔から開発者を悩ませてきたのが「髪の毛」の表現です。

人間の髪の毛は一本一本が細く、それぞれが異なる方向に光を反射し、風や動きに合わせて複雑に揺らぎます。

これをポリゴンで正確に描画しようとすると、莫大な計算リソースを消費してしまいます。

そのため、多くのゲームでは髪の毛をある程度の塊として表現したり、解像度を下げてごまかしたりする工夫がなされてきました。

アンチエイリアスとPSSRの戦い

髪の毛の描写が難しいもう一つの理由が、ジャギ(輪郭のギザギザ)の発生です。

細い線が密集しているため、解像度が不足すると画面上でチカチカとノイズのように散らついてしまいます。

これを防ぐためにアンチエイリアスという平滑化処理を行いますが、強くかけすぎると今度は髪全体がぼやけて、のっぺりとした質感になってしまいます。

レクイエムの初期PSSR映像で髪の毛が潰れて見えたのは、AIがこの細かな線をノイズと誤認して平滑化してしまったためと考えられます。

改良版PSSRではこの学習モデルが最適化され、髪の細かなディテールを維持したまま、ジャギだけを効果的に取り除くことに成功しています。

これにより、ノーマルPS5と同等かそれ以上の美しい髪の揺らぎを、高フレームレート下で実現しているのです。

過去作との比較 : REエンジンの進化と描画力の向上

バイオハザードシリーズは、「バイオハザード7」以降、自社開発の「RE ENGINE」を採用し、フォトリアルなグラフィックで業界を牽引してきました。

「ヴィレッジ(バイオハザード8)」や「RE:4(バイオハザード4リメイク)」でも、PS5の性能を活かしたレイトレーシングモードが実装されていました。

しかし、過去作におけるレイトレーシングは、主に解像度やフレームレートとのトレードオフという側面が強く、ONにすると動作が不安定になる場面も少なくありませんでした。

次世代への最適化

レクイエムに採用されている最新バージョンのエンジン(開発コードネームなどは不明ですが、RE ENGINEの発展型)は、PS5 Proのアーキテクチャに驚くほど最適化されています。

過去作では特定の光源下でしか効果を感じにくかったレイトレーシングが、本作では空間全体を包み込む環境光として機能しています。

壁のシミ、床の埃、クリーチャーの体液など、すべてのマテリアル(材質)設定がPSSRやレイトレを前提として再構築されている印象を受けます。

歴代のホラーゲームの中で最も洗練されたビジュアルであると断言できるほど、エンジンとハードウェアの親和性が高まっています。

モニター環境の重要性 : 120Hz対応ディスプレイの必要性

PS5 Proのポテンシャル、特に120FPSという驚異的なフレームレートを体験するためには、出力先であるモニターのスペックが決定的な意味を持ちます。

一般的な家庭用テレビや安価なPCモニターは、リフレッシュレート(1秒間に画面が書き換わる回数)が60Hzまでに制限されています。

この環境でPS5 Proを120FPSモードで動作させても、モニター側が60回しか映像を描画できないため、結局は60FPSと変わらない体感になってしまいます。

モニター選びのポイント

120FPSの滑らかな映像を堪能するには、「120Hz以上のリフレッシュレート」に対応したゲーミングモニターや最新のハイエンドテレビが必要です。

さらに、PS5から4K解像度で120FPSの映像データを伝送するには、HDMIケーブルとモニターの端子が「HDMI 2.1」規格に対応している必要があります。

従来のHDMI 2.0では帯域幅が不足し、解像度を落とさざるを得なくなります。

PS5 Proの導入を検討している方は、自身の視聴環境がこれらの規格を満たしているか、あるいは本体と同時にモニターも買い替える予算があるかを事前に確認しておくことを強く推奨します。

VRR機能の活用 : ティアリングを防ぐ滑らかな描画

高フレームレートでのゲームプレイにおいて、もう一つ重要な技術が「VRR(可変リフレッシュレート)」です。

ゲーム機が映像を描画するペース(フレームレート)と、モニターが画面を書き換えるペース(リフレッシュレート)がズレると、「ティアリング」と呼ばれる画面のズレや割れが発生します。

視点を素早く動かした際に、画面の上下で映像が断裂したように見える不快な現象です。

常に最適な同期を保つ技術

VRRは、モニターの書き換えペースを、PS5側の描画ペースにリアルタイムで同調させる機能です。

これにより、フレームレートが60から120の間で激しく変動するような重い処理の場面でも、ティアリングを完全に防ぎ、非常に滑らかでスタッター(カクつき)のない映像体験を提供します。

レクイエムのようにグラフィックの負荷がシーンによって大きく変わるタイトルにおいて、VRR対応モニターを使用することは、目の疲れを軽減し、エイムの精度を向上させる上で極めて有効な投資となります。

ホラーゲームとグラフィック : 恐怖を増幅させる視覚効果

ゲームプレイの面白さは、グラフィックの美しさだけで決まるものではありません。

しかし、サバイバルホラーというジャンルにおいて、ビジュアルが作り出す「空気感」はゲーム体験の中核を成します。

レクイエムの序盤の市街地エリアに立つだけで、背筋が凍るような恐怖を感じるのは、視覚効果が人間の本能に訴えかけてくるからです。

暗闇の解像度という新たな恐怖

従来のゲームでは、暗い場所は単に黒く塗りつぶすか、解像度を落としてごまかす傾向がありました。

しかし、本作のレイトレーシング環境下では、「暗闇の中にも確かなディテールが存在する」ことが視覚的に理解できてしまいます。

ライトで照らした瞬間に浮かび上がる濡れた壁の質感や、見えそうで見えない奥の空間の立体感が、プレイヤーの想像力を掻き立て、恐怖を何倍にも増幅させます。

ホラーゲームを作る上で、見え方や見せ方の迫力がいかに重要か。

最新技術は単純な綺麗さではなく、「恐怖体験の解像度」を上げるために使われているのだと、本作をプレイして強く実感しました。

まとめ

本レビューでは、バイオハザードレクイエムを用いたPS5とPS5 Proの違いを多角的に比較検証しました。

PS5 Proのフルレイトレーシングと120FPSの選択肢、そしてPSSRによる鮮明な描写は、コンソール機の限界を押し広げる素晴らしい体験を提供してくれます。

特にキャラクターのライティングや衣装の質感フェチの方にはたまらない映像美です。

一方で、ノーマルPS5版も開発陣の執念とも言える最適化によって、全く遜色のないリッチなゲーム体験を実現しています。

どちらのハードを選んだとしても、最高峰のサバイバルホラーに没頭できることは間違いありません。

ご自身の予算やモニター環境、そして求めるプレイスタイルに合わせて、後悔のない選択をしていただければ幸いです。

筆者情報

筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手ゲーム雑誌の出版社を経て、独立し現在に至る。幅広いジャンルのゲームに携わるが、主にRPG、FPS、サンドボックス系のゲーム攻略やレビューを得意とする。最新ハードの技術検証も好んで行う。最近の最大の悩みは、執筆活動と検証作業に追われて純粋な趣味の時間が取れず、未プレイの「積みゲー」が100作品を超えてしまったこと。

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サブカルチャー情報を総合的に発信しています。主にポケモンGOの攻略情報、おすすめゲームソフトの紹介、雑誌・漫画のサブスクリプションの情報を取り扱います。

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