編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、2026年1月23日に公開された新拡張パック「夢幻パレード」を引くべきか、課金してでも追うべきカードが含まれているのかが気になっていると思います。
特に、これまでの環境を支配していたデッキに対する回答となるカードがあるのか、新ギミック「スタジアム」がどう影響するのかは、プレイヤーにとって死活問題でしょう。
この記事を読み終える頃には、あなたが「夢幻パレード」にどれくらいのリソースを割くべきか、どのカードを最優先で確保すべきかという疑問が解決しているはずです。
- 新ギミック「スタジアム」の実装により対戦環境の前提ルールが大きく変化する
- サーナイト・クチートなどのメガシンカ勢が超・鋼タイプの大幅強化をもたらす
- ミミッキュex・タチフサグマなど相手を妨害するコントロール性能が高いカードが鍵
- 結論として環境トップを目指すなら課金してでも主要パーツを揃える価値は極めて高い
それでは解説していきます。
夢幻パレードがもたらす環境への衝撃とスタジアムの実装
スタジアムカードの登場による戦術の多角化
今回の拡張パック「夢幻パレード」における最大のトピックは、間違いなく「スタジアム」カードの初実装です。これまでのポケポケ(Pokémon Trading Card Game Pocket)の環境は、ポケモン単体のスペックと、サポート・グッズによる瞬発的な効果によって形成されてきました。
しかし、スタジアムの登場は「場のルールそのものを書き換える」という新しいレイヤーをバトルに追加します。今回発表された「ふしぎな広場」を例に挙げると、お互いの場の超ポケモンの逃げるためのエネルギーを2個なくすという効果を持っています。
これは単なる移動コストの軽減にとどまりません。これまで重い逃げエネを理由に採用が見送られてきたポケモンたちが、一気に環境の最前線に躍り出る可能性を示唆しています。特に、ポケポケのルールでは「逃げる」というアクションが、相手の攻撃を回避したり、ベンチで育てたフィニッシャーを無傷で着地させたりするために極めて重要です。
スタジアムは「場に出ている限り永続的に効果を発揮する」という性質上、一度展開に成功すれば、相手が別のスタジアムで書き換えるか、特定のカードで破壊しない限り、自分に有利な状況(あるいは相手に不利な状況)を固定化できます。これは、従来の「殴り合い」主体のゲームスピードに対し、「盤面制圧」というコントロール要素を強く意識させる変化です。
今後、デッキ構築においては「自分のデッキに合ったスタジアムを採用する」だけでなく、「相手のスタジアムを割るためにスタジアムを採用する」という、メタゲーム的な思考が必須になります。これは初心者から中級者へのステップアップにおいて大きな壁となる一方で、上級者にとっては腕の見せ所となるでしょう。
超タイプ復権の狼煙と環境メタの変遷
これまでの環境を振り返ると、ピカチュウexによる速攻や、ミュウツーexによる高耐久・高火力など、特定のパワーカードが中心にいました。しかし、今回のパックは明らかに「超タイプの復権」と「テクニカルな盤面操作」に焦点が当てられています。
特に注目すべきは、単純な火力勝負ではなく、トリッキーな動きで相手を翻弄するカードが増えている点です。例えば、後述するミミッキュexの特性「ばけのかわ」や、ガラルタチフサグマによるエネルギー破壊(エネ破壊)は、相手の計算を狂わせることに特化しています。
既存の環境デッキである「ミュウツーex」デッキは、サーナイト(サイコエンブレイス)によるエネ加速が強力でしたが、自傷ダメージというリスクを背負っていました。今回のパックで追加される「メガサーナイトex」や「カルネ」といったカードは、回復手段や新たなエネ加速手段を提供しており、既存の超タイプデッキをベースにしつつも、全く異なるアプローチが可能になります。
また、鋼タイプや悪タイプにも強力な新規カードが投入されており、これらは現在流行しているデッキへの明確な回答(メタカード)として機能するようにデザインされています。単に「新しいから強い」のではなく、「今の環境の穴を突くから強い」というカードデザインがなされているのが、「夢幻パレード」の特徴と言えるでしょう。
課金価値の判断基準となる汎用性の高さ
「課金して引く価値があるか」という問いに対して、私は「極めて高い」と即答します。その理由は、特定のデッキでしか使えない専用パーツだけでなく、どのデッキにも採用を検討できる汎用性の高いトレーナーズや、システムポケモンが含まれているからです。
特に新サポート「かんこうきゃく」は、1進化ポケモンをサーチするという強力なドローソースとして機能します。これは進化デッキ全般の安定性を底上げするものであり、今後のポケポケにおいて必須級のカードになる可能性を秘めています。
また、ゲームの楽しみ方という観点でも、今回のパックは魅力的です。単に勝つだけでなく、「相手のエネルギーをトラッシュする」「ダメージを受けない」といった、カードゲーム特有の「嫌らしい動き」ができるようになるため、プレイの幅が大きく広がります。競技志向のプレイヤーはもちろん、ファンデッキを楽しみたい層にとっても、見逃せないカードが満載です。
注目カード詳細解説:環境を変えるメガシンカとEX
メガサーナイトex:エネルギー循環の革命児
今回のパックの目玉カードの一つである「メガサーナイトex」。このカードのスペックは、既存の超タイプデッキの概念を覆す可能性を秘めています。
基本スペックと技「ファンタジアフォース」 HP210という高耐久に加え、2エネで110ダメージというコストパフォーマンスの良さが光ります。しかし、真価はその追加効果にあります。「自分のエネルギーゾーンから超エネルギーを3個出し、超ポケモンに好きなようにつける」という効果は、まさに破格です。
これまでのエネ加速といえば、手札から付ける、あるいは特性で山札やトラッシュから付けるものが主流でしたが、「エネルギーゾーンから直接3個」という加速量は驚異的です。これにより、後続のアタッカーを即座に育て上げることが可能になります。
既存サーナイトとの差別化 既存のサーナイト(特性:サイコエンブレイス)は、トラッシュからのエネ加速と引き換えにポケモンにダメカンを乗せるリスクがありました。対してメガサーナイトexは、攻撃しながらリスクなしでエネ加速を行います。これにより、HPを高く保ったまま戦線を維持することが容易になります。
相性の良いカード やはり「ミュウツーex」との相性は抜群です。メガサーナイトexで攻撃しつつ、ベンチのミュウツーexにエネルギーを供給すれば、次のターンにはミュウツーexが「サイコドライブ」を放てる状態になります。また、新カードの「メガチャーレムex」や「エルレイド」といった、エネルギー要求に癖のあるポケモンたちも、メガサーナイトexのサポートがあれば十二分に活躍できるでしょう。
| 項目 | メガサーナイトex | 既存サーナイト(サイコエンブレイス) |
|---|---|---|
| HP | 210 | 140 (非EX) |
| 役割 | アタッカー兼エネ加速 | エネ加速サポート |
| 加速源 | エネルギーゾーン | トラッシュ |
| リスク | 進化の手間が必要 | ダメカンが乗る |
| 加速量 | 技使用時に3枚 | 特性で無制限(HP許す限り) |
ミミッキュex:最強の盾「ばけのかわ」
ポケポケにおいて、防御的な特性を持つポケモンは常に環境に影響を与えてきました。その中でも、ミミッキュexの特性「ばけのかわ」は別格の性能を誇ります。
特性「ばけのかわ」の脅威 「場に出てから初めて技のダメージを受ける時、そのダメージを受けない」という効果は、実質的に相手の攻撃を1回分無効化することを意味します。ポケポケのようなポイント制のゲームにおいて、攻撃を1回耐えるということは、サイドレース(ポイントレース)において圧倒的なアドバンテージを生みます。
例えば、相手のリザードンexが苦労して準備した高火力の攻撃を、ミミッキュexは無傷で受け流すことができます。これにより、相手は「貴重な一撃をミミッキュの皮を剥ぐために消費する」か、「ベンチ呼び出し手段を使ってミミッキュを避ける」かの二択を迫られます。
アタッカーとしての性能 攻撃面でも優秀です。1エネで120ダメージ(条件付きなどの可能性はあるが、スペック上は非常に軽い)や、2エネ70ダメージといった技構成であれば、序盤の壁役としてだけでなく、中盤以降のサブアタッカーとしても機能します。特に「つめできりさく」のような安定したダメージソースがあれば、HPの低いたねポケモンを狩る役割も担えます。
対策必須の存在へ このカードの存在により、環境には「貫通攻撃」や「効果を計算しない攻撃」の需要が高まるでしょう。もしくは、多段ヒットする技や、毒・火傷といった状態異常でダメージを与える戦術が有効になります。逆に言えば、ミミッキュex対策をしていないデッキは、このカード1枚に完封される恐れすらあります。
ガラルタチフサグマ&ネズ:恐怖のエネルギー破壊
コントロールデッキ愛好家にとって、ガラルタチフサグマの登場は歓喜の瞬間です。特にサポートカード「ネズ」とのコンボは凶悪の一言に尽きます。
サポート「ネズ」による確定エネ破壊 「自分の場にガラルタチフサグマがいる時にしか使えない。相手のバトルポケモンのエネルギーをランダムに2個トラッシュする」という効果。これは、ポケポケの歴史の中でもトップクラスに強力な妨害効果です。
多くのポケモンは技を出すために2〜3個のエネルギーを必要とします。それを一瞬で2個も剥奪されるということは、相手の攻撃権を1ターン、場合によっては数ターン奪うことと同義です。特に進化ポケモン主体のデッキや、エネ加速手段に乏しいデッキに対しては、このコンボが決まった時点で「詰み」になる可能性があります。
ガラルタチフサグマ単体の性能 タチフサグマ自身も「ブロッキング」のような防御技を持っている可能性があります(あるいは高耐久)。2進化ポケモンであるため準備には時間がかかりますが、立ってしまえば「ネズ」の試行回数分だけ相手を絶望させることができます。
環境への影響 このカードの流行が予想される場合、プレイヤーは「エネルギー回収手段」を厚く採用するか、「少ないエネルギーで動けるウィニーデッキ(速攻デッキ)」を選択する必要が出てきます。重いエネルギーを必要とするドラゴンタイプや、一部のEXポケモンにとっては冬の時代が到来するかもしれません。
メガクチートex:長期戦を見据えた無限の火力
鋼タイプの新たなエースとして期待されるのが「メガクチートex」です。
青天井の火力アップ「ヒートアップクランチ」 「このポケモンがバトル場を離れるまで、技のダメージ+30。この効果は重なる」というテキストは、居座れば居座るほど強くなることを意味します。初期ダメージが60だとしても、次のターンには90、その次は120と上昇していきます。
これに回復カードや防御カード(例えば新登場の「メタルコアバリア」)を組み合わせることで、メガクチートexを要塞化する戦術が可能になります。HP170(たねの状態、メガならさらに上昇)という耐久値を活かし、相手の攻撃を耐えながら、後半にはEXポケモンすら一撃で葬る火力を手に入れることができます。
メタルコアバリアとのシナジー 同時に収録されるポケモンのどうぐ「メタルコアバリア」は、「受けるダメージを-50するが、番の終わりにトラッシュする」という効果を持ちます。これをメガクチートexに装着すれば、致命傷を避けてターンを稼ぎ、火力を育てる時間を確保できます。
鋼タイプにはこれまで決定打に欠ける場面がありましたが、メガクチートexはその問題を解決するフィニッシャーとしての資質を十分に備えています。
オーガポンexと特殊状態対策の重要性
「夢幻パレード」では、状態異常(特殊状態)に対するメタカードも収録されています。その筆頭が「オーガポン みどりのめんex」です。
特性による完全耐性 「このポケモンがいる限り、エネルギーがついている自分のポケモン全員は特殊状態にならず、受けている特殊状態を全て回復する」という特性は、状態異常デッキに対する「完全回答」です。
現在、マタドガスやアーボック、あるいはフシギバナexデッキなど、毒や眠りを駆使するデッキが一定数存在します。オーガポンexは、たった1枚でそれらのデッキのコンセプトを崩壊させます。「スリーパー」による眠りハメ戦術なども、このカードの前では無力化します。
草タイプの復権 草タイプは炎タイプの流行により肩身が狭い状況が続いていましたが、オーガポンexの登場により、明確な役割(メタクリーチャー)を持つことができます。さらに自身の技火力も高ければ、アタッカーとしても活躍できるでしょう。
新たな汎用トレーナーズとシステムの評価
かんこうきゃく:進化デッキの救世主
サポートカード「かんこうきゃく」の効果は、「自分の山札の上から4枚を見て、その中から1進化ポケモンを全て手札に加える」というものです。
安定感の向上 2進化デッキ(リザードン、カメックス、フシギバナ、サーナイトなど)にとって、中間進化である「1進化ポケモン」を引けるかどうかは死活問題です。「かんこうきゃく」は、その確率を大幅に引き上げます。モンスターボールなどでたねポケモンは確保しやすいですが、進化先をピンポイントで持ってくる手段は限られていました。
イラストアドバンテージ 性能もさることながら、そのイラストの人気も非常に高いキャラクターです。コレクション需要も相まって、パックの目玉カードの一つになることは間違いありません。プレイヤー視点では4枚確保したい必須カードとなるでしょう。
ふしぎな広場:超タイプの機動力を最大化
前述したスタジアム「ふしぎな広場」についてさらに掘り下げます。
逃げエネ0の衝撃 超ポケモンの逃げエネを2個減らすということは、多くの超ポケモンが「逃げエネ0」になることを意味します。これにより、以下のような動きが可能になります。
- バトル場のポケモンがダメージを受ける。
- 逃げエネ0でベンチに下がる。
- 新品のアタッカーを出す。
- ベンチに下がったポケモンを「カルネ」などで回復する。
この「クルクル回る」動きは、相手にとって非常に厄介です。ダメージ計算を狂わせ、サイドを取り切るのを困難にします。特にミュウツーexやサーナイトラインにとって、これ以上ない強化と言えます。
結論:夢幻パレードは引くべきか?
プレイスタイル別おすすめ度
ここまで紹介したカード群を踏まえ、タイプ別に引くべきかを判断します。
1. 環境トップを目指すガチ勢(おすすめ度:★★★★★) 迷わず引くべきです。特に「メガサーナイトex」と「ふしぎな広場」は、超デッキをTier1の座に押し上げるポテンシャルがあります。また、「ミミッキュex」や「ガラルタチフサグマ」といったメタカードを持っていないと、対応できないマッチアップが発生するでしょう。
2. 特定のタイプを愛用するプレイヤー
- 超タイプ使い: 必須。引かない理由がありません。
- 悪タイプ使い: タチフサグマラインのために引く価値あり。
- 鋼タイプ使い: メガクチートexが新たな切り札になります。
- 草タイプ使い: オーガポンexが状態異常対策として優秀。
3. 無課金・微課金プレイヤー(おすすめ度:★★★★☆) 汎用性の高い「かんこうきゃく」や、どのデッキでも採用検討できる「ミミッキュex」が含まれているため、優先度は高いです。ただし、メガシンカポケモンは進化ラインを揃える必要があるため、カード資産が少ない場合は完成形を作るのに苦労するかもしれません。それでも、リセマラやポイント交換を含めて狙いに行く価値はあります。
総評:環境が「回る」パック
「夢幻パレード」は、単なる火力インフレではなく、ゲームシステム(スタジアム)や戦術の幅(妨害・耐久・移動)を拡張する良質なパックだと評価できます。
これまでの「速攻で殴り勝つ」だけの環境に飽きてきていたプレイヤーにとって、思考要素が増えることは歓迎すべき変化です。一方で、対策すべきことが増えるため、ライト層には少し難易度が上がるかもしれません。しかし、それを乗り越えてデッキを組む楽しさが、このパックには詰まっています。
2026年のポケポケ環境は、この「夢幻パレード」から大きく動き出します。乗り遅れないよう、しっかりとカードを確保し、新たな戦略のパレードに参加しましょう。
まとめ
今回の記事のポイントをまとめます。
- スタジアム「ふしぎな広場」実装で、盤面制圧と逃げエネ軽減という新戦術が誕生した。
- メガサーナイトexはリスクなしの爆発的なエネ加速を持ち、超デッキを環境最強角へ押し上げる。
- ミミッキュexのダメージ無効やタチフサグマのエネ破壊は、既存の強デッキを止める強力なメタ手段となる。
- 「かんこうきゃく」などの汎用サポートも充実しており、全プレイヤーにとって引く価値が極めて高いパックである。
私自身も、まずはメガサーナイトexを主軸にしたデッキと、いやらしく相手を妨害するタチフサグマデッキの2つを構築してランクマッチに潜る予定です。環境初期は「何が飛んでくるかわからない」カオスな状況が予想されますが、それこそがカードゲームの醍醐味です。
皆さんのパック開封結果や、考えた最強デッキレシピなどもぜひSNSなどで共有してください。新しい環境で対戦できることを楽しみにしています。
筆者情報
筆者:桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。ポケポケではリリース初日から毎日プレイを継続中。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。



















