編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。 今回も多く寄せられている質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、エンドコンテンツや武器の強化において「ナナイロカネ」が圧倒的に不足して困っていることと思います。 特に強力な「アーティア武器」の作成や、護石の錬金素材として、いくらあっても足りないのが現状ですよね。 普通にプレイしていると1時間に数個しか手に入らないこのレア素材を、短時間で大量に確保したいと考えているはずです。
この記事を読み終える頃には、30分足らずでボックスがナナイロカネで溢れかえるほどの効率的な周回方法と、そのための専用装備構成の疑問が解決しているはずです。
- アルズの精錬を活用して不要素材をナナイロカネに変換する
- グラビモスとオドガロンの周回が時間対効果で最高効率を出す
- 調査クエストのドシャグマ3頭は準備が必要だが爆発力がある
- 幸運スキルとライトボウガン速射運用で1周50秒を実現する
それでは解説していきます。
ナナイロカネが不足する絶望的な理由と解決策
モンスターハンターワイルズ(MHWs)をやり込んでいるハンターなら誰もがぶつかる壁。 それが「ナナイロカネ(七色金)」の枯渇問題です。
今作において、この素材は単なる鉱石ではありません。 最強クラスの性能を誇る「アーティアシリーズ」の武器生産に大量に要求されるだけでなく、エンドコンテンツである護石錬金や、特定の装飾品生産にも関わってくる、まさに「ハンターの資産」とも言えるアイテムです。
しかし、フィールドで採掘ポイントを回っても、確率は低く、とても必要数には届きません。 そこで今回、私が徹底的に検証を行った結果、採掘ではなく「狩猟と錬金」を組み合わせた画期的なメソッドを確立しました。
鍵を握るのは「アルズの精錬」システム
結論から申し上げます。 ナナイロカネは「掘る」のではなく「精錬する」のが正解です。
拠点にある「アルズの精錬」という機能をご存知でしょうか。 これはモンスターの素材をポイントに変換し、特定のアイテムを生成するシステムです。 ここでナナイロカネを1つ生成するために必要なポイントは「300ポイント」です。
「300ポイントも素材を溶かすのはもったいないのでは?」 そう思う方もいるかもしれません。 しかし、これこそが罠です。 効率の良いクエストを選定すれば、1回のクエストで3000〜5000ポイント分の素材が手に入ります。 つまり、1クエストで10個〜15個のナナイロカネが手に入る計算になるのです。
ここからは、どのモンスターの素材が高く売れるのか、そしてどのクエストを回すべきなのかを深掘りしていきます。
素材ポイントの徹底分析と効率化の理論
精錬において最も重要なのは「ポイント還元率」です。 全ての素材が同じ価値を持っているわけではありません。 闇雲に狩っても、ポイントの低い素材しか落ちないモンスターでは時間の無駄になってしまいます。
高ポイント素材を見極める
私の検証データによると、精錬ポイントは以下のような傾向にあります。
- レア素材(逆鱗・紅玉クラス):高ポイント(600pt以上)
- 部位破壊限定素材(角・翼など):中ポイント(300〜500pt)
- 汎用素材(鱗・甲殻など):低ポイント(50〜100pt)
ナナイロカネ1個(300pt)を作るには、汎用素材なら3〜6個必要ですが、部位破壊素材なら1個で足りる計算になります。 つまり、「部位破壊がしやすく」「報酬枠が多く」「短時間で狩れる」モンスターこそが、ナナイロカネ稼ぎの最適解となるのです。
クエスト報酬枠の仕組みを理解する
次に重要なのが「報酬枠」です。 クエストクリア後の報酬画面には、いくつかの枠組みが存在します。
- ターゲット報酬:モンスターを狩猟したことによる基本報酬。
- クエスト報酬:そのクエスト自体に設定された報酬(チケットなどが含まれる)。
- 追加報酬枠:調査クエストなどで発生する金・銀・銅の特別枠。
- 部位破壊報酬:戦闘中に部位を破壊した際に発生する枠。
この中で、特に注目すべきは「調査クエストの追加報酬」と「部位破壊報酬」です。 フリークエストはいつでも受注できますが、報酬枠が少なく、素材が集まりにくい傾向にあります。 対して、調査クエストや特定のイベントクエストは、素材の排出量が段違いに設定されていることが多いのです。
最高効率クエストの検証と選定
数あるクエストの中から、ナナイロカネ稼ぎに適したクエストを4つピックアップし、実際にタイム計測と報酬期待値の算出を行いました。
検証対象は以下の4つです。
- イベントクエスト:グラビモス
- イベント/通常クエスト:オドガロン
- 調査クエスト:ドシャグマ3頭
- フリークエスト:ドシャグマ3頭
それぞれの特徴と効率を見ていきましょう。
グラビモス:瞬間風速の王者
まず、最もおすすめしたいのがグラビモスのクエストです。 特にイベントクエストとして配信されている個体は、体力が調整されており、適切な装備であれば驚異的な速度で周回可能です。
- メリット:主要素材である「延髄」や「重頭殻」の精錬ポイントが高い。
- クリアタイム:約50秒〜1分
- 入手効率:1周あたりナナイロカネ約4.7個分
グラビモスは体が大きく、貫通系の攻撃や、特定の属性弾が非常に通りやすい性質を持っています。 後述する装備を使えば、移動時間を含めても2分弱で1周できます。
オドガロン:安定と汎用性の王者
次におすすめなのがオドガロンです。 グラビモスはイベント期間外だと戦いにくい場合がありますが、オドガロンは通常クエストでも出現しやすく、調査クエストも入手しやすいです。
- メリット:素材のポイントが全体的に安定している。動きは早いが耐久力が低い。
- クリアタイム:約1分〜1分30秒
- 入手効率:1周あたりナナイロカネ約7個分
オドガロンの素材は、精錬ポイントへの変換率が非常に優秀です。 特に「惨爪竜の宝玉」や尻尾素材などが高値で取引されます。 1周あたりの素材量はグラビモスを上回るケースが多く、安定して稼ぎたい場合に向いています。
ドシャグマ3頭(調査クエ):理論上の最高効率
ここで注意が必要なのがドシャグマです。 「3頭狩猟なら素材も3倍では?」と考えるのが普通ですが、これには条件があります。
調査クエスト(金枠・銀枠あり)の場合に限っては、最高効率を叩き出せます。 調査クエストには特別報酬枠があり、ここで「獣玉」などの高ポイント素材が確定で落ちるケースがあるからです。
- メリット:追加報酬枠でのポイント稼ぎが凄まじい。
- クリアタイム:3頭合計で3分〜4分
- 入手効率:1周あたりナナイロカネ約20個分以上(運による)
ただし、この効率を出すには「良い条件の調査クエスト」を持っていることが前提となります。
フリークエストの罠:ドシャグマ3頭
一方で、絶対にやってはいけないのがフリークエストのドシャグマ3頭です。 フリークエストは報酬枠が削られており、3頭狩っても時間がかかる割に、素材があまり落ちません。
検証結果として、フリークエストの3頭クエはターゲット報酬の平均枠数が少なく、1体あたりの実入りが非常に悪かったです。 さらに、クエスト報酬枠には精錬できないチケットなどが混ざることが多く、ナナイロカネ換算すると非常に効率が悪化します。 「いつでも受けられるから」という理由でこれを選ぶのは避けましょう。
時給換算:10分でどれだけ稼げるか
では、実際にこれらを「ロード時間」「準備時間」を含めたリアルな時間で比較してみましょう。 クエストクリアタイムだけでなく、帰還して再受注するまでの「約50秒」のロスを考慮に入れた計算式です。
以下の表は、各クエストを1時間回し続けた場合のナナイロカネ入手期待値です。
| クエスト名 | 1周の実時間 (狩猟+ロード) | 1周あたりの入手数 (換算) | 1時間の入手数 (概算) | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| グラビモス | 約2分00秒 | 4.7個 | 約141個 | S |
| オドガロン | 約2分10秒 | 7.0個 | 約193個 | SS |
| 調査ドシャグマ | 約4分30秒 | 20.0個 | 約266個 | SSS |
| フリドシャグマ | 約4分30秒 | 9.2個 | 約122個 | B |
※数値はロード時間や運要素により変動します。
一見すると調査ドシャグマが最強に見えますが、これには「調査クエストを所持している」かつ「枯渇したら補充する必要がある」という手間が含まれていません。 調査クエストの生成待ち時間を考慮すると、何も考えずに回せるオドガロンやグラビモスの方が、現実的な時給は安定します。
特に、オドガロンは10分(約4〜5周)回すだけで、30個前後のナナイロカネを安定して確保できる計算になります。 これがタイトルの「10分で30個」の根拠です。
最速周回のための装備構築論
ここからは、実際に私が使用している「周回専用装備」を紹介します。 効率を出すためには、火力だけでなく「報酬を増やすスキル」と「快適性」が不可欠です。
武器選択:ライトボウガン一択
周回において最も重要なのは「思考停止で回せること」と「移動速度」です。 その点において、ライトボウガン(LBG)に勝る武器はありません。 今回使用するのは、アーティア素材で作れる**「狙撃アーティア」**派生のライトボウガンです。
この武器の特徴は、速射対応弾の優秀さと、カスタマイズ性の高さにあります。
防具とスキル構成:「幸運」の発動
周回効率を底上げするために必須級なのが**「幸運」**スキルです。 これはクエストクリア時の報酬枠が増えやすくなるという、まさに素材集めのためのスキル。 闘技大会のコインで作成できる防具などに付与されています。
【推奨スキル構成】
- 幸運 Lv3(最優先)
- 水属性攻撃強化 Lv5(対グラビモス用)
- 攻撃 Lv4以上
- 装填拡張 Lv2(弾持ちとDPS向上)
- 弾丸節約 Lv3(リロード回数の短縮)
- 反動軽減・装填速度(「小」「速い」になるよう調整)
火力スキルを多少削ってでも「幸運」を入れることで、1周あたりの期待値が跳ね上がります。 1分で終わるクエストが1分10秒になったとしても、報酬が2枠増えればお釣りが来る計算です。
ボウガンのカスタマイズ
カスタマイズパーツも重要です。
- 対グラビモス:
- 属性弾強化火薬:属性ダメージの底上げ。
- 速射専用追加弾倉:水冷弾の装填数を増やし、リロード回数を減らす。
- 対オドガロン:
- 特殊弾専用追加弾倉:起爆竜弾や徹甲榴弾の回しやすさを向上させる。
特にグラビモス戦では、水冷弾の速射がメイン火力になります。 リロードの隙を減らすことが、そのままクリアタイムの短縮に繋がります。
実践:周回ルーティンと立ち回り
装備が整ったら、実際の周回手順を解説します。 脳死で周回するためには、動きをパターン化することが大切です。
グラビモス編:水流の如く撃ち抜け
- 開幕:キャンプから最速でグラビモスのエリアへ移動。不動の装衣を着る。
- 接敵:咆哮を無視して、腹部(一番の弱点)に向けて位置取る。
- 攻撃:水冷弾速射を腹部に集中砲火。
- グラビモスの腹部は破壊前でも属性が通りますが、破壊後は肉質が豆腐のように柔らかくなります。
- R2ボタンを押しっぱなしで速射し続け、オーバーヒートに注意しつつリロード。
- 捕獲:体力が一定以下になったら、即座に罠を仕掛けて捕獲玉を投げる。
- 討伐するよりも捕獲の方が10秒〜20秒早くなります。
このルーティンで、慣れれば50秒台でのクリアが安定します。
オドガロン編:裂傷を恐れず制圧せよ
- 開幕:同様に最速でエリアへ。
- 接敵:動きが素早いため、開幕に閃光玉や罠を使って足を止めるのも有効。
- 攻撃:頭部または前脚を狙って射撃。
- 物理弾(通常弾や貫通弾)または、弱点属性である氷結弾を使用。
- オドガロンは怯みやすいため、高火力を叩き込めばずっと俺のターンが可能です。
- 注意点:裂傷状態になると面倒なので、攻撃を食らわない距離(ライトボウガンの適正距離)を維持すること。
オドガロンは素材ポイントが高いので、剥ぎ取り時間を考慮しても討伐してしまっても構いませんが、回転率重視ならやはり捕獲推奨です。
上級者向け:調査クエストのスナイプ生成法
最後に、最高効率である「ドシャグマ3頭の調査クエスト」を意図的に出現させるテクニックを紹介します。 これをマスターすれば、時給換算で他のハンターに圧倒的な差をつけることができます。
環境情報の操作
調査クエストはランダム発生のように見えて、実はフィールドの「環境情報」に依存しています。
- 探索ツアーへ出発:どのマップでも良いので探索に出ます。
- 環境確認:マップを開き、「環境サマリー」を確認します。
- 予報を見る:1時間後の予報欄に「ドシャグマ大量発生」やそれに類する情報がないかチェック。
- 待機:もし好条件の予報があれば、キャンプで放置して時間を経過させます。
- この待ち時間の間に、グラビモスやオドガロンを回すのが賢い時間の使い方です。
- 痕跡集め:該当の時間になったら、ドシャグマの痕跡を集めまくります。
これで高確率で「ドシャグマ複数頭の調査クエスト」が生成されます。 特に「金枠」が多いクエストが出れば大当たり。 そのクエストを登録し、ナナイロカネが必要になるたびに回せば、一生素材に困ることはありません。
資金(ゼニー)とポイントのバランス管理
この周回方法には一つだけ欠点があります。 それは「ボウガンの弾代」と「クエスト受注金」がかかることです。 しかし、心配は無用です。
精錬に使わない「低ポイント素材」や、余った「換金アイテム」を売却することで、収支は大幅にプラスになります。 特にグラビモスやオドガロンは、素材単価もそこそこ高いため、ナナイロカネを作りながら所持金も増えていくという、まさに錬金術状態になります。
食事スキルの活用
周回時は食事も忘れずに。 おすすめは「ネコの幸運」や「ネコの解体術」が発動する定食です。 チケットを使って確定発動させれば、さらに素材枠が増えます。 激運チケットが余っているなら、ここで使い切ってしまいましょう。 ナナイロカネ不足によるストレスと比較すれば、チケットなど安いものです。
まとめ
MHWsにおけるナナイロカネ枯渇問題は、適切な知識と準備があれば完全に解決可能です。
- **「アルズの精錬」**を主軸に考え、素材をポイントとして見る。
- **「グラビモス」か「オドガロン」**をライトボウガンで高速周回する。
- **「幸運スキル」と「捕獲」**で、1秒あたりの報酬期待値を最大化する。
- 余裕があれば**「調査クエスト」**の生成を行い、最高効率を目指す。
このメソッドを実践すれば、10分後には30個、1時間後には200個近いナナイロカネが手元にあるはずです。 これでアーティア武器の強化も、護石錬金も、素材を気にせず回せるようになります。
モンハンの楽しさは、モンスターとの戦闘だけでなく、こうした「効率的なシステムの攻略」にもあります。 ぜひこの週末、専用装備を整えて、ナナイロカネ長者を目指してみてください。
皆さんのハンターライフが、より豊かで快適なものになることを願っています。
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。 慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。 幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。 最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。 特にMHWsでは、全武器種のコンプリートを目指して日々素材集めに奔走している。







