編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は間もなく発売されるバイオハザードレクイエムの舞台背景や過去作との深い繋がりが気になっていると思います。
この記事を読み終える頃にはラクーンシティ崩壊の真実と最新作へ向けた全ての疑問が解決しているはずです。
- ラクーンシティ発展と巨大企業アンブレラの暗躍の歴史
- 制御不能なウイルスの開発とパンデミック発生の真実
- 警察組織崩壊と市民や生存者たちによる決死の脱出劇
- レクイエムへと繋がる滅菌作戦と残された数々の謎
それでは解説していきます。
ラクーンシティ崩壊の真実とバイオハザードの原点
ラクーンシティ発展 : アンブレラ社による支配の歴史
寒村から大都市への急激な変貌とアンブレラの進出
ラクーンシティはアメリカ中西部に位置するアークレイ山地に囲まれた地方都市でした。
元々は広大な森林資源を活かした林業や小規模な農業が細々と営まれるだけの小さな田舎町に過ぎませんでした。 住民同士の結びつきが強く凶悪犯罪とは無縁の穏やかなコミュニティが形成されていた記録が当時の新聞などにも残されています。
しかし1960年代に運命を変えるある世界的巨大企業が進出してきたことで事態は急変します。 表向きは優秀な製薬会社として知られていたアンブレラ社が豊かな自然と隔離されたこの地に目を付けたのです。
彼らは莫大な資金を投じて工場や最先端の研究所そして高度な医療施設などを次々と建設していきました。 関連企業の誘致も積極的に行われ町には凄まじい勢いで資本が流入し近代化の波が押し寄せることになります。
特に1980年代以降の発展は目覚ましくのどかな風景はコンクリートとアスファルトに塗り替えられていきました。
資金力による市政とインフラの完全掌握と癒着の構図
インフラ整備も急ピッチで進められ未舗装の道はアスファルトで覆われ近代的なビルが立ち並ぶようになりました。 豊富な雇用機会が創出されたことで全米各地から労働者が殺到し人口は爆発的に増加しました。
かつて数万人規模だった人口は瞬く間に10万人を超える規模にまで膨れ上がり誰もが羨む近代都市へと変貌を遂げたのです。
しかしこの目覚ましい反映はアンブレラという一企業の絶対的な支配下に置かれたいびつな発展でもありました。 アンブレラ社は単なる企業という枠を超えて市政から医療機関さらには警察機関に至るまで絶大な影響力を及ぼし始めます。
当時の市長であったマイケル・ウォーレンはアンブレラ社と深く癒着し彼らの意のままに動く傀儡となっていました。
ウォーレン市長の推進する「21世紀のラクーンシティ計画」は実質的にアンブレラの研究施設拡張計画の隠れ蓑であり市の財政はアンブレラからの寄付金に完全に依存する状態に陥っていました。
| アンブレラ進出前の状況 | アンブレラ進出後の状況 | 変化の主な要因と都市への影響 |
|---|---|---|
| 人口数万人規模の過疎の町 | 人口10万人を超える近代都市 | 工場や研究所建設による爆発的な雇用創出と人口流入 |
| 林業や農業が中心の第一次産業 | 製薬産業と関連企業が中心の産業構造 | 莫大な企業資金の流入とインフラの急速な整備 |
| 独立した自治と平和な治安体制 | 企業による市政と警察の完全な裏での掌握 | 献金とリベートによる有力者の買収と隠蔽体質の構築 |
| 小規模な診療所程度の医療設備 | 全米トップクラスのラクーン総合病院を完備 | アンブレラ出資による医療施設の充実と裏での人体実験の隠れ蓑 |
| 豊かな自然と静かな山間部の環境 | アークレイ山地に点在する巨大な地下研究施設 | 景観保護を名目とした一般人の立ち入り禁止区域の拡大 |
市民の日常に潜む巨大な陰謀と巧妙な洗脳
町のインフラの大部分がアンブレラ社の資金によって維持されるようになり町全体がその傘の下に組み込まれていきました。
市民の多くはアンブレラ関連の施設や下請け企業で働いており企業に反発することは自らの生活基盤を失うことを意味していました。
最新のスタジアムや美術館そして動物園などの大規模な娯楽施設も次々とアンブレラから寄贈され市民は与えられた豊かさに目を奪われていたのです。 彼らはアンブレラ社が裏で非人道的な生物兵器の研究を行っていることなど知る由もありませんでした。
見せかけの平和な日常を謳歌し続ける中で都市の地下深くでは世界を破滅に導く研究が着々と進められていたのです。 企業による完全な情報統制と経済的な依存がラクーンシティという巨大な密室と沈黙のコミュニティを作り上げていました。
攻略ライター目線で見る都市構造の異様さと実験場としての側面
様々なゲーム作品を通じてこのラクーンシティの市街地を幾度となく探索してきましたがその都市構造には常に強い違和感を覚えていました。
一見すると華やかな大通りや商業施設が並んでいますが一歩路地裏に入ると複雑に入り組んだスラムや不釣り合いな規模の廃棄物処理施設が存在します。 これはアンブレラ社が都合の悪いものを全て市民の目から隠すために意図的に設計した都市計画の産物と言えます。
ゲームプレイ中に行き止まりの強固なフェンスや不自然に電子ロックで封鎖された扉に何度も遭遇しますがこれは単なるゲーム進行上のギミックではありません。
企業が有事の際に区画を即座に物理的に封鎖し市民を逃げ場のないモルモットとして閉じ込めるための巨大な実験場としての機能が最初から備わっていたと推測できます。 この箱庭のような都市構造こそが後のパンデミックにおいて市民の生存率を極端に下げる最大の要因となりました。
Tウイルス開発 : ジェームスマーカスの執念と野望
始祖ウイルスからTウイルスへの進化の過程と研究の闇
製薬会社アンブレラの裏の顔は恐るべき生物兵器の開発を行い各国の軍隊や闇組織に兵器を供給する死の商人でした。 その生物兵器開発の中心となっていたのがタイラントウイルス通称Tウイルスと呼ばれる悪魔の産物です。
このウイルスの原型となる始祖ウイルスはアフリカの古代遺跡で発見された「太陽の階段」と呼ばれる特殊な植物から抽出されたものでした。 始祖ウイルスは生物の遺伝子を急激に変異させる特性を持っていましたが毒性が強すぎて感染者はすぐに出血性ショックで死に至るという兵器としての欠点がありました。
これを兵器として実用化するためにヒルなどのDNAを組み込み長い年月をかけて無数の人体実験を繰り返した結果誕生したのがTウイルスです。
この狂気とも言える研究を主導したのがアンブレラ創設メンバーの一人であり天才的な頭脳を持つジェームス・マーカス博士でした。
アンブレラ創設メンバーの愛憎と血塗られた裏切り
マーカスの研究の本来の目的は生き物の肉体を極限まで強化し戦闘能力を飛躍的に向上させた完全な生体兵器を作り出すことでした。
しかしTウイルスはDNAの変異を完全に制御することが極めて難しく被検体となった人間は激しい細胞の崩壊と再生を絶え間なく繰り返します。 その結果として大脳新皮質が完全に破壊され知性を失い底知れぬ飢餓感と強烈な攻撃性だけを持つ怪物へと変貌してしまうのです。
これが後にラクーンシティを地獄に変え世界中を恐怖に陥れることになるゾンビの正体です。
さらにウイルスの適応性が高い個体は筋肉組織が異常に発達し皮膚が剥き出しになり長い舌を持つリッカーと呼ばれる凶悪な怪物へと変異します。 Tウイルスは空気感染こそしないものの体液の接触や咬傷そして汚染された水を介して爆発的に感染が広がるという制御不能なリスクを抱えていました。
| ウイルスの種類と名称 | 開発の目的と発見の経緯 | 感染者の主な症状と生物兵器としての特徴 |
|---|---|---|
| 始祖ウイルス | 全ての生物兵器の起源となる原初のウイルス。アフリカで発見。 | 強烈な毒性により急激な細胞崩壊を起こし致死率が極めて高い。 |
| Tウイルス | 始祖ウイルスをヒルなどのDNAで改良し安定した兵器化を目指す。 | 知性の喪失と強烈な飢餓感を伴うゾンビ化。適応者は異形の怪物へ変異。 |
| Gウイルス | Tウイルス研究の派生からウィリアム・バーキンが独自に発見し開発。 | 宿主の遺伝子を強制的に書き換え自己進化と無限の細胞増殖を繰り返す。 |
| ネメシス寄生体 | Tウイルスと組み合わせてB.O.W.の知能を維持させるための極秘実験。 | 宿主の脳を完全に支配し高度な命令を実行可能な制御型タイラントを生み出す。 |
| T-Veronicaウイルス | アレクシア・アシュフォードがアリの遺伝子をベースに独自開発。 | 長期のコールドスリープを経ることで知能を維持したまま強大な力を得る。 |
狂気の研究施設とヒルに魅入られた男の末路
アンブレラ社内ではマーカスと並ぶ創設者であるオズウェル・E・スペンサーとの間で自らの地位を巡る激しい権力闘争が水面下で繰り広げられていました。 スペンサーはマーカスの研究成果を奪い自らがアンブレラの実権を完全に掌握するための陰謀を冷酷に巡らせていました。
マーカスはアークレイ山地の奥深くに隠された幹部養成所を拠点にしスペンサーの目から逃れるように誰の目も届かない場所で狂気の人体実験を繰り返していました。
彼は自らが開発したTウイルスを大型のヒルに投与しその成長したヒルに異常なまでの愛情を注ぎ我が子のように扱うという常軌を逸した行動をとるようになります。 しかし彼の研究はスペンサーの命を受けた優秀な部下のアルバート・ウェスカーとウィリアム・バーキンによって無惨にも断ち切られます。
暗殺されたマーカスの遺体は下水道の底深く遺棄されましたが彼の体内に侵入したヒルがウイルスの力で十数年という長い年月をかけて彼の細胞を再構築していったのです。
生物兵器としての実用化と神への冒涜的な思想
アンブレラが多大なリスクや倫理的問題を承知でTウイルスの研究を決してやめなかった理由は主に二つ存在します。
一つは世界の裏社会における生物兵器市場での圧倒的な優位性とそれに伴う天文学的な莫大な利益の追求です。 銃や戦車ミサイルといった従来の物理的な兵器とは異なり敵軍を内部から静かに崩壊させるウイルス兵器は国家レベルの顧客から引く手あまたでした。
そしてもう一つの理由は創設者スペンサーが心の奥底に抱いていた選ばれた新人類による理想郷の創造という神をも恐れぬ狂った野望です。
彼はTウイルスを利用して人類を強制的に進化させ自らが不老不死の新世界の神として永遠に君臨することを本気で企てていました。 Tウイルスは単なる戦争のための殺戮兵器であると同時に人間の倫理観を完全に破壊し神の領域へ到達するための禁断の果実でもあったのです。
アークレイ山地事件 : バイオハザード0と1の惨劇
黄道特急事件とレベッカの孤独で過酷な戦い
1998年5月ラクーンシティ郊外のアークレイ山地に隠されたアンブレラの研究施設周辺で大規模なウイルス漏洩事件が発生します。
この漏洩は単なる偶発的な事故ではなく暗殺されたマーカス博士の肉体と精神を取り込んで復活した女王ヒルによるアンブレラへの復讐劇の始まりでした。 アークレイ山地周辺では登山客やハイキングに訪れた家族連れが行方不明になる事件が相次ぎ発見された遺体には獣に食い千切られたような無惨な痕跡が残されていました。
事態を重く見たラクーン市警は特殊部隊S.T.A.R.S.(Special Tactics And Rescue Service)の投入を決定しまずはブラボーチームが調査のために夜の森へと派遣されます。
しかし彼らの乗ったヘリコプターは原因不明のエンジントラブルにより山中の深い森へ不時着を余儀なくされました。 新人隊員であり衛生兵のレベッカ・チェンバースは森の中で停車していたアンブレラの幹部専用列車である「黄道特急」に単身で乗り込みます。
猟奇殺人事件の多発とS.T.A.R.S.の投入の裏側
列車内でレベッカが目にしたのはすでにTウイルスに感染し生ける屍と化した凄惨な乗客たちの姿でした。 ここで発生したパンデミックこそがシリーズの時系列的な原点となるバイオハザード0で描かれた地獄の始まりです。
レベッカは移送中に逃亡していた元海兵隊少尉の死刑囚ビリー・コーエンと偶然出会い生き残るためにやむを得ず彼と共闘することになります。 暴走する特急列車からの脱出そしてアンブレラ幹部養成所での過酷な探索を通じて彼らはアンブレラの恐るべき陰謀と創設者マーカスの狂気に満ちた過去を知ることになります。
擬態マーカスや巨大なサソリ型のB.O.W.など数々の脅威との死闘の末にレベッカとビリーは巨大化した女王ヒルを弱点である光を浴びせて撃破し幹部養成所を爆破して事態を鎮圧しました。 その後レベッカは行方不明となった他のブラボーチームの仲間を探すためにビリーと別れ単身で不気味な洋館へと足を踏み入れていきます。
| S.T.A.R.S.チームと役職 | 主要隊員名とパーソナリティ | チーム内での役割と主な得意装備 | チームの結末と洋館作戦における被害 |
|---|---|---|---|
| アルファチーム隊長 | アルバート・ウェスカー | 隊長・指令塔。冷静沈着だが冷酷。 | 裏でアンブレラと繋がり黒幕として暗躍し後に姿を消す |
| アルファチーム隊員 | クリス・レッドフィールド | 射撃のスペシャリスト・PM(ポイントマン) | 多数のB.O.W.を撃破し洋館の真実を暴き生還 |
| アルファチーム隊員 | ジル・バレンタイン | 爆発物処理・ピッキング・BOM(バックアップ) | クリスと共に洋館の陰謀を暴きタイラントを倒して生還 |
| アルファチーム隊員 | バリー・バートン | 火器の専門家・BOM。家族思いのベテラン。 | ウェスカーに家族を人質に取られ利用されるが最終的に生還 |
| ブラボーチーム隊長 | エンリコ・マリーニ | 隊長・サバイバル技術。部下思い。 | 洋館地下で裏切り者の存在に気付くもウェスカーに暗殺される |
| ブラボーチーム隊員 | レベッカ・チェンバース | 衛生兵・化学知識・RS(リアセキュリティ) | 黄道特急事件を生き抜き洋館へ合流しクリスらをサポートし生還 |
| ブラボーチーム隊員 | リチャード・エイケン | 通信担当・BOM。陽気なムードメーカー。 | 洋館で巨大ヘビ(ヨーン)から仲間を庇い猛毒により殉職 |
閉ざされた洋館でのサバイバルホラーの幕開けと恐怖
一方連絡が途絶えたブラボーチームを捜索するためアルバート・ウェスカー率いるアルファチームも現地へ突入します。
クリス・レッドフィールドやジル・バレンタインら精鋭部隊は森の中で凶暴なゾンビ犬(ケルベロス)の群れに突如として襲撃されます。 仲間であるジョセフ・フロストを目前で食い殺されながらも彼らが命からがら逃げ込んだ先こそが全ての元凶であるスペンサーの巨大な洋館でした。
これが初代バイオハザードの舞台であり世界のゲーム史にサバイバルホラーというジャンルを永遠に確立させた記念すべき惨劇の幕開けです。
洋館の地下には巨大な研究施設が隠されておりそこにはTウイルスによって生み出された数々の悪夢が解き放たれていました。 ゾンビはもちろんのこと爬虫類の遺伝子を組み込んだカエル型のハンターや巨大な蜘蛛(ウェブスピナー)そして究極の生体兵器タイラントなどが次々と隊員たちに襲い掛かりました。
リサ・トレヴァーの悲劇と攻略の鍵となった弾薬管理
リメイク版バイオハザードにおいて追加された設定の中でも最もプレイヤーに強烈なトラウマを与えたのがリサ・トレヴァーの存在です。
彼女はこの洋館の設計者であるジョージ・トレヴァーの娘でありアンブレラによって数十年にも渡り非人道的なウイルスの人体実験のモルモットにされていました。 不死身の肉体と狂気を得た彼女は母親の顔を探して洋館の周辺を徘徊し無敵のクリーチャーとしてプレイヤーに拭い去れない恐怖を与えました。
初代バイオハザードのプレイ体験は当時のゲーマーにとって圧倒的な恐怖と絶望の連続でした。 従来のシューティングゲームとは異なりハンドガンの弾薬や回復アイテムであるグリーンハーブの配置数が極端に制限されていたのです。
目の前のゾンビを全て倒していてはすぐに弾薬が底をつきナイフ一本でタイラントと対峙するという絶望的な状況に追い込まれます。 そのため敵を倒すのかそれともダメージ覚悟で強行突破するのかという極限の状況判断が常にプレイヤーに求められました。
激戦の末にクリスたちはタイラントを撃破し研究所と洋館を爆破して生還を果たしましたがこれはラクーンシティを襲う真の絶望の序章に過ぎませんでした。
ウイルス漏洩の引き金 : ウィリアムバーキンの暴走
天才研究員の狂気とGウイルスへの異常な執着
洋館事件は生還したS.T.A.R.S.隊員たちの証言も虚しくアンブレラと癒着した警察上層部によってもみ消され完全に隠蔽されたかに見えました。
しかし研究施設から流出したTウイルスはアークレイ山地の複雑な地下水脈を経由しゆっくりと確実に街へと忍び寄っていました。 汚染された水はラクーンシティの廃棄物処理施設へと到達しそこで働く作業員たちを静かに蝕み始めていたのです。
さらに事態を決定的な破滅へと導いたのが1998年9月22日に発生したウィリアム・バーキンへの武力襲撃事件です。
バーキンはTウイルスの研究から派生し先述のリサ・トレヴァーから抽出した特異な物質を元に宿主の遺伝子を完全に書き換え無限の進化を促すGウイルスを独自に完成させていました。 彼はこのGウイルスをアンブレラに渡すことを拒みアメリカ政府の軍高官に売り渡し自らの地位と研究環境を確固たるものにしようと画策していました。
しかしこの裏切り行為はアンブレラの上層部にすぐに露見し彼の元へはウイルスの奪取と暗殺を目的とした特殊部隊が直ちに送り込まれることになります。
アンブレラ特殊部隊U.S.S.の強襲と最悪の結末
ハンク率いるアンブレラの極秘の特殊部隊U.S.S.(Umbrella Security Service)アルファチームはラクーンシティの地下深くに建設された巨大研究所「NEST」に極秘裏に侵入しました。 彼らはバーキンを研究室の奥に追い詰めGウイルスのサンプルが入ったアタッシュケースを強奪しようと試みます。
もみ合いの末に恐怖と緊張に駆られた隊員の一人がバーキンに向かってサブマシンガンを乱射し彼に無数の銃弾を浴びせ致命傷を負わせてしまいます。
瀕死の重傷を負い自らの命の灯火が消えゆく中でバーキンは最期の力を振り絞り白衣に隠し持っていた予備のGウイルスのサンプルを取り出しました。 狂気と執念に囚われた天才研究員は自らの肉体にGウイルスを直接注射し人間としての尊厳を捨てて醜悪で強靭なG生物へと変貌を遂げたのです。
これがラクーンシティの地下で密かに引き金が引かれたパンデミックの真の絶望の始まりでした。
| G生物の変異形態 | 肉体の特徴と急激な変化のプロセス | 戦闘能力とプレイヤーを追い詰める主な攻撃手段 |
|---|---|---|
| G第1形態 | 右半身を中心に筋肉が異常に肥大化し肩に巨大な眼球が出現する。 | 鉄パイプなどの重い鈍器を軽々と振り回す異常な腕力と突進。 |
| G第2形態 | バーキンの本来の頭部が左胸に押し出され新たな頭部が形成される。 | 巨大化した右腕の鋭い爪による強烈な引き裂き攻撃と連続打撃。 |
| G第3形態 | 人間の原型を完全に留めなくなり多腕化と全身の装甲化が進行する。 | 複数の腕を使った素早い連続攻撃と驚異的な跳躍力による急襲。 |
| G第4形態 | 二足歩行を維持できなくなり四足歩行の獣のような巨大な姿へ変化。 | 壁や天井を這い回る高速移動と巨大な顎による一撃必殺の噛み砕き攻撃。 |
| G第5形態 | 列車ほどの大きさに肥大化した不定形の巨大な肉塊へと成り果てる。 | あらゆる周囲の有機物を取り込み触手と圧倒的な質量で押し潰す攻撃。 |
下水道から始まるネズミを媒介とした爆発的感染
G生物と化したバーキンは凄まじい復讐心に突き動かされ逃走するU.S.S.の特殊部隊を地下水道の奥深くで執拗に追跡しました。
死神ハンクを除く部隊は全滅しバーキンは圧倒的な暴力で重武装の隊員たちを次々と惨殺し彼らが所持していたTウイルスのサンプル入りのケースを怒りに任せて踏み砕いてしまいます。
カプセルから漏れ出した大量のTウイルスの青い液体は下水道の水に混ざりそこに生息していた無数のネズミたちを汚染しました。 ウイルスに感染し凶暴化したネズミの大群は地下空間から地上へと一斉に這い出し市街地のあらゆる場所へと散らばっていきました。
彼らは飲食店や住宅地の裏路地を駆け回り市民の食料や上水道を次々と汚染していったのです。 空気感染しないTウイルスにとってネズミという至る所に存在する媒介者は都市全域に病魔をばら撒く最悪にして最凶の運び屋となりました。
完璧な隠蔽工作の綻びと迫り来る都市の完全な死
これまでは洋館や隔離された研究所といった閉鎖空間の中だけで起きていたバイオハザードがついに一般市民の暮らす生活圏へと大規模に流出したのです。
数日後にはラクーン総合病院に原因不明の高熱や意識混濁さらには皮膚の異常な痒みを訴える患者が殺到し医療現場は瞬く間にパンク状態に陥りました。 アンブレラ社は初期段階ではメディアや市長をコントロールし「奇病の発生」として事実を隠蔽しようと試みました。
しかしネズミによるウイルスの拡散速度は彼らのシミュレーションを遥かに超えており感染者の数は指数関数的に膨れ上がっていきます。
一度発症し理性を失いゾンビと化した市民は愛する家族や隣人に容赦無く襲い掛かり噛みつかれた者もまた新たなゾンビへと変貌するという終わりのない負の連鎖が始まりました。 完璧にコントロールされていたはずのアンブレラの箱庭都市は凄まじい悲鳴と共に音を立てて崩壊の最終段階へと突入していったのです。
感染爆発と警察の腐敗 : ブライアンアイアンズの裏切り
原因不明の暴動と急増する犠牲者の隠された謎
9月の下旬に入るとラクーンシティの市街地では原因不明の暴動事件や猟奇的な事件が多発するようになります。
路上での凄惨な殺傷事件や住民同士の異常な噛みつき事件が相次ぎ行方不明者の数は毎日のように数百人単位で急増していきました。 警察の通信指令室には市民からの悲痛な救助要請の電話が絶え間なく鳴り響きパトカーと救急車のサイレンが昼夜を問わず街中に響き渡っていました。
現場に駆けつけた警官たちは言葉が通じず何度ハンドガンの銃弾を胴体に撃ち込んでも全く怯むことなく向かってくる市民の姿に恐怖と混乱を隠せませんでした。
本来であればこの時点で軍の介入を政府に要請し大規模な避難勧告と戒厳令を出すべき国家レベルの異常事態でした。 しかしラクーン市警(R.P.D.)の上層部はこの未曾有の危機を単なる「一部の暴徒による大規模な暴動事件」として矮小化して処理しようと試みます。
警察署長の狂気とアンブレラとの血塗られた癒着
ウイルス感染の事実が公にされず適切な対応が遅れた背景にはラクーン市警署長であるブライアン・アイアンズとアンブレラ社との深い癒着が存在していました。 アイアンズ署長は長年にわたりアンブレラから莫大な裏金を受け取っており警察内部の捜査の目を逸らす役割を担っていたのです。
彼は表向きは温厚な署長を演じていましたが裏では猟奇的な動物の剥製収集を趣味とし若い女性を標的とする異常な精神の持ち主でありこの混乱に乗じて自らの狂気を完全に解放させました。 市長の娘を拉致して自らの手で殺害して剥製にしようとするなどその行動は完全に常軌を逸していました。
感染が拡大し警察署内にゾンビが侵入し始める状況を把握していながら彼は外部への通信ケーブルを意図的に切断し部下たちの救助要請を黙殺しました。
さらに彼は署内の武器庫や弾薬庫を封鎖し武器や鍵の配置を署内のあちこちに分散させるという信じがたい妨害工作を行います。 これにより前線で戦う優秀な警官たちは十分な弾薬を補給することができず次々とゾンビの餌食となっていきました。
| ラクーン市警(R.P.D.)防衛拠点 | 陥落の主な理由と署長による執拗な妨害工作 | 被害の状況と最終的な警察組織の結末 |
|---|---|---|
| 正面玄関メインホール | マービン巡査を中心としたバリケードの構築遅れと人員の分散配置。 | シャッターを突き破られ多数のゾンビが押し寄せ防衛線が完全に崩壊。 |
| 西側オフィスエリア | 署長の命令による弾薬の枯渇と通信機器の意図的な破壊による連携の遮断。 | 孤立無援となり多数の警官が室内で惨殺され後にゾンビ化して徘徊。 |
| 地下留置場周辺エリア | 署長による重火器武器庫の封鎖と鍵盤のボタンの隠匿。 | 留置されていた囚人もろとも感染が拡大し地下施設でバイオハザードが発生。 |
| ヘリポート屋上エリア | 外部への通信遮断による救助ヘリの到着遅延とB.O.W.の襲撃。 | 署外への脱出を試みた生存者が全滅し救助ヘリが墜落炎上する大惨事に。 |
武器の分散配置による計画的な防衛網の完全破壊
アイアンズ署長の狂気とアンブレラ社の徹底した隠蔽体質によってラクーン市警という組織は防衛拠点としての機能を完全に失いました。
エリオットやデビッドといった優秀な警官たちが連携を取ることもできず暗い廊下や狭いオフィスの中で孤立し無駄死にを強いられたのです。 ゲーム内でプレイヤーが警察署を探索する際にハンドガンの弾やショットガンが不自然な場所に配置されているのには明確な理由があります。
それはゲーム的な難易度調整の都合だけでなくアイアンズ署長が部下たちを確実に死に至らしめるために意図的に隠したからに他なりません。
つまりラクーンシティの崩壊は決して避けられない自然災害やウイルスの猛威だけでなく人間の強欲と狂気が引き起こした明確な「人災」だったのです。 多くの市民が「警察署に逃げ込めば警察官が助けてくれる」と信じて集まりましたがそこは安全な避難所ではなく巨大で血生臭い死の罠となっていました。
美術館を改装した複雑な警察署のギミックの深い考察
攻略ライターとしてバイオハザード2の警察署のマップデザインを振り返るとその特異な構造に改めて驚かされます。
実はラクーン市警の庁舎は元々歴史ある広大な美術館であった建物を市が買い取り改装して利用しているという裏設定があります。 そのため警察署内には不自然な三つのメダルをはめ込む女神像のギミックや奇妙なマーク(スペード、ダイヤなど)の形をした鍵穴の扉そして地下へと続く隠し通路などが多数存在しています。
これはアイアンズ署長が個人的な趣味と有事の際の逃走経路や隠し財産を確保するために美術館時代のギミックを意図的に残し改修したためです。
ゲームとしてはアイテム探しや謎解きの面白さを提供する素晴らしいレベルデザインですが実際の警察署の設定として考えると非常に狂気じみています。 緊急事態に署員がスムーズに移動できず部屋間のアクセスが極端に悪いこのような構造の庁舎はゾンビパニックにおいてはまさに最悪の環境だったと言えるでしょう。
UBCSとネメシス投入 : アンブレラの非道な隠蔽工作
表向きの市民救助部隊と裏の戦闘データ収集部隊
地獄のような状況に陥っても元凶であるアンブレラ社は市民を救助するための積極的かつ人道的な行動を起こすことは決してありませんでした。 彼らにとってこの都市全域を巻き込んだ大規模なパンデミックは新型の生物兵器の性能をテストするための絶好の野外実験場に過ぎなかったのです。
9月26日アンブレラは自社の私設軍隊であるU.B.C.S.(アンブレラ・バイオハザード対策部隊)を傭兵を中心に編成しラクーンシティに大量に空挺降下させます。
カルロス・オリヴェイラやミハイル・ヴィクトールらが所属する彼らの表向きの任務は「取り残された市民の救助活動と暴動の鎮圧」でしたが部隊のほとんどの隊員はその真の目的を知らされていませんでした。 彼らの本当の役割はゾンビの集団行動の分析や都市部における感染拡大の速度を計測するための「使い捨てのモルモット」でした。
ニコライ・ジノビエフのような一部の監視員(モニター)だけが真の目的を知りアンブレラ上層部は監視カメラを通じて安全な場所からこの壮大な死のゲームを冷酷に観察していたのです。
B.O.W.の市街地への意図的な投入と戦場の混乱
さらに悪質なことにアンブレラはこの混乱に乗じて開発中であった様々なB.O.W.(有機生命体兵器)を意図的に市街地へとパラシュートなどで解き放ちました。
巨大化した蜘蛛や爬虫類の遺伝子を組み込んだカエル型のハンターβそして病院施設で生み出されたリッカー系の亜種が市民や警官に襲い掛かります。 これは高価な生体兵器が複雑な市街戦において重武装の部隊相手にどれほどの殺傷能力を発揮するのか実戦データを収集するための極めて非道な実験でした。
真実を知らされずに投入された歴戦の傭兵であるU.B.C.S.の隊員たちも想定を遥かに超える化け物たちの群れに直面し弾薬を使い果たし次々と命を落としていきます。
重武装の軍隊ですら歯が立たない圧倒的な物量と未知の恐怖の前に部隊の指揮系統は崩壊しラクーンシティは完全な壊滅状態へと陥りました。 街角には車が炎上し血溜まりに倒れる人々の悲鳴が響き渡るまさに現世に現れた地獄絵図となっていました。
| 投入されたB.O.W. | 開発コード・通称 | 市街地での主な行動パターンとプレイヤーへの脅威度 |
|---|---|---|
| ハンターβ | 戦闘用生体兵器 | 驚異的な跳躍力で生存者を急襲し鋭い爪で首を刈る即死攻撃を持つ。 |
| リッカー | V-ACT変異体 | 天井や壁を這い回り長い舌による拘束と鋭い爪で警官隊を全滅させる。 |
| タイラント(T-103) | 量産型タイラント | 防弾コートを羽織り無言で標的を追跡し強靭な腕力で障害物を粉砕する。 |
| ネメシス-T型 | 追跡者 | ロケットランチャーなどの重火器を装備しS.T.A.R.S.を執拗に追い詰める。 |
| Drain Deimos | ドレインデイモス | ノミが巨大化したクリーチャー。壁を這いプレイヤーに卵を植え付ける。 |
S.T.A.R.S.抹殺をプログラムされた最強の刺客ネメシス
9月28日アンブレラはこれまでの兵器とは一線を画す最強にして最悪の刺客をヘリコプターからラクーンシティに投下します。 それが寄生生物「NE-α」を脳に移植された高知能型タイラントであるネメシス-T型通称「追跡者」です。
ネメシスは洋館事件の生き残りでありアンブレラの悪事を世界に告発しようとしていたS.T.A.R.S.の隊員たちを抹殺するためだけにプログラムされていました。 通常のタイラントは簡単な命令の理解に限界がありましたがネメシスは寄生体によって高度な知能を維持しておりロケットランチャーや火炎放射器などの武器の扱いや複雑な追跡行動が可能でした。
漆黒の拘束コートに身を包み「STARS…」と低く唸りながら重火器を軽々と操るその姿はまさに死神そのものでした。 ネメシスは警察署周辺を徘徊しS.T.A.R.S.の隊員であるブラッド・ヴィッカーズの頭部を触手で貫き無惨に殺害しジル・バレンタインへの執拗な追跡を開始します。
逃げ場のない街での恐怖の追跡劇と生存確率ゼロの絶望
バイオハザード3のプレイにおいてこのネメシスの存在はプレイヤーにこれまでにない種類の強烈な焦燥感と恐怖を植え付けました。
従来の敵は特定の部屋やエリアに留まっていることが多く扉を開けて隣の部屋に逃げ切れば安全が確保されるという安心感がありました。 しかしネメシスは扉を破壊し壁を突き破りさらにはプレイヤーよりも速いスピードで走り込んで執拗に追いかけてくるのです。
セーブポイントであるタイプライターの部屋の直前まで追いつめられ強烈な右フックを浴びた時の心臓の鼓動は今でも鮮明に思い出すことができます。 ネメシスという単体で軍隊に匹敵する怪物の投入によってラクーンシティにおける生存者の生存確率は実質的にゼロに等しい状態まで低下させられました。
この逃げ場のない燃える街で生き延びるためには強力な武器の火力だけでなく一瞬の判断力と決して諦めない精神力が必要だったのです。
生存者たちの脱出と次作レクイエムへの繋がり
レオンとクレアの奮闘 : バイオハザード2の死闘
新米警官と女子大生の絶望的な出会いと分断
街が完全な崩壊状態にあった9月29日の夜二人の若者がそれぞれの理由で地獄と化したラクーンシティへと車とバイクを走らせていました。
一人はこの日ラクーン市警への初赴任を控えていた新米警官のレオン・S・ケネディ。彼は前日の夜に彼女と別れヤケ酒を飲んで遅刻するという不運に見舞われていました。 もう一人は音信不通となった兄のクリス・レッドフィールドを探すために単身で街を訪れた女子大生のクレア・レッドフィールドです。
彼らは街の入り口のダイナーで人間を貪り食うゾンビの群れに遭遇し偶然の出会いを果たしますが直後に暴走した大型トレーラーの爆発事故に巻き込まれ分断されてしまいます。 二人は炎に包まれた市街地を抜け唯一安全な場所であると信じていた警察署を目指して別々のルートで決死のサバイバルを開始します。
しかし苦労の末に辿り着いた警察署はすでにゾンビとクリーチャーの巣窟と化しており生存している警官はマービン巡査ただ一人という絶望的な状況でした。
警察署からの脱出と孤独な少女シェリーの保護
レオンとクレアはトランシーバーなどで互いの無事を確認しながら複雑なギミックに満ちた美術館改め警察署内の探索を進めていきます。
クレアはその過酷な探索の過程で署内の署長室近くに身を潜めていた一人の孤独な少女シェリー・バーキンを保護します。 彼女は諸悪の根源であるGウイルスの開発者ウィリアム・バーキンと研究員アネットの実の娘であり首から下げたペンダントの中にGウイルスのマスターサンプルを隠し持っていました。
そのペンダントを狙うアンブレラの工作員や父親の成れの果てである怪物からシェリーを守り抜くことがクレアの重要な使命となります。
一方レオンは謎の東洋系美女エイダ・ウォンと出会いアンブレラの闇の深さと彼女の隠されたスパイとしての目的に翻弄されながらも警察署からの地下脱出経路を模索します。 彼らは警察署の地下駐車場から下水道さらにアンブレラの巨大地下研究所「NEST」へと足を踏み入れていくことになります。
| キャラクター | サバイバルにおける主な特徴と生い立ち | ゲーム後半の主な使用武器と攻略上の火力 |
|---|---|---|
| レオン・S・ケネディ | 警察学校で培った射撃術と驚異的な身体能力。正義感が強い。 | カスタムショットガン・マグナム・火炎放射器による単体高火力。 |
| クレア・レッドフィールド | 兄クリスから教え込まれた護身術とピッキング技術。母性が強い。 | グレネードランチャー(各種弾薬)・スパークショットによる範囲制圧。 |
| エイダ・ウォン | 目的のためには手段を選ばない謎の女スパイ。ハッキングが得意。 | サブマシンガンと特殊なガジェットを駆使した隠密行動。 |
| シェリー・バーキン | 両親から放置されていた孤独な少女。Gウイルスの鍵を握る。 | 戦闘能力は皆無だが小柄な体格を活かした隠密と回避。 |
Gウイルスの驚異的な脅威とタイラントの執拗な追跡
地下水路や最先端の研究所での戦いは警察署でのサバイバルを遥かに凌ぐ過酷で血みどろなものでした。
二人の前に立ち塞がったのは無限の進化を続けるG生物ウィリアム・バーキンと生存者暗殺指令を受けて投下された黒いコートのタイラント(T-103)です。 バーキンは遭遇する度にその姿を悍ましく変化させより強力な腕力と凶暴性で執拗に実の娘であるシェリーを追い求めてきました(Gウイルスは遺伝子的に近いものに胚を植え付けようとする性質があるため)。
対するタイラントは重い足音を響かせながら無言で迫り来る恐怖の象徴であり限られた弾薬の中で如何にして彼から逃げ切るかがプレイヤーの腕とマップ把握能力の見せ所でした。
攻略ライターとしての視点で見るとG第3形態やタイラントの最終形態(スーパータイラント)との戦闘は回復アイテムと強力なマグナム弾の緻密な温存計画が必須となるシリーズ屈指の名勝負でした。 幾度もの死線を越えボロボロになりながらも彼らは決して生きる意志を諦めませんでした。
ザッピングシステムが描いた裏表の重厚なドラマ
バイオハザード2の物語を深く魅力的なものにしているのが表と裏の二つの視点で交差する「ザッピングシステム」です。
レオンが表シナリオで取った行動や取得したアイテム(サブマシンガンやサイドパックなど)が裏シナリオをプレイするクレアの状況に直接変化をもたらすという当時としては革新的なシステムでした。 同じ時間軸で起こっている出来事を異なる視点から体験することで事件の全体像がパズルのように組み合わさっていく快感がありました。
9月30日の早朝研究所の自爆システムが作動しカウントダウンが響き渡る中レオンとクレアそしてシェリーの3人は地下を走る巨大な脱出用貨物列車に乗り込みます。
執念深く追いすがってくるG生物の最終第5形態を列車の爆発と共に完全に粉砕し彼らはついにラクーンシティの地下から陽の当たる外界へと脱出を果たしました。 この三人の強い絆と奇跡の生還劇はシリーズ屈指の名シーンとして今もファンの間で語り継がれています。
ジルとカルロスの共闘 : バイオハザード3の決死行
惨劇の生き残りによる孤独なサバイバルの開始
レオンとクレアが街に到着する前日の9月28日洋館事件の生き残りであるジル・バレンタインはすでにこの地獄のような街で孤独な戦いを開始していました。
彼女はアンブレラの監視下にあるアパートに軟禁状態にあり独自の調査を続けていましたが街が完全にゾンビで溢れ返るのを機に自力での脱出を決意します。 ジルはS.T.A.R.S.としての高度な訓練を受けた戦闘と爆発物処理のプロフェッショナルでありハンドガン一丁で無数のゾンビを捌きながら炎上する市街地を駆け抜けました。
しかし彼女の前に立ち塞がったのが先述したアンブレラの最強の刺客ネメシス-T型です。 圧倒的な戦闘力と回復力を持つネメシスからの市街地全域を使った逃走は肉体的にも精神的にもジルを極限まで追い詰めていきました。
UBCS隊員カルロスとの出会いと共闘への長く険しい道
逃げ場のない市街地でジルはU.B.C.S.の生き残りであるカルロス・オリヴェイラという若い傭兵と出会います。
最初はアンブレラの私兵である彼を「アンブレラの犬」と呼び強く警戒していたジルでしたが部隊が壊滅し会社から見捨てられたカルロスの真摯な態度に触れ共に行動することになります。 彼らはラクーンシティのシンボルである時計塔の鐘を鳴らして救助ヘリを呼ぶという計画を立て路面電車を修理して死地を乗り越えて時計塔へと到達します。
しかしヘリが到着したまさにその瞬間ネメシスが放ったロケットランチャーによってヘリは無惨にも撃墜され希望は完全に絶たれてしまいます。 さらにこの直後の戦闘でジルはネメシスの触手による攻撃を受け致死性のTウイルスに感染してしまうという絶望的な状況に陥りました。
| 日付と時間軸 | ジルとカルロスの主な行動と重大な出来事 | ネメシスの状態とプレイヤーへの脅威 |
|---|---|---|
| 9月28日 夜 | ジルがアパートから脱出。市街地でカルロスらと合流。 | 第1形態:ロケットランチャーを装備しどこまでも執拗に追跡。 |
| 9月29日 深夜 | 時計塔で救助ヘリを呼ぶが撃墜される。ジルがウイルスに感染。 | 第2形態:コートが破れ触手を振り回す近接戦闘特化型へ変異。 |
| 9月30日 未明 | ジルが昏睡状態。カルロスが病院でワクチンを入手しジルを治療。 | ジルが昏睡状態のため一時的にネメシスの追跡が途絶える。 |
| 10月1日 早朝 | 廃棄物処理施設での最終決戦とヘリによる街からの完全脱出。 | 第3形態:巨大な肉塊となり毒液を吐き出す異形の最終形態。 |
ネメシスとの幾度にも及ぶ死闘とレールガンによる決着
昏睡状態に陥ったジルを救うためカルロスは単身でハンターがうろつく危険なラクーン総合病院へと潜入し命がけでウイルスのワクチンを精製し入手します。
彼の献身的な行動により一命を取り留めたジルは10月1日の早朝最終防衛ラインであるアンブレラの巨大な廃棄物処理施設へと向かいます。 そこでは度重なるジルからのダメージと周囲の有機物の取り込みによって人間の原型を全く留めない巨大な肉塊と化したネメシス第3形態が待ち受けていました。
ジルは施設内に極秘裏に設置されていた巨大な対B.O.W.用レールガン「パラケルススの魔剣」を起動し膨大なエネルギー波をネメシスに撃ち込みます。 「スターズの力、思い知りなさい」という名ゼリフと共にマグナムの弾丸を撃ち込みジルはついにネメシスとの長く苦しい死闘に完全な終止符を打ちました。
ライブセレクションがもたらした極限の選択と生還
バイオハザード3のゲームシステムで特筆すべきはプレイヤーに瞬時の判断を迫る「ライブセレクション」です。
ネメシスに遭遇した際や特定のトラップが発動した際に画面がスローモーションになり二つの選択肢から行動を選ばなければなりません。 逃げるか戦うか隠れるか飛び降りるかといった選択によってその後の展開やボスの強さが入手アイテムが変化する極めてスリリングなシステムでした。
10月1日全ての敵を退けニコライの陰謀を阻止したジルとカルロスはかつての同僚であるバリー・バートンが操縦する救助ヘリコプターに間一髪で飛び乗ることに成功します。 彼らが空へと舞い上がった直後ラクーンシティの運命を永遠に決定づける最悪の作戦が実行に移されようとしていました。
一般市民のサバイバル : アウトブレイクとアリッサの存在
特別な力を持たない者たちの過酷な生存競争
特殊部隊の隊員や警察官といった戦闘のプロフェッショナルだけがラクーンシティの惨劇を生き延びたわけではありません。 ごく普通の日常を生きていた一般市民たちもまたこの地獄の中で絶望的なサバイバルを強いられていました。
その模様を克明に描いたのがバイオハザードアウトブレイクシリーズ(FILE1・FILE2)です。 バーのウェイトレス、地下鉄の職員、しがない配管工、そして外科医など戦闘訓練を一切受けていない彼らは限られた日用品や工具を武器にして戦わなければなりませんでした。
モップの柄や鉄パイプでゾンビを牽制し毒に侵された仲間に肩を貸し合いながら暗闇の街を彷徨う姿は過去作以上に生々しい人間の恐怖と絶望感を描き出していました。
報道記者アリッサが追い求めた真実と記録の価値
そんな市民生存者の中にレクイエムの物語を紐解く上で極めて重要なキーパーソンが存在します。 それが敏腕の地方新聞記者であるアリッサ・アッシュクロフトです。
彼女は勝気な性格と強い正義感の持ち主でありアンブレラ社の黒い噂をパンデミック発生以前から独自に調査していました。 パンデミック発生時も彼女は単に逃げ惑うだけでなく真実を世界に暴くために危険を顧みず証拠となるファイルや写真を集め続けていました。
彼女が残した取材メモや隠し持っていたフィルムはアンブレラの非道な行いを証明する第一級の証拠となるはずでした。 このアリッサこそが最新作レクイエムの主人公であるグレースの母親であると言われており彼女の残した記録が物語の謎を解き明かす最大の鍵を握ることは間違いありません。
| キャラクター | 職業と人物像の特徴 | サバイバルにおける独自のスキルとプレイスタイル |
|---|---|---|
| ケビン・ライマン | R.P.D.の陽気な警官 | 専用の45口径ハンドガンによる強力な狙い撃ちと蹴り。 |
| シンディ・レノックス | J’sバーのウェイトレス | ハーブケースによる仲間の治療と回復アイテムの調合の専門家。 |
| マーク・ウィルキンス | 黒人の初老の警備員 | 強靭な肉体を活かしたガードと鈍器による強力なフルスイング。 |
| アリッサ・アッシュクロフト | 地方新聞の敏腕記者 | ピッキングによる専用の鍵の開錠とバックステップによる高い回避能力。 |
| デビット・キング | 無口な配管工 | 工具箱を利用した武器の組み立てとスパナによる連続攻撃。 |
| ヨーコ・スズキ | アンブレラの元研究員 | バックパックによるアイテムの大量所持とエスケープ(這いずり回避)。 |
協力プレイが必須だった革新的なゲームシステムとウイルスゲージ
アウトブレイクはシリーズで初めてオンライン協力プレイを前提に設計された革新的なタイトルでした。
一人では動かせない重い障害物を仲間と一緒に押し退けたり一人がゾンビの囮になっている間にもう一人がピッキングで鍵を開けたりといった緻密な連携が必須でした。 アイテムの受け渡しや簡単な指示出しを駆使して限られた資源を共有するプレイフィールはまさに極限のサバイバルシミュレーションと言えました。
また各キャラクターは時間経過と共に「ウイルス侵食率」というゲージが上昇していくというシステムがありモタモタしていると助かる前にゾンビ化してゲームオーバーになってしまうというプレッシャーが常にありました。
アリッサをはじめとする市民たちは炎上するホテル(獄炎)、巨大植物に覆われた廃病院(記憶)、そして動物園(野生)などの様々なシチュエーションで仲間と協力し幾つもの絶望を乗り越えて脱出ルートを切り開いていきました。
レクイエムの主人公グレースへと受け継がれるジャーナリズムの意志
アリッサがラクーンシティから最終的にどのような手段で生還を果たしたのかそして彼女が収集した証拠がその後どうなったのかは長らくシリーズの中で語られてきませんでした。
しかしレクイエムにおいて彼女の娘であるグレースが主人公として登場することで数十年にわたる空白の時間がついに埋められることになります。 グレースは母親が命がけで残したラクーンシティ崩壊の記録の真実を追い求め再び危険な領域へと足を踏み入れることが予想されます。
母から娘へ引き継がれたジャーナリストとしての執念がアンブレラの残党や新たなバイオテロの黒幕を暴き出す最大の原動力となるはずです。 アウトブレイクという外伝的な名作のキャラクター設定が数十年越しの最新ナンバリングタイトルでメインストーリーの核として機能する胸熱な展開に古参ファンは期待を隠せません。
滅菌作戦の決行 : ラクーンシティ消滅と政府の思惑
制御不能な感染拡大と救済活動の完全な限界
10月1日ラクーンシティの状況はもはや誰の目から見ても完全に制御不能な限界点に達していました。
街路は無数のゾンビで埋め尽くされ巨大化したB.O.W.が我が物顔で建物を破壊し一般市民の生存者の声は完全に途絶えていました。 周辺地域や他都市へのウイルスの二次流出のリスクも極限まで高まっており事態を収拾するための通常の軍事作戦は不可能と判断されました。
この状況に最も焦りを感じていたのはアンブレラ社と裏で繋がりを持っていたディレック・C・シモンズをはじめとするアメリカ合衆国政府の高官たちでした。 彼らは自らの生物兵器購入の事実やアンブレラとの癒着を裏付ける証拠が外部に流出することを何よりも恐れていました。
そのため彼らは人道的救助を完全に放棄し最も冷酷で非情な決断を下すことになります。
アメリカ政府による隠蔽工作としてのミサイル攻撃「滅菌作戦」
アメリカ合衆国大統領は国家安全保障を大義名分としてラクーンシティ全域を対象とした戦略兵器による「滅菌作戦」の実行を承認しました。
これは表向きはウイルスの感染拡大を防ぐための苦渋の決断としてメディアに発表されましたがその真の目的は完全なる証拠の隠蔽工作でした。 作戦は迅速に実行に移され上空に飛来した戦略爆撃機から特殊な熱気化爆弾(サーモバリック弾)を搭載した大型ミサイルが投下されました。
ミサイルはラクーンシティの中心部に着弾し凄まじい閃光と共に全てを焼き尽くす超高温の爆風が放射状に広がりました。 警察署も病院もアンブレラの研究所もそしてそこに残されていたかもしれないわずかな生存者たちも一瞬にして爆炎の中に消え去ったのです。
| 日時と状況 | ラクーンシティ滅菌作戦に関する出来事の推移 | 政府とアンブレラ上層部の思惑 |
|---|---|---|
| 9月末(感染末期) | ウイルス感染が市街地全域に拡大し制御不能な事態に。 | アンブレラは戦闘データ収集を完了し主要スタッフの撤収準備へ。 |
| 10月1日未明 | 米国政府が軍事介入の限界と周辺地域へのパンデミック拡大リスクを判断。 | 癒着の証拠隠滅を急ぐ政府高官(シモンズら)が強硬策を大統領に強く主張。 |
| 10月1日早朝 | 大統領権限により戦略ミサイルによる「滅菌作戦」を正式に承認。 | 人命救助を完全に放棄し都市ごと全てを焼き尽くす冷酷な決定。 |
| 10月1日朝 | ミサイル着弾。ラクーンシティは地図上から完全に消滅し更地となる。 | 表向きは「悲劇的な感染爆発を防ぐための断腸の措置」と国民へ発表。 |
焼き尽くされた証拠と消し去られた10万人の市民の命
この滅菌作戦によってラクーンシティという都市は文字通りアメリカの地図上から完全に消滅しました。 10万人以上が暮らしていた美しい街の痕跡は巨大なクレーターと焦げた瓦礫の山へと変わり果てました。
アンブレラ社の長年にわたる企業犯罪の数々も人体実験の犠牲となった人々の無念も全ては灰となって闇に葬られたかに見えました。 しかし政府とアンブレラは完全に証拠を隠滅できたわけではありませんでした。
レオンやクレアそしてジルやアリッサといった生き残った数少ない者たちの記憶の中にそして彼らが持ち出したわずかなデータの中に真実は確実に残されていました。 ラクーンシティの消滅はバイオテロの脅威の終わりではなく世界規模での果てしない戦いの始まりを告げる狼煙となったのです。
地図から消滅した街が残した永遠に癒えない傷跡
ラクーンシティの悲劇はバイオハザードシリーズの世界観に永遠に癒えることのない深い傷跡を残しました。
この事件と生存者たちの告発をきっかけにアンブレラ社は業務停止命令を受け最終的には株価暴落と裁判によって事実上の倒産に追い込まれます。 しかし巨大企業アンブレラが崩壊しても彼らが開発した生物兵器のデータはアルバート・ウェスカーらの暗躍によってブラックマーケットに流出してしまいました。
ラクーンシティの生き残りたちはそれぞれの立場でこの終わらないバイオテロとの戦いに身を投じていくことになります。 そして時は流れラクーンシティ消滅から約30年後あの全ての悲劇のグラウンド・ゼロが再び物語の表舞台へと姿を現そうとしているのです。
約30年後の世界 : バイオハザードレクイエムの舞台背景
ラクーンシティの跡地に隠された新たな脅威と胎動
間もなく発売される最新作バイオハザードレクイエムはラクーンシティ崩壊から約30年という長い歳月が経過した現代の世界が舞台となります。
かつて巨大なクレーターとなったラクーンシティの跡地は長らくアメリカ政府によって厳重に封鎖され立ち入り禁止の隔離区域となっていました。 しかし30年の時を経てその汚染された大地の下に滅菌作戦の爆炎を逃れたアンブレラの未開の巨大施設が存在していることが発覚したという設定が予想されます。
あるいは地下深くで30年間誰の目にも触れることなく独自の進化を続けていた究極のTウイルス変異体が目を覚ましたのかもしれません。 いずれにせよかつての地獄の跡地が再び人類の存亡を揺るがす恐怖の震源地としてプレイヤーの前に立ちはだかることは間違いありません。
世界に拡散した生物兵器と終わらない対バイオテロの歴史
この30年間世界は決して平和になったわけではありません。
アンブレラ崩壊後流出した生物兵器のデータは闇市場を通じて拡散しテラグリジア・パニックやトールオークス事件など世界各地で局地的なバイオテロが頻発する時代となっていました。 これに対抗するため対バイオテロ部隊BSAA(Bioterrorism Security Assessment Alliance)や大統領直轄の組織DSOなどが設立され終わりの見えない戦いが繰り広げられてきました。
レクイエムの世界情勢はこうした長年の抗争によって人々がバイオテロの恐怖に慣れ麻痺しつつある危うい時代であると推測できます。 そんな中で原点であるラクーンシティの跡地で再び何かが起こるということはこれまでの局地的なテロとは次元の違う真の破滅の始まりを意味しているのかもしれません。
| 時期と年代 | 世界情勢の大きな変化 | 生物兵器と対抗組織の状況の変遷 |
|---|---|---|
| 1998年〜(崩壊直後) | アンブレラ社の責任追及と事実上の倒産。 | ウイルスデータの流出と闇市場でのB.O.W.の取引開始。 |
| 2000年代〜2010年代 | 世界各地でバイオテロが頻発化し日常化。 | 対バイオテロ部隊BSAA等の設立と終わらない抗争の激化。 |
| 2020年代(現在〜) | B.O.W.の軍事利用の高度化と新型ウイルスの脅威。 | ブルーアンブレラの設立など過去の清算と新たな組織の台頭。 |
| 崩壊から約30年後(レクイエム) | テロの日常化の限界と新たな未曾有の脅威の胎動。 | ラクーン跡地での異常事態と新世代の究極のウイルスの出現示唆。 |
かつての惨劇を繰り返そうとする影の組織の存在と陰謀
ラクーンシティの跡地で不穏な動きを見せているのはアンブレラの残党なのかそれとも全く新しい理念を持った狂気のカルト組織なのか。
これまでのシリーズでもトライセルやコネクションといった様々な組織が暗躍してきましたが今回は「原点回帰」の要素が強いはずです。 かつてのオズウェル・E・スペンサーのような選民思想を持つ狂信的な人物が30年の時を経て完成させた究極のウイルスを用いてラクーンシティの惨劇を世界規模で再現しようと企てている可能性が高いです。
プレイヤーは謎に包まれた組織の巨大な陰謀を暴き過去の亡霊たちと永遠の決着をつけるための過酷な探索を強いられることになります。
最新のグラフィック技術(RE ENGINE)で蘇る究極の恐怖体験
攻略ライターとしてレクイエムに最も期待しているのは最新のゲームエンジン(RE ENGINE)が描き出す究極の没入感と恐怖体験です。
フォトリアルなグラフィックはかつて初代PSの粗いポリゴンで描かれていたラクーンシティの跡地を息を呑むほどの不気味さで蘇らせてくれるはずです。 暗闇に差し込む一筋の光足元を這う霧の質感そして何より感染者たちの爛れた皮膚や異形のクリーチャーの生々しい挙動は過去最高の恐怖を約束してくれます。
また最新のハードウェアの性能を活かしたシームレスなマップ移動や物理演算を利用した環境の謎解き要素もサバイバルホラーとしての完成度を一段階引き上げてくれるでしょう。 30年前の恐怖を知る古参ファンにとってはノスタルジーと新鮮な絶望が入り混じる最高傑作になる予感がしてなりません。
新主人公グレースの謎 : アリッサから受け継がれた運命
アリッサの娘が再び絶望の地へと足を踏み入れる本当の理由
バイオハザードレクイエムにおいて最も注目すべきは新主人公として登場するグレースの存在です。 彼女は先述の通りアウトブレイクで生き残ったジャーナリストアリッサ・アッシュクロフトの娘であるという設定が濃厚です。
なぜ彼女はわざわざ母親が地獄を見たラクーンシティの立ち入り禁止の跡地へと足を踏み入れるのでしょうか。 一つの推測として母アリッサが残したある手記や未公開のデータが引き金となった可能性が考えられます。
母が追っていた真実がまだ完全に終わっていないことあるいは母を死に追いやった謎の組織の手がかりがラクーンシティの地下に隠されていることを知ったグレースが単身で危険な調査に乗り出したという展開です。
ジャーナリストの血が騒ぐ隠された真実への探求とゲームプレイ
グレースはレオンやクリスのような戦闘のプロフェッショナルではありませんが母親から受け継いだ鋭い洞察力と真実を追求するジャーナリストとしての強い意志を持っています。
ゲームシステム的にも彼女の視点では派手な銃撃戦よりもステルスによる隠密潜入やピッキングカメラを使った証拠収集といった要素が強調されるかもしれません。 情報を集めパズルのピースを繋ぎ合わせることで巨大な陰謀の全貌を暴き出すというアドベンチャー要素の強いプレイスタイルが予想されます。
母アリッサがラクーンシティで見出したアンブレラの罪の証拠は政府によって隠蔽されましたがグレースは現代のネットワーク技術を駆使して世界中に真実を暴露するための情報戦を挑むのでしょう。
| 人物名 | シリーズにおける関係性 | 特徴とレクイエムにおける役割の推測 |
|---|---|---|
| アリッサ・アッシュクロフト | グレースの母(アウトブレイク生存者) | ラクーンシティ事件の真実を知る数少ない生存者。残した手記が鍵となる。 |
| グレース・アッシュクロフト(仮) | 最新作レクイエムの新主人公 | ジャーナリストの血を引く。母の記録を元にラクーンシティ跡地の陰謀を暴く。 |
| レオン・S・ケネディ | 過去作の主人公・歴戦のエージェント | グレースを陰から導くメンター。共にラクーンの過去の因縁と決着をつける。 |
過去の記録と現在の事象を繋ぐ重要なキーパーソンとしてのグレース
グレースの存在は過去のバイオハザードシリーズの物語と最新作を繋ぐ極めて重要な役割を担っています。
彼女が探索の中で見つける古いファイルや映像記録を通じてプレイヤーはラクーンシティ崩壊当時の新たな事実を知ることになるでしょう。 例えば滅菌作戦の直前に政府とアンブレラの間で交わされた密約や地下研究所で密かに生き延びていた研究員の狂気などこれまで語られなかった裏面史が明らかになるはずです。
グレースは単なる巻き込まれ型の弱い主人公ではなく過去の因縁を断ち切るために自ら運命に立ち向かう強い女性キャラクターとして描かれると期待しています。
彼女の存在は人類にとっての絶望かそれとも救済か
一方でグレース自身が何らかの特異な運命やウイルスの影響を背負っている可能性も否定できません。
母アリッサがラクーンシティからの脱出時に微量のウイルスに感染しておりその影響が娘であるグレースの遺伝子に現れているという展開もバイオハザードシリーズならば十分に考えられます。 彼女の体内に抗体や未知の変異の鍵が隠されており彼女自身が新たな組織の標的になっているというサスペンス要素です。
グレースの存在が人類を救う切り札となるのかそれとも新たなバイオハザードの引き金となってしまうのか。 彼女の過酷な運命の行方を見届けることが本作の最大のストーリー上のカギとなるでしょう。
レオンの再登場考察 : ベテランエージェントが果たす役割
新米警官から歴戦のエージェントへの成長の軌跡とトラウマ
バイオハザードレクイエムにはシリーズ屈指の人気キャラクターであるレオン・S・ケネディの再登場が強く噂されています。
1998年のラクーンシティ崩壊の際には初出勤の日に地獄を味わった不運な新米警官でしたがその過酷なサバイバルを生き延びた彼はアメリカ政府にその能力を買われました。 その後彼は大統領直属の凄腕エージェントとして世界各地のバイオテロ事件を解決し大統領令嬢の救出からヨーロッパの狂信教団の壊滅まで数々の修羅場をくぐり抜けてきました。
今や彼はバイオハザードの世界において最も頼りになる最強の戦士の一人へと成長を遂げています。 そんな彼が約30年という時を経て自身のトラウマの原点であるラクーンシティの跡地に再び降り立つことには非常に大きな意味があります。
大統領直轄組織DSOの要として再び最前線へ
レオンが再び最前線に姿を現す理由はアメリカ合衆国の国家安全保障を揺るがす重大な危機がラクーンシティの跡地で発生したからに他なりません。
大統領直轄組織DSO(Division of Security Operations)のトップエージェントとして彼は過去の因縁に決着をつける特命を帯びて現地に派遣されたと推測できます。 30年の年月を経て彼もまた肉体的なピークを過ぎたベテランとなっているはずですがこれまでのシリーズで培ってきた圧倒的な戦闘経験と冷静な判断力は健在でしょう。
愛用のハンドガン「シルバーゴースト」系のカスタムモデルを構え衰えを知らない体術でクリーチャーを圧倒する彼の姿を再び操作できると思うとゲームファンとしては興奮を抑えきれません。
| レオンの年齢層と時期 | 主な登場作品 | キャラクターの特徴と戦闘スタイルの変化 |
|---|---|---|
| 20代(新米時代) | バイオハザード2 / RE:2 | 正義感が強く若さゆえの青さが残る。サバイバル能力を極限状況で開花させる。 |
| 20代後半〜30代 | バイオハザード4 / 6 / RE:4 | 凄腕エージェントとして完成。体術や重火器を極め超人的な立ち回りとジョークを見せる。 |
| 50代(レクイエム推測) | レクイエム(最新作) | 歴戦の経験と渋みを増したベテラン。無駄のない動きと精神的な強靭さで戦う。 |
新主人公グレースを導くメンターとしての可能性と共闘
レクイエムの物語構造として考えられるのが新主人公のグレースと歴戦の勇士レオンの共闘または交差するストーリーラインです。
真実を追い求めて単身で危険地帯に潜入したグレースにとってB.O.W.の恐怖を知り尽くしたレオンは最も頼りになるメンター(導き手)となるはずです。 かつてバイオ2でクレアが少女シェリーを守り抜いたように今回は大人の男となったレオンが次世代の主人公であるグレースをサポートし真実へと導く役割を担うのではないでしょうか。
あるいは異なる目的で動いていた二人のルートが中盤で合流し互いの情報と能力を補完し合いながら巨大な陰謀を打ち砕くという熱い展開が期待できます。
プレイヤーの期待を背負う最強のサバイバーの帰還
バイオハザードシリーズは常に魅力的なキャラクターたちの織り成す群像劇によってファンを魅了してきました。
特にレオン・S・ケネディという男はその甘いルックスと過酷な運命に翻弄されながらも軽口を叩きながら生き抜くタフな精神力で絶大な人気を誇っています。 ラクーンシティという全ての始まりの場所で彼が過去のトラウマやかつての仲間たちへの思いをどのように昇華させるのかは非常に重要な見どころです。
最新のグラフィックで描かれる渋みを増したレオンの姿そして彼が放つ痛快なジョークと華麗な銃捌きはレクイエムという作品のクオリティを決定づける最強のスパイスとなるでしょう。 我々プレイヤーは最強のサバイバーの帰還を心待ちにしています。
まとめ
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。























