編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、かつて「種泥棒」とまで言われたキーファにタネを使ってしまい、リイマジンド版でそれがどう報われるのかが気になっていると思います。 今作では大人になったキーファとの再会が描かれ、長年のプレイヤーのモヤモヤを解消する驚きの仕掛けが用意されています。
この記事を読み終える頃には、大人キーファからの恩返しの詳細や、彼が不名誉な名前を返上した真実の物語がすべて解決しているはずです。
- 大人キーファ再会時にタネの使用量に応じたボーナス発生
- 離脱時に国王へ宛てた直筆の手紙が追加され誠実さが向上
- ラグラーズ城での共闘により最強格のNPCとして一時復帰
- マリベルの離脱回避やメルビンの大幅強化など改変要素多数
それでは解説していきます。
キーファのタネ問題とリイマジンド版での恩返し
ドラクエ7を語る上で避けて通れないのが、序盤の頼れる相棒・キーファの離脱に伴う「タネ問題」です。 オリジナル版では、彼にステータス強化アイテムである「タネ」を注ぎ込んだプレイヤーほど、彼が過去の世界に残った際の喪失感と憤りは凄まじいものでした。 ネット上では「種泥棒」という不名誉な称号まで定着してしまったほどです。
しかし、今回のリイマジンド版では、制作者側がこの問題に真っ向から向き合っています。 結論から申し上げますと、物語終盤で再会する「大人になったキーファ」は、プレイヤーが幼少期の彼に与えた愛情(タネ)を決して忘れてはいません。
大人キーファ再会時のステータス補正
物語の最終決戦直前、特定のイベントを経て再会する大人キーファは、一時的にNPCとしてパーティに加わります。 この際、彼が持っている初期ステータスには、過去にプレイヤーがキーファに対して使用した「タネ」の種類と数に応じたボーナスが加算される仕様になっています。
| 使用したタネの種類 | オリジナル版の扱い | リイマジンド版の恩返し |
|---|---|---|
| ちからのたね | 離脱と共に消滅 | 大人キーファの攻撃力に倍率加算 |
| まもりのたね | 離脱と共に消滅 | 大人キーファの守備力が大幅上昇 |
| いのちのきのみ | 離脱と共に消滅 | 驚異的なHPとなり壁役として完成 |
| その他のタネ | 離脱と共に消滅 | 対応するステータスが強化された状態で参戦 |
このように、彼にタネを使えば使うほど、終盤の難所であるラグラーズ城での戦いが有利になるという形で「恩返し」が行われます。 「どうせいなくなるからタネを使わない」という選択肢だけでなく、「未来の再会のために投資する」という新しい遊び方が提示されたのです。
キーファが「種泥棒」を返上した誠実な改変
今作においてキーファの評価が劇的に改善されたのは、単にステータス面でのフォローがあったからだけではありません。 シナリオ面において、彼の「覚悟」と「誠実さ」を補完するエピソードが大幅に追加されたことが最大の要因です。
離脱時に残された「王の書」という手紙
オリジナル版のキーファは、主人公に「父上に謝っておいてくれ」という短い伝言だけを残し、突然姿を消しました。 これでは残された親や国民から「無責任な王子」と呼ばれても仕方がありませんでした。
しかしリイマジンド版では、離脱の直前に新アイテム「王の書」を主人公に託します。 これは彼がユバールの地で自らの筆で認めた、父バーンズ王への心からの謝罪と、王子という立場を捨ててでも神の守り手として戦う決意を綴った手紙です。 この手紙の存在により、彼が単なる「女好きで逃げ出した男」ではなく、世界の命運を背負う戦士へと成長したことが明確に描かれるようになりました。
ユバール族を守るための共闘シーン
また、ユバール族のキャンプでのイベントも変更されています。 オリジナル版ではライラとの仲がいつの間にか深まっている印象でしたが、今作では魔物の襲撃時に主人公とキーファが背中を合わせて戦う「共闘シーン」が追加されました。 二人が力を合わせてキャンプ全体を守り抜く姿を見せることで、キーファとライラの信頼関係だけでなく、主人公との親友としての絆もより深く描写されています。
さらに追加された「西の森」でのイベントでは、足を挫いたライラをキーファが支え、三人でアジトへ戻る道中、彼らの親密な会話を間近で聞くことができます。 なぜ彼が彼女に惹かれ、守りたいと思ったのかという過程が丁寧になったことで、彼の選択に納得感が生まれるよう構成されています。
大人キーファとの再会:ラグラーズ城の真実
物語の終盤、ラスボスであるオルゴデミーラとの決戦直前に、プレイヤーは驚くべき人物と再会することになります。 それが、ユバールの守り手として生涯を戦いに捧げた「大人になったキーファ」です。
不思議板による過去への旅
物語の節目で登場する「石板家事職人」から託される「不思議板」という特別な石板。 これを使用することで、現代では滅んでいるはずの「ラグラーズ城」へと足を踏み入れることができます。 そこでは「城を襲った凶悪な盗賊が、北の荒れ地で晒し刑に処されている」という不穏な噂が流れていました。
処刑台の男と魔物の正体
北の荒れ地へ向かった主人公たちの前に現れたのは、過酷な刑を受けながらも鋭い眼光を失っていない、屈強な戦士となったキーファでした。 彼は主人公たちに対し、「城に灯された緑の炎を消せ」と指示します。 その指示に従うと、城で生活していた兵士や住民たちの化けの皮が剥がれ、正体である魔物たちが次々と姿を現します。
実はラグラーズ城は既に魔王の手に落ちており、神の復活を願うユバールの一族を絶滅させるための拠点となっていたのです。 キーファは「盗賊」などではなく、たった一人でこの魔物の巣窟に乗り込み、一族を逃がすために盾となって捕らえられていたのでした。
NPCとして参戦する圧倒的な強さ
魔物たちとの決戦では、大人キーファがNPCとして戦闘に参加します。 その実力は少年時代とは比較にならないほど強化されており、火炎斬りや真空斬りといったおなじみの特技も、一撃一撃が必殺の威力を持っています。
| ステータス項目 | 少年キーファ(離脱時) | 大人キーファ(再会時) |
|---|---|---|
| 平均レベル | 15~20前後 | 50以上(プレイヤーに依存) |
| 主な行動 | 通常攻撃、かえん斬り | ギガスラッシュ、大地斬、ベホマラー |
| 役割 | アタッカー | 物理・補助・回復をこなす万能戦士 |
彼は自分の冒険を中途半端に投げ出してしまったことに強い責任を感じており、最後に主人公と共に戦うことで、自身の人生における「冒険」に決着をつけようとします。 立派に育った二人の子供にユバールの守り手を引き継ぎ、老境に差し掛かりながらも剣を振るう彼の姿は、まさに伝説の戦士そのものです。
ガボの成長と「きこり」の不在による変化
オルフィーの町でのシナリオも、リイマジンド版では大きな改変が加えられています。 最も大きな違いは、オリジナル版で重要な通訳役だった「きこり」が登場しない点です。
呪いの残酷さを際立たせる演出
オリジナル版では動物と話せるきこりを連れてくることで事情を把握しましたが、今作では主人公たちが宿屋で目覚めると、一時的に住民たちが人間の姿に戻っているという演出に変更されました。 呪いが解けたと喜んだ直後に再び動物の姿に戻ってしまうという描写は、オリジナル版よりもさらに残酷で、魔物の悪意を強調するものとなっています。
ガボの自立を描く感動のムービー
魔物の呪いによって狼から人間の姿に変えられたガボ。 戦いの後、彼は二度と狼の姿に戻れなくなりますが、今作では旅立つ際の演出が大幅に強化されています。 まだ人間の言葉を満足に話せないガボが、必死の形相で「一緒に行きたい」と伝えるムービーが追加されました。
さらに、旅の扉をくぐる直前、幻影となって現れた伝説の白狼が、ガボの頬を静かに一舐めして去っていくシーンが挿入されます。 これはガボが群れを離れ、一人の人間として、そして冒険者として自立することを象徴する、涙なしには見られない名シーンとなっています。
伝説の英雄メルビンの劇的ビュフェと即戦力化
物語の中盤で仲間になる伝説の英雄メルビン。 オリジナル版では「加入が遅いくせに弱い」「ただのおじいちゃん」という不遇な扱いを受けることも多かった彼ですが、リイマジンド版ではその名の通り「伝説」に相応しい強化を受けています。
加入時の専用ムービーと実力
世界一高い塔の頂上で封印を解かれた際、光の中から現れるメルビンには専用の美麗なムービーが用意されています。 老いた身でありながら、その剣捌きは神の使いとしての鋭さに満ちており、一瞬でプレイヤーの期待値を跳ね上げます。
さらに驚くべきは、加入直後の熟練度設定です。
| 項目 | オリジナル版 | リイマジンド版 |
|---|---|---|
| 初期職業 | 無職 | 戦士・武闘家・僧侶を極めている |
| 転職の自由度 | 下級職からスタート | 加入直後にバトルマスター/パラディン可能 |
| 特技の充実度 | 基本的なもののみ | 補助・回復のスペシャリスト |
加入時点で既に複数の下級職をマスターしているため、すぐに上級職へ転職が可能です。 これにより、中盤以降の激化する戦いにおいて、文字通り「パーティの柱」として君臨することになります。
マリベルの離脱回避と10年前の真実
多くのプレイヤーにとって最も衝撃的な改変は、マリベルの離脱に関するエピソードでしょう。 オリジナル版では、父アミットが病に倒れたことで彼女はパーティを離れ、長い期間、彼女不在での冒険を強いられました。
激しい雨の夜の約束
リイマジンド版では、主人公の母マーレから「10年前の真実」を聞かされるイベントが追加されています。 当時、厳しい家庭環境に嫌気がさして家を飛び出した幼いマリベルを、必死に探し出して送り届けたのが幼き日の主人公でした。 その際、主人公はアミットに対し、「褒美はいらないから、マリベルを自由にして、僕たちと外で遊べるようにしてほしい。どこへ行く時も僕が一緒にいるから」と約束したのです。
家族の絆と冒険の継続
この過去を知った後、マリベルの家へ向かうと、父のために冒険を諦めようとする彼女の姿があります。 しかし、娘の想いと主人公との約束を知ったアミットは、病を押して立ち上がり、親のために我慢するなと彼女の背中を押し、彼女を冒険へと送り出します。 結果として、マリベルは一度も離脱することなく、最後までパーティの一員として旅を続けることができるようになりました。
これにより、復帰後のレベル上げや熟練度の格差に悩まされることがなくなり、彼女の毒舌混じりの賑やかな旅を最後まで堪能できます。
ダーマ神殿の利便性向上と「どこでも転職」
育成の要であるダーマ神殿にも、現代的なアレンジが加えられています。 今作の現代のダーマ神殿では、若く快活な女性大神官「ミレッカ」が登場します。
ダーマの水晶とシステムの刷新
彼女との交流を通じて、主人公たちは「時をかける旅人」としての確証を得ます。 その際に入手できる「ダーマの水晶」は、本作の快適性を象徴する重要アイテムです。 これがあれば、わざわざ神殿に足を運ぶことなく、メニュー画面からいつでもどこでも職業を変更することが可能になります。
また、ミレッカの試練により「職業の掛け持ち」も解禁されます。 これにより、育成中のステータス低下というドラクエ7特有のストレスが大幅に緩和され、より戦略的なパーティ構築が楽しめるようになりました。
コスタールの変貌:カジノから闘技場へ
クリア後のやり込み要素にも大きなメスが入っています。 現代のコスタール城において、オリジナル版で巨大な娯楽施設だった「カジノ」は跡形もなく消え去っています。
エンドコンテンツ「闘技場」の興奮
カジノの代わりに建設されたのは、己の腕を試す「闘技場」です。 ここでは様々なランクの大会が開催されており、単に勝利するだけでなく「規定ターン数以内での撃破」などの条件をクリアすることで、非常に豪華な報酬が得られます。
特に注目すべきは、クリア後に解放される二つの高難易度モードです。
- 修羅の道 ラスボスを遥かに凌ぐ強化を施された魔物たちが登場するモード。 ここを制覇することで、隠しダンジョンへ挑むための最後の石板が手に入ります。
- 伝説への道(DLC限定) 過去のドラクエシリーズに登場した歴代魔王たちとのドリームマッチ。 勝利すれば「ロトの剣」などの伝説の装備が入手可能ですが、その難易度はまさに絶望的です。
ラッキーパネルの行方
カジノの消滅により、ファンに人気のあった「ラッキーパネル」がどうなったかというと、ダーマ神殿近くの「旅の宿」の井戸の中でひっそりと営業を続けています。 一日の回数制限はありますが、宿屋に泊まることでリセットされるため、レアアイテム収集の楽しさは健在です。
まとめ
ドラクエ7リイマジンドは、オリジナル版の持つ重厚なストーリーはそのままに、プレイヤーが長年感じていた不満点や矛盾点を見事に昇華させた傑作です。
特にキーファに関する一連の改変は、単なる救済措置を超えて、一つの壮大な人生のドラマとして完結しています。 彼に贈ったタネは、数十年(作中時間)の時を経て、最強の援護という形であなたの元へ返ってきます。 それは、彼が不名誉な「種泥棒」を卒業し、真の「伝説の守り手」となった証でもあるのです。
まだプレイされていない方も、かつて石板集めに挫折した方も、この新しくも懐かしいエスタード島からの旅路をぜひ体験してみてください。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。 慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。
























