編集デスク ゲーム攻略ライターの桐谷シンジです。今回も多く寄せられてる質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいる方は、強力な「衝撃アーティア武器」の作成や強化において、素材となる「ナナイロカネ」が圧倒的に不足して困っているのではないかと思います。
エンドコンテンツに差し掛かると、どうしてもこの素材がストッパーになりがちですよね。私自身も最初はフリークエストを漫然と回していましたが、効率が悪すぎて絶望した経験があります。しかし、システムを理解し、検証データを元に立ち回ることで、収集効率は何倍にも跳ね上がります。
この記事を読み終える頃には、あなたのプレイスタイル(ソロ・マルチ)に合わせた最適なナナイロカネ収集の正解が見え、素材不足の疑問が解決しているはずです。
- ナナイロカネは直接ドロップよりも「素材錬金(精錬)」で集めるのが最高効率である
- ソロ周回なら時間効率の良いイベントクエスト「グラビモス」か「オドガロン」が最適解
- マルチプレイなら報酬枠が増える「ドシャグマ3頭」の調査クエストが最も期待値が高い
- 周回には「幸運」スキルを発動させた水冷弾速射ライトボウガンが推奨される
それでは解説していきます。
ナナイロカネ不足の現状と解決のアプローチ:精錬システムの完全理解
『モンスターハンターワイルズ(MHWs)』において、現環境のメタ装備の一角を占める「衝撃アーティア」シリーズ。その作成難易度を上げているのが、キー素材である「ナナイロカネ」です。
多くのハンターが、「クエスト報酬でナナイロカネそのものが落ちるクエスト」を探しがちですが、実はこれが大きな落とし穴です。検証の結果、ナナイロカネを直接狙うよりも、**「モンスター素材を集めてアルズの精錬で交換する」**方が、時間あたりの入手効率が圧倒的に高いことが判明しました。
まずは、この「精錬」の仕組みと、なぜ素材集めが近道なのかを詳しく解説します。
アルズの精錬におけるポイント換算率の秘密
ナナイロカネは、拠点の施設「アルズの精錬」にて、モンスター素材をポイントに変換することで入手可能です。 交換レートは、ナナイロカネ1個につき300ポイント。
この300ポイントをいかに素早く稼ぐかが、今回の攻略の鍵となります。素材ごとのポイント設定には明確な基準があり、これを理解していないと、無駄な狩猟を繰り返すことになります。
- レア素材(逆鱗、宝玉など): 600ポイント以上
- 準レア素材(延髄など): 300〜400ポイント
- 通常素材(鱗、甲殻など): 90〜100ポイント
つまり、ナナイロカネを1個作るためには、通常素材なら約3個、レア素材なら1個で2個分のナナイロカネが手に入る計算になります。 したがって、**「レア素材が出やすく」「基本報酬の枠数が多く」「短時間で回せる」**クエストこそが、真の最高効率クエストとなるのです。
直接ドロップ狙いのフリークエストが非推奨な理由
一方で、フリークエストにある「多頭狩猟クエスト(3頭クエなど)」では、報酬枠にナナイロカネそのものが設定されていることがあります。 一見、これを回すのが手っ取り早く見えます。しかし、実際に激運チケットや幸運スキルなしで検証した結果、ターゲット報酬の平均出現数は約6.4個程度。
フリークエストの3頭狩猟は、1頭あたりの報酬枠が減少する補正がかかるため、クエスト全体で見ても報酬枠の期待値は9.2枠程度にとどまります。さらに、クエスト報酬枠で精錬に回せるのはチケット類のみという場合が多く、素材によるポイント加算があまり期待できません。
「ナナイロカネそのもの」を狙うと、運の要素が強くなりすぎ、結果として時間あたりの収集数が安定しないのです。これが、私がフリークエスト周回をおすすめしない最大の理由です。
周回候補クエストの徹底比較検証
では、具体的にどのクエストを回すべきなのでしょうか。 今回、有力候補として挙がった以下の4つのクエストタイプについて、徹底的な検証を行いました。
- イベントクエスト:グラビモス
- イベントクエスト:オドガロン(Joy/Carnival系)
- 調査クエスト:ドシャグマ3頭
- フリークエスト:3頭狩猟(参考用)
それぞれのクエストにおける「報酬素材のポイント換算」と「クリアタイム」を掛け合わせ、真の時間効率(時給)を算出しました。
【検証1】イベントクエスト:グラビモス
グラビモスは、肉質が硬く敬遠されがちですが、ガンナー、特に水冷弾速射ライトボウガンにとっては「カモ」と言える相手です。
- メリット:
- 高ポイント素材: 「延髄」や「紅玉」といった高ポイント素材の排出率が悪くありません。
- 狩猟時間: 適切な装備であれば、約1分前後で沈みます。
- ポイント効率: 1クエストあたり、素材を精錬することで約4.7個分のナナイロカネに相当するポイントが得られます。
【検証2】イベントクエスト:オドガロン
オドガロンもまた、周回候補の筆頭です。
- メリット:
- 報酬の量: 素材の質もさることながら、報酬枠の数が安定しています。
- 副産物: 大量のゼニー(お金)や、衝撃アーティア作成に必要な別素材、さらには重鎧玉が確定で手に入ります。
- ポイント効率: 1クエストあたり、精錬換算で約7個分のナナイロカネに相当。これはグラビモスを上回ります。
【検証3】調査クエスト:ドシャグマ3頭
調査クエストは、フリークエストとは異なり「特別報酬枠(金枠・銀枠など)」が存在するのが最大の特徴です。
- メリット:
- 追加報酬枠: 金枠からは「獣玉」などのレア素材(高ポイント)が高い確率で排出されます。
- 平均精錬可能枠数: 驚異の22枠。フリークエストの倍以上の素材が手に入ります。
- マルチ適正: マルチプレイでハメや拘束を駆使して瞬殺できるなら、最強の効率を叩き出します。
時間効率を加味した最終結論:ソロとマルチの境界線
ここまでのデータを見ると、「オドガロン」や「ドシャグマ調査クエ」が最強に見えます。しかし、忘れてはならないのが**「ロード時間と準備時間」**です。
クエストクリアタイムがどれだけ速くても、クエスト終了後の帰還待機時間(60秒/20秒)、リザルト画面、拠点でのロード、次のクエストの受注、出発準備……これら「クエスト外の時間」は、どんなプロハンターでも短縮できません。計測の結果、これらにかかる時間は約50秒(ハードウェア環境によるが平均値として)。
これを計算式(クリアタイム+準備時間50秒)に組み込むと、以下のような結論が導き出されました。
- ソロプレイの場合:
- グラビモスとオドガロンは、ほぼ互角(誤差範囲)。
- グラビモスの方が戦闘時間は短い傾向にあるが、オドガロンは1回あたりの入手量が多い。
- プレイヤーの得意不得意や、副産物(金策や鎧玉)が欲しいかどうかで選んでOK。
- マルチプレイの場合:
- ドシャグマ3頭の調査クエストが圧倒的。
- 4人で火力を集中させれば、3頭狩猟でもタイムロスが少なく、報酬枠の暴力でポイントを稼げる。
- フリークエスト:
- 論外。ナナイロカネ目的としては時間効率が悪すぎるため、選択肢から除外すべき。
推奨装備と立ち回り解説:水冷弾速射ライトボウガン
効率を最大化するためには、ただクエストをクリアするだけでなく、「速く」「楽に」「報酬を増やす」ことが求められます。 そこで推奨するのが、「幸運」スキルを発動させた水冷弾速射ライトボウガンです。
なぜ「幸運」スキルなのか?
今回の目的は、あくまで「素材を集めてポイントにする」ことです。 闘技大会のコインで作成できる防具シリーズなどには、シリーズスキルや単体スキルとして「幸運」が付与されているものがあります。 この効果により、ターゲット報酬枠が2枠増加する可能性が高まります。
1分で終わるクエストにおいて、火力スキルを盛って50秒にするよりも、1分10秒かかっても報酬枠を増やしたほうが、結果的な「時間あたりのナナイロカネ入手数」は増える計算になります。 特にグラビモスやオドガロンは、現環境のエンド装備であれば、幸運装備で火力を落としても十分高速周回が可能です。
武器選択:狙撃アーティア製ライトボウガン
使用する武器は、今回の周回対象であるグラビモス(水弱点)、オドガロン(水・氷有効)の両方に刺さる**「狙撃アーティア」のライトボウガン**を推奨します。
- 基礎攻撃力強化 ×3
- 属性撃ボーナス
- 装填数強化(エクストラ枠含め可能な限り)
このカスタマイズにより、リロードの回数を減らし、DPS(秒間ダメージ)を最大化します。
ボウガンのカスタマイズ詳細
- 1枠目:属性弾強化火薬
- 属性弾のレベルを上げ、基礎威力を底上げします。必須です。
- 2枠目(対グラビモス):速射専用追加弾倉
- 水冷弾の装填数を+1します。リロード頻度を下げることでタイム短縮に直結します。
- 2枠目(対オドガロン):特殊弾専用追加弾倉
- 後述する「圧着榴弾」の装填数を増やし、立ち回りを安定させます。
実際の立ち回りフローチャート
この装備構成での、理想的な狩猟の流れ(1分クッキング)を解説します。
対グラビモス・オドガロン共通
- 開幕のアクション:
- クエスト開始直後、抜刀しつつ(△+○)、**「圧着榴弾」**を装填済みのセクレトに騎乗した状態で接近します。
- 開幕に「不動の装衣」などの装衣を使用して、咆哮や初撃を無効化します。
- 圧着榴弾のセット:
- モンスターの中域(クリティカル距離)を維持しつつ、弱点部位(グラビモスなら腹部)にR2で圧着榴弾を撃ち込みます。
- 速射モードへの移行:
- 即座に○ボタンで「速射モード」に切り替えます。
- R2を押しっぱなしにして、水冷弾を連射します。
- リロードレスの立ち回り:
- ここが最重要ポイントです。速射ゲージは弾を撃つたびに減りますが、「ジャスト回避」や特定のアクション(フック回避など)を行うことで、速射ゲージが回復します。
- 通常のリロード動作を挟むと足が止まり、タイムロスになります。
- 敵の攻撃をギリギリでかわし、ゲージを維持しながら撃ち続ける「ずっと俺のターン」状態を維持してください。
- フィニッシュ:
- 速射ゲージの管理さえできれば、弾切れになる前にモンスターは沈みます。
- グラビモスの場合、腹部破壊によるダウンが取れるため、さらに一方的に攻撃可能です。
なぜ「徹甲榴弾」運用ではないのか?
よくある質問として「徹甲榴弾(あて逃げ)のほうが楽ではないか?」というものがあります。 確かにクリアタイム自体は徹甲榴弾特化のほうが早いケースもあります。しかし、以下の理由から今回は水冷弾を推奨しています。
- 調合の手間: 徹甲榴弾は持ち込み数が少なく、クエスト中の調合が必須です。周回においてこの「カチャカチャ」する操作は地味にストレスとなります。
- リロードの隙: 徹甲榴弾はリロードが遅い傾向にあり、事故の原因になります。
- 素材コスト: 100周、200周とする場合、バクレツの実の消費量が馬鹿になりません。
水冷弾速射運用であれば、調合不要で撃ち切るだけで終わるため、脳のリソースを使わずに「無心」で周回が可能です。これが「継続する効率」においては重要なのです。
調査クエスト「ドシャグマ3頭」の生成テクニック
ソロ周回に飽きた場合、あるいはフレンドと最高効率を目指す場合、「ドシャグマ3頭」の調査クエストが必要になります。 しかし、ただ闇雲にプレイしていても、条件の良い調査クエストは出ません。意図的に生成するテクニックを紹介します。
「環境異常」を利用した生成法
調査クエストの発生確率は、フィールドの環境状態に依存します。
- 「隔ての砂原」へ移動:
- まずは砂原へ行きましょう。
- 環境情報の確認:
- マップを開き、環境サマリー(予報)を確認します。
- ここで**「環境異常:気象」**が発生しているか、あるいは予報に出ているかチェックします。
- ドシャグマの群れを確認:
- 環境サマリーの一番下を確認し、「ドシャグマ」が並びで表示されている(大量発生している)状態であれば成功です。
- クエスト生成待機:
- この状態から約1時間経過すると、ドシャグマ関連の調査クエストが大量に生成されます。
- この1時間の待ち時間の間に、前述したグラビモスやオドガロンのイベントクエストを周回するのが、無駄のない最強のタイムスケジュールと言えます。
まとめ:あなたのプレイスタイル別・最適解
長くなりましたが、ナナイロカネ収集の結論をまとめます。
1. ソロプレイヤーの場合
- クエスト: イベントクエスト「グラビモス」または「オドガロン」。
- 判断基準: クリアタイムが安定する方を選ぶ。副産物(金策)が欲しいならオドガロン推奨。
- 装備: 幸運スキル搭載の水冷弾速射ライトボウガン。
2. マルチプレイヤー(固定メンバー)の場合
- クエスト: 調査クエスト「ドシャグマ3頭」。
- 条件: 全員が火力を出せ、ハメ手順を共有できていること。
- 準備: 環境異常を利用して、金枠・銀枠の多い調査クエストを生成しておくこと。
3. マルチプレイヤー(野良救難)の場合
- クエスト: イベントクエスト「グラビモス」。
- 理由: 野良の場合、3頭クエはグダる可能性が高い。単体クエでサクッと終わらせる方が精神衛生的にも良い。
ナナイロカネの不足は、MHWsをやり込む上で誰もがぶつかる壁です。 しかし、この「精錬ポイント効率」という視点を持つだけで、その壁は驚くほど低くなります。 「なかなかドロップしない!」とイライラしながらフリークエストを回すのは今日で終わりにしましょう。
幸運装備を整え、水冷弾を撃ちまくり、ポイントで確実にナナイロカネを交換する。これこそが、賢いハンターの選択です。 この記事が、あなたの装備作成の一助となれば幸いです。
筆者情報
桐谷シンジ フリーランスのゲーム攻略ライター。慶應大学卒業後、大手出版社を経て、現在に至る。幅広いゲームに携わるが、主にRPG/FPS/サンドボックス系のゲームを得意とする。最近の悩みは趣味の時間が取れず、積みゲーが100作品を超えたこと。







