YouTubeコンサルタントの藤堂聡です。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、ご自身の運営しているYouTubeショートチャンネルの収益化が停止してしまい、どうすればいいか不安で夜も眠れないほど気になっていると思います。私も実際に自身の運営チャンネルで収益化停止を経験したので、その焦りや困惑する気持ちは痛いほどよくわかります。
せっかく積み上げてきた収益が突然ゼロになる恐怖は計り知れませんが、正しく現状を把握し、適切なステップを踏めば道は開けます。この記事を読み終える頃には、収益化停止の正体と、再審査請求に向けた具体的な解決策の疑問が解決しているはずです。
- 最新の収益化停止理由である信頼できないコンテンツの正体
- 従来の再利用されたコンテンツと今回の警告内容の明確な相違点
- 再審査請求を行う際の具体的な手順とヘルプページへの遷移理由
- 収益化復活に向けた90日間のペナルティ回避とチャンネル修正方法
それでは紹介していきます!
YouTubeショートの収益化停止とその原因
2025年末から2026年頭にかけて、YouTubeショートの世界では「収益化停止祭り」とも呼べる大規模な規制が行われています。この現象は日本国内に留まらず、世界中のクリエイターを巻き込んでいる非常に深刻な事態です。
ここでは、今回の騒動の核心部分である「なぜ停止されたのか」という原因について深く掘り下げてレビューしていきます。
信頼できないコンテンツという新しい警告
今回の収益化停止祭りで最も特徴的なのが、YouTube側から送られてくる通知に「信頼できないコンテンツ(Unreliable Content)」という文言が含まれている点です。
これまで、YouTubeの収益化停止理由として一般的だったのは「再利用されたコンテンツ」でした。これは、他者の動画をそのまま転載したり、わずかな編集だけで投稿したりした場合に適用されるものでした。しかし、今回の「信頼できないコンテンツ」は、より広義で、かつ判定基準が非常に不透明な新しいカテゴリーの警告と言えます。
YouTubeの公式見解に基づくと、この警告は「視聴者がスパムと見なす可能性が高い」「教育的な価値や新たな付加価値が欠如している」と判断された場合に下されます。つまり、動画そのもののクオリティや、その動画がYouTubeというプラットフォームにおいて「独自の価値」を提供できているかどうかが、これまで以上に厳格に審査されているのです。
大量生産されたコンテンツの定義
「信頼できないコンテンツ」の中に含まれる重要な要素の一つに「大量生産(Mass-produced)」があります。これは、短期間に類似した内容の動画を大量に投稿する行為、あるいはテンプレートに当てはめただけの動画を量産する行為を指します。
特にショート動画の世界では、制作時間を短縮するために一定のフォーマットを作り、中身の数字や画像だけを差し替えて投稿する手法が一般的です。しかし、YouTubeのAIはこうした「手抜き感」を敏感に察知するようになっています。
例えば、以下のようなケースが「大量生産」と見なされるリスクが高いです。
- 背景画像やBGMがすべての動画で共通しており、テキストの内容だけが微妙に異なる。
- 自動生成ツールを使い、1日に10本以上の動画を一律の構成で投稿している。
- 独自の視点や解説がなく、単に事実を羅列しただけのスライドショー形式。
これらは視聴者から見れば「どれを見ても同じ」という体験に繋がり、YouTube側はこれをプラットフォームの質を低下させる要因として排除しようとしています。
繰り返しの多いコンテンツの判定基準
「繰り返しの多いコンテンツ」も、今回の収益化停止理由として頻繁に挙げられます。これは「大量生産」と似ていますが、より「チャンネル内でのバリエーションの欠如」に焦点を当てたものです。
YouTubeのポリシーによれば、以下のような状態が該当します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 同一素材の多用 | 複数の動画で全く同じ映像素材や音声を使い回している。 |
| ナレーションの共通化 | 異なるトピックに対して、同じ定型文のナレーションを繰り返している。 |
| 構成の固定化 | 導入、本編、結末のすべての流れが機械的に固定されすぎている。 |
特にAIナレーションを利用している場合、声のトーンや間隔が常に一定であるため、AIによる自動判定で「繰り返しが多い」とフラグを立てられやすい傾向にあります。
AI生成動画と収益化の関係性
「AIで動画を作っているから停止されたのではないか?」という質問をよく受けますが、結論から言えば「AIを使っていること自体」が直接の停止理由になるわけではありません。
Google(YouTubeの親会社)自体がAI開発を強力に推進しており、Gemini(ジェミニ)などのAIツールをクリエイターに使ってもらいたいという姿勢を持っています。そのため、AIで作ったからダメ、という短絡的なルールは存在しません。
問題は「AIを使って、いかに価値のない動画を量産したか」にあります。
- AIに丸投げして、内容の事実確認(ファクトチェック)もせず、独自性も皆無な動画。
- AIの合成音声で、人間味のない、視聴者の感情を動かさない動画。
これらは「信頼できないコンテンツ」に含まれやすくなります。逆に、AIをツールとして活用しつつ、そこにクリエイター独自の編集や、深い洞察、ユーモアなどが加わっていれば、収益化が止まることはありません。
公式チャンネルも対象になる背景
今回の「祭り」の不可解な点は、著名な漫画の公式チャンネルや、著作権を完全に所有しているはずの企業チャンネルまでもが収益化停止に追い込まれている点です。
例えば、有名な格闘漫画の公式チャンネルが停止された事例があります。自社のコンテンツを自社で発信しているにもかかわらず「信頼できない」と判断されるのは、コンテンツの権利関係ではなく「動画の制作スタイル」に問題があった可能性が高いです。
具体的には、過去の漫画のコマをスライドショー形式で見せるだけの動画が「付加価値が低い」とAIに判定されたり、あるいはAIによる誤判定(誤BAN)が大規模に発生している可能性も否定できません。公式であっても「手抜き運営」と見なされれば容赦なく切り捨てられる、今のYouTubeの厳しさが浮き彫りになっています。
海外でも発生している収益化停止祭り
この現象は日本独自のトレンドではありません。英語圏やスペイン語圏のYouTubeコミュニティでも、同様の「Unreliable Content」による収益化停止が相次いで報告されています。
海外のSNS(旧Twitterなど)では、収益化停止を食らったクリエイターたちが「YouTubeのアルゴリズムが変わった」「AI判定が暴走している」と抗議の声を上げています。世界同時多発的に起きているということは、YouTube側が全世界共通で「低品質コンテンツの掃討作戦」を開始したという明確なメッセージでもあります。
著作権侵害と収益化停止の関連性
今回の収益化停止は、厳密には「著作権侵害(ストライキ)」とは別のレイヤーで起きています。著作権侵害であれば、権利者からの申し立てによって動画が削除されたり、チャンネルが警告を受けたりします。
しかし、今回の「信頼できないコンテンツ」は、著作権的にはホワイトであっても「YouTubeパートナープログラムのポリシー」に違反している、という判断です。
例えば、フリー素材サイトの画像を使い、著作権フリーのBGMを流して、自分で書いた台本を読み上げていたとしても、「その内容が薄すぎる」「どこかで見たような内容の繰り返しである」と判断されれば、著作権に問題がなくても収益化は止まります。
属人性・非属人性チャンネルの差異
一般的に「非属人チャンネル(顔出し・声出しなし)」の方が、今回の収益化停止のリスクが高いと言われています。理由は単純で、非属人チャンネルは属人チャンネルに比べて「差別化」が難しく、量産型のフォーマットに陥りやすいからです。
しかし、今回の祭りでは顔出しをしている「属人チャンネル」でも収益化が停止する事例が確認されています。
- 顔出しをしていても、話している内容がネットのニュースを読み上げているだけ。
- 編集が単調で、独自の視点が含まれていない。
このような場合、属人性があっても「価値の低いコンテンツ」として排除の対象になります。一方で、非属人であっても、圧倒的なリサーチに基づいた解説や、独自の編集技術、唯一無二の世界観を持っていれば生き残っています。
再審査請求の手順と具体的な対処法
収益化が停止された際に、私たちクリエイターに残された唯一の希望が「再審査請求(Appeal)」です。しかし、今回の収益化停止では、これまでの再審査請求とは異なる挙動を見せているため、注意が必要です。
具体的な手順と、いま取るべき最善の行動についてレビューしていきます。
再審査請求ボタンとヘルプページへの遷移
YouTube Studioの収益化タブを確認すると、「チャンネルの収益化は停止されています」という赤い通知と共に「再審査請求を行う」というボタンが表示されます。
通常、このボタンを押すと「再審査請求用の動画」をアップロードするためのフォームに進むのですが、今回の収益化停止祭りでは、ボタンを押しても「YouTubeヘルプページ」に飛ばされてしまう現象が多発しています。
これには2つの可能性が考えられます。
- YouTube側のシステムエラー: 大規模な停止により、再審査請求の窓口がパンクしている、あるいはUIが追いついていない。
- 仕様の変更: これまでの動画提出形式ではなく、テキストベースの問い合わせ、あるいは特定のフォームからの申し立てを推奨している。
ヘルプページに飛ばされたからといって諦める必要はありません。まずはヘルプ内の「収益化の申し立て」に関する項目を熟読し、案内されているフォームから必要事項を記入して送信する必要があります。
動画提出形式からテキスト形式への変更点
これまでの「再利用されたコンテンツ」による停止の場合、5分以内の動画を制作し、「どのように動画を企画・撮影・編集しているか」を実演して見せるのが復活の王道でした。
しかし、今回の「信頼できないコンテンツ」においては、この動画提出の選択肢が表示されないケースがあります。その場合は、テキストで「いかに自分のコンテンツが信頼に足るものか」「視聴者に対してどのような価値を提供しているか」を論理的に説明しなければなりません。
テキストベースでの弁明は、動画よりも感情が伝わりにくい分、より「証拠」に基づいた記述が求められます。
- 制作に使用している独自の資料。
- 台本制作のプロセス(自分でリサーチし、独自の視点を加えていることの証明)。
- 視聴者からのポジティブな反応(コメント欄のエンゲージメントなど)。
これらを整理しておくことが、復活への第一歩となります。
審査猶予期間(20日間)の活用方法
収益化停止の通知が来てから、再審査請求を送信できる期間には通常21日間(約3週間)の猶予が与えられます。
ここで多くのクリエイターがやってしまう最大のミスは「焦ってすぐに再審査請求を出すこと」です。現状、今回の「祭り」に対するYouTube側の明確な正解はまだ世に出ていません。
焦って不完全な弁明を送ってしまい、却下されてしまうと、その後の状況はさらに悪化します。猶予期間があるうちは、以下の行動を優先してください。
- SNSやYouTubeで同じ状況のクリエイターの動向をチェックする。
- どのチャンネルが復活し、どのチャンネルが却下されたかの情報を集める。
- 自分のチャンネルのどの動画が「信頼できない」と判断されたのか、全動画を見直して仮説を立てる。
情報の精度が高まってから、期限ギリギリに請求を出すのが最も戦略的な立ち回りです。
再審査が却下された場合の90日間制限
再審査請求は一度きりのチャンスではありませんが、もし請求が却下された場合、その日から「90日間」は再度の収益化申請ができなくなります。
3ヶ月間収益がゼロになるというのは、ビジネスとしてYouTubeを運営している身からすれば死活問題です。
| 段階 | 状況 | 対処法 |
|---|---|---|
| 初期停止 | 収益化が一時的に止まった状態 | 20日以内に再審査請求を行う。 |
| 請求却下 | 申し立てが認められなかった状態 | 90日間待機。その間にチャンネルを徹底改善。 |
| 90日後 | 再申請が可能になる時期 | 基準(登録者1000人、再生時間4000時間or1000万回)を維持した状態で再申請。 |
この90日間のペナルティ期間は、ただ待つだけではなく、チャンネルを「ホワイトな状態」へ作り直すための期間と捉えるべきです。
収益化復活に向けた動画の削除と修正
再審査請求を出す前に、あるいは90日間の待機期間中に、明らかに「怪しい」と思われる動画は削除または非公開にする必要があります。
ここで言う「怪しい動画」とは、
- 他のチャンネルと構成が酷似している動画。
- AIの生成物が多すぎて、人間味が全く感じられない動画。
- 視聴者からの通報が多い、あるいは批判的なコメントが集まっている動画。
これらを残したまま再審査を受けても、審査担当者(あるいはAI)の印象は悪くなる一方です。「これからは心を入れ替えて、独自の価値あるコンテンツを作ります」という姿勢を示すためにも、過去の「負の遺産」を整理する勇気が必要です。
ただし、全削除をすると再生時間や視聴回数の実績も消えてしまうため、収益化基準を割らない範囲での慎重な整理が求められます。
BGM収益と広告収益の仕組みの違い
意外と知られていないのが、YouTubeショートにおける「BGM収益(ミュージック・レベニューシェア)」と「通常の広告収益」の違いです。
今回の収益化停止の多くは、YouTubeパートナープログラムからの除外、つまり「広告収益」の停止です。しかし、ショート動画で使用している楽曲のライセンスに基づいた収益分配(BGM収益)は、別の仕組みで動いている場合があります。
収益化が停止されても、一部のクリエイターからは「BGM再生分によるわずかな収益は発生し続けている」という報告もあります。とはいえ、メインの広告収益に比べれば微々たるものです。これに期待するのではなく、あくまで「広告収益の復活」を最優先目標にすべきです。
赤番(垢バン)と収益化停止の明確な違い
「収益化が止まった!チャンネルが削除される!」とパニックになる方がいますが、今回の措置はあくまで「収益化の停止」であり、「チャンネルの削除(垢バン)」ではありません。
| 状態 | チャンネルの有無 | 動画の視聴 | 収益の発生 |
|---|---|---|---|
| 収益化停止 | 残る | 可能 | 停止(または激減) |
| 赤番(垢バン) | 消滅 | 不可 | 永久停止 |
収益化が停止されても、チャンネル自体は生きています。登録者も残っています。これは「再起のチャンスがある」ということです。チャンネルが消えていない以上、動画投稿を続けてファンを繋ぎ止めることは可能です。
絶望してチャンネルを放置するのが一番の損失です。収益が出なくても、価値のある動画を投稿し続ける姿勢が、再審査の際にプラスに働くこともあります。
今後のYouTube運営で意識すべき独自性
今回の「祭り」が教えてくれたのは、YouTubeは「コピーコンテンツ」や「量産型コンテンツ」を本気で排除しに来ている、という事実です。
今後の運営で生き残るためのキーワードは「独自性(Originality)」の一言に尽きます。
- 独自の視点: 他の誰も言っていない、あなたなりの考察を加える。
- 独自素材: フリー素材だけでなく、自分で撮影した映像や、自作のイラストを織り交ぜる。
- インタラクティブな運営: コメント欄で視聴者と深いコミュニケーションを取り、「このチャンネルでなければならない理由」をファンの中に作る。
これらを満たしているチャンネルは、どんなにAI判定が厳しくなっても、最終的には必ず守られます。
まとめ
YouTubeショートの収益化停止は、今まさに大きな転換期を迎えています。2026年最新の「信頼できないコンテンツ」による停止措置は、多くのクリエイターに衝撃を与えましたが、これはYouTubeがより健全で価値のあるプラットフォームへ進化するための痛みを伴うプロセスでもあります。
もし今、あなたが収益化停止の通知を受けて絶望しているなら、まずは深呼吸をして、この記事で紹介した情報を整理してください。
- 焦って再審査請求をしない。
- 猶予期間を使って徹底的に情報収集をする。
- 自分の動画に「独自性」があったか自問自答する。
- 90日間のペナルティを恐れず、チャンネルの質を根本から見直す。
YouTubeの世界では、こうした「冬の時代」を乗り越えた者だけが、その後の大きなリターンを得てきました。ライバルが脱落していく今こそ、あなたが真のクリエイターとして成長する最大のチャンスかもしれません。
最新の情報は常に変動しています。私の公式LINE等でも随時情報をシェアしていきますので、一人で抱え込まず、冷静に一歩ずつ進んでいきましょう。
筆者情報
筆者:藤堂聡 YouTubeコンサルタントとして活動。慶應大学卒業後、大手SNSマーケティング会社に所属。主にYouTube動画の作成方法、SNSマーケティングを専門領域としている。豊富な運用実績に基づき、収益化停止などのトラブル解決から、登録者増のアドバイスまで幅広く手掛ける。最近は猫を飼い始め、一緒に遊ぶ時間が唯一の癒し。



















