編集デスク ポケモンカードゲーム攻略ライターの橋本ユアです。 今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、1月23日に発売を控えた新拡張パック「ムニキスゼロ」の全貌や、それと同時に施行される新レギュレーション環境での立ち回りについて、不安や期待が入り混じった気持ちで情報を探しているのではないかと思います。
特に今回は「メガシンカ」の再来や、既存の戦術を根本から覆すようなトレーナーズの登場が噂されており、どのカードを集めておくべきか、どのデッキを組むべきか迷ってしまいますよね。
この記事を読み終える頃には、新弾「ムニキスゼロ」の注目カードの強みと弱み、そして新レギュレーション下でどのようなデッキが覇権を握るのか、その疑問が解決しているはずです。
- 新レギュレーション変更に伴う環境激変のポイントを初心者にも分かりやすく解説
- 「ムニキスゼロ」収録のメガシンカポケモンたちのスペックと実戦での評価を網羅
- ビビヨン&ジュナイパーexなど、環境入り確実視される強力コンボの徹底考察
- 新規トレーナーズと特殊エネルギーがもたらす構築の多様性とメタゲームの予想
それでは解説していきます。
ムニキスゼロと新レギュレーションが生み出す「混沌」と「機会」
1月23日、スタンダードレギュレーション変更の衝撃
まずはカード紹介に入る前に、私たちがこれから迎える「新レギュレーション(通称:レギュ落ち)」について、改めて整理しておきましょう。 1月23日、拡張パック「ムニキスゼロ」の発売と同時に、スタンダードレギュレーションの変更が行われます。これにより、これまで私たちのデッキを支えてくれた多くのカードがスタンダード環境で使用できなくなります。
「レギュ落ち」と聞くと、愛用していたデッキが使えなくなる悲しさを感じる方も多いかもしれません。私も、過去の相棒たちとの別れには毎回涙を流してきました。しかし、これは同時に「全員が同じスタートラインに立つ」という最大のチャンスでもあります。
特に今回は、長らく環境を支配していた強力なドローソースや、汎用性の高いグッズが数多く姿を消します。これにより、ゲームスピードが一時的に落ち着き、より「ポケモンの進化」や「盤面形成」が重要視される環境へとシフトしていくことが予想されます。
ムニキスゼロのコンセプト「タイプ回帰」と「メガシンカ」
今回の新弾「ムニキスゼロ」の最大の特徴は、久しぶりとなる「メガシンカ」ギミックの搭載と、各種タイプ(属性)に特化した強化パーツの配給です。
これまでの環境では、どのデッキにも入るような汎用カードが強すぎたため、タイプの個性が少し薄れてしまっていた側面がありました。しかし、今回の追加カード情報を見る限り、草タイプなら草タイプの、闘タイプなら闘タイプの「らしさ」を極限まで尖らせたカードデザインがなされています。
これはつまり、デッキ構築の際に「なんとなく強いカードを入れる」のではなく、「そのタイプの強みを最大限活かすシナジー」を考える必要が出てくるということです。私の大好きな、構築力が試される玄人好みの環境がやってくると確信しています。
注目ポケモン徹底レビュー:環境を変えるのは誰だ?
それでは、公式から追加公開されたカードを中心に、1枚ずつその性能を深掘りしていきましょう。私の独断と偏見、そして1,000万円以上をポケカに捧げてきた経験から、辛口かつ愛のあるレビューをお届けします。
ビビヨン:2進化してまでやること?いや、実は…
まずは草タイプの2進化ポケモン、ビビヨンです。
| カード名 | ビビヨン |
|---|---|
| HP | 120 |
| 特性 | 大きな羽 |
| 効果 | 自分の番に1回使える。相手は相手自身の手札を全て裏にして切り、山札の下に戻す。そして相手は山札を4枚引く。 |
一見すると、「2進化ポケモンを立ててまでやることが、相手の手札リフレッシュ?」と思ってしまいますよね。私も最初はそう思いました。「ナンジャモ」がレギュレーションから外れるとはいえ、相手に4枚引かせる効果自体は、相手の手助けになってしまうリスクも含んでいます。
しかし、このカードの真価は、後述する「ジュナイパーex」とのコンボにあります。単体での評価は「C」ランクですが、コンボパーツとしては「S」ランクに化ける可能性を秘めています。
この「相手の手札を操作する」という行為は、コントロールデッキにおいて非常に重要です。相手が必死にサーチして手札に加えた「ボスの指令」や「進化パーツ」を、特性一つで山札の下に送り返せるのです。毎ターンこれを行われると、相手の精神的なストレスは計り知れません。
ジュナイパーex:条件付き最強アタッカーの誕生
続いて、今回の目玉の一つと言えるジュナイパーexです。
| カード名 | ジュナイパーex |
|---|---|
| HP | 320 |
| 特性 | スナイパーアイ |
| 効果 | 相手の手札が4枚なら、このポケモンは技に使うための無色エネルギーが全てなくなる。 |
| ワザ | クラッシュアロー (240ダメージ) |
| 効果 | 相手のバトルポケモンについているエネルギーを1個選びトラッシュする。 |
「これは強い!」 思わず声が出てしまいました。このカード、テキストを読めば読むほど味わい深い強さを持っています。
ビビヨンとの最凶コンボ
先ほどのビビヨンの特性「大きな羽」を思い出してください。相手の手札を「4枚」にしますよね? そう、ビビヨンの特性を使った直後、このジュナイパーexの特性「スナイパーアイ」が発動し、ワザ「クラッシュアロー」に必要な無色エネルギーがなくなります。
本来であれば重たいエネルギー要求があるはずの240ダメージ技が、実質「草エネルギー1個」で打てるようになるのです。しかも、追加効果で「エネルギー破壊」までついています。
新環境における240ダメージの重み
新レギュレーションでは、多くのVポケモンやたねexポケモンがHP220〜230ラインにいます。これを1エネでワンパンできる火力は驚異的です。 また、進化exポケモン(HP280〜330ライン)に対しても、2回攻撃すれば確実に倒せますし、その間にエネルギーを2個も破壊できるため、相手の反撃の芽を摘むことができます。
懸念点と構築のヒント
懸念点はやはり「2進化ラインを2つ並べる」という構築難易度の高さです。ビビヨンラインとジュナイパーライン、さらに草エネルギー。デッキスペースはかなりカツカツになるでしょう。 しかし、新弾には草タイプの進化を助けるスタジアム「活力の森(仮)」のようなカードがあるとも噂されていますし、「ふしぎなアメ」を4枚フル投入することで、2ターン目からの起動も夢ではありません。
ジュゴン(15?):水タイプ復権の鍵を握るエネトランス
続いては水タイプの1進化ポケモン、ジュゴンです。(情報ソースでは「15」と誤読されていましたが、文脈からジュゴンで間違いないでしょう)
| カード名 | ジュゴン |
|---|---|
| HP | 130 |
| 特性 | アイスフロート(推測:おしながす) |
| 効果 | 自分の番に何回でも使える。自分のベンチポケモンについている水エネルギーを1個選び、バトルポケモンにつけ替える。 |
過去の「ヌオー」や「モスノウ」を彷彿とさせる、いわゆる「エネトランス(移動)」系の特性です。 この手の特性が弱いわけがありません。
「なみわたりビーチ」とのシナジー
特筆すべきは、同じく水タイプ関連のスタジアム「なみわたりビーチ」との相性です。これらのカードを組み合わせることで、以下のような動きが可能になります。
- 手札や他の効果でベンチに水エネルギーを加速する。
- ジュゴンの特性で、バトル場の強力なアタッカーにエネルギーを集める。
- 攻撃してダメージを受けたらベンチに下げ、新しいアタッカーにエネルギーを移動させて攻撃を継続する。
いわゆる「無限耐久」のような動きや、奇襲攻撃が容易になります。 進化前の「パウワウ」がHP80ということで、「なかよしポフィン」に対応していないのが唯一のネックですが、それを補って余りある展開力を持っています。
メガスターミーex:貫通+ベンチ狙撃のテクニシャン
久しぶりの登場となるメガシンカポケモン、メガスターミーexです。
| カード名 | メガスターミーex |
|---|---|
| HP | 不明(恐らく260〜280ライン) |
| ワザ1 | ジェットブロー (120ダメージ) |
| 効果 | 相手のベンチポケモン1匹にも50ダメージ。 |
| ワザ2 | ネビュラビーム (210ダメージ) |
| 効果 | このワザのダメージは弱点・抵抗力と、相手のバトルポケモンにかかっている効果を計算しない。 |
コスパ抜群のジェットブロー
120ダメージを与えつつ、ベンチに50ダメージ。これは、システムポケモン(ビーダルやキルリアなど)を狩るのに絶妙なラインです。 最近の環境では、HP60〜70のたねポケモンがベンチに並ぶことが多いので、2回攻撃すれば前のポケモンを倒しつつ、後ろの進化元も同時に気絶させる「サイド複数取り」が狙えます。
貫通技の重要性
「ネビュラビーム」の「効果を計算しない」というテキストは、いわゆる「ミミッキュ」などの「exポケモンからダメージを受けない」特性を持つポケモンを突破するために必須です。 新環境でも防御系の特性を持つポケモンは一定数存在するため、メインアタッカーがこの貫通技を持っているだけで、詰み盤面を作られにくくなります。 ただし、弱点も計算しないため、草タイプ相手に大ダメージを与えられない点は注意が必要です。
アマルルガ:防御特化の化石ポケモン
| カード名 | アマルルガ |
|---|---|
| HP | 170 |
| 特性 | ツンドラウォール |
| 効果 | このポケモンがいる限り、水エネルギーがついている自分のポケモン全員が、相手のポケモンから受けるワザのダメージは「-50」される。 |
カチカチ耐久デッキの可能性
「-50」は破格の数値です。例えば、4匹並べば「-200」…とはいきませんが、残念ながら「この効果は重ならない」という制約があります。 それでも、常に受けるダメージが50減るというのは、実質的に全ポケモンのHPが50増えているのと同義です。
先ほどのジュゴンと組み合わせて、高HPの水ポケモンで耐久しながら戦う「要塞デッキ」が組めそうです。 問題は「化石ポケモン」であること。「なぞの化石」から進化させる手間があるため、展開が遅れがちになるのが最大の弱点です。
ガチゴラス:ロマン砲の化身
| カード名 | ガチゴラス |
|---|---|
| HP | 180 |
| 特性 | ティラノハート(推測:ティラノが) |
| 効果 | このポケモンに特殊エネルギーがついているなら、最大HPが+150される。 |
| ワザ | あばれまくる (160ダメージ) |
| 効果 | ウラが出るまでコインを投げ、オモテの数分、相手の山札を上からトラッシュする。 |
実質HP330の非ルールポケモン
特殊エネルギーがつくだけでHP330になる非ルール(サイドを1枚しか取られない)ポケモン。これは脅威です。 2回攻撃しないと倒せない耐久力を持ちながら、倒されてもサイドは1枚。このサイドレースの有利さは計り知れません。
ワザの効果は運頼みですが、山札破壊(LO)はおまけ程度に考えて、160ダメージを連打するタンク役として運用するのが現実的でしょう。
メガジガルデex:環境トップ候補の風格
今回の大本命、メガジガルデexです。
| カード名 | メガジガルデex |
|---|---|
| HP | 310 |
| ワザ1 | ガイアウェーブ (200ダメージ) |
| 効果 | 次の相手の番、このポケモンが受けるワザのダメージは「-30」される。 |
| ワザ2 | ムニキスゼロ (特殊) |
| 効果 | 相手のポケモン全員に対してそれぞれ1回ずつコインを投げ、オモテが出たポケモン全員にそれぞれ150ダメージ。 |
| 専用どうぐ | コアメモリ |
| 追加ワザ | ジオバスター (350ダメージ) |
攻守隙のない万能戦士
HP310に加え、技の効果で実質耐久は340相当。 そして何より、専用の「ポケモンのどうぐ」をつけることで放てる「ジオバスター」の350ダメージが強烈です。 350あれば、ほぼ全ての2進化exポケモンをワンパンできます。
新弾のサポートカードや、エネルギー加速手段(後述するガノメデスなど)と組み合わせることで、環境の中心(Tier1)に君臨する可能性が非常に高いです。
ガノメデス:闘タイプの救世主
| カード名 | ガノメデス |
|---|---|
| HP | 130 |
| 特性 | ストーンアームズ |
| 効果 | 自分の番に1回使える。自分の手札から基本闘エネルギーを1枚選び、自分のポケモンにつける。 |
シンプルイズベストなエネ加速
手札からのエネルギー加速。これがあるだけで闘タイプの評価は爆上がりします。 これまで闘タイプは「ガッツのつるはし」などで不安定な加速をしていましたが、このカードのおかげで計算してエネルギーを供給できるようになります。
メガジガルデexはもちろん、既存の「テラスタルガブリアスex」や「コライドン」などとも相性が良く、闘タイプ全体の底上げとなる1枚です。 アンコモン収録とのことで集めやすいのも嬉しいポイントですね。
メガエアームド(推測):逃げエネ0の新たな鋼の翼
| カード名 | メガエアームド |
|---|---|
| HP | 260 |
| 逃げエネ | 0 |
| ワザ | ソニックリッパー (220ダメージ) |
| 効果 | ポケモンについているエネルギーを全て山札へ戻して切る。 |
「第5のメタグロス」とのシナジー
情報ソースにて「第5のメタグロス」というワードが出てきましたが、これは恐らく、エネルギーを供給できる特性を持つ新しいメタグロスのことを指していると思われます。 メガエアームドは技を打つとエネルギーが山札に戻ってしまいますが、逃げるエネルギーが0なので、技を打った後にベンチに下がり、別のポケモンを出す動きがスムーズです。
220ダメージは、多くのたねVポケモンを倒せるライン。 「殴って逃げる」ヒットアンドアウェイ戦法を得意とする玄人向けのデッキが組めそうです。
ニス(推測:タイプ:ノーマル):汎用サポートサーチ
| カード名 | ニス |
|---|---|
| HP | 170 |
| 特性 | オクノテキャッチ |
| 効果 | 手札からベンチに出した時、山札からサポートを1枚手札に加える。 |
ネオラントVの再来?
特性「ルミナスサイン」を持つネオラントVがレギュ落ちする中、このカードはその後継者となりそうです。 ただし、「オクノテ」という名称指定があることから、今後「オクノテ」カテゴリのカードが増えることが予想されます。 無色タイプなのでどのデッキにも入りますが、ベンチを埋めてしまう点には注意が必要です。
ワザ「しっぽをうまく」で自身とついているカードを手札に戻せるため、負け筋を消しながら特性を再利用できる点は、ネオラントVにはなかった大きなメリットです。
トレーナーズ&エネルギー:構築の幅を広げる名脇役たち
サラゴン(サポート):ドラゴン使い待望の回収カード
トラッシュからドラゴンポケモンと基本エネルギーを合計4枚まで回収できるサポート。 「すごいつりざお」の上位互換のような効果ですが、サポート権を使う点が悩みどころ。 しかし、リソース切れを起こしやすいドラゴンデッキにおいては、終盤の詰め筋を確保するために1枚採用しておくと安心感があります。
ピュール(サポート):手札リフレッシュの新たな選択肢
手札が5枚になるように引く。その前に手札を好きなだけトラッシュできる。 これは非常に強力です。「博士の研究」のように全てを捨てたくはないけれど、不要なカードは処理してドローしたい。そんなわがままを叶えてくれます。 新環境のドローサポートの基準となる1枚でしょう。
特殊エネルギー:ロックエネルギー&ストーンエネルギー
- ロックエネルギー(闘): ついているポケモンの最大HP+20。
- ???エネルギー(草): 草エネルギーとして働き、ついているポケモンは相手の技の効果を受けない。
特に草タイプの特殊エネルギー(名称不明ですが効果は強力)は、「ドラパルトex」のファントムダイブのような「ダメカンを乗せる」効果を防げるため、環境対策として必須級になります。
新レギュレーション環境予想:Tier表はどう変わる?
以上の新カード情報を踏まえ、1月23日以降の環境予想を立ててみました。
Tier 1(環境トップ)
- メガジガルデexデッキ: 圧倒的なHPと火力、そして闘タイプのエネ加速を得て、頭一つ抜けた存在になるでしょう。
- リザードンex(悪テラスタル): 既存の最強デッキですが、新環境でもそのパワーは健在。ただし、闘タイプの台頭により弱点を突かれるシーンが増えるかもしれません。
Tier 2(環境中堅〜上位)
- ジュナイパーex & ビビヨン: 決まれば最強のコントロール&高火力。構築難易度が高いですが、極めれば大会優勝も狙えます。
- ドラパルトex: 依然として強力ですが、草タイプの特殊エネルギーによる対策が進むため、これまでのように無双はできないかもしれません。
Tier 3(要注目)
- 水バレット(ジュゴン軸): 様々な水アタッカーを使い分けるテクニカルなデッキ。環境に合わせて中身を変えられる柔軟性が強み。
- 鋼メガシンカ軸: 第5のメタグロス次第では、大化けする可能性があります。
まとめ:ムニキスゼロは「買い」なのか?
結論から言えば、**「絶対に買い」**です。
特に以下の3点において、ポケカプレイヤーなら避けては通れないパックとなっています。
- 環境を一変させるパワーカードの収録: メガジガルデexやジュナイパーexなど、デッキの核となるカードが多い。
- 必須級トレーナーズの存在: 新レギュで不足しがちなドローソースやサーチカードが補完されている。
- コレクション性: 久しぶりのメガシンカポケモンのSR(スペシャルアート)やSARは、コレクター視点でも非常に価値が高くなるでしょう。
新レギュレーションへの移行は、初心者の方にとっては「カードを覚えるのが大変」と感じるかもしれません。しかし、全員が手探りの状態でスタートするこの時期こそ、オリジナルのデッキで勝利を掴む最大のチャンスです。
私自身、発売日には10ボックスほど開封して、最強のメガジガルデデッキを組み上げる予定です(笑)。 みなさんも、ぜひ「ムニキスゼロ」で新しいポケカの世界を楽しんでくださいね!
筆者情報
橋本ユア フリーランスのトレカ攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いトレカに携わるが、主にポケカ、遊戯王、ワンピ、デュエマを得意とする。特にポケカが好きで、総課金額は1,000万円以上。自称リーリエの旦那。 プレイスタイルは「美しく勝つ」。好きなポケモンはサーナイト。最近の悩みは、増え続けるカードの収納場所と、減り続ける銀行口座の残高。





















