編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ついに発表されたシリーズ最新作「Forza Horizon 6(フォルツァホライゾン6)」の舞台が日本であること、そしてメインビジュアルを飾る「トヨタGR-GT」の詳細が気になっていると思います。長年噂され続けてきた「日本マップ」がついに現実のものとなり、さらにXboxだけでなくPlayStationでの発売も決定するという衝撃のニュースに、界隈は騒然としています。
この記事を読み終える頃には、Forza Horizon 6の発売日からゲームシステム、注目の新車種までの疑問が解決しているはずです。
- 発売日は5月19日。PlayStation版も年内発売が決定しクロスプラットフォーム化が実現
- 舞台は「日本全土」。東京・峠・観光地を含むシリーズ最大規模のマップ構成
- キャンペーンは「レース」から「旅」へ。観光とカーライフを楽しむ新機軸
- 目玉車種「トヨタGR-GT」がパッケージを飾り、中古車市場やハウジング機能も搭載
それでは解説していきます。
待望の舞台は「日本」。シリーズの歴史を変えるForza Horizon 6の全貌
ついに、本当に、この時が来ました。 長年、世界中のレースゲームファン、そして我々日本のゲーマーが夢見てきた「Forza Horizon」の日本上陸。 公開されたデベロッパーダイレクトの映像と、そこから読み取れる情報を詳細に分析すると、今作が単なるナンバリングの更新ではなく、シリーズの概念を根底から覆す「革命的な作品」になることが確信できました。
ここでは、まず基本情報となる発売日とプラットフォーム、そしてなぜこれほどまでに「日本」が注目されているのかを解説していきます。
5月19日発売決定。XboxとPlayStationの垣根を超えた衝撃
まず、最も重要な情報である発売日についてです。 Forza Horizon 6の発売日は、5月19日に決定しました。
これはXbox Series X|SおよびPC版の先行リリースとなりますが、今回の発表で最も業界を震撼させたのは、**「PlayStation版の発売も決定した」**というニュースでしょう。 これまでMicrosoftの看板タイトルとして、Xboxコンソール独占(PC含む)を貫いてきたForzaシリーズが、ついに競合ハードであるPlayStationに進出します。 PS版はXbox版から少し遅れて「年内の発売」が予定されていますが、これはゲーム業界の勢力図が変わる歴史的な転換点と言えます。
| プラットフォーム | 発売時期 | 備考 |
|---|---|---|
| Xbox Series X/S | 5月19日 | Game Pass対応(Day1) |
| PC (Windows/Steam) | 5月19日 | クロスプレイ対応予想 |
| PlayStation 5 | 年内発売予定 | シリーズ初のPSプラットフォーム展開 |
これにより、これまで「ForzaがやりたいからXboxを買う」という選択をしていた層だけでなく、PSユーザーも巻き込んだ、かつてない規模のコミュニティが形成されることになるでしょう。 マルチプレイの人口密度、作成されるカスタムコースの多様性など、ユーザー数が増えることによるメリットは計り知れません。
マップは「日本全土」。部分的再現ではない本気の作り込み
「次は日本が舞台になるらしい」 この噂は、Forza Horizon 3の頃から常に囁かれてきました。しかし、実際にはオーストラリア、イギリス、メキシコと続き、「日本は道が狭すぎる」「権利関係が複雑すぎる」といった理由で実現不可能だと思われてきました。
しかし、開発元のPlayground Gamesはやってくれました。 今回の舞台は、**「日本全土」**です。 「謎日本(海外から見た勘違いされた日本)」ではなく、徹底的な取材に基づいた「完全な日本」がそこにあります。
公開された映像では、以下のロケーションが確認されています。
- 東京ドック(コンテナターミナル)
- 繁華街(ネオン輝く夜の街並み)
- 峠(イニシャルDを彷彿とさせる山道)
- 大黒パーキングエリア(聖地)
- 自然豊かな滝や四季折々の風景
特筆すべきは、単なる東京の再現ではなく、日本の多様な地形や文化を「全土」というスケールで落とし込んでいる点です。 これは、前作メキシコを超える、Forza史上最大のマップになると明言されています。 北海道のような広大な直線道路から、箱根のようなテクニカルなワインディング、そして首都高を思わせる都市高速まで、日本が持つ「道路の多様性」が全て詰まっていると考えて良いでしょう。
目玉車種「トヨタGR-GT」とは? パッケージを飾る最強の国産マシン
ここからは、ペルソナであるあなたが最も気にしているであろう、今作の顔「トヨタGR-GT」について深掘りしていきます。 Forza Horizonシリーズのパッケージカー(カバーカー)は、その時代の自動車業界を象徴するハイパーカーが選ばれてきました。 前作ではMercedes-AMG Oneでしたが、今回は日本のトヨタが誇るレーシングコンセプトが主役に抜擢されました。
トヨタGR-GTの詳細とゲーム内での立ち位置
映像で確認されたその姿は、まさに「公道を走るレーシングカー」。 TOYOTA GAZOO Racingが開発する次世代GT3車両「GR GT3 Concept」の市販化モデル、あるいはそれをベースにした究極のロードカーであると推測されます。
映像を見た第一印象は、「ガンダムのようなメカニカルな美しさ」。 ワイドに張り出したフェンダー、攻撃的なフロントフェイス、そして巨大なリアウィング。 日本のロボットアニメ文化と自動車工学が融合したようなデザインは、海外のプレイヤーからも「YABAI(ヤバい)」と絶賛されています。
ゲーム内においては、初期から使用できるのか、あるいはストーリーのクライマックスで手に入るのかはまだ不明ですが、以下の特徴が予想されます。
- 圧倒的なコーナリング性能: GT3マシン直系のエアロダイナミクス
- EVではなく内燃機関: 映像からのエンジン音推測。心昂るエキゾーストノート
- 高度なチューニング: 日本車特有のカスタムパーツの豊富さ
トヨタとPlayground Gamesの協力体制は、これまで以上に強固なものになっているようです。 一時期、トヨタ車がレースゲームから姿を消した時期がありましたが、今作でのこの厚遇ぶりを見るに、完全復活どころか「主役」としての君臨です。
なぜ今、トヨタGR-GTなのか?
世界的に見ても「JDM(Japanese Domestic Market)」の人気は沸騰し続けています。 スープラ、GT-R、NSXといった90年代の名車だけでなく、現行のGRヤリスやGR86なども高い評価を得ています。 その頂点に立つ「GR-GT」をパッケージに持ってくることは、世界中のカーガイ(車好き)への最強のアピールとなります。
また、舞台が日本である以上、フェラーリやランボルギーニではなく、日本メーカーの、それも世界で戦う最先端の車両が選ばれるのは必然だったのかもしれません。 この車両を日本の峠で走らせる。それだけで、購入する価値があると断言できます。
ゲームシステムの革命。レースから「旅」へ変わるHorizon
Forza Horizon 6は、単にマップが日本になっただけではありません。 ゲームの根本的な目的、遊び方が大きく進化しています。 これまでの「Horizonフェスティバルのスターになる」という目的から、**「観光客として日本を旅する」**という、より没入感の高いコンセプトへとシフトしています。
観光客として楽しむキャンペーンモード
従来のシリーズでは、とにかくレースに勝ち、ファンを増やし、フェスティバルを拡大することが目的でした。 しかし、今作のゲームの目的は**「レースに勝つことではない」**と明言されています。 もちろんレースイベントは多数存在しますが、それはあくまで旅の一部。
プレイヤーは一人の観光客として日本に降り立ちます。 各地の名所を巡り、写真を撮り、地元の人々と触れ合う(NPCとのインタラクション強化が予想されます)。 そうした「旅の思い出」を積み重ねることが、ゲームの進行(プログレッション)に直結するようです。
例えば、これまでのシリーズでも「フォトモード」や「景勝地発見」はありましたが、それらがキャンペーンの設計の根幹に組み込まれています。 「京都の古寺で夕日をバックに愛車を撮影する」「北海道の雪原でオーロラを見る」といったアクティビティ自体が、レース勝利と同等の価値を持つミッションになるのかもしれません。
日本文化へのリスペクトと詳細な再現
「謎日本」の排除。これは日本のゲーマーにとって悲願でした。 公開された映像の「東京ドック」のコンテナには**「78」という数字が描かれています。 これは「七転び八起き(78)」**、つまり「何度失敗しても立ち上がる」という日本のことわざ、あるいは不屈の精神を表す数字であり、開発チームが日本文化を深く学習・取材した証拠であると言及されています。
看板のフォント、道路の白線のピッチ、信号機のデザイン、ガードレールの形状。 そういった細部へのこだわりが、圧倒的な「本物感」を生み出しています。 開発スタッフは膨大な時間をかけて日本取材を行い、文化的な背景まで勉強したとのこと。 アサシンクリードなど、海外デベロッパーが描く日本が注目される昨今、Forza Horizon 6が描く「現代の日本」は、我々日本人にとっても再発見のある素晴らしいものになるでしょう。
ファン待望の新要素。「中古車」「タイヤ摩耗」「拠点建築」
ゲームプレイの深みを増すための新システムも多数判明しています。 これらは、よりリアリティと「カーライフ感」を高めるための要素です。
宝探し感覚の「中古車市場」
これまでは「オートショー(新車ディーラー)」で新車を買うのが基本でしたが、今作では**「マップ各地に配置されている中古車を買う」**というシステムが導入されます。
- 安価で手に入る個性的な車: お金がない序盤の救世主
- 掘り出し物: 廃屋や地方の整備工場に眠るレア車
- レストアの楽しみ: ボロボロの状態で購入し、直して乗る
これは、日本特有の「中古車販売店巡り」の楽しさをゲームに落とし込んだものでしょう。 街道沿いにある怪しい中古車屋で、意外な名車が安く売られているのを見つけた時の興奮。それがForzaで味わえるのです。
リアリティを増す「タイヤの減り」と走行距離
地味ながら衝撃的なのが、**「走行距離に応じてタイヤが減る」**という仕様の追加です。 従来のForza Horizonはアーケード寄りの挙動で、タイヤ摩耗や燃料消費はシミュレーションモードに限定されていました。 しかし、今作では「旅」がテーマである以上、長距離ドライブにおけるメンテナンスの概念が導入されるようです。
- ドリフト走行後のタイヤ交換
- 雨の日のグリップ低下への対処
- 長距離ツーリング前のメンテナンス
これらがゲームサイクルに組み込まれることで、愛車への愛着がより一層湧くことになります。
「僕の家」が作れる! 進化したプレイヤーハウスと拠点
プレイヤーの拠点となる「プレイヤーハウス」も大幅に進化しました。 これまでは既存の家を購入するだけでしたが、今回は**「ガレージのカスタム」が可能。 さらに、アンロック後は「オープンワールド上で建設・拡張」**ができるようになります。
映像では、日本の一般的な住宅のようなガレージから、徐々に設備が増え、豪華になっていく様子が確認できました。 「自分の城」を日本に築き、そこに集めた名車を並べる。 まさに、車好きの究極の夢が叶うシステムです。
峠・ドリフト・首都高。日本の走り屋文化へのラブレター
Forza Horizon 6が日本を舞台にする最大の理由。それは、世界中で愛される「日本の走り屋文化」の聖地だからです。 開発チームはこの点を完全に理解しており、ファンの期待を裏切らないコンテンツを用意しています。
イニシャルDの世界が現実に。「峠バトル」
「Touge(峠)」という言葉は、今や世界共通語です。 開発チームは、日本の有名な峠道を徹底的に取材しました。 狭く、曲がりくねり、高低差のある日本の山道。 これまでのHorizonシリーズの広大で走りやすい道路とは一線を画す、テクニカルなコースレイアウトが予想されます。
- ダウンヒルバトル: 重力に引かれながらの高速コーナリング
- ヒルクライム: パワーとトラクションが試される登り
- ドリフト: ヘアピンカーブを華麗に抜ける快感
特に「ドリフト」に関しては、物理エンジンの調整も含め、峠走行に特化したアップデートが行われているはずです。 86やRX-7で榛名山や赤城山を模したコースを攻める。脳内でユーロビートが再生されること間違いなしです。
聖地「大黒PA」とカーミーティング
日本のカーカルチャーを語る上で外せないのが、**「大黒パーキングエリア(PA)」**です。 夜な夜なスーパーカーや改造車が集まるこの場所も、ゲーム内で再現されていることが判明しました。
これは単なるランドマークではありません。 オンラインマルチプレイにおける「集会場(ハブエリア)」として機能すると思われます。 見知らぬプレイヤー同士がPAに集まり、互いの車を見せ合い、チャットで交流し、そこからツーリングに出かける。 現実の大黒PAで行われている光景が、バーチャル空間で、しかも世界規模で行われるのです。
「首都高バトル」の再来か?
東京の高速道路網も重要な要素です。 複雑に入り組んだジャンクション、ビルの谷間を縫うように走る高架道路。 かつて「首都高バトル」という名作ゲームがありましたが、Forzaの最新グラフィックで首都高を走れるとなれば、その精神的続編としても楽しめるでしょう。 深夜のC1(都心環状線)でのタイムアタックは、世界中のタイムアタッカーを熱狂させるはずです。
圧倒的自由度の「カスタムコースビルド」
サンドボックス要素も強化されています。 前作の「EventLab」がさらに進化し、**「カスタムコース」「カスタムビルド」**の自由度が飛躍的に向上しました。
どこでもビルド、完全マルチプレイ対応
- どこからでもビルド開始: マップ上の好きな場所を即座にコース化
- 友達と一緒に作る: マルチプレイで建設作業を分担
これは非常に大きな進化です。 「ここにジャンプ台が欲しいな」「もっとテクニカルなコーナーを作りたいな」と思ったら、フレンドと一緒にその場で工事を始められるのです。 まるで「マインクラフト」のような創造性が、レースゲームに融合しました。 日本の狭い路地を活かしたジムカーナコースや、現実にはありえない空中都市のようなコースなど、プレイヤーの数だけ新しい遊びが生まれます。
グラフィックとサウンド。次世代機が描く「日本の四季」
Forzaシリーズといえば、常にその時代の最高峰のグラフィックを提供してきました。 今作でもその伝統は健在どころか、さらに磨きがかかっています。
「本物」と見紛う空気感
公開された映像の「滝」のシーンや、雨上がりの路面の反射。 これらはCGであることを疑うレベルのクオリティです。 特に日本の湿潤な気候、空気中の水分量まで感じさせるようなライティング技術は圧巻です。
四季の美しさ
Forza Horizon 4で導入された「シーズン(四季)」システムは、日本という舞台でこそ真価を発揮します。
- 春: 桜が舞い散る中でのドライブ
- 夏: 入道雲と深い緑、セミの声
- 秋: 山々を染める紅葉と落ち葉
- 冬: 雪化粧をした古都や凍結路面
日本ほど四季の変化が明確で美しい国は稀です。 1週間ごとに季節が変わるシステムであれば、毎週全く違う景色と路面コンディションで日本を楽しめることになります。
まとめ
長くなりましたが、Forza Horizon 6の最新情報を総括します。 今回の発表は、単なる新作発表以上の意味を持っています。
- 待望の日本舞台: 謎日本ではない、本気の日本再現
- トヨタGR-GT: 世界が注目する国産スーパーカーの実装
- プラットフォームの拡大: PS5版発売によるコミュニティの最大化
- ゲーム性の進化: 観光、中古車、建築による「暮らす」楽しみ
「発売日に有給休暇を取ってでも遊びたい」 そう思わせるだけのパワーが、このゲームにはあります。 特に、我々日本人にとっては、見慣れた風景が世界最高峰の技術で再現され、世界中のプレイヤーがそこを走り回るという、誇らしくもあり感慨深い体験になるでしょう。
発売日の5月19日まで、まだ少し時間があります。 しかし、その間にもさらなる詳細情報が出てくるはずです。 今は、愛車のメンテナンス(貯金やハードの準備)をしながら、その時を待ちましょう。 日本の道路で、あなたと、そしてあなたのGR-GTとすれ違う日を心から楽しみにしています。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。 大の車好きでもあり、休日は愛車で峠へのドライブを欠かさない。Forzaシリーズは初代から全てプレイ済み。
【補足コラム】なぜこれほどまでに「Forzaの日本」は熱望されたのか?
ここからは本編で書ききれなかった、よりディープな視点で「Forza Horizon 6」への期待を考察していきます。文字数が許す限り、この現象の背景にある文化的な側面を掘り下げてみましょう。
90年代JDMブームの再燃と世代交代
今、世界中で「90年代の日本車」が高騰しています。 R32/R34 GT-R、スープラ(A80)、RX-7(FD3S)、NSX(NA1)。 これらの車は、アメリカの「25年ルール(製造から25年経過した車は輸入規制が緩和される)」の適用開始とともに、凄まじい勢いで海外へ流出しました。
このブームの根底にあるのは、間違いなく「グランツーリスモ」や「ワイルド・スピード(Fast & Furious)」、そして「頭文字D」の影響です。 幼少期にゲームやアニメでこれらの日本車を見て育った海外の少年たちが、大人になり、経済力をつけて、憧れの車を買い求めているのです。
Forza Horizonシリーズの主要プレイヤー層も、まさにこの世代と重なります。 彼らにとって、日本は単なる「東洋の島国」ではなく、「聖地(Holy Land)」なのです。 これまでイギリスやメキシコを走っていても、彼らが乗っていたのは改造されたシルビアやシビックでした。 「いつか、この車が生まれた国で走りたい」 その潜在的な、しかし強烈な願いが、開発元であるPlayground Gamesを動かした最大の要因でしょう。
欧米から見た「サイバーパンク・トーキョー」と「禅の精神」
海外の人々が抱く日本のイメージは、大きく分けて二つの極端な側面があります。 一つは、「ブレードランナー」や「AKIRA」に代表される、ネオン輝く近未来都市としての東京。 もう一つは、静寂と自然、わびさびを感じさせる伝統的な日本。
Forza Horizon 6の素晴らしい点は、この両方を一つのマップに共存させようとしている点です。 公式動画で確認できた「東京ドック」や「繁華街」は前者のイメージを。 一方で「滝」や「四季」の表現は後者のイメージを補完します。
レースゲームにおいて、これほどコントラストの強いロケーションが同居するマップは稀です。 通常、都市特化型か、自然特化型に分かれるものですが、日本という地形の特異性が、その両立を可能にしました。 狭い国土の中に、超高層ビル群と深い山々が隣接している。 この地理的特徴こそが、オープンワールドレーシングの舞台として最適だったのです。
「トヨタGR-GT」に見る、自動車メーカーの思惑
記事本編でも触れましたが、トヨタGR-GT(GR GT3 Concept)の登場は象徴的です。 一時期、トヨタは「ゲームの中の車ばかり乗ってないで、現実の車に乗ってほしい」という意図からか、一部のレースゲームへのライセンス提供を渋っていた時期がありました(あくまで噂ですが)。
しかし、現在は豊田章男会長(モリゾウ選手)の元、eモータースポーツへの取り組みを加速させています。 「グランツーリスモ」でのGRカップ開催などがその良い例です。 そして今回、Forza Horizonという、よりカジュアルで広大なユーザー層を持つタイトルに、未発売のコンセプトカーを投入してきました。
これは、トヨタが「ゲームを通じてブランドのファンを作る」という戦略に本腰を入れている証拠です。 特にGRブランドは、パフォーマンスを重視する層に向けたものです。 Forza HorizonでGR-GTの圧倒的な速さとカッコよさを体験した子供たちが、将来本当のトヨタ車のオーナーになる。 そういった長期的なマーケティング戦略が、このパッケージ採用の裏にはあるはずです。 そして、その戦略は、我々ゲーマーにとっては「最高の車をいち早く運転できる」というメリットでしかありません。Win-Winの関係です。
コミュニティ主導のコンテンツへの期待
Forza Horizon 5で花開いた「EventLab(コース作成機能)」ですが、日本マップになることで、作られるコースの傾向も大きく変わるでしょう。
- 完全再現系: 筑波サーキット、鈴鹿サーキット、あるいは地元の峠道の完全再現
- アトラクション系: 東京の上空に浮かぶネオンコース
- ドリフトコンテスト会場: D1グランプリのような特設会場
特に日本人は「箱庭作り」や「再現」に対して異常なほどの情熱と緻密さを発揮する傾向があります。 「マインクラフト」や「どうぶつの森」で見られるような、日本職人による超絶クオリティのカスタムマップが、発売直後から大量に投稿されることが予想されます。 それを世界中のプレイヤーが遊び、評価する。 このサイクルが回ることで、Forza Horizon 6は発売後何年経っても「遊ぶことがなくならない」無限のコンテンツを持つことになるでしょう。
PS版発売がもたらす「クロスプラットフォーム・レーシング」の未来
最後に、改めてPlayStation版発売の意義について触れておきます。 これは単に「遊べるハードが増えた」という話ではありません。 レースゲーム、特にオープンワールドタイプのものは、サーバー上のプレイヤー密度が重要です。
XboxとPCだけでは、地域によっては過疎化する時間帯もありました(特に日本ではXbox普及率の問題もあり)。 しかし、PS5ユーザーが合流することで、日本のサーバーは常に「満員」状態になるでしょう。 どこに行っても誰かが走っている。 PAに行けば常に誰かが集まっている。 すれ違う車の数が増えれば、それだけ「生きている世界」を感じられます。
また、技術的な面でも、Xbox Series XとPS5という、ほぼ同等のスペックを持つマシン間でのクロスプレイは、最適化の面でも有利に働きます。 ロード時間の短縮、フレームレートの安定化など、両陣営の技術競争がゲームの品質を底上げしてくれることを期待します。
結び:5月19日、日本の道路で会いましょう
長大な記事にお付き合いいただき、ありがとうございました。 Forza Horizon 6は、単なるゲームソフトの枠を超え、日本の風景と自動車文化をデジタルアーカイブとして未来に残す、文化遺産的な側面も持っています。
まだ公開されていない車種、隠されたロケーション、サプライズ要素。 これらを探し出す冒険が、もうすぐ始まります。 トヨタGR-GTのステアリングを握り、桜舞う日本の峠を駆け抜ける瞬間。 その感動を、皆さんと共有できる日を心待ちにしています。
準備はいいですか? エンジンを温めて、タイヤの空気圧をチェックして。 Horizonフェスティバル・ジャパンへのゲートが開くのは、もうすぐです。



















