編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2026年1月29日にリリースされる新拡張パック「夢幻パレード」の情報、特についに実装される「スタジアムカード」が今の対戦環境をどう変えてしまうのか、その詳細が気になっていると思います。
この記事を読み終える頃には、スタジアムカードの使い方はもちろん、新環境で覇権を握るであろうデッキタイプや、具体的な対策方法まで、新パックに関する全ての疑問が解決しているはずです。
- スタジアムカード実装による「場の支配権」争いの激化と戦略の変化
- サーナイト・ミミッキュを中心とした「超耐久・回復デッキ」の台頭
- オーガポン・ガラルタチフサグマによる「状態異常無効」と「エネ破壊」の衝撃
- サポート「カルネ」「観光客」がもたらす進化デッキの安定化と高速化
それでは解説していきます。
夢幻パレードで到来する「スタジアム」環境の衝撃
ついにこの時が来ました。2026年1月23日、公式から発表された新パック「夢幻パレード」の情報は、これまでの『ポケポケ』の常識を根底から覆すものでした。
これまでのポケポケは、ポケモンとサポート、グッズという3種類のカードで構築されていましたが、ここに第4のカード種類である**「スタジアム」**が加わります。
私は長年、紙のポケモンカードゲーム(PCG)も含めて評論してきましたが、スタジアムの追加は単なる新カードの追加以上の意味を持ちます。それは「ルールへの介入」であり、「場のルールの書き換え」だからです。
スタジアムカードとは何か?基本仕様の確認
まずは、今回追加されるスタジアムの基本仕様と、判明しているカード「不思議な広場」について整理しましょう。
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| カード種類 | スタジアム(Trainer’s) |
| 効果範囲 | お互いのプレイヤー(自分と相手の両方) |
| 配置場所 | 場の横(専用ゾーンまたはベンチ脇) |
| 持続性 | 別のスタジアムが貼られるか、除去されるまで永続 |
| デッキ制限 | 同名カードは2枚まで(デッキ上限20枚中) |
これまでのグッズやサポートは「使い切り」でしたが、スタジアムは**「場に残る」**のが最大の特徴です。
今回発表された**「不思議な広場」**の効果を見てみましょう。
不思議な広場(スタジアム) お互いの場の「超ポケモン」全員の、逃げるためのエネルギーを2個少なくする。
一見地味に見えるかもしれませんが、これは革命的です。ポケポケにおいて「逃げる」行為は、エネルギーという貴重なリソースを支払う必要があります。しかし、このスタジアムがあれば、多くの超ポケモンが**「逃げエネ0(ゼロ)」**で動けるようになるのです。
なぜ20枚デッキにおけるスタジアムが重要なのか
ポケポケのデッキ枚数は20枚です。その中にスタジアムを入れる枠があるのか?という議論がSNS上でも交わされていますが、私の見解は**「必須級になる」**です。
理由は以下の3点です。
- 相手のスタジアムを割る手段が必要 スタジアムは「別のスタジアムが出された時」にトラッシュされます。もし相手が自分に有利(あなたに不利)なスタジアムを出してきた場合、自分がスタジアムを持っていなければ、その不利な状況がゲーム終了まで続く可能性があります。これを防ぐための「貼り替え用」として採用が必要です。
- デッキ圧縮と永続効果の恩恵 20枚しかない山札の中で、毎ターン効果を発揮するカードはコストパフォーマンスが異常に高いです。例えば「不思議な広場」が3ターン場にあれば、実質的にエネルギー6個分以上の価値を生み出す可能性があります。
- 特定のコンボの成立 後述する「メガサーナイトEX」や「カルネ」とのコンボにおいて、スタジアムはエンジンオイルのような役割を果たします。
超タイプ復権の鍵「メガサーナイトEX」と「カルネ」のシナジー
今回の「夢幻パレード」の目玉は、間違いなく超タイプの強化です。これまでの環境では、ミュウツーEXが環境のトップに君臨していましたが、今回の追加カードは「速攻」ではなく**「耐久とコントロール」**に重きを置いています。
メガサーナイトEX:要塞化する210HP
メガシンカの実装に伴い、HPのインフレが一段階進みました。
- メガサーナイトEX
- HP: 210
- タイプ: 超
- 進化: 2進化(ラルトス→キルリア→サーナイト→メガサーナイト ※ポケポケ独自の進化ラインの可能性あり)
- 技: ファンタジアフォース(110ダメージ)
- 追加効果: 自分のエネルギーゾーンから超エネルギーを3個出し、超ポケモンに好きなようにつける。
このカードの恐ろしさは、技の追加効果にあります。「エネルギーゾーンから3個加速」は、次なるアタッカーを即座に準備できることを意味します。さらに、HP210という数値は、既存のピカチュウEXやフリーザーEXの攻撃を余裕で耐える数値です。
サポート「カルネ」による無限回復戦術
そして、このメガサーナイトEXを不沈艦にするのが、新サポート「カルネ」です。
カルネ(サポート) 超エネルギーが2個以上ついている自分の超ポケモンのHPを「90」回復する。その後、そのポケモンから超エネルギーを2個トラッシュする。
「HP90回復」。これは凄まじい数値です。これまで「きずぐすり」の20回復で計算していたダメージレースが完全に崩壊します。
デメリットとして「エネ2個トラッシュ」がありますが、ここで先ほどのメガサーナイトEXと**スタジアム「不思議な広場」**が完璧に噛み合います。
- メガサーナイトEXが攻撃を受ける(残りHP100程度)。
- 「カルネ」を使用し、HPを90回復(ほぼ全快)。エネを2個トラッシュ。
- スタジアム「不思議な広場」の効果で、逃げエネが0になっているため、一度ベンチに下がる(あるいはそのまま戦う)。
- メガサーナイトEXの技「ファンタジアフォース」で、トラッシュした分以上のエネルギー(3個)を再加速。
このループが決まれば、相手は210のHPを削りきることができず、リソース枯渇で敗北することになります。「ゾンビサーナイト」デッキの誕生です。
フェアリーの魂を受け継ぐ「メガクチートEX」と鋼の逆襲
「夢幻パレード」というタイトルから、かつてのフェアリータイプを連想させますが、ポケポケではフェアリータイプは統合されています。しかし、その雰囲気を持つポケモンとして「メガクチートEX」が登場しました。
メガクチートEX:青天井火力の可能性
- メガクチートEX
- HP: 170
- タイプ: 鋼
- 技: ヒートアップクランチ(60ダメージ)
- 効果: このポケモンがバトル場を離れるまで、この技のダメージは「+30」される。(効果は重なる)
使えば使うほど強くなる、いわゆる「スロースターター」なアタッカーです。 1回目:60ダメージ 2回目:90ダメージ 3回目:120ダメージ 4回目:150ダメージ…
HP170はEXとしては標準的ですが、鋼タイプには弱点が少ない(炎のみ、現状環境に炎はリザードン以外少なめ)という利点があります。
このカードの真価は、**「居座り性能」**にあります。回復カードや防御カードと組み合わせることで、後半には一撃必殺の火力を連発するモンスターへと変貌します。特に、相手が準備に時間をかけるデッキであればあるほど、メガクチートの脅威は増すでしょう。
環境メタの筆頭「オーガポン」と「ミミッキュ」
環境を変えるのは大型EXだけではありません。今回は、トリッキーな能力を持つ「非EX(ルールを持たないポケモン)」が非常に優秀です。
オーガポン(みどりのめん):状態異常デッキへの回答
これまで「マタドガス(毒)」や「ゲンガー(催眠)」などの状態異常デッキが猛威を振るっていましたが、その完全なアンチカードが登場しました。
オーガポン みどりのめんEX 特性:やすらぎのかぜ このポケモンがいる限り、エネルギーがついている自分のポケモン全員は特殊状態にならず、受けている特殊状態をすべて回復する。
これは「毒」や「眠り」に依存していたコントロールデッキにとって、死刑宣告に近い能力です。エネルギーさえついていれば、状態異常を完全にシャットアウトできます。
さらに技「エナジーリーフ」は、お互いのエネルギー合計数が5個以上なら120ダメージ(60+60)を出せます。草タイプなので、環境に多い「悪タイプ(バンギラス等)」や、今後増えるであろう「水タイプ」に対して弱点を突ける点も見逃せません。
ミミッキュ:最強の「壁」性能
ミミッキュ 特性:ばけのかわ このポケモンが場に出てから初めて技のダメージを受ける時、そのダメージを受けない。
紙のカードでも猛威を振るった特性「ばけのかわ」が、ポケポケ仕様で実装されました。 一度だけダメージを「0」にする。これは、相手の最強技(例:リザードンEXの200ダメージ)を、たった1枚の非EXポケモンで無効化できることを意味します。
このカードの使い方は多岐にわたります。
- 時間稼ぎ: 進化ポケモンの育成時間を稼ぐための壁。
- 受け回し: 相手の決定打を透かすためのクッション。
- ポイント保護: 倒されても1ポイントしか取られないため、サイドレース(ポイントレース)を有利に進める。
特に、逃げエネが軽ければ(あるいはスタジアムで0になれば)、ミミッキュを前に出してターンを終了する動きが定石化する可能性があります。
コントロールデッキの復権「ガラルタチフサグマ」と「ネズ」
攻撃一辺倒だったポケポケに、本格的な「ハンデス(ハンド・エネルギー破壊)」の波がやってきます。
ガラルタチフサグマ×ネズ:エネルギー枯渇地獄
サポート「ネズ」 自分の場に「ガラルタチフサグマ」がいる時にしか使えない。相手のバトルポケモンからエネルギーをランダムに2個トラッシュする。
これは極悪非道なコンボです。エネルギーを貯めるのに数ターンかかるポケポケにおいて、**「2個確定トラッシュ」**は致命的です。
- ガラルタチフサグマを立てる(2進化なので手間はかかる)。
- 「ネズ」を使用し、相手のエースポケモンのエネルギーを枯らす。
- 相手は攻撃できず、棒立ちになる。
- タチフサグマの技「ブロッキング(予想)」や「無慈悲な一撃」で一方的に殴る。
これまで「ロケット団のしたっぱ」で1個トラッシュに一喜一憂していましたが、条件付きとはいえ2個破壊はゲームセット級の威力です。特にエネ加速手段を持たないデッキ(ピカチュウEXなど)は、一度これを食らうと復帰不可能になるでしょう。
ドローソースの革命「観光客」
最後に紹介するのは、汎用サポートとして期待される「観光客」です。
観光客(サポート) 自分の山札を上から4枚見て、その中から1進化ポケモンを全て手札に加える。
「博士の研究」で2枚引くのが基本だった環境において、**「最大4枚サーチ」**という破格の性能を持っています。対象は「1進化ポケモン」に限られますが、今回のパックは進化ポケモンが主体です。
- サーナイトライン(キルリア)
- タチフサグマライン(マッスグマ)
- バイバニラライン(バニリッチ)
これらのデッキにおいて、中盤の安定感を爆発的に高めます。「進化できない事故」を劇的に減らすカードとして、進化デッキには必須の1枚となるでしょう。
総括:新環境は「盤面構築」が勝敗を分ける
ここまで「夢幻パレード」の主要カードとスタジアムの影響を考察してきました。
まとめると、これからの環境は以下のようにシフトしていくと予想されます。
- 「速攻」から「中長期戦」へ ミミッキュの遅延性能やサーナイトの回復性能により、2ターン目で勝負が決まるようなゲームは減少し、じっくりと盤面を整えるゲームが増えます。
- スタジアムの採用有無が勝率に直結 相手の「不思議な広場」を利用するか、破壊するか。あるいは自分だけの有利なスタジアムを通すか。この駆け引きが生まれます。
- エネルギー管理の重要性 「ネズ」による破壊や、「カルネ」によるコストとしての支払い。エネルギーをどう供給し、どう守るかが重要になります。
1月29日、ポケポケの世界は大きく変わります。今のうちに育成リソース(砂時計やチケット)を温存し、来るべき「パレード」に備えましょう。
この記事が、あなたのデッキ構築の一助になれば幸いです。
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドブロック系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。



















